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政府or内閣or官邸の政策・戦略

812片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2009/01/23(金) 21:37:53
消費増税問題/揺らぐ争点化戦略

 麻生太郎首相は消費税率引き上げをめぐる税制改正法案の付則問題で、具体的な増税時期をあいまいにする“窮余の譲歩”を余儀なくされた。二〇一一年度からの引き上げ方針に異を唱える反麻生勢力の造反回避を優先したためだが、衆院選での争点化により「責任政党」をアピールしたい麻生戦略は大きく揺らいだ格好。造反後の生き残り策を見いだせない反対派を覆った厭戦(えんせん)ムードも、玉虫色の幕引きにつながったといえそうだ。

 ▽一気に軟化

 二十一日午後の官邸。首相は自民党の保利耕輔政調会長らから付則案文を示されると、細部を確かめずに「一一年度から消費税率の引き上げができる余地は残しておいてくれ。『ぶれた』と言われないような内容にしてほしい」と求めただけで、詰めの調整を同席した与謝野馨経済財政担当相に“丸投げ”した。

 首相は当初、経済好転を前提に一一年度から引き上げる方針を明記した「中期プログラム」の表現を、そのまま付則に盛り込む姿勢を堅持した。三年後の消費増税は、民主党との違いを鮮明にするためのカード。後退すれば「迷走批判」の再燃は必至だ。安倍晋三元首相らから「消費税を政局にしてはいけない」と譲歩を求められても、静観を貫いた。

 しかし事態は予想を超え深刻化した。十九日には反対派の急先鋒(せんぽう)である中川秀直元幹事長に小泉純一郎元首相、武部勤元幹事長らが呼応。正面突破を図れば、税制改正法案の衆院再議決が「身内の反乱」で阻止され、政権が立ち往生する事態は否めない。

 二十日夜、首相は都内のフランス料理店で会食した伊吹文明前財務相から「こちらが責任をもってきちんと対応するから、あまりぺらぺらしゃべらずに任せてほしい」と譲歩を求められ「よろしくお願いしたい」。周辺にも「『一一年度』の数字が入っていれば、書きぶりなんてどうでもいい」と一気に軟化した。

 二十二日夜には、記者団に「私の当初申し上げていた案が了承された」と強弁したが、中期プログラムの「一一年度実施」方針が骨抜きにされたのは明らかだ。

 ▽中川包囲網

 二十一日夜、都内のホテル。中川氏は河村建夫官房長官とひそかに会談し、付則案が固まったことを踏まえ「離党はしない。全面的に協力する」と矛を収める意向を伝達。続けて「行政改革の努力をしないと若手が持たない」と注文を付けるのが精いっぱいだった。

 中川氏の撤退は、党内で「包囲網」が狭まったことと無縁ではない。森喜朗元首相は十九日夜の伊吹氏との会談で「あそこまで反対するなら、中川は党を出ていくのではないか」と突き放した。各派幹部も中堅、若手の造反予備軍を「数年後の話を身内同士で争っていても、自民党全体が沈没するだけ」と懐柔し、早期鎮圧に躍起となった。

 「選挙はまだ先で、有権者へのアピールを狙って勝負をかけるにはまだ早い。展望もなく造反して、刺客を差し向けられてはかなわない」と若手議員。衆院選をにらんだ損得勘定が「造反エネルギー」を急速にしぼませたのは間違いない。

 ▽拍子抜け

 「一一年度から消費税率を上げるのか、上げないのか、さっぱり分からない。首相は大きくぶれた」。民主党の菅直人代表代行は記者会見で厳しく批判した。

 ただ民主党は税制改正法案への大量造反による政権瓦解を期待していただけに、政権側の手打ちに拍子抜けした感は否めない。党幹部は「成立させられない法案を出すほど与党もばかではない。勝負はそれほど甘くない」とつぶやいた。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2009/0122_1.html


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