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好きな小説を語るんだよ(*`Д´)ノ
4130
:
うぉんさんの読み聞かせの会
:2017/12/23(土) 21:44:31 ID:LNssCYN6
ダングラール氏は額に汗し、破産という亡霊の前に莫大な赤字の欄とにらめっこ中
ではダングラール夫人は?
ダングラール夫人はこの悲喜劇に打ちのめされ、いつもの助言者であるリュシャン・ドブレに会いに行った
じつのところ、彼女はこの結婚で、母親としての務めを放棄できるとあてにしていた
ウジェニーの結婚が駄目になったのが心の底から残念だった
この結婚が自分に自由を返してくれるはずだったから・・・
しかしドブレは留守であり、夫人は帰宅した
あの事件が世間に広まれば、私たちの面目はまるつぶれだわ
夫人はヴィルフォールのことを考える
昔のことを持ち出してみよう
事件をもみけしてくれるだろう
あるいは少なくともカヴァルカンティをこのまま見逃してくれるかもしれない
翌朝、ダングラール夫人はヴィルフォール邸を訪れた
召使はなかなか取り次がない
毒殺事件のために人の出入りを厳重にしているためであった
ヴィルフォールは悲痛な笑みを浮かべて夫人を迎えた
「あなたからあのペテン師の事件がどうなっているのかお聞きしようと思って伺ったのです」
「ペテン師?アンドレア、いやベネデットは正真正銘殺人犯ですよ」
「そうです、そうですけれど!
あなたがあの男に敵意を燃やせば燃やすほど、私どもの家庭をうちのめすことになるのです
あの男のことはしばらくお忘れになってください」
「もう命令は出されたのです」
「あの男は捕まるでしょうか」
「そう願っています」
「もし捕まえたら、あの男を牢屋に入れっぱなしにしておいて!」
「できない
裁判には定められた手続きというものがある」
( ゚Д゚)お、おまえが言うか( ゚Д゚)
「私のためにでも?」
「誰のためでも、私自身のためであろうと他人のためであろうと」
「・・・」
「あなたは今こう思ったのではないか?
ではなぜおまえの身の回りで起こっている犯罪を罰せずにおくのか、と」
「ええ、そのとおりですわ」
「それは・・・
犯人がわからないからだよ・・・
真犯人の首ではなく、無実の者の首を切り落としてしまうことを恐れるからだ
犯人がわかったときには、それが誰であろうと、必ず死刑に処す
さあ、これでもあなたはあのならず者を見逃せと私に言うのですか」
「でも、あの男が言われているほどの悪人だと確信があるのですか」
「ここに書類がある
ベネデット
16歳で偽造の罪で5年服役、そして脱走、殺人
コルシカの浮浪児だ
両親もわからん」
(^^)/ あなた方の子どもです〜(^^)/
「ヴィルフォール、あの男の汚辱が私たちの家に降りかかるんです!」
「私の家には死神がいる」
「ああ、あなたは、本当に冷酷な方だわ!
私はあなたに対して同情などいたしません!」
「よろしい!
私は仕事をして何もかも忘れたいのだ!」
召使が知らせを持ってやってきた
「つかまえたぞ!」
ダングラール夫人は冷ややかに言った「さようなら」
検事はむしろ楽しそうに言った「さようなら、さあ、この公判は見ものだぞ」
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