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【まらすじ第二章】ゲルマン愛乱奴

36屋良内科:2017/06/04(日) 11:30:02 ID:95.STBY6
( ´ ▽ ` )ノ登場人物おさらい
事案:竿が残ってるオカマにケツを狙われている伊達男。
ぐら・ベンツを自分の上司と思い込ませ、自分の身代わりとして差し出す計画を立てている。

ぐら・ベンツ=グラ・フジンカ=マ◯オ:任天◯の配管工本人。イタリア系。朝鮮人並みの役立たず。
新しいスレ工作員として【ころっけ氏】に雇われるが、役に立たないので放置されていた。屋良内科が嫌い。

ころっけ:通称【社長】。実際どっかの社長。妻子アリ。ゲルマン民族。
以前、京都にて義父に不覚をとり、【魁!事案塾】をROMる事に。
結果、異性に対する【好感度スカウター】能力を得る。秘書の狩野 麗子をセーフティな愛人にしようかと【三次元的ギャルゲー】を楽しんでいる。

狩野 麗子:ころっけの会社の社長秘書。優秀。
ころっけの好感度スカウターによれば現在の好感度は5165(本日、パーフェクトコミュニケーションで15上がったと社長より自己申告があったため)
6000になった時、都合のいい愛人に成り果てる・・・と誰かさんの思考の中ではそうなってるらしい。

横山嬢:ころっけの会社の受付嬢。狩野 麗子程ではないが・・・まぁ・・・キープちゃんといったところか(ころっけ談)。

( ´ ▽ ` )ノでいいと思う・・・。
まぁ、そんなとこから再開です。

37屋良内科:2017/06/04(日) 11:30:48 ID:95.STBY6
【猫焼酎 作成 までのまらすじ】
ころっけ:急ぎの仕事があるという事でもないし・・・お通しして。
横山:は、はい。かしこまりました。

ころっけは、何やら嫌な予感がしたが、キープちゃんである横山嬢を困らせるのも気が引けた。
暫くの間があり、廊下からドスドスと・・・野暮ったく喧しい足音が聞こえてきた。まさかとは思うが・・・しかし、人が来て欲しくない時に朝鮮人は現れる・・・それに似た者も・・・。
そう脳裏にちらつきかけた時、奴は現れた。

ぐら:失礼しますぞ!社長!!

ノックなどなかった。ドアを開ける大きな音、大きな声は麗子嬢を驚かせた。麗子のころっけへの好感度は5下がった。

38屋良内科:2017/06/04(日) 11:31:06 ID:95.STBY6
ころっけは好感度スカウターでそれを感じ取ると、怒りを押し殺しながらぐら・ベンツに話しかけた。

ころっけ:ぐら君、夕方に来いと私は言ったはずだが・・・今はまだオヤツの時間ぐらいかねえ・・・。

いかな怒っていようとも、それを簡単に見せるようではガールハンターとは呼べない。魁!事案塾のどこかにもそんなような事が書いてあった・・・ような気がした。

ぐら:いやぁ、早目に来るなとも言われなかったんで。オヤツのスコーンなどご一緒できればと思いましてな。何せ昼メシ抜きなもんで腹が減ってしょうがないんですよ!ははははははは!!

オカシクナイ・・・ワタシハちっともオカシクナイ・・・。ころっけはこめかみに青筋が立つ感覚を覚えた。目の前にいる男が朝鮮人だとしたら、確かにこんな思考でこんな行動を取るのだろう。
スコーンはイギリス菓子で、ゲルマン民族の食べ物ではない。そんな事も知らない男とティータイムなど一緒に過ごしたくはない。
ころっけだけでなく、麗子もそう感じた。下賤の輩と知り合いという事が判明したため、ころっけに対する好感度は10下がった。

39屋良内科:2017/06/04(日) 11:32:13 ID:95.STBY6
【タヌキ出現までのまらすじ】
ころっけ:まあ、来客用のお菓子があるから・・・それとコーヒーでもどうかね。

ケチな人間と思わせたくない、もちろん麗子に対して。本当はこんなゴミと一緒にコーヒーなど飲みたくはない。

ぐら:いいですなぁ!イタリア系はコーヒーにうるさいですぞ!?

『っていうか、うるさいから喋るな。』ころっけは思った。

ころっけ:では、いつものを。

ころっけは麗子にアイコンタクトと言葉で指示した。勿論、スマートに。
ころっけの会社にはゲルマン民族も良く現れる。その際にスムーズにかような行動がとれるとポイントが高い。

40屋良内科:2017/06/04(日) 11:32:34 ID:95.STBY6
菓子はドイツを思わせるもの・・・自らの出自を証明するということでもあるのだ。
麗子は指示を受け、素早く用意をした。

麗子:お待たせ致しました。

彼女が用意したものは
①焼きアーモンド②グミ③マジパン
といったドイツ菓子と、オーソドックスな酸味と苦味のコーヒー、ミルク、角砂糖である。
所作もビジネス的に何ら問題はない。
その一挙手一投足を・・・ぐらは目で舐めるように眺めた・・・。つまり【視姦】である。
ころっけはそれを察知し、事が終わったらガス室に連行しようと心に誓うのであった。

41屋良内科:2017/06/04(日) 11:33:23 ID:95.STBY6
【生慰安婦像・三体出現!までのまらすじ】
ぐらは口角を上げた。そして・・・服のボタンを外し・・・胸毛をアピールしてきた。
『まさか・・・この男、セックスアピールのつもりなのか・・・!?』
麗子もころっけも・・・考える事は同じであり、体が膠着する思いを共有した。
だが、このセックスアピールは・・・何を隠そう、ころっけ自身が冗談でぐらに教えた事であり、
否定するとお楽しみが少なくなってしまうというジレンマを抱えていた。

ころっけ:少し・・・君には室温が高かったかな・・・?

苦しい言い訳のようなフォローを呟いた。

42屋良内科:2017/06/04(日) 11:35:08 ID:95.STBY6
ぐら:いやぁ・・・まぁ、そんなところで。

ぐらは麗子に対して、露骨な流し目を始めた。なんという自意識過剰。
しかも、この表情・・・どこかで・・・。
そうだ、『韓国人はどこにいってもホントモテモテで・・・』とかホルホルしている時の朝鮮人の表情だ。
テレビで見る度にチャンネルを変えるキッカケとなったこの表情。正直、目の前のヒゲを一撃の下に葬り去りたい欲求に駆られた。

ころっけ:まぁ、コーヒーとお菓子が来た。冷める前に如何かな。

ころっけは別の方に注意を向ける作戦に出た。この発言で察知した麗子は「失礼します。」と言って退室した。
麗子は自分が視姦されている事にも気づいており、一刻も早くぐらから逃れたかった。

この胸毛野郎との知り合いという事で、ころっけへの好感度は100下がった。
現在の好感度【5050】。

43屋良内科:2017/06/04(日) 11:35:36 ID:95.STBY6
【文酋長、支持率87%までのまらすじ】
ぐらは退室する麗子を訝しそうに見ていた。
しかし、退室してしまっては仕方がないので、コーヒーとお菓子に目を向けた。

ぐら:・・・何ですかな、これは。
ころっけ:ドイツ人向けのお茶菓子だね。
グミと焼きアーモンドはドイツ人の好むお菓子だし、他の国の人にも馴染みがある。
特徴的なのは・・・この【マジパン】。アーモンドと砂糖を練った・・・日本でいう生菓子みたいなものかな。
ぐら:ほう・・・フンコロガシが丸めた糞のようですな、このマジコンというのは。

マジコンはミセス蓮舫の息子のあだ名だろう?しかもゲルマン民族ほ菓子をよりにもよって糞扱いとは・・・!?
ころっけは目の前の人間を高射砲でSATSUGAIしたい、黒電話的憤怒を覚えた。

44屋良内科:2017/06/04(日) 11:36:08 ID:95.STBY6
しかし・・・ドイツもイギリスも食が貧しい。故に世界中に植民地を作ったり、大戦を起こしたり出来たのでしょう。
我ら食の超大国【イタリア】からすれば、可哀想で仕方がありません。
色とりどりのジェラートやケーキ・焼菓子・・・デザート一つをとってもドイツが勝てる要素などありません。
フランス料理など・・・気取ってはいますが、所詮イタリア料理のマイナーチェンジ版に過ぎません。

『よく喋る豚だな・・・!』ころっけは目の前の男が鬱陶しくて仕方がなかった。
朝鮮人にまとわりつかれた日本人は、皆この様な思いをしていたのだろう・・・ドイツ人が韓国人を世界で一番嫌っているのは致し方のない事であるのだ。

45屋良内科:2017/06/04(日) 11:37:02 ID:95.STBY6
ぐら:コーヒーも薄いこと・・・黒い絵の具を溶かしただけの様だ。
我々イタリア系は、エスプレッソやカプチーノ以外はコーヒーとして認めておりませぬ故。

それはお前らイタ公どもの味覚がおかしいんじゃないのか・・・舌の中程まで出かかった台詞を押し留める事にころっけは成功した。
ころっけが腹立ちを紛らわせ様とコーヒーに口を付けると、ぐらが扉の方を見つめてこう呟いた。

ぐら:あの秘書・・・代えた方が良いのではないですかな?

ぐらの能力を仮に時給1円とするならば、時給1億円以上になっても可笑しくない人間に対して何を言っているんだ?
ころっけは少しだけ、そのくだらない思考の根拠を聞いてみたいと思わなくもなかった。

46屋良内科:2017/06/04(日) 11:37:34 ID:95.STBY6
ぐら:男を見る目がない様では・・・秘書は務まりますまい。

男を見る目なら充分すぎるほどある。そして、彼女は明らかにお前を嫌っている。
商売上、大切な相手や、そうでなくても好感の持てる人間が来客である際には【ヴェルタース・オリジナル】が頼まなくても茶菓子に添えられる。
【ヴェルタース・オリジナル】は【お菓子言葉】で【特別な存在】という意味がある。それは日本人でも知っている事だ。
そして、麗子は来客が空腹と聞くと、通常【バウムクーヘン】なるドイツの地方菓子を出してくれるが、それも今日の皿には乗っていない。
口汚く表現すれば「とっとと帰れ。」京都であれば、茶菓子の下に懐紙が敷いてあった事だろう。

ころっけ:なぜ、彼女は男を見る目がないと・・・?
ぐら:いや、社長の言うとおりに胸毛をアピールしてみたが・・・何の反応もないのでな。

アホかこいつは・・・。いや、アホではあるのだが。しかし、ぐらの行動を全否定すると、今後の活動が面白くない。
言いくるめる方法を即座に導きだせる様、ころっけは全身にアーリア人の血を巡らせる事にした。

47屋良内科:2017/06/04(日) 11:38:27 ID:95.STBY6
【韓国使節団、中国で冷遇までのまらすじ】
麗子は退室して思った。
『確かに、夕方アレが来るなら・・・定時前終業にもなるわよね。』
変なコスプレをして、下品で、人を視姦した後胸をはだける様な野人、少なくとも日本の都市部ではなかなかにお目にかかれない。
と同時に、幾つかの疑念が湧いてきていた。
『一体、どこであの様なケモノと知り合ったのか』
また
『あの様な野人と話などする必要性があるのか?』
と。
柔道フリークとして来日したころっけであれば、下賤の輩を締め落とすぐらい訳はないはずで、暴力を好ましく思わない麗子でも、ぐらへの懲罰なら
『当然の結果よね♡』
と済ませて良いぐらいの案件だと思ったりもした。

ぐらところっけとの会話に興味が出た麗子は・・・ドア越しに耳を傾け、内部の会話の盗み聞きを企てるのであった。
『私とした事が・・・はしたない。でも、お客様の素性を知るのは・・・大事な秘書の仕事なのよ。』
自己弁護に余念のない麗子。
扉の向こうでは今まさに胸毛野郎を言いくるめんと、ゲルマン人が優良種たるアーリア人の血を全身に巡らせようとしていた。

48屋良内科:2017/06/04(日) 11:39:17 ID:95.STBY6
ころっけ:ぐら君、君はなぜ・・・突然胸をはだけたのかな?
ぐら:いや、その方がモテると言ったのは社長自身ではないか?
ころっけ:私はいきなり胸毛をアピールしろとは言っていない。君は勘違いをしている。
ぐら:ほう、どんな?
ころっけ:女性に会う前・・・今日ならば社屋に入る前に・・・君は胸をはだけていなければならない。
女性の目の前でいきなりはだける行為は『今からユーをライプする』と言っている様なものだ。
ぐら:ぐ・・・。
ころっけ:逆に、社屋に入る前から胸をはだけていた場合・・・受付の時点で『あ、こういう人なんだ、元々』という、半ば諦めに近い感情を与える。
だが・・・人は異性の容姿は気になるもの・・・普段がその格好であるならば、なかなかお目にかからない胸毛を見ても、そこまで失礼には当たらない。
『私とした事がはしたない・・・』そう思いながらも胸毛から目を離せなくなる様に仕向けるというものなのだよ。
ぐら:そ、そんな意味合いが・・・。
ころっけ:どんな時でも胸毛さえ出せば女が靡くなどと思っているうちはマンモーニだよ。

ころっけはぐらから一本取ったのではあるが、とても女性の聞くに耐える内容ではなかったため、麗子の、ころっけに対する好感度は50下がった。
【現在の好感度:5000】
好感度は上の方に行けば、上げることは難しい。だが、下げる方向には簡単に動くのだ。実生活においても気をつけねばなるまい。

49屋良内科:2017/06/04(日) 19:44:20 ID:95.STBY6
【加計学園・文書不存在までのまらすじ】
横山:いい趣味してるじゃない?
麗子:!?

麗子は驚き・・・そそくさとドアから離れた。ドアの中の会話に聞き入っており、横山が来ているのに気づかなかった。
麗子にとって、久しぶりの不覚である。

麗子:こ、これは違うの・・・!
横山:違うって、何が?
麗子:お客様の素性を知るのも秘書の務めだから・・・。
横山:務めねぇ・・・。仮に先ほどのお客様が社長の彼氏で・・・今まっ最中だとしたら・・・貴方変質者よ?
麗子:!!?!シャ、社長はそんな事はなさいません!
横山:まぁ、そうなんでしょうけど・・・そんな大声出すと、中に聞こえるわよ?

最もな話であり、麗子はぐうの音も出なかった。
麗子は、横山の事が苦手であった。卒業大学のランク、持つスキルなどでは麗子の方が優っていたが、横山は決してバカではない。
いや、むしろ学業やスキルに現れない・・・機転などに於いては恐るべきものがあると麗子は思っている。
先ほど社長室で見せたクネクネとした仕草も、ころっけ社長の気を引こうという計算からくるものだと麗子は看破していた。

50屋良内科:2017/06/04(日) 19:44:43 ID:95.STBY6
麗子は、横山がころっけに好意を抱いているのをとうの昔に見抜いていた。
そして横山も麗子の秘めた好意に・・・いや、もっと奥まで見抜いていそうであった。
麗子は勿論、ころっけに好意を抱いているが、愛人などで終わるつもりなどこれっぽちもない。
自らが持つ魅力で落とし込み・・・前の妻子とは縁を切らせ・・・ころっけところっけの持つこの会社を自らのモノにしようと企んでいたのだ。
ころっけの好感度スカウターが数値を刻もうとも、安全圏など最初から存在しなかったのである。
対して横山がどこまでころっけについて考えているのか・・・麗子には読み解く事が出来ていないのだ。

51屋良内科:2017/06/04(日) 19:45:12 ID:95.STBY6
麗子は、自分が正妻として君臨し、会社の副社長に就任した際には、横山に適当なドイツ人をあてがってとっとと寿退社させるつもりである。
そんなこんなな事が巡っている麗子ではあったが、気を取り直して

麗子:それはそれとして、何のご用件かしら。
横山:社長にお電話がかかっておりますので、受付までお越し頂きたいのですが?
麗子:はぁ?内線で繋げば良いでしょう?
横山:先方から、それは不都合だとの事ですので。
麗子:どなたからですか?
横山:それは伏せてとの事です。
麗子:それではお繋ぎなど出来ませんー
横山:私はお客様のお名前をお聞きしております。ですが、今この場で社長にお伝えするのは都合が悪いのです。
それに、社長室でお話できる内容ではないので、やむをえず、受付でお話をしていただくことになります。

麗子は『それはどういう・・・』と言おうとしたが言葉を飲んだ。横山は『察しろ』と言っていることに気づいたからだ。
名前も言えない、社長室で話せないという事は、今ころっけが応対中の胸毛に関する事で、胸毛に知られるとまずい人間からの電話という事だ。
そうとなれば、ころっけには一時御退室いただかねばならない。

麗子は呼吸を整えて・・・ドアを二回ノックした。
横山は不敵な笑みを浮かべていた。

52屋良内科:2017/06/04(日) 19:45:37 ID:95.STBY6
〜数分前のこと〜
横山:はい、ジャーマンポテト社 横山でございます。

再び、案内係に戻った横山。変な赤い服着た髭のオッサンの相手より、電話に出た方がマシである。

屋良:お忙しいところ、恐れ入ります。ころっけ社長は今、お手隙でございましょうか。
横山:今、他のお客様と打ち合わせの最中でございますが・・・。
屋良:そうでしたか。何時ぐらいであればお電話差し上げても宜しいのでしょうか。
横山:なにぶん、本日は終業時間が早いもので・・・。
屋良:そうでしたか。何とか夕方の来客までにお伝えしたいことがあったのですが・・・。

横山は察した。屋良がころっけに話をしたい内容は、赤い服の髭に関する事で、髭に聞かれるとまずい事なので、夕方までに話がしたいのだ、と。
ひょっとすると面白いことになるかもしれない。本来、客の個人情報など漏らすのはtabooではあるが、この場合許されるはずだ。

横山:夕方のお客様が今、おみえなのですが。
屋良:え!それは・・・まずいですね。社長室にお繋ぎいただく訳にもいかないし・・・。

やはりそうか。横山は自分の予測を確信に変えた。

横山:そのお客様は髭が生えてて、日本人ではないようでした。
屋良:そうです。無礼な言動などございませんでしたか?
横山:はい。それはもう。

横山は、屋良が髭の上司かもと踏んだが、何か違いそうなので、次の台詞でおおよそを判断することにした。

屋良:アレは長い時間、関わって良い人間ではありません。さぞご不快だった事と思います。

横山は思った。仲が悪いし、別に上司ではないからころっけへの忠言だな、と。
だが、仲が悪いのならば・・・あの髭の情報を屋良から得られるかも知れない。
それがひょっとすると何かしらのアドバンテージになれば良いし、ならなくても別に自分が損をする訳でもない。
横山はダメもとで、屋良にカマをかけて聞いてみる事とした。

横山:あのお客様は・・・一体何者なのでしょうか。

53屋良内科:2017/06/04(日) 19:46:29 ID:95.STBY6
屋良:アレはマ◯オです。
横山:はぁ・・・確かにそんな格好は・・・。

冗談で返されてもなあ、横山はそう思ったが

屋良:アレが実物です。何の役にも立たない・・・イタリア系のダメ男です。
横山:はぁ・・・そうだったのですか。しかし、なぜそんな方が・・・

実物という事も驚きだが、なぜ、そんな役立たずをころっけが呼び出したのだろう・・・横山にも考えつかない事であった。

屋良:要は・・・ころっけ社長の、生身のオモチャみたいなものです。優秀な人はたまに「自分であれば、この馬鹿を使いこなせる。」と思って馬鹿を雇うんですが・・・まぁそういう事です。
私はお止めしたのですが。

横山は合点がついた。出来損ないのオモチャが今日の客で、皆を不快にさせないように定時前終業。しかし、約束一つ守れないポンコツで、屋良はポンコツの仲の悪い知人でころっけと面識がある、と。

横山:それで・・・社長室にお繋ぎできないとなると・・・。

横山は勿体ぶった。この際、わかる限りの情報が欲しい。

屋良:何とかなりませんでしょうか。
横山:もう少し詳しい情報がわかるのであれば・・・

屋良は思った。話はわかるねーちゃんで、頭の回転も早い。
であるが故、こちらの情報渡さんと動くつもりはなさそうだな、と。

屋良:他言無用という事で、宜しいければ掻い摘んで。
横山:お約束致します。

別に漏れたとて屋良は痛くも痒くもないが、後でころっけに何か言われると面倒くさいので勿体ぶったのであった。

54屋良内科:2017/06/04(日) 19:47:11 ID:95.STBY6
屋良:アレはメインのオモチャじゃないんです。今、彼の知人がオカマに狙われてて・・・
横山:あぁ・・・ニューハーフの方に・・・
屋良:で、そのオカマから逃げる為の生贄が髭なんですよ。
横山:生贄・・・あの方で宜しいのでしょうか・・・
屋良:ご満足頂けないでしょう。髭ごと喰われるのがオチです。
横山:そう・・・なりますか・・・ね。
屋良:それでも何とか助けるために状況をリアルタイム確認したい。で、本日は髭に盗聴器を渡す為に呼び出したという訳です。
横山:そういう事でしたか。
屋良:あまり宜しい趣味のお話ではないので、くれぐれもご内密に。
横山:かしこまりました。では、社長を受付まで連れてまいりますのでお待ち下さいませ。

横山はほくそ笑んだ。こんなものでも、ころっけの【弱み】になるのではないか・・・
恋愛に限らず、情報戦は相手の弱みを手に入れたものが勝利する。
だが、それがガセ情報であれば・・・敗れ去る。
日本の野党に、よくガセネタをさも信憑性があるかのように大袈裟に持ち出す恥晒しがあるようだが、かような狼少年の情報など・・・信じる者はいなくなるのである。

55屋良内科:2017/06/04(日) 19:48:28 ID:95.STBY6
麗子の前に立つ横山は、とても心地よかった。
恋愛のライバルたる麗子に、情報戦で一歩前に出たのだ。
横山は、麗子のように妻の座を乗っ取ろうとは考えていなかったが、老後の事なども考慮に入れ、都合の良い愛人になることもやぶさかではなかった。
このご時世、離婚可能性も飛躍的に上がり、10年後も同じ相手と一緒にいられる保証もない。
ならば、相手の都合に合わせることで収入面、待遇面で優遇されるだけでも良しとする、それだけの割り切りが横山にはあった。
リスク回避という点では、麗子をメインに選んでいるころっけは・・・このまま行けば【骨の髄まで私に尽くせ】的修羅場を経験するという完全敗北を迎えそうだ。

56屋良内科:2017/06/04(日) 19:49:16 ID:95.STBY6
ころっけ:はい。
麗子:失礼いたします。社長宛にお電話がありまして・・・受付までお越し頂きたいのですが・・・
ころっけ:今、接客中なのだが・・・

ころっけはアーリア人モードに入り、ぐらから一本取ったため、このまま畳み掛けようと乗り始めていた。

麗子:市長室にお電話が回せない方ですので・・・
ころっけ:どなただね、それは?

ころっけは少し怪訝そうな顔をしてみたが、麗子の顔が困ってみえたので、『何だか知らないが、行った方が良さそうな案件だな。』
と感じるに至った。

ころっけ:どうやら難物のようだね。致し方ない。
ぐら君、少し待っていてくれたまえ。麗子君、時間がかかると行けないので、コーヒーのお代わりとバウムクーヘンを。
麗子:かしこまりました。

一体、誰が受付まで呼び出したのだろう・・・。何らかの人的トラブルか?
さすがのころっけも、少ない情報しか得られなければ、仕事の話を想定してしまう。
横山に付き添われたころっけは、来るべきトラブルに備えてアーリア人ブラッドを全開放すら事にした。

57屋良内科:2017/06/04(日) 19:51:08 ID:95.STBY6
ころっけ:はい、ころっけでございます。
屋良:( ´ ▽ ` )ノ社長さん、どうも〜♡

アーリア人ブラッド全開のころっけは・・・崩れ落ちんばかりの落胆を味わった。
ジャパニーズ・コメディアン的要素を持っていたら、吉本興業的落地勢たる【ズッコケ】が炸裂した事であろう。
アーリア人ブラッドは、瞬時に霧散した。

ころっけ:屋良さん!何でこんなところに呼び出してるんです。
屋良:( ´ ▽ ` )ノだってさ、髭がもう社長室入ってるからウリの名前出せないし、髭の関わる話ができないじゃん。
ころっけ:それは・・・たしかに。
屋良:( ´ ▽ ` )ノ髭が約束守って夕方に来ればこんな事にはならなかったんだから、髭にムチでも打っといて。
ころっけ:すみません。で、どうしたんです?ぐら君に聞かれたくない事とは・・・
屋良:そうそう・・・盗聴器って、幾つあります?
ころっけ:最新式のが3つありますが、うち一つをぐら君に持たせようかと。
屋良:それ、2つ渡して♡
ころっけ:?なぜです?
屋良:( ´ ▽ ` )ノそれはね、多分、あのポンコツ盗聴器を自分のオナニーに使うからだよ。
『こちらの方が性能がいい』とか言ったら、性能がいい方を意中の女の子の家に隠してシコシコすると思うよ。
社長さん、別にオッサンのオナニーの声、聴きたくないでしょう。

ころっけは愕然とした。付き合いが長いと、こんな事までわかるのか・・・というか、こんな事を危惧しなきゃならんほど、猿に近いのか・・・。
あのまま畳みかけないで、かえって良かったかも知れない。ころっけは冷静さを取り戻した。

58屋良内科:2017/06/04(日) 19:52:45 ID:95.STBY6
【おとなまきまでのまらすじ】
ころっけ:わかりました、彼に2つ渡します。
屋良:はいな〜。それで、いつ事案さんは生贄渡すの?
ころっけ:ぐら君が来たばかりなので、今から聞くところです。
屋良:事案さんも勤め人だから、土日になるんじゃないかな〜って思うんで、もしそうならば・・・ウリ、大阪行くよ( ´ ▽ ` )ノ!
ころっけ:本当ですか、それはありがたい!
屋良:( ´ ▽ ` )ノ土日だったら、スレメンバーで行けそうな人募ってもらえると、嬉しいニダ。
快便さんなんか、当事者っぽいから特に来てほしい。
ころっけ:土日であればそのように。
屋良:あとね・・・発信機を借りたいニダよ。
ころっけ:発信機は・・・今はないですけど明日辺りなら用意出来なくもないですが。
屋良:( ´ ▽ ` )ノウリ、大阪不案内だから・・・車で逃げられると、事案さん助けられないニダ。
ウリ個人としてはなくても困らないんだけど・・・
ころっけ:明日には手元に届くよう、早急に手配します。
屋良:( ´ ▽ ` )ノごめんなさい、機械に詳しければ頼まなくてもイケたかもなんですけど・・・。忙しいかと思うんで、前日、受付に取りに行くから、受付の人に渡しといてほしいニダ。
ころっけ:受付で・・・いいんですか?
屋良:( ´ ▽ ` )ノさっき話した感じでは、優秀そうな人だったんで、お任せしてもいいかな?って
ころっけ:そうですね、ではそのようにお願いします。では、ひとまず失礼いたします。

電話を切ると、ころっけは頭の中を整理しだした・・・が、その矢先

横山:社長、屋良様からまた

なんだか疲れる1日になってきた。ゲルマン民族をしてそう感じさせる何かがこの日にはあった。

59屋良内科:2017/06/04(日) 19:53:15 ID:95.STBY6
ころっけ:ころっけですけれども
屋良:( ´ ▽ ` )ノシ【SEX!!】
ころっけ:言いたい事はそれだけですか?

ころっけはアウシュビッツモードに移行する準備が脳内で整ったように感じた。

屋良:( ´ ▽ ` )ノこれを言い忘れたのとね、あと一つ忘れてたことがあってさ。
ころっけ:?それは一体・・・

まぁ、さすがに( ´ ▽ ` )ノ【SEX!!】だけって事はないだろうなとはころっけも思いはしたが・・・

屋良:( ´ ▽ ` )ノ夕方に髭を呼び出したって事は、奴は当然に晩飯と酒を要求してくるはずニダ。
ころっけ:おやつタイムに現れておいて?
屋良:( ´ ▽ ` )ノ奴は夜まで待てなかっただけだと思うよ?
昼飯食う金ケチって・・・結果我慢できないもんだから、社長に腹持ちするオヤツをたかりに来たんじゃないかな。
ころっけ:普通はそこで満足すると思うのですが。
屋良:(・ω・)相手を朝鮮人だと思ってみましょう。
オヤツはあくまで相手方のイレギュラーサービス。レギュラーサービスは当初の約束なんで、貰って当然だと思ってるんです。
ころっけ:確かに、そうして考えるとしっくり来ます。
屋良:( ´ ▽ ` )ノだけど、晩飯に行きつけに連れて行くと・・・たぶん二度とその店使えなくなるし・・・。
ころっけ:なるほど、相手がそちら系とすると、なんとなく理解できます。
屋良:( ´ ▽ ` )ノで、社長さん、QUOカードお持ち?
ころっけ:社用や貰い物含めてそれなりに・・・
屋良:( ´ ▽ ` )ノ3000円の、あります?
ころっけ:5000円でなくて良いのですか?
屋良:( ´ ▽ ` )ノそのくらいがベスト。最初に5000円のもらうとチョーシこくんで。2000円だと渋るし。
ファミレスでメシ食って酒を飲むんなら3000円のでちょうど。
もっとも・・・社長さんが髭と向き合って飯食いたいんなら止めないけど・・・。
ころっけ:盗聴器2台と3000円のQUOカード渡して、スケジュール確認してとっとと追い返すことにします。
屋良:( ´ ▽ ` )ノオッケー!ではスケジュールと発信機よろ!

60屋良内科:2017/06/04(日) 19:53:48 ID:95.STBY6
電話を切ると、ころっけは社長室へ戻った。入口には麗子が控えていた。

ころっけ:バウムクーヘンはもうお出ししてますか?
麗子:はい、勿論です。

ころっけはノックをして社長室へと戻った。扉を開けると・・・餓鬼が屍肉を貪るが如く、バウムクーヘンを1ホール手掴みでかぶりついているぐらの姿が視界に入り込んで来た。

『麗子君・・・!いくらなんでもこれは・・・』

ころっけは目が絡む思いをした。
麗子がぐらを嫌っているという事も見てとれる。が、ぐらの満足そうな表情を見ると・・・正解の一つであったのかもしれない。昼飯がわりとしては。

ぐら:クッチャクッチャ・・・早いお戻りですな社長・・・クッチャクッチャ・・・。

しかもクチャラーかよ・・・。ころっけはとても不快な気分であった。
屋良の電話がなければ・・・この低俗な生物と夕食を共にするところだったのだ。
それを考えると、ころっけは全身に鳥肌が立つ思いがするのであった。

61屋良内科:2017/06/04(日) 20:05:37 ID:95.STBY6
【北国からゴミ筒投擲までのまらすじ】
ころっけ:ぐら君、ゆっくり食べていてくれたまえ。少し探し物をするから。

そう言うと、ころっけは机の中から盗聴器と、QUOカードをいくつか取り出した。
貰い物であり、特に使う事もないので、普段は頑張った社員に手渡しているものだ。
5000円のと10000円のはあるんだが・・・3000円のがない。
さて、どうしようか・・・まてよ、1000円のがいくつかあったはず・・・3枚あれば・・・。
何とか4枚見つかったので、うち3つをぐらにくれてやることにした。

そうこうしているうちに・・・食べ終わる頃合いになった。
ころっけは封筒を取り出し、1000円のQUOカードを3枚入れた。
さて、あとはぐらに日時を聞き出して、モノを渡してお引き取り頂くだけだ。
そうこう考えているうちに食べ終わったようだ。
それにしても・・・汚らしい食べ方だ。食べかすがそこらに散乱している・・・。
ぐらはこの髭と食事をする機会など未来永劫ないだろう・・・心の底からそう思った。

62屋良内科:2017/06/04(日) 20:06:19 ID:95.STBY6
ドイツには【人生の半分は整頓である。】との諺がある。
つまり、ドイツ人とは・・・人生の半分を整理整頓につぎ込み、休みになると浜辺で穴を掘り、機械を作る事を生業とする人間集団なのである。
ぐらの帰った後、麗子と歓談しながら掃除をしなければ気が済まない・・・。
ころっけに流れる、整頓民族魂に火が灯った。
そのためにも、この地獄の亡者にも劣る髭をとっとと送り出さねばならない。

ころっけ:ぐら君、お腹も満たされたようなので、本題に入ろう。
ぐら:んあぁ。どうぞ〜・・・ピチャピチャ・・・。

人をナメているのか・・・指を舐めながら、ぐらは答えた。

ころっけ:ぐら君、このハンカチを差し上げよう。これで手を拭きたまえ。
ぐら:おぉ!ありがとうございます、社長ー

ぐらの使ったものなど、洗浄後も使いたくはない。
ころっけは普段から3つ、ハンカチを所持していた。男のマナーとしても、2つハンカチを持っていると都合がよい。
ちなみにこれは・・・水溜りにかぶせて『さあどうぞ、お嬢さん。』をするためのもので、過去に自分の娘に対して使用したことのあるものだ。
普段なら、手拭きとしては絶対に渡さないものだが、敢えてころっけはこのハンカチを選んだ。

ころっけ:さて、本題に入ろう。事案君との待ち合わせはいつかね?
ぐら:んあぁ・・・確か・・・携帯のメモに入れたが・・・おお、◯月☆日の午後2時ですな。
ころっけ:待ち合わせ場所は?□駅の△番出口らしいですぞ。

ころっけは手早く自身のスマホにメモをし、ぐらに盗聴器を2つ見せた。

63屋良内科:2017/06/04(日) 20:06:44 ID:95.STBY6
ころっけ:ぐら君・・・ここに盗聴器が2つある。どちらもドイツの最新式。一つは予備のものだ。
デート当日、事案君にコレを付けてもらいたい。
ぐら:事案氏にか?彼は俺の上司ではないのか?
ころっけ:上司だとも・・・だが、これは重要なミッションで、そしてドイツ人は容易に人を信用したりはしない・・・。
ころっけはわざと勿体ぶりながら話を続ける。
ころっけ:私の本性はいささか冷酷だ。要らないものは直ぐに切り捨てる・・・ナチスドイツがそうであったように・・・。
ぐらは唾を飲み込みながら聞いている・・・。
ころっけ:事案君が余計なこと・・・そう、こちらに不都合な発言をした際には・・・君の上司ではなくなる。
ぐら:か、かか・・・快便が上司になるのかぁ・・・!?
ころっけ:いや、君が事案君の上司となるんだよ。
ぐら:!?!
ころっけ:勿論、二人とも揃って昇格が望ましいのだがね。
そして君がヘマをしたら・・・。
ぐら:ヘマをしたら・・・。
ころっけ:快便君のハウスキーパーをやってもらおう。
ぐら:そ、それだけは!それだけはやめてくれ!
ころっけ:私は君を信用している・・・。失敗など万に一つぐらいだと思っているよ。
だが・・・事案君に盗聴器一つも付けられない無能なら、快便君にイチから鍛えてもらうのも悪くはないな。
ぐら:ふぉ、ふぉふぉぉお・・!
ころっけ:大丈夫!君ならできるよ・・・期待してるから。
そうそう、これで帰りに何か食べていくといい。貰い物で悪いがね。

ころっけはにこやかな表情を浮かべ、盗聴器とQUOカードを手渡した。

64屋良内科:2017/06/04(日) 20:07:31 ID:95.STBY6
ころっけ:盗聴器の使い方の説明だ。よく聞いてほしい。
比較的簡単な使い方だ。このクリップみたいなのが盗聴器。スイッチを付けると受信して、受信器に音声を入れ込む。ボタン電池式で、おおよそ20時間ぐらい持つ。
受信器は録音、およびリアルタイム盗聴が同時にできる仕組みだ。これはバッテリー式で、同時使用の場合は約1日といったところか。
当日はA盗聴器を事案君に付けてくれたまえ。あ・・・Aの受信器は私が工作員に渡さねば。
Bの盗聴器と受信器は・・・練習用だな。決して悪用などしないように。
シリアルナンバー等は消してあるし、足はつかないはずだが。
ぐら:承知した。
ころっけ:では、検討を祈る。

ぐらは意外とすんなり席を立った。ドアをガチャリと開けると・・・外で待機している麗子の腰に手を回して・・・

ぐら:俺の事が気になるんだろ・・・どうだ、今晩食事で・・・

言い終わる前に、麗子の右手がぐらの左頬に炸裂した。とても心地よい音だ。

ぐら:気の強い女はタイプだぜ・・・。また会おう。

そう言うと、ぐらは妙にあっさりと帰っていった。

何かおかしい・・・ころっけは少なからぬ違和感を覚えるのであった。

65屋良内科:2017/06/04(日) 20:08:03 ID:95.STBY6
麗子は目を潤ませながらころっけに不満をぶつけた。

麗子:社長!!なぜあんな男を呼んだのですか!!

横山のように、事情を知っているわけでもない麗子は、ただ不快な思いをしただけであった。
ころっけがスカウター能力を使用したところ・・・4500近くまで好感度が下がってしまっていた。
まさか伊達男の失態を盗聴して楽しみたいがため・・・などという本当の事を言うわけにもいかない。
視線のやり場に困っていると・・・麗子の腰辺りに変なものが付いていた。

ころっけ:すまん・・・麗子君・・・!

ころっけは日本人の『し〜・・・』のジェスチャーをしながら麗子に接近。腰辺りに何度か指をさしてから・・・グリップのようなものを取り外した。
『いきなりかよ・・・。』ころっけが手にしたのは、電源のついた・・・B盗聴器のグリップであった。

66屋良内科:2017/06/04(日) 20:13:20 ID:95.STBY6
ころっけ:麗子君、今日は不快な思いばかりさせてすまなかった。
彼を呼び出したのは、私の一生の不覚だ。もう、二度と社屋に入れることはないだろう。
許してほしい。

盗聴器の電源を切り、ころっけは麗子にそう伝えた。麗子は不満ではあるのだが・・・崇高なる計画のため、ここで『許さない』などという選択肢は選べない。

麗子:まぁ、そこまで仰るのであれば・・・。
ころっけ:呼び出した私自身が不快になる程だ。知人の紹介でなければ・・・。

ころっけは必死で演技をした。知人とは・・・この場合、屋良の事で、いざとなったら全部屋良の責任だと麗子に告げる事にした。
麗子からの追撃が来ないので、どうやらこの演技でなんとかイケそうだところっけは踏んだ。

ころっけ:応接机の掃除をしつつ反省したい。しばらく一人にしてもらっていいかな?
麗子:は・・・・・はぃ。

なんとか麗子の問題を取り繕う事には成功した。だが・・・この盗聴器をどうしたら良いものか・・・。
新しい悩みのタネが、ころっけを困らせるのであった。

67屋良内科:2017/06/04(日) 20:15:22 ID:95.STBY6
【668突入までのまらすじ】
ころっけは頭の中を整理しようと、100均のミニほうきとちりとりのセットおよび使い捨てウェットティッシュを取り出した。
ぐらが食い散らかしたバウムクーヘンの屑を掃除しながら、盗聴器のこれからを考えていた。

まさか、あんな風に使うとは・・・しかし、事案に付けるいい予行演習にはなったのだが・・・。
ぐらはきっと、今晩麗子を盗聴して猿の如く自慰行為にふける気だった事だろう。もし、盗聴失敗となれば・・・事案用のものを使いかねない。
受信器は録音してしまうので、後で借りて聞けばいいだけの話だし・・・。
そうだ・・・2つ渡せと言った男に責任を取らせよう。なんだかんだであの男が一番ぐらの扱い方をよく知っているのだから。
ごみをちりとりで取った後、机の上をウェットティッシュでフキフキしながらころっけはそういう結論に至った。

68屋良内科:2017/06/04(日) 20:15:48 ID:95.STBY6
そうと決まれば即行動だ。
ころっけは屋良に電話をかけた。

屋良:( ´ ▽ ` )ノへい、社長!どしたね?欲求不満?
ころっけ:まぁ・・・不満ならありますね。

ころっけは下らない冗談を綺麗な流れで断ち切った。まるで昼に食したコロッケパンから滲み出たソースが血肉に混ざり、力となっているかのようであった。

屋良:( ´ △ ` )ノほう・・・?不満の元をお尋ねいたしまする。
ころっけ:ぐらに盗聴器2つ渡したら、そのうち一つをすぐさまウチの秘書にくっつけたんですよ!
屋良:∑(゚Д゚)!!エロい事に絡むと、行動が素早いな。あのバカ・・・ついにウリの想像を超えた!!
ころっけ:で、取り外したんですが・・・どうしたものかと。
屋良:( ´ ー ` )ノ?なにを悩む必要が?
ころっけ: いや・・・何をって・・・
屋良:( ´ ▽ ` )ノ横山さん、多分、上手く対処すると思うよ?
ころっけ:?横山さんは受付の人で、秘書ではないですよ?
屋良:∑(゚Д゚)!?え、あの人、秘書課所属じゃないの?

少しばかり食い違いながら、話は続いていくのであった。

69屋良内科:2017/06/04(日) 20:20:07 ID:95.STBY6
【ID、NEOだったニダまでのまらすじ】
屋良:( ´ ▽ ` )ノウリ、会ったことないかも。

当然だ。屋良に会わせないようにしていたのだから。万が一の事がないように・・・屋良と会う時は麗子に用事を与えて社内には居ない状況を敢えてつくりだしていたのだ。

ころっけ:屋良さんは・・・横山君を買っておられるようですね。
屋良:( ´ ▽ ` )ノうん!あの子、ばっちい仕事もこなせそう!
その盗聴器渡したら、上手く解決してくれると思うよ。
今から受付に電話して取りに行ってもらうから、横山さん来たら使用方法教えといてね♡
ころっけ:え、ちょっと!屋良さん!?

屋良は電源を切った。横山は確かに良く気のつくキープちゃんではあるのだが・・・そこまでのものとは・・・まさか。
言葉にならないモヤモヤした何かが、背中に渦を巻いているような気分になった。

70屋良内科:2017/06/04(日) 20:20:51 ID:95.STBY6
【チキチキさん1000ゲットまでのまらすじ】
プルルルル・・・・ガチャ。
横山:はい、ジャーマンポテト社 横山でございます。
屋良:ご無沙汰しております、屋良と申しますけれども。
横山:はい、15分くらいご無沙汰致しまして。
屋良:いや、良い返し、ありがとうございます。
横山:社長ですね、お繋ぎしますの
屋良:いやいや、横山さんに用事なんですよ。
横山:え!私に・・・ですか?
屋良:ええ。
横山:まぁ・・・デートのお誘い等でなければお伺いいたしますけれども。
屋良:ははは、それでも良かったけど、お断りされてはね・・・とまぁ、冗談はさておき、お願いがありまして。
横山:と言いますと?
屋良:う〜ん・・・少しばかり下品な話になるんで、口調が汚くなったら申し訳ない。先ほどの髭に盗聴器2つ渡すように社長に言っといたんですが・・・。
横山:そういうお話でしたね。聞こえました。
屋良:おや、そうでしたかり
横山:私に聞こえるように、大きめの声でお話下さったと解釈しましたが。

意図に気づいてくれていたか、イイねこの子。
屋良はニヤニヤしながら横山との話を続けるのであった。

71屋良内科:2017/06/04(日) 20:21:13 ID:95.STBY6
横山:社長との会話の時のように、砕けた口調でも構いませんよ。
屋良:あれはあれで作ってるから疲れるなぁ。じゃあ、横山さんも崩してもらって・・・あの髭、早速社長の秘書さんに盗聴器つけやがったんですと。
横山:ぷっ・・・!!!
屋良:ころっけ社長が気づいたから良いものの・・・気づかずに居たら、ヤバかった。オナペットになるぐらいでは済まんからな。
横山:というと?
屋良:弱み握られたら性奴隷にされかねなかった。
横山:へぇ〜・・・。されちゃえば良かったのに。

屋良は『あ、不味い感じ。』と心の中で思った。どうやらころっけが、色恋ToLOVEる的何かに巻き込まれるかもしれない・・・。そんな感じがした。

72屋良内科:2017/06/04(日) 20:21:51 ID:95.STBY6
屋良:まぁ、でも・・・御宅の社長さゆが気づいちゃったからね。お願いはその事関連なのですわ。
横山:お役に立てますでしょうかね〜・・・。

うわぁ、嫌そう・・・屋良はちょびっと失敗した気がした。しかし・・・こんな時は・・・屋良は作戦Kを発動することとした。

屋良:最初、盗聴器つけられたのは横山さんだと思っててさ。なんで社長が抗議の電話してきたのかわかんなかったよ。
横山:なんで私なら?

少し不満そうに横山は答えた。

屋良:気づいた時点で、自分で対処しちゃうと思ったからさ。で、そうじゃないってんで今の状況。
もし、髭に盗聴器つけられたら、どうなさる?
横山:即座に床に叩きつけて壊しますけど。
屋良:ウンウン。それなら良かったんだけど、今回、一旦取り外して時間経過してるんだよね〜・・・。そこでリアリティが薄れてきちゃうんだ。
盗聴器が自分のものだから、壊すに至らなかったんだよ、社長さん。
横山:あぁ、社長の私物なんでしたかね、その盗聴器。
屋良:で、髭は秘書の盗聴にまだ成功してると思ってる感じなんだ。ミッションとしては・・・
『盗聴成功してると思わせて、見事オナニーを阻害し、幻滅せしむる』ということなんですわ。
横山:業務と全く関係ないんですけど・・・それ。
屋良:業務には関係ないけど、報酬がどこぞの社長から出るのですが・・・いかがでしょう。
横山:なんとかなりそうかもしれませんね。報酬にもよりますけど・・・。
屋良:片手ならいかがでしょう?
横山:両手でお願いします。
屋良:じゃあ、そういうことで!社長が現物持ってから、使用方法だけ聞いて善処してね!後でキチンと社長に払うよう言っとくからさ!
横山:では、失礼します。

屋良はころっけの財布をあてにした作戦Kをとった、いや、とらざるを得なかった。
『盗聴器はこれで大丈夫だが・・・どうも別の問題を片付ける必要があるな・・・マンドクセ。』
屋良は心の中でそう呟いた。

73屋良内科:2017/06/04(日) 20:27:55 ID:95.STBY6
横山は少し不機嫌そうに・・・音を立てて社長室へと向かった。
入口では、なぜか麗子がつっ立っていたので一瞥をくれてからノックをした。
横山:宜しいですか?
麗子:社長は今、頭を整理されているから後に・・・
横山:社長に聞いています。

目線も合わせずに答える横山。すると、社長室の中から『どうぞ。』というころっけの声がした。

横山:失礼します。

麗子をガン無視して社長室に入り、ドアを、そして鍵を閉めた。麗子が入ってこないよう・・・心配りのつもりである。勿論、鍵を閉められて麗子が動揺するのも想定の範囲内だ。

ころっけ:屋良さんが電話をしたみたいだけど・・・
横山:ええ、善処しろとだけ。使い方をお願いします。
ころっけ:・・・そうですか。

ころっけは、さすがにどうしたものかと思ったが、もう話ができている以上、説明するほかなかった。

ころっけ:これは盗聴機能だけのもので、受信器は別の人が持っています。ここのスイッチを押すと盗聴が始まり、20時間ぐらいで電池が切れます。短時間用で有効範囲に重点を置いたものとなっています。
横山:わかりました。お借りします。

そう言うと横山はころっけから盗聴器を受け取ると、すぐさまスイッチを入れ・・・あろうことか自分の着ている受付嬢ユニフォームのジャケットに付けだしたのだ。

ころっけ:それはどういう・・!?

ころっけは動揺し、思わず声を上げようとしたところ、横山の右手の人差し指がころっけの口に直角に当たった。

横山:『し〜・・・』

そう、盗聴はもう、始まっているのだ。

74屋良内科:2017/06/04(日) 20:28:59 ID:95.STBY6
【岐阜羽生による睡眠工作までのまらすじ】
横山は僅かに微笑み・・・社長室を後にした。

横山:失礼いたしました。

横山がドアを閉めると、麗子がジロ見してきた。
横山は麗子に『ふっ』と僅かに嘲笑のような笑みを投げかけながら、

横山:用事は済みましたので、どうぞ。

と麗子に伝えた。
麗子は見た・・・。横山の制服の襟に・・・あからさまに目立つように・・・先程のおかしなクリップが付いているのを。
問いただそうと思ったが、横山はもう歩き始めていた。
『いったい・・・何なの?』
今日の午後は・・・自分の周りでおかしな事ばかり起こる。
どうにも苛立ちを抑えきれない感じを覚えた。

75屋良内科:2017/06/04(日) 20:29:39 ID:95.STBY6
【お尻から金塊までのまらすじ】
屋良は何だか不味った感じが抜けきれないまま、職場のトイレを後にした。
平日であるため、工作は人の居ないところが基本だ。これ以上、トイレに居続ければ・・・
『屋良さん・・・当たったんですか?』とか
『昼、何食ったんですか・・・。』
などと言われること請け合いである。
手を洗いながら、頭の中で色々と整理してみた。
ころっけ→秘書を大事にしてる。ウリに会わせない程。
秘書→横山さんの感じからすると良い子ちゃんタイプ。汚い仕事はニガテ。
恐らくは容姿端麗であり、外国語だとか秘書検定だとかの表の能力の高い人。
カマトトぶっててベッドではマグロの可能性有。社長に対していい子ぶってる。
ってことはそれなりに好意はもってそう。
横山:表も裏も得意そう。機転が利くのでグッド。秘書課所属ではないらしい。
同僚のピンチを難なく救えそうだが、秘書が大変嫌いのようだ。なんでだ?ぶりっ子が嫌いなのか?
『ぶりっ子が嫌いか・・・ぶりっ子ねえ・・・。ん?』
屋良は【ぶりっ子】というワードが気になった。今回の件で、いつもと違う何かがある。
・・・そうだ、横山さんに対する、社長の評価が低い理由がわからん。

屋良は違和感の一つが解消したのをお手てをハンカチでフキフキしながら感じた。

76屋良内科:2017/06/04(日) 20:30:06 ID:95.STBY6
【風船に威嚇射撃までのまらすじ】
後輩:屋良さん・・・固かったんですか・・・?

多少なりとも心配はしているようだが、品がない。恐らく、教育した人間の影響であろう。

屋良:なんかガスが溜まるんだよね・・・スカンクになった気分。

テキトーな出まかせだが、品性はかけらもない。
夕方に差し迫る前にウザい感じの仕事は片付けて、後は難易度の低い仕事を残すばかり。
キーボードを打ちながら考えをまとめる。
『【ゲルマンのころちゃん】が能力を見誤るか・・・スカウターが壊れてた訳でもあるまいし・・・ってことは、横山さんがぶりっ子してたって事だ。
その辺のぶりっ子だったら、社長は容易く見破るだろう・・・つまり、素に見える程、完璧な演技だったんだろうな。
しかし・・・寧ろ能力を徹底的に見せつけた方がいいだろうに・・・・・・
前の会社で何かあったか・・・誰かと張り合ってるか、か。寧ろ両方と考えた方がいいのかもしれない。
で、誰と張り合ってるか・・・って言えばもう一人のぶりっ子ちゃんなんだろうな。張り合う原因と言ったら・・・ぶりっ子姿を見せている相手つまて訳だな。ヤレヤレ・・・』

思わず、屋良はため息を吐いた。それを見た後輩は『何食ったんだろ、この人。』と少し心配になった。

77屋良内科:2017/06/04(日) 20:30:36 ID:95.STBY6
【肉の無い焼肉パーティまでのまらすじ】
『ジャガイモの塊め・・・何やっとんの。』
普段のころっけらしくない・・・。屋良の知るころっけは、女性醜聞などとは無縁のように思えた。
女性醜聞はリスクを伴い、経営と関係のないところでリスクを負うのを良しとはしないはずだ。
秘書や横山の関係・取扱いからすると、明らかに優劣が見える。普段のころっけなら平等に取扱い、俺を秘書に会わせるはずなのだ。
結論から行くと・・・どうやらころっけは秘書と性的関係を持つ気でいる可能性が高い。
横山の態度からすると・・・明確な勝敗はついていないのだろうと推測ができる。
『ち・・・普段ならダンマリ決め込んで高みの見物ができるんだが・・・この間約束しちゃったからなぁ・・・。』
屋良はキーボードを打つ手を止め、うなだれた。
それを見た後輩は・・・『先輩・・・オナラはトイレでやって下さいね・・・。』と心の中で呟くのであった。

78屋良内科:2017/06/04(日) 20:31:35 ID:95.STBY6
【半島に黄色い薔薇までのまらすじ】
数ヶ月前・・・屋良はころっけに、ゲルマン民族ばっかのパーティに連れていかれた。
屋良内科という男、パーティが好きではないので、2時間のパーティであれば、気を見計らって30〜45分、どこかへ消えるのが常となっていた。
それが大して親しくもない同僚の結婚式の二次会に至ると1時間になる時もある・・・。
今回は1時間って訳にもいかないので、トイレで30分、ケータイ弄って戻って行った。

すると会場入り口辺りから、小〜中学生ぐらいの少女がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。
『小さい頃からこんな所に出入りさせられるのは不幸だよなぁ・・・。』と思っていたが、なんか見覚えのある姿。
『あぁ・・・社長の嬢ちゃんかな?会の始めあたりに紹介されたような気がする。』
招待する側の家族って事か。それはそれで面倒なはなしだよなぁなどと思っていたら、少女は自分の方向に歩いてきた。

ころ子:屋良さん・・・でしたよね。父が呼んでおります。
屋良:あぁ・・・そうでしたか。
ころ子:探しに行く手間が省けましたので助かります。
屋良:・・・あまり気が進まない話だから、もう少しサボりたいものだねえ。あと5分くらい、余裕はないかな?
ころ子:面と向かってサボりたいという大人を拝見するのは初めてですわ。
屋良:そもそも、パーティという苦手な所に強制連行されてるからねえ・・・お嬢さんは得意かい?
ころ子:慣れましたが。
屋良:慣れると得意は少し違うからね・・・。まあ、お嬢さんも無理な時は逃げるのがいいよ。

サボりを推奨されるのも、ころ子は初めての事であった。

79屋良内科:2017/06/04(日) 20:32:24 ID:95.STBY6
【クイズ王、カンボジアへ亡命までのまらすじ】
屋良:大人と子供の共通の話題なんか少ないんだし。お互いに気を使い合うのも無駄無駄無駄。
オレンジジュースを飲み過ぎて気分が悪くなったと言っておけばいい。
ころ子:サボった上に嘘までつけと?
屋良:世の中には優しい嘘が必要な時もある。癌患者に面と向かって『長くは持たんから、モルヒネ打っとけ。』とは言えまいに。
大人の方も少しは気にかけるかもしれないが、目の前の大人の話の方が大事なんだろうさ。
今日なんざ、ムサいおっさんの比率が高くて、女性の比率が控えめ。しかも少女と呼べるのは君ぐらいのものだ。

ころ子は『それはそうなんだけど・・・』とは思ったが、100%間に受けるのは問題があるようにも思った。

屋良:まあ・・・逃げるのが嫌いな人もいるから、無理にヤレとは言わないけど『いつでも逃げられるんだゾ!』とどこかで考えてりゃあ、気持ちに余裕ができるものさ。
ころ子:それは・・・一理ありますね。
屋良:どうしてもダメな時は逃げんとダメだよ。って5分たつな・・・。そろそろ行くかな、嫌だけど。連行して下さいな。
ころ子:連行って・・・ふふ。
屋良:カッコがつくんじゃない?その方が。

こうして、屋良はころっけのところへ連れていかれた。ころ子が『連行致しました。』と告げると、屋良は大笑いした。

80屋良内科:2017/06/04(日) 20:32:48 ID:95.STBY6
ころっけ:連行・・・か。
屋良:嫌がる人を連れてきたんだから、大正解じゃん!
ころっけ:嫌がるって・・・
屋良:柄にもなく強いお酒飲んじゃったから、フラフラしてたもの。
シャッキリしてる時に呼んでほしいナ。連行って言えって言ったのウリだし。
ころっけ:ナニ考えてんですかホントに。
屋良:さぁ?ウリにもさっぱりだね、その辺。
それよりもご用事なあに?
ころっけ:・・・あぁ、それでしたら、ザリガーさんが『なぜ、刀は片刃で曲がってるのか』知りたいそうです。
屋良:それは長くなりそうだなぁ・・・弥生時代の話からしないと。掻い摘んでお話するから、通訳お願いしますね。
大昔、まっすぐで両刃の青銅剣でした。だんだん剣が長くなり細くなった。その結果、片刃でストレートの刀になっていった。

ころ子が見た感じ、そんなに嫌そうなそぶりを見せずにとうとうと喋っているように見えた。

81屋良内科:2017/06/04(日) 20:33:14 ID:95.STBY6
【前川売買キーンまでのまらすじ】
屋良:あぁ、疲れるな。

屋良はようやく解放されたようで、ウーロン茶を求めて彷徨い始めた。

ころ子:それにしては楽しそうでしたが。

左斜め後方からころ子の声が聞こえた。

屋良:そう見えたなら良かった。それほど失礼はしなかったって事で。
ころ子:ザリガーさんは苦手ですか?
屋良:うん、苦手。あの人多分日本語結構使えるだろうし、俺にそれを隠してる。
値踏みされてる気がするな。

ザリガーは武道フリークであり、ころっけも辟易する程である。
もちろん日本語もそこそこ使える。ころ子もそれは知っているが・・・。

屋良:どうせお目当ては技を盗む事だろうに。こうなるから気が進まないんだよね。

最初から意図がバレてたか。いい加減なフリをしているが、勘はいいんだなあところ子は思った。

82屋良内科:2017/06/04(日) 20:34:12 ID:95.STBY6
【前次官と女性の貧困までのまらすじ】
屋良:ともあれ解放された。

屋良はボーイさんからウーロン茶を貰いながら答えた。

屋良:しかし、お嬢さん。よりにもよって、こんな怪しいオッさんと話してていいのかい?
ころ子:お客様の相手をするのが招待側の務めですし、屋良さん以外は顔見知りみたいなものですから。
屋良:( ゚д゚)・・・俺、一応お客様なんだね。ころちゃんの下っぱかなんか扱いかとオモタヨ。
ころ子:あの態度からして・・・誰もそうは思わないでしょう?
屋良:それもそうか。でも、少女と話をするオッさんなんて、ロリコンぐらいのものだろうて。
ころ子:ロリコンはそんな事気にかけませんよ。『ロリコンはそうですね・・・あの人とあの人かな?』

ころ子は小さい声でロリコンを指し示した。

屋良:彼の国のロリコンは・・・一見紳士っぽいな。
ころ子:向こうではtabooなので。あちらに比べれば日本は天国なんでしょうね。
屋良:あちらの国もストレス社会だねえ・・・。お嬢さんも気をつけなよ、ストレスは毒だから。何かで発散させんと。
ころ子:屋良さんの場合、それが武道なんですか?
屋良:う〜ん・・・俺の場合は少し違うなあ。

などという事を話していたら、ザリガー氏からの再度のお呼び出しがあった。

屋良:へ〜い。どうせ技見せろってんだろ。仕方ない。
ではまたね。
ころ子:行ってらっしゃい。

ころ子は暇つぶしの相手がいなくなった。

83屋良内科:2017/06/04(日) 20:36:00 ID:95.STBY6
【高速とばしたら肩凝ったまでのまらすじ】
ころ子はボーイからオレンジジュースを受け取って少し飲み、氷をカランと鳴らした。
『・・・そういえば、技を見せなきゃならなくなるのよね・・・。』
さて、どんな技なのか・・・と思ってザリガー氏と屋良の方を見ていると、ザリガー氏が振りかぶった右腕で屋良を殴ろうとしていた。
『あ、やられちゃうかな。』
と思ったら、屋良が途中でザリガー氏の腕を止めて、そのままザリガー氏の右手を床に誘導し、「回しますからどいてどいて!」と言うか言わないかの間にザリガー氏の
背中側に回り、スーツの首と肩を掴んで屋良を中心軸にして振り回し始めた。
2〜3秒後、体制を崩したザリガー氏の正面から首に手を回して止めた。
『?柔道じゃなさそうだし・・・何?』
よくわからない技を見せた後、屋良はこう言った。
屋良:はい、ここで投げたり、もしくは体制を崩した後で肘で顔面を打ったりしま〜す。
サプライズにご協力下さったザリガー氏に拍手〜!

なんだか知らないが、ここで拍手しないといけない雰囲気を作って、皆に強制的に拍手をさせた。
その後・・・ザリガー氏に真顔で何やら話をする屋良。それを見たころ子は『真面目な顔もするんだな、あの人。』と面白そうに見ていた。

84屋良内科:2017/06/04(日) 20:36:24 ID:95.STBY6
ころ子:やりたくないって言ってませんでした?

少し意地悪そうに、ころ子は屋良に向かって言葉を投げた。

屋良:見せなきゃ収まらなくなっちゃったね、やっぱり。

ため息を吐きながら屋良は答えた。

ころ子:上手く決まりましたね。さすがです。
屋良:ハメただけだよ。『さあ、振りかぶって顔面にどうぞ。遠慮は要りません。』
と言ったから、利き腕で振りかぶってくれた。ずっとグラスを右で持ってたから、まぁ、ソッチで来るとは思ったし。
わざと乗ってくれたのなら人格者だけど・・・多分違うなあ。
ころ子:違うと言うと?
屋良:しっくり来る武術がなくて悶々としてるか、若しくは常に不安を抱えてるか、どちらも当てはまる場合もあるかな。
筋肉ムキムキなのに技にこだわってるって事は・・・後者かもね。
ころ子:力があっても不安になるものですか?
屋良:過去を引きずってたり、元々心配性だったり色々。俺も心配性だし。

ころ子はまさか、と思いもしたが、結構真顔なのでそうかも知れないなと思った。

屋良:ザリガーさんには、「しっくり来るものがなければ、とにかく探すしかない。ただ、実戦だと打撃が不可欠だから、肘の練習をしましょう。」
と最後に言っておいたけどね。後は本人がどう考えるか次第。
ころ子:その割には投げ技でしたけど
屋良:アレは利点があるの。関節技のように痛くない、膝をつく・倒れるという体制にならなくて済む、高い服着てると『破れるとマズイ』と思うから、道着の時より簡単に回る。
ころ子:二重に卑怯なんですね。
屋良:アレは限られた所でしかやってない技だから、大サービスなんだよ。
見せずに済むならそうしたかったのに。

ため息を吐きながら屋良はそう答えた。

85屋良内科:2017/06/04(日) 20:36:43 ID:95.STBY6
ころ子:・・・私もやった方がいいのかな・・・武道。

何気なくころ子は呟いたが、屋良の耳に届いていた。

屋良:どうだろう・・・【武道やってる女の子】ってだけで引く男もいるから・・・。
どうしてもやりたければ、お爺さんから空手を習うか、お父さんから柔道を習うといい。
お父さんには悪いが、俺がやった感じで一番面白かった武道は空手だな。わかりやすいし。
ころ子:屋良さんは、教えて下さらないの?
屋良:俺はまだ指導者になれてないし、今やってるのはキツイだけで効果が出るのは先の先だからなぁ・・・。
それに、日本じゃあ暴力だ何だと周りがウルサイから、ボディガード雇った方が早いな。

ころっけ:・・・随分、楽しそうですね・・・り

娘にチョッカイをかける男を見て、パパがお出ましである。

86屋良内科:2017/06/04(日) 20:38:55 ID:95.STBY6
【迎撃ミサイル実験成功までのまらすじ】
うぅ〜!接客、接客。
今、ホテルのバンケットルームで招待者をやってる僕は、会社を経営する、ごく一般的なゲルマン民族。
強いて違うところをあげるとすれば・・・娘が超かわいいってことかな。
名前はころっけ社長。
娘自慢のために、本国人をたくさん呼んじゃったのだ。
ふと見ると、娘の側に変なおっさんが立っていた。
『うわぁ・・・変なオトコ・・・』
そう思っていると、突然その男は父親の見ている前で娘と談笑しだしたのだ・・・。
『屋良・・・内科!!』
・・・この時のころっけの思考を記すと、おおよそこのような感じになろう。

屋良:今の技のタネアカシみたいなものかな。
ころっけ:そうでしたか・・・しかし・・・その・・・
屋良:( ´ ▽ ` )ノまぁ、精神的にウリは若いから・・・若い子の方が、話しやすいかも。
ころっけ:ソッチの気は本当にないんでしょうね・・・。
屋良:( ´ ▽ ` )ノあったら、お嬢さんが警戒して逃げるよ。
ころっけ:それはそうなのですが・・・
屋良:( ´ △ ` )ノそもそも・・・ウリ、外国の人ばっかのトコロ、緊張するニダ。
ウリの仕事に関係する人達がいれば名刺配りも出来ようものを・・・。
何も関係ない人達ばっかだし・・・。
ころっけ:それを言われると、耳が痛いです。
屋良:( ´ ▽ ` )ノで、お嬢さんが招待者側として気を使ってくれたニダ。よく出来たお子さんアル。
ころっけ:そういう事でしたか。
屋良:( ´ △ ` )ノそもそも、お嬢さん使ってウリを呼び出したの、社長さんじゃん!
ころっけ:まぁ、そうでしたね。
屋良:( ´ ▽ ` )ノ心配なら、そろそろウリはおいとまするから、後は良しなに。
タネアカシが必要なら、お嬢さんに聞いといて。
ころっけ:いえ、ゆっくりして頂いて・・・。

招待者として、ころっけも客を無下にすることは致しかねた。それが変な野郎であったとしても。

87屋良内科:2017/06/04(日) 20:40:15 ID:95.STBY6
【今日は忙しかったまでのまらすじ】
屋良:( ´ ▽ ` )ノさいですか。では・・・ブルストなんぞつまんで白い葡萄酒でも頂いておきましょう。
ころっけ:どうぞ、ごゆっくり。

ころっけは警戒しつつも、その場を後にした。
屋良はそれを見届けてから、ため息を吐きころ子に伝えた。

屋良:さて、帰るかな。
ころ子:え!?

舌の根も乾かぬうちに、帰るなどと言い出した。何を考えているのか・・・ころ子にはさっぱりわからなかった。

屋良:これ以上居ると、いらん「ToLOVEる」を巻き起こしそうだから。嬢ちゃんと話すと、トーチャンの目が光るし、ザリガー氏も複雑な気分だろうて。
俺、ころっけ社長ぐらいしか知り合い居ないし。
ころ子:それは・・・残念・・・ですわ。

ころ子とて、気軽に話せる相手は家族と・・・まぁ、この精神年齢が低いらしい変人ぐらいのものだった。

屋良:でもまぁ、お嬢さんとお話しできて、暇が潰せた。ありがとう。
ころ子:どういたしまして。
屋良:そうだ、お礼がわりにこれを差し上げよう。

そう言うと、屋良は名刺をころ子に手渡した。

屋良:なんか渡す機会があるかなと思って作ってきたけど・・・余ったな。全て。
万に一つ、何かしらあったら・・・連絡してみ。できる範囲でお助けしよう。
ころ子:できる範囲で・・・
屋良:できないものは無理だからさ。使う機会がないことを祈るよ。
あ、そうそう。適度に抜け出しなよ、もたんからさ。
ころ子:そうですね、そうしましょうか。
屋良:うんうん。では、失礼します。
ころ子:では、また。

『万に一つか・・・ないわな、はは。』そう思って屋良はその場を後にした。
しかし、数分後・・・
【万が一があったら、ご連絡下さい】と、ころ子からメールが届いた。【使う機会がないことをお祈りいたします】と続けてあった。
『何というかまぁ、しっかりしてるなぁ・・・』ニンマリしながら、屋良はそう思った。

88屋良内科:2017/06/04(日) 20:42:10 ID:95.STBY6
【官房長官 日本海へ落下までのまらすじ】
『で・・・状況はコレだよ・・・。』
あんな約束しなければ、ドイツ的伊達男のフリンジマンをニタニタしながら楽しむ事も出来たが・・・
『約束しちゃったからなぁ・・・。離婚して不幸になるのが全くの他人って訳でもないしな。』
この男、離婚に関しては経験がある。決して良いものではないのだ。不倫の結末など、大概の行く先は決まっている・・・。
屋良は大きなため息をつくと、席を立って、トイレへと向かった。そして・・・トイレの大の小部屋に入り、ころ子に短いメールを送信した。
【( ´ △ ` )ノ万に一つ発生!】
と。

トイレに駆け込んだ屋良を見て、後輩は思った。『下痢で辛いなら・・・早退した方がいいんじゃないっすか?』と。

89屋良内科:2017/06/04(日) 20:44:32 ID:95.STBY6
ころ子はとうの昔に宿題を終え、様々な情報収集をして時間を潰していた。
EUなるものがいつまで続くのか・・・フランスとドイツはいつまで手を繋いでいられるのか・・・ドイツに巣食う【イスラム】という蝗をいかにして排除すべきか・・・。
意外と子供の方が、大人よりも真摯に考える事がある。なぜなら、今の大人が回している社会を、今後彼らが受け継ぎ、背負い、回して行くことになるのだから。
と、子供ながらに真面目に考えていたら・・・変なメールが届いた。

【( ´ △ ` )ノ万に一つ発生】・・・なのだそうだ。

この人達が回している世界が、まともになるとは思えない・・・ころ子はいっそのこと、先進国をほっといてアルゼンチンの支配者にでもなろうかと思ってしまった。

90屋良内科:2017/06/04(日) 20:45:12 ID:95.STBY6
まあ、それは置いておくとして、万に一つ・・・。
金に困っているのか?ならば父に頼ればいいはず。

女性の紹介か?この間、嫌がらせで屋良に担任の写メを【見合い写真】と称して送ったら『( ´ △ ` )ノどこの世界のオークですか?女騎士とくっころしてるの?』などという返信が届いたばかりだ。
そもそも、子供に出来ることなど知れている、屋良もそんな事は理解しているはずだが・・・。
しかし、幸いにして、今日は父が遅いらしい。屋良の終業時間あたりを見計らって、連絡を入れてみることとした。

91屋良内科:2017/06/04(日) 20:49:42 ID:95.STBY6
【森崎@アナルで繋がりたいまでのまらすじ】
屋良は仕事場を珍しく定時で上がり、【カフェドクリエ】に入った。
名古屋の人間は【スターバックス】などという、YDN的オシャレ空間で珈琲を楽しむのは似つかわしくない。
『だが・・・ドライフルーツが復活したら・・・俺はドトールから逃れられない・・・。』
屋良はドトールのドライフルーツには・・・実はヤクが混じってたんと違うかなと最近思う事があった。
それはそれとして、クリエの隅の、声を出しても迷惑の掛からない場所に陣取り、さる令嬢からの連絡を待っていた。
退社する際、後輩に「早く帰って、寝た方がいいっすよ?お腹大事にして下さいね。」などと言われ、何だか納得がいかない気分だから、早く掛かってくることを願っていた。


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