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帝国博物志
677
:
とある世界の冒険者
:2012/06/28(木) 21:37:52 ID:8nac4TFE
-発見された記載者不明の手記より-
古の作り手達が様々な垣根を越えて作り出した魔道具製造に最適な空間の一つ。
夢現が曖昧な状態にあり、現実の壁を越えて理想に近づき易い状態を維持し続けている。
通常空間での製造よりも短期間で高品質のモノを作り出しやすいが、
使用する材料に若干の変異があったりと製造前の準備に手間がかかり易い。
嘗ては利用価値の高い空間であったのだろうが、
語られぬ長い年月が経った現在は、廃棄された魔道具の墓場とも言える様相を呈している。
見通しの良い荒れ果てた大地に、
無数の剣が墓石の如く突き立てられている様は、合戦の後を彷彿とさせる。
現在も空間の機能は生きているが、異常も多々発生している。
中でも目立つのは、朽ちた魔道具が分解再構築されガーディアンとして徘徊する現象。
が、侵入者を無差別に襲ってくる事は無く、徘徊にも条件があるようだ。
異常は製造に関するものにも及び、
製造の為に核が必要となったようだが、その核が通常空間にあるかは判明していない。
更に製造された品を持ち出す事も容易ではなく、
様々な方法が試された結果、擬似的に取り出す手法が最も安定しているとされる。
---
以上が手記の内容である。
此れが一体何時の何処を示しているのか定かではないが、
如何やら絵空事ではない事だけは手記と共に発見された品々から関係者が保障している。
が、発見された品々の情報開示がされていないのは如何なものか。
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