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東亜(ASEAN+3)

163片言丸:2008/08/09(土) 18:04:27
北京五輪開幕/「体制認知」もくろむ中国

 北京五輪が開幕した。「中華民族百年の夢」を実現させた中国は何としても五輪を成功させ、共産党一党支配体制の正当性を世界に認知させようともくろむ。国家の威信をかけた政治色の強い五輪。ウイグル独立派などによるテロ発生の不安をかき消すかのように、お祭りムードを演出する胡錦濤(こ・きんとう)・国家主席の指導部にとっても、大舞台が幕を開けた。

 ▽仲間入り

 八日、人民大会堂二階大ホールで開かれた胡主席主催の昼食会。巨大な三十人用テーブルが九つも並び、全世界から王族、元首、各界要人ら二百人以上が勢ぞろいした。

 「待ちに待った歴史的瞬間が来ました。皆様を心から歓迎します」

 胡主席のあいさつで始まった昼食会は、古代中国の宮廷宴会を思わせる華やかさ。中国側は、政府でなく党最高指導部九人がもてなした。「中国の勢いを感じた」と日本からの出席者。福田康夫首相はブッシュ米大統領と共に、胡主席が座るメーンテーブルに着いた。

 一九二一年の共産党結党以来、これほど多くの首脳を招いた例はない。党にとって初の晴れ舞台。中国人記者は「政府は『五輪の政治化は反対』というが、これは政治そのもの」と話す。

 共産党はずっと国際社会から孤立してきた。改革・開放路線で市場経済にかじを切り、経済面では西側に接近。昨年、中国の国内総生産(GDP)は世界四位となり、国際社会での地位は大きく向上した。だが、政治体制は冷戦崩壊後も変わらず「本当に国際社会の仲間入りできたとは感じていない」(同記者)

 世界中の首脳たちを北京に集め、五輪開会を祝福してもらうのは、共産党支配体制に国際的な「お墨付き」をもらうのに等しい。この「認知」は、国内向けにも重要な意味を持つ。

 ▽一致団結

 中国人として「誇りに感じるもの」は何か―。中国人民大学が昨年、全国で行った調査(複数回答可)で、十三項目のうち一位になったのは「伝統・文化」(60%)、二位が「五輪招致の成功」(42%)。「政治制度」はわずか6%の十二位で、十三位の「国民性」と並んで低かった。

 「政府は国民が民主化を望んでいなければ、外国からどう見られようと気にしないが、国民は現在の体制を認めていない」。調査を行った康暁光(かん・しょうこう)教授は指摘する。だからこそ「世界からの認知」を国民に誇示する必要があり、指導部に近い筋は「党最上層部でも政治体制の行く末に非常に危機感が強い」と語る。

 「中国がここまで発展した。五輪は中国人の誇り」。四川省からの出稼ぎ労働者、李奇偉(り・きい)さん(41)は五輪開会の朝、感無量の面持ちだった。貧富の格差など社会矛盾が拡大する中、五輪は「愛国心をかき立て民族と党が一致団結できるイベント」(外交筋)なのだ。

 ▽もろ刃の剣

 五輪成功のため、指導部は自由主義諸国のルールに学ぶ一方、統治方式や価値観に関して自分たちのやり方を捨てない。

 五輪を取材する報道陣の拠点、メーンプレスセンターでは反中国的なウェブサイトへの接続は制限されたまま。「チベットに自由を」と叫んだ外国人を退去させ、陳情者は北京から追い出した。

 「太鼓持ち込みまで規制するのはやり過ぎ」とサッカー日本代表の応援で世界中を回ってきたサポーター、山崎利之さん(32)=東京都=は不満をこぼす。統制に国際社会の反発が強まり「五輪失敗」との烙印(らくいん)が押されれば、国内から党批判が噴出する可能性もある。その意味で五輪は「もろ刃の剣」なのだ。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0808.html

164片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/08/20(水) 09:37:46
劉翔棄権、世論「許せぬ」 メディア・当局は火消し躍起
2008年8月20日3時1分

 北京五輪陸上男子110メートル障害をけがで棄権し、ハードルを1台も跳ばないまま姿を消した中国の国民的英雄・劉翔(25)をひぼう、中傷する意見が一夜明けた19日になっても中国国内で広がっている。一方、世論の暴発を抑えようと、メディアは劉擁護一色だ。

 「許せない。五輪前に自分の世界記録を破られて、おじけづいたに違いない」。北京市内のタクシー運転手は19日朝の新聞を読んでも、劉のけがを信じなかった。

 新華社通信は習近平(シー・チンピン)国家副主席が劉にお見舞いの電報を打ったことや「劉翔は神ではない」などと評論する記事を配信。劉も18日夜の中国中央テレビで「国民のみなさんに謝りたい。あの時は自分でもどうしようもなかった」と話したとも伝えた。日ごろから社会に不満を抱え、極端に傾きがちな世論を落ち着かせようとの狙いが見える。

 インターネット上では「中国13億人の恥」「落ちぶれ劉」や、四川大地震で生徒を置いて自分だけ逃げた教師と同じ呼び名の「逃げ劉」などとの書き込みが励ましの意見と同じ程度に目立ったが、19日に削除され始めた。

 アテネ五輪でアジアの選手として初めて陸上短距離の五輪金メダルを獲得。欧米に追いつき、追い越す中国スポーツ界を象徴する存在として期待を一身に集めてきた。今回の大会は、「劉翔の五輪」になるはずだった。

 米経済誌「フォーブス」中国版の推計によると、数多くの企業広告に登場する劉の06年の収入は5800万元(約9億2800万円)。同世代の大学新卒の平均年収の約2千倍にあたる。

 それでも米プロバスケットボール・ロケッツと巨額契約を結ぶ姚明の2割強に過ぎないうえ、劉は収入の一部を国家体育総局などに納めていて「姚明はロケッツのために、劉翔は祖国のために戦っている」と好感を持つ国民が多かった。

 しかし、今回の棄権が大きく変えた。「棄権なら自分の価値は落ちない。勝てそうにないから逃げたんだ」と批判的な意見が噴出した。

 中国では元来、期待外れに終わったスポーツ選手への風当たりが強い。経済発展で格差が広がり、成功者へのやっかみが、失敗したときの強烈なバッシングにつながることがある。(阿久津篤史)
http://www2.asahi.com/olympic2008/news/TKY200808190419.html


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