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尖閣諸島

143NAME:2013/01/29(火) 18:49:37
まず、中国の公的機関所属の船舶が尖閣に接近してきた。昨年末までに20回近く尖閣周辺の領海侵犯を繰り返し、今年に入ってからは侵犯行動が執拗(しつよう)になり、日本側の退去要求にもかかわらず、領海内での滞留が長くなっている。しかし、公船の領海侵犯に対しては退去を要求するか、無害でない通航を防止する措置しか取れないのが国際法の仕切りである。

 ≪挑発せず挑発させずの姿勢で≫

 続いて、昨年12月中旬からは公的機関所属の航空機が領空侵犯してきた。この1月からは軍用機も接近する気配を見せている。日本側は、地上警戒レーダーや空中警戒管制機(AWACS)、早期警戒機E2Cを展開し、警戒監視を行っているが、今後は、艦艇レーダーや移動警戒レーダー、無人機の展開や、海上へのレーダープラットフォームの設置を含めて、総合的な手段を駆使し、警戒監視機能を強化する必要がある。

 中国がこちらの対応を見ながら次の手を考慮していることは当然であり、それに適切に対応する高度で長期にわたる警戒監視態勢を整えることが抑止になる。

 しかし、日本として、中国を挑発すべきでないのはもちろん、中国に挑発を許してもいけない。そして、日本側から挑発してきたという口実を、中国側に与えるような行動を取るべきではない。中国の方は、それを利用しようとして待っているからである。

侵入する中国機に警告射撃を検討している、などと政府関係者が発言することは国益に反する。最近の中国の行動は、これまで日本が弱腰外交を重ねてきた結果だとよくいわれるが、中国側は端(はな)から「エスカレーション」の階段を上がるつもりであり、その機会を日本側が与えてくれるのを待っているという面が多分にある。

 現に、警告射撃発言の直後、中国の戦闘機が日本の防空識別圏に接近してきている。今はまだ、その程度にとどまっているが、戦闘機が日本の領空に入ってきたり、中国機が兵員を尖閣に投下させたりしたら、日本のスクランブル機はどうするつもりなのか。

 ≪日中軍事衝突だけは回避を≫

 日本としては、中国の行動と意図をじっくりと見極めつつ領域を断固として守る措置を取る一方、それ以外の行動については抑制を利かせ、中国の挑発行動の方が不条理であるとの国際世論を醸成していくことが肝要である。

 日本が中国の行動に過敏に対応すれば中国は手を引く、と日本側の一部で考えられているほど、中国は甘くない。現実の国際政治は無慈悲である。結果として、日本が挑発したと国際社会でみられてしまっては損である。米国も、尖閣は日米安保条約の適用対象だと言いながらも、日本が無用の挑発とみられるような行動をすることを、警戒の目でみている。

日本としては、米国やアジア諸国の世論を味方に付けて行動することが重要であり、そのためには領域警備の一線を保持しつつ中国の不条理な行動に耐えていく構えを作ることが重要である。

 国益を守るには、慎重な知恵が不可欠である。尖閣をめぐる中国の行動に対しては、「断固として対応し、我が領域を守るが、不要な行動を取らずに慎重に対応する」ことが求められよう。

 日中の軍事衝突という最悪の事態は何としても回避しなければならない。中国の挑発行動がこのまま拡大するなら、偶発的な衝突の危険を回避するため、危機管理的措置に関して日中間で速やかに協議しておく必要もあろう。(もりもと さとし)


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