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第二汎用スレ

2304とある世界の冒険者:2018/08/02(木) 22:50:06 ID:SGnAWMak
>>2302,2303
「この手のタイプはちょくちょく突いて鎮静しとかないと厄介だからな……御者の居ない馬車みたいなもんだし。あと真面目に受け答えすると割を食うから」
その言い様には妙に実感が籠もっており、ヘルメスと同じようなタイプの知り合いがいることを伺わせる。

「愛嬌!! そう、愛嬌ある性格なんだよ私は! 見給えエストくん、ニクスくんもキョウくんも私の良さがよくわかってるぞ!」
ニクスとキョウのフォローに我が意を得たり、とばかりに得意満面の笑みを浮かべる。わざわざ魔術で下から光を当ててだ。

「まぁ、ヘルメスの明るさに救われてる部分もあるから否定はしない。もう少し大人しくしてくれれば、尚の事最高だけどな」
行き交う人々の群れを観察しながら、頭を掻いて溜め息混じりに溢す。
陰気な雰囲気になるよりはずっとマシだし、実際にヘルメスが居なければ、陰気とは言わないまでも雰囲気はずっと暗かったろう。そこは素直に認めるが、かといって必要以上の明るさも疲れるというのがエストの偽らざる本音である。

(むっ──! この感じ……あの男、出来る!)
兄者が現れた瞬間、ヘルメスは何かしらのシンパシーと謎の実力を感じ取った。この実力とは戦闘力とかそういう意味ではない。
とりあえず挨拶変わりに、魔術で実際に兄者の物理的な影を薄くしておく。特に意味は無い行動だが、使命感のようなものに駆られたのだ。


そのような珍妙劇場も交えつつ、本部の建物に到着。
構成員達による喧騒がざわめく中、粛々とニクスに続き、ようやくリーチマンと対面を果たす。

「初めまして、師匠やハインさん、それにアイゼンさんから話は聞いてるよ。俺はエスト・シン・トライク。王都の冒険者でドクオ・タルナートの弟子だ。ようやく頼む」
以前バッカスで見た頃と全然変わっていない、何ならむしろ当時よりも溌溂としているな、と思いながら自己紹介。

「うん、白くて結構!親近感が湧くね! 私は旅の美人魔術師、ヘルメス・トリスメギストスという者だよ。気軽にヘルちゃんと呼んでくれても構わないよ、ヒルさん」
外見の白さという共通点に共感を覚えながら、優雅に一礼しつつヘルメスも自己紹介。初対面で億面もなくヒルさんと呼べるのはヘルメスの強み……かもしれない。


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