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m3掲示板における応答
1
:
いのげ
:2006/04/01(土) 11:56:35
医師専用掲示板m3における質疑応答
内容としてよくまとまっていると思います
板に閉鎖性があり,一覧性が低いので
事実関係説明の部分をここに転載いたします
コメントや質問はこのスレでは遠慮してください
2
:
いのげ
:2006/04/01(土) 11:59:54
杏林大学の対応について(事故死と健康保険適応)
投稿者: 救急担当医 06/03/30_0000172961
閲覧人数 710 推薦数 6
1.医療の管理者は、不審な経過で死亡した例については、すべて、責任をもって警察にとどけるべきだと思います。
とくに割り箸事件は、事故死です。杏林大学は、悲劇の主人公を演じるのではなくて、不審死として警察に届けるべきです。警察は、親の刑事責任を問うことになります。厚労省 は、陰に隠れていないで、システム化すべきです。
2.割り箸事件の救急の医療費についても、健康保険適応でよいのか、考えるべきだと思います。杏林大学は、保険適応でなく、親に医療費を請求するほうが良いかと考えます。 社会保険庁に文書で照会すべきです。社会保険庁も、当該事件の保険適応について、意見を述べるべきです。
3.医療担当者は、裁判係争標的にならないように、管理責任者に発言し、記録を残しましょう。管理者は会見で頭をさげ、道義とか倫理とかという言葉を使うのではなく、管理 者責任をとりましよう
3
:
いのげ
:2006/04/01(土) 12:15:04
杏林大の対応に違法性なし
投稿者: いのげ@被告人支援の会会長 06/03/30_0000173086
閲覧人数 606
推薦数 18
患者への対応とマスコミへのコメントについては個々の判断な面もあり法的というより倫理的問題なのでさておいて、本件の異状死としての取り扱いにおいては杏林大学病院は医 師法21条に従った対応をしております。
一切報道されていない事実ですが誤解があるので法廷で述べられた救急科講師T医師の証言に基づいて説明させていただきます。
受傷の翌朝日曜の7時半ごろ、自宅にて患児が心肺停止で発見され、杏林大へ救急搬送されました。救急科にて蘇生を開始し、前日のカルテを取り寄せて咽頭部の観察も肉眼・徒 手的に行っています。
死亡確認後、病院のマニュアルに従って腰椎穿刺を施行し血性髄液を認めたため家族の同意を得て頭部CTと頭部単純X線を施行しました。後頭蓋窩内出血を認めたが原因が分か らないため家族(母とその妹)に鑑別疾患としてAVM(脳動静脈奇形)の可能性も含めてT医師が説明したそうです。(このとき「奇形」という用語が出たため病院側の責任転嫁と認識されたの ではないか、とこれはいのげの憶測です)
そしてT医師は直ちに所轄の警察署に届け出ました。検死では監察医を兼任している近所の他の病院長が「あ 病死ですね」と簡単に済ませて帰ろうとしているところをT医師が 必死にアピールして咽頭部を観察してもらい、司法解剖に至ったといいます。病院が司直に対して事件を隠蔽する動きは一切無かったといっていいと思います。なお、事件性の認 識が無かったためでもあるでしょうが、上記の処理は時間外の責任者であるT医師が単独で処理し、病院長ら幹部に報告されたのは月曜朝になってからでした。
蛇足ながら届出直後時点での警察はchile abuse(小児虐待)の可能性も念頭において捜査し、両親ともに多少きびしい取調べを受けた旨 母親の手記にも記されています。病院に対する怒りと反感を警察が家族と共有するのはも う少し後の話になります
4
:
卵の名無しさん
:2006/04/01(土) 14:43:05
死因を
救急科講師T医師はAVM(脳動静脈奇形)かもしれないと捉えたということでしょうか?
その後、検死を行った監察医を兼任している近所の他の病院長は死因を何だと思ったのか?
もし、AVM(脳動静脈奇形)だと二人とも思ったならそれで話は終わったはずですよね。
しかも監察医は開頭しなかったのかな?開頭したのに割り箸を見つけられなかったの?
5
:
いのげ
:2006/04/01(土) 14:57:57
鑑別とは可能性の一部に含めるという意味です
検死担当監察医(近所の病院長)と解剖担当法医学者(私立大教授:当時)は別人です
検死担当医のコメントは聞いたことがないので彼の認識は分かりません
なお,死亡直後の遺体の状態を示す資料として警察が作成する検死調書(一般にかなり精密な記載です)
が存在するはずですが,検察はこれを証拠として提出していません.
傷の状態が観察困難だったと思われるような記載があったためではないかと
いのげは考えています.
6
:
卵の名無しさん
:2006/04/03(月) 09:05:17
これ、重大なポイントになると思うのですが、質問です。
死後頭部CTを取ってるんですよね。それで割り箸は鑑別できなかったんですか?
7
:
いのげ
:2006/04/03(月) 23:32:18
頭部CTに関するいのげの見解は
「異常所見はあきらかに指摘できるが割り箸(異物)と結論するのは困難」
です.
まず,議論の前提として
仮に最初の診察の際に撮影した場合に想定されるCT所見と翌日の死亡後CT所見が
必ずしも同一であるかという問題があります.
また,CTを施行したとして読影するのが被告人N医師か放射線科医か脳外科医かでも
若干ですが結果が違う可能性があります.実際は耳鼻科医が緊急CTを読影するなんて
無茶な事は考えにくいのでCT撮影と脳外科紹介は実際上は同じものと言えます.
論告や判決は場合分けしていますが実際的では有りません.
そういう意味では「何か分からないけどCTを撮ろう」ではなく,そうとう明確に
脳損傷を疑う事と同じ意味です.画像所見より診察所見が重要ということです.
死亡後CTの所見は法廷で読影した6人の脳外科医の意見を総合すると以下の通り
1 左側が厚い約1cmの後頭蓋窩急性硬膜下血腫 血腫による数ミリの脳幹圧排
2 ごく微量の気脳症(頭蓋内に空気が入ること)
3 頚静脈孔からの方向に一致して直線状に連続した小脳半球内のair density(空気のように見えるもの)
4 軽度の脳室拡大
5 四丘体槽の狭小化
こう書くと異常だらけのようですが,死亡後の時点の所見です.
上記の各項目について初診撮影時の所見に関するいのげの推測は以下の通り
1 初診時にもすでに後頭蓋窩内出血があったのは間違いありません.
おそらく杏林大病院の当時のCTの性能からして脳外科医放射線科医なら
少なくても読影できた所見であると思います.
ただし,初診時の血腫の量については死亡時より少なかった可能性が
少なからずあると考えますが,議論の余地のあるところでしょう.
2 空気は受傷時にのみ入ったと考えられ,吸収されるのに通常数日を要するので
初診時の空気量もほぼ同様であったのは間違いありません(位置については動いた可能性ある)
所見として特徴的でもあり,初診時に読影できた可能性は議論の余地が有りません.
じっくり読影すれば専門外医師でも見逃さないと思います.
3 言うまでもなくこれが割り箸です.写っている事は写っているのです
CT所見上は空気と見分けにくい.
実際に空気も入っているからこそ見る事はできてもそれが異物であると断定できたか疑問です.
後から見れば空気にしてはなぜか小脳半球の内部にあるとか,連続したスライスを綿密に追えば
やけに直線状だとか,そこを追うと頚静脈孔に至るとか,やけに丸いとか,
結果を知っている後からみれば思い当たる節もあるでしょうが,
この所見と「割り箸遺残」という診断がつながるかどうかについてはおおいに疑問です.
専門医からみてもこれでイッパツで診断する人が居たら敬服いたします.
4 後頭蓋窩内出血によって脳室内髄液の流出が阻害されたことによる水頭症です.
初診時は受傷後40分程度で脳室拡大が存在しなかったのは確実です.
5 通常は上行性ヘルニアのと解釈する所見です.頭蓋内圧上昇の程度にもよりますが
初診時点では無かった可能性が大と思います.専門外医,(ひょっとしたら放射線科医も)
には指摘するのはちょっと困難な所見だと考えます.
結論としては初診時CTを脳外科医が読影していたら頭蓋内出血の診断で入院・経過観察していたのは確実です.
血腫の量次第では即刻緊急手術という可能性も有ります.
ちなみに昨年ある放射線科雑誌の読影クイズ問題に頭蓋内異物(プラスチック箸)の問題が出て
約50名の回答があったが正解者はゼロだったという事実があります.
割り箸事件の後である点にご留意下さい.
8
:
6
:2006/04/04(火) 00:01:39
回答ありがとうございます。私も医師(血管外科医、卒後14年目)ですので内容は理解できます。
やはりCTを撮ってすら診断不可能・・・というのが医師にとって常識的な
見解だと思われます。初診時では血腫もアーティファクトとされる可能性が
極めて高かったと思われますし、水頭症・上行性ヘルニアに至っては初診時は
存在し得なかったでしょう。あとは気脳症のみで正直なところ、私自身見逃す
可能性が高いと思います。これを卒後3年目の医師に求めるのはあまりにも
過酷ですね。
9
:
いのげ
:2006/04/04(火) 19:00:50
>>6
私よりぜんぜん先輩やん…
恐縮です
10
:
いのげ先生を第二医師会会長にする有志の会会員
:2006/04/07(金) 15:20:42
>>9
えっ?いのげ先生ってそんなに若かったの?
下手すると俺より一回り下??
11
:
6
:2006/04/09(日) 06:40:19
>>10
私もびっくりしました。そういえば卒後14年目と書きましたが、もう4月でしたね。
卒後15年目です。
12
:
10
:2006/04/09(日) 18:18:14
>>11
福島の件で、ストするべきだとか、過激な意見が出て、はっきり言って
実行に移すべきとまで皆考えていたと思うんですよ。それで、ここでの
活動や書き込みの内容から、いのげ先生をリーダーにという話も出ていて
自分も賛同していたんですよ。(本人は固辞していました)
恥ずかしながら、私は昭和卒です。
13
:
いのげ
:2006/04/10(月) 01:00:25
ぼく 当分この件で手一杯です…
14
:
10
:2006/04/10(月) 13:51:27
>>13
10年後の先生に期待しています。
今のままの先生で、真っ直ぐ歩いていってください。
何かの時は、バックアップしていくつもりですし、医師全体の問題に
何ひとつ貢献できずに、ただ年を重ねてそれなりのポストにいる自分たちの
せめてもの罪滅ぼしだと思っています。
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