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妖刀

7名前なんか必要ねぇんだよ!:2019/09/26(木) 21:25:41

 「……随分と手癖が悪い狂犬の様だな。
  どうだ?飼い主に手枷でも繋いで貰うと提案してみるのも一興だぞ。」

 迫り来る驚異に物怖じもせず、試す様な威圧感ある面構えで、飛来して来た正体を一瞥をすれば、それに“合わせる”様に右脚の履いている“下駄”を投げ蹴り。その勢いのまま〇と衝突する。
 その下駄は呆気ない程に打ち勝つ事無く宙を舞う。―――然し、僅かに軌道を逸らせばそれで事足りる。 着物の女が顔を横に逸らせば、そのまま〇は素通りし虚空へと追進し、それを興味無さ気に眺める。

 「……本気か?」

 〝カラン〟

 宙を舞った下駄が漸(ようや)く地面に着地すれば、軽快な音を鳴らし縦に真っ二つに割れる。その音を合図に着物の女は地を力強く踏み込めば、次いで先程と同じ様に左脚の下駄を〇に目掛け投げ蹴り上げる。
 勿論、それは『陽動』であり一瞬でも其れに気取られたならば、彼女の姿は消えているだろう。

 〇の影が次第に濃くなり“重なる”。

 それは、無駄な動作を一切捨て天賦なる動きで、大きく〇の頭上へ飛翔した着物の女の影であり、それに気付いた時には、刃を頭蓋に目掛け急降下し振り下ろす姿であろう。


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