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政府or内閣or官邸の政策・戦略
612
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/15(土) 07:05:48
独法改革、結局「骨抜き」? 渡辺行革相が4閣僚と協議 続く妥協、物別れ(12/15 00:10)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/66007.html?_nva=13
渡辺喜美行政改革担当相は十四日、独立行政法人(独法)の整理合理化計画をめぐり、文部科学、厚生労働、国土交通、財務の四閣僚と二回目の協議を行った。政府は二十四日の計画の閣議決定を目指す方針を打ち出し、協議そのものは前進。ただ、巨額赤字を出している「私のしごと館」の廃止を見送るなど「骨抜き」の度合いも強まっている。
渡辺氏は額賀福志郎財務相との協議で、大阪万博の跡地管理を行っている日本万国博覧会記念機構は大阪府との調整を条件に、二○一○年度末までに廃止することで合意。また、独法資産の売却益を国庫に全額返納するための法整備を行うことで一致した。
また、舛添要一厚労相との協議では雇用・能力開発機構が約五百八十億円を投じて建設し、毎年二十億円近い赤字を出している京都府の職業体験施設「私のしごと館」について、廃止方針を転換し運営を民間委託することで合意した。
一方、渡海紀三朗文科相は、渡辺氏が求める日本スポーツ振興センター運営のサッカーくじ(toto)の廃止に関し、見直し時期を一一年度から一年前倒しする考えを示したが、廃止を前提としないことを求めたため、物別れに。冬柴鉄三国交相も都市再生機構の民営化を拒否した。
渡辺氏は週明けから、三巡目の交渉に臨む方針。町村信孝官房長官は同日の記者会見で「来週早々に私や首相が最終的な調整をやる」と述べ、官邸主導で決着を急ぐ考えを示したが、妥協が続けば、政権の改革姿勢も問われそうだ。
613
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/17(月) 02:01:32
これ重要。
依然くすぶる年明け改造/解散にらみ問題閣僚一掃
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20071214.html
国会再延長で新テロ対策特別措置法案の成立が確実になったことを受け、与党内では年明け早々の内閣改造論が再びささやかれ始めた。野党が検討している閣僚問責決議案を逆利用し“問題閣僚”を一掃、福田カラーを打ち出した新内閣で正念場となる通常国会や衆院解散・総選挙に臨もうとの狙いだ。
「福田康夫首相のつくった内閣ではない。ああいう形で突然、首相になったから(閣僚を)代えないでおこうということだった」
首相の後見人的存在で、年明け改造に積極的とみられている森喜朗元首相は、十四日のTBS番組の収録で内閣改造は当然との認識をにじませた。
ただ、与党内では「一月十五日に臨時国会が終了する。十八日に通常国会が召集されるとすれば、改造の時間はない」(自民党幹部)との意見が大勢だ。「無理して改造しても新たな火種を抱えるだけだ」との反対論も少なくない。
それでも「鎮火」しないのは、野党による複数の閣僚の問責決議案可決が避けられないとの見方が多いためだ。
前防衛次官汚職事件をめぐって責任が追及されている石破茂防衛相や額賀福志郎財務相、年金記録問題で公約違反との批判を浴びる舛添要一厚生労働相らの名前が取りざたされるが、仮に問責が可決されれば、通常国会冒頭からの混乱は必至となる。
そこで、改造して対象となった閣僚らを「辞職」という形をとらずに交代させることで波乱の芽を摘む一方、新体制発足で首相の求心力を高め、総選挙にも対応できる布陣を敷こうとの思惑だ。公明党内にも支持する声があり、同党幹部は十四日、「自民党内に改造論があるのは知っている」と漏らした。
改造時期は臨時国会終了後の「十六日」との見方が多いが、自民党町村派議員は「通常国会への準備が必要だ。一月第二週になる」と予測。参院幹部は「一月七日しかない」と断言した。
国会開会中の改造は異例だが、同幹部は野党が年内に法案採決に踏み切ることに期待を示しつつ「法案が成立し、国会が事実上の休会に入っていれば問題はない」と説明する。
614
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/17(月) 23:02:58
年金、薬害肝炎で決断を 自民・中川元幹事長
2007.12.17 20:28
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071217/plc0712172028006-n1.htm
自民党の中川秀直元幹事長は17日夜、都内の会合で、福田内閣の支持率急落について「年金記録問題と薬害肝炎問題で、首相に決断を催促したと受けとるべきだ」と述べ、年金問題で解決の方向性を示すことや、薬害肝炎被害者の救済に向けた政治決断が必要だとの認識を示した。
中川氏は薬害肝炎の救済費用について「どれだけ必要か公開の場で議論し、確定することが必要だ」と指摘。表現が不適切だったと指摘されている年金問題の参院選公約に関し「当時、幹事長だった私の責任だ」と述べた。
615
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/19(水) 20:44:35
独法改革:閣僚折衝始まる 国交省所管は決裂、首相裁定へ
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071220k0000m010098000c.html
政府の独立行政法人改革を巡り、町村信孝官房長官と渡辺喜美行革担当相による関係閣僚との折衝が19日、首相官邸で行われた。焦点の4法人のうち、経済産業省所管の日本貿易保険は100%政府出資の特殊会社化、厚生労働省所管の雇用・能力開発機構は1年かけて廃止を含め検討することで決着。一方、国土交通省所管の都市再生機構と住宅金融支援機構については協議が決裂し、福田康夫首相が20日、裁定に乗り出す方向になった。
政府原案は、いずれも5年後に都市再生機構は株式会社化、住宅金融支援機構は特殊会社化を求めていた。しかし、冬柴鉄三国交相は「3年後に結論を得る」と先送りを主張。渡辺氏が反発し、議論は平行線をたどった。終了後、冬柴氏は記者団に「私は町村氏と話をしにきた」と渡辺氏を無視するかのような発言をし、会談の険悪な雰囲気をうかがわせた。
一方、農水、厚労、文部科学省所管の独法では統合が新たに決まり、政府原案から削減数が上積みされた。【三沢耕平】
毎日新聞 2007年12月19日 20時19分
616
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/19(水) 22:03:14
貿易保険を政府出資会社に 町村氏調整に行革相反発
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007121901000600_Politics.html
町村信孝官房長官は19日午後、独立行政法人(独法)改革をめぐり、甘利明経済産業相らとの閣僚折衝を官邸で進め、対外取引の保険業務を扱う日本貿易保険(経産省所管)を政府全額出資の特殊会社にすることが決まった。焦点の国土交通省所管の都市再生機構と住宅金融支援機構に関しては、町村氏と冬柴鉄三国交相が「組織形態などについて3年後に結論を得る」との先送りでいったん合意したが、同席した渡辺喜美行政改革相が猛反発し、あらためて福田康夫首相が20日にも判断することになった。
閣僚折衝はこれで終わり、両機構の扱いを残して廃止・民営化は7法人にとどまった。政府は24日に独法の整理合理化計画を閣議決定するが、政府の有識者会議が求めた11法人の廃止・民営化案からは大きく後退することになり、政権の改革姿勢が問われるのは必至だ。
617
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/20(木) 20:56:57
「大臣にもてあそばれた」薬害肝炎・原告団
2007.12.20 20:29
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/071220/crm0712202029036-n1.htm
薬害肝炎訴訟で舛添要一厚生労働相は20日、線引きの大阪高裁和解骨子案を支持した。原告団は舛添厚労相と2回面談し、解決を期待していた分、ショックは大きく「大臣にもてあそばれた」と怒りをあらわにした。
20日午前会見した舛添厚労相は会見冒頭、椅子(いす)から立ち上がって「心からおわび致します」と深々と頭を下げた。一方で「骨子案に矛盾しない形で解決する。限られた中で智恵を絞った」と、線引きの正当化に終始。原告の求める全員救済の政治決断は「今日の案が政治決断です」とすり替えた。
会見の後には、原告団の会見が迫っていた。隣室で待機する原告団と“ニアミス”を気にしたのか、舛添厚労相は矢継ぎ早に質問が飛ぶ中、「もういいですか」と20分で会見打ち切り、足早に立ち去った。
原告団代表の山口美智子さん(51)は「私たちを避けて、違う出口から出ていった。自分は原告に顔向けできないということ」と憤った。
会見で山口さんは「和解という最後の山で『解決』のアドバルーンを上げた舛添大臣は、握っていた手を解き放った」と辛辣(しんらつ)に批判。感情が高ぶり、嗚咽(おえつ)する原告の姿もあった。
会見を終えた原告団は20日午後、あいさつのため、運動を支援した各政党を回った。民主党のヒアリングで九州原告の福田衣里子さん(27)は「『心を一つにしましょう』といったのに、官僚と心が一つになってしまった。大臣は『全面解決に向け、一生懸命、頑張る』といっていた。期待を持たせるだけ持たせて…。もてあそばれた」と、疲れ切った様子で話した。
原告団の和解協議打ち切りについて舛添厚労相は同日夕、記者団に「引き続き、全力をあげて解決するようにしたい」と繰り返した。
618
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/21(金) 01:15:24
08年度予算:選挙にらみ重点配分…地方、農業、高齢者
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071221k0000m010106000c.html
20日内示された08年度予算の財務省原案と07年度補正予算案は、地方、農業、高齢者など「小泉改革の影」の分野に重点的に予算を投入した。自民党はいずれも参院選の敗因と分析。衆院の解散・総選挙をにらみ、民主党の「生活重視」路線に対抗する必要もあって、党内の改革派もこぞって地方・弱者対策にかじを切った。ただ、票田を強く意識した予算配分は、財政再建に黄信号をともしかねない危うさもはらんでいる。
「難しい予算編成だったが、原油価格の高騰や農政など緊急課題を視野に入れた」。自民党の谷垣禎一政調会長は20日の派閥総会のあいさつで、党内の予算要求はあらかた取り込んだ、と強調した。元々は原理的財政再建派だが、今回ばかりは背に腹は代えられないと割り切ったようだ。
参院選の反省で地方重視を打ち出すため、都市部に集中する法人2税(事業税・住民税)から4000億円を地方に回す。反発した東京都の石原慎太郎知事も11日、福田康夫首相との会談で「泣く子と地頭と政府には勝てない」と受け入れた。
「地方自治体の疲弊が、参院選で地方組織の動きを鈍らせた」というのは党内の共通認識だ。地方自治体が求める地方消費税の拡充は「ねじれ国会では実現不可能」(税調幹部)。このため地方交付税の3年ぶりの増額と合わせ、都市から地方への財源移転が地方対策の象徴となった。
道路特定財源でも、地方の道路整備を後押しするため、自治体への無利子貸付金に1000億円を回す。谷垣氏も「国が補助しても財政難の自治体は自前の負担ができない」と道路族議員らに配慮し、党内でさしたる抵抗もなく実現した。
社会保障費については11月27日の政調全体会議で、厚生族の中堅、大村秀章衆院議員が大幅圧縮を盛り込んだ予算編成の基本方針にかみつき「診療報酬は、これとは違う意見を集約する」とタンカを切った。有力支持団体の日本医師会が5.7%の大幅引き上げを要求していたためだ。
党側は土壇場の今月17日、財政当局が上限に設定していた0.36%を上回る0.38%増を認めさせ、妥結した。「選挙が近い。少しでも引き上げるメッセージが必要」(厚生労働相経験者)と医師会対策のため押し切った。
農業では、今年4月にスタートしたばかりの農政改革が「大規模農家中心」と評判が悪いとみるや、党四役は異例の地方視察を実施。08年度予算の概算要求基準(シーリング)の枠外となる補正予算案に798億円を滑り込ませ、「自民党離れ」が指摘される小規模農家対策をアピールした。【竹島一登】
毎日新聞 2007年12月20日 21時45分 (最終更新時間 12月21日 0時43分)
619
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/22(土) 02:14:40
独法改革:首相、「省庁寄り」貫く
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071222k0000m010129000c.html
政府の独立行政法人改革は21日、調整がつかずに最後まで残った都市再生機構と住宅金融支援機構の結論を先送りして収束した。基本方針を閣議決定した8月以降、渡辺喜美行革担当相が旗振り役を務めたが、終盤は所管省庁の反発ばかりが目立ち、福田康夫首相も「調整」以上の政治判断を回避した。
「改革が後退とおっしゃっているのはどなたですか。どこがそう思う?」。首相は21日夜、記者団に気色ばんで逆質問した。統廃合による16法人削減と222事業の見直しで、独法への財政支出が約1500億円圧縮されることが念頭にあったとみられるが、緑資源機構は今春にすでに廃止が決まっていた。日本万国博覧会記念機構も「大阪府の納得」との条件付き。一連の改革で新たに廃止が確定したのはメディア教育開発センターだけで、渡辺氏の構想は大幅に修正された。首相裁定後、事務次官ら省庁幹部は「ありがとうございました」と相次いで首相官邸に電話を入れた。
19日に閣僚折衝に乗り出した町村信孝官房長官は、渡辺氏がまとめた政府案とは別の案を閣僚に提示。出し抜かれた渡辺氏は「私が知らないものが突然出てくるのもおかしな話」と不快感を隠さなかった。
独立行政法人は、小泉改革で改廃を迫られた特殊法人の「逃げ込み先」として数が急増した。安倍晋三前首相はそこにメスを入れようとしたが、途中で政権を放棄。後継の福田首相は官僚をうまく操縦して政策実現を図るタイプで、渡辺氏が描く急進改革は望むべくもなかった。
一方、首相も「渡辺氏の調整能力に不安を感じていた」(周辺)という。20日の地元テレビ局の取材では「やっぱり経験がないと力で抑えようというところがある。特に若い方ね」と答えている。
安倍前首相は、独法改革を政府機能見直しの「第1弾」と位置付け、その先に中央省庁再々編を描いていた。渡辺氏は前政権の課題にこだわったが、独法改革が「骨抜き」に終わり、行革は減速感を強めている。【三沢耕平】
毎日新聞 2007年12月21日 22時15分 (最終更新時間 12月21日 23時19分)
620
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/22(土) 02:15:16
尻すぼみの独法改革/見えない削減効果
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20071220.html
福田康夫首相の改革姿勢を占う試金石となった独立行政法人(独法)の整理合理化は、廃止・民営化が七法人にとどまるなど「尻すぼみの結果」(政府関係者)に終わった。現在、百二ある独法数は統合する分を含め八十六に減る方向だが、年三兆五千億円に上る国からの財政支出の削減効果は全く見えない。和解交渉の決裂を招いた薬害肝炎問題と同様に、首相が指導力を発揮したとは言い難く、野党は年金、肝炎、防衛省不祥事に独法改革を加えた「四点セット攻勢」を強める構え。首相の政権運営は二十六日の就任三カ月を前に“黄信号”がともった形だ。
▽幻のペーパー
「こんないいかげんなものでは駄目だ」。首相は十七日夕、官邸執務室で渡辺喜美行政改革担当相から、各独法ごとの「落としどころ」を書き込んだ“渡辺ペーパー”を見せられるや、直ちに却下した。
ペーパーは(1)都市再生機構は事業を見直し、五年後に株式会社化(2)住宅金融支援機構は五年後に特殊会社化(3)雇用・能力開発機構を廃止し、労働政策研究・研修機構と統合―など踏み込んだ案を列挙していたが、各閣僚への根回しはなく「空理空論」(省庁幹部)と判断したようだ。
▽苦情殺到
この間、報道陣を引き連れて独法施設の視察を繰り返した渡辺氏の「パフォーマンス先行」の手法が混乱を助長した感は否めず、町村信孝官房長官の下には各閣僚から「渡辺氏はまくしたてるだけで、こちらの言い分を聞こうとしない」との苦情が殺到した。
十九日の官邸での閣僚折衝では、町村氏が同席した渡辺氏を「独法が今やっている仕事をどうするのかを考えているのか」と強い口調でたしなめた。冬柴鉄三国交相も二十日、記者団に「あの人は物を分かっていない」と不快感をあらわにするなど、“閣内不一致”は深刻化している。
▽融和ムード
首相は二十日の一部報道機関のインタビューで「今の閣僚は経験がないと力で抑えようとする。特に若い人。そういうことがあってはいけない」と、暗に渡辺氏を批判。官僚の不祥事に絡めて「一部の不届き者をもって、すべての公務員が悪いと言ったら、やる気をなくす。公務員いじめをする世の中でなく、働きやすい環境をつくることが必要だ」と、安易な官僚バッシングの風潮を戒めた。
だが、天下り先の確保を狙う「霞が関」が、各閣僚の渡辺流への反発に乗じた側面は否定できず、内閣一体で独法改革に取り組む態勢を築けなかった首相の責任は重い。既得権益に切り込む姿勢を示さない限り、政権に漂う霞が関との融和ムードが「改革後退」と受け止められるのは必至だ。
621
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/24(月) 02:08:28
「薬害肝炎患者を一律救済する」首相発言要旨
12月23日23時25分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071223-00000947-san-pol
福田康夫首相が23日、薬害C型肝炎問題に関して発言した内容の要旨は以下の通り。
−−薬害肝炎患者救済で決断をしたのか
「自民党総裁として21日、党に議員立法で対応できないかと相談を始めた。その結果、薬害患者を全員一律救済ということで議員立法すると決めた。公明党の了解も取ってある。可及的速やかに立法作業、国会審議をして、野党の協力も得なければいけない。できるだけ早くこの問題の解決に向かってほしい」
−−これまでは司法の範囲内でということにこだわっていた。この時期になぜ決断をしたのか
「司法・行政の範囲でどこまでできるのか模索してきた。20日に(大阪)高裁に政府の全員救済案を示したが、原告との間で見解の相違があった。そういうことなので、21日、党と相談して検討するように指示を出した。その結果、22日にそういう方向でいこうと決めた」
−−公明党が一律救済を求めたことが決断の決め手か
「いろいろ聞き、総合して判断した。一番重いことは、人の命にかかわることだから、それを無視するわけにはいかないと思っていた」
−−法案は臨時国会に提出するか
「ええ。私はそう思っている」
−−民主党との話し合いは
「当然、話し合いをしなければならない。場合によっては、法案作成に参加してもらうことがあってもいい。国会の中で、みなさんに真剣な議論を願いたい」
−−もう少し早く決断できなかったのか
「最後の最後まで苦労したが、20日の前に準備すべきではないということになった。最後のがんばりで何とかなるかなと思っていたが、(和解)できなかったので、新しい局面を考えなければ打開できないと考えた。したがって21日から党との交渉を始めた」
−−製剤承認時からの責任を認めるか
「いえ。そこは司法の判断も分かれている。立法の過程で明らかにしていかなければいけない。責任を超越して立法作業をすることになる。そのへんは、立法する方に任せたい」
622
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/24(月) 02:09:10
薬害肝炎一律救済へ、首相が法案提出を表明「議員立法で」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071223i313.htm
福田首相は23日午前、薬害C型肝炎集団訴訟で原告の求める一律救済に応じるため、血液製剤の投与時期にかかわらず補償金を支払うための救済法案を議員立法で今国会に提出し、成立を目指す方針を表明した。
首相官邸で記者団に語った。20日に国が示した和解修正案では、投与時期によって国の責任の有無を判断し、補償内容を区別していたが、方針を転換した。原告・弁護団は「大きな一歩だと評価する」としており、2002年から続く同訴訟は全面解決に向けて大きく前進した。
首相の指示を受け、与党は25日に、政調会長らが協議する。年内に法案骨子をまとめ、野党に提示し共同提出を呼び掛けることにしている。野党も基本的に応じる方針だ。
首相は「一昨日(21日)、自民党に『議員立法で対応できないか』と相談を始め、全員一律救済する議員立法をすると決めた」と述べた。1月15日までの臨時国会に提出する考えを示したうえで、「法案作成に参加していただくことがあってもいい」と野党の協力を求めた。
国の責任については、「(薬の)許認可権を持つ行政の責任は免れない」との立場を改めて示した。方針転換の理由は、「司法・行政の枠内で、(解決)できないとなり、新しい局面を考えなければ打開できないと考えた」と説明した。
原告・弁護団は一律救済の新方針について、「いよいよ政治が大きく動き始めた。大きな一歩だと評価する」などとする声明を発表し、首相が早急に面談に応じることを求めた。原告代表の山口美智子さん(51)は福岡市で記者会見し、「政治の力で正義が実現されることを期待している。だが、何度も政治にほんろうされてきたので、不安の方が大きい」と述べた。
法案は、血液製剤「フィブリノゲン」などで肝炎になったすべての被害者に対し、投与時期に関係なく、症状に応じた補償金を支払う内容だ。対象となる被害者は、「カルテなどの客観的資料」に基づき、専門家による第三者機関などで認定する案が出ている。
補償金の額はこれまでの和解交渉を踏まえ、平均2000万円程度になる見通しだ。対象となる被害者は、原告側は1000人程度と主張している。この場合、補償総額は約200億円になるが、国側は「被害者がさらに増える可能性もある」と見ている。
原告側には「全面解決のためには、国が投与時期にかかわらず、薬害を防げなかった責任を認めることが必要だ」という声がある。国側は、東京地裁判決が認めた投与時期(1985年8月〜88年6月)以外は法的な責任は認めない方針だが、原告側に配慮するため、法律前文で「解決が遅れた責任」などに触れる案も出ている。
舛添厚生労働相は23日、都内で記者団に対し、議員立法の最大の焦点となる、国の責任の認定について、「どういう形の責任にするのか、法的、政治的、道義的な問題があるので、与党にしっかり議論していただく」と述べ、与党の検討に委ねたいとの考えを示した。
同訴訟では、大阪高裁が13日、投与時期によって救済内容を区別する和解骨子案を提示。国は20日、東京地裁判決の期間外の患者への「訴訟活動・支援に基づく和解金」を大幅増額することで全員を救済する修正案を示した。しかし、原告側が拒否し、大阪高裁は近く第2次和解骨子案を示すことになっている。
(2007年12月23日22時50分 読売新聞)
623
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/24(月) 02:09:42
薬害肝炎一律救済、野党も協力姿勢…決断の遅さに批判も
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071223i115.htm?from=main1
福田首相が23日に表明した、薬害C型肝炎訴訟で原告が求める一律救済を実現する議員立法に対し、野党各党も被害者救済の観点から、基本的には協力する姿勢を示している。
ただ、首相の決断の遅さや議員立法での対応を批判する声があり、法案の内容は調整が必要になりそうだ。
民主党の鳩山幹事長は23日、「首相が一律救済にカジを切ったことは評価する。民主党も(議員立法に)乗るべきだ。政府の責任をきちんと書き込むよう求めていく」と語った。共産党の穀田恵二国会対策委員長も「国と製薬会社の責任を明らかにしたうえで、原告や被害者が望む全員一律救済の実現のために全力を尽くしたい」と述べた。
一方で、「本来は最初に首相が決断すれば済むことだ」(山岡賢次・民主党国対委員長)という批判もある。社民党の福島党首も記者会見で、「首相が『議員立法でやれ』と言うのは三権分立の観点からおかしい。自分でやるべきだ」と述べた。国民新党の亀井久興幹事長は「首相が決断したのは、内閣支持率低下の要因になって政権運営が難しくなると判断したからではないか」と指摘した。
法案の内容については、民主党から「国の責任、真相究明、再発防止の3点を盛り込まないと、十分な法案にならない。本当に一律救済の内容になるのか見極めなければ評価できない」(「次の内閣」厚労副担当の山井和則衆院議員)という指摘が出ている。こうした点が与野党協議のテーマになりそうだ。
与党は「低下傾向にある内閣支持率の回復につながるのではないか」と首相の決断を歓迎している。
自民党の伊吹幹事長は「野党とも協議し、共同の成案を得られれば望ましい」とする談話を発表した。公明党の斉藤政調会長も都内で記者団に、「一律の救済を訴えてきた。決断を大変評価している」と語った。
谷垣・自民、斉藤・公明の両党政調会長は23日、電話で「今国会で法案の成立を目指す」とする方針を確認した。年内に骨子をまとめ、野党に提示する考えだ。25日に与党幹部が改めて協議し、進め方を決めることにしている。ただ、政府の当初の対応が批判されて方針転換した形になったことで、「どうせ政治決断するなら、もう少し早くすべきだった」(自民党幹部)という声も上がっている。
(2007年12月23日23時14分 読売新聞)
624
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/24(月) 18:33:14
福田首相:綱渡りの外交日程 国会再延長のあおりで
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071225k0000m010019000c.html
福田康夫首相が国会再延長のあおりで綱渡りの外交日程を強いられている。27〜30日の中国訪問はようやく決まったが、来年7月の北海道洞爺湖サミットをにらんで年明けに検討していた欧州歴訪は極めて難しい状況。1月23日からスイスで開かれる世界経済フォーラム年次会合(ダボス会議)に0泊3日で強行出席する代替案も浮上している。
政府は早くから首相の年内訪中に向けて準備を進めてきたが、新テロ対策特別措置法案を巡り「越年国会」が決定。参院本会議で12月中に採決する可能性も残っていたことから、日程調整に腐心してきた。
首相は28日に北京で胡錦濤国家主席、呉邦国全国人民代表大会常務委員長、温家宝首相と相次いで会談するほか、「中国の人と共通の関心を持ちたい」と強く希望していた山東省・曲阜の孔子(廟びょう)訪問も29日に実現する見通しだ。北京大学での講演も検討している。
ただ、日中間で懸案になっている東シナ海のガス田開発問題は大きな進展が見込めず、父赳夫元首相がかかわった日中平和友好条約締結から08年で30周年を迎えるのに際し、両国の関係強化を確認する旅になりそうだ。
一方、来年のサミット議長国として環境問題に主導権を発揮するため、政府は首相の訪欧でG8首脳との顔合わせを計画したが、国会会期延長で事実上白紙に戻った。代わりに、首相は1月23〜25日の週末にダボス会議に出席し、環境問題でメッセージを発信することに意欲を示している。ただこれも、同18日に通常国会が開会予定で、不確定要素が多い。【中田卓二】
毎日新聞 2007年12月24日 18時24分
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/25(火) 16:58:12
薬害肝炎一律救済 福田首相が政治決断に踏み切った舞台裏と今後の課題を検証しました。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn/20071225/20071225-00000265-fnn-pol.html
薬害C型肝炎問題で、福田首相が23日、議員立法での全員一律救済の方針を明らかにしたことを受け、原告団は、「国の責任」について法律で明文化するよう求める意見書を作成しました。
福田首相が政治決断に踏み切った舞台裏と、今後の課題を検証しました。
24日、薬害C型肝炎訴訟・原告の久野郁子さんは「あまりの突然のことで、きのう(23日)はとまどい、あるいは不安という感じで受け止めたんですけど、ちょっと時間がたって、少し喜んでいいのかなっていう気分になってきました」と話した。
24日、全国から再び集まった原告たちの表情には、希望と明るさが戻っていた。
福田首相は23日午前、「薬害患者の方々を全員一律救済ということで、議員立法するということで、党との相談の結果、決めました」と述べた。
これまで、大阪高裁の和解協議で主張してきた原告を線引きする考えを一転、福田首相は、議員立法という方法で全員一律救済の政治決断に踏み切った。
福田首相は23日、「可及的に速やかに、この法案を通していただきたいと。そして、1日も早く皆さんに安心してほしい」と話した。
ある厚労省幹部は「緊急会見があるというので、すぐに出勤しろと言われ、テレビで初めて内容を把握した」と話した。
あえて3連休の中日を選んだ理由は、一律救済に強く反対してきた厚労省の官僚に情報が漏れるのを避けるためだった。
自民党肝炎PT(プロジェクトチーム)の荻生田 光一(はにゅうだ・こういち)議員は「(厚労省・官僚は)今後増えるであろう薬害患者の救済費用が『想像を絶する』という...。2兆円説、3兆円説、あるいは10兆円説。この厳しい財政状況の中で、本当に患者さんの救済に使えるかっていうのは、誰もが考えてしまいます」と話した。
こうした厚労省官僚の意向を受けた形で、国は、原告を線引きする修正案を20日、大阪高裁に提出し、世論の強い批判を浴びた。
しかし、荻生田議員によると、18日の時点から、議員立法による一律救済を谷垣政調会長が中心となって検討していたという。
荻生田議員は「谷垣政調会長がね、最後の最終段階の場面で、『われわれは一律救済が望ましい』と。役員会(18日)の中でも、谷垣さんが『僕に引き取らせてくれ』ということで、最後終わってます」と話した。
政策通で知られ、弁護士でもある谷垣政調会長。
舛添厚労相が、実質的な全員救済とした線引きの修正案が原告に拒否されたときに備えて、議員立法の策を練っていた。
ただし、原告側も手放しで喜んでいるわけではない。
特に、議員立法に「国の責任」が明記されるのか、最大の論点となってくる見通し。
薬害C型肝炎訴訟・原告代表の山口 美智子さんは「薬害への反省と責任が盛り込まれなければ、わたしたちが目標に掲げてきた薬害根絶につながりませんし、また福田首相自身も、『薬害が繰り返されない国造り』と言われていましたので、それにもつながらないと思っております」と述べた。
一方、町村官房長官は、「国の責任」について慎重な姿勢を見せた。
町村官房長官は「責任論を詰めていくことによってですね、肝心の救済という実態が遅れてしまっては、ある意味では、何の意味もないんではないだろうかと」と述べた。
薬害C型肝炎原告団と弁護団は、24日の緊急会議で、議員立法に対する意見書をまとめた。
「国の責任」を法律に明記すること、薬害の再発防止に関する第3者機関の設置などを盛り込むことを求めており、25日から、国会議員に対して理解を求める活動を再開する。
薬害C型肝炎訴訟・原告の金田和子さんは「どうか福田総理には、わたしたちと面談して、わたしたちの話に応じていただきたいと思います。本当に、二度と薬害で苦しむことのない、そんな世の中になってほしいと心から願っています」と述べた。
薬害C型肝炎訴訟・原告の池田静江さんは「1日も早くこの法案が成立することを望んでいますし、あす(25日)は、ひょっとして福田総理にお会いできて、急展開で解決するのではないかっていう大きな期待を持っております」と話した。
福田首相は24日正午すぎ、「(原告団は面会を求めているが、会う気はあるか?)ええ、これはね、きのうああいう(一律全員救済の)決定をいたしましたのでね。お会いしてお話をするということは、やぶさかではありません」と話した。
福田首相は、27日から外遊の予定が入っているため、原告と福田首相の初となる面会は、早ければ25日にも実現する見通し。
626
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/27(木) 01:43:14
予算関連法案に悩む政府与党/「冒頭処理」案も
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20071223.html
政府、与党が来年の通常国会での予算関連法案の扱いに苦悩している。参院で主導権を握る民主党の反対で来年三月末までに法案が成立しないと、大幅な歳入欠陥が生じ「地方行政や国民生活に混乱が起きる」(自民党国対筋)可能性が小さくないためだ。
こうした事態を回避しようと、与党内では法案を一本化した上で二〇〇八年度予算案より先行処理する“奇策”も検討され始めた。
「来年大変なのは、予算案ではなく予算関連法案だ」
会期再延長で新テロ対策特別措置法案成立のめどを付けた自民党国対幹部は、次期通常国会に向けこう漏らす。
予算関連法案の中でも最大の焦点は、道路特定財源の揮発油税などで本来の税率より重くしている暫定税率を、期限切れの来年四月以降(自動車重量税は来年五月以降)も延長する租税特別措置法改正案。
暫定税率による税収の上乗せ分は道路特定財源全体で国、地方合わせ二兆七千億円に上る。国と地方自治体の二〇〇八年度予算案は暫定税率延長を前提に編成されている。「成立しなければ暫定税率はなくなり、ガソリンの値段が四月一日から一リットル当たり数十円安くなる」(民主党税調幹部)半面、国、地方とも税収不足が深刻化しかねない。
参院で否決されても衆院再議決で法案成立は可能だが、自民党関係者は「価格がいったん下がった後になれば、国民にとっては増税。反発を招くのは確実だ」と政治的には難しい選択だと指摘する。
通常、予算関連法案は衆院予算委員会での予算案審議と並行して同財務金融委などで審議。予算案とほぼ同時期の三月上旬に可決され、参院に送付される。
しかし、民主党は暫定税率延長に強く反対する方針で、例年通りの審議スケジュールでは三月末までの成立は極めて困難とみられる。
そこで浮上したのが、予算関連法案を一括して通常国会冒頭で衆院でスピード可決し、一月末までに参院に送付する案だ。これなら参院審議が難航しても、六十日規定を適用し三月末までの成立が可能になる。
ただ長年の慣例を破ることになるため、「強引な国会運営だ」と野党の強い反発を招き、国会が混乱するのは必至。与党内にも「歳出(予算案)も決まらないのに、歳入を先に決めるのはどうか」(閣僚経験者)と懐疑的な意見も少なくなく、答えは出ていない。
627
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/27(木) 02:31:25
原油高騰:政府の対策、「選挙向け」色濃く 与党主導、恩恵は一部のみ
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071226ddm008020072000c.html
政府が25日決めた総額2150億円規模の原油高対策は、参院選大敗を踏まえて地方配慮の目玉策が欲しい与党の主導で決まった分、「選挙対策」色の濃い内容となった。ただ厳しい財政事情を背景に、生活関連対策を地方中心にほぼ限定するなど、全体的に小粒な印象は否めず、原油高が景気に及ぼす悪影響をどこまで食い止められるかは疑問符が付く仕上がりとなった。
会見した大田弘子経済財政担当相は「今回の原油高では企業と家計が痛み分けの形で影響を被っており、ミクロレベルでの対応が必要だ」と話し、特にしわ寄せが大きい生活弱者や中小企業への支援を軸とする原油高対策に、政府が取り組む意義を強調した。
一連の対策は政府主導で固めたわけではない。燃料高の直撃を受けても運賃に転嫁できない運送業など業界団体の悲鳴や地方の不安の高まりに、自民党が公明党とともに実施項目を取りまとめ、政府に実施を迫ったものだった。与党が熱心だったのは、参院選で地方の1人区を中心に大敗を喫したためで、財政出動を伴う原油高対策は「衆院選を控えて地方重視の姿勢を打ち出したい与党にとって渡りに船」(民間エコノミスト)だった。
このため目玉策である灯油購入補助制度も、かつての「地域振興券」のように政府が直接、国民に「灯油券」の形で配布する方策が検討された。ただ「ばらまき」との批判が避けられなかったため、実施するかどうかは自治体の判断に委ね、費用の2分の1を特別交付税で国が負担する手法に落ち着いた。
灯油購入補助への国費負担分が含まれていない総額2150億円の対策費も、原油高の痛みを和らげる効果の薄い構造転換、市場安定化関連の費用が半分以上含まれている。恩恵を受ける国民、企業は一部にとどまる見通しだ。【三島健二】
毎日新聞 2007年12月26日 東京朝刊
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/28(金) 00:56:16
【政局検証】ダブル選構想は幻になった「激動2007 永田町メルトダウン(上)」 (1/3ページ)
2007.12.25 23:13
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/071225/stt0712252313003-n1.htm
外相の麻生太郎が愛車のアウディで首相公邸に乗り付けたのは6月4日夜のことだった。
首相、安倍晋三は麻生に絶大な信頼を寄せており、重要な政治決断をする際は麻生にだけは相談することにしていた。公邸内の居住スペースを使った秘密会談は「友情の証(あかし)」だったのだ。
会談は5月18日の閣議後に安倍から持ちかけた。前回は2月28日だったので約3カ月ぶりの開催となる。安倍は主要国首脳会議(ハイリゲンダムサミット)出席のため翌5日から訪独の予定で、外交政策をすり合わせるとともに7月の参院選とその後の政権運営について話し合う腹づもりだった。この会談を踏まえて、外遊先で行う同行記者団との内政懇で政局展望を打ち出したいとの思惑もあった。
公邸のリビングルームには、麻生が好きな30年もののスコッチウイスキーまで用意されていたが、会談は盛り上がらなかった。政権は予想外の事態を迎えていたからだ。
5月28日(月曜日)に農水相の松岡利勝が議員宿舎で自殺した。同じ日に毎日新聞など2社の世論調査で内閣支持率の急落。この日を境に年金記録紛失問題が最大の政治課題として浮上、安倍政権は急速に傾きだした。この日はいまも「安倍政権のブラックマンデー」と呼ばれている。
「松岡さんの件は本当に残念でした…。でも参院選までまだ2カ月近くある。誠意を持って政権を運営していけば、必ず国民は理解してくれますよ…。参院選も多少の負けならば、どうということはない」
麻生はこう励ましたが、安倍はわずかにほほえんだだけだった。後は他愛のない話が続き、参院選後の政権構想について踏み込んだ議論になることはなかった。
結局、7月29日投開票の参院選で麻生の楽観的な読みははずれ、自民党は歴史的な大敗を期す。これを機に盤石に見えた安倍政権はガタガタと崩れていくことになる。
× × ×
昨年9月の政権発足直前、安倍が描いた政権構想は「麻生を幹事長にして19年7月に衆参ダブル選挙を打つ」だった。
3年前の参院選を自民党幹事長として陣頭指揮し、49議席しか獲得できずに引責辞任した経験を持つ安倍は参院選の「怖さ」をよく知っていた。「参院選で衆院選の常識は通用しない」。これが安倍の口癖だった。
しかも小泉政権発足直後に行われた6年前の参院選は「小泉フィーバー」で自民党は64議席を獲得して圧勝、「雌雄を決する」とされる27の1人区は25勝2敗だった。
「これまで参院選は1人区では5分で勝敗を分け、世代交代を促してきた。6年前に1人区でほぼ全員が当選したということは来年の参院選は全敗の恐れがある」
こう読んだ安倍は、かねてから「ダブル選」を唱えていた麻生の幹事長起用を思いついたのだ。麻生が昨年の総裁選で対抗馬だったことも挙党態勢でダブル選を仕掛けるには都合がよかった。
ところが、昨年9月18日に後見人である元首相の森喜朗と会談後、構想はグラつき始める。森は政調会長の中川秀直を幹事長に起用すべきだと考えていたからだ。翌19日に安倍は中川に重要閣僚での処遇を打診したが、「幹事長でなければ無役でいい」と固辞された。
22日夜から河口湖の別荘にこもった安倍が最終的に出した結論は、幹事長が中川、外相が麻生だった。この時点でダブル選という選択肢はほぼ消えてしまった。
その後、郵政造反組の復党問題で党内はギクシャクが続く。安倍は参院選候補の差し替えを模索したが、参院議員会長の青木幹雄らに阻まれ、ごく一部しか差し替えはかなわなかった。参院選敗北までのカウントダウンは1年近く前から始まっていたのだ。
参院選敗北後の今年8月27日。安倍が内閣改造・党役員人事で、幹事長に麻生、官房長官に与謝野馨、外相に町村信孝を起用した。皮肉にも安倍が1年前に描いた構想に近い布陣だった。
629
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/28(金) 00:57:18
× × ×
6月のハイリゲンダムサミット後、安倍政権はますます苦境に追い込まれていった。
年金問題で野党が攻勢が強める中、7月3日には防衛相の久間章生が「(原爆投下は)しようがない」発言で辞任した。松岡に代わって農水相に就任した赤城徳彦にも事務所費問題が浮上し、“絆創膏騒動”により、世間の嘲笑(ちようしよう)にさらされた。安倍政権に対する「お坊ちゃま」「幼稚」というレッテルはジワジワ浸透していった。
首相官邸の政務スタッフである「チーム安倍」のきしみが広がりつつあった。官房長官の塩崎恭久、首相秘書官の井上義行、首相補佐官(広報担当)の世耕弘成らの足並みは乱れ、自民党や霞が関からは「首相の意思がどこにあるのかさっぱり分からない」との不満が噴き出した。
また、5月に安倍が設けた有識者懇「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」の集団的自衛権行使をめぐる議論をめぐり、公明党ともギクシャクしていた。自民党でも元幹事長の加藤紘一は「政局の号砲が鳴った」と息巻き、倒閣の動きが加速していた。
それでも安倍は強気だった。参院選で与党過半数割れはほぼ確実となっていたが、自民党の獲得議席が40議席前半に踏みとどまれば国民新党や民主党の一部切り崩しによる「ミニ政界再編」でしのげると踏んだのだ。元首相の小泉純一郎が「参院選は『勝ってよし、負けてよし』だ。政権選択の選挙は衆院選だ。首相はそれだけ考えていればよい」とアドバイスしたことも大きかった。
このころ、安倍が考えていたのは次期衆院選への布陣だった。安倍には「閣僚にスター選手を並べないと衆院選は勝てない」との持論があった。そうなると麻生の外相留任は必然だった。辞任した久間の代わりに小池百合子を防衛相に起用したのもそのためで、自らがそうであったように「次なるスター」をいかに作るかに腐心していた。
投開票日の7月29日に麻生を公邸に招いたのもこの構想を相談するためだった。だが、麻生が公邸に到着した午後4時には報道各社の出口調査により想定以上の自民党大敗が確実となっていた。
麻生は厳しい表情の安倍に「安倍政権が打ち出した教育再生、安保の大方針はちっとも間違っていない。ここで保守再生の流れを止めてはいけない。必ず突破口は開ける」と諭した。安倍が次期内閣改造で麻生の幹事長起用を固めたのはこの瞬間だった。
だが、同じ時間に森、青木、中川は都内のホテルで協議し、「安倍の辞任やむなし」と結論を出していた。数日後この3者会談のやり取りが新聞に報じられ、安倍は戦慄(せんりつ)を覚えた。
「3人のやり取りが漏れたということは身内から私を降ろす動きが始まったということか…」
630
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/28(金) 20:09:09
年金着服、相次ぎ起訴猶予 舛添氏の「牢屋へ」空振り
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007122801000580_National.html
自治体職員の年金保険料の着服問題で、社会保険庁が業務上横領容疑などで告発した7市町の元職員7人のうち、仕事納めの28日までに検察による刑事処分が出た5人はすべて起訴猶予だった。舛添要一厚生労働相が「横領した人間は牢屋に入ってもらう」と息巻いた上での告発だったが、これまでのところ狙いは果たされていない。
「宙に浮いた」年金記録約5000万件名寄せ作業難航で、野党から「公約違反」と批判されている舛添氏だが、着服問題でも事態は思い通りには進んでいないようだ。
2002年3月まで国民年金保険料の収納事務を扱っていた市町村職員による着服をめぐっては、今年9月までに社保庁が調査。社保庁はこのうち公訴時効が来ていない着服について、自治体に告発を要請した。
しかし東京都日野市以外は「元職員を懲戒免職にしており着服額も弁済している」などの理由で告発を拒否。このため、「犯罪を野放しにできない」とする舛添氏の指示を受けた社保庁が告発した。
631
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/29(土) 02:39:34
内閣改造:1月13、14日念頭に調整 福田カラー狙う
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071229k0000m010153000c.html
福田康夫首相は28日、来年1月の通常国会召集前の内閣改造について検討に入った。安倍内閣からほぼ再任した閣僚を入れ替えることで「福田カラー」を打ち出し、内閣支持率低迷などで落ち込んだ求心力を取り戻すのが狙い。改造時期は新テロ対策特別措置法案を衆院で再可決した直後の来月13、14日ごろの中旬を念頭に調整するとみられる。
自民党の森喜朗元首相は「思う通りのもの(内閣)を作ることだ。通常国会はそれで臨んだ方がよい」と早期改造を提言している。首相は通常国会や7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)など日程をにらみ、衆院の解散・総選挙も視野に改造による局面転換を模索するとみられる。公明党の太田昭宏代表は28日、記者団に「内閣改造は100%首相の判断に委ねたい」と述べた。
ただ、通常国会の召集日は来月18日が想定されており、与党内には「日程的に厳しい」との見方もある。首相は年明けの政治状況を見極めた上で最終判断するとみられる。
毎日新聞 2007年12月29日 2時30分
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/30(日) 00:25:03
求心力回復へ…内閣改造で「福田カラー」 町村氏更迭論も
12月29日23時25分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071229-00000940-san-pol
福田康夫首相は年明けの内閣改造の可能性について、最終的な検討に入った。臨時国会と通常国会がほぼ連続する日程的な制約はあるが、閣僚のほとんどを安倍前内閣から受け継いだ「居抜き」であることや、年金問題や薬害肝炎問題の対応の遅れから急落した内閣の求心力を取り戻すため、人事で本格的な「福田カラー」を打ち出したい思惑がある。ただ、内閣改造は新たな党内の火種を生む可能性もあり、「もろ刃の剣」ともいえる。
首相は29日の中国・済南での同行記者団との懇談で、内閣改造と衆院解散・総選挙について「白紙だ」「わからない」などの言葉でけむに巻こうとした。ただ、解散の方は「している暇があるか」という言い方だったのに対し、内閣改造は「正月を過ぎて考える」。意欲の示し方は明らかに異なっていた。
自民党内で改造に前向きなのが、出身派閥(町村派)のオーナー格である森喜朗元首相だ。25日のBSテレビ番組の収録などで「安倍晋三前首相がつくった内閣だから、福田首相はやってもらいたい人にポストに就いてもらった方がいい。(通常国会召集までに改造することが)本当はあるべき姿だ」と強調した。27日には首相官邸で町村信孝官房長官と、都内のホテルで自民党の古賀誠選対委員長や改造に慎重な青木幹雄前参院議員会長と相次ぎ会談し、改造への環境整備に“奔走”している。
政府高官は27日、「首相の決断次第だ」と前置きした上で「1月13、14日で改造をやることだってできる」と指摘した。公明党の太田昭宏代表も28日に記者団に「どうするかはあまり考えてない。白紙の状況だ。100%すべて首相の判断に委ねたい」と、早期の改造には反対しない考えを表明した。
福田内閣では13人の閣僚が再任されたが、山田洋行をめぐる防衛省不祥事で野党から追及を受けてきた額賀福志郎財務相を中心に、安倍内閣時からいた閣僚の交代が候補だ。数が少ないと「更迭」の意味合いが強まるので、2ケタの改造に踏み切るとみられる。
ただ、年金や薬害肝炎の問題を担当する舛添要一厚生労働相の交代論があるが、「今の厚労相は誰がやっても大変だ」(自民党幹部)という指摘がある。
このほか、政府・与党内には町村氏への批判が強まっている。年金問題では「(参院)選挙だから縮めて言ってしまった」と失言し、薬害肝炎問題では首相以上に官僚の意向を尊重しようとしたことから、首相サイドの不信を買う羽目になり、与党内では更迭論まで出てきた。
もっとも、改造には自民党側だけでなく閣内からも「内閣改造でその内閣が強くなったことは一度もない」(舛添氏)と反発の声が少なくない。
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/30(日) 00:28:04
「福田カラー」が狙い もろ刃の剣の側面も '07/12/30
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200712300109.html
福田康夫首相が、年明けの内閣改造断行を示唆した背景には、正念場となる通常国会や七月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)、来年中の可能性が高いとみられる衆院解散・総選挙に、自前の内閣で臨みたいとの強い意向があるためだ。
福田内閣は、安倍晋三前首相の突然の辞任を受けて、十七閣僚のうち十三閣僚を再任させるという形で始動せざるを得なかった。懸案だった新テロ対策特別措置法案の今国会成立の見通しが立ったことで、改造により人心を一新し「福田カラー」を打ち出すことで、政権浮揚のきっかけにしたいとの思惑があるのは間違いない。
ただ、通常国会直前の日程的にも余裕がない中で、二〇〇八年度予算案を編成した閣僚を交代させることで、野党などから「無責任」との批判を招くことは必至だ。
また、自民党幹部が「改造はやると言えば求心力が高まるが、改造をしてしまえば、入閣できなかった人には不満が残り、逆に求心力を失う」と指摘する通り、改造後に党内の反発を招く可能性もある。
支持率がさらに低下することになれば「福田降ろし」にもつながる。また仮に新たに選任した閣僚にスキャンダルが発覚した場合、命取りになりかねず「もろ刃の剣」の側面も否定できない。
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/30(日) 11:08:35
日切れ法案一括審議 通常国会 予算に先行、再議決へ
12月30日8時1分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071230-00000037-san-pol
来年1月召集の通常国会の運営をめぐり、政府・与党は今年度末で期限切れとなる歳入関連法案(日切れ法案)43本を一括して1月24日から衆院財務金融委員会で審議し、29日に衆院通過させる方針を固めた。新年度の予算案本体より日切れ法案を先に処理するのは異例だ。民主党が道路財源にあてられる揮発油税の暫定税率廃止を掲げており、参院で否決されれば新テロ対策特別措置法案と同様に衆院再議決の手続きを経て成立を図る手順を踏むことから、大幅に前倒しして処理する必要があると判断した。
この強行方針により、通常国会は冒頭から与野党激突が必至で、政権浮揚に向けて福田康夫首相は通常国会召集前の内閣改造断行に強い意欲を示している。
日切れ法案は例年、財務金融、国土交通、経済産業など各委員会で審議するが、今回はパッケージ化して財務金融委で一括審議する。1月24日からは衆院予算委で補正予算案審議も始まるため、両委員会に閣僚が出席できるよう、日中は予算委、夕方から夜にかけては財務金融委という「2階建て」審議を行い、29日の衆院本会議で補正予算案と同時に可決することを目指す。
日切れ法案をパッケージ化すれば、民主党が反対しにくい中小企業への税制優遇措置なども含まれることから「一部だけ取り出して反対することができなくなる」(自民幹部)との思惑もある。
与党国対は、議員立法により日切れ法案の税率を維持することも検討したが、「奇策すぎる」(同)ため見送った。また、通常国会冒頭での日切れ法案一括提出も考えられたが、内閣法制局の法案審査が間に合わないため、24日以降に審議入りすることになった。
通常国会は18日に召集され、同日中に首相の施政方針演説と財政・外交・経済の「政府4演説」を実施し、21〜23日に衆参本会議で代表質問が行われる見通し。
例年はこの後に補正予算案や来年度予算案を審議し、2月下旬から歳入・歳出の予算関連法案を衆院各委員会で審議する。しかし、国会のねじれ現象の下で日切れ法案が3月末までに成立しなければ、4月1日からガソリンにかかる揮発油税が1リットル当たり約25円下がり、「ガソリン価格高騰下での急激な下落は混乱を招きかねない」(自民党幹部)。また、時期が遅れて法案が成立し、ガソリン価格が元に戻った場合、「かえって国民の反発を受けて総選挙は戦えない」(公明幹部)といった見方もある。
このため、政府・与党は、参院送付後60日間で否決とする「みなし否決」規定(憲法59条)により、3月末までに衆院で再議決できる安全策をとることにした。
自民党の大島理森国対委員長は今月27日の与党衆参国対委員長会談で、日切れ法案の年度内成立について「憲法、国会法にあることは何でもやる」と述べたが、野党の反発は必至だ。民主党は新テロ法案での首相の問責決議案提出を見送ったが、日切れ法案が衆院再議決の際に問責決議案をぶつける公算が大きく、年度末に緊迫した場面を迎えそうだ。
一方、新テロ法案は年明けの臨時国会再開後、11日に参院本会議で否決、同日中に衆院再議決で3分の2以上の賛成で成立する見通し。臨時国会閉会の15日まで4日間の政治空白が生じることから、「通常国会前に内閣改造を行うなら、この時期しかない」(政府高官)とされる。
635
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/04(金) 15:52:03
「安倍改革」相次ぎ失速 教育再生や公務員制度 首相、官僚寄り色濃く(01/04 07:28)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/68851.html?_nva=8
福田康夫政権が安倍晋三前政権から引き継いだ公務員制度改革や教育改革などの失速が、顕著になっている。省庁との協調を重視する首相の姿勢や関心の低さを反映したとの見方が強く、独立行政法人(独法)改革をはじめ「骨抜き」決着が続いており、首相の「官僚寄り」の姿勢による改革イメージ後退は必至だ。
渡辺喜美行政改革担当相は昨年十二月二十八日の記者会見で、孤立気味だった独法整理合理化計画のとりまとめを振り返り、「省庁を超えた法人の統合が一つもできなかった。反省すべき点も多々ある」と不満を口にした。同氏周辺も「官邸の助け舟があれば…」と悔しがる。
独法改革は、安倍内閣が昨年八月に「真に必要なもの以外は廃止する」との基本方針を閣議決定して始まった。だが、十二月二十四日に決定された計画は、「本丸」とされた都市再生機構の組織形態見直しの結論を三年後に先送りするなど、「骨抜き」に終わった。首相は同機構などの結論先送りを指示した程度だった。
安倍氏肝いりの教育再生会議が同二十五日に決定した第三次報告も「薄味」に。安倍氏が提唱した学校選択を推進する「教育バウチャー(利用券)制度」はモデル事業導入にとどまり、目玉の「六・三・三・四制」弾力化でさえ、実現のめどは示さなかった。
しかも首相は、報告の具体化を文部科学相の諮問機関である中央教育審議会(中教審)に委ねる考えを表明し、教育改革の主導権をあっけなく文科省に明け渡した。
規制改革会議が同二十五日に決めた第二次答申でも、保険と保険外診療の併用を認める「混合診療」の全面解禁は厚生労働省の抵抗で見送られ、草刈隆郎議長は「追い風をつくってくれる政治状況にない」と嘆いた。
公務員制度の総合的な改革を検討する有識者会議は一月中にも報告書をまとめるが、目玉のキャリア制度廃止も、官僚側が現行制度の看板の掛け替えに終わるよう画策している。
首相周辺は「首相は前政権の宿題をさっさと終え、早く自分の政策に打ち込みたいというのが本音」と明かす。
首相は年明けから生活者の視点を重視する「福田カラー」を本格的に打ち出す方針だが、野党側は「官僚主導の政治がまかり通る政権だ」(鳩山由紀夫民主党幹事長)と攻勢を強めている。
636
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/04(金) 15:52:53
首相、内閣改造見送り 年金制度は夏に中間報告(01/04 14:01)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/68895.html?_nva=8
福田康夫首相は四日、首相官邸で年頭の記者会見を行い、通常国会前の内閣改造について「今の閣僚のみなさんに引き続きやっていただきたい」と述べ、見送る考えを明らかにした。首相は中国訪問中の昨年十二月二十九日、同行記者団との懇談で、通常国会前の内閣改造について前向きに検討する意向を示していた。
首相は「就任してまだ日が浅い方もいる。これから実力を発揮する方もいるかもしれない」と述べた上で、「再度国会が延長され、次の通常国会がすぐ開会する。間隔も非常に短い」と、改造を行うには時間的な制約があるとの見方を示した。
また、「本年を生活者、消費者が主役へと転換するスタートの年にしたい」と強調。国民の関心が高い年金記録照合問題に関し、「社会保障の中核なのでこれ以上はないという年金制度を組み立てないといけない」と述べ、今月初会合を開く社会保障に関する国民会議の場で議論し、夏に中間報告、秋に最終報告をまとめる考えを表明した。
さらに、今年七月の北海道洞爺湖サミットに向け、「日本は世界最先端の環境省エネ技術を有している。この技術を各国に広めることで世界に貢献できる。われわれの暮らし方自体を変革し、世界に範となる低炭素社会を築かなければいけない」と述べた。
637
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/04(金) 17:02:07
内閣改造に否定的な考えを示す〜福田首相
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn/20080104/20080104-00000020-nnn-pol.html
福田首相は4日、年頭記者会見を行い、今月中旬の内閣改造に否定的な考えを示した。
現在の福田内閣はメンバー17人のうち、15人が前の安倍内閣と同じであるため、与党内には通常国会前に内閣を改造して福田カラーを打ち出すべきだとの意見が強く、福田首相も、人選も含めた調整に着手していた。しかし、国会に切れ目がほとんどない状況で大幅な改造を行うには、政治資金で問題がないかなどの身辺調査を行う時間が十分でないことがわかり、一転、慎重姿勢に傾いた。
福田首相は4日午後、伊勢神宮を参拝する。ねじれ国会でどう政策を実行するのか。解散・総選挙もにらみながら、福田首相の手腕と知恵が試される一年となる。
638
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/04(金) 20:28:46
1月の内閣改造見送り、与党内に失望の声
1月4日19時20分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080104-00000933-san-pol
福田康夫首相が1月中の内閣改造見送りを表明したことを受けて、与党内では失望の声が漏れた。その一方、18日に召集予定の通常国会を見据え、「無理な改造はデメリットの方が大きかった」(閣僚経験者)との見方も広がっている。
「(改造見送りは)ちょっと意外な感じがした。外野がいろいろ言うべきではないが、これで通常国会が終わるまで内閣改造はできないな…」
地元・福岡で改造見送りの一報を聞いた自民党の山崎拓元副総裁はこう語った。先の総裁選で首相を支持した中核メンバーは「安倍カラー」の払拭(ふっしよく)を強く求めてきただけに失望を隠せない。
公明党も「閣僚ポストは少ない」(昨年12月14日、太田昭宏代表)と公言していただけに不満がくすぶる。「防衛省の疑惑が内閣に飛び火したらどうするのか」(中堅)との声も上がる。
一方、改造見送りを歓迎する声も少なくない。通常国会では歳入関連の日切れ法案の先行審議を予定するなど強行日程を組んでおり、改造による混乱を恐れていたためだ。ある閣僚経験者は「内閣改造は喜ぶ人の何倍も不満を持つ人が出る。この時期に断行すれば、野党に追及の糸口を与えるだけだ」などと打ち明ける。
与党内の足並みの乱れを見透かしたのか、民主党の小沢一郎代表は4日の記者会見で、「国会で予算審議が始まるのだから、予算編成した閣僚が答弁にあたるのが憲政の常道だ」と述べた。
639
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/04(金) 21:19:52
悩める首相、「ぶれ」を露呈 内閣改造も見送りへ
2008.1.4 18:09
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080104/plc0801041809007-n1.htm
福田康夫首相は、年末に意欲を示していた1月の内閣改造を見送る判断に傾いた。臨時国会閉会と通常国会開会がきびすを接する窮屈な日程を理由に挙げたが、内閣支持率低下を打開するために人心一新を図ったとしても、人事をめぐる自民党内の不満の噴出は避けられないうえ、新閣僚の「政治とカネ」の疑惑も露見しかねないとの懸念が二の足を踏ませたとみられる。守りに徹する首相の「ブレ」も浮き彫りにした。
首相は4日の年頭記者会見で、昨年末に一斉に「内閣改造検討」と報道されたことについて「どなたのいたずらか知らないが、私の意に反することだ」と言ってみせた。
改造について首相は昨年12月29日に訪問先の中国で同行記者団に「白紙だ」と前置きしたうえで、「正月を過ぎたら考える。党内にもいろいろご意見がある。そういうご意見はごもっともなことだ」と述べていた。このとき首相が改造に前向きだったことは確かだ。
就任100日を過ぎても「福田カラー」を出せず、自民党内には「何をしたい内閣なのか分からない」(閣僚経験者)といった批判が渦巻く。福田カラーを鮮明にするには、安倍前内閣をほとんど引き継いだ現閣僚に不満はなくとも、「自前の内閣」で政権運営にあたるのが最適というわけだ。
通常国会前の改造を見送れば、次のタイミングは平成20年度予算成立後の4月が想定される。ただ、3月末には政権公約としていた年金記録の統合が不可能であることがいよいよ確実となる。さらに国会では道路特定財源である揮発油税の暫定税率を延長する予算関連法案などをめぐって与野党対立が激化し、情勢が今以上に緊迫することが否定できない。
ゆえに年初の改造は絶好のチャンスでもあった。だが、首相は、予算案審議の直前に予算編成を担った閣僚を大幅に変えれば、答弁準備の時間も短く、野党に批判の口実を与える可能性もあることなどから、決断しなかった。
自民党閣僚経験者は「首相は悩み続けている。改造に踏み切れなかったのは自信のなさの表れではないか」とも指摘する。「改造で政権浮揚へ」との選択肢を封印した首相にとって、茨(いばら)の政権運営が続くことになりそうだ。
640
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/07(月) 00:08:25
1月改造見送り、福田また逃げ腰…青木の反対も背景に
身体検査、町村処遇に窮し
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_01/t2008010510_all.html
福田康夫首相は4日の年頭会見で、通常国会前の内閣改造を見送ることを表明した。首相は表向き、日程的な理由を挙げているが、新閣僚の「政治とカネ」の問題や、町村信孝官房長官の処遇などで断念したと見方が強く、年明け早々から逃げ腰の姿勢を露呈させた。
首相は4日の会見で「今の閣僚には引き続きやっていただきたい」と述べ、昨年末に一斉に「内閣改造検討」と報道されたことには、「どなたのいたずらか知らないが、私の意に反することだ」と、とぼけた。
だが、昨年12月29日、訪問先の中国で記者団に改造に前向きな姿勢を示したのは事実。首相は4日の会見で「次の通常国会もすぐ開会し、(臨時国会との)間隔も短い」と述べたが、臨時国会の閉会日が15日で、通常国会を18日に召集する方針だったことは、年末から分かっていた話だ。
それだけに、自民党内には今回の“方針変更”をめぐり、さまざまな憶測が飛んでいる。
改造を断念した理由として最も指摘されているのは、「新閣僚に『政治とカネ』の疑惑が浮上したら来年度予算案の審議に支障が生じる。閣僚候補の身体検査ができなかったのではないか」(自民党筋)。安倍前内閣が「政治とカネ」の問題で崩壊したことは、首相の記憶に生々しく残っているのだろう。
首相の女房役でもある町村信孝官房長官=顔写真=の処遇をめぐり、調整がつかなかったことも大きい。自民党幹部によると、首相は3日、森喜朗元首相と密かに会談し、通常国会前の内閣改造について協議。その際、町村氏の処遇で結論が出なかったという。
町村氏は「官僚答弁」(自民党中堅)を繰り返し、「消えた年金」記録の照合について「5000万件すべての行き先を確定すると説明したものではない」と苦しい弁明に終始。独立行政法人改革で消極的な姿勢を見せ、薬害肝炎問題でも解決に向けた舞台回しができなかった。
このため、党内からは「首相を支え切れていない」(関係者)との批判は日増しに強まっていた。しかし、町村氏は首相の出身派閥・町村派の代表世話人の1人。町村氏と犬猿の仲で、やはり代表世話人の中川秀直元幹事長との微妙なバランスのもとで、首相を支えている現状を考えると、更迭を決断するのは困難だったようだ。
参院自民党で依然、力を持つ青木幹雄前参院議員会長が改造に消極的だったのも、改造見送りの背景にあるとされる。
というのも、更迭が有力視されていたのは、防衛汚職事件で追及されている額賀福志郎財務相、「友人の友人がアル・カーイダ」と発言した鳩山邦夫法相らで、ともに青木氏が所属する津島派。年金問題などで批判の矢面に立つ舛添要一厚生労働相も青木氏と近い。津島派の狙い打ちは避けたい、との意向が強かったとみられる。
「参院で野党から首相問責決議案を出されるまで改造カードは温存する」(町村派関係者)との戦略もあるようだが、守勢に立たされている現状を打破しようとの意気込みは所詮意気込みだけだったということか。
ZAKZAK 2008/01/05
641
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/08(火) 17:41:51
予算関連法案は“正攻法”/野党切り崩しの思惑も
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080107.html
政府、与党は七日、通常国会最大の焦点となっている揮発油税などの暫定税率を維持する租税特別措置法改正案について先行処理せず、ほぼ例年と同様の“正攻法”で成立を目指す方針を確認した。民主党の抵抗は必至で与党内からは年度内成立への懸念が漏れるが、自民党幹部には、同法案をきっかけに道路関係議員を抱えた民主党など野党を切り崩そうとの思惑が見え隠れしている。
「そういうことをやると国民の信頼を失う」。福田康夫首相は七日、租税特措法改正案など予算関連法案の先行処理を明確に否定した。
与党は、野党が多数を占める参院で審議が引き延ばされ暫定税率の期限である三月末までに同改正案が成立できなければ、税収不足に陥ることなどを危惧(きぐ)。一部で憲法の六十日規定により年度内に衆院で再議決できる日程を確保する先行処理という「奇策」が浮上していた。
しかし結局は、予想される野党の反発や国民からの批判を重視。伊吹文明幹事長らは七日、一斉に民主党に理解と協力を求めていく考えを強調した。
公明党幹部は「民主党の心変わりに期待しても無駄だ。実際にガソリンの値段が下がったらどうするんだ」と自民党の判断を嘆いたが、自民党幹部は年度内成立に余裕をにじませる。
背景にあるのは、揮発油税の暫定税率維持を主張する民主党内の「道路族」や国民新党の存在だ。議員それぞれに温度差はあるとされるものの、民主党内では道路財源維持を求める署名活動に昨年末で参院議員二十三人を含む計三十七人が署名。
既に水面下で民主党への働き掛けを始めている自民党幹部には、一定数の離反者が計算できるとの読みがあり、「参院で野党から十八人が棄権すれば予算関連法案は成立する」「国民新党の参院議員四人が賛成し、民主党から欠席者が出ればいい。あまり心配していない」などと漏らす。
これに対し、民主党の小沢一郎代表は七日の民放番組で「暫定税率を維持すべきだという人も少数だがいる。ただ、議論した上でみんなで決めたことだから全然心配ない」と、造反の可能性を否定。国民新党については「党が違うので百パーセント一致ということはない。仕方ない」と静観する考えを示したが、三月末まで与野党の水面下での攻防が激化するのは必至だ。
642
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/08(火) 21:25:23
「4月パニック」に現実味 日切れ法案で衆参自民に軋轢 (1/2ページ)
2008.1.8 18:09
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080108/plc0801081809023-n1.htm
18日召集の通常国会を前に政府・与党の足並みが早くも乱れ始めた。3月末で期限切れとなる歳入関連法案(日切れ法案)をめぐり、1月中の衆院通過を主張する参院自民党と、国会冒頭からの混乱を恐れて慎重姿勢の衆院自民党の軋轢(あつれき)が広がっている。民主党は揮発油税の暫定税率廃止を掲げ、早期解散に追い込む構えを見せており、衆参の足並みがそろわぬまま国会に突入すれば、ガソリン買い付け騒ぎや株価暴落、輸入品高騰など、消費者を直撃する「4月パニック」が現実味を帯びてくる。
「衆院は今さらどうするつもりなんだ。何も分かっていない」
「早く解散したいから『どうぞ混乱させてください』という宣戦布告じゃないのか?」
7日午後、国会内で参院自民党幹部は顔を見合わせ、煮え切らない衆院執行部をののしった。
参院執行部を最初に怒らせたのは伊吹文明幹事長だった。6日にNHK番組に武将が出陣の際に着る陣羽織で出演し、日切れ法案を「1月いっぱいで議了するのは無理だ」と言い切ったのだ。
町村信孝官房長官も7日、「いろんなお知恵をいただいたが、お知恵はお知恵。現実的に(1月中の衆院通過は)国会日程上成り立たない」と一刀両断。福田康夫首相までも自民党の新年会で「堂々と正道を歩む。奇策もないわけじゃないが、それは国民の信頼を失うことだ」と述べた。
昨年末の衆参与党国対委員長会談で大島理森国対委員長は「衆院再議決を使ってでも日切れ法案は年度内成立させる」と明言していただけに参院側は「話が違う」となった。ある参院幹部は「衆院はまだ4月パニックの恐怖を理解していない」とつぶやいた。
1月中に法案が衆院通過しなければ3月末までに参院送付後60日間で否決とする「みなし否決」規定による衆院再議決はできない。そうなると日切れ法案が担保する約100項目の租税特別措置は4月1日午前零時から自動的に失効する。
揮発油税などの暫定税率が消えればガソリン代が1リットル当たり約25円下がるため、ガソリンスタンド前に車の長蛇の列ができるだろう。失効が長引けば道路整備計画の見直しを迫られ、予算も修正措置が必要となる。
それ以上に深刻なのは、赤字国債発行の根拠となる特例公債法で、失効すれば消費税率8%相当の増税が必要となる。
約420の輸入品項目に認められる関税特例措置が消えれば、輸入牛肉の税率は38・5%から50%に跳ね上がる。
企業の設備投資への税額控除や海外企業向けの税制優遇措置も消える。外国企業などの預金を貸し出す東京オフショア市場(市場規模約60兆円)の特例措置が消えれば金融市場は混乱し、「日本売り」は加速する。
伊吹氏は8日、自民、公明両党の幹事長、国対委員長らの会談で「歳入関連法案は予算の前提だから予算より前に審議しても理論的に問題ない」と軌道修正したが、衆院には「野党もパニックは避けたいはずなので3月末までに法案採決に応じるはずだ」(自民中堅)など淡い期待感が根強い。だが、参院自民党幹部は「パニックの先にあるのは内閣総辞職か衆院解散だ。野党は決して妥協しない」と断じる。
「参院のドン」として隠然たる影響力を持つ青木幹雄前参院議員会長は周囲にこうつぶやいた。
「ケンカは数だ。数が多い方で勝負してもらわないと困るわね…」
643
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/16(水) 00:47:44
日切れ法案、月内衆院通過「厳しい」 最終判断は首相に
2008.1.15 21:02
通常国会召集を18日に控え、自民、公明両党の衆参幹事長・国対委員長が15日午後、国会内で会談し、焦点となっている歳入関連法案(日切れ法案)を3月末までに成立させる方針で一致した。参院送付後60日間で否決とする「みなし否決」規定(憲法59条)を折り込むには、1月中に法案を衆院通過させる必要があるが、出席者は「かなり厳しい」との認識で一致。「4月パニック」回避に向けた最終決断は、福田康夫首相に委ねられることになった。
参院自民党執行部はこれまで、日切れ法案の月内衆院通過を強硬に主張してきたが、15日の会談では平身低頭だった。
自民党の山崎正昭参院幹事長が「参院の現状をみると月内に衆院通過させないととてもやっていける自信はない」と訴えたが、伊吹文明幹事長は「まあ、みんな仲良く知恵を出してやっていきましょう」と応じただけで月内通過の言質は与えなかった。
実は自民党の衆参執行部は15日午前、ひそかに国会図書館に集まり、事前協議していた。ここでは参院国対幹部が、参院で想定される野党の動きを細かくシミュレーションしてみせ、「参院で60日間を担保しない限り、3月末までの成立は無理だ」と迫ったのだ。
衆院側も「事情はよく分かった」と参院側に理解を示したが、法案の月内衆院通過は、「針の穴を通すような作業」(自民国対幹部)となる。通常ならば1、2日間の審議で採決する法案だが、民主党は法案を重要広範議案に指定し、本会議での趣旨説明質疑や首相出席の審議を求める公算が大きい。これに応じず、通常国会冒頭から野党は審議拒否に踏み切り、予算案などすべての審議が空転する可能性もある。
それを承知の上で参院側が月内通過を求めたのは、もし「みなし否決」を担保しなければ、3月中旬以降に野党にさんざん揺さぶられたあげく採決が見送られ、4月1日午前0時で現行法が期限切れとなるとみるからだ。いったんガソリン税が1リットルあたり25円下がった上で、その後与党が「みなし否決」により衆院再議決することは「自殺行為に等しい」(参院国対筋)というわけだ。
大島氏ら自民党国対幹部はもともと参院執行部と同一歩調だったが、作年末から慎重姿勢に転じた。ある国対筋は「『なんとか対話路線を維持してほしい』という官邸サイドの強い意向を受けたようだ」と打ち明ける。
午後の会談後、自民党の大島理森国対委員長は吹っ切れたような表情で記者団にこう語った。
「1月中の衆院通過はやってやれないことはないが、なかなかきつい。今までは国会は与野党を乗り越えたよき常識があったのだが…」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080115/plc0801152102016-n1.htm
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:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/16(水) 00:50:07
日切れ法案失効で「4月パニック」 政府・与党 回避模索へ強行vs対話
1月15日8時0分配信 産経新聞
128日間に及んだ臨時国会は15日に閉会し、18日に通常国会が召集され、与野党の「政権」をかけた攻防が始まる。焦点は、揮発油税の暫定税率などを担保するための歳入関連法案(日切れ法案)の行方だ。3月末までにこれらの法案が成立しなければ、国と地方の来年度予算に歳入欠陥が生じる上、ガソリン買い付け騒動や株価暴落などの「4月パニック」を引き起こしかねないが、政府・与党内では「強行突破派」と「対話重視派」が激しく対立。民主党は法案成立の徹底阻止を掲げる。「パニック」は回避できるのか?
「利権のための道路よりも明日のガソリン代だ。租税特別措置法案は3月末までに断じて成立させない。(与党が)一度下げた税率を再び上げるなどと言うならば、私どもは解散に持ち込み、国民に信を問う」
民主党の山岡賢次国対委員長は13日夜、大阪府知事選の応援で大阪府豊能町を訪れ、歳入関連法案で一切妥協に応じない考えを表明した。
これに先立ち、自民党の大島理森国対委員長は13日午前、NHK番組で山岡氏に関連法案審議促進のため特別委員会設置を持ちかけたが、山岡氏は応じない考えだ。
このような民主党の強硬姿勢に対し、政府・与党の意見は真っ二つに割れている。
「強行突破」派は、青木幹雄前参院議員会長ら参院自民党が中心だ。「参院民主は3月末までに採決に応じない」と踏み、どんな強硬手段を使っても1月中に法案を衆院通過させ、参院送付後60日間で否決とする憲法59条の「みなし否決」規定を念頭に審議を進めるべきだと主張する。
これに対し、伊吹文明幹事長は「衆院で数の力で押し切るのは時間的に無理だ」(13日、報道2001)と対話路線を主張する。「国会冒頭から与野党が激突すると国会中盤には大混乱に陥り、逆に解散を早める」(自民党幹部)と判断しているためで、町村信孝官房長官らも同じ意見だ。
大島氏ら衆院国対幹部や公明党執行部は板挟みの状態。18日の福田康夫首相の施政方針演説までに方針を一本化させなければならないため、15日から「両派」の激しい駆け引きが始まるとみられ、首相の最終決断が注目される。
◇
■不安材料続々…「日本売り」加速か
歳入関連法案が3月末までに成立しなければ、4月1日未明から暫定税率は直ちに本則に戻る。ガソリン代は1リットルあたり25・1円下がるが、輸入牛肉などの関税は大幅増、金融市場の混乱が予想される。これが「4月パニック」の恐怖だが、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題など他の悪条件も重なっており、通常国会が混乱すれば、株式・金融市場で「日本売り」が加速するとの憶測も流れる。
サブプライムローン問題は、すでに日本の株価や企業業績にも悪影響が出ているが、1月中旬から米大手銀行の決算が発表され、含み損解消のため日本の企業株が売られるとの見方が強い。額賀福志郎財務相も13日の民放番組で、「(日経平均株価が)若干下がる可能性がある」と指摘した。
日本では2月以降、企業の3月期決算の業績見通し修正が発表されるが、ここで表面化しそうなのが、耐震強度偽装事件を受けて昨年6月に施行された改正建築基準法の影響だ。あまりに厳格化されたため住宅着工戸数は激減し、建設業者は軒並み決算見通しを下方修正するとの見方が強い。このあおりを受けて資材メーカーや流通業界なども業績が悪化しているとされる。
3月19日には日銀の福井俊彦総裁の任期が切れる。総裁人事は衆参両院の同意が必要で、もし参院が人事案に同意しなければ、総裁が「空席」となる。日本の中央銀行トップが不在の状態が続けば、「金融市場の不測の事態に対処できない恐れがあり、海外で日本資産全体に対する不安感やリスクが高まる」(野村証券経済調査部)として、さらなる株価下落や円安などの影響を懸念する声が少なくない。
歳入関連法案の3月末の成立に「赤信号」がともれば、外資向けの東京オフショア市場(規模約60兆円)などでは3月中旬ごろから資金流出が始まり、国内の金融機関の資金調達が困難になるとの見方もある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080115-00000028-san-pol
645
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/16(水) 13:27:41
暫定税率〝死守〟に全力/与党、衆参足並み乱れも
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080115.html
与党は十五日、衆参両院の幹事長、国対委員長が会談し、道路特定財源の揮発油税の暫定税率などを“死守”するため、租税特別措置法改正案など二〇〇八年度予算関連法案の年度内成立に全力を挙げる方針を確認した。ただ、一月中に衆院通過を図る「強行策」に消極的な衆院側を参院側が批判するなど、足並みの乱れも露呈。一方、民主党は若手議員の「ガソリン値下げ隊」を結成するなど攻勢を強める構えだ。
「予算関連法案を何とか一月中に参院に送ってほしい」
十五日午前の自民党役員連絡会。尾辻秀久参院議員会長は伊吹文明幹事長に再三求めたが、伊吹氏は「知恵を出し合いましょう」と繰り返すのみだった。
野党に多数を握られ「苦戦」を続ける参院与党には、年度内成立を確実にするには、野党の審議引き延ばしがあっても、憲法の「六十日規定」によって衆院で三月末までに再議決ができる一月案しかない、との思いが強い。
しかし、通常国会冒頭からの混乱を避けたい衆院執行部は強行策を封印。参院側は「無理をするなら議員がたくさんいる衆院の方でやるべきだ」(閣僚経験者)と不満を募らせる。
このため伊吹氏や大島理森、鈴木政二衆参国対委員長と公明党の木庭健太郎参院幹事長は十五日昼、「表」の幹事長、国対委員長会談に先立ち国会近くでひそかに協議。一月中の衆院通過見送りで「腹合わせ」し、結束をアピールした。
ただ、関連法案を例年よりも前倒しして二月中旬にも参院に送付する方針を固めたとはいえ、衆院側にも年度内成立を「確実」とする案はない。
自民党の谷垣禎一政調会長は十五日、「法案の中身でなく、三月三十一日を越えることが目的となっている議論は通らない」と民主党を批判、二階俊博総務会長も、民主党の揺さぶりを狙い道路特定財源を守る大会を全国で開催するよう提案した。
「通常国会はガソリン国会、ガソリン解散にする」。十五日、民主党の山岡賢次国対委員長は国会内で開かれた「値下げ隊」結成式で力を込めた。
民主党は、揮発油税の暫定税率を廃止すればガソリン代が一リットル当たり約二十五円値下がりし、国民負担を軽減できると意気込む。値下げ隊は、租税特別措置法改正案の採決を阻止する“実力行使役”を担うことも決めた。
646
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/17(木) 21:30:43
町村官房長官:ボード使い「日本のガソリン価格安い」
町村信孝官房長官が17日の記者会見にグラフ入りのボードを持ち込み「日本のガソリン価格は諸外国に比べて安い」などと約8分以上にわたって説明した。
長官が当日思い立って作らせた。国会論戦ではよくある光景だが、官房長官会見では珍しく、町村氏は「評判がよければ続ける」とご満悦。年金記録問題などで失言続きだっただけに、変身を図っているようだ。【坂口裕彦】
毎日新聞 2008年1月17日 20時21分 (最終更新時間 1月17日 20時28分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080118k0000m010092000c.html
647
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/19(土) 12:21:15
福田首相:施政方針演説 「福田色」なおぼんやり 政策実施時期、言及少なく
福田康夫首相は18日の施政方針演説で「生活者重視」と「地球環境問題への対応」を前面に出し、独自色のアピールに努めた。しかし、個々の政策をみると、実現時期にまで言及したものはほとんどない。衆参両院で与野党勢力が逆転した「ねじれ国会」が演説にも影を落とした形で、首相の意欲とは裏腹に、「福田カラー」はなおぼやけたままだ。
「分かりやすくと思ってやったんだけど、本当によく分かっていただけたのか心配している。議場ではたくさん拍手していただいたけどね。これからでしょう」。首相は18日夜、首相官邸で記者団の質問にこう答えた。年明け早々から夜遅くまで構想を練り、事務方の案文にやり直しを命じる場面も多かった首相。15日の閣僚懇談会では「臨時国会は前内閣からの懸案に取り組んだ。通常国会には新しい改革に取り組む気持ちで臨んでほしい」と指示していた。
ただ、演説では、目玉の消費者行政を一元化する新組織でさえ「なるべく早期に具体像を固める」と述べただけ。消費者行政担当相の常設も、一時検討していた通常国会前の内閣改造に比べると政権浮揚効果は薄いとみられる。環境分野では、京都議定書の温室効果ガス削減目標を「確実に達成しなければならない」と明言した。ただ、それに向けた「年度内の目標達成計画改定」は既定路線で、実効性には疑問符がついている。防衛省改革や公務員制度改革も具体的な道筋は示せなかった。
トップダウンによる世論への発信を得意とした小泉純一郎元首相、安倍晋三前首相との政治手法の違いを指摘する声もある。自民党の伊吹文明幹事長は「イズム(主義)というのは、価値観の違いで対立する人が出る。安倍政治はイズムが強かったから、その修復も考えているのだろう」と擁護した。【中田卓二】
◆野党は辛口採点
福田康夫首相の初の施政方針演説に対し、野党各党幹部からは辛口の採点が相次いだ。
◇民主党・鳩山由紀夫幹事長
「『自立と共生』とか『国民の思いに立って』とか、われわれが使ってきた言葉をパクって使った」
◇共産党・志位和夫委員長
「内政・外交とも深刻な行き詰まりの中にあるのに、どう打開するかの方策が何一つない」
◇社民党・福島瑞穂党首
「国民の痛みや悲鳴を全く見ず、具体的処方せんがない、政治の責任を放棄した演説だ」
◇国民新党・綿貫民輔代表
「評論家のような演説。最後に教育が大事だと訴えていたが、言葉を並べただけで予算の裏付けがない」
毎日新聞 2008年1月19日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/seiji/archive/news/2008/01/19/20080119ddm005010029000c.html
648
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/19(土) 23:49:52
町村官房長官:暫定税率で解散「テーマ小さい」
町村信孝官房長官は19日、千葉県市原市で講演し、通常国会の焦点であるガソリン税の暫定税率問題について「ガソリンを25円下げるかだけで国民の信を問うのは、テーマ設定が小さすぎる。いくら小沢(一郎・民主党代表)が『解散、解散』と叫んでも、(衆院の)解散権は福田(康夫首相)さんにある」と述べ、暫定税率廃止を争点に衆院解散に追い込もうとする民主党戦略を批判した。「ガソリン価格を下げれば、地球規模の(環境の)話に日本は無関心との評価が(諸外国に)できてしまう」とも述べ、暫定税率撤廃は地球温暖化対策が主な議題となる7月の北海道洞爺湖サミットにも悪影響を与えると指摘した。【坂口裕彦】
毎日新聞 2008年1月19日 23時10分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080120k0000m010105000c.html
649
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/20(日) 12:29:24
展望見えぬ首相/危機感強め「国民」連呼
福田康夫首相が「立党以来の最大の危機」と訴えた十七日の自民党大会。大会につきものの高揚感は影を潜め、「国民本位の政治」をと繰り返す首相の姿ばかりが際だった。参院選惨敗で揺らいだ党勢の回復が急務だが、ねじれ国会の下で激しさを増す民主党の攻勢への対抗策は見いだせていない。
「党再生のために今、何をなすべきか。それは極めて単純だ。国民の中に入り、国民の声に耳を傾け、自民党に対するまだ消えぬ期待の炎を、燃え盛る支持と支援の炎に変えることだ」
首相は、約十一分間にわたる党大会のあいさつで「国民」を三十六回も連発。昨年の大会で「任期中の改憲」を掲げた安倍晋三前首相とは打って変わって国民の目線を強調した。
伊吹文明幹事長は十五日、官邸で首相に「安倍政権の傷を癒やすのはもうそろそろ終わりにして、福田カラーを出してほしい」とアドバイス。加藤紘一元幹事長は「生活重視に変わってよかった。昨年こうだったら参院選であんなに負けなかった」と合格点を付けたが、町村派若手は「経済の課題と方策を具体的に話した太田昭宏公明党代表の話の方が心に響いた」と不満を漏らした。
首相は、早期の衆院解散・総選挙を求めた十六日の民主党大会を「無視」するかのように、選挙には一切言及しなかった。二〇〇八年度予算案と予算関連法案を年度内に成立させられるかが焦点となる十八日からの通常国会を「何としても乗り切る」と力を込めた。
与党が予算関連法案を衆院で再議決した場合、野党側は首相問責決議案を提出する構え。首相の後見人的立場である森喜朗元首相は十六日の講演で「野党は早く解散しろと言う。それならなおのことしない方がいい」と語ったが、国会が混乱した場合、どこまで解散回避を貫けるかは見通せない。
首相が解散を先延ばししても内閣支持率の低迷が続いた場合、党内で「ポスト福田」を模索する動きが広がる可能性も指摘されている。
「福田では選挙は戦えない」と漏らす津島派幹部。十六日には古賀、谷垣両派が合流で正式合意し、次期総裁選をにらんだ動きも始まっている。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080117.html
650
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/25(金) 00:23:16
首相「話せば分かる」と歳入法案の月内通過断念 嘆き節も (1/2ページ)
2008.1.24 23:01
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080124/plc0801242301011-n1.htm
政府・与党は24日、揮発油税の暫定税率維持を含む歳入関連法案(日切れ法案)の1月中の衆院通過を断念した。福田康夫首相は今年度予算案審議入り前に与野党激突は避けたいと判断した。日切れ法案の審議日程は決まっておらず、衆院通過は早くても2月12日すぎになるとみられる。
首相は24日夕、尾辻秀久参院議員会長と会談。尾辻氏は現行法が期限切れとなる3月末までに「60日みなし否決」規定(憲法59条)を適用できるように1月中の衆院通過を強く進言したが、首相は民主党との協調路線を維持したい旨を伝えた。
衆院は25日、世界同時株安を受けて予算委で経済・金融問題の集中審議を行った上で、額賀福志郎財務相が平成19年度補正予算案の提案理由を説明。28、29両日に補正予算案の実質審議が行われ、29日の本会議で採決する見通しだ。
日切れ法案をめぐっては、与党が29日中に衆院本会議で趣旨説明・質疑を行い、ただちに財務金融、総務の両委員会で審議入りするよう求めているが、野党側は2月以降しか審議を受け付けないとしており、協議は平行線が続いている。
福田康夫首相が歳入関連法案(日切れ法案)の1月中の衆院通過を断念したことを受けて、自民党内からは失望の声が漏れた。民主党は、3月末の現行法期限切れを見据えて揺さぶりを強める公算が大きく、国会は視界不良のまま本格論戦に突入することになった。
「なんとか月内の衆院通過をお願いします」
24日夕、首相官邸を訪れた尾辻秀久参院議員会長は深々と頭を下げたが、首相は「参院の事情はよく分かっています」と一言。後は面会した約10分間、「禅問答」のような会話が続いた。会談を終えた尾辻氏は「もう無理だな…」と肩を落とした。
参院自民党幹部は困惑を隠さない。憲法のみなし否決規定という与党の最大のカードを失ったことで、全面的に戦略の見直しを迫られたからだ。
「これで通常国会の主導権は完全に民主党に握られてしまった。もはや与党は丸腰だ。次の手だてを思いつかない」
逆に、民主党は揮発油税だけでなく関税関連法案など数々のカードを握ることになった。別の自民党幹部は「日切れ法案のカードを一枚一枚小出しにされたら、とてももたない」と嘆く。
参院自民党が1月中の衆院通過にこだわったのは、先の臨時国会での新テロ対策特別措置法案をめぐる駆け引きで苦渋を味わったからだ。参院の与野党執行部は11月19日に新テロ法案の審議入りを内々に合意したため、首相は外遊日程を急遽(きゆうきよ)変更し一時帰国したが、参院民主党は密約を反故(ほご)。首相の帰国のかいなく、審議入りは11月28日にずれこんだ。
ある自民党幹部は「この一件で参院民主党は交渉できる相手でないことがはっきりした」と断言。ガソリン税の暫定税率廃止の方針には民主党内にも異論が多いため、自民党では「民主党は採決に踏み切れない」(中堅)との見方が強い。
衆参与党国対では、ギリギリまで1月中の衆院通過を狙ってきた。内閣法制局の法案審査を無理に急がせ、23日に日切れ法案を国会提出させたのも、首相が決断すれば、いつでも強行突破できる態勢を作るためだった。
自民党執行部は日切れ法案が成立するまで現行法の暫定税率を維持する「ブリッジ法案」を議員立法で1月中に成立させる奇策も検討したが、「反発が大きすぎる」と見送った。
しかし、首相は「話せば分かる」と協調路線にこだわった。日切れ法案のほかにも日銀総裁同意人事など重要案件を抱えているため、民主党の小沢一郎代表との党首会談による現状突破に一縷(いちる)の望みをつないでいるようだ。
加えて河野洋平衆院議長も衆院の強行突破に難色を示しており、「国会が混乱した場合、河野氏が本会議のベルを鳴らさない可能性もあった」(自民党幹部)という。
651
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/25(金) 03:22:39
ガソリン暫定税率、自民執行部が3か月延長で調整
自民党執行部は24日、3月末のガソリンの暫定税率の期限切れを回避するため、暫定税率の期限を3か月程度延長する法案を議員立法で衆院に提出する方向で調整に入った。
今月中に衆院を通過させ、3月末までに成立を図る。
ガソリンの暫定税率を巡る与野党の対立は深まっており、与党は「このままでは3月末の期限切れを迎え、国民生活に混乱が生じる」と懸念している。自民党幹部は24日、「議員立法で3か月期限を延長することにより、政府提出の租税特別措置法改正案の中身について、落ち着いて審議できる。野党との接点も探ることができる」と語った。自民党は与野党で租税特別措置法改正案の扱いを話し合う検討委員会の設置も検討している。
期限延長の議員立法は、租税特別措置法改正案に盛り込まれているガソリンの暫定税率や税制の優遇措置などの期限をまとめて延長する。議員立法は今月中に衆院を通過させれば、参院で採決されなくても、憲法59条の「参院送付後、60日以内に議決しない時は否決とみなすことができる」との規定を使い、3月末には衆院で再可決が可能となる。自民党は、29日に予定される2007年度補正予算案の衆院通過後、速やかに議員立法を提出し、衆院通過を図りたい考えだ。民主党など野党側にも理解を求める方針だが、賛成が得られない場合は与党単独でも採決する構えだ。
しかし、自民、公明両党内には「議員立法を強行採決すると、野党の強い反発で国会審議は滞るのではないか」との慎重論がある。
(2008年1月25日03時07分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080125-OYT1T00085.htm?from=main1
652
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/26(土) 14:24:42
暫定税率 対応は来週に決定
http://www3.nhk.or.jp/news/2008/01/26/k20080126000003.html
ガソリン税などの暫定税率を維持する税制関連法案をめぐって、与党内では、民主党などが反対するなか、年度内に成立させるのは難しいとして、税率を4月以降、数か月据え置くための法案を新たに提出すべきだという意見が広がっており、来週初めに対応を決めることにしています。
政府・与党は、ガソリンなどに本来よりも高い税率をかけている暫定税率を、期限が切れる3月末以降も維持することなどを盛り込んだ税制関連法案を年度内に成立させたいとしていますが、民主党などは「原油高が続くなか、暫定税率は廃止すべきだ」と主張しており、与党内でも、年度内の成立は難しいという見方が強まっています。与党内では、そうした事態になれば国民生活が混乱するおそれがあるとして、税率を4月以降、数か月据え置くための法案を新たに議員立法で提出して、年度内に確実に成立させることができるよう、速やかに衆議院通過を図るべきだという意見が広がっています。そして、福田総理大臣の意向も踏まえて、来週初めに自民・公明両党の幹事長や国会対策委員長らが対応を決めることにしています。これに対し、野党側は、民主党の山岡国会対策委員長が「法案が提出されれば、不退転の決意で阻止する」と述べ、国会審議に応じない構えも見せているほか、共産・社民両党も認められないとしており、与党側の対応によっては、与野党の対決姿勢が一段と強まる事態も予想されます。
653
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/27(日) 01:21:56
首相帰国後に最終判断 「つなぎ法案」で自民 '08/1/27
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自民党は二十六日、三月末に期限が切れる揮発油税の暫定税率維持などを盛り込んだ税制改正法案の年度内成立が難しい情勢を踏まえ、暫定税率をとりあえず二カ月程度継続させる「ブリッジ(つなぎ)法案」の扱いについて水面下で調整を続けた。スイスから二十七日午後に帰国する福田康夫首相の意向を踏まえ最終判断する。
法案は既に衆院法制局の審査を終えており、党幹部の一人は共同通信の取材に「首相が決断すればいつでも提出できる」と語った。
法案を提出した場合、与党は一月中に衆院で可決、参院審議が紛糾しても憲法の「みなし否決」規定を適用し、六十日経過後に衆院で再議決し、成立させる構え。つなぎ法案の期限が切れる前に税制改正法案を衆院再議決で成立させ、歳入欠陥が生じないようにする狙いだ。税制改正法案の審議時間を確保するための一時的な措置と強調し、理解を得たい考え。
だが民主党など野党側の反発は必至で、自民党内には慎重論も根強い。
このため首相はぎりぎりまで世論の反応を見極めたい意向で帰国後、伊吹文明幹事長らと慎重に対応を協議する見通し。最終判断に先立ち、週明けにも野党側に協議を呼び掛ける可能性もある。
これに関連し自民党の古賀誠選対委員長は二十六日、福岡県みやま市の講演で「万が一、税制改正法案が年度内に成立しなかった場合の混乱を最小限に食い止めるのが与党の責務だ」と強調する一方、「数で押し切ったとならないように、しっかり手順を踏むことを真剣に考える必要がある」と指摘した。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200801270052.html
654
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/29(火) 04:48:49
暫定税率つなぎ法案、全面対決 30日にも提出・通過
2008年01月29日02時21分
http://www.asahi.com/politics/update/0128/TKY200801280409.html
3月末に期限切れを迎えるガソリン税の暫定税率などを5月末まで2カ月延長する「つなぎ法案」が、自民、公明両党の賛成多数で30日までに衆院を通過する見通しになった。野党が参院で採決に応じない場合、与党は憲法59条の「60日ルール」を使い、衆院の3分の2の再議決で3月中に成立させる。野党各党は法案提出に一致して反対しており、民主党は法案提出後、すべての国会審議を拒否する方針。通常国会は本予算の審議前に与野党の全面対決で空転する異例の展開となる。
自民党は28日、総務会で、つなぎ法案の提出を了承し、公明党も党内手続きを終えた。与党は当初、同日中に法案を国会に提出する予定だったが、野党の審議拒否で07年度補正予算案の衆院通過に支障が出るのを避けるため、補正予算案が29日夕の衆院本会議で可決された後に提出する方針にした。
与党はつなぎ法案の委員会審議はその日で終え、30日の衆院通過を図る。ただ、与党内には委員会審議を省略して29日中に衆院本会議で可決すべきだとの意見もある。
一方、自民党の伊吹文明幹事長は28日夕の与野党幹事長会談で、ガソリン税の暫定税率延長を含む租税特別措置法案など歳入関連法案の年度内成立に、改めて野党の協力を要請。期限切れに伴うガソリン価格の引き下げで「国民生活や日本経済が混乱するのを避けるため」として、つなぎ法案提出の方針を伝えた。
これに対し、民主党の鳩山由紀夫幹事長は「予算審議が始まる前に歳入法案だけ3月いっぱいに通してくれという話は決められるはずがない」と反対を表明。野党側は歳入関連法案から租税特別措置法案などを分離するよう主張しており、29日に改めて自民、民主両党の国対委員長が協議する。
655
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/29(火) 04:49:17
●自公、話し合い路線を転換
●民主、審議拒否・阻止辞さず
「3月31日で一部の租税特別措置が切れても歳入法案を通さない雰囲気もあるようだ。万一の場合に備え、いわゆるセーフティーネットとして、つなぎの法案を出させていただきたい」
28日夕の与野党幹事長会談。自民党の伊吹文明幹事長は呼びかけた。しかし、野党側は「最初に議論する前に出口を決めるのは国会軽視も甚だしい」(民主党の鳩山由紀夫幹事長)と反発し、法案提出に向けた「儀式」は1時間余で終わった。
福田首相の意向を踏まえて話し合い路線を模索してきた与党が、ここにきて繰り出した「奇策」。それは路線の根本的転換を意味する。
つなぎ法案は憲法の「60日ルール」を適用して衆院で再議決することが前提。審議前から結論が見えることになり、与党内にも「奇策はとるべきではない」との声が根強かった。にもかかわらず、与党は補正予算案審議の開始を見計らったように「1月政局」に踏み込んだ。狙いは春に集中する与野党激突を分散することにある。
3月末はガソリン税などの暫定税率期限切れに加え、年金記録の「名寄せ」期限にもあたる。衆院再議決で暫定税率は復活させられるが、ガソリン代値下げ後では世論の反発はより強まりかねない。再議決できなくなるか、踏み切ってもその局面で参院で首相問責決議案が可決されれば、政権は追い込まれる――と恐れたのだ。
かたや民主党は、昨年夏の参院選後、封印してきた審議拒否へと突き進む。野党各党は、つなぎ法案の提出自体を「宣戦布告」(鳩山氏)と受け止め、与党の想定以上に結束を強めている。
民主党の輿石東参院議員会長は「国会も参院もいらないということだ」と憤り、山岡賢次国対委員長は「賞味期限が切れても延長する『法律の偽装』だ。偽装国会を唯々諾々と進めるわけにはいかない」。共産党の市田忠義書記局長も「むちゃな法案を出すべきじゃないというところで激しい攻防をやるべきだ」と語り、社民、国民新の両党も徹底抗戦で足並みをそろえた。
採決強行となれば、国会審議は全面的にストップする見通し。民主党内では、つなぎ法案を扱う衆院財務金融委員会などの委員長の委員会室入りを阻む「物理的抵抗」まで検討されている。鳩山、山岡両氏は28日、河野洋平衆院議長、江田五月参院議長をそれぞれ訪ね、「物理的抵抗もせざるを得なくなった時、ご迷惑をかけるが、軽々しく本会議を開会しないようお願いします」と申し入れた。
ただ、自民党幹部は「民主党が審議拒否しても、もって2週間」。審議拒否は長くは続けられないとの見方を明かした。国会空転は覚悟のうえで、いずれ民主党は審議に復帰すべきだとの世論が広がるとの算段だ。実際、民主党内には、3週間に及ぶピケ戦術を展開した旧新進党が国民の支持を失った96年の「住専国会」の失敗が語り継がれている。つなぎ法案の月内採決に与党が突っ込めば、与野党が持久力を競う我慢比べになるのは確実だ。
民主党の小沢代表は28日夕、党幹部らに「やるなら徹底的にやらないといけないぞ」とハッパをかけた。
一方、福田首相は28日夕、記者団に直接の言及を避けつつ、期待感を表明した。「国会の審議が順調に行われるよう野党ともいろいろ折衝していると思う。私も全くそのことは同じ考え。方法論は全然聞いていないし、与党が最善を尽くすことを期待している」
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/29(火) 13:17:31
ブリッジ法案 あすにも衆院採決 パニック回避へ“奇策”
1月29日8時1分配信 産経新聞
■「日切れ」断たれ… 綱渡りの隠密調整
今国会最大の焦点となっている揮発油(ガソリン)税などの暫定税率を担保する歳入関連法案(日切れ法案)の年度内成立に向け、自民、公明両党は28日、現行税率を5月31日まで2カ月間維持するつなぎのためのブリッジ法案「国民生活等の混乱を回避し、予算の円滑な執行等に資するための関連3法案」を29日に議員立法として国会提出する方針を決めた。29日中の衆院採決を目指すが、30日にずれ込む公算が大きい。
法案を1月中に参院送付すれば、「60日みなし否決」規定(憲法59条)による年度内成立が確実となり、「4月パニック」は回避されるが、民主党など野党は審議拒否で徹底抗戦の構えを見せており、国会は展望が開けぬ闇の中に突入する。
政権奪取を掲げる民主党の「ガソリン」攻勢を受け、追い込まれた与党が「奇策」を編み出すまで、水面下で綱渡りの調整があった。
日切れ法案の1月中衆院通過が絶望的となった25日朝、国会施設内に自民党の伊吹文明幹事長、大島理森国対委員長、古賀誠選対委員長が密かに顔をそろえた。このままいけば3月末の現行法期限切れを前に民主党が攻勢をかけ、福田政権が崖っぷちに追い込まれることは明らかだった。
「初めて私の考えを明かしたい。3月末の混乱を避けるには、セーフティーネットとしてブリッジ法案を検討すべきではないか」
伊吹氏はこう切り出し、ブリッジ法案を1月中に衆院通過させるための段取りをとうとうと説明した。大島、古賀両氏も最後は「こうなったらやむを得ない」と賛同。民主党の「ガソリン値下げ」キャンペーンを打ち崩す「隠密作戦」はここから始まった。
伊吹、大島両氏は野党を安心させるため、26日に地元入りし、夜のうちに密かに帰京。27日早朝、法案提出に向けた与党幹部説得の段取りを示し合わせた後、再び地元にとんぼ返りした。27日午後、スイス・ダボスから帰国した首相には伊吹氏が電話で報告した。
参院幹部らは「そんな奇策は野党の反発が大きすぎる。なぜ日切れ法案を堂々と衆院通過させないのか」と不満顔だったが、大島氏らの説得で次第に納得していった。
ブリッジ法案は自民党国対が先の臨時国会中に検討し、断念した経緯がある。「ワシは正攻法しかやらないんじゃ」が口癖の大島氏は、日切れ法案の月内衆院通過の道筋を探ってきただけに忸怩(じくじ)たる思いがあったが、ブリッジ法案に乗らざるを得ない事情があった。
日切れ法案の月内採決にブレーキがかかったのは22日だった。河野洋平衆院議長が、与党が日切れ法案の月内採決を強行するならば本会議開始のベルを押さないと言い出したのだ。河野氏は22日夕、江田五月参院議長らと国会内で会談し、与野党の協調路線を提唱してみせた。
自民党幹部は「民主党の思うつぼじゃないか」と悔しがったが、後の祭りだった。与党側は民主党の要求をほぼ全面的に飲み、24日からの19年度補正予算案の審議入りを断念。23日に前倒しして国会提出された日切れ法案は宙づりとなった。
この時点で、日切れ法案の月内衆院通過の道は絶たれた。政府提出法案(閣法)は、野党が重要広範議案に指定すれば、政府・与党は本会議の趣旨説明質疑や首相出席の委員会審議に応じる慣例がある。これを無視して採決を強行すれば、通常国会は大混乱に陥る可能性もあった。
ブリッジ法案は、議員立法なので首相出席の審議などを大幅に省略できるメリットがあるが、「反則技」との批判はつきまとう。それを覚悟で法案提出を決めたのは「4月パニックの回避こそが政権与党の務めだ」(自民幹部)と腹をくくったからだった。
一方、「奇策がないわけじゃないが国民の信頼を失う」(1月7日)と公言してきた首相はブリッジ法案に無関心を装い続けた。
「与党が国会審議を順調に行うために野党と折衝していると思うが、どういう風に実現するかは全然聞いていない。まあ、最善を尽くすことを期待しています」
自民党総務会による法案了承と同時刻の28日午後5時半。首相は記者団に人ごとのように語ったが、「奇策ではないか」と問われ、気色ばんだ。
「奇策じゃない!正々堂々とやっていかないといかん…」(石橋文登、大谷次郎)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080129-00000072-san-pol
657
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/29(火) 16:43:44
与党が「つなぎ法案」を議員立法提出へ/苦しまぎれの強硬策
自民、公明両党は二十八日、揮発油税などの暫定税率の期限を延長する「つなぎ法案」の議員立法提出を決めた。経済の混乱回避を名分とした“苦しまぎれ”の強硬策に、福田康夫首相は「与党任せ」を決め込んだ。野党は審議拒否や首相問責決議案提出を視野に徹底抗戦の構えだが、「想定外」(民主党議員)の展開に戸惑いも隠せない。ねじれ国会は一気に緊迫の度を増した。
▽参院側が布石
「参院が環境づくりをしてくれた」。二十八日昼に国会内で開かれた政府与党協議会で、自民党の伊吹文明幹事長は鈴木政二参院国対委員長にこう声を掛けた。
自民党の参院執行部は参院が採決をしなければ衆院で再議決できる「六十日ルール」を視野に、暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案を一月中に衆院を通過させるべきだと主張してきた。それを止めたのは「奇策があるわけではない。国民の信頼を失う」と正攻法を宣言した首相だった。
だが、税制改正法案を三月末までに衆院で再議決できる見通しは立たない。二十二日夜、森喜朗元首相や中川秀直自民党元幹事長らの会合でも打開策が話し合われた。
▽首相隠し
暫定税率廃止による混乱を防ぎつつ「内閣は無縁、という体裁を作る」(自民党参院幹部)。それが「去年から出たり引っ込んだりしている」(公明党幹部)議員立法によるつなぎ法案だった。
自らは前面に出なくてすみ、暫定税率が維持される「奇策」(民主党議員)に、首相は乗る。二十八日午前の自民党臨時役員会にも参加せず、衆院予算委員会で問われても「具体的には与党と一切話をしていない」とはぐらかした。同じ議員立法でも、自らの指示を力説した薬害肝炎の被害者救済時の姿勢とは正反対。自民党の参院国対幹部は「議員立法だから、首相問責決議案が出ても解散に追い込まれない」と解説してみせた。
▽崩れるシナリオ
「予算案と予算関連法案の年度内成立を約束してほしい。国民生活に混乱が起きないようにつなぎ法案を考えている」(伊吹自民党幹事長)
「議論する前に国会軽視もはなはだしい。絶対に認められない」(鳩山民主党幹事長)
二十八日午後の与野党幹事長・書記局長会談。伊吹、鳩山両氏は激しくやり合った。
三月末に暫定税率が廃止され、ガソリン価格はいったん値下がりするが、与党による税制改正法案の衆院再議決後に再び値上がりし、世論は反発を強める―。民主党はこうしたシナリオで、衆院の早期解散に追い込もうとしていた。
先週末、与党がつなぎ法案の検討を始めたと聞いた民主党国対幹部は「筋が悪い。本気でやるつもりなのか」と半信半疑だった。だが、同党中堅議員は二十八日「根本的な戦略の見直しが迫られる」と危機感をあらわにした。
与党側には、つなぎ法案で民主党のシナリオを崩し、政策協議に引きずり込みたいとの思惑も。公明党の北側一雄幹事長は与野党幹事長会談で、道路特定財源の在り方に関する与野党の協議機関設置を提案した。
首相の“ぶれ”を懸念する声も上がる。政府関係者は「優柔不断だ。求心力は保てるのか」と疑問を投げ掛けた。
世論はどう判断するのか。自民党の三役経験者がつぶやいた。「野党は審議拒否を続け国会は空転する。与党だけで進めるが、そのたたりはくる。それは選挙の時じゃないか」
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0128.html
658
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/30(水) 13:38:35
民主議員引き抜き入閣計画説 年明け改造示唆の裏側
1月30日10時21分配信 産経新聞
福田康夫首相は昨年末、年明けの内閣改造をいったん示唆した後、年頭記者会見で改造見送りを表明した。これは「民主党の参院議員2人を入閣させる計画があったが、失敗したため」との説が、永田町で語られている。入閣の条件は「参院で与党が過半数を確保できるだけの参院議員を連れてくることだった」(民主党筋)とされるが、「脈なしだったため見送りになった」(同)という。
現在、参院における与党の議席数は昨年7月の参院選での大敗の結果、105で過半数まで16人足りない。このため、政府・与党にとって、法案は民主党など野党の協力を得るか、新テロ対策特別措置法のように参院での「みなし否決」による衆院での3分の2以上の再議決で成立させるしかないという厳しい状況におかれている。
これを一気に打開する“ウルトラC”が「民主党からの引き抜き」で、首相ら与党側が、過半数確保に必要な16人以上を連れてくることを条件に内閣改造での民主党議員の入閣を検討したとしても不思議ではない。
ただ、実際に与党側から入閣の打診を受けたと証言する民主党議員はおらず、与党側が具体的に動いたかどうかはやぶの中だ。
ある民主党議員は「与党側があえてこの話を流しているのではないか」との見方を示す。つまり、民主党の中で小沢一郎代表ら執行部に批判的な参院議員に対し、「与党は内閣改造で民主党議員を入閣させる用意がある」ということを浸透させておき、いざというときに引き抜きにかかる“布石”だというのだ。
果たして民主党議員入閣計画は本当にあったのか。現実味は別として興味深い話ではある。(高橋昌之)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080130-00000916-san-pol
659
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/01/31(木) 04:36:33
つなぎ法案:与党の取り下げ、首相が話し合いにこだわり
「民主党が徹底的に抵抗して(再可決できず)つなぎ法案が壊れれば、4月に向けて大混乱になりますよ」
自民党の与謝野馨前官房長官は28日昼、首相官邸に福田康夫首相を訪ね、法案反対を進言した。与野党対決は抜き差しならぬ状況だったが、話し合い路線を切望していた首相は、与謝野氏の進言に満足そうにうなずいた。
「つなぎ法案」に対し、首相は一貫して冷淡な姿勢だった。29日の衆院予算委員会でも「(法案の)中身は本当に承知していない。与党の方で任せてほしいと言われていますのでね」と答弁し、内心の不満をのぞかせた。
29日夜、07年度補正予算案を可決した衆院本会議後、与党はつなぎ法案を提出した。同じころ、首相公邸では首相と町村信孝官房長官が、ビールと軽食を取りながら向かい合った。「法案は提出されたが、河野(洋平衆院議長)さんのあっせんに期待している」。首相は与野党合意をあきらめていなかった。
一夜明けた30日朝、公邸で伊吹文明自民党幹事長と会談。「よく話し合って国民の視線でよい結論が出るように」と法案推進派の伊吹氏にくぎを刺した。
首相の意を体したのが自民党の大島理森国対委員長だ。河野議長と頻繁に連絡を取り合い、話し合い路線を目指した。30日昼、河野議長は江田五月参院議長と会談した際、「最後の最後、わずかなところで(与野党間に)つり橋がかからない。もう一汗かきたい」と与野党合意への意欲を語った。「年度内に一定の結論」で与野党が歩み寄ったのは、衆院本会議を予定した午後3時の直前だった。
毎日新聞 2008年1月31日 2時30分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080131k0000m010163000c.html
660
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/05(火) 14:36:09
福田政権「3月危機」は去っていない
2月5日10時0分配信 日刊ゲンダイ
「福田政権 3月危機回避」「3月決戦かすむ 民主党、戦術練り直し」――つなぎ法案取り下げで与野党が合意したことについて、大マスコミはこう報じた。だが、本当にそうなのか。ある政界事情通が言う。
「議長あっせんを民主党がのんだのは、悪い選択ではない。民主党が対決姿勢を続けて、国会の全面審議拒否に突入しても、その後はまったく読めなかった。丸60日間、国会に座り込み、審議ボイコットを続けるのはしんどい。メディアや世論の見方はだんだん厳しくなってくる。12年前の住専国会のときも、野党を支持していた世論は、空転の長期化で冷ややかになり、3週間で野党が撤退せざるを得なくなった。同じことになったら野党は、暫定税率廃止も福田首相のクビも取れず、みじめなことになる。民主党はその危機はひとまず回避できたのです」
自民党内にも、メディアが報じるような楽観論は少なく、むしろ警戒する声が強まっている。
「議長あっせんを受け入れ、国会が正常化したことで、野党は予算審議を通して道路特定財源のムダを一点集中で攻めてくる。ガソリンが25円安くできることも連日アピールしてくる。その過程では参考人招致や、道路族スキャンダルの追及もするらしい。そうなったら、3月末の時点で世論がドッと野党の主張に傾いているかもしれない。そんな中で参院が否決する暫定税率継続を、衆院で与党が再議決できるかどうか。強行したら、首相問責決議を可決され、解散のムードになっているかもしれない。賭けに出た福田政権よりも、フリーハンドを得た民主党の方が有利なのです」(自民党関係者)
「3月危機」は去ってなどいないのだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080205-00000006-gen-ent
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/06(水) 03:40:13
空港会社外資規制:閣内も自民も不一致、背景に路線の確執
国土交通省が目指す空港会社への外資規制を巡り、福田政権のきしみが表面化している。渡辺喜美金融担当相に続き、5日には大田弘子経済財政担当相と岸田文雄規制改革担当相が規制反対を表明し、冬柴鉄三国交相と対立。閣内不一致の様相すら示している。対立の背景には、福田政権の路線を巡る確執がちらつき、事態の収拾は官邸の調整に委ねられた状況だ。【後藤逸郎、清水憲司、辻本貴洋】
「こんな進行だめだ」。5日の自民党の国土交通部会・航空対策特別委員会合同会議で、太田誠一特別委員長が外資規制の了承の方向で会議を運営すると、怒号が飛び交った。結局、この日の党内手続きは見送られた。
国交省は上場予定の成田空港などで、外資による株の保有割合を議決権ベースで3分の1未満に抑える法改正を目指している。外資規制のなかった英ヒースロー空港が、民営化後にスペインの企業に買収され、上場廃止となったことの二の舞いを避けたいとの考えだ。
豪投資銀行グループのマッコーリーが羽田空港ビルディングを運営する「日本空港ビルデング」株式の19%強を取得したことも、危機感を強めた。国交省は主要国の実例を参考に、安全保障の観点からも外資規制の必要性を訴える。
だが、渡辺金融相は、スイスで先月開かれたダボス会議で福田康夫首相が対日投資促進を訴えたことを引き合いに反論する。外資規制することで株式市場への悪影響を重視する声も少なくない。
成田国際空港会社では昨年6月、初の民間出身社長が誕生した。「国交省OBの指定席」を官邸主導で押し切ったのは、安倍政権の塩崎恭久官房長官(当時)だった。
しかし、福田政権の発足後は、政府や与党内では、小泉、安倍政権の構造改革路線を巡る対立が続いている。自民党の中川秀直元幹事長と与謝野馨前官房長官の間での「霞が関の埋蔵金」論争のほか、消費税を将来引き上げたい政府・与党に対しては、竹中平蔵元総務相が批判を繰り広げた。独立行政法人の民営化を巡る渡辺金融相と冬柴国交相の対立もあった。
空港会社への外資規制の是非をめぐる議論についても、「もはや政策論を超えて、政争となってしまった」(国交省幹部)と当惑する声が広がっている。規制に反対する金融庁内でも「もう官邸に決めてもらうしかない」(金融庁幹部)との声が漏れる。
しかし、福田首相は5日夜、自身が裁定に乗り出す考えを問われ、「今そういう状況じゃない」と答えた。
毎日新聞 2008年2月5日 21時35分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080206k0000m020120000c.html
662
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/07(木) 23:52:20
どうなる日銀総裁 小沢氏「武藤」蹴飛ばさず 民主は分裂の芽も 首相は党首会談に活路
2008.2.7 20:00
3月19日に任期切れとなる福井俊彦日銀総裁の後任人事への対応をめぐり自民、民主両党の国対委員長が7日会談した。福田康夫首相は、市場の混乱を避けるためにも小沢一郎代表との党首会談を通じ、今月中旬までに決着を図りたい考え。だが、政府・与党内で有力となっている武藤敏郎副総裁の昇格案に対し民主党内の賛否は二分しており、波乱要素を抱えたまま調整が動きだした。軟着陸はできるのか。
五里霧中
国会内で会談した自民党の大島理森、民主党の山岡賢次両国対委員長は日銀総裁の空白期間を作らないよう、国会での手続きを進めることで一致した。また、山岡氏は衆参両院の議院運営委員会に政府が決めた総裁候補を招致し、非公開で所信を聴くことを提案した。自民党は前向きに検討する方向だ。
7日の会談について政府側は「(誰にするかという)サブスタンス(内容)の話じゃなくて、ロジスティックス(手続き)の話」(町村信孝官房長官)と位置づける。 しかし、民主党内の事情は複雑だ。「執行部は『武藤総裁』容認だが少数派。多数は反対」(小沢氏周辺)と一枚岩でないからだ。
小沢氏は「政権奪取のためならどのような案件でも政局に使う」(自民党幹部)とされる。同氏は昨年の参院選直後から複数の経済専門家と接触したが、「該当者はいない」との返答が相次いだことや、「日銀総裁人事でその手法に頼れば、民主党は国際社会の信用を失いかねない」(同氏周辺)ことから、民主党が総裁人事を提案することを断念した経緯がある。
このため、小沢氏周辺や党幹部は最近、「武藤氏に問題があるという意味ではない」(山岡氏)などと、軟着陸を図る動きに転じている。
代表選にらみ?
民主党内で「武藤総裁」にブレーキをかけているのが、「国会同意人事を検討する小委員会」の仙谷由人委員長ら。同党が財務事務次官だった武藤氏の副総裁就任時に反対した表向きの理由は「財政と金融の分離の原則に反する」だった。
参院の簗瀬進国対委員長も1日、「財金分離が党是だ」と武藤氏容認論を牽制(けんせい)した。ただ、小沢氏と距離を置く仙谷氏らの動きは「9月の党代表選をにらんだ動き」(幹部)との見方もある。
「日銀総裁人事で党内が混乱するのはよろしくない」。小沢氏は周辺にこう漏らしたというが、党内融和を優先させるために「武藤総裁」を拒否する可能性もある。
いらだち
「水面下の交渉になかなか入れずに困っている」。政府筋は、総裁人事の調整が遅れていることに、いらだちを隠せない。首相サイドは1月に「小沢氏が政争の具にしないとの感触を得た」(周辺)ことから、「武藤総裁」を軸に今月上旬から民主党との調整を本格化させる方針だった。
だが、民主党の方向性が定まらない上、「小沢氏がどこまで権限を握っているのか」(政府高官)との懸念もあり、民主党側に調整開始を打診できないでいた。
「国会承認人事なのでしばらく静観していてほしい」
7日夕、首相官邸を訪れた自民党の伊吹文明幹事長が首相にこう頭を下げた。小沢氏サイドとの水面下での折衝にクギを刺したとも受け取れるが、首相は「承った」とうなずくだけだった。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080207/plc0802072000019-n1.htm
663
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/10(日) 13:42:09
つなぎ法案『強行』で成果 今度は野党切り崩しに汗 政策通伊吹氏 策士に変身
2008年2月10日 朝刊
自民党の伊吹文明幹事長=似顔=が、ガソリン税(揮発油税など)の暫定税率を維持する租税特別措置法改正案を年度内に成立させるために、策をめぐらしている。暫定税率を五月末まで延長する「つなぎ法案」の提出を主導したのに続き、今度は暫定税率廃止を主張する民主党の方針に異を唱える同党議員の取り込みに力を入れる。
伊吹氏は旧大蔵省出身で、政策通として知られる。半面、「ねじれ国会」の厳しい状況下で司令塔役が務まるか不安視する向きもあったが、つなぎ法案の国会提出を強行して、民主党から一定の譲歩を引き出した。伊吹氏周辺は「福田首相の信頼は厚くなった」と言う。
伊吹氏は一月末の伊吹派の総会で「(年度末の)三月三十一日までに租特法改正案が成立するように、民主党の人にも賛成してもらう状況をつくり出さねばならない」と切り崩しに力を注ぐことを宣言した。
参院の自民、公明両党(議長を除く)は過半数に十七議席足りない。暫定税率維持に賛成する国民新党の四人を加えても十三議席足りない。
伊吹氏は、民主党内で公然と暫定税率維持を唱える大江康弘参院議員を突破口にして切り崩し工作を進めるとみられる。伊吹氏周辺は「伊吹氏は無所属議員にも声をかけている」と明かす。
ただ、ある自民党幹部は「露骨に切り崩しをしたら、民主党が反発し、三月末までの採決には応じてくれない」と懸念する。別の幹部も「つなぎ法案で味をしめて、もう一回仕掛けようとしているようだが、調子に乗ると大やけどをする」と警告を発している。 (新開浩)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008021002086569.html
664
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/14(木) 00:28:10
首相補佐官に伊藤元金融相、「官邸主導」の足場固まる
福田首相は13日、自民党の伊藤達也・元金融相を社会保障担当の首相補佐官に任命し、辞令を交付した。
昨年9月の就任時に安倍政権から首相官邸スタッフも多く引き継いだ首相にとって「懐刀」となる補佐官の新たな起用は初めて。政権発足から5か月近くたち、「官邸主導」の足場がようやく固まってきたようだ。
首相は昨年12月以降、内閣特別顧問に奥田碩・前日本経団連会長、内閣官房参与に西村六善・前地球環境問題担当大使と日下一正・元資源エネルギー庁長官を立て続けに起用。今回の伊藤氏で「福田官邸」の陣容が整った格好だ。
社会保障担当補佐官の設置は、年金制度など社会保障政策全体の見直しに全力で取り組む姿勢を示し、国民の信頼回復につなげる狙いがある。伊藤氏の起用は「政策通だが、社会保障に関係する役所と適度に距離がある」(政府筋)ことなどが決め手となった。首相は13日夜、記者団に、「(伊藤氏は)政府の仕組みも社会保障もご存じで、適任だと思った」と語った。
伊藤氏の役割は、政府の社会保障国民会議の運営のほか、社会保障政策で首相に意見することだ。特に年金記録漏れ問題に関する昨年7月の政府・与党合意をまとめた経験から、舛添厚生労働相をサポートする役割が期待されている。
ただ、伊藤氏は、小泉政権で構造改革路線を推進した竹中平蔵・元経済財政相に近いとされる。経済成長と歳出削減で増税に頼らずに財政再建を目指す路線を自民党の中川秀直・元幹事長とも共有し、中川氏が党政調会長や幹事長当時に補佐した経歴もある。
今回の伊藤氏起用の背景にも、中川氏の進言があったとされる。その伊藤氏が、社会保障の財源問題も議論する同会議を担当することで、「消費税率引き上げをめぐる路線争いで中川氏の影響力が増す」との見方もある。
同じ町村派でも消費税問題などで中川氏と主張が異なる町村官房長官は13日、「(伊藤氏が)経済財政政策にタッチすることはない」とくぎを刺したが、今後、政権内に不協和音が生じる可能性も否定しきれない。
(2008年2月13日23時30分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080213-OYT1T00793.htm
665
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/14(木) 00:29:07
人事めぐり官邸内に火種 首相補佐官に伊藤達也氏を任命
2月13日20時26分配信 産経新聞
福田康夫首相は13日、社会保障問題を担当する首相補佐官に伊藤達也元金融担当相(46)を任命した。社会保障問題に力を入れる姿勢をアピールするための人事だが、伊藤氏は中川秀直自民党元幹事長に近い人物で知られる。ただ、同じ町村派でありながら経済財政政策などで中川氏と反目する町村信孝官房長官はこの人事を直前まで知らされなかったこともあり、首相官邸内に思わぬ火種を生むことになった。
首相は午後3時に官邸で伊藤氏に辞令を交付し、「幅広い視点で、国民の目線で取り組んでほしい」と指示した。その後、伊藤氏は記者団の質問に対し、国民会議の運営について「今までの審議会と違う視点で運営したい」と述べたほか、「首相の思いを実現できる体制にしたい」と強い意気込みを見せた。
同時に「この2年間、(中川)政調会長補佐や幹事長補佐を務めてきた経験から、私にお声がかかったのではないか」「竹中氏から今電話があり、話をした。『がんばってくれ』ということだった」などと中川、竹中両氏との関係をことさら強調し、中川氏らとの連携をにじませた。
一方、町村氏は伊藤氏の補佐官起用を発表した13日午前の会見で「(伊藤)補佐官の部屋はこの官邸内に作られる予定だ。あるいはもうできているかもしれない」と述べたり、「(伊藤氏が)経済財政政策についてタッチすることはない」と2度繰り返したりと、不快感をあらわにしていた。
複数の政府・自民党関係者によると、町村氏が「伊藤補佐官」の人事を知ったのは8日昼。官邸の官房長官室を訪ねた伊藤氏本人から「首相から就任要請があった」と聞かされたのが最初だったという。
国民会議は社会保障の給付と負担のあり方を根本から見直すことも視野に議論するため、消費税率引き上げの問題が最大の焦点になる。町村氏にとって、そうした場に中川氏の側近が参加することについて「不愉快になるのは当然」(自民党関係者)である上、首相から事前に相談を受けなかったことは、図らずも首相と町村氏の微妙な関係を浮き彫りにさせたといえそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080213-00000989-san-pol
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/15(金) 02:41:42
中川元幹事長:小泉構造改革の後退けん制 首相直談判で
自民党の中川秀直元幹事長が、首相官邸を訪れて福田康夫首相に直談判し、小泉構造改革の後退を強くけん制する場面が増えている。首相が基礎年金の給付をすべて消費税でまかなう「全額税方式」に傾斜し、財政再建派の与謝野馨前官房長官との連携を深めたため、巻き返しを図っているからだ。
最近、中川氏の首相に対する発言力を特に印象づけたのは、空港会社への外資規制を巡る閣議決定先送り、伊藤達也元金融担当相の首相補佐官(社会保障担当)起用だ。中川氏に押し切られるばかりの福田首相に対して「優柔不断」(自民党幹部)と批判の声も上がりつつある。
13日発令された伊藤氏の社会保障担当首相補佐官の人事は、中川氏が福田首相に押し込んだ。伊藤氏は中川氏が政調会長、幹事長時代の腹心。経済成長を重視し、消費税率引き上げに慎重な「上げ潮派」の中川氏や竹中平蔵元総務相の人脈に連なっている。
福田首相にとって、首相補佐官の任命は自前の内閣では今回が初めて。首相自身「(伊藤氏は)政府の仕組みも社会保障もご存じで、適任」と語ったが、首相の意中の人物が伊藤氏であったかどうかは定かではない。党内では「中川氏のごり押し」(幹部)との見方がもっぱらだ。
中川氏が首相に積極攻勢を掛けているのは、犬猿の仲の与謝野氏がC型肝炎問題や暫定税率のつなぎ法案取り下げなどで首相の信頼を勝ち得ていることへの反発とみられる。中川氏は5日も官邸に乗り込んで首相に会い、空港会社への外資規制反対の渡辺喜美金融担当相ら3閣僚を擁護し、規制反対を説いた。福田首相は中川氏との会談後、党内手続きを遅らせるなど、中川氏の主張を聞き入れる場面が目に付く。
毎日新聞 2008年2月15日 2時30分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080215k0000m010182000c.html
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/18(月) 00:24:35
福田首相:成長路線派の伊藤、大田両氏と長時間会談
福田康夫首相は17日、首相公邸に社会保障担当の伊藤達也首相補佐官を呼び、約1時間20分会談した。首相は社会保障国民会議の運営について「今の社会保障制度が想定していた社会や経済のあり方、財政状況と現実の関係から検証しないといけない。その上で少子高齢化社会に直面していく課題を整理していく。国民とキャッチボールできるような運営を工夫できないか」と述べたという。
首相はその後、大田弘子経済財政担当相と夕食を共にしながら約3時間半、経済財政諮問会議「構造変化と日本経済専門調査会」の議論について協議した。同調査会は、86年に前川春雄元日銀総裁がまとめた内需拡大と市場開放に関する提言(前川リポート)の「平成版」をまとめる予定になっている。
成長路線派の伊藤、大田両氏と断続的に長時間会談することで「改革色」をアピールする狙いがあったとみられる。【石川貴教】
毎日新聞 2008年2月17日 21時04分 (最終更新時間 2月17日 22時15分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080218k0000m010072000c.html
668
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/18(月) 00:29:37
国民とキャッチボールを〜首相補佐官に指示
福田首相は17日、新しく就任した伊藤首相補佐官と社会保障国民会議について打ち合わせを行った。
「(福田首相からは)いろいろ社会保障のあり方についてそれなりにお考えや、どういう思いで国民会議の運営をしていきたいのかという基本的なお話をお伺いした。そこで首相が繰り返し言われていたのは『国民目線でやっていきたい。幅広い観点から議論していきたい。現場も大切にしながら、国民の方々とキャッチボールできるような、そういう国民会議の運営というものを工夫できないか』(という話だった)」−伊藤補佐官は会談後、このように述べた。社会保障国民会議は、年金制度の抜本的な見直しのため福田首相の肝いりで設置されたもの。福田首相は伊藤補佐官に、会議について自らの基本的な考えを伝えた。
また、社会保障国民会議のスタンスがまだ見えにくいという指摘が上がっていることについては、「これからだ。一番、首相から話があったのは、今の制度が想定していた社会のあり方であるとか、経済のあり方とか、財政の状況であるとか、そうしたことと現実がどうなのか、しっかり検証していかないといけない(ということ)。その上で少子高齢化社会にこれから直面していくわけで、課題をしっかり整理して、幅広い視点で国民の方々に考えていただけるような会議の運営ができたらいい」と指示を受けたことを明らかにした。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn/20080217/20080217-00000028-nnn-pol.html
669
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/19(火) 03:08:37
公務員制度:「反」「親」両派対立 自民に改革本部二つ
政府が今国会に提出する国家公務員制度改革基本法案を巡って、自民党内で「反官僚」「親官僚」両派のせめぎ合いが激しさを増している。小泉改革路線支持派が集まる国家戦略本部と、官僚との共存共栄をはかる行政改革推進本部とがバラバラに検討作業を始めようとする始末。行革推進本部が町村信孝官房長官が主導する政府の全閣僚協議(20日開催予定)と連動して渡辺喜美行革担当相を出し抜く構えなのに対し、戦略本部は中川秀直元幹事長や塩崎恭久元官房長官ら「小泉・安倍ライン」が陣取っており、「親官僚」の首相官邸中枢をけん制する狙いがある。
公務員制度改革では、基本法案原案で渡辺氏が打ち出した「内閣人事庁」構想が白紙に戻った。公務員と国会議員の接触に規律を持たせるため新設する「政務専門官」も「閣僚の国会対応等を補佐する」とだけ定めて具体的な制限は明記されず、渡辺案は後退した格好だ。
こうした中、党行革推進本部の中馬弘毅本部長は18日、福田康夫首相と会い、首相や町村官房長官の路線に足並みをそろえる考えを伝えた。渡辺氏に対する町村長官らの風当たりは日増しに強まっており、19日発表予定だった「政官接触に関する実態調査」も中止を余儀なくされた。官邸中枢や党国対幹部らが「野党が『政官癒着』として攻撃する材料を出す必要はない」と中止を迫ったためだ。
一方、19日に開催予定の党国家戦略本部は、公務員改革の報告書原案を起草した堺屋太一元経済企画庁長官を招いて意見交換する予定だ。50人以上が参加の見込み。会合の模様を公開することで世論を喚起し、首相らに改革の必要性を迫る考えだ。これに関連し、中川氏は18日、福島市内の講演で「官僚はまな板の上のコイ。コイが包丁を握ってはいけない」と官僚の抵抗を激しく批判した。
国土交通省が導入を目指した空港の外資規制でも渡辺氏の反対を契機に、塩崎氏ら安倍前政権の主要メンバーらが結束を強めており、首相官邸が調整に乗り出す事態になっている。【三沢耕平】
毎日新聞 2008年2月19日 2時30分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080219k0000m010128000c.html
670
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/20(水) 00:55:31
イライラ町村vsイケイケ中川秀、派内バトル勃発
「2人の対抗心尋常ではない」
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_02/t2008021935_all.html
派閥総会でも火花を散らす中川氏(右)と町村氏(左から2番目、クリックで拡大)
福田康夫首相の女房役である町村信孝官房長官(63)が、同じ派閥の中川秀直元幹事長(64)にメラメラと対抗心を燃やし、周囲をヤキモキさせている。経済政策でも、増税で財政再建を目指す町村氏と、経済成長で税収増を図ろうとする中川氏は“水と油”の関係で、派内からは「2人の対抗心は尋常ではない。周囲の人まで、やけどしそうだ」(自民党若手)との声さえ出ている。
今年に入って町村氏は、まず次期首相の呼び声が高い麻生太郎前幹事長との会談をめぐり、中川氏と“デッドヒート”を繰り広げた。
中川氏が麻生氏に会談を持ちかけ先月30日、都内の日本料理店で会談すると、負けじと町村氏も1日に都内のホテルで麻生氏と会談を行った。
表向きの理由は、非主流派の実力者である麻生氏に対して福田政権への協力を求めることだったが、くしくも町村、中川両氏のすさまじい対抗心を印象付ける結果になった。
そもそも町村派では昨秋、町村氏が官房長官就任に伴い会長職を返上。町村氏、中川氏、谷川秀善元外務副大臣の代表世話人3人による集団指導体制に移行した。
ただ、事実上派閥を仕切ることになったのは中川氏で、「それを牽制(けんせい)するため、町村氏は官房長官にもかかわらず、毎週木曜日の派閥総会に必ず出席するなど、両者の対抗意識は徐々に膨らんでいった」(町村派中堅)といわれる。
こうした中、両者の対立を決定づけそうなのが、中川氏の側近である伊藤達也元金融担当相が、社会保障問題を担当する首相補佐官に就任したことだ。
「伊藤氏は中川氏の“刺客”として官邸に送り込まれた」(同)との見方が強いだけに、町村氏にとって面白いはずはない。
政府関係者はこう打ち明ける。
「町村氏が伊藤氏起用の人事を知ったのは、官房長官室を訪れた伊藤氏本人から『首相から就任要請があった』と聞かされたのが最初だったというから、メンツも丸つぶれでしょう。もともとプライドの高い人だから、この人事は後を引くよ」
実際、町村氏は伊藤氏の補佐官起用を発表した13日の会見で、「(伊藤氏が)経済財政政策についてタッチすることはない」と2度も繰り返したが、社会保障以外のことには口を出させないとの牽制(けんせい)であることは明らかだ。
対する伊藤氏も記者団の質問に「この2年間、(中川)政調会長補佐や幹事長補佐を務めてきた経験から、私に声がかかった」と、中川氏との関係をことさらアピールするなど早くも火花が散っている。
永田町有力筋の1人は「首相や中川氏にハシゴを外される格好となった町村氏の焦りぶりは相当なものがある。町村氏は今月上旬、官邸詰め記者らと官房長官主催の懇談会を行ったが、懇談会は昨年11月にも行われており、間隔がこれだけ短いのは異例のこと。もはや、マスコミを味方につけるしかないと思ったのでは」という。
町村氏が歯ぎしりをする日はしばらく続きそうだ。
ZAKZAK 2008/02/19
671
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/21(木) 01:27:19
【官房長官会見】「議員立法とは不思議」公務員制度で(20日午後) (1/5ページ)
2008.2.20 21:38
このニュースのトピックス:官房長官会見
町村信孝官房長官は20日午後の記者会見で、公務員制度改革基本法案を議員立法で出すべきと声が自民党内から上がっていることについて、「議論が始まったばかりの時にそういう議論が出てくるのもどうしてか、不思議に思う。しっかりとした議論を積み重ねていき、結論を得ることが大切だ」と述べた。会見の詳細は以下の通り。
(略)
【公務員制度改革】
−−公務員制度改革だが、自民党内でも賛否の議論がはげしくなっているようだが、どのような形で意見集約を図っていくか
「ま、大変大きなテーマでありますから、そして今までほとんど議論をされてこなかった。もちろん、関係する方々は議論しておられたんでしょうが、党を挙げての議論はまあ、きのう、きょうからが始まりということですから、私はですね、最初からまとまるほど容易なテーマだとも思っておりません。いろんなご議論があってしかるべきだろうし、かつ、一度変えればですね、そんなにまた来年変えます、再来年変えますとチョコチョコ変えられる問題じゃありませんでしょ。それだけにですね、今後、各方面で、これは何も党内のみならずですね、関係方面いろんな方々からもさまざまなご議論をいただいて、そして本当にしっかりとした公務員制度ができあがるようにですね、努めていかなければならないと、こう考えております」
−−きょう閣僚間で意見交換されるようだが、長官としてどのような問題提起をするつもりか
「私は問題提起をする係ではありません」
−−今後の議論の中で主な問題点、焦点になる論点は
「まあ、みなさん、おわかりなんでしょう。今さら私に聞くまでもないんじゃないですか」
−−このたび出た報告書の内容について、これを実現するためには議員立法も辞さないという意見も党内にはあるようだが、そうなると党内での調整は難航するのではないかとの見通しが強いと思うが
「どういうコンテキストで、脈絡で議員立法という話が出たのか分かりませんけれども、まあ、議論が始まったばかりの時にですね、そういう議論が出てくるのもどうしてかなと、私なんかは不思議に思いますね。しっかりとした議論を積み重ねていき、結論を得ることが大切だろうと思っております」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080220/plc0802202139014-n4.htm
672
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/21(木) 02:23:10
道路特定財源:与謝野氏、一般財源化が修正協議の焦点に
自民党の与謝野馨前官房長官は20日、TBSのラジオ番組で、道路特定財源について「(民主党の)一般財源化の議論は、ある意味でポイントを突いている」と述べ、与野党で租税特別措置法改正案の修正協議が行われた場合、一般財源化が焦点となるとの見方を示した。
また、10年間で59兆円を投じる「道路整備の中期計画」について「計画自体やや水ぶくれだ。公共事業は(毎年)3%ずつ減らすから、(10年後でも)49兆円までしかいかない」と述べた。
毎日新聞 2008年2月21日 2時01分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080221k0000m010184000c.html
673
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/21(木) 02:43:20
公務員制度改革閣僚会合 渡辺行革担当相、かん口令敷いた町村官房長官に「無言の抗議」
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn/20080221/20080221-00000628-fnn-pol.html
公務員制度改革の閣僚会合が20日、首相官邸で開かれ、旗振り役の渡辺行革担当相は、会議の内容について「かん口令」を敷いた町村官房長官への抗議とも取れるパフォーマンスを見せた。
会合を終え、マスクをして出てきた渡辺行革担当相は、記者の「コメントできないということですか、そのマスクは?」との質問に、無言でマスクを指さし、「(かん口令でしょうか?)官房長官に聞いてください」とだけ答えた。
公務員制度改革をめぐっては、改革の急先鋒(せんぽう)の渡辺行革担当相に対し、町村官房長官がたびたび苦言を呈するなど、閣内でも意見が分かれている。
会合の内容について、町村長官が「かん口令」を敷いたのに対し、渡辺行革担当相が「無言の抗議」をアピールした形となった。
674
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/22(金) 12:46:18
4月改造浮上 「福田色」前面に政権浮揚へ勝負か
2月22日8時1分配信 産経新聞
内閣支持率の下落傾向が続く中、福田康夫首相が平成20年度予算成立後の4月に内閣改造に踏み切るとの見方が急浮上している。現内閣は安倍晋三前首相の内閣をほぼ踏襲しただけに「福田カラー」を前面に出した内閣改造は政権浮揚につながるが、リスクも大きい。ねじれ国会の厳しい国会日程を考慮して1月改造を見送った首相が、国会中の改造に勝負をかけるのか。自民、公明両党はその動静をかたずをのんで見守っている。
4月改造説は、1月下旬からにわかに流れ始めた。総裁選で首相の対抗馬となった麻生太郎前幹事長は1月30日、首相と近い中川秀直元幹事長と会談、2月1日夜には町村信孝官房長官と会談した。総裁選で溝が広がっていた中川、町村両氏が麻生氏と関係修復に乗り出したことで「4月改造に向けて地ならしが始まった」(閣僚経験者)との見方が強まった。
首相就任後5カ月を経ても「福田カラー」が見えてこないことに自民党内では不満がくすぶる。中でも、首相擁立の功労者からは「我慢し続けてきたが限界に近い」(中堅)との声も上がる。
加えて閣内には不協和音が響く。空港会社の外資規制をめぐって渡辺喜美行革担当相らは公然と政府案を批判。公務員制度改革でも渡辺、町村両氏が対立し、町村氏と高村正彦外相の関係も微妙だ。鳩山邦夫法相は相変わらず舌禍事件を引き起こしている。いずれも「波風を立てることを極端に嫌う」(周辺)首相にとっては耐え難い事態だといえる。
3月末に揮発油税の暫定税率維持を含む歳入関連法案(日切れ法案)の参院採決をめぐり、与野党攻防が激化すれば、政権への逆風はさらに強まる。年金記録統合問題が噴き出す恐れもあり、与党内の求心力を維持し、危機を乗り越えるには内閣改造は有力なカードとなりえる。
加えて、7月には主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)が開催される。父、福田赳夫首相は昭和54年の東京サミット目前に政権を追われただけに、首相の思い入れは強く「自前の内閣で各国要人を迎えたいと思うのは自然なことだ」(派閥領袖級)というわけだ。
だが、政治日程は極めて窮屈だ。3月末に予算が成立しても、予算執行にからむ予算関連法案の審議は4月以降も続く公算が大きい。山口県岩国市長選に伴う衆院山口2区補欠選挙(4月27日投開票)も実施される。5月の大型連休中には、英仏独など欧州歴訪も予定される。
また、内閣改造は両刃の剣だ。政権と距離を置く麻生氏らを閣内に取り込めば動きを封じることはできるが、不満も噴き出す。自民、民主両党の大連立構想も遠のく。
福田氏擁立の立役者の一人である山崎拓元副総裁は4月改造説を「理解できない。大連立が復活するとき以外にない」と強く否定している。「カラーがないのが福田カラー。首相は最終的に改造を思いとどまるのではないか」(中堅)との見方も根強い。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080222-00000087-san-pol
675
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/28(木) 09:45:03
イージス艦事故:石破防衛相に引責辞任論も 首相も逆風
衆院予算委の分科会でイージス艦に関する質問を聞きながら宙を見上げる石破茂防衛相=国会内で2008年2月27日午前10時12分、藤井太郎撮影 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船の衝突事故で石破茂防衛相が海上保安庁に無断で航海長から事情聴取していたことを「不適切」と認めるなど、同事件をめぐる石破氏の状況は一段と厳しくなった。野党は攻勢を強め、08年度予算案の衆院通過をめぐる国会攻防や任期満了が迫った日銀総裁人事問題にも影響しかねない情勢。擁護姿勢を崩さぬ福田康夫首相も逆風を浴びている。【川上克己】
参院自民党幹部は27日、「事故で2人が行方不明になっている以上、石破氏は責任を免れない。しかし事故の真相究明にめどをつけるのが先だ」と述べ、原因究明に一定のめどがついた段階での辞任はやむを得ないとの認識を示した。
福田首相は27日夕、首相官邸で記者団に「責任大臣として何が起こったのか、自分自身で調べるのは当然でしょ。その責任の範囲だと思いますよ」と語り「あたご」の航海長から石破氏が事情を聴いた行為自体は擁護した。だが、「しかし、もっとよく気を回して海上保安庁と連絡を取ることができていれば良かった」と指摘せざるを得なかった。
石破氏の責任問題について首相は24日「うっかり代えると(防衛省)改革ができなくなる」と否定、擁護を鮮明にした。しかし今回の事情聴取問題では、石破氏自身の行動が野党の追及を拡大させたことは事実。増田好平事務次官の27日の説明も防衛省による虚偽説明の疑いを強めるなど、与党からも航海長を呼び出した対応を疑問視する声が出ている。「首相は防衛省に強い指導力を見せる場面があってしかるべきだ」と与党幹部はいらだちを隠さない。
与党が深刻なのは、08年度予算案の国会審議にも影響している点だ。予算案は参院送付から30日で自然成立するため、与党は29日の衆院通過で年度内成立を確定させる考え。「十分な審議時間を確保した」(大島理森国対委員長)と月内採決の正当性を主張するが、野党は徹底抗戦の構え。「石破批判」を追い風に、「強行採決すれば世論の福田政権批判は一層強まる」(民主党幹部)と強気だ。
3月19日に任期満了が迫った福井俊彦日銀総裁の後任人事のスケジュールにも影響している。政府・与党は今週中に人事案を提示する予定だったが、衝突事故をめぐる与野党対立を警戒、提示は来週以降にずれこんだ。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080228k0000m010102000c.html
676
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/28(木) 09:53:19
辞任ドミノを警戒/官邸・与党は石破氏擁護
首相官邸や与党サイドが、イージス艦衝突事故で野党から辞任要求を受けた石破茂防衛相を徹底して擁護する姿勢を見せている。石破氏が辞任すれば、冤罪(えんざい)をめぐる発言で野党が罷免要求の動きをみせる鳩山邦夫法相に波及、「辞任ドミノ」を引き起こしかねないとの懸念もあるためだ。
野党側は「(行方不明者の)家族の言葉を借りながら責任回避している」(簗瀬進民主党参院国対委員長)などと批判を強めており、与党内からは「いつまで続けられるのか…」(閣僚経験者)と冷めた見方も広がっている。
「一番大切なのは行方不明者を捜索し、救出することだ。発言には十分注意してほしい」
自民党の伊吹文明幹事長は二十二日朝の役員連絡会で念を押し、石破氏の辞任は必要ないとした福田康夫首相に歩調を合わせた。
山崎正昭参院幹事長は同日の会見で「まだ不明者がおり、安否も分からないうちに『辞めろ』と言うのは筋の通らない話だ」と野党を批判。官邸関係者も「責任を全うするのが責任だ」「余人をもって替え難い人材だ。防衛省をあれだけ掌握できる人はいない」と強調するなど、石破氏擁護の大合唱となった。
背景には、辞任の連鎖となれば「安倍内閣と同じで政権崩壊のきっかけになる」(党三役経験者)という危機感や、福田首相の任命責任に直結するとの懸念がある。与党幹部は「本人が辞めると言わない限り、こちらとしては守るしかない」(公明党幹部)と語る。
ただ幹部らの発言とは異なり、与党内には事故直後からの石破氏の言動に対し「部下に責任を押しつけている印象だ」(若手議員)といった批判的な見方も少なくない。一方で石破氏の進退問題が長期化すれば「ただでさえ低迷している内閣支持率がさらに低下し、政権を揺るがすことになりかねない」(閣僚経験者)との悲観論もささやかれる。
二〇〇八年度予算案や、今国会最大の焦点となっている揮発油税の暫定税率維持などを盛り込んだ税制関連法案について、与党は二月中の衆院通過を目指すが、野党は「徹底審議」を主張。週明けから激しい攻防が展開されるのは必至で、与党内からも「状況が好転しなければ辞めてもらうしかない」(公明党中堅議員)と突き放す声が出ている。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080222.html
677
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/28(木) 10:22:31
福田支持率回復に秘策!? 内閣改造チラつかせ…
配信元:
02/26 07:52更新
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http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/125520/TrackBack/
記事本文 支持率低下にあえぐ福田康夫首相が、政権浮揚に向け躍起になっている。訪問先の韓国で、今国会最大の焦点である揮発油税(ガソリン税)の暫定税率維持を含む歳入関連法案の修正に前向きな姿勢を示すとともに、来年度予算案通過後の4月改造にも含みを持たせたのだ。
マスコミ各社の世論調査で、支持率が30%台まで落ちている福田首相。24日のフジテレビ「報道2001」の世論調査(21日調査)では、ついに支持率は27.8%(前回比5.2ポイント減)となり、昨年9月の内閣発足以来、初めて30%の“危機ライン”を突破した。イージス艦の衝突事故なども影響したとみられるが、不支持率は65.4%にも達した。
各社の調査で、不支持の大きな理由の一つとして挙げられているのが指導力のなさ。
このためか、福田首相は24日夜、ソウル市内で同行記者団と懇談し、歳入関連法案について野党側と修正協議を行っていくことに強い意欲を示した。自ら修正協議をリードすることで、指導力をアピールする狙いだ。だが、修正協議に関しては、22日に小泉純一郎元首相が講演で、福田首相に対して指導力を発揮すべきだと指摘していたばかり。
それだけに、「小泉氏の“指示”を受け修正協議に前向きな姿勢を示したともとらえられ、逆に指導力不足を露呈してしまった」(永田町有力筋)と厳しい見方が出ている。
さらに、福田首相は、4月改造についても「(今は)そういうことを考える時期でない。1カ月以上先の話をされても困る」と述べて含みを持たせた。改造をチラつかせることで、党内求心力を高めようとの思惑もあるようだが、「支持率がここまで下がると、入閣に難色を示す向きもでかねず、逆に求心力が低下するのでは」(自民党ベテラン議員)と危惧する声も出ている。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/125520/
678
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/29(金) 09:53:39
空港整備法改正案:外資規制削除は「小泉改革」派の勝利
空港関連会社への外資規制問題は、空港整備法改正案から外資規制条項を削除して今国会に提出することで、ひとまず決着する方向となった。福田康夫首相は28日夜、国土交通省が主張する安全保障の観点を踏まえ、規制のあり方について年内に結論を出す考えを表明した。「延長戦」を担保することで、「閣内不一致」批判が再燃することを避けた。イージス艦の衝突事故による石破茂防衛相の責任問題や、日銀総裁人事など難題が山積しており、長引けば首相の指導力が問われかねないとの判断も働いたようだ。
首相は1月のダボス会議で対日投資促進を訴えるなど、空港関連会社への外資規制にはもともと慎重な考えを持つ。今月5日、自民党の中川秀直元幹事長が規制反対を訴えた際も、中川氏の考えに賛意を示した。
ただ、冬柴鉄三国交相が外資規制導入にこだわったことから、首相は表向き、町村信孝官房長官を中心とした政府内の調整を見守る姿勢に徹した。しかし、既に上場している羽田空港の運営会社を外資規制から外す妥協案でまとまりかけると、「ダボス発言と矛盾する」と却下。ようやく収拾に乗り出した。
冬柴氏は27日夕、首相官邸で町村氏と会談し改めて外資規制の必要性を強く主張した。会談後、記者団に「調整中」と語り、こだわる構えを見せたが、面会時間はわずか5分。実際は「外資規制削除」という首相の意向を受けた町村氏による「最後通告」だった。
空港整備法の改正による外資規制が見送られたことは、規制に公然と反対を唱えた渡辺喜美行革担当相や、渡辺氏につながる塩崎恭久元官房長官、竹中平蔵元総務相ら「小泉・安倍改革路線」支持派の勝利を意味する。この決着は、渡辺氏が主導する公務員制度改革にも影響を与えそうだ。【三沢耕平】
毎日新聞 2008年2月29日 2時30分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080229k0000m010152000c.html
679
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/29(金) 09:54:06
空港整備法改正案:投資促進を最優先
政府が空港関連会社への外資規制導入を見送る方針を固めたのは、市場開放や対日投資促進に対する日本の姿勢に疑問符が付く事態を避けることを最優先させた結果といえる。国土交通省は今後、外資による持ち株比率が急増した場合、外国為替及び外国貿易法(外為法)などで個別に規制の網をかける方策などを検討する構えだが、政府の裁量に委ねることへの批判もあり、調整は難航しそうだ。
◇内外差別は少数派
主要国では、空港会社に政府が何らかの関与をしているケースが多い。ただ、政府などに過半数の株式保有を義務づけ、残りは誰でも保有できる「内外無差別」が一般的で、空港整備法改正による外資規制案のように投資家の国籍で保有割合を制限するのはタイ、豪州などにとどまる。
今回の外資規制のきっかけは、豪投資銀行マッコーリーグループが羽田空港ターミナルビルを運営する日本空港ビルデングの株式を大量に買い増したことだった。既に上場している日本空港ビルに代わって国が買収防衛する構図となったため、外国人投資家には「差別的な対応」と映り、批判が噴出した。
◇安保配慮は必要
東京証券取引所の売買の60%以上は外国人投資家が担う中、「外資規制は世界経済から日本が取り残されることを意味する」(中西文行・SMBCフレンド証券ストラテジスト)との声は多い。
ただ、安全保障上の観点から、空港会社に対する政府関与は必要で、国交省は今後、外為法などによる規制の検討に入る。外為法は、原子力やエネルギーなど指定業種で外資による10%以上の株式取得について国の審査を義務づけており、同法を活用する場合は空港会社を指定業種に加えることになる。
しかし、英ファンドによる電力卸大手Jパワー(電源開発)の株式買い増し計画では、現在審査中の経済産業省が買い増しを認めない場合、英ファンドは法廷闘争も辞さない姿勢で、「外為法による規制も十分とは言えない」(国交省幹部)との見方もある。【後藤逸郎、辻本貴洋】
毎日新聞 2008年2月29日 2時30分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080229k0000m020156000c.html
680
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片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/02/29(金) 10:00:50
予算案きょう採決方針 与党は判断難しく 野党、阻止へ徹底抗戦(02/29 07:35)
二○○八年度予算案と租税特別措置(租特)法改正案など税制関連法案の衆院通過をめぐる与野党攻防が、大詰めを迎えた。与党は三月一日未明にも通過を図る構えだが、日銀総裁人事提示を前に野党との対立激化を避けたいとの思惑もあり、このまま強行に押し切るべきかどうか、難しい判断を迫られている。これに対し野党は、イージス艦衝突事故の徹底審議を求めて採決を阻止する考えで、緊迫の度合いは高まっている。
福田康夫首相は二十八日夜、記者団に「予算審議は随分やった。できるだけ早く議了し、参院に送ってもらいたい」と述べ、与党の採決方針は当然との認識を示した。
予算案の年度内成立を確実にするには、三月二日までに衆院を通過させる必要があり、与党国対幹部は「一日の衆院通過は譲れない」と強調する。成立が四月にずれ込めば暫定予算編成が必要になり、混乱は避けられないとの理由からだ。
これに対し、民主党の小沢一郎代表や鳩山由紀夫幹事長らは二十八日、党本部で会談し、イージス艦事故の問題追及が先だとの認識で一致。与党が強行策に出た場合「国会戦術上、極力厳しい戦いをする」(鳩山氏)と徹底抗戦の構えだ。政府が予算案衆院通過後の来週にも提示の構えの日銀総裁人事についても、鳩山氏は「(予算案で)強行突破なら、政府の意見を素直に聞く気にはならない」とけん制を強める。
衆参両院議長あっせんによる与野党合意の「徹底した審議を行った上で年度内に一定の結論を得る」との項目についても、民主党は「(徹底審議を)一方的に無視した行動を取れば、責任はすべて与党にある」(菅直人代表代行)と主張し、「年度内の一定の結論」も無効になるとの認識だ。
民主党の強気の背景には、イージス艦事故で防衛省の不適切な対応が相次いで発覚し、政府・与党への世論の風当たりが強まっていることがある。同党には「強行してくれた方が参院での審議は有利に運べる」(幹部)との思惑もちらつく。
このため与党内では「強行採決を避けられるなら、衆院通過は来週でもいい。急がば回れだ」(公明党幹部)との意見も出ている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/78766.html
681
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/03(月) 01:47:30
検証・08年度予算案衆院通過/正念場の3月に突入
二〇〇八年度予算案と揮発油税の暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案が衆院を通過、予算の年度内成立が確定した。与党は野党不信をぬぐい切れず採決を強行し、福田政権は最初のハードルを越えた形だが、野党は猛反発。野党が過半数を握る参院での税制改正法案審議の見通しは一層不透明になった。民主党の小沢一郎代表は一日、次期日銀総裁人事で武藤敏郎副総裁昇格への不同意を事実上表明。年金記録問題、イージス艦衝突事故なども重なり、政府、与党は正念場の三月を迎えた。
▽選択
政府、与党は一月末に、予算案と税制改正法案で「年度内に一定の結論を得る」とした衆参両院議長あっせんを野党が受け入れたことを評価し、国会を運営してきた。
ところが衆院通過時期が近づくと、参院の民主党側から「税制改正法案の年度内採決なんてさせない。必要なら江田五月参院議長の首を差し出せばいい」(幹部)などの発言が伝わり始めた。
同法案が成立しなければ、四月一日から暫定税率は廃止され「大混乱に陥りかねない」(自民党筋)。同党の伊吹文明幹事長らは、さまざまなルートで国会審議日程と福井俊彦日銀総裁の後任人事について民主党の感触を探った。幹部らは「誰も小沢一郎代表の判断が分からない」「党内はばらばらだ」と嘆いた。
「民主党との関係を悪化させても年度内成立を確実にするか」「年度内成立を危険にさらしても同党の主張通り採決を先送りするか」―。衆院で可決すれば、憲法の規定で予算案の年度内成立が確実にできる期限となった二月二十九日、伊吹氏らは選択を迫られた。
「三月四日に(採決を)と言うが、それでも年度内成立を保証できないんでしょ? 分かりましたとは言えません」。二十九日夕、河野洋平衆院議長の指示で、民主党の山岡賢次国対委員長と会談した自民党の大島理森国対委員長は通告した。
▽主戦場
その前夜、民主党幹部は「強行採決してくれないかな」と漏らした。
同党の狙いは、年度内に自然成立する予算案よりも、税制改正法案を廃案、暫定税率を廃止に追い込むこと。そのためには、議長あっせんに盛り込まれた「徹底審議」を与党側がほごにした形を作る必要があった。強行採決なら審議拒否の“大義名分”も得られる。
さらに民主党は、政府の税制改正法案の参院送付前に、対案となる三法案も参院に提出。対案の審議を先行させ政府案は当分たなざらしにし、年度末までの審議日程をさらに窮屈にする考えだ。
「派手な抵抗は過去の戦術だよ」(参院幹部)と衆院採決時の抵抗は“欠席”にとどめた。与党が予算案などを採決した衆院本会議場の外では「これからだ。主戦場は参院だ」と同党幹部が笑みを浮かべた。
▽修羅場
一夜明けた一日、小沢氏は記者会見で「私の常識では不可解だ」と政府、与党の国会対応を批判。日銀総裁人事に関し「信頼関係が完全に失われた」と宣言した。
与党は参院段階で税制改正法案の修正協議を呼び掛ける考え。自民党内からは「譲れるものは何でも譲ればいい」(閣僚経験者)との声も漏れる。だが、修正協議の進め方は決まっておらず、主張の隔たりも大きい。
衆院本会議での採決を見守った自民党参院幹部はこう漏らした。「民主党が政局に持ち込むと決めてしまえば、議長あっせんなんて何の効力もない。参院は前例のない修羅場になるよ」
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0301.html
682
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/04(火) 00:51:26
日銀総裁:「武藤総裁」で駆け引き激化 与党厳しい局面
19日に任期満了が迫る日銀総裁人事で、政府が推す武藤敏郎副総裁の昇格に民主党内で不同意が強まり、政府・与党は武藤氏提示で押し切るか、差し替えも検討するか厳しい判断を迫られている。福田康夫首相の「話し合い路線」がどこまで通用するかが試される。
「状況は首相に説明している。首相がどうするかだ。首相の手の中にある」。自民党の大島理森国対委員長は3日夜、都内の日本料理店で民主党の山岡賢次国対委員長と会談し、武藤氏を提示するかどうかは首相の政治判断に絞られてきていると伝えた。これに対し、山岡氏は「党内は日銀総裁人事を協議する環境にない。当面は提示しないでほしい」と求めるにとどまった。
政府が当初、2月中旬としていた提示はずるずる遅れている。日銀総裁の空席は避けるべきだという認識は政府・与党も民主党も共通しているが、双方とも「一発勝負」のチキンレースに追い込まれつつある。このため自民党幹部からも「武藤氏で押し込もうというのは乱暴だ」と懸念が出始めている。民主党の西岡武夫参院議運委員長も、3日の同委理事会で「空白を作ってはいけないので努力したい」と述べた。
首相は3日、記者団に対し「もうそろそろ決めていただかなければいけない時期に来ている。日本の金融の総本山の責任者が決まらないのは、日本の信用にかかわる」と強調し、早期提示が可能な環境整備を与野党双方に強く促した。首相が事態の打開のため武藤氏以外の選択肢を探っているとの観測も出てきている。【須藤孝】
毎日新聞 2008年3月3日 21時19分 (最終更新時間 3月3日 23時03分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080304k0000m010095000c.html
683
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/05(水) 10:46:15
公務員改革:渡辺行革相案に「内閣人事庁」新設明記
政府が今国会に提出予定の国家公務員制度改革基本法案のうち、渡辺喜美行革担当相が作成した原案が4日、明らかになった。幹部人事を一括管理する「内閣人事庁」を新設し、関連法案を基本法施行後1年以内に提出すると明記した。すでに判明している「政府原案」は有識者懇談会が提起した人事庁構想を白紙に戻したが、渡辺氏は自身の案を基に法案化を目指す構え。政府内に二つの案が併存する異例の事態で、公務員制度改革は混迷の度を深めている。
「渡辺案」は、町村信孝官房長官の主導でまとめた政府原案と同じ全23条。政府原案が「人材を一元管理する組織」との表現にとどめたのに対し、内閣人事庁の新設を明記。総務省人事恩給局や人事院の機能を移し、「政府全体を通じた国家公務員の人事管理」を行うと定めた。担当閣僚の設置も盛り込んだ。
また、政治家と官僚の接触制限を巡っては「閣僚の指示など、指揮監督を効果的なものにする規律を設ける」と規定。政府原案に比べ、閣僚の権限を明確にした。
福田康夫首相は4日、首相官邸で渡辺氏と今後の改革の進め方を協議した。会談後、渡辺氏は記者団に対し、政府原案を「担当相の私が知らない裏シナリオだ」と非難し、自らの案を「政府案」として近く自民党内の法案審査にかける考えまで披露した。
ただ、首相は同日夜、記者団に「一部を決めるわけにいかない。全体を見て決めていく」と語るなど、人事庁構想や政官接触制限には慎重な立場。閣内では慎重論が大勢を占めている。
一方、自民党内では渡辺氏を支援する中川秀直元幹事長を中心に議員立法による急進改革を目指す動きがある。政府が渡辺案を採用しなかった場合、これを下敷きに党内で法案化する方針だ。これに対し、党行革推進本部(中馬弘毅本部長)は政府原案を支持しており、政府・自民党全体に対立構図が拡大してきた。【三沢耕平】
毎日新聞 2008年3月5日 2時30分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080305k0000m010158000c.html
684
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/06(木) 00:10:34
「外交の福田」戦略に影 胡主席の来日ずれ込みで
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中国の胡錦濤国家主席来日が当初予定していた4月から5月にずれ込む見通しとなり、福田康夫首相が描いていた「外交の福田」アピールで政権浮揚を図るという戦略に影が差してきた。7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)まで続く外交日程でも、胡主席来日は「失敗が許されない一大イベント」(外務省幹部)だけに、今後の中国の出方次第で思惑が外れる可能性はある。
首相が直面している課題は、2008年度予算案に絡む揮発油税の暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案の国会審議。これを乗り切り法案成立にこぎ着ければ、4月以降は「当面外交課題に専念できる」(官邸筋)とのもくろみがある。
首相は4月後半に李明博韓国大統領来日を控え、5月の大型連休中には欧州、ロシア訪問も検討。さらに5月下旬には横浜市でアフリカ開発会議(TICAD)が開催されるなど、洞爺湖サミットまで首相の力量が試される外交日程がめじろ押しだ。
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2008030501000857_Politics.html
685
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/06(木) 00:13:45
特集ワイド:与謝野馨氏に聞く「次なる手」 票減っても正直な話を
◇「中川秀さんとは高級な論争です」
「政界の知恵袋」こと与謝野馨前官房長官。C型肝炎訴訟、「つなぎ法案」などの局面で福田康夫首相にアドバイスする一方、中川秀直元自民党幹事長とは経済政策をめぐるバトルを展開中で、政界での存在感を増している。与野党対立の舞台が参院に移った今、次なる手は? 松田喬和・専門編集委員が直撃した。(敬称略)
松田 イージス艦「あたご」と漁船の衝突事故では防衛省や政府の対応は国民の不信を招きましたね。
与謝野 分かったことをその確度とともにマスメディアを通じて国民に知らせることは絶対必要だ。今回、国民が一体何やってんだという印象を抱いたのはもっともだ。
松田 石破茂防衛相の責任をどう考えますか。
与謝野 石破さんには内局から肝心な情報が上がってないのでは。でも、今は与えられた職責を淡々と遂行することが石破さんに一番必要だ。
◆10カ年計画59兆円
◇必要な道路を造る発想転換すべきだ
松田 予算案が衆院を通過しましたが道路をめぐる問題は決着してません。与謝野さんは国土交通省の10カ年で59兆円という中期建設計画に対し、49兆円で大丈夫だと言っています。与党から言い出す度量があってもいいのでは。
与謝野 建前として政府与党はベストの案を出したことになっているから民主党をはじめ野党の考えをうかがい、これだと思えばのんでも構わない。「お金があるから道路を造る」から、「必要だから道路を造る」に発想の転換をすべきだ。10年という計画期間にこだわる必要もない。
松田 ガソリン税の暫定税率は維持すべきですか?
与謝野 暫定税率を廃止するとそれだけ国にお金が入ってこないので地方も影響を受ける。公共事業は地方の雇用を維持する効果がある。道路は社会政策的な側面も考えなければならないし、それは政策として正しいと私は思う。
松田 参院でガソリン税暫定税率を含む予算関連法案の強引な審議はできませんね。
与謝野 できないし、やらない。議長裁定も出ている。
松田 民主党も小沢一郎代表と鳩山由紀夫幹事長は議長裁定を受け入れた時から関係が悪いそうです。
与謝野 鳩山さんが大連立に反対したからじゃないの、本当は。
686
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/06(木) 00:14:45
◆消費税のアップは?
◇選挙を前にしたら震えるんですよ
松田 財政再建派の与謝野さんと成長路線派の中川さんとの対立が注目されてます。経済は上げ潮だから増税なしで乗りきれると考えるのは間違いですか。
与謝野 日本のような成熟経済が、中国のように年率10%で成長するわけがない。労働人口も減っている。実質経済成長率2%があれば御の字だ。インフレに期待してはいけない。インフレは人工的に作り出せないし、なったらコントロールするのは難しい。家計と一緒で、お父さんは社長になるという前提ではなく、せいぜい部長止まりという前提で考えなくては。
松田 消費税率アップについては自民党内にはトラウマがありますね。
与謝野 「増税はすべて悪税だ」という言葉がある。我々は選挙を前にして税の話をする時は震えるんですよ。
松田 それでも与謝野さんは消費税率アップを主張しています。
与謝野 作り話や幻想で国民を説得しようとしても失敗する。きちんと正直に申し上げて理解を得ることが必要だ。だから私は本当の話をしているんです。
松田 与謝野さんが会長を務める党財政改革研究会が特別会計の剰余金などに「埋蔵金はない」と結論付けました。中川さんは、花咲かじいさんの昔話に例えて、「正直じいさんが地面を掘るとお金が出てきた」と批判していますが。
与謝野 「埋蔵金」という隠されたものではなく、全部明らかにされている。それに手を付けていいかどうかという判断の問題だ。中川さんは選挙があるから、ここ1〜2年は売るものを売って食いつないでいこうというだけ。いずれ消費税率を上げないといけないことはよく分かっている。学説的には新古典派との対立だ。その頭領は竹中平蔵元経済財政担当相。彼らは結局、福祉をだんだんと切ってしまえと言っているが、そんなことできるはずないし、やってはいけない。中川さんは新古典派とは違う。
松田 関係が決定的に悪化しているのではない?
与謝野 個人的にけんかしたことは一度もない。自民党の中では珍しく理念に基づく高級な争いなんです。
松田 福田さんはどちらですか。
与謝野 どっちの肩を持っているわけでもないけど、施政方針演説では「消費税を含む税制を抜本改革する」と言っているから、やはり財政再建派なんだよ。日本経済をすごく心配しているのは間違いない。経済というのはアナウンス効果が非常に強い。閣僚(大田弘子経済財政担当相)から「日本経済は一流じゃない」なんて発言が出ると、国民が将来に対して漠然とした不安を持ってしまうんだ。
◆大連立は可能か
◇物事が迅速に決まる仕組み必要
松田 「正しいことを考え、実行する会」という勉強会をスタートさせました。何が目的ですか。
与謝野 だから、国民に幻想を与えて選挙をやるという手法を取るのはやめ、真実を訴えて、国民の共感を得る努力をしようということで作った。
松田 与謝野さんは大連立志向ですが、総選挙前に可能ですか。
与謝野 選挙前に大連立を組むとはけしからんと言われるが、むしろ連立を組むか政界再編をやって信を問うのが正しいと私は思う。問題の本質は、国会の意思決定システムのスピードのなさだ。それを今一番痛感しているのは参院自民党。焦点は彼らがどう考え、動こうとしているかだ。
松田 年度末の3月後半ぐらいから、参院での予算関連法案の修正と連動して政界再編の動きが起きるということですか。
与謝野 参院で与党が過半数を占めるまでには最低6年かかる一方、衆院で与党が3分の2を占めるのは次の選挙までが精いっぱい。それから先は全くの闇なので、連立でも政界再編でも政策協議でもいいから物事が迅速に決まるシステムを作り上げようというモチベーションが強く働くのではないか。福田さんも相当深刻に考えている。
687
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/06(木) 00:15:02
◆小沢氏との再対局?
◇最初に勝てずに僕は腐ってる
松田 小沢さんもですか。
与謝野 私は小沢さんと政局の話をしたことはない。囲碁でつきあっているだけだ。
松田 昨年の対局では与謝野さんが負けました。ここは一つ雪辱戦を。
与謝野 2連敗が怖いということではないが、やはり最初に勝たないと価値がない。僕は腐ってるんだ。タクシーに乗っても運転手さんに「小沢さんに負けた」とか言われて……。【構成・山田道子、遠藤拓】
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「夕刊特集ワイド」へご意見、ご感想を
t.yukan@mbx.mainichi.co.jp
ファクス03・3212・0279
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■人物略歴
◇よさの・かおる
1938年東京都千代田区生まれ。東京大法学部卒。中曽根康弘元首相の秘書を経て76年衆院初当選、以来当選9回。文相、官房副長官、通産相、経済財政担当相を歴任し、安倍晋三内閣で官房長官。与謝野鉄幹・晶子夫妻の孫。
毎日新聞 2008年3月5日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080305dde012010009000c.html
688
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/06(木) 00:33:52
官房長官、行革相が全面対立=「内閣人事庁」で−公務員法案
3月5日21時1分配信 時事通信
町村信孝官房長官は5日午後、首相官邸で渡辺喜美行政改革担当相と会い、政府が今国会に提出する公務員制度改革の基本法案について協議した。しかし、焦点の各府省庁の幹部人事を一元管理する「内閣人事庁」設置の是非や、政治家と公務員の接触規制をめぐり、両氏の議論は平行線に終わった。制度改革を担当する行革相と内閣の要である官房長官の意見対立が鮮明になったことで、当初は今月中とされた法案の国会提出時期が大幅に遅れる可能性が出てきた。
協議で渡辺氏は、縦割り行政の打破のためにも内閣人事庁の創設を主張したが、町村長官は「閣僚の人事権が弱まる」として、幹部人事の一元管理自体に反対した。政官接触規制についても、必要とする渡辺氏と不要とする町村長官との間で歩み寄りはなかった。
渡辺氏は会談後、記者団に対し、「(議論が深まった点は)ほとんどなかった」と町村長官への不満を表明。町村長官も記者会見で、渡辺氏の主張について「文学的表現としては分からないでもないが、法律的にどういうふうに書くのか」と公然と批判した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080305-00000163-jij-pol
689
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/06(木) 00:34:49
公務員改革:「内閣人事庁」で渡辺氏と町村氏の対立鮮明に
渡辺喜美行革担当相と町村信孝官房長官は5日、国家公務員制度改革基本法案の策定に向け、首相官邸で会談した。幹部人事を一括管理する「内閣人事庁」を法案に盛り込みたい渡辺氏は、約1時間にわたって町村氏の説得を試みたが、議論は平行線のまま終了。「政府原案」と「渡辺案」の溝の深さが改めて浮き彫りになった。
会談後、渡辺氏は「一致点はほとんどなかった」と落胆の表情を浮かべた。一方、町村氏は記者会見で「文学的表現としては分からないではないが、法律的にどう書くのか」と渡辺案の実現可能性に疑問を呈した。
渡辺氏の構想では、課長級までは各省庁が人事管理するが、局長や審議官級に昇進する際は内閣人事庁が適性を審査し、別の省庁にも配属する。例えば、農水省に採用された職員が外務省の事務次官に就任するケースも出てくる。省益を優先しがちな「霞が関」の慣行を壊す狙いがある。渡辺氏は「公務員は国益を追求する『日の丸官僚』であるべきだ」と主張する。
町村氏は、内閣機能の強化には一定の理解を示すものの、内閣人事庁の創設には懐疑的だ。省庁側には「人事庁が幹部の人事権を握ると、各省庁の閣僚の権限が相対的に弱まるのではないか」「普段から職場を見ていない人事庁に審査ができるのか」といった懸念があり、町村氏は会談でこうした点を渡辺氏にただしたとみられる。
政治家と官僚の接触制限についても両氏の主張は対立した。政治家との窓口を「政務専門官」に限定し、それ以外の公務員が会う際は、閣僚の許可制とする渡辺案に対し、町村氏は「なぜ専門官を置く必要があるのか」と真っ向から反論したという。
空港関連会社への外資規制問題に続き、政府内の意見対立が公然化しつつある事態に、福田康夫首相は5日夜、「今、議論している最中だ。途中の話にあんまり関心を持っても時間のムダということもあるんじゃないですか」と記者団に語った。【三沢耕平】
毎日新聞 2008年3月5日 22時03分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080306k0000m010117000c.html
690
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/06(木) 01:30:04
日銀総裁人事で焦り強める与党/武藤氏で正面突破論も
与党は、二〇〇八年度予算案などの衆院通過後の国会空転中も、参院予算委員会を委員長職権で強引に開会させるなど強気な姿勢だ。野党はいずれ審議に応じるとの計算がある一方、野党多数の参院ではほかに対抗手段がない手詰まり状況も事実。与党は、迫る日銀総裁人事の期限に焦りを募らせ、野党が反対する武藤敏郎副総裁の昇格で正面突破を図るしかないとの声も強い。
「貴重な時間を無駄にするな。税金をもらって審議拒否か」
与党は、野党の欠席で定足数に足りず流会となることを重々承知で、参院予算委に福田康夫首相と全閣僚が出席。「野党が審議拒否する状況を国民にアピールする」(自民党参院幹部)と約一時間も議場で待機した。
与党委員は、誰もいない野党席に向けヤジを飛ばす念の入れようで、五日以降も与党は連日同じパフォーマンスを続ける予定。異例の土曜日開会も検討している。
自民党の大島理森国対委員長は国会空転について記者団に対し「民主党の鳩山由紀夫幹事長は『謝罪しろ』と言うが、何を謝罪しろと言うのか」と強調。事態打開のための与野党幹事長、国対委員長会談開催についても「考えられない」と切り捨てた。
ただ三月十九日に任期切れとなる福井俊彦日銀総裁の後任人事は、提示から衆参両院本会議での正式決定まで約十日の日程が必要で「事実上七日が提示の期限」(国会関係者)とされる。
このため七日に手続き開始に踏み切るか、十日以降に国会に提示して手続きを短縮するかしかない。いずれにしても決定には野党の協力が必要で、大島氏は三日夜、都内で民主党の山岡賢次国対委員長とひそかに会談し協力を要請したが「(国会空転の)現状では難しい」と拒否された。
民主党が後任総裁の人選に関しても態度を一気に硬化させたことから、提示案そのものも揺れ始めている。
自民党内では「もはや武藤副総裁の昇格しかない」(党四役の一人)、「経済が不安定な中で否決するならさせればいい。批判されるのは民主党だ」(閣僚経験者)と強硬論がなお多い。
しかし一部からは「民主党がノーと言っている以上仕方がない」(ベテラン議員)、「もう武藤案は無理な気がする。総裁が空席となるのが一番まずい」(公明党幹部)との声もあり、与党幹部は「最後は首相の決断だ。すべてはそれで決まる」(自民党幹部)と口をそろえている。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080304.html
691
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/08(土) 01:26:00
「武藤日銀総裁」を提示 民主反対、参院で不同意へ '08/3/8
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政府は七日午後、福井俊彦日銀総裁の任期満了を今月十九日に控え、後任総裁に元財務事務次官の武藤敏郎副総裁(64)を昇格させる人事案を国会に提示した。二人の副総裁候補には白川方明京大教授(58)と伊藤隆敏東大教授(57)を示した。所信聴取を経て十四日にも衆参両院本会議で採決、過半数の同意取り付けを目指す。
これに対し民主党は武藤総裁案に同意しない方針。共産、社民、国民新の三党も反対しており、現状では野党が過半数を占める参院で不同意となる見通しだ。政府は野党側に再考を求める構えだが、不同意になった場合は人選をやり直すかを含め、ぎりぎりの対応を求められることになる。
次期総裁人事で混乱が深まれば、不安定な金融情勢が続く中、国際的な信用や景気への悪影響も懸念される。
民主党は小沢一郎代表ら幹部が七日午後、党本部で人事案への対応を協議。参加者の一人は「武藤氏なら不同意との方針に変わりはない」と明言した。鳩山由紀夫幹事長も終了後の会見で、結論は十一日の所信聴取後に出すとしながらも「現実問題として(同意は)容易ではないだろう」と述べた。副総裁候補二人については同意の方向だが、異論も残っている。
民主党は日銀総裁の空席を招いたとの批判を避けるため、十二日に衆参本会議を開くよう国対ルートで自民党に求めたが、与党は応じない構え。
一方、福田康夫首相は七日午後、自民党の伊吹文明幹事長と官邸で対応を協議。記者団に「まだ返事を聞いたわけではない。ご理解をいただけるものと思う」と強調した。町村信孝官房長官は野党各党幹部を訪ね、同意を要請した。政府、与党内には、民主党が「空席を避けるべきだ」との世論に配慮し棄権に転じることへの期待もある。
武藤氏は財務事務次官として小泉政権の財政再建路線を支え、二○○三年三月に日銀副総裁に就任した。白川氏は日銀生え抜きで審議役や理事を歴任、伊藤氏は政府の経済財政諮問会議の議員も務めている。
人事案は七日午後の衆参両院議院運営委員会の代表らでつくる「両院合同代表者会議」で町村氏が提示した。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200803080119.html
692
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/08(土) 01:26:38
民主、武藤氏日銀総裁案に不同意の方針 採決を要求へ
2008年03月07日22時52分
民主党は7日、政府が同日に国会に提示した日本銀行の正副総裁人事案について、12日の衆参両院本会議での採決を求めることを決めた。武藤敏郎副総裁の昇格案は不同意とする方針。11日に行われる候補者からの所信聴取後、同日中に最終的な対応を決定する。副総裁候補の白川方明・京大大学院教授、伊藤隆敏・東大大学院教授については、同意も視野に検討する。政府・与党はあくまで武藤氏への理解を求める方針で、「総裁空席」が回避できるかは微妙な情勢だ。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は7日の記者会見で「財政と金融がつながってしまっているところに、この国の大きな問題が潜んでいる。財政と金融は切り離されてしかるべきだという議論が党内には大変強い」と述べ、財政と金融の分離の原則や過去の超低金利政策への批判から、武藤氏の昇格反対が党内の大勢であることを強調した。
民主党は11日の所信聴取後、直ちに党同意人事検討小委員会、国会役員会を開いて政府案への可否を最終判断する。副総裁については、「空白にしないため、最低1人は同意しないといけない」(党幹部)と、総裁と切り離して同意することも視野に検討する。総裁が欠員となった時でも、日銀法の規定に基づいて副総裁が職務を代行すれば、影響は最小限に抑えられるとの考えからだ。
採決の時期を巡っては、民主党の山岡賢次国対委員長が7日、自民党の大島理森国対委員長に対し、所信聴取の翌12日に衆参両院の本会議を開くよう求めた。19日の現総裁任期まで余裕をもたせて結論を出すことで、政府に人事案の再提示を迫る狙いがある。ただ、大島氏は「(聴取の翌日は)いささか早すぎる」として回答は避けた。
武藤氏昇格案には他の野党も反発しており、共産、社民両党は7日、「賛成しかねる」(共産党の志位委員長)と不同意を表明。国民新党も不同意の方向だ。野党多数の参院では、総裁人事案が否決される公算が大きくなっている。
一方、福田首相は武藤氏提示の理由について、7日夜、記者団に対し、「世界経済も非常に変化の多い時で、十分気を付けて金融政策、経済運営をしていかなければいけない。そういう課題に立ち向かえる人」と述べ、総裁として最も適任であると強調。民主党の対応については「まだ、返事を聞いているわけではない。ご理解いただけるものだと思う」と語った。
http://www.asahi.com/politics/update/0307/TKY200803070302.html
693
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/09(日) 12:47:08
綱引き続く公務員制度改革/首相静観、見えぬ出口
政府が月内の国会提出を目指す「国家公務員制度改革基本法案」をめぐる調整が難航している。法案のベースになる有識者会議報告に盛られた「内閣人事庁」設置や政官の接触制限について、政府、与党内で異論が根強いためだ。
渡辺喜美行政改革担当相は各閣僚に理解を求める“説得行脚”を続けるが、不発に終わっているのが実情。福田康夫首相は静観の構えを崩しておらず、法案づくりの出口はまだ見えない。
「内閣人事庁設置の最大の目的は(公務員の)忠誠心の対象を各省から国家、国民に変えていくことだ。各閣僚の誤解を解く作業を進めたい」。渡辺氏は二月末の記者会見で行脚開始を宣言。国会日程の合間を縫い直談判を重ねてきたが、内閣一致の後押しを得られる状況にはまだ程遠い。
府省庁幹部の人事管理を一元化する内閣人事庁構想には「表紙を一枚上に重ねるだけ。無駄な組織になる」(自民党議員)との批判に加え、「人事権を背景にした閣僚の求心力が一気に弱まる」(政府関係者)ことへの強い懸念もある。
渡辺氏は五日、町村信孝官房長官と官邸で協議し「これまで各省の仲間内で行われてきた幹部人事を内閣でコントロールできる」と利点を強調したが、町村氏は「なぜこういう組織が必要なのか」と納得しなかった。
自民党内では、中川秀直元幹事長らが「政府の法案が不十分であれば、われわれで法案要綱をつくる」と党国家戦略本部の議論をリード。渡辺氏の援護射撃に努めるが、党行政改革推進本部の会合では「(接触制限を)あまり厳しくするのは非現実的だ」などの慎重論もやまない。有識者会議報告への「素朴な疑問」と題した官僚作成の反論ペーパーも永田町に出回っている。
首相が明確な方向性を示さないことが難航の一因だ。四日の中馬弘毅行革推進本部長と杉浦正健国家戦略本部事務総長との会談で、中馬氏が「戦略本部が推進派で、行革本部が守旧派との見方もあるが、全くの誤解だ」と前向きな姿勢を見せると、首相は「基本的な方向は一緒ではないか」と表情を緩めた。だが政官の接触制限などに関して「まだまだ詰めていかなければいけない」と指摘。七日に官邸で渡辺氏から法案原案を示された際も、ゴーサインは出さずじまいだった。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080308.html
694
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/11(火) 11:20:20
神経戦続ける与野党/「不同意」回避探る与党
日銀の次期総裁人事で武藤敏郎副総裁の昇格案をめぐる政府、与党と野党の神経戦は十日も続いた。民主党の「不同意」回避に向け党首会談など話し合いのボールを投げ続ける政府、与党に対し、逆なでするように「新しい人事案なら党首会談に応じる」と、強気で差し替えを求める民主党。十一日には「不同意」を決め、ボールを投げ返す構えだ。
「新しい人事案を出す考えはない。ベストと思って出した」。福田康夫首相は十日、民主党に武藤氏昇格案に同意するよう求めた上で、民主党の小沢一郎代表との党首会談にも「必要があればやる。状況次第だ」と事態打開への意欲を示した。
これに対し小沢氏は山口県岩国市での記者会見で、「任期が押し詰まって提示し『このまま認めろ』というのは国会の仕組みを無視したやり方だ」と、明言こそしなかったが不同意を示唆。党首会談については大連立騒動を念頭に「政府、与党の意向があり、党役員会が会談しろと言うのなら、やらないわけにはいかない」と述べるにとどめた。このため党首会談による決着は現実味を帯びていない。
それでも与党側はあきらめない。自民党の大島理森、公明党の漆原良夫両国対委員長は民主党の山岡賢次国対委員長を訪ね、十四日の衆参本会議採決と、その前に「衆参両院協議会のようなもの」の開催を提案した。
大島氏は「真摯(しんし)に協議することが世論への責任だ」と説明したが、採決までの時間を稼ぎ「総裁の空白は許されない」との世論を喚起して民主党に再考を促したいとの思惑があるのも確かだ。
それを見透かすように民主党は十二日の参院本会議で採決する構え。山岡氏は野党四党の国対委員長会談の最中に大島氏に電話し「与党が衆院で十四日に採決するのは結構ですが、参院で十二日に不同意にすれば何の意味もないですね」とけん制した。十九日の任期切れ前にもう一度、政府側に別の人事案の提示を求める考えだ。
ここ数日、民主党幹部には「民主党が総裁人事を認めれば道路特定財源で政府側が大幅に譲歩する」との真偽不明の「提案」が聞こえてきた。しかし幹部の一人は「そんなことをすれば民主党は終わりだ。自民党が政権を渡すのなら別だが」と一笑に付した。
首相は十日夕の自民党役員会で「困難だが、(現状を)克服しないといけない」と強調。伊吹文明幹事長は会見で「最初から結論ありきでは(衆参の)賛否が分かれてしまう。所信聴取をしないまま反対を公言したとすれば、民主党は大変傷つく」と指摘した。その口調の厳しさが、かえって打つ手が乏しくなっている現状を表していた。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080310.html
695
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/12(水) 00:33:31
「武藤総裁」不同意、民主党が12日の人事案採決を決定
民主党は11日、政府が国会に提示した日本銀行の正副総裁人事案について、武藤敏郎副総裁(64)の昇格案を不同意とすることを決めた。
副総裁候補の白川方明(まさあき)・京大教授(58)は同意、伊藤隆敏・東大教授(57)は不同意とする。民主党など野党が主導権を握る参院は、12日午前の本会議で人事案の採決を行う。共産、社民、国民新の野党3党も武藤氏昇格に反対する方針で、「武藤総裁」案は否決、不同意となる見通しだ。
国会同意人事は衆参両院の同意が必要なため、衆参のどちらかが不同意とした時点で白紙となる。民主党が武藤氏の昇格に同意しないことを正式に決めたことで、19日の福井俊彦日銀総裁の任期切れまでに後任が決まらず、総裁が空席となる可能性も否定できない状況となった。
民主党は、「19日まで時間的余裕がある」として、政府に人事案の差し替えを求める構えだ。政府・与党は、「武藤総裁候補」案を改めて出し直す構えだが、野党が受け入れられる別の候補への差し替えを行う可能性も含め、難しい判断を迫られている。
国会は11日、衆参両院議院運営委員会で、武藤氏ら正副総裁候補3人の所信聴取と質疑を行った。
民主党は終了後、小沢代表らが出席して国会役員会などを開き、対応を協議した。その結果、〈1〉財務省出身の武藤氏の昇格は財政政策と金融政策を分離する「財金分離」の観点から容認できず、不同意とする〈2〉伊藤氏の考え方を総合的に判断した結果、副総裁にふさわしくないので不同意〈3〉参院本会議での採決は12日に行う――との方針を決めた。
参院議運委は11日夜、与党欠席の中、西岡武夫委員長(民主)の職権で12日の本会議開会を決めた。
本会議の採決を14日とすることを求めていた自民、公明両党の参院国会対策委員長らは11日夜、国会内で記者会見し、12日朝に江田参院議長に本会議を開会しないよう求める考えを明らかにした。自民党の鈴木政二参院国対委員長は「出席するかどうかは、12日朝に判断したい」と述べた。
与党は「衆院では武藤氏の昇格を認める意思を示す必要がある」(自民党国対幹部)としており、14日にも衆院本会議で人事案を採決する方針だ。
福田首相は11日夜、記者団に「(武藤氏が)財務省出身者だから駄目というのは乱暴な話だ。今度の人事は評判がいい」と強い不快感を示した。町村官房長官は11日の記者会見で武藤氏昇格案の再提示について、「選択肢の一つだ」と述べた。民主党の鳩山幹事長は記者団に「(武藤氏再提示は)あり得ない話だ」と強調した。党首会談については、「(首相から話が)来た時には、何らかの話し合いが必要ということもあり得る」と述べた。
(2008年3月11日23時38分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080311-OYT1T00526.htm
696
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/12(水) 02:21:18
武藤氏案再提示は混乱必至 差し替えなら首相批判も '08/3/12
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日銀の次期総裁人事をめぐる与野党の攻防が激しさを増している。総裁人事案件の今後の行方をシミュレーションした。
【不同意―再提示】
武藤敏郎副総裁の総裁昇格案、白川方明京大教授と伊藤隆敏東大教授の副総裁就任案は一人ずつ衆参両院の本会議で採決されるが、民主党が武藤、伊藤両氏への不同意を決めたため、参院では同意を得られない。
このため政府は、総裁の人事案を再度提示せざるを得ないが、政府、与党内で検討されているのが福田康夫首相が「ベストの案」とする武藤氏を再提示する強行突破案だ。
「これだけやっておいて別人を提示したら福田政権は吹っ飛ぶ」(参院自民党幹部)との見方も背景にあるが、「何度でも出し直せばいい。民主党が反対するたびに世論が批判するようになり、向こうの対応も変わってくる」(閣僚経験者)との期待が大きい。
ただ、問題となるのは、同じ会期中には同趣旨の法案や条約は再度協議しないという国会の「一事不再議」の原則。与党は「人事案は法案ではない」(自民党幹部)として問題ないとの立場を取るが、野党の反発で審議の難航は確実。「問責決議案も何度でも出せるようになってしまう」(自民党国対筋)ことも懸念材料となっている。
【不同意―別案提示】
一方、経済情勢が不安定な中で総裁空席が続くと「批判は福田政権に向かう」(閣僚経験者)恐れがあることから、別の候補に差し替えて再提示、決着を図るべきだとの穏健案も根強い。
ただ、仮に副総裁が先に同意を得ていると「三人のバランスもある。適任者を見つけるのは容易ではない」(日銀筋)上、民主党の反対を承知で武藤案を提出、混乱を招いた首相の判断が批判を招き党内外での求心力低下は確実。国会対応で民主党が攻勢を強めるのは必至だ。
【同意取り付け】
こうした苦しい状況の中で自民党執行部などが期待するのが、首相と小沢一郎民主党代表の党首会談で事態を打開、武藤氏案への同意を取り付ける「一発逆転」だ。
ただ、小沢氏は党首会談に慎重な姿勢を見せている上、民主党内にも安易に妥協すべきではないとの意見もあり、実現の見通しは立っていない。
与党では民主党参院議員を欠席や同意に回るよう説得する「切り崩し」も進めているが、「同意まではめどが立っていない」(国対筋)状況だ。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200803120044.html
697
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/13(木) 01:00:35
「武藤総裁」を参院否決 首相、候補差し替えも検討 '08/3/13
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参院は十二日の本会議で、次期日銀総裁に武藤敏郎副総裁を昇格させる政府提示の人事案について、民主、共産、社民、国民新など野党の反対多数で否決し、不同意とした。福田康夫首相は福井俊彦総裁の任期満了が十九日に迫る中、総裁候補を差し替える場合を想定した人選に着手。民主党の鳩山由紀夫幹事長は、参院で副総裁候補に同意された白川方明京大教授なら総裁として認める可能性があるとの認識を表明した。首相は民主党側の対応を見極めて、参院に武藤氏案を再提示するか、別候補に差し替えるかを最終判断する方針だ。
与党幹部は会合で衆院本会議を当初予定より一日前倒しして十三日に開き「武藤総裁」への同意を得た上で与野党協議を呼び掛けることで一致した。この後の議院運営委員会理事会で本会議開会を決めた。
首相は十二日夜、総裁候補を差し替える可能性について記者団に「国会での(与野党協議の)動向を見守っていきたい」と含みを持たせた。鳩山氏はラジオ番組で「白川総裁」案に関し「総裁をこなせる能力を持つ人だと認めていい。一つの案としてあり得る」と言明。同時に「(政府は)粛々と新たな人を出して同意の状況にすればいい」と述べた。
参院本会議では二人の副総裁候補のうち、伊藤隆敏東大教授も野党の反対多数で不同意となった。白川氏は与党や民主党などの賛成多数で同意された。与党が過半数の衆院は三氏全員に同意する。
日銀正副総裁人事で衆参両院の同意が必要となった一九九八年四月の新日銀法施行以来、人事案の否決は初めて。
政府は衆院での採決以降に「武藤総裁」案の再提示を検討しているが、民主党は反対姿勢を貫く方針だ。日銀総裁が決まらなければ、白川氏が総裁代行として当面の業務運営を指揮する可能性がある。戦後、総裁が空席になった例はない。
参院本会議での「武藤総裁」案に関する採決結果は賛成百六票、反対百二十九票。民主党会派からは欠席者を含め五人が反対票を投じなかった。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200803130124.html
698
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/13(木) 01:07:11
<日銀人事>参院否決も衆院は13日同意 首相に判断切迫
3月12日21時47分配信 毎日新聞
衆院は13日昼の本会議で、政府が国会に提示した次期日銀正副総裁の人事案を採決する。武藤敏郎副総裁(64)の総裁昇格と伊藤隆敏東京大大学院教授(57)の副総裁起用は参院で否決されたが、衆院では自民、公明両党などの賛成多数で同意となる。衆参で賛否が異なる状況を踏まえ、自民党の大島理森国対委員長は12日午後、政党間協議を民主党の山岡賢次国対委員長に打診したが拒否された。与党は13日の衆院本会議後に野党各党に正式に協議を申し入れ打開の道を探るが、民主党は候補差し替えを求める方針を貫く構えだ。
国会同意人事は衆参両院の同意が必要。参院で同意された白川方明(まさあき)京都大大学院教授(58)は13日の衆院本会議で与党と民主党などの賛成で就任が確定するが、武藤氏らの人選は白紙に戻る。
衆院の採決は当初14日が予定されていたが、与党側はこれを13日に前倒しした。福井俊彦総裁の任期切れが19日に迫る中、総裁空席回避に向け、野党との協議時間を確保するためとみられる。福田康夫首相はわずかな期間に、武藤氏再提示か、別の候補への差し替えかの厳しい判断を迫られる。
12日の参院本会議終了後、首相は首相官邸で公明党の太田昭宏代表と会談し、日銀人事について「(正副総裁の)3人はバランスを取って(国会に)提案した人事」と説明した。太田氏は記者団に「(武藤氏昇格案をベストとする)首相の考えは変わっていない」と述べた。
しかし、民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日のラジオ番組で「(政府・与党側が)粛々と新たな方を出して、その結果同意という状況になればいい」と武藤氏再提示を受け入れない考えを改めて強調。自民党内からも「今さら武藤氏を再提示することはできない。民主党の考え方をよく聞いて人選をすべきだ」(閣僚経験者)との声が出ている。
民主党は日銀総裁人事を契機に政府・与党との対決姿勢を強めており、3月末で期限切れとなる揮発油(ガソリン)税の暫定税率や道路特定財源の一般財源化を巡る与野党の修正協議への波及は必至だ。小沢一郎代表は12日夜、民主党議員との会合で「ひょっとするとひょっとする。民主党に追い風なのは間違いない。風を受けられるよう準備をしておくように」と述べ、早期の衆院解散・総選挙を想定していることを明らかにした。【中川佳昭】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080312-00000144-mai-pol
699
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/13(木) 10:39:43
ガソリン値下げ現実味 暫定税率、審議時間足らず
2008年03月13日06時55分
4月の「ガソリン値下げ」が、現実味を増してきた。衆院での08年度予算案強行採決や日銀総裁人事をめぐる与野党攻防のあおりで、ガソリン税の暫定税率延長を含む税制関連法案の参院での審議時間が少なくなり、暫定税率の期限が切れる3月末までの成立がいっそう厳しくなったためだ。
与野党は12日、参院で13日から予算案を審議することに合意した。ただ、税制関連法案は予算案より遅れて審議入りするのが慣例で、従来通りの進め方なら審議入りは下旬にずれ込む。財政金融委員会を開く定例日が決まっているため、今月中に審議できるのは1日だけになる。民主党国対幹部は12日、記者団に「もうガソリン税は間違いなく下がる。審議時間が足りない」と語った。
すでに民主党内では、採決の4月ずれ込みを前提とした準備が進む。民主党が提出した税制関連法案の対案のうち、生活関連を先行処理した後、道路関連の対案と政府案を並行審議。参院が否決したとみなして衆院で再議決できるようになる4月29日近くまで引っ張り、ガソリン値下げの恩恵を浸透させる――。こんな戦術も浮上している。
与党も手をこまぬいてはいられない。民主党との修正協議に向けて、与党から修正案を提示する検討に着手。「国民生活の混乱回避」を大義に年度内に合意にこぎつけ、暫定税率の期限切れを回避するシナリオを描く。
ただ、暫定税率廃止と一般財源化は各種世論調査でも評判のいい政策だけに、民主党内では「中途半端な修正で決着すれば、党はもたない」(幹部)との主戦論が強い。与党内からも「小幅修正では厳しい。衆院再議決も覚悟する必要がある」(参院自民党幹部)との声が漏れる。
与党側の「命綱」は、「年度内に一定の結論を得る」とした衆参両院議長あっせんによる与野党合意。自民党の大島理森国対委員長は12日、記者団に「議長あっせんに対する責任をしっかり果たすよう一致協力する」と語ったが、民主党は「衆院での採決強行で、あっせんはほごにされた」と主張しており、着地点は見えない。
http://www.asahi.com/politics/update/0313/TKY200803130001.html
700
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/13(木) 10:42:36
租税特措法:改正の道険しく ガソリン価格25円下げ、再び現実味
◇国会正常化
与野党が12日、参院予算委員会での08年度予算案の基本的質疑を13日に始めることで合意し、空転が続いてきた国会は約2週間ぶりに正常化した。揮発油(ガソリン)税の暫定税率延長を含む租税特別措置法改正案の修正が焦点となるが、年度内成立は日程的に厳しい。日銀総裁人事での与野党対立も加わり、修正への機運も高まらない。一度は消えたとみられた「ガソリン1リットル25円値下げ」が、再び現実味を帯びつつある。【尾中香尚里】
衆院国土交通委員会は12日、揮発油税などの税収のうち道路歳出を上回る部分を一般財源化すると定めた道路整備財源特例法改正案を、与党の賛成多数で可決した。冬柴鉄三国土交通相は答弁で「租税特別措置法改正案も含め、年度内に二つの法案が一括して成立するよう、あらゆる努力をしなければならない」と訴えた。
租特法改正案に関しては「年度内に一定の結論を得る」とした衆参両院議長あっせんがある。ただ、同法案は参院で審議入りのメドが立っておらず、日程だけを見れば年度内成立は絶望的だ。民主党の輿石東参院議員会長は12日、暫定税率期限切れの可能性を記者団に問われ「そうなれば好ましい」と語った。
与野党が年度内に修正合意すれば期限切れは避けられるが、与党内での法案修正が困難なのに加え、日銀総裁人事のあおりで与野党協議自体が成立しにくくなっている。日銀人事で政府が武藤敏郎副総裁の昇格案を再提示する構えを見せていることから「道路の修正はいよいよ難しくなる」(閣僚経験者)と懸念する声も出ている。
参院自民党内には「ここまで来れば『審議時間が足りないから採決できない』という野党の言い分がもっともだ、という話になる。ガソリンの税率は下がるが仕方ない」(古参議員)など「値下げやむなし」の声も漏れ始めている。
毎日新聞 2008年3月13日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080313ddm005010100000c.html
701
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/13(木) 11:00:48
日銀総裁 空席回避へ『つなぎ法案』
2008年3月13日 朝刊
与党検討後任決定まで任期延長
日銀の「武藤敏郎総裁案」が参院で不同意となったことを受け、与党内で十二日、福井俊彦現総裁が任期満了となる十九日以降、総裁空席を避けるため、後任が決まるまで現総裁が職務を執行できるよう日銀法を改正する案が浮上した。
政府が提示した正副総裁人事案は十二日の参院本会議で、白川方明京都大大学院教授の副総裁起用は同意されたものの、武藤氏の総裁昇格と伊藤隆敏東大大学院教授の副総裁起用は不同意となり、総裁が空席となる可能性が出てきた。
現行の日銀法は総裁が空席の場合、副総裁が代理を務めるよう定める。
しかし、与党内で、副総裁や理事が長期間、総裁の代わりを務める事態となれば、「国際的には、機能不全に陥っている意味で総裁空席と変わらない」(自民党幹部)との意見が強まったことを受け、対応策を検討。
その結果、現総裁の任期を緊急避難的に延長するため日銀法を改正する案が浮上した。
与党は十三日の衆院本会議で武藤総裁案などを同意した後、民主党に対し、日銀総裁人事をめぐる政党間協議の開催を呼び掛けることにしており、同法の改正も併せて提案する可能性がある。
ただ、民主党など野党側が賛成しなければ、参院で改正案の採決を引き延ばされ、十九日の任期満了までに成立しない。
このため与党は、民主党の反応を見極めた上で、提出に踏み切るかどうか最終判断する。
衆院本会議採決
きょうに前倒し
自民、公明両党は十二日午後、衆参両院の幹事長と国対委員長が国会内で会談し、十四日に予定していた日銀正副総裁人事案の衆院本会議での採決を、十三日に前倒すことを決めた。三候補のうち二人の人事案が参院で不同意になり、衆院として同意の意思を早く示す必要があると判断した。
これを受け、衆院議院運営委員会は理事会で、十三日の本会議開催を決定。参院での不同意を踏まえ、各党が賛否の理由を明らかにすべきだとして、人事案では異例の討論を行うことでも与野党が合意した。
本会議では、道路特定財源の余剰分を一般財源化できる道路整備費特例法改正案も採決され、与党の賛成多数で可決、参院に送付される。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008031302094959.html
702
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/14(金) 00:31:41
日銀総裁人事 政府側、新人事案を17日までに提示へ 小泉元首相は歩み寄り呼びかけ
混迷を続けている日銀総裁人事で、政府側は新たな人事案を17日までに提示する方針を明らかにした。
事態打開のめどが立たない中、政局の鍵を握るキーマンたちが動き始めている。
与党などの賛成で、衆院は3人の日銀人事案に同意した。
これで、衆参両院の同意を得た白川方明京大教授の副総裁就任が確定した。
自民党の中川秀直元幹事長は「すべて敵に回してでも、政治不況を起こそう。そしてまた、政権交代しようとは、革命家の論理と同じですよ」と述べた。
民主党の菅 直人代表代行は「同意を得られなかった場合は、それに変わるべき人を内閣として提案するのが筋だ」と語った。
批判の応酬が続く中、政府与党は、新たな人事案を17日までに提示する意向だが、具体的な打開策は見えていない。
こうした中、小泉元首相がまた動いた。
静岡・浜松市に片山 さつき議員の応援に駆けつけた小泉元首相は、日銀総裁人事をめぐる対立をたしなめた。
小泉元首相は「そろそろお互いの主張もあるけれども、政局ばかり、政権争いばかり、次の選挙のことばかり考えないで、お互い福田総理も小沢党首も胸襟を開いて、譲り合うところは譲り合う」と述べた。
2月、宮古島を視察して以来、政局が混迷するさなか、積極的にメッセージを送る小泉元首相。
11日には、衆院の解散時期について、ある見解を示した。
自民党の古賀 誠選対委員長は「解散は、サミットの後でいいじゃないかと小泉さんがおっしゃるものですから、それはちょっと早いのではと言ったら、いや来年のサミットだと」と話した。
2009年のサミット後まで、総選挙は行うべきでないとの認識で一致。
民主党の小沢代表が「早期解散」を繰り返し訴える中での小泉元首相の発言。
その意図について、インサイドラインの歳川隆雄編集長は「現在の自民党を見回して、らつ腕、こわもての小沢さんに対抗できる有力政治家はいない、自分だけだと」、「小沢さんのそういう発言をしたり扇動することが、今の政治混迷をより深めることになるということでの警告を含めたメッセージ」と話した。
小沢代表は、このメッセージをどう受け止めたのか。
12日夜、若手議員との会談で、小沢代表から出たのは「早期の衆院解散もあり得る。福田内閣には、政権担当能力がない。ひょっとして、ひょっとするかもしれない」という言葉だった。
この会合に出席した側近の議員は、小沢代表から並々ならぬ意欲を感じたという。
民主党の松木謙公衆院議員は「それぞれテーブル回って、みんなとよしやるぞという感じで。なかなか、きりっとした顔しながら、若手と話してましたよ」と話した。
さらに小沢代表は、13日夜も若手議員を集め、会食した。
民主党の長島昭久衆院議員は「総選挙、いつ何が起こるかわからないから、とにかく常在戦場で日常活動をきちっとやれと」と話した。
民主党の平田健二参院幹事長は「選挙の準備を怠るなよと、しっかりやれという話です。その激励だけ」と語った。
早期解散にこだわる小沢代表だが、インサイドラインの歳川隆雄編集長は、小沢代表の意図を「政府与党に対峙(たいじ)しなければ、自分のリーダーシップは堅持できないという判断」、「発言の狙いはですね、低下している党内求心力に歯止めをかけて、党内若手にあらためて選挙に強い小沢という小沢神話を想起させる、その一点に尽きると思う」と分析した。
大連立騒動以降、党内に生じた反小沢の勢いをかき消すかのように、政府与党との対決姿勢を打ち出す小沢代表。
一方、自民党も政権支持率が低迷する中、ねじれ国会での難しいかじ取りを強いられている。
13日、谷垣禎一政調会長は「土俵際にいる自民党。われわれの努力で福田政権を支えて、もう一度、国民の信頼を取り戻さなければいけないと思います」と語った。
中川秀直元幹事長は「こういう時こそ、われわれは一致結束して、福田総理を支えなければいけない」と語った。
小泉元首相のメッセージに促されたかのように、ここに来て一致団結を合唱する自民党。
目下最大のヤマ場、日銀総裁人事を前に、自民・民主両党は、党内をまとめ切れるのか、注目される。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn/20080313/20080313-00000986-fnn-pol.html
703
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/14(金) 12:05:28
首相の判断見守る与党/日銀人事案の変更要望も
次期日銀総裁人事をめぐり、福田康夫首相がぎりぎりの判断を迫られている。十七日までにあらためて国会に人事案を提示する予定だが、攻勢ムードの民主党はあくまでも武藤敏郎副総裁の昇格に反対する構え。頼りとする与党も打つ手がないのが実情で、幹部クラスからも人事案の差し替えを求める声が出始めている。
「週末まではまだ時間があるのでよく考えてみたい。いろいろな方からあす、あさってと意見を聞きながら考えたい」「(総裁の)空白はやっぱりつくりたくない。そういうことは避けたい」
十三日夜、官邸で記者団から日銀総裁人事について質問された福田首相は、慎重な言い回しに終始した。
周囲には「これ以上の人はいない」と強調するものの、野党の抵抗を承知の上で提示した「武藤総裁案」を再度提出するか、それとも別の人物に変更するか、揺れる心情は隠せない。
円高、株安と経済情勢が不安定な中、武藤氏にこだわり総裁を空席にすれば、経済界などからの批判は必至。差し替え提示すれば、判断がぶれたことによる求心力低下は避けられない。福井俊彦日銀総裁の任期切れは十九日に迫り、首相の苦悩は深い。
「提案が遅れたというが、この問題についても野党とも相談してきたはずだ。どういう経過でこうなったかは、野党、特に民主党の方はよく知っていると思う。一方的に遅いというのは言い過ぎではないか」
十三日の参院予算委員会。民主党の平田健二参院幹事長から「後任人事をもっと早く提案できなかったのか」と追及された福田首相は、気色ばんで反論。民主党幹部が水面下での打診に言を左右にし、結局不同意としたことへの憤りだった。
首相を支える与党は当初「民主党もいつまでも反対できない」(幹部)との判断から、武藤氏案を再提示する方向で検討。新たに「法律論」まで持ち出して正面突破を図る構えだった。
しかし民主党は反対姿勢を崩さず、政党間協議にすら難色を示した。総裁空席を回避するための日銀法改正も検討するが、与党内からさえ「泥縄の典型で、見識が問われる」(閣僚経験者)と不満が漏れる。
幹部らは決まって「最後は首相の決断次第だ」と繰り返すものの「ここまできたら別の人もあり得るだろう」(公明党幹部)「武藤さんには悪いが、違う人を早く提示して決着させた方がいい」(自民党幹部)と弱気な発言が漏れている。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/seikyoku/20080313.html
704
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/14(金) 12:06:53
国会で武藤敏郎日銀総裁候補の所信聴取/株価低迷も空席の恐れ
国会は十一日、次期日銀総裁候補として政府が提示した武藤敏郎副総裁から所信を聴取した。武藤氏は日銀の独立性確保などを強調したが、民主党は反対していた財務省出身の武藤氏提示に憤りを強め不同意を決めた。政府、与党は武藤氏再提示も辞さない構えで、双方とも対決姿勢を崩さなかった。株価低迷が続く中、総裁空席の可能性もはらみ、新総裁選びは混迷の度を増している。
▽既定路線
十一日午後の参院議院運営委員会非公開質疑。「ミスター財務省と呼ばれていたが」と指摘され、武藤氏は顔色を変えて反論。「そう呼ばれるのは心外。私は副総裁を五年務めた日銀マンだ。そういって信じてもらえないなら姿勢で示す」
民主党が重視する財政と金融の分離を意識した発言だったが、同党は夕方の役員会で不同意を決めた。
実は不同意の方針は、政府が七日に武藤氏昇格案を国会提示する前に固まっていた。ある党幹部は、与党が二月末に二〇〇八年度予算案などの衆院採決を強行するまで「小沢一郎代表は多少党内ががたがたしても(武藤氏で)まとめるつもりだった」と明かす。
「東大じゃない、文系じゃない、男じゃない、官僚じゃない…」。小沢氏は三日、武藤氏と親しい若手議員に総裁像を聞かれ同意条件を示した。「そんな人はいるのですか」と驚く若手に、小沢氏は岩手弁で「いるわけないっぺよ」と笑った。
山岡賢次国対委員長も提示を数時間後に控えた七日朝、町村信孝官房長官に電話し「武藤氏昇格なら不同意」を伝えた。町村氏は「そんなこと言わずに何とかしてください」と懇願すると、山岡氏は「おれは何とかできる立場にない」と突き放した。
▽期待と自信
福井俊彦現総裁の任期切れまであと八日。自民党の伊吹文明幹事長は「国会同意人事を形骸(けいがい)化し、政治的パワーゲームに利用している」と民主党を非難。二階俊博総務会長は「正常な判断をすることを期待しながら待ちたい」と述べた。
町村氏は記者会見で、野党が過半数を握る参院で不同意が議決された場合、武藤氏再提示も選択肢と明言。「ベストの人選を提示した」と何度も繰り返してきた福田康夫首相の思惑を政府高官は「心の底から認めてもらえると思っている」と解説。首相周辺も「首相は自信を持っている」と強気を崩さなかった。
▽対抗馬なし?
武藤氏の昇格は財務省の悲願でもある。前身の旧大蔵省は総裁ポストを日銀生え抜きと分け合っていたが、接待汚職批判も背景に日銀出身総裁が二代続いており「奪還」へかける思いは強かった。武藤総裁案提示にもOBと現役を合わせた「大蔵一家」が水面下でフル回転した。
米サブプライム住宅ローン問題などの影響で米国経済の後退期入りが現実味を帯び、株価が一万三〇〇〇円割れで低迷を続けるなど日本経済の減速懸念が強い局面であることも「武藤氏は金融行政に精通している」と大蔵一家を勢いづかせた。相次ぐ行政処分でメガバンクOBの起用も早々に消えており、財務省幹部は「最後は武藤氏しかいない」と断言する。
だが、与党の国対関係者は「何も決められないなら大連立の方がましだ」と疲れを隠さない。首相は十一日夜、官邸で記者団にこぼした。「なんで悪いのか分からない。困っている」
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0311.html
705
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/15(土) 01:22:44
日銀総裁候補を差し替えへ 首相「白紙で考える」 '08/3/15
--------------------------------------------------------------------------------
政府は十四日、次期日銀総裁人事をめぐり、武藤敏郎副総裁の昇格案が参院で否決されたことを受け、武藤氏を断念して新たな候補に差し替える方向で本格的な調整に入った。米景気の後退懸念を背景にした円高、株安の進行に、日銀人事の混乱が拍車を掛ける事態は回避しなければならないとの危機感から、差し替えもやむを得ないとの判断に傾いた。
福田康夫首相は官邸で記者団に「すべて白紙で考える」と武藤氏案にこだわらない考えを表明。民主党の対応を見極めた上で最終判断し、週明けの十七日に総裁、副総裁候補各一人を国会に提示する。
新たな候補には山口泰元日銀副総裁、黒田東彦アジア開発銀行総裁(元財務官)、渡辺博史国際金融情報センター顧問(同)らの名が取りざたされている。
首相は参院予算委員会で、武藤氏案に参院の同意が得られなかったことに関し「世界経済、金融の変化が大きく、心配な時期にこういう事態になったのは私自身、責任を感じている」と強調。「こういう結果になったからには、なるべく早く決めなければいけない」と人選を急ぐ考えを示した。
町村信孝官房長官は記者会見で「首相は空白状態をつくらない前提で、今後の進め方、人選について考えるだろう」と指摘。公明党の太田昭宏代表も会見で「参院で不同意になったことは重く受け止めなければいけない」と述べた。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は会見で「一度不同意にした人を出してくれば、一事不再議にあたるのは当然だ」と述べ、政府が武藤氏を再提示しても同意人事手続きに入ることはできないとの認識を示した。
国会は十七日の人事案提示を受け、衆参両院で十八日に正副総裁候補から所信聴取を行い、福井俊彦総裁の任期が切れる十九日に両院本会議を開き採決する段取りだ。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200803150133.html
706
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/17(月) 22:09:40
日銀人事:17日も宙に浮く 政治の「機能不全」浮き彫り
日銀総裁人事が17日も宙に浮いたままとなった事態は、自民、民主両党のパイプが無く、合意の糸口すら作れない政治の機能不全ぶりも浮き彫りにした。
政府が同日打診した福井俊彦日銀総裁と武藤敏郎副総裁の続投案は、民主党には受け入れがたい内容だった。福井氏を巡っては、村上ファンドへの投資問題が発覚。小沢一郎代表が「日銀総裁として非常に不見識だ」と批判した経緯がある。
それ以上に「福井、武藤留任案」は民主党に、当面福井氏を続投させ、時機をみて武藤氏の総裁昇格をうかがう「目くらまし戦術」と映った。民主党幹部は「首相はいまだに武藤氏にこだわっている。想像を絶する」と語った。
民主党の西岡武夫参院議運委員長は16日夜、政府高官から電話で「首相の頭の中には『福井総裁』案もあるようだ」と告げられた。西岡氏は即座に「絶対に駄目だ」と伝えたが、自民党の大島理森国対委員長は17日朝、民主党の山岡賢次国対委員長にそのまま「福井続投案」を打診した。
小沢氏が同日午後、周辺に「向こうがきちんとした案を出してこないことには始まらない」と語れば、自民党首脳は「民主党がまとまるかだ」。総裁空席が目前に迫りつつあるのに責任を押し付け合う構図が続く。【須藤孝】
毎日新聞 2008年3月17日 22時03分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080318k0000m010121000c.html
707
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/17(月) 22:10:47
読む政治:漂流する福田政権 司令塔不在−−「誰一人、目測力がない」
福田康夫首相が目指した武藤敏郎副総裁を昇格させる日銀総裁人事は事実上頓挫した。修正協議の見通しが立たず、揮発油(ガソリン)税の暫定税率維持を盛り込んだ租税特別措置法改正案の年度内成立も難しい状況。ガソリン代値下げの可能性も高まる。宙に浮く5000万件の年金記録のうち約4割が早期の特定が困難なことも判明した。福田政権は難問に的確に対応できず、「漂流している」という表現がぴったりだ。
漂流状況を作っているのは、福田首相が「何をしたいのか」をはっきりさせないことが最も大きい。
と同時に首相を支える司令塔の不在も見過ごせない。
首相は、伊吹文明自民党幹事長らの「小沢代表も武藤氏を容認し民主党はまとまる」という情報などを基に武藤氏昇格で走った。
伊吹氏も「民主党がもう少し大局的な判断をするという期待は甘かったかもしれない」と誤算を認めざるを得なかった。
党内には、民主党の小沢一郎代表の真意をキャッチできない「司令塔」への不信が渦巻く。自民党幹事長経験者の一人は「官邸も執行部も誰一人目測力がない」と批判する。
11日夜、小泉純一郎元首相と古賀誠選対委員長、二階俊博総務会長、武部勤元幹事長が東京都内の料理屋で会食。道路特定財源にも話題が及んだ。
「民主党の修正案を丸のみしたら、民主党は困るだろうな」。小泉元首相は、首相時代重用した武部氏に断言した。これに対して道路族の代表格である古賀氏、二階氏は押し黙ったままだったという。
修正協議の糸口を見いだせない状況にしびれを切らした首相は14日、谷垣禎一政調会長に修正案を早急にまとめるよう指示した。
しかし、調整役は民主党と道路族との板挟みになり、泥をかぶる。自民党内には「谷垣さんに党の全権代表が務まるか」との異論がくすぶり始めた。
薬害C型肝炎訴訟などの対応をきっかけに、首相の「知恵袋」と呼ばれた与謝野馨前官房長官は1月28日以来、官邸に姿を見せていない。首相に近い閣僚経験者は「与謝野さんが動けば、伊吹さんら党四役や中川さん(秀直元幹事長)、町村さん(信孝官房長官)らがおもしろく思わない」と漏らす。
安倍晋三前首相は党執行部や内閣に「お友達」を集めて、酷評された。もともと一匹オオカミだった首相は政権運営について、誰に相談しているのだろうか。
◇身内から解散封じ
「解散がなさそうだという状況になってきた。(福田首相が)来年のサミットに出席してからでも遅くないという雰囲気だ」
2月22日、小泉元首相が講演で衆院選の時期に言及した。
小泉氏の発言に呼応したのが、自民党の古賀選対委員長。今月12日の講演で、小泉氏との会談での会話を紹介したうえで「時間的余裕を持った解散。できれば任期満了だ」と強調した。
一方、民主党側は、年度末に揮発油税の暫定税率が期限切れになれば、「ガソリン1リットル25円値下げ」を国民にアピールし、衆院解散に追い込むとのそろばんをはじく。政府・与党が衆院の3分の2で再議決してガソリン価格を元に戻せば、首相問責決議案を提出し、首相の退路を断つ戦略だ。
しかし、その民主党内にも「首相は解散できずに内閣総辞職に追い込まれるのではないか」(幹部)との声も上がっている。
菅直人民主党代表代行も周辺に「福田さんが総辞職するか解散に打って出るかは正直読み切れない」と本音を漏らした。衆院の3分の2を失うことを恐れた自民党内で解散阻止の首相包囲網ができると踏んでいるわけだ。
政権基盤の弱い首相が解散に打って出ることができず、退陣を余儀なくされたケースは、海部俊樹首相(91年)や「えひめ丸」事件の危機管理対応のまずさが問われた森喜朗首相(01年)の例がある。
海部氏は政治改革法案が廃案になり「重大な決意で事態打開にあたる」と解散をもくろんだが、当時の自民党党内最大派閥の竹下派の反対で踏み切れずに総辞職。森氏は内閣不信任案否決後も政権維持を表明したが、結局、退陣に追い込まれた。
自民党幹部は「3、4月さえ乗り切れば、当面、重要法案はなく北海道洞爺湖サミットにたどり着ける」と言うのだが……。
708
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/17(月) 22:11:13
◇大連立の芽しぼむ
解散がないとなれば、民主党との対話路線を続けるしかない。しかし、究極のねじれ解消策であり、首相の延命装置でもある民主党との大連立構想の芽もしぼみかけている。
「今の内閣、自民党執行部(の国会対応)は非常に不可解だ。ただ我が党にとってプラスだ。福田内閣に予期せぬことが起きる感じがある」
13日夜、東京・赤坂の中華料理店で、衆院当選2回の若手約30人を集めた会合で、民主党の小沢代表は波乱の予感を口にした。
小沢氏が「不可解」と指摘したのは、2月29日に政府・与党が08年度予算案の採決を強行したことだ。
2月26日夜、小沢氏は菅代表代行、鳩山由紀夫幹事長らと東京都内で会談し、「政府・与党と信頼関係があれば、(武藤総裁で)真剣に党内を説得する努力をする。それが崩れたら、そんなことは考えない」と語っていた。
首相と小沢氏。首相側近によると、昨年11月に大連立構想が失敗した以降も、2人は信頼感を共有してきたという。小沢氏側近も「小沢氏は首相を『まともな人間』と言っている」と語る。
自民、民主の両党首が水面下で気脈を通じていることによって、危ういところで正面衝突を回避してきた。
政府・与党が今年1月に新テロ特別措置法の再可決に踏み切った際、民主党は首相問責決議案の提出を見送った。1月末に租税特別措置法改正案をめぐる「つなぎ法案」も撤回された。だが、政府の予算案の採決強行をきっかけに、小沢氏は日銀総裁人事での不同意という流れを止めようとしなくなった。
小沢氏は菅氏との連携を深め、最近は2人で状況分析に余念がないという。大連立に反発が強い党内情勢では、政府に対して強硬姿勢を保持した方が、9月の代表選で再選の道が開けると踏んでいるのかもしれない。
小泉元首相は「小沢さんも党内の対決路線という枠にはめられてしまった感じだ」と漏らした。
毎日新聞 2008年3月17日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080317ddm003010100000c.html
709
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/18(火) 11:25:14
日銀総裁人事迷走 首相の調整能力不足露呈
3月18日4時45分配信 産経新聞
日銀総裁人事は政府からの国会提示が17日見送られ、混迷の度を深めた。福田康夫首相は同日、「ここまでもつれるとは思わなかった」と語ったが、首相の指導力や情報収集力がともに不足しているのが原因だと指摘する声が与野党から高まっている。安倍晋三前首相は「お友達内閣」と揶揄(やゆ)されたが、福田首相には手足となる「仲間」がいない現実が露呈された格好だ。民主党の「良心」に依存した結果、自身の首を絞める形となっている。
17日昼の政府・与党連絡会議。首相は出席者を前に、日銀総裁人事に同意しない民主党の対応を愚痴った。
「人事にしても、政策にしても、民主党の考え方が十分に伝わってこない」
14日に「すべて白紙で考える」と表明した首相は15、16の両日、首相公邸に自民党の大島理森国対委員長らを呼んで民主党の現状を聞いたほか、町村信孝官房長官や自民党の伊吹文明幹事長とも電話で協議した。伊吹氏らは、民主党だけではなく、政府・与党内も武藤氏の再提示は困難な空気になっていることを伝えたとされる。
代わって首相が17日午前に出した案が、福井俊彦総裁や武藤敏郎副総裁の続投。首相に近い自民党閣僚経験者が「与野党双方が頭を冷やすための一時しのぎ」として伝えた案だった。だが、「任期を1カ月程度に区切ることと、『武藤総裁』をあきらめる」(閣僚経験者)という「条件」を首相は無視した。このため、村上ファンド問題で福井氏を批判してきた民主党はのめなかった。
公明党幹部は「自民、民主両党の幹事長、国対委員長のラインには信頼関係がないから、民主党の感触が取れないのだ」と指摘する。
薬害肝炎問題や、道路特定財源の暫定税率維持をめぐる「つなぎ法案」の対応で首相に「助け舟」を出してきた与謝野馨前官房長官は「官邸サイドからの要請がない」(与謝野氏周辺)ため、今回は首相と距離を置いている。16日のNHKの番組で「事前に各党の考えを聞いてから物事を進めないといけない」と首相サイドの対応を批判したが、裏で民主党と協議できる「持ち駒」を持たない首相の限界を暗に指摘したともいえる。
民主党の執行部は武藤氏にこだわる首相の真意が読めないままだ。首相の胸中について同党からは「野党に屈したと思われたくないだけではないか」などという声も漏れる。ある同党幹部からは「福田さんは孤独なんだ」という同情論まで飛び出した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080318-00000903-san-pol
710
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/19(水) 00:37:00
日銀総裁空席へ 民主、田波元大蔵次官を不同意 '08/3/19
--------------------------------------------------------------------------------
政府は十八日、日銀総裁人事をめぐり、十九日で任期満了となる福井俊彦総裁(72)の後任に元大蔵事務次官で国際協力銀行総裁の田波耕治氏(68)を、副総裁に日銀審議委員の西村清彦氏(54)を起用する案を国会に提示した。これを受け民主党は対応を協議、十八日夜の役員会で、田波氏を「不同意」とする方針を決めた。社民党も不同意を決定、共産党も同様の方向で調整しており、十九日昼の参院本会議で否決され、日銀総裁が戦後初めて空席となる見通しとなった。
総裁ポストは当面、衆参が同意し副総裁任命が確定している白川方明京大教授(58)が代行を務める見込みだが、福田康夫首相の指導力が問われるのは必至。政権運営に痛手となるのは避けられない。
民主党は副総裁候補の西村氏には同意。白川氏とともに任命が確定する。
田波氏は十八日午後の衆参両院の議院運営委員会での所信聴取で、日銀の独立性、透明性確保に努める考えを強調した。
これを受け民主党は党内手続きで(1)金融政策の経験が不明(2)国際金融関係者と緊密な意思疎通ができるか確認できなかった―などの理由から総裁として適任ではないとの意見が大勢を占め、小沢一郎代表らが最終的に不同意を決めた。
鳩山由紀夫幹事長は十八日夜、「総裁が空席になるリスクよりも、間違った人事で国民が背負うリスクを考えた」と強調。政府が民主党の意向に十分配慮しなかったと指摘し「なぜこのような人事をしたのか。残念だ」と首相を批判した。
副総裁候補の西村氏については、共産党は不同意の方向で調整、社民党は同意する。国民新党は田波、西村両氏に同意する方針を決めた。
衆院も十九日昼の本会議で日銀総裁人事を採決し、田波、西村両氏の人事案とも与党などの賛成多数で「同意」となる見込み。
先の参院採決では、武藤敏郎副総裁(64)昇格案とともに、副総裁候補二人のうち伊藤隆敏東大教授も不同意になった。
田波氏は理財局長などを経て、武藤氏の二代前の大蔵事務次官に就き、昨年十月から国際協力銀行総裁。西村氏は理論経済学が専門で、東大教授を務めた。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200803190122.html
711
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2008/03/19(水) 00:37:25
首相の政権担当能力に疑問符 再び不同意で大打撃 '08/3/19
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政府が十八日、次期日銀総裁候補として提示した国際協力銀行総裁の田波耕治氏に対し民主党が不同意を決め、日銀総裁「空席」という異常事態が確実となったことは、福田政権へ深刻なダメージとなるばかりか、福田康夫首相の政権担当能力そのものにも疑問符を付けかねない。
「財政と金融の分離」を掲げる民主党は、元大蔵事務次官である田波氏の提示に、政府、与党への反発と不信を強めている。その結果、揮発油税の暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案の与野党修正協議の進展も望み薄となり、「ねじれ国会」の運営が一層困難になることは必至だ。
日銀総裁人事の迷走が深まり、足元の与党内から首相の指導力欠如を問う声が上がることも予想される。政権の求心力が急速に低下すれば、衆院解散・総選挙のタイミングをにらみ、政局の主導権を失う可能性もある。
首相自身の判断に加え、首相を支える官邸や与党サイドの弱体ぶりも深刻だ。民主党の出方を読み誤り、総裁候補の人選でも新味を欠いた感は否めない。急激な円高、株安、原油高などで日本経済の行方が不透明な中で、日銀総裁「空席」の影響が国民生活に及べば、政権基盤を大きく揺るがすことになる。
総裁候補として二人続けて大蔵(財務)事務次官経験者を提示したことで、官僚を重用する首相の手法への風当たりも強まるとみられる。「内閣人事庁」の新設を柱とする公務員制度改革が大詰めを迎えており、首相の「改革」への姿勢が問われそうだ。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200803190112.html
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