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【44衆】中国

152片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 20:54:51
平口さん、念願の国政 広島2区 '05/9/12
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200509120108.html

 自民・民主対決の激戦となった広島2区は、国土交通省出身で自民党新人の平口洋さんが民主党前職の松本大輔さん(34)に競り勝ち、「自民王国」の広島で唯一敗れていた選挙区で初の自民党議席を獲得した。

 二〇〇三年の前回は、平口さんを含めて三人の自民党系候補が乱立し自滅した形だった。今回は党県連を軸に候補を一本化して背水の陣で臨んだ。

 当選の報が入ると、平口さんは広島市西区己斐本町の事務所で支援者と固く握手し「ここまで頑張れたのは皆さんのおかげ」と目を潤ませた。

 政治家を志し、国交省を退職して四年。前回、次点で落選した後は、夫婦で地域をくまなく歩き地道に知名度を上げてきた。選挙戦では組織票を固める一方、郵政民営化の推進や行政改革などの政策の訴えにも力を入れた。

 国政デビューする平口さんは「官僚時代の経験を生かし、構造改革に全力で取り組みたい」と、決意を新たにした。

153片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 20:55:35
風に乗り福田さん初 山口2区 '05/9/12
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200509120057.html

 激戦となった山口2区は、自民党新人の福田良彦さん(35)が、三選を目指した民主党前職の平岡秀夫さん(51)を破り、初当選を果たした。2区では前々回、前回とも自民党候補が敗れているだけに、事務所は歓喜に包まれた。

 山口県内の四小選挙区で、唯一、民主党に奪われていた議席を奪い返した福田さん。自民党の県議や市議、支持者であふれた岩国市麻里布町の事務所で、拍手と握手の祝福を受けた。「みなさんのおかげ。地元と国のパイプ役として頑張りたい」と涙をにじませた。

 衆院解散の翌日である八月九日、佐藤信二前衆院議員が突然、引退を表明。岸信夫参院議員の擁立が不調に終わり、県議から転身し、公示九日前に立候補を表明した。

 「三十五歳の若さ」と「改革」をアピールするとともに、自民党県議全三十六人と党県連、党支部の支援で、平岡さんを猛追。推薦を受けた公明党の票もまとめて、出遅れと知名度不足を挽回(ばんかい)した。

154片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 20:57:22
「県北が敗因」 堀江氏が会見 '05/9/12 広島
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200509120167.html

 衆院選の広島6区に無所属で立候補し落選したライブドア社長の堀江貴文氏(32)は十二日朝、宿泊先の尾道市浦崎町のホテルで記者会見した。敗因について「広島県北の敗北が足を引っ張った。もっと沿岸部で得票を伸ばさなければならなかった」と分析した。

 報道各社の求めに応じて会見した堀江氏は「(選挙区の)面積が広く組織・ネットワークができていなかった」と準備不足を認めた上で、「残念な結果だが、利益誘導型の政治を有権者が支持したということだろう」との認識を明らかにした。

 自民党の圧勝については「世論はすばらしい方向に行った。(郵政民営化などに)個人的に異論があっても、党の方針に従うことになるだろう」との見方を提示。今後について「政権がどうなるか分からないが、せっかくここまでやったので、頂いた応援を生かしていきたい」と述べ、再び衆院選に広島6区から立候補する意欲を見せた。

155片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 20:58:24
新顔2人、決意新た 衆院選広島 '05/9/12
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200509120177.html

 ■2区平口さん「改革に取り組む」、5区三谷さん「全力で論戦挑む」

 衆院選の投開票から一夜明けた十二日朝、初当選を決めた候補たちは、国政デビューの喜びをあらめてかみしめた。広島2区の議席を得た自民党新人の平口洋さん(57)、広島5区に立って比例中国で復活当選した民主党新人の三谷光男さん(46)は、激戦の疲れも見せず、支援者集会や街頭に立つなどの活動を始動させた。

 自民、民主両党の大接戦となった広島2区を制した自民党の平口さんは午前五時に起床。妻のさとみさん(53)に「ご苦労さま」と送り出され、西区内での支援者の早朝集会に出席した。その後は、毎週月曜の朝に続けている街頭アピールに向かい、区内の己斐橋のたもとに立って通勤者たちに当選の報告をした。

 西区己斐本町の事務所には支援者たちが次々に祝福のため訪問。対応の合間に当選を伝える朝刊を広げた平口さんは「前回は落選したので、正直ほっとした。勝利におごらず、郵政民営化や行政改革に取り組んでいきたい」と意気込んでいた。 三度目の挑戦で比例の議席を射止めた民主党の三谷さんは、呉市のJR呉駅と事務所前で通勤者らに当選報告とあいさつをし、「全力で国会での論戦に挑んでいく」と誓った。


 呉市本通五丁目の事務所前では、三谷さんと妻かおるさん(45)が国道沿いに立ち、車で出勤する市民に手を振り「ありがとうございました」と繰り返した。傍らでは、スタッフが「感謝」のパネルを掲げた。

 徹夜したという三谷さんだが「気力が充実し、疲れはない」。事務所では、ひっきりなしのお祝いの電話に、「地元代表として責任の重さを受け止め、期待に応えたい」と決意を伝えていた。

156片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 20:59:38
「自民王国」戦い変容 中国地方 '05/9/12
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200509120175.html

 中国地方の二十選挙区で自民党は十六議席と解散時から二議席減らし、民主党は二議席を維持した。全国が注視した広島6区では国民新党の亀井静香氏が自民党の送り込んだ無所属の堀江貴文氏の追い上げを振り払った。全国的な圧勝ぶりから見れば中国路の自民党の戦績は見劣りがする。一方で「郵政民営化、是か非か」という小泉純一郎首相の明快なワンフレーズを武器にした戦いは、「自民王国」の変容を強く印象付けた。

 良くも悪くも、小泉首相の戦略が有権者に分かりやすかったのは確かだ。「ホリエモン」擁立は郵政民営化に賛成する有権者に、選択肢を提供した。その抜群の知名度を活用し、「改革派」と「抵抗勢力」の対立の図式を浮き彫りにする狙いも透けて見えた。堀江氏の得票を見る限り、「小泉流」は地方の政治土壌にくさびを打ちこんだ。

 自民党が民主党から議席を奪った広島2区、山口2区。自民党は業界や地方議員を軸とした組織力を、一定に発揮した。しかし自民党が接戦を制した要因は、「民営化、是か非か」のワンフレーズではなかったか。

 中国地方の自民党候補はこれまで例外なく、「地方の味方」を掲げてきた。前回衆院選で、郵政民営化に明確な賛意を示す候補は決して多くなかった。この選挙戦では一転、小泉首相の名代さながらに、こぞって「民営化推進」を唱えた。不自然であり、痛々しくさえあった。

 比例の二議席を維持した連立与党の公明党も「郵政」を前面に出した。平和、福祉など「得意分野」の訴えさえ、後ろに追いやった面は否めない。

 二議席を維持した民主党。岡山2区、4区で自民に競り勝った。一方で、年金制度・税制改革などを打ち出すマニフェスト(政権公約)戦略は、有権者の目には正攻法であっても総花的と映ったのではないか。

 ただ自民の地盤にはね返された、かつての野党のような敗北感は薄い。自民党の戦い自体、王国の地盤を自ら「ぶっ壊し」、都市の無党派も巻き込む「風頼み」の戦いだったからだ。その象徴が広島6区だった。

 全国的に見れば有権者は小泉政権の続投を選択した。風はただ、気まぐれである。政権交代の振り子は、中国路でも止まったわけではない。(高本孝)

157片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 21:10:42
2区 吹いた「赤沢旋風」 鳥取
http://www.nnn.co.jp/sp/senkyo/syuin2005/news/091202.html

 郵政選挙の縮図として全国的に注目を集めた鳥取2区は、自民党公認の赤沢亮正氏が川上義博、山内おさむの両氏に快勝した。短期間の運動で激戦を制した原因は、旋風が巻き起こったことだ。四十四歳という若さや官僚としての実績、郵政民営化を一貫して訴えた姿勢、赤沢正道元自治相の孫という血筋。これらが県西部出身の代議士を求める地元の思いを引き付け、浮動票も巻き込む旋風の原動力となった。

 衆院解散直後に出馬表明した赤沢氏は、米子市を強固な地盤とした正道氏の名を前面に出すことで「県西部ゆかりの赤沢」というイメージを一カ月間で浸透させた。加えて郵政民営化を支持する米子の経済界を中心に「県西部から与党代議士を」との機運が高まったことも好作用した。

 組織面では前回選で敗れた相沢英之元衆院議員の選対を継承したほか、党県連が総力を挙げて支援。県連幹部が個人演説会や遊説に同行し、党本部の重鎮も応援に駆け付けるなど公認候補としての強みを最大限発揮した。この結果、前回選で相沢氏に対する多選・高齢批判で自民党から離れた票も取り戻した。

 本社出口調査によると、祖父の名を知らない年齢層にも広く浸透しており、特に米子市で圧倒的な強さを発揮した。苦戦が予想された郡部でも善戦し、境港市では先行する川上氏を逆転した。政策面での訴えを郵政民営化実現に絞り込んだことで、小泉首相の改革路線に共感する浮動票を取り込んだとみられる。

 川上氏は前職としての実績が浸透し、農業改革に直面する農業団体、交付税や補助金の削減で予算編成に苦しむ地方自治体関係者など政府に不満を抱く層の支持を集めた。公示前の集会では高い動員力を発揮するなど序盤は優位に進めた。出身の東伯郡など郡部を固め、米子市で粘って逃げ切る戦略だったが、中終盤にかけて吹いた旋風に乗った赤沢陣営の強烈な切り崩しで涙をのんだ。

 両氏と対照的だったのが山内氏。年金や子育て支援など具体的な政策で政権交代の必要性を訴えたが、保守分裂の激戦に埋没してしまった。最大の支援団体である連合鳥取に以前のような集票力が見込めない状況で「毎回、風頼みの選挙ではいけない」という声が内部からも上がっている。新たな集票基盤の開拓が今後、党の課題となる。

 一方、七日に赤沢氏に推薦を出した公明党の支持者は、出口調査から赤沢氏と川上氏に二分したことが分かった。

 ただ、度重なる保守分裂選挙で鳥取2区の自民党勢力は液状化が一段と進行しそうだ。川上派の県議七人は離党し、党地域支部も公認推薦でまとまらず自主投票を選択するケースが相次いだ。党本部主導で突入した郵政選挙とはいえ、党県連に課せられた組織再編への道のりは極めて厳しい。

158片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 21:11:52
「大きな壁」崩せず 川上さん、表情険しく 鳥取
http://www.nnn.co.jp/sp/senkyo/syuin2005/news/091207.html

 「小泉自民党に風が吹いている」。川上義博氏はテレビの出口調査報道を聞きながら、つぶやいた。開票が始まり得票が伸び悩み、次第に表情が険しくなった。赤沢氏の当確報道が出た後、同志に促され「よし、皆さんにあいさつするか」と立ち上がった。

 郵政民営化関連法案に反対した後、公認外しや対立候補の擁立など党中央から重圧を受け続けた。同志とともに「地方が中心、私はくじけない」を合言葉に戦った。敗北の衝撃は重いが、共有した「地方が中心」の価値観は生き続ける。

 公示の日、川上氏は「長い人生の大きな一里塚。大きな壁だが、つめを立ててでも乗り越える」と心境を語った。

 実際「大きな壁」だった。七月五日、「結党以来のペナルティーが来るぞ」の声を振り払い、衆院本会議で郵政法案反対の青票を投じた。「政治信念を貫いた」(川上氏)行動だったが、同時にいばらの道が始まった。

 党本部は法案反対派を党公認から外した上に、対立候補を擁立。次々と襲って来る重圧に、川上氏は「異なる意見を排除するのは異常。首相のイエスマンで国会議員が務まるのか。有権者の声を国政に届けるのが国会議員だ」と繰り返した。

 二〇〇三年秋の前回選で初当選。基幹道路整備など地元の課題に取り組み評価を得てきたが、和子夫人と手分けして行脚し、開拓した西部の地盤は軟弱なまま。しかも無所属では政見放送ができないなどの制約もある。

 多重のハンディを跳ね返そうと、川上氏支援のため自民党を離党した石黒豊氏ら県議七人は「後に残ったのは命だけ」の覚悟で選対を固め、西部町村長らも「中央から圧力をもって地方を抹殺する手法をただすことも選挙の意義」(住田圭成伯耆町長)と応援した。

 川上氏も「夢と希望の持てる構造改革を。地方中心の社会づくり」を訴えたが、無念の涙をのんだ。沈痛の選挙事務所で川上氏は報道陣に「底流に小泉さんの自民党への支持が相当あったのと、私の力量の不足もあったのか、と思う」と話し、今後について「何らかの形で政治活動に励みたい」と述べ、衆院選への再挑戦も視野に検討する意向を示した。

159片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/12(月) 21:12:45
「思い残すことはない」引退示唆 山内さん 鳥取
http://www.nnn.co.jp/sp/senkyo/syuin2005/news/091208.html

 三つどもえの激戦に敗れた山内おさむ氏は、午後十一時過ぎに米子市両三柳の選挙事務所に現われ「小泉政治が続く限り、弱い立場の人が出てくると思う。法律をつくる側から適用する側に戻ります」と弁護士に専念する意向を明らかにし、政界引退を示唆した。

悔しさをかみしめる山内氏
 午後十時五十四分、事務所のテレビで赤沢氏の当確が報じられると、集まった支援者からは深いため息が漏れた。事務所に現れた山内氏は「皆さんの期待に応えきれなかったことを反省しています。思い残すことはありません」と目を潤ませながら語った。

162片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/13(火) 19:36:41
再び国政へ 意欲を示す 惜敗の川上氏表明 鳥取
http://www.nnn.co.jp/sp/senkyo/syuin2005/news/091303.html

 衆院選鳥取2区で敗れた川上義博氏(54)は十二日、米子市米原四丁目の事務所で記者会見し、政治活動を継続して国政選挙に再挑戦する意向を表明した。川上氏は衆参どの選挙に出馬するかは明言しなかったが「自民党県第二選挙区支部長の座は返上するが、党籍を持ったまま、2区で政治活動を続けたい」と述べた。

 川上氏は「小泉劇場」の中で戦った選挙の結果を振り返り「(前回選より)票を伸ばすことができた。私に与えられた票は、逆風の中で根の生えた確固たる票だ」と分析。「これからが正念場。支持者と対話を重ね、地盤を強化したい」と語った。

 また、支援を受けた県議から十二日朝に電話があり「われわれがついているので、これからも落胆しないで頑張れ」と励ましを受けたことも明らかにした。

163片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/13(火) 19:56:27
投票率、出口調査から 支持集めた「劇場型」 岡山
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/2005/senkyo/20050913_3.html

 郵政民営化法案をめぐる攻防などが有権者の関心を集め、投票率は前回選から急上昇した。岡山県は65.71%(前回比6.66ポイント増)、広島県は68.44%(同9.86ポイント増)、香川県は67.07%(同10.79ポイント増)。いずれも小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以降では最高を記録した。全国平均は67.51%。

 選挙区別では、郵政民営化に反対した無所属前職に自民が女性対抗馬を立てた岡山3区が69.14%、民営化反対派の国民新党前職と自民支援の無所属、民主前職(中国比例)が争った広島6区は79.57%に上った。

 このほか自民前職と社民推薦の民主新人が激突した香川1区は68.61%となるなど、話題に富んだ激戦が、有権者が投票所に向かう動機になったと受け止められる。

 一般的に投票率が上がれば、無党派層の投票が増えるため、その支持の受け皿になりやすい民主などが有利。下がれば組織が堅い自民などに有利に働くといわれてきた。今回は投票率が上がったのに、全国的に自民が圧勝したのが特徴だ。

 本社など加盟の共同通信社が岡山県内で行った出口調査結果によると、県内五小選挙区では、保守分裂選挙になった3区で無所属候補に支持が集まったが、全体では自民支持層の70.0%は自民候補に投票した。公明支持層は75%以上が自民候補に投票しており、連立を組む自公の選挙協力が機能していることをうかがわせる。

 政権選択・政権交代を掲げた民主党は支持層の76.8%を固めた。

 一方、支持政党のない無党派層は、自民候補に37.4%、民主候補には44.7%が流れた。民主が自民を約7ポイント上回ったが、前回の差は12.9ポイントだった。「劇場型」といわれる小泉純一郎首相の政治手法が、無党派層からも一定の支持を集めたようだ。

164片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/13(火) 19:57:33
衆院選振り返って 地殻変動 異例ずくめ 岡山
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/2005/senkyo/20050913_1.html

 小泉純一郎首相が進める「改革」の行方を問うた第44回衆院選は12日未明、自民党の歴史的大勝で幕を閉じた。岡山、広島、香川三県の15小選挙区では、自民が11議席を獲得。全国の傾向とは逆に、14議席を取った前回より後退した。岡山では1996年から続いた自民独占状態が大きく崩れ、地殻変動を印象づけた。郵政民営化法案をめぐる自民分裂など、異例ずくめとなった選挙戦。各党は何を訴え、有権者はどう動いたのか、検証した。

  (衆院選取材班)

 自民で郵政法案に反対した岡山3区、広島6区の前職がそれぞれ、無所属、国民新党で立候補、自民党本部が対立候補をぶつけたことで、焦点は与野党対決から党内対決に移った。

 法案反対の二氏は自民党本部と対立しながら、地元の党組織から支援を受け、地盤に物をいわせて議席を死守した。だが、分裂選挙で自民党組織は結束が崩れ、大きく揺らいだ。大勝にわく党本部とは対照的に、組織が深く傷ついた両県連の苦悩は深い。

 これら元自民の前職が議席を守った選挙区を除くと、三県で自民が敗れたのは岡山2区と同4区。自民、民主の大接戦の末、いずれも若い民主候補が競り勝った。中国5県の20選挙区を見ても、民主が取ったのはこの二つだけだった。

 岡山は小選挙区制が敷かれて以来、自民が5つの小選挙区を独占してきた“牙城”。全国的に自民に「改革の風」が吹く中で、民主が一度に2議席を奪ったことは、関係者に衝撃を与えた。

 党内の混乱に力を奪われた自民組織のほころびが顕著に表れた。混迷にも乗じ、民主候補の地道な活動が勝利を呼び込んだ。候補擁立の過程について自民陣営の説明が不十分だったことも、有権者の批判を招いた。

 岡山では小選挙区で敗れた自民候補3人が比例で復活当選し、5区に出馬の構えを見せた自民の中国比例前職も、今回は比例議席に収まった。

 同県関係衆院議員は7人から9人に増え、中選挙区時代(10人)並みの大所帯に。自民内の選挙区調整に火種が残る5区を含め、1区を除くすべての選挙区に2人の議員が関係する。

 特に次点候補が比例復活した2、3、4区は、次回選挙で前職同士がぶつかる可能性が極めて高い。

 今後の岡山の政治日程は10月の岡山、玉野市長選をはじめ、2007年の統一地方選、参院選へと連なる。今回の衆院選で自民の圧倒支配が崩れたことで、これら選挙を“主戦場”に、自民、民主を中心とした主導権争いが激しさを増すだろう。

165片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/13(火) 19:58:30
山陰両県知事、与党大勝で都市重視を懸念
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/105721006.html

 鳥取県の片山善博知事は十二日の定例会見で、衆院選の与党大勝について、都市部で無党派層の支持を広げた結果と分析した上で、都市重視の政策が地方切り捨てにつながることを懸念し「都市と地方の意向のバランスをどう取るかが課題」と政府に注文した。

 選出の国会議員に対しても「官僚を家庭教師にすることなく、地方の実態を的確につかんで論陣を張ってほしい」と都市部の論理に流されないようにするため、地元との連携強化の必要性を力説した。

 自民分裂となった鳥取2区で党公認候補を応援したことについては「政党に属していなければ無力で、出番はほとんどない」と、今回の選挙で政策・政党本意に大きくかじが切られる中での判断だったことを強調した。

 島根県の澄田信義知事も財政基盤の弱さや離島、中山間地を抱える現状から都市重視の流れを不安視。再選された国会議員に対しては「地方の思いを構造改革に取り込んでほしい」と地方の痛みを和らげる役割を求めた。

166片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/13(火) 20:01:00
自民無党派層も”吸引” 郵政批判最小限に
 「反小泉」取り込み国民予想外の躍進 島根
http://www.sanin-chuo.co.jp/tokushu/modules/news/105731147.html

 小泉構造改革の是非を最大の争点に十一日投開票された衆院選で、県内では自民が二つの選挙区での議席を独占した。1区は官房長官を務める細田博之氏が他の三候補を圧倒。保守分裂となった2区では竹下亘氏が、自民を離党し国民新党から出馬した亀井久興氏らの追撃をかわし、三選を果たした。亀井氏は重複立候補した比例中国で復活当選した。戦いの軌跡を担当記者で振り返った。

 自民党

 A 郵政民営化を掲げた自民党が二百九十六議席を獲得しての歴史的大勝利。県内でも保守分裂や支持団体の離反があったが、1、2区とも圧勝した。勝因は何か。

 B 山間部を多く抱える2区では郵政民営化への反発があり、陣営内にも当初「触れずにいこう」との声があった。だが、腹をくくって争点に据えてからは強かった。郵政を超えて、竹下氏を負けさせるわけにはいかないという保守王国のムードが高まった。

 C 小泉首相の改革路線に乗ったことは大きい。官から民へ、中央から地方へという流れは、地方切り捨てという先行き不安がある中でも、無党派層を含めて支持を受け、郵政民営化の批判を最小限に押さえ込めた。

 D 1区も同様。細田氏の得票率は前回より0・5ポイント減ったが、無党派層の多い松江市や安来市ではわずかに伸びた。本人不在で選挙活動が低調だったことを考えると、小泉改革への期待を細田氏に託したと言える。

 A 党本部が打ち出した郵政のキャンペーン戦術にうまく乗れたのが1区で、2区は保守王国の遺産が大きかったのか。

 B 保守分裂の2区で、得票率51・90%を獲得できたのは、王国の遺産に加えて、世論を読んで郵政キャンペーンに乗ったから。法案反対から賛成に転じて批判を受けた竹下氏だったが、「修正で郵便局網は守られる」と一貫して主張したのが奏功した。

 E 圧勝とは言え、細田氏が前回から得票率を落としたのは、手のひらを返したように突然、小泉改革の風に乗ったことへの不信感があったからではないか。竹下氏が亀井氏に五万票差まで迫られたのは、郵政民営化に対して一度はぶれた竹下氏の信念への反発だろう。

 B それを意識してのことか、両陣営とも街頭演説では、改革推進を訴える一方で「地方を守る」という主張を展開し、あいまいさを残していた。改革の加速が予想される中、これからの政治行動は難しくなるだろう。

 E 両陣営が心配したのは、小泉自民党の勝ち過ぎだった。現実となり、地方交付税改革など地方への風当たりは冷たくなることも予想できる。だが、大勝を望まないのは、地方組織が根本的に体質を改善させてない表れではないか。

 国民新党

 A 前回衆院選で比例中国に転出した亀井氏が、新党を立ち上げて選挙に打って出た。選挙区では七万二千票で竹下氏に及ばず落選したが、もくろみ通り比例で復活当選を果たした。

 F 亀井氏が、選挙区で陣営の予想を一万票も上回る善戦を見せたのは、主張が小泉首相の対極にある郵政民営化反対で、スッキリしていたから。「石見代表を消すな」という感情も強かった。

 E 小泉ブームと同様、小泉首相への反発という一種のブーム。新党立ち上げで、マスコミに頻繁に登場してキャンペーンを展開していた。同情票もかなり入ったと思う。

 B 複雑なのは、有権者の中で、「反小泉」と亀井氏の出馬で、選挙区と比例の使い分けが進んだこと。保守層が、竹下氏、自民党、亀井氏、国民新党の組み合わせで四分割された。

 A 県内の国民新党の比例票は七万四千票で、自民、民主に続く第三党にいきなり躍り出た。郵政民営化反対の郵政関係者は亀井氏や新党の集票を担っていたか。

 F 特定郵便局長のOBでつくる大樹の集票能力は落ちているので、現役局長らが署名を集める活動をしたようだ。ただ、大樹は、1区では電話での要請や集会の動員を支えていたのは事実だ。

 C 労組関係では、連合傘下の日本郵政公社労働組合(JPU)は、表だって動けないが「心は亀井氏」。郵政民営化法案に反対してもらった筋があると言っていた。自主投票ということだが、票は流れたと思われる。

 F 亀井氏は議席を確保して、政治生命はつながった。ただ、自民がこれだけ圧勝すると、政界でのポジションも難しいだろう。キャスチングボートを握る場面もほとんどないのでは。

 B ただ、衆院解散時に亀井氏が、引退の意向を固めつつあった綿貫民輔氏を口説き、及び腰だった亀井静香氏を誘って新党を立ち上げ、全員当選した。無所属出馬を回避したところに、亀井氏のしたたかさを感じる。

167片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/13(火) 20:03:31
2005衆院選 記者座談会(上)
 鳥取2区 ムードと明快さが票左右
 都市型選挙の波及ぶ 政策論争は深まらず
http://www.sanin-chuo.co.jp/tokushu/modules/news/105732149.html

 A 保守を二分した激戦は、赤沢の躍進が目覚ましかった。要因は。

 B 小泉人気、自民党への追い風が赤沢の勝因であり、川上の敗因。ムードで動く都市型選挙の波が鳥取にも及んだことを痛感した。

 D 郵政法案賛成の受け皿になったのも大きい。選択肢ができ、投票行動に結び付いた。

 C 川上も対抗して「地方対中央」のイメージ作りに腐心し、反小泉感情を取り込んだが、及ばなかった。

 E 米子には以前から、地元の保守系国会議員を待望する声があり、それが赤沢を押した。祖父の赤沢正道(元自治相)以来、三十年ぶりの保守本流の地元候補。乗りやすかった。

 D 山内は「唯一の米子の候補」をアピールしてきたが、その票が赤沢に流れた。

 C 東伯郡出身の川上は、米子市民にはなかなか受け入れられなかったということか。

 E 支援に回った県議の態勢などは、川上の方がしっかりしている気がしたが。

 B 得票は前回を上回っている。前職の力は見せた。山内がもっと得票していれば、赤沢との差は縮んでいただろう。小泉人気といい、外部要因で負けた感がある。

 山陰唯一の議席喪失

 A 民主党は山陰両県唯一の議席を失った。反自民意識の強い県西部で議席を守れなかった党県連の責任は重い。

 C 連合鳥取の組織力低下、赤沢の登場などマイナス要因は枚挙にいとまがない。

 D 連合からは「今後の活動には影響ない」との声も漏れていた。連合系市議にも山内離れがあり、五年間の山内の存在意義が問われても仕方がない。

 B 年金が追い風になった昨年の参院選で大幅に票を伸ばし、今回は大敗。党の「風頼み」の体質が浮き彫りになった。

 A 労組任せの選挙戦術も見直さないといけないだろう。

 E 共産党も一万票超との目標に届かなかったばかりか、前回より票を減らした。

 C 毎回同じような候補者が出るなど、新鮮味がない。組織に手詰まり感が表れている。

 シンプル志向に不安

 A ムードやイメージとともに、「改革するのか、しないのか」という、分かりやすさが有権者にうけた選挙だった。

 B 赤沢は郵政民営化を象徴に「改革」一本やりのシンプルな訴え。

 C 川上は民営化は賛成だが、法案には反対という主張が分かりにくかった。途中から小泉批判をトーンダウンしたことも、有権者にはあいまいさと映ったようだ。

 A 情に訴える戦術も目立ったが、政策を聞きたい有権者には不満だったようだ。従来の支持者や顔見知りには響いたのだろうが、広がりを欠いた。

 D 山内は当初、郵政を争点にしようとして止めたり、年金、子育てなど主張が広がり、中途半端に終わった。

 B 有権者が、よりシンプルな判断を求める傾向が、今回の選挙で顕著に表れたようだ。

 E ただ、本当にそれで良いのだろうか。有権者が為政者を監視したり、政策を判断する力が弱まっていくのではないか、という不安を感じた。

 第四十四回衆院選で、鳥取1区は自民前職の石破茂氏(48)が七選を決め、同2区は自民新人の赤沢亮正氏(44)が初当選を果たし、県内は自民党が議席を独占した。激戦を反映し、投票率は1区が70・89%、2区75・07%と前回よりそれぞれ5ポイント以上も上がった。担当記者で選挙戦を振り返り、二回に分けて紹介する。(文中敬称略)

168片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/15(木) 20:41:20
益田工高生が総選挙で模擬投票 島根
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/105746006.html

 自・共・民に高い支持―。益田工業高校(益田市久城町)の電気科2年生40人が、自公連立与党の大勝に終わった衆院選挙の期間中、新聞を使ったNIEの授業で模擬投票を実施。各政党のマニフェストや島根2区に立候補した4人の横顔などを参考に、比例と小選挙区で一票を投じた。

 NIE指定校になって3年目の同校では、主に2年生を対象に新聞を活用した授業を展開。週3時間の現代社会で社会現象をピックアップし問題意識を深めている。

 今回は保守分裂や「刺客」で高い関心を呼んだ総選挙をテーマに設定。国政選挙の仕組みを交えて延べ5時間、選挙記事から各政党の公約、候補者の訴えを抜粋して比較し、選択基準にした。

 11日の衆院選投票日の直前に行った模擬投票(1人欠席)の結果は、比例が自民11、共産9、民主7、社民・国民新党各5、公明1の得票順。島根2区は亀井久興氏16、小室寿明氏10、竹下亘氏7、向瀬慎一氏5の得票だった。無効票は比例、選挙区とも各1。

 ”出口調査”に対し寺田一輝君(17)は「憲法九条とアジア外交を基準にした」とし、塩満幹君(16)は「田舎に影響が及ぶ郵政民営化で判断した」と明快。小泉構造改革賛成派も多く、瀧根孝博君(16)は「地方重視の改革であってほしい」と注文を付けた。

 指導した竹■修次教諭(34)は「暮らしに密着し分かりやすい主張の政党、候補者に票が集まったようだ」と分析。「高校生は決して政治に無関心ではない」と話す。

(注:■は崎の大が立)

169片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/15(木) 21:05:17
総合】 比例復活の平岡氏、激戦を振り返る 山口
http://www.bocho-shinbun.com/news/200509/20050914news.html#20050914-03

 わずか五百八十八票差。山口2区で惜敗、比例区で復活当選した民主党の平岡秀夫氏(51)は「正直言うと大変悔しい。しかし、国政で活躍できる議席を与えていただいた。期待に応えられるようしっかり活動したい」と政権交代を目指して出直す。
 選挙戦の手応えはあった。しかし「体感的なものとマスコミ報道などによる情勢が食い違い、えたいの知れないものと戦っていた感じ。結論的には小泉旋風が吹いていた」と、激戦を振り返った。前回よりも郡部で善戦し、大票田の岩国、光で福田氏をリードしたものの、伸び悩み、下松、柳井で惜敗した。

170片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/19(月) 21:42:33
赤沢亮正氏に聞く  <上>  鳥取
http://www.nnn.co.jp/tokusyu/akazawasi/050917.html
 新日本海新聞社は15日夜、衆院選鳥取2区で初当選を飾った赤沢亮正氏(44)=自民=にインタビューした。この中で赤沢氏は、当面は無派閥で通す方針や自民離党の7県議に接触して関係修復を図るなど党勢拡大に意を注ぐ考えを示した。

当面は無派閥で ”郵政不安”解消に努力

  −選挙では郵便局網の維持を公約に掲げた。ただ、再提出される郵政民営化法案には、先の国会で採択された郵便局網の維持など付帯決議の内容が盛り込まれない方針が伝わっている。

 「法案には《あまねく郵便局を設置する》とあり、局網の維持は既にうたわれている。再提出される案を精査し、局網の維持が確信できれば、県民の不安解消はわたしの説明努力にかかっている。維持が確信できなければ、話は別だが」

−付帯決議の内容が法案に盛り込まれないのは、県民にとっては局網維持の担保がなく、不安だ。担保を盛り込む努力が必要ではないか。

 「県民の不安解消は政治家の仕事であり、その点については努力する。ただ、形にこだわる気はない。法案を見てわたしの説明努力で解消できるものなのか、あるいは付帯決議が必要なのか、十分考えたい」

−党本部が擁立した初当選組の一部は無派閥で、小泉改革チームの一員を標ぼうしている。派閥はどうするのか。

 「現時点で派閥に属する気はない。しかし、派閥に対する判断材料が乏しいというのが、実感。無派閥で通すかと問われても今は断言できない。ただ、無派閥で小泉改革チームの一員というのは格好が良すぎる。この考えは選択しない」

−小泉政権の選択肢を標ぼうしたが、町村、農業団体は対立候補の支持に回った。政権の地方切り捨てへの反発だ。どう対処するのか。

「小泉政権は地方切り捨てではない。ただ、民の改革が進んだのに比べ官の改革が遅れた。このため、国民の痛みが長引いた。それが地方切り捨てと受け止められたのは事実。郵政民営化を機に官の改革が進めば、切り捨て批判はなくなる」

−今回の自民議席増は都市部の躍進が原動力。事業の優先度が都市中心となり、その面でも地方切り捨ての懸念がある。

 「都市に事業が流れることは否定しない。大事なのは骨太で矛盾のない全体構想を打ち立てることだ。構想の中で鳥取県の必要性を経済的合理性に基づいて打ち出し、他県との競争に勝ち、インフラ整備を果たす。これが実現すれば、県民や町村などに喜んでもらえるはずだ。しかし、必然性が他県と同レベルでインフラ整備をお願いで実現するのは利益誘導であり、肯定しない」

171片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/09/29(木) 03:33:18
都市部から発せられる報道に押しつぶされないためには、非都市の側にも工夫が要る。議席を要求するだけが能ではない。

明窓 : 地方の心配 山陰中央
http://www.sanin-chuo.co.jp/column/modules/news/106106034.html
 小泉自民党の歴史的大勝利から二週間。本紙こだま欄には連日のように総選挙の評価や小泉政権の今後について読者の声が載っている▼郵政民営化反対議員の変心を批判する意見や地方切り捨てへの不安、小泉首相への期待の声などだ。掲載は重複意見を避けて一部だが、担当者によると「小泉がんばれ」という激励はごくわずか。ほとんどが、絶対安定多数を確保した小泉政権の今後のかじ取りに対する不安や懸念という▼小泉自民党の大勝利に貢献したのは都市の有権者だった。選挙区で見ると東京、神奈川、千葉、埼玉で六十三勝六敗、大阪、兵庫で二十三勝二敗。地方や農村を支持基盤にしていた自民党が「郵政民営化と改革」を分水嶺(れい)にして”都市型政党”に宗旨変えしたことになる▼投書に見る読者の不安や懸念は大きく分けて二つ。衆院優位性の中で、与党が衆院の議席三分の二を確保し、この先、あの強引さで憲法改正や増税問題、イラク派遣などにアクセルを踏むのではないか、という懸念だ。郵政民営化しか訴えなかった小泉首相に「白紙委任」した不安である▼もうひとつは地方の将来について。出雲市上塩冶町、安部政孝さんは「私の最大の危ぐは、地方切り捨てへの足音」と指摘した。都市の浮動票が小泉自民党に雪崩を打ったとすれば、そこには短い言葉で熱弁を振るう首相のアイドル並みの格好良さに加え、旧来の農村重視型の自民党政治に対する都市の不満も垣間見える▼地方は中山間地を中心に過疎、高齢化が進んでいる。一票の格差是正で、国会議員数も都市に集中するばかりだ。こうなると山や森、田畑にも一票をと言いたくなる。(耕)

172片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/05/30(火) 00:33:59
自民県連:石破会長ら留任−−定期大会 /鳥取
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060529-00000145-mailo-l31

 自民党県連は28日、米子市内で第51回定期大会を開き、石破茂会長と広江弌幹事長の留任を決めた。離党した同党県議と新会派を結成した山口享県議に対する処分に絡み、空席になっている会長代行職などその他の役職は、6月中に決定する。任期は1年。
 大会では、来夏の参院選で現職の常田享詳氏が党の第1次公認候補に決定したことや、昨年度の党員数が地域・職域支部で計1万600人と前年度より1900人減となり、最近20年で過去最低になったことなどを報告。活力ある党組織の確立に向け、昨年度に達成できなかった県内有権者の3%を目標に党員獲得を目指すとした。【小島健志】

5月29日朝刊
(毎日新聞) - 5月29日15時1分更

173片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/08/20(日) 05:47:26
自民党:離党の県議7人、近く復党の見込み 県連会長の要請受け /鳥取
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060818-00000237-mailo-l31
 ◇28日、大筋合意へ
 昨秋の衆院選鳥取2区から出馬して落選した「郵政造反組」の川上義博氏応援で、自民党を離党した県議7人が近く、復党する見込みであることが分かった。来夏の参院選勝利に向け、自民党県連の一本化を目指す石破茂会長の強い要請を受け入れる形で、川上氏の民主党入りや来春の県議選も復党を決意させるきっかけになったようだ。県連は28日に会合を開き、大筋で合意する見通し。【松本杏】
 県議7人は自民を離党後、他県議らと県議会最大会派「清風」を結成し、会派「自民党」とは一線を画してきた。
 清風会長の石黒豊県議は「『戻ってきて下さい』か『戻ってもいい』か言いようにもよるが、お願いされれば70〜80%戻る意思はある」と話した。川上氏に対しては「早く(国会議員の)バッジを付けたかったのだろうが、ふらふらするのは駄目。何のために応援したのか分からない」と決別宣言した。
 他の6県議の中には「石破会長から頭を下げて『戻ってほしい』と言われている」と明かす県議がいる一方、「役職を奪われる、下に就きたくないと思って(復党を)反対する人がいるかも」と複雑な思いを抱く県議も。ただ、来春の県議選を前に復党したいのが本音のようで、戻る方向で7人が同一歩調をとるとみられる。
 石破会長は「内輪で足を引っ張り合っていてはいけない。参院選で試される」として、離反県議の復党は自身の強い希望と強調。県議会の会派の行方については「復党後で自由にすればいい」とした。
 川上氏は7月30日、米子市内で後援会を開いて民主党入りを表明。次期衆院選で鳥取2区からの出馬を目指しているが、来夏の参院選出馬も取りざたされている。

8月18日朝刊
(毎日新聞) - 8月18日16時0分更新

174片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/08/30(水) 12:05:40
自民県連:離党7県議の復党問題、会長と3役に一任 /鳥取
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060829-00000271-mailo-l31

 自民党県連(石破茂会長)は28日の常任総務会で、昨秋の衆院選で「郵政造反組」の川上義博・前衆院議員を支援して離党した7県議の復党について、会長と県連3役に一任することで一致した。石破会長は「我々が奉仕すべきは県民。皆の思いが一つになるよう丁寧に体制を作っていく」と述べ、理解を求めた。
 石破会長は「参院選は楽観を許さない、政権選択選挙」との見解を述べ、県連が一致団結する必要性を強調。7県議の復党問題は議題になかったが、前田宏・前県議会議長が「(昨秋は)党が離党勧告したのだから、感情的にならずに今度は“復党勧告”してやったら」と口火を切った。
 これに対し、広江弌幹事長は「(7人が民主入り表明の)川上氏を支持することもあり得る」と述べ、来夏の参院選の働きぶりで判断すべきと主張。衆院選鳥取2区で川上氏と戦った赤沢亮正・衆院議員は「皆が納得していない段階で戻ってきてもらうわけにはいかない。統一地方選でいい結果が出たらというのはどうか」とした。
 7県議の復党には、県西部の選出県議らが「時期尚早」との意見を示したが、石破会長は「鳥取県で自民が勝てないなら日本中で負ける」と改めて一致団結を求めた。
 会合終了後、会見した広江幹事長ら県連3役は「党員から一本化を求める声があれば県連から復党のお願いをすることもやぶさかでないが、今回はなかった」と話した。今後は7県議の意向を聞き、復党の意向があれば党紀委員会などに諮っていくという。【松本杏】

8月29日朝刊
(毎日新聞) - 8月29日17時2分更新

175片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/09/05(火) 10:42:17
少し遡りますが・・・

◆「勝てば官軍」許さず
http://www.yomiuri.co.jp/election2005/feature/0003/fe_003_050906_01.htm

 自民党地方議員の離党騒ぎは、郵政民営化法案に反対した前議員・川上義博が無所属で出馬した鳥取2区でも起きている。

 2日夜、川上が米子市内で開いた個人演説会。川上選対本部長の県議・石黒豊(68)は激しく自民党県連を批判した。

 「私は県連幹事長という重要な役目を担ってきましたが、辞任しました。それでも足りないということで、離党勧告が来ました」

 県連は衆院解散後に緊急実施した公募で、新人の赤沢亮正を公認候補に擁立した。県連は、すでに公認候補が決まっているのに、8月22日に川上の決起集会に出席したとして、2区の党県議11人のうち、集会に出席した石黒ら2区の7人の県議に離党を勧告した。石黒ら7人は公示前日に離党届を提出した。

 県連副会長で赤沢選対本部長の県議・広江弌(73)は、川上の事務所開きや出陣式をチェックし、出席議員の写真も撮って党紀違反の証拠を集めている、と明かす。

 県連がここまで川上支援にしゅん烈な姿勢を見せるのには理由がある。

 前回の2区では、10選を目指した公認候補の相沢英之(86)に、世代交代を掲げて無所属で出馬した相沢の元秘書の川上が競り勝った。この選挙でも、相沢選対に参加しながら川上を支援した複数の県議がいたとされるが、支援の証拠がないため県連は手出しが出来なかった。その後、川上が復党したこともあり、相沢を支援した県連幹部の中には、当時の“造反者”への不満が現在も残っている。

 県連執行部の強硬な対応に対し、川上を支援する石黒は、「連中は選挙で川上を落とすことしか考えていない。おれたちが自民党の主流なんだ。おれたちが戻らなければ自民党なんか再生できんわい。怨念(おんねん)を持ったものがおるで、往生するんです」と声を震わせる。

 離党した石黒たちは県議会で新会派を結成する方針だ。鳥取では、保守分裂選挙は県議会の会派分裂に発展することになった。亀裂は深まる一方だ。

 しかし広江は強調した。

 「党員からは『党の機関決定に従わない者が役員を務めるようなバカな組織があるか。きちっとせい』と言われている。きちんとしないと党員が逃げる。『勝てば官軍』は絶対にさせない」

176片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/09/22(金) 21:46:49
対決 安倍vs小沢 激動の鳥取県政界
(上)選挙の顔・安倍自民新総裁
2006/09/22の紙面より
http://www.nnn.co.jp/tokusyu/abeozawa/060922.html

 自民党の安倍晋三新総裁が誕生し、来年七月の参院選に向け、「自民・安倍対民主・小沢」の戦いが本格化する。鳥取県選挙区は全国注目の選挙区。自民党現職の常田享詳参院議員(62)が三選を目指し、民主党は郵政民営化に反対して自民党を離党し、民主党入りを表明した前衆院議員、川上義博氏(55)に出馬を働き掛けている。自民党には川上氏を支援して離党した七県議の復党問題があり、民主党には「民主川上」の合意形成など、両党は乗り越えなければならない課題を抱え、揺れている。

改革軌道修正の期待
 「自公対民主の天下分け目の戦い、総力戦になる。誰が相手になろうとも、構図は鮮明で分かりやすい。全力を挙げて戦う」。常田議員は自民党総裁選があった二十日、三選への決意をあらためて口にした。
格差解消を前面に
 小泉政権は都市と地方に格差を生んだ。常田氏は「地方に光を。山陰の復権を」と格差解消を前面に掲げて選挙区を回る。安倍新総裁は先月下旬、「取捨選択して必要な公共事業はやらなければならない」と地方のインフラ整備促進に理解を示した。常田議員は「山口4区の安倍さんは地方の実情を肌身で分かっている」と改革の軌道修正を期待する。

 一方で、民主党の小沢一郎代表が公表した「小沢ビジョン」の主要政策を「奇想天外だ」と一蹴(いっしゅう)する。例えば、生産農家の生産費と市場価格の差額を各農家に支払う「個別所得補償制度」の創設。「口当たりはいいが、財源はどうするのか。手塩にかけた作物が正当に評価されることこそ“もうかる農業”につながる」と指摘した。
分裂の苦悩
 「小沢、川上と書かれた票があった」−。安倍総裁誕生で沸いた二十日、党員投票の開票作業が終わった自民党鳥取県連事務所(鳥取市西町一丁目)で、県連幹部が無効票の内容を明かし、七県議の復党問題が進展しないことに苦悩の表情を浮かべた。

 七県議から復党問題を一任されている石黒豊県議が「党友として安倍さんに投票した」と話すように、七県議は安倍政権に対して小泉政権で生じたような反発は小さい。安倍総裁誕生は県連一本化の契機となる可能性があるはずだが、七県議復党への党内の反発は依然根強い。

 実際、昨年の衆院選で七県議らと戦った県西部の県議のほかにも、県東部選出の初田勲県議会副議長は「来年の県議選が終わるまで七県議の復党はない。みそぎが必要だ」と突き放す。

 一方、石破茂県連会長(衆院議員)は「総裁選も終わった。参院選に勝利するためにも、七県議の復党問題を専一に考えねばならない。来春の県議選の公認を決める十月がポイント」と述べ、十月十五日の選対会議と常任総務会に向け、広江弌県連幹事長らと調整を進める考えを示した。

 しかし、党員からは「会長が『私に任せてくれ』と言えば、本来は解決に向かうはずだが」との声がある一方、石破会長が五月の党大会で打ち上げた「秋の臨時党大会」の開催が棚上げになっているなど、会長のリーダーシップの欠如を指摘する声もあり、一本化は難航している。

177片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/10/05(木) 17:36:06
7県議9日に復党願 自民鳥取県連
http://www.nnn.co.jp/news/061005/20061005001.html

 昨年の衆院選鳥取2区で川上義博前衆院議員を支援し、自民党を離党した鳥取県議七人が、九日にも石破茂鳥取県連会長に入党願を提出することが四日、分かった。来年夏の参院選鳥取選挙区の同党公認候補、常田享詳参院議員の西部後援会長で米子商工会議所会頭の永瀬正治氏らが四日、県議会で七県議に復党を要請。石黒豊県議が「七人そろって大至急、入党願を出したい」と復党に意欲を示した。

 永瀬氏と常田西部未来研究会の野津一成会長が県議会を訪れ、石黒豊、石村祐輔、斉木正一、横山隆義、生田秀正、内田博長、小谷茂の七県議に復党を要請した。今月一日に米子市で開かれた常田後援会役員会などが復党要請を決めたのを受け、前田宏県議が仲介し実現した。

 永瀬氏は「来年の参院選は西部で難しい戦いを強いられる。いろいろな確執があったかもしれないが、そこは曲げて皆さんの力をお借りしたい」と復党を求めた。

 これに対し、石黒県議は「七人はやめたくて離党したわけではない。自民党員以上に自民党のことを心配している。大至急復党願を出させていただき、復帰したい」と回答。小谷県議らも「復党反対派が素直に受け入れないかもしれないが、気持ちよく解決したい」と述べた。

 関係者によると、すでに七県議は連名で入党願に自署で記入、押印しており、九日に鳥取市で開かれる同党県連三役会の前に石破会長に直接渡す方向で調整している。

 石破会長は「参院選を勝ちたいという常田後援会の意向は重く受け止めなければいけない。入党願が提出されれば、三役で取り扱いを協議する」と話しており、七県議の復党問題は九日の三役会で議題に上る見通しだ。

178片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/10/06(金) 22:50:19
川上氏支援し離党した7県議入党願提出へ 鳥取朝日
2006年10月06日
http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000000610060003

 昨年の衆院選鳥取2区で郵政民営化法案に反対して無所属で立候補した川上義博・前自民党衆院議員を支援し、自民党を離党した県議7人は、9日にも同党の石破茂県連会長に入党願を提出する。これを受けて、県連内で7人の復党問題が議論される。


 石黒豊県議ら7人は以前から復党の意思を示していたが、県連内では賛否が分かれ、「県連が望めば復党する」(石黒県議)、「まず7人が復党願を出すべきだ」(広江弌幹事長)と話し合いが進んでいなかった。


 4日に、来夏の参院選で党公認が決まっている常田享詳・参院議員の西部後援会長の永瀬正治・米子商工会議所会頭らが県議会を訪れ、7人に復党を要請した。6日には、民主党入りを表明している川上氏が、衆参いずれの選挙に立候補するかを決定する見通しになっている。


 石黒県議は「民間からも参院選を心配し一本化を求められた。県議同士で良い悪いを言い合っている状況ではない」と説明している。

179片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/10/06(金) 23:23:01
7県議が自民復党願 9日、県連提出 参院選、常田氏を支援 讀賣鳥取
 2005年9月の衆院選鳥取2区に無所属で立候補した川上義博氏(55)を応援し、自民党を離党していた県西部の県議7人が、07年7月の参院選に3選を目指して出馬表明している常田享詳氏(62)(自民)の西部後援会からの要請を受け、9日に復党願を党県連に提出することを決めた。7人は参院選で、常田氏を支援する意向を表明したが、県連内には反発もあり、行方が注目される。

 石黒豊、石村祐輔、斉木正一、横山隆義、生田秀正、内田博長、小谷茂の各県議。

 石黒県議によると、常田氏の西部後援会長の永瀬正治・米子商工会議所会頭が4日、7人に「参院選は皆さんの協力がなければ乗り切れない」と復党を求めたという。

 参院選をめぐっては、川上氏の民主党からの立候補が6日にも正式に決まる見通しだが、石黒県議は取材に「自民党が嫌で離党した訳ではなく、復党後は7人一致して常田氏を応援する。衆院選は川上氏が自民党だったから応援したが、民主党から出る以上、応援しない」と明言した。

 しかし、県連内では7人の復党については、「参院選に挙党一致で臨みたい」とする意見がある一方で、衆院選のしこりから「時期尚早」と反発する声も多い。広江弌(はじめ)・県連幹事長は「復党願が出れば、党紀委員会で議論することになる。私がとやかく言うべきではなく、時間をかけて話し合わないといけない」と述べた。

(2006年10月6日 読売新聞)

180片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/10/22(日) 16:11:21
自民県連:川上義博氏支援の離党7県議、復党合意ならず−−党紀委員会 /鳥取
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061021-00000119-mailo-l31

 自民党県連の党紀委員会(委員長、橋尾泰博・鳥取市議)が20日開かれた。昨秋の衆院選に無所属で立候補した川上義博前衆院議員を支援して離党した7県議の復党問題を協議したが、合意出来なかった。27日に再度党紀委を開き結論をまとめるという。
 橋尾委員長によると、7県議の復党を前提にしながらも、7県議の支持組織が常田享詳・参院議員と参院選出馬を表明した川上氏のグループに分かれていることなどから、「復党の時期が早いのではないか」という意見が出たという。【山下貴史】

10月21日朝刊
(毎日新聞) - 10月21日15時0分更新

181片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/10/29(日) 17:47:42
離党7県議条件付きで復党へ 自民党県連
2006年10月28日 朝日鳥取
http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000000610280001

 昨秋の衆院選での自民分裂選挙を機に離党していた県議7人の復党問題について、自民党県連の党紀委員会は27日、「次期参院選に向け自民党の一本化が必要」などとして、条件付きで7県議の復党を認める答申をまとめた。29日に石破茂県連会長に報告した後、11月3日に倉吉市内で開く県連総務会で賛否を議論する予定。


 答申では、7県議の入党時期については「石破会長から諮問されていない」(橋尾泰博・党紀委員長)として触れなかった。約1万人の党員に復党問題をどう納得してもらうかなども議論。復党に向け「県連運営に協力すること」など複数の条件を付けたという。詳細は会長報告時まで伏せるとした。


 前回の党紀委では、県西部の党員に7県議に対するしこりが残るなど、地域ごとの温度差が明らかになったため、この日は7県議に復党への思いを聞いた調査結果を基に議論。7県議別々に入党の是非を判断したが、結論は同じになったという。

182片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/04(土) 17:34:36
7県議復党を承認 臨時総務会時期は会長一任 自民県連 讀賣鳥取

 2005年9月の衆院選で無所属候補を応援し、自民党を離党した県西部の県議7人から党県連に復党願が出ている問題で、党県連の臨時総務会が3日、倉吉市内のホテルで開かれ、7人の復党が承認された。復党時期は「県連会長に一任」としたが、会長の石破茂・衆院議員は時期を明らかにしなかった。

 約60人が出席。非公開で行われ、終了後、記者会見した石破会長によると、参院選に向けて挙党態勢を築くため、7人の復党は異存がないという結論に至った。しかし、時期については「すぐに」「年内に」「07年4月以降」と様々な意見が出たため、会長一任になったという。

 石破会長は「県西部の党員には、衆院選のわだかまりが強く残っている。7人には、わだかまりを解消できるように、参院選の党公認候補を応援することを行動で示してもらわないといけない」と話した。

(2006年11月4日 読売新聞)

183片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/29(水) 00:57:46
平沼氏復党見送りへ 戻ってほしかった信念貫いた
支持者の思い複雑 讀賣岡山

 「戻ってほしかった」「信念を貫いたのだから仕方ない」――。自民党を離党した平沼赳夫・元経済産業相が無所属のまま残る公算が大きくなった27日、岡山3区の有権者からは複雑なため息が漏れた。平沼氏は復党願は出したが、条件とされた郵政民営化を支持するなどの誓約書は添付せず、自身も安倍首相(総裁)も「認められない」という見通しを示す。「多数決の世界で、一人でどれだけのことができるのか」と、今後の政治活動に不安が高まっている。

 平沼氏は昨年7月の衆院本会議で、郵政民営化関連法案に反対。9月の衆院選には無所属で立候補して9選を果たしたが、その後の特別国会でも反対票を投じた。復党問題では12人の窓口役を務めながらも、中川幹事長の条件に反発していた。

 今月25日に津山市であった後援会代表者との会合でも、「私も議会人。法案成立は重く受け止めているが、すべて認めろということに対しては、意見を持っている」と発言。出席者からは「信念を通してほしい」「日本は政党政治。一人だけ無所属になったら次の選挙は戦いにくい」など様々な意見が出ていた。

 平沼氏の後援会事務所(津山市大田)には27日、朝から、支持者らの復党を求める声や「無所属でがんばれ」という声の電話が相次いだ。誓約書なしで復党願を出すことは午前11時20分ごろ、東京の秘書を通じて伝えられた。土居通明・幹事長は「これで復党はない」と覚悟を決め、「節を曲げることはしなかった。平沼赳夫の筋を通した。無所属で戦うことに変わりはない」とコメントした。

 有権者の和気町尺所、会社員森田浩一さん(69)は「戻って、党をまっとうにすべく頑張ってほしかった。でも、信念は貫くべき。支持者の多くが同じ思いだろう」と話し、真庭市仲間、団体役員池田輝美さん(61)は復党願を出したことに驚き、「無所属でも仕方ないと思っていたが……」と、真意を知りたがっていた。

 <古巣>の自民党県連からも「残念」との声が聞こえた。森正人幹事長は「信念にまで立ち入ることはできない」としながらも「造反組」の無所属は一人だけとなることに触れ、「有権者は日本のため、県のため頑張ってほしいと送り出した。帰る努力をしてほしかった」。戸室敦雄・党県議団長は「自民党という同じ枠の中で、豊富な経験と政治力を生かしてほしかった」と語った。

 一方、衆院選で平沼氏と争った阿部俊子衆院議員(比例中国)の小倉博俊・津山事務所長は「予想通り。こちらは党の決定に従い地道に政治活動をしていくだけだ。復党願を出したのは戻りたいという思いが強いからでは」とした。

(2006年11月28日 読売新聞)

184片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/29(水) 16:47:03
関係者「やはり残念」 讀賣岡山

 郵政民営化関連法案に反対して自民党を離党した「造反組」の平沼赳夫・元経済産業省(岡山3区)が提出した復党願は28日に「預かり」となり、平沼氏の当面の復党はなくなった。県内の関係者は、「誓約書を出していない時点で覚悟していた」と平静を装いながらも、「やはり残念」とため息。当面の課題の来夏の参院選については、平沼氏も自民党支持を表明していることから影響は小さいとの見方が強い。

 誓約書なしでの復党願だったこともあり、この日は、関係者の動揺は少なかった。「預かりの意味がわからない。突っ返したり、くずかごにやったりはしないという意味か」。27日の段階で「復党はない」としていた平沼後援会の土居通明幹事長は話す。一方、党県連の森正人幹事長も「(感想は)昨日と一緒。信念を通されたのだろう。しょうがない」とのみ。

 今後について、支持者に「参院選までまだ幅(時間)がある。こういうチャンスは2、3回ある」と語ったという平沼氏。「早い時期の復党はない」とみる森幹事長とは食い違った。

 中川秀直・党幹事長が誓約書などの条件を付けたのは、復党問題が有権者の反発を招き、参院選にマイナスになるという判断があったとされる。無所属のままとなった平沼氏は多くの支援者を抱え、動向が注目されるが、平沼氏は復党願提出後、「よほどのことがない限り、自民党候補者の応援をしてあげなければならないと思っている」と、片山虎之助・党参院幹事長への支持を口にした。

 森幹事長も「復党しようとしまいと、大きな影響はないのでは」とする。「柔軟に、おおらかな態度で対応してほしい」と平沼氏の復党に積極的だった片山氏は26日、真庭市内で記者団に対し、「(復党と選挙は)関係ない。応援してもらった方がいいに決まっているが、自力で戦う。それだけの自負を持っている」としている。

(2006年11月29日 読売新聞)

185片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/23(土) 10:58:38
民主失地回復の試金石
回顧この1年<5> 讀賣鳥取

 郵政民営化法案に反対票を投じ、昨年の衆院選鳥取2区で落選、政界復帰の道を探っていた川上義博・元自民党衆院議員(56)が10月、民主党に移籍し、来年7月の参院選鳥取選挙区の党公認候補に決まった。同衆院選では同じく鳥取2区に立った党公認の弁護士山内功(おさむ)氏(52)が落選し、県内唯一の国政の議席を失った。川上氏の起用が党勢回復のカンフル剤となるか。

 米子市内で19日夜、山内氏の慰労会が開かれた。その席に川上氏の姿があった。前回衆院選では票を競い合った仲だが、川上氏は山内氏の後援会幹部ら約40人を前に「敵と言って下さるな。ぜひお力添えを」とあいさつ。壇上で山内氏と手を握り合い、高く掲げた。会場は拍手に包まれた。

 両氏は2003年の衆院選でも鳥取2区で対決。この時は無所属だった川上氏が1477票差で勝ち、山内氏は比例復活当選に甘んじた。05年は2人とも自民党新人に敗れ、山内氏は政治生命を断たれた。山内氏の支持者は「因縁の政敵」川上氏の擁立に反発。慰労会は、そのわだかまりを解消するためだった。

 「決まったからには走らないと」。川上氏支援に難色を示していたある党員は吹っ切れた表情で話す。川上氏も「理解を深めてもらった。1足す1を3にしたい」と、追い風にとらえている。

 党県連は24日に統一地方選と参院選の態勢を協議、県東、中部の川上事務所開設を急ぐ。一方、川上氏は連合鳥取と部落解放同盟県連の推薦を獲得。今は、知名度の低い県東部で、衆院鳥取1区候補者の早川周作・党県連副代表(30)と企業回りをこなす日々だ。年明けからは連合鳥取傘下の労働組合へのあいさつ回りも始める。

 だが、自民党から民主党へのくら替えのツケは決して小さくない。

 「川上党」の異名を取った県西部の支持基盤に“ほころび”が見え始めた。川上氏は民主党入り直前、後援会に「一生懸命やる。今後も引き続き支援を」と頭を下げたが「民主党なら支持できない」と態度を翻す支持者も多く、自民党支持の後援会員のつなぎとめが課題だ。

 民主党県連は1998年の結党時、党員228人でスタート。今年は党員とサポーター計769人が登録しているが、03年の計1196人には届かず、県内の衆参4議席を自民に独占されている。全国的にも〈小沢体制〉となった4月以降、2つの衆院補選で敗北、和歌山県知事選には候補擁立さえできなかった。

 党本部が「政権交代に向けた最大決戦」と位置付ける来夏の参院選では、自民党現職の常田享詳氏(63)、共産党新人の市谷尚三氏(69)との三つどもえの戦いとなる公算が大。民主党県連は「農業県・鳥取」向けに、農政に詳しい党国会議員の県内行脚を計画。小沢代表も来年2月、県東部入りすることで日程を調整中だ。

 鍵谷純三・党県連代表は「労組頼みだった我々にとって、川上さんは未知のネットワークがある人」と期待。「労組プラスアルファで、来夏には違った民主党を見せる」と、元自民党員という異色の候補の売り込みに躍起だ。

(米子支局長 大櫃裕一)

(2006年12月23日 読売新聞)

186片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/29(金) 12:32:15
7県議の自民党復党 年内にも 石破会長が意向 日本海鳥取
http://www.nnn.co.jp/news/061229/20061229001.html

 自民党鳥取県連の石破茂会長(衆院議員)は二十八日、一任されていた離党鳥取県議七人の復党時期を年内か新年一月一日とする意向を固めた。石破会長は二十九日朝に帰鳥し、関係者に伝える。複数の党関係者が明らかにした。

 七県議の復党は十一月三日の県連常任総務会で承認。石破会長は「復党時期は早い方がいい」との考えを示していたが、早期の復党に反発が強い県西部の党員の考えを考慮し、具体的な時期については明言していなかった。

 同党県連では、片山善博鳥取県知事の予想外の知事選不出馬表明で後継者選びが浮上したこともあり、県議からは「知事の後継者を論議するには復党問題に早急に決着をつけ、党が一体となって話を進めないといけない」との意見が出ていた。

 本紙の取材に対し、石破会長は「復党時期は私に一任されており、決める時は私が決め、私が言うべきことだ。決めたら皆さんに周知する」としている。

 昨年夏の郵政解散総選挙で、党公認候補の支援をめぐって県議七人が離党。同党県連は分裂状態となっていた。しかし、来年夏の参院選に向けた挙党態勢づくりのため、今年十月九日に七県議が石破会長に入党届を提出。党紀委員会から復党承認の答申を受け、十一月三日の常任総務会で復党を機関決定していた。

187片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/01/11(木) 16:56:42
下関市:市役所正面に「祝防衛省」懸垂幕−−「なぜ今回だけ」と波紋 /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070111ddlk35010243000c.html

 防衛庁が防衛省に昇格したのに伴い、下関市が市役所正面に「祝 防衛省移行」と記した懸垂幕を掲げ、波紋を呼んでいる。過去の省庁再編などで掲示をしたことはなく「なぜ今回だけ」という疑問の声が上がっている。

 市秘書課によると、懸垂幕は幅90センチ、縦8メートルで、製作費は3万円。防衛省が発足した9日の午後に設置した。来庁した男性(53)は「省昇格の是非は別として、一自治体がなぜここまでアピールするのか違和感がある」と首をひねる。別の男性(49)は「地元選出の安倍(晋三)首相を応援する意味なら分からないでもないが」と話した。

 市管財課によると、懸垂幕は常時2、3本掲げ、それぞれ1カ月程度で入れ替える。市の主催事業やイベントなどのPRが多く、祝辞は地元からの甲子園出場やスポーツ大会での優勝報告などがほとんど。最近では昨年9月に安倍首相が誕生した際にも登場した。

 01年に環境庁が環境省に移行した際は、祝辞の掲示はなかった。

 秘書課は「(江島潔)市長の指示」とした上で、市内に海上自衛隊下関基地隊と小月航空基地があることを指摘し「普段から自衛隊にご支援をいただいており、祝意を示す意味で妥当ではないか」としている。

 共産党西部地区委員会は「市長の個人的な意思が働いたのは確か」として、11日に要望書を江島市長に手渡す予定。これに対し、市秘書課は「予定通り今月末まで掲げる」という。【新里啓一】

毎日新聞 2007年1月11日

188片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/02/10(土) 12:41:01
県議選告示まで2カ月切る/各党の動き加速
2007年02月10日 朝日山口
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000702100002

  県議選の告示(3月30日)まで2カ月を切った。統一地方選と参院選が重なる12年に1度の「選挙の年」を迎え、各政党は党勢の拡大を図るため動きを加速している。  (貞松慎二郎)


  県議選で38人を公認・推薦する自民党県連は今月3日、山口市内のホテルで支部長・幹事長会議を開いた。参院選山口選挙区(改選数1)で3選を目指す林芳正・内閣府副大臣は壇上から、「38人の先生方の必勝が(自分の勝利への)必須の条件となる」と訴えた。


  林氏は会議後、報道陣に対し、党を取り巻く不安材料として合併の進展で保守系の市町議員が減っていることや、05年総選挙の「自民大勝」の反動を挙げ、「条件が厳しい中での戦いになる」と気を引き締めた。


  中央で同じ与党の公明党は1月20日、党県本部の賀詞交歓会の会場を例年の山口市から防府市に移して開いた。県議選で防府市区を重点区として戦うためで、「党の顔」でもある浜四津敏子・党代表代行も駆けつけた。


  県議選は現職4人の議席死守を目指し、参院選では県内で12万5千票以上の比例票獲得が目標。浜四津氏は「統一地方選に完勝し、参院選で選挙区5人、比例区8人を何としても勝ち取らせて頂きたい」と訴えた。


  一方の野党側だが、民主党は県議選で7人の公認・推薦を決めた。


  党県連の西嶋裕作幹事長は今月3日夜、山口市で自身の後援会などが開いた集いで、立候補する県議選山口市区で「2人分くらいの票を取らないといけない」と2万票の得票を目標に掲げた。姿を見せた参院選山口選挙区の党公認で、市民団体代表の戸倉多香子氏の選挙戦にも弾みをつけたいからだ。


  県議会で民主党などでつくる会派「民主・連合の会」の所属議員は現在4人。連合山口は県議選で11人の推薦を決めており、西嶋幹事長は「一人でも多く当選して会派を大きくすることが参院選につながる」と話す。


  県議選で4人を公認する共産党は、昨年以降の市議選で党公認候補が全勝を続けている。今月4日の下関市議選は5人、昨年10月の岩国市議選は4人、同4月の山口市議選では3人が当選。党県委員会の佐藤文明書記長は「勢いを県議選につなげたい」と意気込む。


  参院選山口選挙区には党県常任委員の吉田貞好氏を立て、県内で7万2400票以上の比例票獲得を目標に据える。


  社民党県連合は代表の佐々木明美氏が県議選宇部市区で唯一の議席死守を目指す。統一選後半の宇部市議選では新顔1人を党公認として擁立する方針だ。


  1月16日の党宇部支部の旗開きで、佐々木氏は「小泉内閣以来、格差社会がますます厳しくなっている。市民生活に目を向けた政治が必要」と訴えた。

189片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/02/18(日) 13:07:03
選挙:統一地方選 民主県連が選対本部設置 候補予定者に公認証 /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070218ddlk35010020000c.html

 民主党県連は17日、山口市内で幹事会を開き、同日付で県連内に選挙対策本部を設置することを決めた。県連代表の平岡秀夫衆院議員(比例中国ブロック)が4月の統一地方選で公認・推薦した候補予定者に公認証などを手渡した。

 県連は、統一地方選を夏の参院選に向けた基盤強化と位置づける。県議選の候補予定者は公認5人(現職2、新人3)、推薦2人(新人1、元職1)。第2ラウンドでは宇部市議選で現職1人の公認、周南市議補選で新人1人の推薦をそれぞれ決めている。

 平岡代表は「県議選は無投票選挙区がなくなりそうで地域に歓迎されている。大変厳しい戦いだが、悲観することはない。格差問題を争点に県レベルでも取り組んでほしい」と話した。

 県連は3月10日に定期大会を開催する。【佐藤丈一】

毎日新聞 2007年2月18日

190片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/02/19(月) 15:12:44
民主「平岡派」軸に結束/統一地方選
2007年02月19日 朝日山口
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000702190002

  民主党県連は17日、山口市内で幹事会を開き、同日付で県連代表の平岡秀夫衆院議員(比例中国)を本部長とする「統一自治体選挙対策本部」を設置。県議選で公認5人と推薦2人、宇部市議選で公認1人、周南市議補選で推薦1人を決定し、公認状・推薦状を交付した。県連は3月10日に定期大会を開く。


  「県議選に最大限の力を投入し、その成果をもって参院選に臨む」。平岡氏はこの日、政治決戦の天王山となる7月の参院選をにらんだ戦いについて、こう語った。


  05年総選挙で衆院山口2区の議席を失い、比例で復活当選した平岡氏にとって、県議選での勝敗は次期総選挙に少なからず影響する。今月10日、光市で開かれた新春の集いでは、2区内の下松市、柳井市、大島郡の3選挙区で自民現職が無投票当選した4年前の県議選を振り返った。「力不足を感じながらも、何とか4年後には有権者に選択肢を示せるような状況を作り出すのが私の役割だと思った」


  今回は下松市区に自身の下松後援会幹事長を務める浅本輝明氏を、柳井市区は秘書の井原健太郎氏を擁立。10日の集いでは、光市区で推薦する元職の秋野哲範氏、周南市区で公認する新顔の今倉一勝氏らと共に壇上に立ち、秋野氏は「平岡派の私共がとりこぼすことがあれば、次は必ず自民党県議が一丸となって平岡さんをつぶしに来る」と気を引き締めた。


  平岡氏は17日、2区の議席奪還に向けては「目の前の戦いに成果を挙げるのが大事」と多くは語らなかった。ただ、安倍政権の支持率低下や福岡市長選から宮崎県知事選、北九州市長選と続いた与党推薦候補の敗退を受けてこう語った。「風はこちらに吹きつつある」
(貞松慎二郎)

191片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/02/22(木) 18:48:33
自民党:武田県議が復党 「県政の会」から /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070222ddlk35010029000c.html

 自民党県連の元副会長で旧岩国市区選出の武田孝之県議は21日、一人会派「県政の会」から自民党に復党した。同日、県議会議長あてに会派変更届け出を提出し受理された。05年7月に起こした交通事故をきっかけに離党していた。次期県議選には出馬しない意向で同会派は消滅する。

 県議会の新たな会派構成は、自民党36人▽民主・連合の会4人▽公明党4人▽新政クラブ2人▽共産党2人▽社民党1人▽みどりのクラブ1人。

毎日新聞 2007年2月22日

192片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/02/28(水) 06:50:09
復党5人の公認持ち越し 「条件足りぬ」と自民県連  日本海鳥取
http://www.nnn.co.jp/news/070227/20070227006.html

 自民党鳥取県連(石破茂会長)は二十六日、鳥取市西町一丁目の県連事務所で選挙対策委員会を開き、四月八日投票の県議選の公認問題について協議した。昨年末に復党した県議五人について、党員獲得などの公認条件を満たしていないなどの理由で反対意見が相次ぎ、結論は次回の選対委(三月五日)に持ち越した。

 県議選では、これまでに現職、新人の計十六人を公認。今回は復党県議五人と元職一人、新人二人の計八人の公認について協議した。

 今年夏の参院選を控え、挙党体制の早期構築のため五県議の公認を認める意見も出たが、西部の委員らが「県連が県議選の公認条件としていた、党員獲得百人を達成しておらず、党員の理解が得られない」と反発した。

 結局、委員の多くが選対後の県議会に出席するため、選対委は時間切れとなり、次回に八人の公認を再度検討することにした。

193片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/02/28(水) 21:24:17
県議選 73人が予定/告示まで1カ月
2007年02月28日 朝日山口
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000702280004

  県議選(3月30日告示、4月8日投開票)の告示が1カ月後に迫った。全15選挙区(定数49)の立候補予定者は27日現在で73人。83年の県議選以来、24年ぶりに無投票の選挙区がなくなる公算が大きい。


  立候補予定者の内訳は政党別(公認、党籍証明を含む)で自民35人、民主5人、公明4人、共産4人、社民1人、無所属24人。無所属のうち自民推薦は3人(いずれも萩市・阿武郡区の現職)、民主推薦は2人。新旧別でみると現職42人、新顔28人、元職3人となっている。


  定数が53から4減り、選挙区が22から15に再編された今回の県議選は、全選挙区で投票が実施される可能性が高い。


  県選管によると、県議選は戦後、補欠選挙を除いて15回あった。無投票の選挙区が全くなかったのは47年と51年、83年の3回。無投票区は91年が8、95年は7、99年は8と推移し、前回の03年は過去最多の9だった。


  「無風区」は定数1か2の選挙区で目立ち、自民現職の「金城湯池」だった所もある。今回は定数1の選挙区が5、定数2の選挙区は4あるが、民主の公認・推薦候補や政党の推薦を受けない無所属候補が絡むなど、いずれも激しい選挙戦が予想される。


  米軍岩国基地を巡る一連の問題が最大の争点となる岩国市・玖珂郡区(定数5)は自民が現職3人、新顔1人を擁立する。民主は新顔1人、共産も元職1人を立てるほか、無所属の新顔1人も出馬の意向で、7人の争いになる見通しだ。


  中国電力が上関町で進める原発建設計画の是非が焦点となる熊毛郡区(定数1)は、推進派の自民現職と反対派の無所属現職による一騎打ちとなりそうだ。


  旧厚狭郡区の伊藤博彦氏(83)=9期=、旧宇部市・美祢郡区の二木和夫氏(80)=9期=、旧光市区の河野博行氏(78)=8期=、旧長門市区の村田哲雄氏(77)=4期=らベテランの自民現職が引退を表明しており、改選で世代交代も進む。

194片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/06(火) 19:14:31
古市・倉敷市長:「会派離れなければ陳情も聞かない」発言認め陳謝−−市議会 /岡山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/okayama/news/20070306ddlk33010654000c.html

 保守系の最大会派から4市議が相次いで離脱した倉敷市議会で5日、「市長は一部の市議に『今の会派を離れなければ今後、陳情なども聞かない』と言ったと聞いたが本当か」と質問された古市健三市長が、「今後、気をつけてまいりたい」と事実上、発言を認める答弁をした。

 共産の市議が一般質問で「会派への市長の介入は許されない」と追及。古市市長は意味不明な答弁を繰り返し、再々質問で「言ったのか、言わなかったのか」と詰め寄られ、いったん休憩した。再開後、市長は「すれ違い答弁はおわび申し上げる」と述べ、発言を認める答弁をした。

 4市議離脱の背景には古市市政への評価の違いがあると言われ、今回の市議会でも、最大会派の代表質問には市政への批判的姿勢がみられた。【小林一彦】

毎日新聞 2007年3月6日

195片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/07(水) 19:36:52
壁厚く候補選び難航/戦いの構図 <下>
2007年03月06日 朝日島根
http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000000703060001

 「統一地方選と参院選で何としても勝ちたい。勝たせていただきたい」。1月21日に松江市内であった共産党市後援会の集会。党県常任委員の尾村利成県議は、約170人の参加者へ訴えた。


 知事選では、自民、公明推薦の候補との一騎打ちが見込まれる。ある幹部は「どんなことがあっても、8万6千票以上を取る」と意気込む。


 「8万6千票」。8年前の知事選で、4期目を目指した澄田信義知事と一騎打ちを繰り広げた共産候補の票だ。敗れたものの、05年の衆院選で共産が得た比例票の2万7千票の数倍にあたる大量得票。党公認候補が立った戦後の知事選では最多だった。「戦後最悪」と言われる不況のなかで迎えた98年の参院選で自民が惨敗。共産には議席数を大幅に増やした勢いが残っていた。


 現在の政治状況は「善戦」した8年前とは様変わりした。自民、民主の二大政党の対決が注目され、共産の存在感は大きいとは言えない。


 前回の知事選での共産の公認候補の得票は2万7千票。4候補が乱立した影響もあって、99年の3分の1以下に落ち込んだ。05年9月の衆院選でも小泉旋風に押され、小選挙区で立候補した2候補の票数は計2万3千票と、低迷した。


   ◇   ◇   


 自民、民主と同様、共産も候補者選びが難航した。党県委員会は当初、公認ではなく、「無党派」色の強い候補者を推薦する方針だった。無党派層の動向が勝敗を左右する各地の選挙戦の傾向を、無視できなかったからだ。昨年夏から先月初めまでに数人と接触。しかし、いずれも「難しい」と断られた。渡部昇・選対部長は「竹下登元首相や青木幹雄・参院議員を生んだ保守地盤の強さがネックになっている」と打ち明ける。


 県委員会は今月1日、党県常任委員の小笠原年康氏(53)を公認候補に擁立すると発表した。小笠原氏を選んだ理由について、尾村県議は「県内が抱える医療や福祉、農業などの問題に熟知している」と述べた。


 昨年11月末に立候補を表明した前財務省財務官、溝口善兵衛氏(61)=自民、公明推薦=に出遅れた感は否めない。それでも中林隆委員長は「確かに早く活動を始めた方が良かったかもしれないが、選挙結果に重大な影響があるとは考えていない」と話す。


 渡部選対部長は「街頭演説やマニフェスト、政見放送などで、医療や介護、福祉の充実を地道に訴えたい」と語気を強めた。=おわり


(この連載は森直由、直井政夫が担当しました)

196片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/10(土) 09:46:57
県議会最終日 片山知事感慨深げ
「自分の言葉で議論の議会に変わる」 議長「業績語り尽くせぬ」 讀賣鳥取

 2月定例県議会は、2007年度一般会計当初予算案など105議案を可決して9日、閉会した。2期8年間、県政のかじ取り役を務め、4月に勇退する片山知事にとっては最後となる議会で、山根英明議長から議場で「業績は語り尽くせない」と感謝の言葉を贈られ、照れくさそうな笑顔を浮かべた。職員らが事前に作ったシナリオ通りに進む県議会を当初、「学芸会」と揶揄(やゆ)したこともあったが、「もう完全に脱却した。自分の言葉で議論する議会に変わった」と感慨深げに語った。

 片山知事は午前10時、開会を告げるブザーが鳴ると、やや緊張した表情で一番前の自席に座った。委員長報告が始まると、いつものようにメモを取りながら聞き入り、提案していた議案が次々に可決されるたびに、立ち上がって議員に軽く一礼した。

 閉会後、山根議長が「全国一小さな県の知事が、全国で一番大きく見えた。知事の姿勢を受け、我々議会も発奮した」と労をねぎらうと、時折表情を崩し、「本当に貴重な経験をさせてもらった。これからも時には県政を批判するかもしれないが、県政への協力者、真の理解者であり続けたい」と謝辞を述べた。

 片山知事は1999年4月の就任後、議会への根回しをやめたほか、同7月には「県議会は学芸会」と発言。議員とのあつれきを深めた時期もあった。

 しかし、この日は議会終了後、「シナリオを読み合うような議会ではなくなった。自分の言葉で議論して、その中から政策を作っている」と評価。「これからも執行部のチェックや独自の条例提案などを忘れないでほしい」と希望していた。

(2007年3月10日 読売新聞)

197片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/14(水) 20:12:25
企業一丸選挙 今は昔/宇部興産にみる
2007年03月14日 朝日山口
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000703140004

  社員やその家族が一丸で特定の候補を応援し、議会に代表を送り込む「企業選挙」。県議選も例外ではなかったが、企業経営のグローバル化や選挙制度改革など、時代の移ろいとともに以前のような「全社挙げての選挙」は影を潜めた。山口を代表する企業で、典型的な企業選挙を繰り広げてきた宇部興産(本社・宇部市)も同様だ。


   (穂満 建一郎)



  以前の選挙を、同社の元幹部は「完全なピラミッド型だった」と例える。社長の意を受けて社員が動き、その家族を動かす。上意下達の図式が機能していた。


  同社出身の宇部市議は解説する。「企業選挙が熱を帯びていた時代は、工場を拡張していたころ。海の埋め立てなどで国や県との強いパイプが必要だったのだろう」


  従業員と、市内の関連会社員が車の両輪のように動いていた。しかし、ある現職幹部は「今回の県議選でも会社として推す候補はいるが、集会への動員などは強制していない」という。「それより社員に投票へ行ってもらうよう促している。企業人、一県民として政治に関心を持つべきだ」


  バブル後、社内ではリストラが進み、社員や家族の考え方やそのあり方も変わっていった。「石炭で興した西の外れにある企業」(現職幹部)も、いまや年間連結売上高5953億円(05年度)の大企業。「成熟期に入り、社員に従来の手法は通用しないだろう」


  衆院選が中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に変わった96年の総選挙も、企業選挙に転機をもたらした。地元のある自民党員は「96年を境に沈静化した。小選挙区で選ぶのは1人。(同じ党の中で)しのぎを削る時代は終わった。地方選挙でも社員や家族の意識が変わり、締め付けはきかなくなった」。「でもそれが民主主義。良い方向だと思う」とも語る。


  宇部興産の従業員はグループを含めて約1万人。その6割が宇部市内で暮らす。選挙では国政・県政・市政を含め、ここ10年を見ても、同社が推した候補はほとんど負け知らずだ。


  「小さな事業所や中小企業を回っても、ぼくらのポスターは張ってもらえない。そんな時、宇部興産の大きさを感じる」とある現職県議は話す。「宇部興産の影響力は依然強い」

198片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/23(金) 22:30:39
市長選の「影」今も/県議選・防府市区
2007年03月21日 朝日山口
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000703220004

  現職4人に新顔2人が挑む県議選防府市区(定数4)。昨年5月の市長選で最大の争点だった県央合併が微妙に影を落とす。「合併反対の民意を県政に」と訴える新顔2人を市長の松浦正人が支援すれば、松浦の対立候補を推した現職3陣営は組織固めに懸命だ。今回から旧徳地町の票が合併で山口市区に移ったことも一段と激戦模様に拍車をかけている。
    (川田征男、文中敬称略)

  「市長選で圧倒的市民が合併ノーと答えた。あの思いを県議選でもう一度」。新顔2人の集会には松浦がいずれも応援弁士で立つ。松浦は市長選で3万5千票を獲得、合併推進派が支援した候補に1万2千票の大差をつけた。


  新顔は、過去3回次点に泣いた渋谷正と初挑戦の田中敏靖。渋谷は前回、自民現職の斉藤良亮と競り、市内では得票が上回りながら、徳地町の票で逆転を許した。今回はその脅威がなくなったうえ、新たに「松浦票」の上積みを期待する。


  市長選で松浦を支援した田中は、合併反対を掲げて松浦や市議の紹介で動く。ミニ集会を地元を中心に開催、「身動きがとれない」と現職陣営から悲鳴が上がるほどだ。


  現職は合併推進で原則一致だが、濃淡がある。


  自民の島田明と斉藤は市長選では推進派の先頭に立った。だが今回は「合併論議で相手の土俵に引き込まれるな」と手綱を締める。


  大ベテランの島田は地元を中心に後援会組織を固める。地盤を接するマツダの社員寮にも出向き、「勢いは前回を上回る」と木村康夫陣営をあわてさせている。


  危機感を最も抱くのは徳地町で2500票を得ていた斉藤だ。前回の最下位当選は1万余票。今回の当選ラインは9千票台といわれる。高校同窓会や5期で培った地縁を総動員、背水の覚悟で準備を進める。


  連合山口の推薦を受ける木村陣営は「切り崩しが激しい」と警戒する。けがで一時休んだ間に他陣営が入り込み、カネボウ撤退などに伴う労組員の減少も響く。4700人といわれるマツダ防府工場だが、派遣社員が1200人、組合員3500人のうち市内に住民票のある社員は約2200人(同労組)。18日には労組員ら約500人が決起集会を開いた。


  石丸典子は前回初挑戦でトップ当選。公明は市長選で自主投票だった。山口市区での候補擁立を見送り、中四国の重点地区として石丸に全力を挙げている。


  前回選挙である現職陣営にいた元幹部がつぶやく。「市長選のしこりがないと言えばうそ。合併問題は争点にならないというが、この街の形を基本的にどうするのか、もっと論議があっていい」。防府市の有権者数は9万6401人(3月2日現在)。
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■■ 県議選防府市区の立候補予定者  ■■
  島田  明 (78) 県議長      自現<6>
  斉藤 良亮 (67) 党県副会長   自現<5>
  石丸 典子 (48) 党県女性局長  公現<1>
  木村 康夫 (58) マツダ社員   無現<1>
  渋谷  正 (59) 薬剤師      無新
  田中 敏靖 (61) 不動産会社長  無新
(<>内数字は当選回数。上から衆院の勢力・当選回数・現新順。新顔は50音順)

199片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/23(金) 22:31:55
定数2自民3人火花/県議選萩市・阿武郡区
2007年03月22日 朝日山口
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000703220007

  県議選萩市・阿武郡区は定数2に自民現職3人が立候補を予定し、1人が必ずバッジを失う現実が待つ。05年3月に旧萩市と阿武郡の2町4村が合併。それに伴い今回から旧萩市区(定数2)と旧阿武郡区(同1)が一つになり、定数が1減になった。定数を上回る公認を党が出さないため、3人は自民推薦の無所属現職として、県内で最も広い選挙区で前哨戦を繰り広げている。
    (金子元希、占部正彦、文中敬称略)

  「こんな選挙はやりたくなかった」。3人のうちの1人がこぼす。


  旧萩市区の田中文夫は山口3区選出の衆院議員で元文部科学大臣・河村建夫の実弟、新谷和彦は自民県連の政調会長。旧阿武郡区選出の小河啓祐は県教育長や副知事を歴任。ともに経歴や血脈で見劣りない顔ぶれだ。「選挙戦は2度目」という共通項もある。


  12年前の選挙で、河村の後援会は新谷ら自民現職2人を支援、新顔の田中は兄を敵に回す形で初当選した経緯がある。河村は今回の県議選は「中立」。だが兄弟で握手する写真が田中のパンフレットを飾り、他の2人に脅威を与える。


  田中は「一番若い人と覚えてほしい」(今月8日の旧旭村での集会で)と訴え、無党派層の取り込みも狙う。


  新谷は16日の阿武町での集会で「この地域の生死は第1次産業が握る」と力を込め、農業や漁業の政策通を強調した。4期16年で議会の農林水産委員会に14年在籍。漁業系の団体から単独の推薦も取り付けた。


  有権者数は約6万人。投票率にもよるが、各陣営は当選ラインを1万5千票程度とみる。


  旧萩市区と旧阿武郡区で見ると、有権者の構成比は6対4。小河は旧阿武郡区が地盤ながら、北端の旧田万川町出身という地理的なハンディに危機感を持つ。前回選の得票は1万1千票。上積みが必要な今回は「郡部の代表」と訴える。20日の阿武町での集会では旧町村の元首長や女性の地域代表が壇上に並び、「郡部の県議の灯を消すな」と懇願の演説が続いた。


  3人とも合併でこのような県議選になることは想定していたという。「(最高齢の)小河が身を引くのでは」といった声が一時出た。だが小河は郡部と一緒になった新選挙区で、逆に闘志を燃やしている。


  有権者には冷めた声もある。国政選挙で自民以外に投じてきたという旧須佐町の主婦(35)は、今の県政には福祉の不十分さなどで疑問を抱く。県政与党の自民3人が争う構図に「白票も選択の一つ。3人の訴えを聞いて判断したい」と話した。
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■■ 県議選萩市・阿武郡区の立候補予定者 ■■
  小河 啓祐 (70) 元副知事     無現<1>
  新谷 和彦 (63) 砕石会社長   無現<4>
  田中 文夫 (58) 建設会社会長  無現<3>
(<>内数字は当選回数。50音順

200片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/25(日) 10:38:41
選挙区再編地盤に異変 讀賣岡山
「家が他区」で移住 勝田郡 ● 岡山市第1・加賀郡 盤石一転 激戦区に

 統一地方選の前半戦で、30日告示される県議選。市町村合併を受けた昨年5月の選挙区の見直しで、前回の25選挙区から18選挙区にまで減った。新たな枠組みで、郡部の選挙区が、激戦区に組み入れられたり、選挙区内の自治体数が減ったりと、区割りが選挙戦に与える影響は大きい。従来の戦い方の見直しを迫られた陣営を追った。(竹上史朗)

 勝田郡選挙区(定数1)では自民現職の「移住」が話題になっている。前回は奈義、勝央、勝北、勝田の4町だった選挙区は、合併で奈義、勝央の2町に減ったが、郡市を基本単位にする公職選挙法の規定で選挙区は2町のまま残った。同選挙区で4選を目指す党公認の岸本清美(66)が住んでいた勝北町は津山市に編入され、今回の選挙区再編で津山市・苫田郡選挙区の一部に。昨年9月、岸本は勝央町に住所を移した。

 「無投票にはさせん」。渡辺吉幸(59)は昨年12月、奈義町議を辞して県議選出馬を表明。勝央町にも、こまめにあいさつ回りに出向く。「最近は『奈義から来ました』と言えば、『あ、渡辺さん?』と言ってくれるようになった」と、手応えを感じている。

 本人は「自立可能な地域づくり」を説いて回り、支持者たちは岸本の「移住」をとらえ、奈義町の国道53号沿いにある渡辺の事務所は、しばしば「津山市民が、何で勝田から出るんなら」と盛り上がる。

 一方、勝北町職員、町議を経て県議になった岸本は「私が育ったのは勝田郡。だから勝田に恩返ししたい」と強調する。郡内の町長経験者や現職町議らが、これまでにないほど大規模な選挙対策本部を組織した。地区ごとに役員を置き、その数は100人超。勝央後援会長の井上毅(84)は、町議6期を経験した実力者で、「4回、5回と当選しないと力は持てない。岸本はこれからだ」と岸本4選の意義を説く。

 岸本は「最初は転居のことを言われ、きつかった。それでも、残った2町を見捨てることはできないと、あえて勝田郡から出た私の気持ちをくみ取ってくれる人も増えてきている」と話す。実績か地元意識か。住民の判断基準が問われる。

     ◇

 冬に戻ったかのように冷え込んだ3月中旬。白い乗用車が旧建部町(岡山市)の事務所車庫に入り、自民現職の河本勉(58)が降り立った。定数1の旧御津郡選挙区で当選3回を重ねてきた中堅だ。初陣は無所属の新人を2倍以上の票差で圧倒し、その後2回は無投票。何もなければ盤石なはずが、一変した。今回の選挙区は岡山市第1・加賀郡。御津、建部、加茂川3町で構成する御津郡そのものが消え、選挙区は激戦区に組み込まれた。

 「厳しいですわ。政党関係の人はみな、『今回はゴメン』だもの」。事務所で一人留守番をしていた河本の父昭吾(80)が、ぼやく。選挙区が岡山市と一緒になり、民主、公明、共産各党の公認候補と初めて戦う。自民以外の政党関係者の票をあてにできない。選対などの組織も作っていないため、河本は、1人であいさつ回りに歩く。

 同選挙区は定数12に16人が立候補する見込み。河本は自問した。「組織票のある者は当選確実。とすると実質の戦いは……。まずいのはアレとアレと、後はわしか?」

 同じ選挙区の吉備中央町からは元町議の石井寿富(56)が立候補を表明。「吉備中央から県議を」と訴え、同町に合併した河本の地盤の旧加茂川町にも足を運んでいる。他陣営も旧御津郡に浸透を狙う中、河本は岡山市北部の足守、高松両地区など旧御津郡の外も歩き始めた。「岡山市北部のことは、北部の人間に任せんさい」が、口癖になった。選挙区改変で、新たな地盤を築きながらの戦いが続く。(敬称略)

(2007年3月25日 読売新聞)

201片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/25(日) 11:04:46
与野党幹部 相次ぎ来県 讀賣山口

 今年は統一地方選と参院選が重なる12年に1回の「選挙の年」。県議選の告示まで1週間を切った24日、与野党幹部が相次いで来県し、雨の中、街頭演説した。各党とも「統一選で勝利し、参院選に弾みをつけたい」としており、前哨戦はさらに熱を帯びてきた。

 公明党の太田昭宏代表は同日、防府市内で県議選同市区の現職とともに演説した。参院選を意識してか、「『格差がある』と言うだけでは仕方ない。政策実現のためにどう行動するかが重要だ」などと大半を野党批判に費やした。

 県本部は参院比例代表で前回を上回る得票を目標にしており、党関係者は「統一選での全勝がその必須条件」と話す。

 共産党もこの日、市田忠義書記局長が県議選で公認候補を立てる岩国市内で街頭演説。安倍首相が憲法改正を参院選の争点に掲げた点を「9条を変え(戦争に)参加できるようにする狙い」と批判。「防衛庁の省昇格法案には民主も賛成した。わが党こそ自民の対立軸だ」と語気を強めた。

 同党は参院選山口選挙区に県常任委員・吉田貞好氏(54)を擁立する。

 自民党は首相の地元として統一選、参院選とも負けられない戦いだ。参院選山口選挙区で3選を目指す内閣府副大臣・林芳正氏(46)はこの日、下関市内で県議らの集会に相次いで出席し演説。林氏は「参院選を占う上で統一選は重要」と話した。

 政権交代を狙う民主党は今年を政治決戦の年と位置づけている。党が参院選山口選挙区に擁立する市民活動グループ代表・戸倉多香子氏(47)も同日、周南市内で県議選立候補予定者のミニ集会に参加。「日本の良さをなくさないように頑張りたい」と述べた。

 一方、県議選宇部市区に現職、宇部市議選に新人の公認候補を擁立する社民党。前党首・土井たか子氏を招いた講演会を12日に同市で開き、現職県議もあいさつした。県連合の山本宏幹事長は「統一選で2議席を確保し、参院選につなげていきたい」と話している。

(2007年3月25日 読売新聞)

202片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/26(月) 08:29:21
衆院選響き保守3人激戦
県議選 注目区を行く<1> 讀賣鳥取

 「票がどう動くのか、読めない」――。再選を目指す自民現職の安田優子(61)と、ともに元境港市議で無所属新人の下西淳史(65)=自民推薦=、森岡俊夫(47)が激しい前哨戦を繰り広げる境港市選挙区(定数2)。2度の衆院選をめぐって大きく変わった衆院鳥取2区の政界地図が、保守系3人の三つどもえの戦いをさらに混沌(こんとん)とさせている。

 2003年11月の衆院選では、当時の自民現職・相沢英之に、相沢の元秘書で自民県議だった川上義博が無所属で挑んだ。「骨肉の争い」の結果、川上は相沢ら3人を制して初当選し、1年後、自民に復党したものの、05年9月の衆院選では、郵政民営化に反対して再び無所属で立候補。自民新人の赤沢亮正に敗れ、06年10月、民主入りを表明した。

 「川上党」と呼ばれる熱烈な支持者も多い地区だけに、川上の無所属出馬と民主へのくら替えは、陰に陽に自民支持層の動きに影響した。

 境港市で結成された川上の後援会に入会し、06年の衆院選で「自民復帰」に望みを託して無所属の川上を支えた下西と森岡は、自民とたもとを分かつ民主入りをめぐって路線が分かれた。

 市議を務めた父親から2代続く地盤を持ち、同市議会議長も務めた下西は、「県政とのパイプ役に」と与党に軸足を置いて、自民推薦を取り付けた。

 一方の森岡も自民系だが、無所属を選択。「超党派で支持を広げたい。来るものは迎える」と、川上支持者も味方に付ける。

 対する安田は旧相沢派で、05年の衆院選は赤沢を支援。川上派の市議が9人、赤沢を支援する市議は3人という劣勢を跳ね返して赤沢の初当選に貢献した。「当時の勢いが残っており、県議選でもプラスに動くはず」と期待する。

 さらに、05年の衆院選で川上の選対本部長として指揮を執り、川上の民主入りで決別した石黒豊(自民)が今期で引退を表明しており、石黒が前回獲得した8000近い票の行方も注目される。

 「水産業対策は国に頼ることが多く、必然的に与党が強くなる」といわれる港町・境港市。自民票だけでなく、県議候補を持たない連合系労組員や公明票の動きも不透明で、ぎりぎりのせめぎ合いが続く。(敬称略)

    ◇

 30日に告示される県議選(総定数38)。国政選挙や市町村合併の絡みで支持層や枠組みが変わった選挙区もあり、立候補予定者たちは、従来にも増して票の掘り起こしに懸命。注目される選挙区の動きを追った。

(2007年3月26日 読売新聞)

203片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/27(火) 09:42:44
片山知事教授就任へ今後も県政ご意見番に
後援会長「一番向いている仕事」 讀賣鳥取

 片山知事の慶応大大学院法学科教授への就任が明らかになった26日、後援会幹部や県庁職員からは驚きの声が上がった。片山知事は教授就任後も鳥取市内に自宅を構える予定で、「今後も鳥取などにもの申していきたい」と“ご意見番”として県政に協力していく考えを示した。

 慶応大広報室によると、片山知事は、文部科学省の支援を受ける「21世紀COEプログラム」の一つとして取り組んでいる「多文化多世代交差世界の政治社会秩序形成」の研究にかかわるという。同広報室は「まだ手続き中で、具体的にどんな研究に携わるかなどは言えない」としている。

 片山知事の再就職先については、ほかの大学名もささやかれていたとあって、職員らも「へえ、慶応か」とびっくり。後援会長の児嶋祥悟・鳥取ガス社長は「片山知事に一番向いている仕事と思う。今後は大学教授として国や政治家の“教育”をお願いしたい」と話していた。

 片山知事は、「東京に出稼ぎに行きます」と冗談交じりで述べ、「地方自治がライフワークという考えは変わらない」ときっぱり。鳥取大の「名誉博士」として行っている講義はこれまで同様、続けていくという。

(2007年3月27日 読売新聞)

204片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/27(火) 09:43:35
旧関金町票巡り4人争奪戦
倉吉市選挙区(定数3) 讀賣鳥取

 倉吉市選挙区(定数3)には、自民現職の伊藤美都夫(69)、いずれも無所属現職の興治英夫(50)、杉根修(72)=民主推薦=、元議員の村田実(69)=自民推薦=の4人が立候補を表明。顔ぶれは4年前と実質的に同じだが、返り咲きを目指す当選6回のベテランが、現職3人に挑むという構図で、「前回以上に厳しい選挙」と各陣営。倉吉市に編入合併された旧関金町の票の行方も激戦に拍車を掛けている。

 いち早く動き始めたのは前回、次点に泣いた村田だった。2006年7月に自民党に公認申請を出し、あいさつ回りを本格化させた。公認は得られず、推薦にとどまったが、「郷土の発展のために人生をささげたい」と意気込む。

 巻き返しに向けた村田の動きに、現職側は「前回の票が奪われる」と危機感を強め、ミニ集会の開催や後援会組織の引き締め、電話作戦などで支持の拡大に躍起だ。

 伊藤は、県職員36年の行政経験を打ち出し、若さが武器の興治は、子育て支援や福祉の充実などを訴えるなど、ともに再選に向けた活動を強化させた。杉根も地域に細かく入り込み、住民との対話を重視した選挙戦で4選を狙う。

 2005年3月に合併した旧関金町は、東伯郡選挙区だったため、各陣営ともほとんど地盤はなく、約3500ある票の獲得を目指して“関金詣で”。5000〜6000票台だったこれまでの当選ラインは7000票前後になるとみて、「関金で票を取らないと勝てない」と知人などを頼りに日参する。

 伊藤は「前回の票をそっくりもらえるか分からない。関金で1000票は欲しい」と本音を漏らし、興治は「とにかく関金で顔と名前を知ってもらい、若い人の支持を取り付けたい」と意欲。杉根は「市議や労働組合を頼りに、関金に浸透を図っている」と話し、村田は「初心に帰って関金の全戸にこれまで4回、あいさつに回った」と語る。

 また、「県議選は自主投票」としている公明の基礎票(選挙区全体で約3800票)も混戦に追い打ちをかけており、生き残りをかけた戦いは、さらに熾烈(しれつ)になっている。

(敬称略)

(2007年3月27日 読売新聞)

205片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/27(火) 20:32:19
消える無風区:07県議選/上 下関市区 /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070327ddlk35010571000c.html

 ◇「関門特別市」議論に−−県の枠組み再編も

 統一地方選第1ラウンドの県議選(4月8日投開票)は30日の告示まで、あと3日。県内各地では既にポスター用掲示板が設置され、本番ムードが高まってきた。注目区の課題を追った。【取違剛、佐藤丈一】

 関門海峡を一望に見渡す下関市の下関グランドホテル。昨年5月、その1室で同市の江島潔市長と北九州市の末吉興一市長(当時)、両市の財界人らが一堂に会した。

 中国と九州・山口の両経済連合会が設けた関門連携委員会の第1回会合。両市長はそろって関門一体化を力説した。とりわけ、末吉市長は両市合併による「関門特別市」構想を打ち出すなど積極的だった。

 都道府県の新たな枠組みを巡る道州制議論が全国知事会や国の間で活発化している。中国州、中四国州、九州府などが想定されるが、いずれの枠組みでも両市は最端となり危機感を抱く。「西端の下関に恩恵はあるのか。政治的、経済的デメリットが大きい」と自民党県議(下関市区)。そこで出てきたのが、道や州にも属さない「独立独歩」の道を探る動きだ。

   ◇   ◇

 県の枠組み論は初めてではない。県文書館(山口市)に、百余年前に作成された1枚のビラが保存されている。「若シ山口県ヲ分割シテ他県ニ付属セラルルニ至ラバ 現在ノ自治事業ハ根底ヨリ破壊シ 防長固有ノ特色ハ全ク抹殺セラレ…」。発起者は山口県非廃県同盟会で日付は明治36(1903)年11月27日だ。

 明治政府は当時、財政支出を抑えるため小規模の全国19府県を整理・統合する府県廃合法案を準備していた。首相は萩市出身の桂太郎だった。

 県政史などによると、県は丸ごと広島か福岡と合併するか、防長2州を周防部と長門部に分割し広島、福岡に統合するという内容だ。

 これに県議らは猛反発。同年末、山口市内で集会を開き(1)広島、福岡とは人情風俗を異にしている(2)交通不便のへき地になる(3)山口は300年にわたる独立の歴史がある−−などとして反対を決議した。県関係者が上京し他県と反対運動を繰り広げる中、廃案となった。

   ◇  ◇

 決議から104年後の今年、新たな県のかたちを模索する議論が再燃する。下関、北九州両市は07年度中に合同研究会を設ける予定だ。今年2月の北九州市長選で初当選し、末吉氏からバトンを引き継いだ北橋健治市長も2月に下関市役所を表敬訪問した際、関門連携に前向きな考えを示した。

 とはいえ、県の県政世論調査(05年度)によると、「現状のままでいい」は64・2%で過半数を占め、「中国5県の枠組み」は17・6%。「中四国9県」は1・8%、「九州との組み合わせ」は6・5%にとどまった。二井関成知事は道州制について「議論が深まっているとは言い難い。かなりの時間を要する」などと慎重だ。

 2年前、1市4町が合併した下関市内でも地域間で温度差がある。関門連携委員会副委員長の清原生郎・関門港湾建設(下関市)社長は「両市は産業構造も背景も共通点が多い。特色を生かし相互に補完し合う関係が望ましい」と肯定的だが、旧4町地区には不信感もある。旧豊浦郡区の県議は「合併の成果もまだ出ていない。まずは下関をどうするか。関門も道州もその後の話だ」と枠組み論自体に否定的だ。

毎日新聞 2007年3月27日

206片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 08:52:42
県議選注目区を行く  区域拡大売り込みに躍起
鳥取市選挙区(定数13) 讀賣鳥取

 2004年11月の市町村合併で、旧8町村が加わり、有権者が約16万人と1・4倍になった鳥取市選挙区。定数は9から13に増え、現職10人、新人4人の計14人が立候補を表明している。「有権者が増え、従来の票では当選はおぼつかない」と危機感を募らせ、2年以上前から活動を始めた陣営もあるなど、早くから選挙戦をにらんだ動きがみられるほか、支援組織の分散など合併の弊害も出ている。

 「名前も顔も知られておらず、正直言ってショックでした。とにかく自分の存在を知ってもらわないと」。合併直後の04年暮れ、旧郡部にあいさつに回った旧市部の現職は思いもしなかった現実を突きつけられ、年明け早々から、旧町村に「県政便り」を新聞折り込みで配り始めた。

 議会での発言内容などをまとめて印刷。対象は約1万世帯で、発行回数は年3回。費用はかさむが、「どれだけ効果が出るか分からないが、後悔したくないですからね」と話す。

 別の現職は、合併前から旧郡部の住民や企業への訪問を始めた。「結束が固く、なかなか入り込むことは難しいが、多くの人の要望や意見を聞いた。1票でも多く集まれば」と期待する。

 「郡部では票の伸びに限界がある。今の基礎票では戦えない」。旧郡部の現職は05年末、市街地に事務所を移し、大票田をターゲットにする準備を始めた。

 合併に伴う選挙区変更で地盤が分断されたため、これまで獲得していた票が3分の2に減る恐れがあるという。「中心部で支持を広げないと勝てない」と切実に打ち明ける。

 別の現職2人も1年ほど前、旧郡部から市中心部に事務所を移転した。そのうちの1人は「あと2000票は欲しい」と、高校時代の同級生を頼りに新たな組織を作り、支援者の獲得を図る。

 一方、旧市の現職と旧郡部の現職はこれまで、同じ国会議員の後援会と企業の支援を受けていたが、合併で選挙区が一つになったことで支援が割れた。

 「その分、地元が危機感を強め、これまで以上に盛り上がった。期待半分、不安半分です」と旧市の現職は心境を明かす。

 衆院鳥取1区の有権者の約6割を占める鳥取市選挙区。合併にも左右され、票の争奪戦はますます過熱している。

(2007年3月28日 読売新聞)

207片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 08:53:40
2007統一選 押し寄せる世代交代の波 讀賣岡山

 昨年は元首相の橋本竜太郎、元農相の加藤六月ら県出身の大物国会議員が相次いで死去。「地方自治の神様」と呼ばれた前知事の長野士郎も亡くなった。一つの時代の終焉(しゅうえん)、それに伴う世代交代の波は、県議会にも急激に押し寄せている。「新しい血」が求められる一方で、ベテラン県議の引退による影響も懸念されている。(竹上史朗)

 「昭和42年に初当選し、10期40年務めさせて頂きました。これからも、燃えて燃えて燃え尽きるまで、残された人生を頑張っていきたい」――。今月19日の県議会閉会後、自民党県連相談役で“最長老”の原寿男(78)が、県議選不出馬を決めた各会派の9人を代表してあいさつした。議場は拍手に包まれた。

 原が務める相談役は通例、党県連幹事長経験者が就任する党内のまとめ役。県議会の議席の約7割を占める自民の相談役は、県議会全体のまとめ役にもつながる。議論が紛糾すると「まあまあ……」とおもむろに言葉を発し、事態を収拾した。実際、「原先生が言いんさるから」と不満を抑えこんだ県議は少なくない。

 相談役はほかに2人いるが、その蜂谷勝司(82)は8期限りで引退を決めており、8選を目指すはずだった大杉尚久(72)も脳出血で倒れ、立候補を後継者に託した。

 自民は、今回の県議選でも<保守王国>の名の通り、全18選挙区で39候補予定者を公認・推薦した。その数は全定数(56)の7割に上る。立候補予定者の中で、最も当選回数を重ねているのは、現在6回の3人。選挙が思惑通りに進めば、当選3回以下の自民議員は25人ほどになる見込みで、議会の半数近くを自民の若手、中堅が占める。

 「今度の選挙で世代交代は一気に進む」。若手県議が意気込む。好転しない県財政は「行財政改革の常態化」と言われ始め、中山間地振興問題は出口が見えてこない。いずれも、今までにない、斬新な発想が求められる。


党内混乱懸念の声も自民


 一方、党内の混乱を懸念する声も出始めた。特に、談合防止を目的とした入札制度改革は、4月中旬にも結論を出さねばならないが、議論はまとまっていない。「時代の流れ。反対すれば、癒着を疑われかねない」と言う声があれば、「地元業者の育成はどうなる。反対決議をすべきだ」と息巻く県議もいる。

 5月にもある党の役員改選も不安材料の一つ。「党内融和は大丈夫か」「あの人ではまだ早かろう」。様々な人物評も飛び交い始めた。現幹事長の森正人(64)も「本当に大変じゃ」と事態の急展開に困惑を隠さない。

 県連会長で党参院幹事長の片山虎之助(71)は「老壮青のバランスが大切」と言う。新しい活力と、熟練による調整。最大与党は、難しいかじ取りを迫られそうだ。

 一方、前回県議選で3議席を獲得した民主でも世代交代は進む。党県連幹事長代行だった森本徹磨が63歳で昨年死去し、姫井由美子(48)が夏の参院選に転戦。残る党県連代表代行の草苅隆幸(60)は引退し、新人5人を公認する。公明、共産はいずれも現職のみを公認した。

     ◇

 「正直、10期40年は長すぎた」。吉備中央町の自宅で、原は静かに話した。

 「時代は変わった。これからは、若い世代が活発に議論し、引っ張らんと。残ったベテランには、しっかりまとめてもらわんとな」

(敬称略)

(2007年3月28日 読売新聞)

208片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 08:55:54
変貌 県議選07
(1)定数減 現職サバイバル
萩市・阿武郡区 讀賣山口

 青、緑、黄――。安倍首相の写真が印刷された自民党の色違いの政党ポスターが萩市中心部の幹線道路沿いや阿武町の農家などに競うように並ぶ。同党の現職県議、新谷和彦(63)、田中文夫(58)、小河啓祐(70)が参院議員・林芳正らと写ったポスターをそれぞれ張っている。

 大量のポスターに「やり過ぎでは」との声も上がるが、陣営は「うちだけ張らないわけにはいかない」と漏らす。旧萩市区(定数2)と旧阿武郡区(同1)が統合した萩市・阿武郡区。3人とも立候補を予定するが、定数は2に減少。定数を超えた公認は出ず、いずれも党推薦に。党籍証明は受けられないため、現職同士無所属でのぶつかり合いとなる。

    ◇

 「旧阿武郡で得票しないと勝てない。初心に帰った気持ちで戦う」。3日、萩市中心部にあるサンライフ萩。新谷は後援会主催の「女性の集い」で険しい表情を見せた。

 旧郡部では畑まで行き名前を売るが、対立候補予定者との摩擦を心配してか、「来てもらっちゃ困る」と断られることも。党県連政調会長や県議会農林水産委員長などを歴任した実績を強調。漁業団体などの推薦を受ける新谷だが、「正直なところ、(情勢が)分からない」と打ち明ける。

 4期目を狙う旧萩市区選出の田中も旧阿武郡区での知名度アップに必死だ。昨夏には阿東町、旧須佐町に事務所を設置。選挙区が重なる衆院議員・河村建夫の実弟であることもアピールする。

 萩市越ヶ浜地区で4日夜に開いた対話集会。山陰道問題などに関連し、「兄に頼んで国交省に(陳情する)、ということも考えられる」と訴えた。だが、田中は「いかに旧阿武郡で浸透するかが鍵。まだ壁はあるという気持ちが強い」と表情を引き締めた。

 一方、旧阿武郡区選出の小河。1〜2月に同郡区で地区別に集会を開き、「阿武郡から県政の灯を消すな」と語気を強めた。しかし、「旧阿武郡の一部に新谷と田中が相当食い込んでいる。旧萩市内で票を奪い返さないといけない」と危機感を募らせる。

 旧市内に事務所を設置。住宅街などでのあいさつ回りのため10回以上、旧市内に入ったが、「小河の名前があまり聞こえてこない。もっと攻める気持ちを強めないと」。陣営幹部は不安をのぞかせた。

 県土の6分の1を占め、県内で最も広い選挙区。3人は自分の支持者を固めつつ、相手の地盤の切り崩しに躍起だ。生き残りをかけた前哨戦は日に日に、激しさを増している。

■立候補予想の顔ぶれ■

  【萩市・阿武郡】(定数2)

新谷 和彦 63 自民県政調会長 無現〈4〉

田中 文夫 58 自民党萩支部長 無現〈3〉

小河 啓祐 70 (元)副知事  無現〈1〉

 立候補予定者は衆院勢力順。同一党派、無所属の場合は現職、元議員、新人の順。現職は当選回数、五十音順。新人は五十音順。党派は自=自民党、民=民主党、公=公明党、共=共産党、社=社民党、無=無所属。丸数字は当選回数。

209片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 08:56:45
変貌 県議選07 讀賣山口
(2)無風一転20年ぶりの戦い

 「せっかく与えられた一票で代表を選ぶのに、それがないのは寂しいこと。無投票を阻止したい」

 1月20日、周防大島町で開かれた民主党衆院議員・平岡秀夫の新春の集い。来賓の同町議・黒田壇豊(75)が県議選へ立候補表明すると、平岡の支持者から拍手がわいた。

 大島郡区では自民党県議・柳居俊学(57)が1991年以来、連続で無投票当選。5期目を目指す今回も“無風”とみられていた。しかし、柳居に批判的な町民グループは昨秋から黒田の自宅に足を運び、出馬を要請。「無投票阻止」の思いで一致する平岡からも促され、黒田は立候補を決意した。

 集いの10日後。同町内で記者会見した黒田は「郡民党」の立場で戦うと明言。平岡の秘書も姿を見せたが、民主党は「草の根で戦いたい」という黒田の意思を尊重し、「後方支援」に徹する構えだ。

 前回の衆院選(山口2区)で敗れ、比例中国ブロックで復活当選した平岡。自分の地盤固めの一環ではとの声も出るが、「無投票がなくなることは地域でも大いに歓迎されている」と言い切る。

    ◇

 旧東和町の町長から県議に転身した柳居は今回、初めての戦いに挑む。例年であれば年明けは、旧町単位で後援会主催の「新春の集い」を開催。踊りの披露やバンド演奏など和気あいあいとしたムードで支持者たちと親睦(しんぼく)を深めていたが、今年は一転、「決起集会」に切り替えた。

 2月24日は旧橘町地区で決起集会が開かれ、会場には約500人の支持者が詰めかけた。ステージには県選出の国会議員ら来賓がずらりと並んだ。

 前回の衆院選で平岡に小差で勝利し、初当選した福田良彦は「誰でもいいから候補を立てて選挙をしようというのは違う」と指摘。「皆さんの要望に応えるために、汗を流せるのは柳居県議しかいない」と訴えた。会場では安倍首相からのメッセージも読み上げられた。

 自民党県連総務会長などを歴任する柳居。「4町が合併し、いよいよ島は新時代を迎える。皆様に育てていただいた『柳居俊学』という大島からのパイプを、ここにいらっしゃる国会議員の先生方が受け取ってくださる」と胸を張った。

    ◇

 告示が迫り、両陣営の活動は熱を帯びてきた。

 町議を辞職した黒田。支援者の事務所には連日、十数人のボランティアが出入りし、町内全域へ後援会報を配っている。

 「『このままじゃあいけん』という我々の思いが浸透してきている」。今月14日夕、ボランティアらは口々に20年ぶりの戦いへの手応えを語っていた。

 一方、旧東和町にある柳居の後援会事務所。15日夜、後援会名簿の確認や刷り上がったばかりの会報配布の打ち合わせがあった。準備に追われながら、後援会幹部がつぶやいた。

 「合併後の町長選は無投票だった。今回の県議選は街づくりを考える、いい機会になるはずだ」

(敬称略)

■立候補予想の顔ぶれ■

 【大島郡】(定数1)

柳居 俊学 57 住職      自現〈4〉

黒田 壇豊 75 宗教法人役員  無新

210片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 08:57:41
変貌 県議選07 讀賣山口
(3)旧首長ら出馬混戦に拍車

 下関市豊浦町の住宅街にあるプレハブに6日、住民40人が詰めかけた。旧豊浦町長・浜岡歳生(53)の事務所開き。「潔白県政」と書いた後援会のパンフレットを示し、浜岡が「一人ひとりの草の根が力になる。いい下関、いい県をつくる」と宣言。歓声がわき、必勝に向け万歳が繰り返された。

 旧市の郵便局員を辞め、2003年4月の町長選で初当選した浜岡。旧市と旧豊浦郡の合併で失職し、市豊浦総合支所長に就いた。「県と町はつながりが強かった。郡部には県の力も必要」と2月に辞職。特定の組織は持たず、無所属で県議へのくら替えを狙う。

 町長選以来の後援会長は、県議選で同町出身の現職を支持していた。だが今回は「2人とも送り出したいが、苦渋の判断」と浜岡の支援に専念する。

    ◇

 同じく旧豊浦郡から名乗りを上げた旧菊川町長・林哲也(60)は自民党から公認を受ける。旧町の助役は後援会副会長、収入役が会計責任者に就任。三役で、人脈を発揮する。

 「末端の町のため県とのパイプ役になってほしい」。林は同町住民から寄せられる声も受け、立候補を決めた。市菊川総合支所長を1月に辞職。その後、2日に1回のペースでミニ集会をこなす。

 8000人を切った旧町民人口を、合併までに8523人に増やした実績などをアピール。「14年間に及ぶ町長の経験を生かす」と訴える。

 2月の市議選で、旧郡部からの立候補者は計約4万票を獲得。旧郡部の投票数約3万票を上回り、旧市内から票が流れた。林は「旧市内に住む郡部出身者が自分の古里の候補者名を書いたからでは」と推測し、その再現を狙う。

    ◇

 「合併しても課題は山積だ。小さな町を担当した経験を生かし、県政と市政のパイプ役になりたい」

 旧秋穂町長・藤生通陽(59)は8〜10日、山口市と合併した旧吉敷郡3町で総決起大会を開催。決意を述べると、各地で大きな拍手が起きた。

 会場には旧町長や前回、同郡区選出の現職を支援した自民党関係者の姿も。藤生は「旧市にも食い込んでいきたい」と意気込む。

 同郡区と旧山口市区などが統合した山口市区は、今回唯一定数が増えた。

 旧山口市長・合志栄一(57)も昨年11月に立候補表明した。県議3期を務め、参院選に出馬して落選。その後、市長に転身し、合併に伴う05年11月の市長選で敗れた。しかし、3万7000票余りを獲得。「新しい選挙区で戦ったのは私だけ」と返り咲きを目指す。

 各地でミニ集会を重ねる合志。市長選で支援した現職陣営からはぼやきも漏れるが、「県政を通じ、新しい山口市に貢献したい」と訴える。

    ◇

 「平成の大合併」で県内は56市町村から22市町に再編された。岩国市・玖珂郡区にも失職した旧町長が立候補を予定。知名度のある旧首長たちが各地で混戦に拍車をかけている。

(敬称略)

■立候補予想の顔ぶれ■ 

【下関市】(定数10)

石崎 幸亮 64 ビル賃貸会社長 自現〈7〉

伊藤  博 65 薬品会社顧問  自現〈4〉

塩満 久雄 60 福祉法人理事  自現〈3〉

友田  有 49 商社専務    自現〈3〉

吉田 和幸 62 鉄工所社長   自現〈3〉

林  哲也 60 (元)菊川町長   自新

加藤 寿彦 59 党県政調委員長 民現〈5〉

先城 憲尚 51 党県幹事長   公現〈1〉

水野 純次 60 党県常任委員  共現〈4〉

磯部のぶ子 66 介護支援専門員 無現〈1〉

有福精一郎 57 印刷会社長   無新

浜岡 歳生 53 (元)豊浦町長   無新

吉村 親房 65 珠算暗算研究者 無新

 【山口市】(定数6)

松永  卓 59 県学校給食会長 自現〈5〉

末貞伴治郎 50 党県政調副会長 自現〈3〉

重宗 紀彦 66 保護司     自現〈2〉

宮川 英之 36 党県常任総務  自現〈1〉

西嶋 裕作 55 党県幹事長   民現〈2〉

吉田 達彦 49 党県政策委員長 共新

合志 栄一 57 (元)旧山口市長  無元〈3〉

藤生 通陽 59 (元)秋穂町長   無新

211片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 08:59:25
変貌 県議選07 讀賣山口
(4)市長選しこりどう影響?

 「防府を知り尽くしている2人の友人が県政への準備を進めている」

 2月8日、防府市内で開かれた市長・松浦正人の新春の集い。松浦は県議選に立候補表明した渋谷正(59)、田中敏靖(61)の新人2人を紹介し、登壇を促した。

 単独市政を公約に掲げる松浦と合併の必要性を訴える新人が争った昨年5月の市長選。2人は松浦を支援した。壇上で渋谷は「合併でふるさとがなくなることは考えたくない」、田中は「合併をしなくても大丈夫だという意見を県政に持ち込みたい」と強調。会場から拍手がわいた。

    ◇

 松浦が3選された市長選から約1か月後。市内の料理店に市長を応援した市議や市議OBら十数人が集まった。

 「来年は県議選がある。松浦市政を支える県議がいないと駄目だ」。現職のうち3人が松浦の対立候補を支援したことを受け、市議OBはこう切り出し、続けた。「皆さん、協力を」。その後、2人は相次いで立候補を発表し、松浦も集会で弁士を務める。

 一方、現職陣営は市長選で民意が示されたとの見方から、「もう合併は争点にならない」と今回の選挙への影響を否定する。

 自民党県議2人はいずれもベテラン。国や県との太いパイプを強調し、「防府の発展のために実績と経験を生かしていく」と訴える。公明党県議は女性の視点や若さをアピールし、「福祉、教育、医療の充実」を主張。連合山口推薦の無所属県議は「サラリーマン代表として県に声を届ける」と述べる。

    ◇

 「下松市と県政とを結ぶパイプ役として、精いっぱい尽くしていきたい」

 2月9日。下松市役所で記者会見した元市部次長・国井益雄(57)が緊張した面持ちで立候補表明した。市長・井川成正やその後援会関係者らも同席。「下松には県とのパイプ役になる県議がいない。国井君に市民、市政のために頑張ってもらわないといけない」。井川は言い切った。

 2004年4月の市長選。合併に慎重な井川に対し、推進を打ち出す新人が立候補。県議2人は新人を全面的に支援したが、井川が大差で再選された。以来、井川と県議の溝は修復されないままだ。

 前回、自民党現職が無投票当選した下松市区。現職1人は「私は皆さんの期待を裏切らない」と再選を目指す。もう1人は引退し、若さを前面に押し出す新人を応援する。民主党も初の議席獲得を狙い、連合山口推薦の新人を擁立。今回は一転、4人の争いとなる見通しだ。

 自身が“擁立”した国井の集会にこまめに顔を出す井川。来春の市長選に向けた前哨戦ともささやかれている。

    ◇

 「新生『美祢市』のために全力で頑張りたい」。美祢市と美東、秋芳町の合併協定調印式2日後の2月15日。同市内で開いた県政報告会で自民党県議・森中克彦(66)が熱っぽく訴えた。会場には市長・小竹伸夫も姿を見せた。

 美祢市・美祢郡区は昨年4月の市長選と似た構図、保守分裂の一騎打ちの様相だ。

 新人の川越正信(55)が今月3日に秋芳町で開いた集会。市長選で小竹に敗れた新人が応援に駆け付けた。後援会長で元市長・牛尾一のあいさつに続き、川越は「現職(県議)と市民の信頼関係は崩れている」と語気を強めた。

 告示が迫り、各地で早くも舌戦が展開されている県議選。激戦に、市長選のしこりが微妙な影を落としている。(文中敬称略)

■立候補予想の顔ぶれ■

 【防府市】(定数4)

島田  明 78 県会議長    自現〈6〉

斉藤 良亮 67 党県副会長   自現〈5〉

石丸 典子 48 党県女性局長  公現〈1〉

木村 康夫 58 自動車会社員  無現〈1〉

渋谷  正 59 薬剤師     無新

田中 敏靖 61 建築会社長   無新

 【下松市】(定数2)

守田 宗治 55 党県広報委員長 自現〈3〉

浅本 輝明 57 党県政調委員  民新

国井 益雄 57 (元)下松市部次長 無新

森繁 哲也 27 介護会社取締役 無新

 【美祢市・美祢郡】(定数1)

森中 克彦 66 党県幹事長   自現〈4〉

川越 正信 55 保育園長    無新

212片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/28(水) 22:55:43
消える無風区:07県議選/中 周南、山口市区 /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070328ddlk35010410000c.html

 ◇商店街の空洞化加速−−活性化に期待とあきらめ

 「一刻も早く、つち音を聞きたい…」。今月5日、周南市のJR徳山駅ビルであった「公・民連携まちづくり委員会」。若手商店主は、駅整備の基本計画についての協議を報じる新聞を広げながらしみじみつぶやいた。人口10〜20万人規模多くの地方都市が抱えるのが中心市街地の空洞化だ。周南市(15万人)も例外ではない。

 駅周辺の七つの商店街からなる徳山中心商店街は昼間も通行人はまばら。シャッターを下ろした空き店舗が目立つ。徳山商工会議所によると、空き店舗率は12・1%(3月現在)で、4分の1が空き店舗の地区もある。

 「かつては買い物客の肩がぶつかるほどにぎわった」。田村弘道・銀南街商店街振興組合理事長(65)は振り返る。65年暮れには年末売り出しのイベントに故石原裕次郎を招いた。美空ひばりが来たこともある。「一商店街で全国のスターを呼ぶ勢いがありました」と田村さん。ところが次第に売り上げは落ち込み、今では最盛期の半分以下に。田村さんは「社会状況が変化する中、『右肩上がり』の感覚が抜けなかった」と分析した。

 社会状況の変化とは−−。その一つが大型店(1000平方メートル超)の進出だ。大規模小売店舗立地法に基づく大型店は02年に231店あったが、昨年6月には281店に急増。とりわけ1万平方メートル超の店舗は26にのぼっている。内訳は、山口市が6▽下関、宇部、下松市が各3▽周南など4市が2店舗などで、多くは郊外型。大型駐車場もあり、消費者の足は商店街から1カ所で何でもそろう大型店に向かっていった。

 「メーカーは地方の問屋など相手にしていないのでは」。山口市の商店街で青果店を営む店主(53)はため息をつく。買い物に訪れた郊外の大型店で驚いたことがある。ノリや昆布などの乾物の特売品が自店の仕入れ値よりも安いのだ。多くは本部一括で仕入れて各店舗に送る仕組み。このため店主は、野菜や果物など消費者の地元志向が強い商品に特化した店作りを始めた。

 周南地域でも下松市に93年、大型商業施設が完成し空洞化は加速している。94年に3・6%だった空き店舗率は03年4月には10・3%に膨らむ。この間、まちづくり組織「TMO徳山」との連携や新店舗への家賃補助などをしてきたが抜本的な対応策にはならず、田村さんには「岩国から山口まであった『40万人商圏』が『1キロ商圏』に縮んだ」と思えてならない。

 山口市中心部の商店主のもとには立候補予定者が頻繁にあいさつに訪れる。いずれも顔見知りで、笑顔で応対するが「どなたが商店街のため仕事をしてくれるか。見極めたうえで投票したい」。

 ただ冷めた見方もある。周南市の整備構想は旧徳山市時代から幾度も持ち上がったが、いつも「社会状況の変化」を理由に立ち消えになった。ある商店主は新たな駅整備計画への期待を口にしながらもどこかあきらめ顔だ。「県は何においても中途半端。県議が活性化のために何をしてくれた? 利益がないのに応援できないよ」【鈴木美穂、佐藤丈一】

毎日新聞 2007年3月28日

213片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 00:18:23
島根の亀井は協力に最も踏み込んでいる。

国民新が民主8氏推薦 参院選への試金石 山陰中央島根
http://www.sanin-chuo.co.jp/tokushu/modules/news/article.php?storyid=357318192

 三十日告示の県議選で国民新党が民主党公認・推薦の立候補予定者八人を推薦した。与野党が激突する夏の天王山・参院選もにらみ、中央での野党共闘を県内でも進める狙いだが、党の支持者の一部には非自民勢力とタッグを組むことに抵抗感も残っている。

 二十日、民主党県連の内田敬代表の携帯電話が鳴った。「本日付で推薦を決めました」。電話の主は国民新党幹事長の亀井久興衆院議員(比例中国ブロック)。直接の報告と激励だった。

 国民新党は、郵政民営化に反対し、古巣の自民を離党した亀井氏らが二〇〇五年八月に結党。初めて迎える県議選で党勢拡大につなげようと、当初は亀井氏自ら県内の現職議員に出馬を打診したが、固辞されて独自候補擁立を断念した。

 もう一つの道である野党共闘に向け、一月の亀井氏の賀詞交換会に民主・連合関係者を初めて招くなど布石を打ち、県議選では民主系候補十人のうち隠岐、安来、八束、松江、雲南、浜田の六選挙区の現職三人と新人五人の推薦を決定した。

 県内に党員・サポーター三千人を抱え、〇五年衆院選の比例では自民、民主に次ぐ七万四千二百票を得た国民新党。事実上の自民と民主の一騎打ちとなる隠岐、八束などの選挙区では選挙動向を左右する可能性もあるが、皮算用が単純に通用しない「お家事情」も。

 同党の支持者は、自民時代からの亀井派と郵政民営化反対で結びついた郵便局関係者が大半。亀井氏の指示なら民主に票を回すとする松江市内の支持者に対し、県東部の局長OBは「自民県議とのつながり」を挙げ、自宅に国民新党と自民県議のポスターを並べる。

 「国民新党支持ではっきりしている国政と、地方政治とは別」とは、雲隠地区退職特定局長連盟の藤原重利会長。古巣の自民との関係を簡単には断ち切れない関係者の思いを代弁する。

 支持者の複雑な胸中の一方で、野党共闘が機能するかは、県議選だけでなく、民主、国民新の両党にとって、党の存亡をかけたがけっぷちの戦いである参院選の行方を占う試金石にもなる。

 参院選島根選挙区の候補者は両党とも未定とはいえ、亀井氏は「参院選に向け、共闘態勢を構築したい」と告示まで二日に迫った県議選の重要性を強調。打倒・自民に向け、選挙戦での連携の在り方で協議を詰める。

214片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:33:30
県議選 注目区を行く 現新4人区二分し前哨戦
八頭郡選挙区(定数2) 讀賣鳥取

 市町村合併で8町村から八頭、若桜、智頭の3町になり、定数が3から2に減った八頭郡選挙区。6選に挑む自民現職の山根英明(74)、3選を目指す無所属現職の米井悟(69)=社民推薦=、ともに無所属新人の国岡智志(36)=自民推薦=、坂根実豊(55)の4人が準備を進めており、激戦模様。2議席独占を狙う自民に対し、社民が県内唯一の議席を守れるかが注目を集めている。

 地形的に「智頭谷」(智頭町)と「若桜谷」(若桜町、八頭町)に分かれた選挙区。智頭谷では米井と国岡、若桜谷では山根と坂根が激しい水面下の戦いを展開しており、「事実上の一騎打ちです」とある陣営幹部は打ち明ける。

 同選挙区では前回、鳥取市に編入合併された旧河原町出身の現職が、八頭、若桜、智頭の3町で5329票を集めており、各陣営は「基礎票だけでは勝ち残れない。どうしてもあの票が必要」と反対側の谷に出向くなどして票の奪い合いを展開。「告示前に向こうの谷に行くのは遠慮していたが、逆にがんがん攻められている。仁義なき戦いだ」と話す予定者もいるなど、前哨戦は白熱している。

 智頭町は過去2回、米井以外に立候補者がおらず、米井にとっては初めて地盤が競合する候補との戦い。

 前回は社民党公認だった米井だが、「地方政治に政党はあまり関係ない」と無所属での出馬を決意、保守票の取り込みも狙う。同党関係者は「智頭町からライバル候補が立候補するので」と理解を示し、後援会幹部も「この方がプラスになりやすい」と話す。

 ぶつかっていく国岡は若さを前面に打ち出し、「県議会も世代交代しないといけない。子育てをしている世代の声を県政に反映させるには、同世代の議員が必要」とアピール。「政治にあまり関心を持っていなかった若い世代の支持も得たい」と意気込む。

 一方、若桜町、八頭町を地盤とする山根と坂根の対決は前回と同じで、激戦にさらに拍車が掛かる。

 山根陣営は「前回より多くの支持を集め、1万票台に乗せたい」と意気込む。県議会議長を務める山根は「公務もあり、思うように企業へのあいさつ回りができなかった」としながらも、初めて4会場で県政報告会を行うなど精力的な活動で票の掘り起こしを図る。

 3回目の立候補となる坂根は「山根氏が実質的な対戦相手だが、政策では負けていない」と強調。初めてパンフレットを作って配ったほか、選挙期間中はきめ細かく集落に入って街頭演説を行う予定で、「多くの有権者に自分の考えを伝えたい」と力を込める。

 「支持を集めるのに特効薬はない」と必死の形相で二つの谷を駆け回る4陣営。選挙戦はいよいよ本番を迎える。

(敬称略、おわり)

(2007年3月29日 読売新聞)

215片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:34:12
県議選あす告示 46人出馬か 讀賣鳥取

 県議選は30日、告示される。9選挙区の総定数38に対し、これまでに46人が立候補を表明。前回(2003年)より3人少なく、1991年(総定数40)の48人を下回り、史上最少になる見込み。女性は前回と同じ5人が立候補を予定している。岩美郡、西伯郡、日野郡の3選挙区で無投票になる公算が大きい。投開票は4月8日。若者の雇用や福祉の充実など県政の課題は多く、有権者の判断が注目される。

 立候補予定者の内訳は現職32人、新人13人、元議員1人。党派別では自民21人、民主5人、公明2人、共産3人、無所属15人。

 注目される選挙区では、境港市(定数2)で自民公認の現職に保守系新人2人が挑む。倉吉市(同3)では元議員1人が現職3人を相手に返り咲きを狙う。

 市町村合併で有権者数が県全体の3割強の約16万人に増えた鳥取市(同13)では、現職、新人の計14人が立候補を表明。補欠選を含めて3回連続無投票とみられていた東伯郡(同4)には、26日になって共産党県委員会が新人擁立を表明したため、一転、8年ぶりの選挙になる見込み。

 西伯郡(同3)は現職以外に立候補の動きがなく、2期連続の無投票になる可能性が高い。

 立候補の届け出は午前8時30分から午後5時まで受け付ける。各選挙区の受け付け場所は次の通り。

 鳥取市 鳥取市福祉文化会館▽米子市 米子市立図書館▽倉吉市 県倉吉老人福祉センター▽境港市 境港市民会館▽岩美郡 岩美町役場▽八頭郡 県八頭総合事務所▽東伯郡 県中部総合事務所▽西伯郡 県西部総合事務所▽日野郡 県日野総合事務所

(2007年3月29日 読売新聞)

216片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:34:56
県議選あす告示 47人立候補準備 最少見通し 5選挙区無投票か 讀賣島根

 統一地方選前半戦の県議選(定数37)が30日、告示される。市町村合併で選挙区は前回より8減の14選挙区に再編され、定数も2減となる今回の選挙には47人(現職32人、新人15人)が立候補の準備を進めており、立候補者数が過去最少だった前回の53人をさらに下回りそう。前回は12選挙区だった無投票区は5選挙区前後になる見通し。

 現有29議席の自民は現職4人が引退。全選挙区で公認24人と推薦4人を擁立する。民主は八束(定数1)と安来(同2)の現職2人と、新人2人の計4人を公認、6人を推薦する。

 公明は、松江(定数10)の現職1人を公認し、議席維持を目指す。共産は、松江の現有1議席を死守するとともに、出雲(同7)、益田(同3)、江津(同1)で新人各1人を公認候補として立てる。

 前回は2人だった女性は松江で2人、出雲で1人、益田で1人の計4新人が立つ予定で、全国でも福井県と2県だけの女性県議ゼロ返上を目指す。

 無投票が見込まれるのは、浜田(同3)、安来、仁多(同1)、邑智(同1)、鹿足(同1)など。このうち自民現職が立候補予定の仁多は無投票になれば6回連続となる。

 一方、▽9人が立候補を表明している出雲▽前回と同じ顔ぶれの現職、新人の一騎打ちとなる公算が大きい隠岐(同1)▽1人区で唯一民主が議席を持ち、現職に自民推薦の無所属新人が挑む見通しの八束――などで激戦が予想される。

 30日は午前8時30分から午後5時まで、出雲、雲南両市役所を除く6市役所と県の6合同庁舎の計12施設で関係選挙区の立候補を受け付ける。

(2007年3月29日 読売新聞)

217片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:35:41
県議選あす告示 74人立候補準備
6選挙区で無投票か 讀賣岡山

 統一地方選前半戦の県議選(定数56)は30日、告示される。今のところ現職41人、元議員4人、新人29人の計74人が立候補の準備を進めているが、流動的。各陣営では、選挙戦をにらんで、最後のあいさつ回りや告示後の日程調整といった詰めの準備を急いでいる。投開票は4月8日。

 立候補予定者の党派別内訳は、自民32、民主5、公明5、共産3で、無所属は29。29人のうち、7人は自民の推薦を受け、3人は民主、1人は社民の支持をそれぞれ受ける。

 今回は大規模な市町村合併を受け、定数は4年前の前回と同じ56だが、選挙区は前回の25から18に再編。県北部の真庭市・真庭郡選挙区(定数1)や美作市・英田郡選挙区(同)、勝田郡選挙区(同)などで、いずれも保守系無所属の新人が自民現職に挑戦。激しい前哨戦を繰り広げている。

 また、岡山市第一・加賀郡(定数12)では16人が、備前市・和気郡選挙区(定数2)は5人がそれぞれ立候補する見込みで、乱戦が予想される。

 県内最大の選挙区で、前回は初の無投票となった倉敷市・都窪郡選挙区(定数14)は今回も無投票かと思われたが、2、3月に新人計2人が出馬表明。各候補予定者とも急転直下の選挙戦を前に、支持拡大や組織の引き締めに力を注いでいる。

 一方、前回県議選で激しい戦いとなった笠岡市選挙区(定数2)や総社市選挙区(同)、瀬戸内市選挙区(定数1)など6選挙区では、無投票の公算が大きくなっている。

 立候補の受け付けは午前8時30分から午後5時まで、各市や県美作県民局で受け付ける。

(2007年3月29日 読売新聞)

218片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 08:36:14
県議選あす告示 73人が立候補予定
24年ぶり無投票ゼロ見込み 讀賣山口

 統一地方選前半戦の県議選が30日、告示される。条例改正に伴い今回、選挙区が22から15、定数も53から49に削減。全15選挙区に計73人が立候補を表明し、24年ぶりに無投票はなくなる見込みだ。定数削減で立候補予定の現職が定数を上回る選挙区もあり、各地で激戦が予想される。投開票は4月8日。

 党派別(公認・推薦)では自民が前回並みの37人。安倍首相の地元として負けられない戦いとなる。民主は前回より4人増やし、7人を擁立。政権交代の足がかりとして、勢力拡大を目指す。

 公明、共産はそれぞれ4人を公認。全擁立候補が当選した場合、県議会の代表質問権が得られる。社民は現職1人の議席死守に全力を挙げる。このほか、諸派で1人、無所属(政党からの推薦者を除く)で19人が立候補の準備を進めている。

 新旧別では現職41人、元議員3人、新人29人。在職30年以上のベテラン3人を含む8人が勇退し、世代交代も進むとみられる。前回8人いた女性候補は、現職5人にとどまる見込み。

 また、「平成の大合併」に伴い失職した首長のうち、旧市長1人は返り咲き、旧町長4人がくら替えを狙って立候補する予定だ。

   ◇

 区割り変更により、下関市、岩国市・玖珂郡、萩市・阿武郡、長門市、熊毛郡の計5選挙区で定数がそれぞれ1減となる。1増は山口市区のみ。

 県選管は区割り変更などを知らせるビラ8万5000枚を用意。街頭で配り、周知徹底を図る。

(2007年3月29日 読売新聞)

219片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 09:18:28
あす告示 県議選へ98人準備 広島市議選には77人 産経広島
http://www.sankei.co.jp/chiho/hiroshima/070329/hrs070329003.htm

 任期満了に伴う県議選と広島市議選は30日、告示される。県議選(定数66)では98人、市議選(定数55)は77人が立候補の準備を進めている。県議選は、市町村合併で、定数が前回(平成15年)より4削減されたほか、選挙区も33から23に減少。市議選も定数が5減ったことから、激しい選挙戦が予想されている。25日告示された広島市長選とともに4月8日に投開票される。

 県議選で立候補を予定しているのは、現職60人、元職2人、新人36人の計98人。うち女性候補は現職3人、新人5人の計8人(前回11人)。

 23選挙区のうち19選挙区で立候補者が定数を上回る見込みで、前回15あった無投票の選挙区は、今回は大竹市▽江田島市▽安芸高田市▽府中市・神石郡のいずれも定数1の4選挙区になる見通し。

 過去3回、無投票だった広島市安芸区(定数2)には、現職と新人計3人が立候補を予定しており、16年ぶりの選挙戦になりそうだ。

 また、庄原市選挙区では、ともに自民などの推薦を受ける現職2人が生き残りをかけて激突するなど、定数削減や区割り変更があった選挙区を中心に激戦が見込まれている。

 一方、広島市議選では現職54人、新人23人の計77人(うち女性が8人)が立候補の準備を進めている。党派別では、自民24人、公明8人、共産8人、社民5人、民主2人、無所属30人。

 今回の選挙では8つの選挙区のうち、5つの選挙区で定数が各1削減されるなどしており、すべての選挙区で選挙戦になるのが確実な情勢だ。

 特に、中区、安佐北区と、合併特例で定数1増だった佐伯区の3選挙区では、現職が少なくとも1人は落選する激戦区となりそうだ。また、西区では定数9に対して13人が立候補の準備を進めており、激しい争いが予想されている。

(2007/03/29 03:43)

220片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/29(木) 16:38:00
消える無風区:07県議選/下 萩市・阿武郡区 /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070329ddlk35010109000c.html

 ◇遠ざかる中心部 中山間地域、サービス維持課題

 相次ぐ合併と郵政改革は何をもたらしたのか。萩市中心部から20キロ以上の山あい、旧須佐町南部の弥富地区。阿武町との境で農業を営む福島正雄さん(89)方には朝刊が夕方近くに届く。「世の中で何が起きているのか、農作業後の昼食時間に朝刊を読むのが楽しみだった。今では夕暮れ時まで分からない」と話す。

 近所に新聞販売店はなく、委託を受けた郵便局員が郵便物と共に配達する。日本郵政公社は3月末までに郵便物の集配業務を行う全国約4700局のうち2割の約1050局を無集配局に転換する。1日1回の配達回数は同じだが、集配拠点となる郵便局は中心部に集中。遠距離に位置する過疎地ほど配達時間が遅れがちだ。

 旧弥富村の中心部にある弥富郵便局も昨年、近隣の江崎、小川郵便局と共に無集配局となり、窓口の職員も減った。

 旧弥富村は55年に須佐町と合併。同町も05年に萩市と合併した。支所や職員は残っても再編のたびに中心地から遠ざかり、それに伴い公的サービス維持が課題となる。

 とりわけ萩市や阿武郡は人口減少が著しい。約15年前、福島さんの集落は約15世帯あったが今では9世帯。うち4世帯が独り暮らしで、耕作を放棄した土地も目立つ。夏の盆踊りなどのイベントへの参加者も次第に減ってきた。福島さんも昨年、高齢ということもあり旧村単位の運動会に行かなかった。集落にはかつて「区長」と呼ばれた行政推進員らがいるが、最近はそのような「世話人」の成り手がいない。

 県内に中山間地の集落は3300あり、うち高齢化率50%超で世帯数19以下は420に上る。自治機能が低下し社会生活の維持が困難な限界集落とされ、県によると、旧阿武郡、宇部、岩国、周南市の各北部、美祢市や旧徳地町に集中している。

 定数減になる5選挙区のうち萩市阿武郡区を含む3区(他に岩国市玖珂郡区、長門市)は全域で中山間地域にあたる。

 萩市阿武郡区(1180平方キロメートル)は県内で最も広い選挙区で、県土の6分の1近くを占めるが定数は1減の2。自民党会派所属の現職3人が争うが、ある現職は「選挙区が広すぎ、すべては回り切れない」とぼやく。

 福島さんは先日、ある現職県議のミニ集会に出席。里山を下り畑を荒らすサルやイノシシに対抗するため電気さくによる抜本的な駆除を求めた。福島さんは期待を込めて語った。「若い人が住み着くのは難しいかもしれないが、果樹の手入れだけでも手伝いに来てほしい。そのためにも地域の交通網の改良をお願いしたい」【佐藤丈一】

毎日新聞 2007年3月29日

221片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/31(土) 02:26:11
竹下系同士骨肉の争い 「同選挙区」再編で増加
http://www.sanin-chuo.co.jp/tokushu/modules/news/article.php?storyid=357358192

 市町村合併に伴い、二十二選挙区から十四選挙区に再編された県議選。その中で、県議会最大勢力(二十一人)を擁してきた、竹下亘衆院議員(2区)の系列県議同士が同じ選挙区で戦うケースが増えた。今回は、現職十八人、新人二人が出馬予定だが、地盤を奪い合う激しい前哨戦を繰り広げている。

 「選挙区が広くなった。選挙は、危機感を持って、一生懸命やる人が勝つ」。竹下衆院議員は二十一日、出雲市内で開かれた系列県議の会合で、選挙戦に臨む県議を鼓舞したが、同系列同士の激突については一切触れず、慎重な言い回しに終始した。

 竹下派最大の地盤・出雲市。三十日に告示される県議選では、出雲・平田両市と簸川郡の四町の合併で、四選挙区が統合。定数七の新選挙区に九人が出馬を予定するが、このうち四人は竹下系だ。

 同系列同士が入り乱れた前哨戦は熾烈(しれつ)。ある現職県議は「系列とは議会活動の政策上のもので、選挙は関係ない」と、意に介さぬ様子。別の現職も「仁義なき戦い。自身の政治力を地域で試される選挙だ」と、受けて立つ構え。

 出雲だけでなく、今回の再編で、これまですみ分けしてきた竹下系県議が同じ選挙区で争う構図が生まれた。故・竹下登元首相時代から、全県に張り巡らせた組織の大きさゆえに、多数の系列県議が誕生し、選挙区再編でぶつかる皮肉な展開とも言える。

 松江で二人、雲南では三人、浜田でも二人の現職同士が激突。浜田は無投票の公算が大きいが、前哨戦ではどこも、旧選挙区の垣根を越えて事務所を設けたり、集会を開くなど地盤を切り崩し合っている。

 竹下氏を支えてきた企業をめぐる争奪戦も過熱。県東部のある企業幹部は、現職県議の後援会組織に入会して支援を続けてきたが、新たに選挙区でぶつかることになった別の県議に対しても「心情的には支援したい」と、企業が持つ票の配分に頭を悩ませる。

 企業も巻き込んだ激しい選挙戦が、県議同士に感情的なしこりを植え付け始め、ある県議は、「選挙が終わったら、おれが(会派から)出るか、(相手を)追い出すかだ」と、怒りを隠さない。

 竹下系県議でつくる「新生きさらぎ会県議団」や自民議連の会長を務めた田中健二氏、同議連副会長の手銭長光氏、宮隅啓氏ら五−六期の重鎮が引退することも、組織にとっては気掛かりだ。

 選挙でのぶつかり合いが勢力拡大につながり、竹下系列の新たなエネルギーになるのか。それとも、組織の亀裂につながるのか。予断を許さぬ展開に、ある県議は、思わずつぶやいた。「役員人事も控えている。選挙も大変だが、当選後は、もっと大変だ」

222片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/31(土) 17:53:13
解説:’07統一地方選・県議選告示 “低調”化傾向に拍車 /島根
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shimane/news/20070331ddlk32010284000c.html

 5選挙区で8人が無投票で当選した県議選。過去最多だった前回(03年)の12選挙区17人からほぼ半減した。これは、市町村合併により選挙区が22から14に再編され、無投票が続いていた小規模選挙区が減った効果が大きい。

 旧22選挙区で見ると、今回の再編でエリアが拡大した選挙区では、旧飯石(現雲南・飯石)、旧簸川3(現出雲)で5期ぶり、旧簸川2(同)で4期ぶりの選挙となった。一方、仁多(6期)、邑智(5期)など、区割りに大きく変化がなかった郡部選挙区で無投票が続く傾向にある。

 一方、選挙戦全体を見ると、決して活発化したとは言えない。

 候補者は47人で、過去最低だった03年の53人を6人下回った。告示を間近に控えた2月まで、松江(定数10)や益田(同3)など、大票田の都市部でも無投票の可能性が出ていた。2月末に急きょ新人が出馬を表明したり、共産が各選挙区で候補者を擁立した背景には、「無投票回避」という目的が大きい。

 候補者数の“低調”ぶりは、15人という新人候補の少なさにも表れている。うち江津、浜田、益田の各選挙区は、ベテラン議員の引退による実質的な「後継」候補となった。自民は候補者24人のうち23人が現職で、推薦を合わせても新人はわずか3人。野党の民主は2人、共産は3人の新人を擁立し党勢拡大を狙うが、無所属新人は前回の13人から4人減った。政党や組織などの地盤を持たない候補者は、ますます減る傾向にある。次々と出馬や擁立の断念が続いた知事選と同様、県議選の“低調”化にも拍車がかかっていると言えそうだ。【酒造唯】

毎日新聞 2007年3月31日

223片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/01(日) 23:38:32
保守地盤に地殻変動 選挙区再編 過酷な“身内”対決 岡山山陽
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/2007/localelection/news/2007/03/31/20070331112233.html

 「平成の大合併」が過酷な戦いをもたらした。30日告示された統一地方選前半戦の県議選。岡山、広島県では新たな郡市に合わせた選挙区再編で、地盤に地殻変動が生じた。1人区の合区により、定数1を自民党系候補同士が奪い合うことになり、保守地盤を二分した激しい選挙戦に突入した。

 岡山県中西部の高梁市選挙区。同選挙区は旧高梁市(定数1)と旧川上郡(同)を含むが、定数は1に据え置かれた。ともに自民現職で、8期目を目指す旧高梁市の大杉尚久氏と、3選を狙う旧川上郡の久徳大輔氏は、それぞれ同党に公認を申請。調整がつかず、党は2人を推薦とした。現職対決が迫る中、大杉氏が病に倒れて出馬を断念、告示日前日の29日に死去した。

 急きょ擁立されたのが大杉氏の秘書の大久保道治氏。同氏は出陣式で「(大杉氏と)一緒に培ってきた知識、知恵を県政にぶつけたい」と強調し、大杉氏が築いた構図を引き継ぎたい構え。久徳氏は「新しい高梁のまちづくりへ、正々堂々と戦う」と手を緩めない姿勢を見せた。

 ただ、自民党の扱いは久徳氏の推薦に対し、大久保氏は党籍証明発行。「いわば一新人の扱い」に大久保陣営が不満を漏らすのに対し、久徳陣営も「これまでの党への貢献度が反映されていない」との思いを持つ。

 告示前日に大杉氏が死去したことで、大久保氏陣営からは「弔い合戦」の声が上がり、久徳氏の陣営は現職として手腕のアピールを強める。

 広島県北東部の庄原市選挙区でも、自民推薦の現職同士がぶつかった。ここも旧庄原市、旧比婆郡などが合区したにもかかわらず、定数が1にとどまったからだ。

 出陣式で、旧庄原市を足場とする小林秀矩氏は「中山間地にとって受難の時代。地域独自の施策を」。旧比婆郡選出だった木山耕三氏は「たいへん厳しい選挙。皆さんと一緒に頑張る」。ともに危機感をあらわにした。

 4候補とも自民党系とあって、政策的に大きな違いはない。保守地盤の掘り起こしにしのぎを削らざるをえず、有権者も戸惑いを隠せない。身内同士の選挙戦は4月8日の投票へ向け、激しさを増していきそうだ。
(2007年3月31日掲載)

224片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/01(日) 23:39:32
県議選 激戦区ルポ 岡山市1区加賀郡 死去、引退議員票が鍵 岡山山陽
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/2007/localelection/news/2007/04/01/20070401111942.html

 「今回の選挙は本当に厳しい」―。

 30日告示された岡山県議選。各出陣式で、立候補者や陣営関係者が声を大にし、集まった有権者にさらなる支援の輪の拡大を訴えた。

 従来の岡山市1区に御津郡区の全域、上房郡区の一部を加えて選挙区が拡大。現職1人が在職中に死去、4人が引退したこともあって、票の行方は不透明。「世代交代」を掲げる新人が8人も立候補、迎えうつ現職8人とで、12議席を争う。

 最大の関心事は、「在職中に死去した門木(和郎)と、引退する蜂谷(勝司)の票の行方」(自民現職陣営)。企業・団体に影響力を持っていた門木、建設業界に強かった蜂谷の2人で、前回2003年選挙では計約2万4000票を獲得した。票の上積みを目指す現職、基盤固めを急ぎたい新人にとって、行き場がなくなった票は魅力だ。

 2人を抱えていた自民は、県連幹事長森正人、県連総務会副会長河本勉、岡山市国公立幼稚園PTA連合会長佐藤真治、元公立学校教諭波多洋治、勝司の二女で会社役員蜂谷弘美の現職5人を公認する。互いに警戒しながら、2人の基盤に分け入っている。

 新人は、いずれも無所属の元通産相秘書官松本正冬、元岡山市議太田正孝、元会社員大西平一を推薦した。「同じ名前を書き続けた人が違う名前を書くとしたら、敵だった現職ではないはず」と対抗意識をあらわにする陣営もある。現新入り乱れた党内争いはし烈だ。

 民主も、構図は同じ。新人で党県第1区総支部副代表岡田幹司、同高原俊彦の2人を公認した。引退する草苅隆幸、姫井由美子の票をどれだけ取りこぼさないようにするか懸命だ。

 無所属新人の元岡山市議横田悦子は、これまでの活動から姫井票と重なる部分がかなりあるとみられており、民主引退議員票の争いに絡む。

 公明は党県本部代表景山貢明、同青年局長増川英一の現職2人、共産も現職で党県委員会常任委員森脇久紀の現有議席確保を目指す。

 元代議士秘書杉本渡、元吉備中央町議石井寿富の無所属新人2人は、街頭からの訴えを強化している。

 ずば抜けた票を得ていたベテラン議員の死去、引退は、今選挙の当落ラインにも影響する。03年の投票率は全選挙区で最も低い38・34%。最下位は5600票あまりで当選した。各陣営とも、当落ラインが上がるのは必至とみるが、左右する投票率の行方に気をもんでいる。(文中敬称略)


岡山市2区 元職3人の戦い焦点

 7議席を争うのは8人。旧灘崎、瀬戸町を加えて、枠組みが変わったことに加え、候補の顔ぶれが戦いの構図を複雑にしている。現職3人、新人2人と、復活をかける元職3人が参戦。元職の戦いが焦点になりそうだ。

 「これまでの県議の経験を生かし、お役に立ちたい」―。無所属で出馬する元職3人は口をそろえ、この選挙にかける思いを強調する。

 元職は、太伯学区コミュニティー協議会長の岡崎豊、社会福祉法人理事の山本秀一、会社役員の福田通雅。岡崎は自民推薦、福田は社民党県連の支持を得る。

 山本(前回出馬選挙区は旧邑久郡)、福田(同玉野市・児島郡)は選挙区を変えての挑戦。山本は旧邑久郡に隣接する西大寺地区など、福田は前回まで地盤だった旧灘崎町の得票から、それぞれ上積みを目指す。岡崎は、西大寺地区の地元候補を強調。地域の支持固めを徹底し復活を期す。

 「一度はバッジを付けた人たち。底力はある」。現職陣営も警戒感を強めている。

 その現職は、自民公認で社会福祉法人理事の小倉弘行、公明公認で党県本部副幹事長の吉田政司、共産公認で党県委員会副委員長の武田英夫。

 小倉は地盤の選挙区北西部を固め、企業・団体に支持を広げる。吉田、武田は党の支援組織を固めたうえで、地域への浸透を図っている。それぞれ前回票の上積みを目指して引き締めを徹底する構えだ。

 新人は、自民公認で会社役員の小林健伸と、民主公認で代議士秘書の一井暁子。小林は引退する母清子、一井は在任中に死去した森本徹磨の後継となる。

 小林は父・毅の代から築いてきた農業関係票が基盤。瀬戸町地区へも浸透を図る。一井は連合票に加え、選挙区内唯一の女性候補をアピール。無党派層取り込みを狙う。

 各陣営は、投票率は前回(旧岡山市2区、43・63%)を下回る「40%前後」、当選ラインは「6000票前後」と読む。(文中敬称略)
(2007年4月1日掲載)

225片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/01(日) 23:49:27
区域拡大に戸惑う陣営 鳥取県議選選挙区再編 日本海鳥取
http://www.nnn.co.jp/news/070401/20070401008.html

 八日投票の鳥取県議選は平成の大合併後、再編された区域での初めての選挙となり、現職は戦術の練り直しを迫られている。大幅に区域が広がった選挙区の陣営からは「区域を回るのに精いっぱい」と戸惑いの声が上がる。一方、新たに選挙区に加わった旧郡部には旧市の候補者が積極的に入り込み、地元候補との激戦を繰り広げている。

いいのか悪いのか
 三郡から八町村が加わり、県内最大の面積となった鳥取市選挙区。無所属の女性候補の陣営は「組織がないだけに無党派層の掘り起こしにかけている」として、選挙区を満遍なく回る予定だ。しかし、選挙区回りで精いっぱい。各地で演説会を開けず、主張を訴えて支持を拡大する戦略とは反する現状だ。陣営幹部は「正直、広がったのがいいのか悪いのか分からない」と打ち明ける。

 ベテランの現職の陣営は「旧郡部の候補が従来の支持者に食い込んでおり、新規支持者の開拓が必要」として、四日間で全区域を一巡。五日目以降に地元を重点的に回る作戦だ。
他選挙区通る無駄
 一方、区域が狭まった八頭郡選挙区。地形上「智頭谷」(智頭町)と「若桜谷」(八頭町、若桜町)に分かれ、谷を越えて支持を求めるには、有権者のいない異なる選挙区を通らなければならなくなった。

 新人陣営の選対本部長は「一分、一秒でも有権者に会って候補者の考えを伝えたいが…」。朝早く事務所を出発、異なる谷を遊説し、その日は地元に帰らないなど日程を工夫している。

 谷を越えるには、最短コースでも三十−四十分間は鳥取市を通る。現職の陣営幹部は「有権者のいない“空白区”を通る間は無駄な時間。候補者もいらいらを募らせているのでは」と頭を抱える。
草刈り場
 旧関金町が加わった倉吉市選挙区。旧関金町には地元候補がいないため、候補者四人が入り込み、“草刈り場”となっている。関金町の市議や旧関金町議を取り込んで組織固めを図る陣営がある一方、旧知の知り合いを頼って支持固めを図る陣営、無党派層の獲得に狙いを定める陣営などそれぞれの選挙戦を展開している。

 米子市選挙区は合併に伴い、旧淀江町地域が編入された。候補十一人のうち旧淀江町からの候補は新人一人だけ。旧町内の会社役員は「かなりの有権者が、つてを頼って来た候補に一票を投じるのではないか」とみる。

 各陣営は知人縁者や市議、政党や労働組合など各種団体を通して旧淀江町への浸透を図っている。「義理堅い住民性から先に入った方が有利」との見方もある。

226片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/02(月) 08:39:26
本社世論調査 「福祉・高齢化対策」重視81%
片山県政85%が評価 讀賣鳥取

 知事選について読売新聞が県内の有権者に行った世論調査で、今回の選挙で何を争点とするかを聞いたところ、81%が「福祉や高齢化対策」、72%が「景気や雇用対策」などと答えた。また、片山知事が手がけた2期8年間の県政を85%の人が評価しており、片山知事の引退に51%が「続けるべきだった」と考えていることも明らかになった。

 ◇争点

 知事選の争点として特に重視する問題を九つの選択肢の中から選んでもらう問い(複数回答可)に、「福祉や高齢化対策」とする回答が最も多かった。「景気や雇用対策」、「県の行財政改革」(67%)、「ゴミや廃棄物など環境対策」(66%)と続いたが、他県に比べて立ち遅れている「道路など交通網の整備」を挙げたのは43%で、最も少なかった。

 ◇片山県政

 2期8年間の片山県政を、全体として評価しているかの質問には、「大いに評価している」が59%、「多少は評価している」が26%で、「あまり評価しない」「全く評価しない」は合計しても9%しかなかった。「大いに評価」は民主党支持層で69%、自民党支持層も68%で、無党派層でも52%に達していた。

 また、片山知事が2期で引退することに対し、40%が「適切な判断だ」としたが、51%が「続けるべきだった」と回答した。支持政党にかかわらず「続けるべき」の割合が「適切な判断」を上回っており、県内での片山人気の高さをうかがわせた。ただ、無党派層では「適切な判断」(46%)が、「続けるべき」(40%)より多かった。

 ◇支持政党

 現在支持している政党を尋ねたところ、最も多かったのは自民党で30%。民主党12%、公明党5%などと続いた。支持政党がない無党派層は49%だった。

 安倍内閣については「支持しない」(43%)が「支持する」(41%)を上回った。年齢層別には、「支持しない」と答えたのは40歳代が50%で最も多く、次いで、30歳代が46%。「支持する」が「支持しない」を上回ったのは70歳以上だけだった。

(2007年4月2日 読売新聞)

227片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/02(月) 08:40:35
2007知事選 本社世論調査  福祉や景気 争点重視 讀賣島根

 有権者のほとんどは投票に行く意欲を持ち、「福祉と高齢化」「景気や雇用」に強い関心――。読売新聞の県知事選情勢世論調査で、有権者が高齢化率日本一で景気回復の遅れが目立つなどの県内事情を、選挙争点で重視していることが浮き彫りになった。

 世論調査で、選挙への関心度は「大いにある」「多少はある」が計61%。郵政民営化問題が争点となった2005年衆院選の同85%に比べて低かった。

 ただ、投票に行くかどうかについては「必ず行く」「期日前投票に行く」が計78%、「なるべく行く」も18%で、ほとんどの有権者が投票に意欲を持っていることを示した。

 選挙の争点として重視したい問題を9項目の選択肢から選ぶ質問(複数回答可)では、回答者の70%が「福祉や高齢化対策」を、50%が「景気や雇用対策」を挙げた。

 続いて「少子化対策や子育て支援」(45%)、「県の行財政改革」(38%)、「教育や青少年対策」(同)、「ゴミや廃棄物など環境対策」(32%)、「道路など交通網整備」(31%)、「防犯や治安対策」(28%)、「政官業の癒着解消」(26%)の順。年齢別では40、50歳代で「景気や雇用」を、20、30歳代で「少子化対策」を重視する人が6割を超えた。職業別では商工サービス業の7割近くが「景気や雇用」を、専業主婦の7割以上が「福祉や高齢化」を挙げた。

 「投票の際に最も重視したいと思うもの」(3者択一)では「政策や公約」が60%、支援政党が20%、「経歴やイメージ」が13%の順だった。

 今回の知事選で独自候補擁立を断念した民主党の対応について、「擁立すべきだったか」との問いでは、「そう思う」が41%、「そうは思わない」が34%。特に民主党支持層は7割近くが「そう思う」と答えており、擁立断念を批判的にとらえていた。

     ◇

 調査は3月29〜31日に県内の有権者を対象に、無作為に作成した番号に電話をかける方法で実施。有権者在住が判明した世帯1183件のうち、773人から回答を得た。回答率65%。

(2007年4月2日 読売新聞)

228片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/02(月) 22:53:44
’07統一選やまぐち:県議選 岩国市・玖珂郡区 基地依存か脱却か /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070402ddlk35010002000c.html

 ◇将来像めぐり、7候補がしのぎ

 24年ぶりに全区(15)での戦いになった県議選は、8日の投票に向けて各候補(73人)が激しい選挙戦を展開している。岩国市・玖珂郡区では米軍再編に絡む岩国基地問題を最大の争点に、7候補がしのぎを削っている。【大山典男、鈴木美穂】

 「空母艦載機は岩国基地に移転される。移転後の町づくりこそ争点だ」。

 自民現職の橋本は3月31日夜、個人演説会で声を張り上げた。愛宕山地域開発事業地を「国に買い取ってもらい、医療センターを移転する」と主張し、国策に従うことが「基地と共存してきた岩国」の生きる道だと訴えた。

 一方、告示前の24日。共産元職、久米の街頭演説で、応援の市田忠義書記局長は「容認派は『移転反対では国の援助がなくなり、岩国が夕張になる』と言うが、逆だ。炭鉱の町・北海道夕張市が破たんしたのは国策に従った結果」と訴え、基地依存脱却を呼びかけた。

 県議初当選は同期の2人だが、前回、橋本は最下位に滑り込み、久米は次点に泣いた。橋本と山手、畑原の自民3現職、自民新人の河谷に、無所属新人の槙本を加えた容認派5人と、久米、民主新人・吉敷の反対派2人が、基地の町の将来像を対立軸に5議席を争う。

 各陣営が奪い合うのは、大票田・旧岩国市の「民意」だ。昨年3月の旧市の住民投票で、移転反対が4万3000票余の圧倒的多数を占めた。反対派は「民意は明らか」とし、国の新庁舎建設補助金の打ち切りへの反発、愛宕山の米軍住宅転用への不安を、絶好の追い風ととらえる。

 一方、容認派は「民意は変わった」とみる。同10月の市議選で、両派がきっ抗。民間空港再開の手詰まり感、市財政への先行き不安から、旧市自治会連合会が今年2月、市長に「国と現実的な協議を求める」要望書を提出。さらに「まだ容認できない」としていた公明党議員団が3月議会で方針転換し、事実上の「移転受け入れ決議」を可決させたからだ。

 同党岩国支部は告示直前、自民現職3人の推薦を決定。地元幹部は「現時点での情勢判断」として別の容認派候補の支援可能性にも含みを残す。

 この状況に反対派の一方の受け皿である吉敷陣営は危機感を募らせる。県連代表の平岡秀夫衆院議員が「再編反対では交付金を受け取れない法案は問題」と再編推進特措法案修正の訴えを繰り広げ、不安解消に躍起だ。

   ◇  ◇

 選挙サンデーの1日。7陣営は続々と旧市内に集結。買い物客でにぎわう大型商業施設では午後3時過ぎから、久米、吉敷、畑原が30分〜1時間おきに街頭演説し、移転反対と地域振興を求める声が交錯した。

 久米は「移転反対の民意を県議選で示してください」と民意の再結集を呼びかけ、吉敷は「国の補助金を当てにするのか、地域の自立かが問われている」と主張。畑原は「艦載機が移転して来たら岩国市民は手厚い地域振興策をしっかりもらう。それが県議の役目だ」と訴えた。(敬称略)

 ◇岩国市・玖珂郡(定数5−7)

河谷慎司 46 党支部長     自新

畑原基成 52 党県役員     自現

久米慶典 51 党県委員     共元

橋本尚理 50 党県役員     自現

山手卓男 63 会社社長     自現

吉敷晶彦 52 党県委員     民新

槙本利光 61 [元]旧由宇町長 無新

毎日新聞 2007年4月2日

229片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/03(火) 11:53:24
県議選07激戦区ルポ<上>
八束  益田 讀賣島根

 県議選は、14選挙区のうち5選挙区が無投票となり、残る9選挙区・計29議席を巡って39人が戦いを繰り広げている。有力な民主現職と自民推薦の無所属新人が1議席を争う八束、新人の立候補で混戦模様となった益田、定数7で9人が立った出雲、再編で選挙区が広がった県都・松江など、激戦区の現況を追った。

 ◇八束(届け出順)

(定数1、候補2)

 内田 敬65 民現《4》

 加藤 勇54 無新

 選挙区再編で東出雲町単独となった。

 民主党県連代表の内田候補に、東出雲町商工会長の加藤候補が挑む構図。自民系が議席を持たない唯一の選挙区で、内田候補は4期16年間の経験を有する。前回は市町村合併への賛否で分裂し、候補を擁立できなかった自民が、議席奪取を目指して加藤候補を全力で支援する。

 内田候補は一部企業や労組が支持基盤。連合島根会長が総合選対委員長として連日事務所入りする力の入れよう。さらに、無党派層が多いとみられる新住民の取り込みに全力を挙げる。

 再編で旧八雲村が切り離されたのは、広く居住する組合員の手による連合型選挙には不利な材料。陣営は「これまでで最も厳しい選挙」とし、「議会がチェック機能を果たすには自民系以外の県議が必要」と強調している。

 加藤候補は会長を務める町商工会関係企業などを支持基盤に、自民党東出雲町支部が昨年11月に擁立。告示までに30か所を超すミニ集会を開くなど、着々と準備を進めてきた。

 加藤候補は「発展には県とのパイプになる保守系議員が必要」と訴え、特に地元町議の支援を背景に浸透を図っていく戦略。陣営幹部は「五分五分では新人の負け。頭一つ抜けねば」と力を込め、無党派層への浸透も図る。

 ◇益田(届け出順)

(定数3、候補4)

 中島 謙二50 自新

 下寺 共子64 共新

 田原 正居75 自現《4》

 田中八洲男63 自現《1》

 自民の現職、新人3人の無投票当選も予想されたが、2月末に元益田市議の下寺候補が出馬を表明、一転して混戦模様に。争点として、各候補は地域振興や福祉など身近な問題への取り組みを訴える。

 引退を表明した現職の後継指名を受けた歯科医師の中島候補は、地盤の市西部から、さらに支持拡大に努めている。街頭演説や集会などでは、得意分野の医療問題などでアピールしており、有権者との対話を通して政策を打ち出していく。

 共産党地区委員の下寺候補は他候補に比べ出馬表明は遅れたが、福祉や子育てなどの政策を強調して支持を訴える。市議時代はJR益田駅前再開発事業を批判。選挙戦でも益田市政の問題点を追及し、県政での連動を訴えていく。

 田原候補は、組合長を務める森林組合や系列企業、地元市議が、支持を広げようとフル回転で活動している。これまでの選挙でも掲げてきた「県西部の、県東部との均衡ある発展」を主張し、後援会組織を引き締めて票の上積みを目指す。

 田中候補は前益田市長で、市長選からの支持者らが地道に支援。初当選の前回選後、月に1回は各地で集会を開いて実績をアピールしてきた。地盤の益田市中心部だけでなく、旧匹見町、旧美都町でも支持を伸ばそうと選挙カーで回る。

(2007年4月3日 読売新聞)

230片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/03(火) 23:42:29
保守一騎打ち・5人混戦/07統一選
2007年04月03日 朝日岡山
http://mytown.asahi.com/okayama/news.php?k_id=34000000704030001

統一選前半戦の県議選は、選挙戦の中盤を迎えた。無投票区を除く12の選挙区で、66人の候補者らが48の議席をめぐって論戦を繰り広げている。保守一騎打ちや混戦などで、注目される選挙区の動きを追う。


■選挙カー連日200キロ


真庭市・真庭郡


 広さ895・53平方キロ。真庭市・真庭郡選挙区は九つある県議選の1人区で一番広い。保守一騎打ちでしのぎを削る浅野実候補=無新=と中尾哲雄候補=自現=は、連日200〜300キロは選挙カーを走らせる。


 告示後初の日曜日だった1日、浅野候補の選挙カーは有権者が多い久世、落合両地域を終日巡った。商店街やスーパー前で街頭演説を重ね、聴衆と握手を繰り返した。


 陣営には2年前の苦い体験がある。9町村が合併した真庭市初の市長選。県議から打って出た井手紘一郎氏と争い、「大敗を喫した」(陣営幹部)。井手氏の地元・旧落合町には後援会すら作れなかった。


 県議への転身を決めた後、黒革の短靴をゴム底のスニーカーにはきかえた。蒜山高原から高梁市境の北房地域まで1年間、歩いた。ズボンのベルト穴は一つ縮んだ。いま、旧9町村すべてに後援会ができた。2日と3日は蒜山高原から湯原方面を巡り、4日は再び、久世、落合地域に戻る。


 告示翌日の週末、中尾候補は地元・久世地域を集中的に回った。スピーカーは「自民党公認」を何度もアピールする。住宅地を、商店街を、知り抜いた町並みを選挙カーは縫うように進んだ。


 中尾候補は、井手氏の市長選出馬に伴う05年の県議補選に旧久世町議から立ち、無投票で初当選。久世以外の有権者に支持を求める選挙戦は落選した95年の県議選(定数2)以来だ。いま、街頭演説で「井手市長の後継者」を忘れない。


 選挙区を一巡できたのは年が明けてから。浅野候補に比べて、「出遅れ気味」を陣営幹部も中尾候補自身も認める。1日は北房、落合両地域を重点的に回った。2〜3日は落合、久世、勝山が中心だ。この4地域に全有権者の8割近くが住む。


■空席狙い陣営加熱


備前市・和気郡


 備前市・和気郡選挙区(定数2)は旧備前市選挙区(定数1)と旧和気郡選挙区(同)とが合区。現職1人に、体調不良を理由に引退する旧備前市選出の現職の空席を狙う新顔4人の計5人が激しく争う混戦だ。


 沖田護候補=自新=はこの3年で旧備前市議選、新備前市議選に続く3回目の選挙だが、「準備不足、人手不足は否めない」と陣営幹部。昔勤めていた企業のOBや地元地区から支援の拡大を図る。3日からは党の無投票当選県議らも応援に駆けつける予定だ。


 池本敏朗候補=無新=は街頭演説などで「市民派」を強調、合言葉の「パワーアップ東備」を繰り返す。「過疎地域票をむしろ取りに行きたい」(陣営幹部)と、拠点の市街地以外もくまなく回る。車から度々降りては走り、有権者と握手しては支持を訴える。


 内山登候補=自現=は3期12年の実績を訴える。前回、旧和気郡選挙区は無投票で8年ぶりの選挙戦。選挙区が広くなり、地盤の和気町内の組織を固めるとともに、備前市内の企業、団体への働きかけにも力を入れ、「敵地での戦いを戦い抜きたい」と陣営幹部。


 海部瑞季候補=民新=は「庶民感覚を県政に」「東備初の女性県議を」と訴え、民主党公認もアピール。他候補との差別化を図り、名前の浸透に懸命だ。夏の参院選を見定め、「ここは絶対に落としてはならない」と党県連幹部。党国会議員も連日応援に入る。


 柴部義明候補=無新=は「若さと可能性」をアピール、若者の定住化のため、働く場所の確保などを訴える。地元の備前市・伊部地区を中心にしたお金をかけない草の根運動で、「若い人たちが政治に挑戦してみようと思うような選挙をしたい」と陣営幹部。

231片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 10:17:17
出雲区域拡大票確保に躍起 讀賣島根

 旧出雲(定数4)、平田(同2=旧平田市)、簸川第2(同1=旧佐田、多伎、湖陵各町)、簸川第3(同1=旧大社町)が合区され、定数は1減った。旧出雲区は前回、簸川第2区は3期連続、簸川第3区は5期連続の無投票だったが、一転して厳しい選挙戦に。6期務めた現職が引退した簸川第3の約1万3000票の動向も注目される。

 園山候補は地元の旧平田市で票を守るだけでなく、積極的に外へ出て支持拡大を狙う。旧平田市と大社町ではあいさつ回りやミニ集会で地盤固めと浸透を図り、告示後は出雲市中心部で辻(つじ)に立ち、「若さと実績」をアピールする。

 森山候補は出雲市内の後援会や事業所の支援で、告示前にミニ集会を30回行って意思統一を図り、昨年暮れから大社町も回った。陣営は「手探りで先が読めない」とし、組織票だけでなく、若年層の取り込みにも力を尽くす。

 佐々木雄三候補はベテランながら、「旧出雲市以外では新人」とし、陣営は「楽観ムードが流れると、支持者が他候補に回るおそれがある」と警戒。街頭演説で全国初の県がん対策推進条例制定に尽力した実績などを強調する。

 原候補の陣営は「保守系同士がライバルになりうる」と分析。地盤の出雲市街を固めるとともに、昨秋から大社町の支持者獲得にも積極的に動いた。期間中は3か所で個人演説会を開くとともに、計21回にわたり街頭演説を行う。

 川上候補は多伎など旧3町が地元で前回無投票。それだけに「今回は新人と同じ」として年明けから陣営が始動、地元の支持固めに努めた。「議席を明け渡せば旧3町の声を県政に届けられなくなる」と議席維持に全力を挙げる。

 佐々木洋子候補は昨年6月の出馬表明以来、ミニ集会などを重ねた。住民アンケートを基に医療や介護の負担軽減、高齢化対策・子育て支援などに取り組む公約を掲げ、「女性県議ゼロという現状を出雲で打破しよう」と訴える。

 成相候補はこれまで労組の支援を受けてきたが、民主候補の出馬で票の流出を警戒。参院議員だった父親時代からの支持者は多いが、「名前の連呼より政策を訴えたい」とし、18会場で演説会を行い、新たな支援者獲得を図る。

 珍部候補は出雲で初の民主公認。衆院議員秘書として東京にいたが、昨秋にUターン。知名度を上げるため、ほぼ毎朝街頭に立った。「若い世代が島根に帰りたくても帰れないのは政治の責任」と、若い無党派層取り込みを狙う。

 多久和候補は1年半をかけて旧平田市と大社町の1万2000戸を戸別訪問、「すべてを歩いて初めて自分の〈位置〉がわかる」とする。組織型ではなく、一人ひとりの有権者に訴えかける地道な選挙戦で4回目の当選を目指す。

 ◇出雲(届け出順)

(定数7、候補9)

 園山  繁50 自現《1》

 森山 健一53 自現《5》

 佐々木雄三62 自現《7》

 原  成充62 自現《4》

 川上 昌彦70 自現《1》

 佐々木洋子56 共新

 成相 安信55 無現《6》

 珍部 芳裕29 民新

 多久和忠雄73 自現《3》

(2007年4月4日 読売新聞)

232片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 18:57:20
自公4現職に2新人 県議選(上) '07/4/3 広島中国
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/chiho/07/En07040315.html

 広島県議選と広島市議選は八日の投開票に向け、各陣営が猛ダッシュをかけている。ともに定数を削減し、県議選の選挙区は塗り替わった。県議選の激戦区、市議選八区の構図と情勢を探る=1面関連。(名簿は届け出順、敬称略)

 ▽広島市中区(定数3―6) 議長引退で一変

 日下 美香45 党県役員 公現


 林  正夫66 法人役員 自現


 長妻  亮30 政党役員 共新


 大田 智弘42 会社役員 民新


 佐藤 一直32 元秘書 無新


 藤本 裕保55 元秘書 無新


 候補者は前回より二人増。自民二、公明一で占めてきた議席が、自民現職で八期務めた新田篤実議長の引退で変わるかどうかが焦点となる。民主は初めて候補を擁立。現職二人、新人四人が競争率二倍でしのぎを削る。

 自民支持層の争奪戦を展開するのが、七期連続のトップ当選を目指す自民の林と、新田氏を後継する無所属新人の藤本。林は支援組織の引き締めに走り、藤本は自民の岸田文雄衆院議員(広島1区)の元秘書で自民推薦で臨む。この争奪戦に、祖父が自民県議だった無所属新人の佐藤が絡む。佐藤は若さを前面に、秘書を務めた県選出で国民新党の亀井郁夫参院議員の応援も受ける。

 再選を狙う公明の日下は、女性や母親の視点の県政反映など一期目の実績をアピール。支持団体の創価学会を中心に幅広い層で上積みを図る。民主新人の大田は「自公指定席」の一角を切り崩そうと、自転車に乗り県政刷新を主張。前回衆院選の党候補と街頭に立ち、党支持層も掘り起こす。

 共産新人の長妻は「一日三十回」を目標に街頭に立ち、国民健康保険料など負担の軽減や県政刷新を訴え、現県政への批判票の取り込みをうかがう。(長田浩昌)

 ▽広島市西区(4―6) 民主擁立、無所属も

 神川 正紀63 党県役員 自現


 田川 寿一52 団体顧問 公現


 砂原 克規53 団体役員 自現


 中脇 令子56 会社役員 無新


 柴崎美智子51 塾経営 民新


 山木 靖雄63 会社顧問 自現


 過去四回、自民三人、公明一人が議席を占めてきた。今回初めて民主が候補を擁立。無所属新人も加わり、男性の現職四人に女性の新人二人が挑む図式となった。

 この構図に、自民三人は危機感を強める。四期目を狙う砂原は、無党派対策を強化。個人演説会を従来の半分にし、街頭演説などに力を入れる。山木は地域に張り巡らす後援会を拠点に、地域や企業回り。演説会では五期の実績を強調する。七期目を目指す神川は自陣を固める戦術。街頭演説や連夜の演説会で支持者に政見を力説する。

 公明の田川は、党支持者や中小企業向けの運動を強化。街頭演説も繰り返し、無党派層へのPRにも余念がない。

 夏の参院選をにらむ民主は「必勝区」と位置付け、柴崎の街頭演説には党衆院議員も同行。労組の支援も受け、非自民層を束ねる構えだ。元自民選挙区支部女性部長の中脇は「西区から女性県議を」と訴え、選挙カーで巡回。元市議会議長の父(故人)の人脈をつてに、支持者の掘り起こしも進める。(荒木紀貴)

233片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 18:57:48
 ▽廿日市市(2―4) 自民独占に2新人挑む

 山下 智之47 会社役員 無新


 安井 裕典55 会社役員 自現


 松井 直資56 法人役員 自現


 金井塚 遠26 大学院生 無新


 自民現職二人に無所属新人二人が挑む。合併による選挙区再編が加わり、激しい序盤戦を展開している。

 山下はあいさつ回りを軸に票の掘り起こしを進め、父の廿日市市長の後押しで多様な組織の支持を受ける。市議十六人も支援。他陣営からの切り崩しを警戒しつつ、票の上積みを狙う。

 再選を目指す安井は旧佐伯郡選出。合併で広島市佐伯区湯来町が選挙区から外れた。新たにエリアに加わった廿日市市を中心に、集会や電話作戦を展開。新選挙区での名前の売り込みを急ぐ。

 松井は二期八年の実績を訴えながら、有権者数の約六割を占める市中心部の支持固めに力を注いでいる。合併で加わった大野地区では、元県議の父親の支援者を核に支持拡大を狙う。

 金井塚は民主の推薦を受けた。秘書を務めた松本大輔衆院議員(比例中国)の応援を受け、党支持層への浸透を図る。細見谷大規模林道建設に反対する賛同者や無党派層の取り込みも目指す。(岡田浩一)

 ▽山県郡(1―2) 現新が一騎打ち

 宮本 新八47 法人理事 自現


 野村 常雄65 会社社長 無新


 二十年ぶりの選挙戦は、自民現職と元大朝町長の無所属新人の一騎打ちとなった。郡内は合併で安芸太田、北広島の二町に再編された。合併後も財政難にあえぐ中山間地域の二町を舞台に、熱戦を繰り広げている。

 五期目を目指す宮本は無投票当選を続け、今回が初の選挙戦となる。祖父から三代、半世紀に及ぶ後援会組織を郡内全域でフル回転させる。建設業界を中心に地盤固めを急ぎ、きめ細かい街頭演説や個人演説会も積極的にこなす。

 四町合併で北広島町となる直前まで大朝町長を務めた野村は、昨年秋から郡内をくまなく歩き「選挙で流れを変えたい」と訴えてきた。個人演説会は、出身地で有権者が最多の旧千代田町を中心に日程を組み「地元候補」を印象づける。(江川裕介)

234片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 18:59:41
【広島県議選・福山市】自民、生き残りレース '07/4/3 広島中国
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/chiho/07/Ew07040301.html

 ▽合区機に一変 「身内」と競合

 「最後の二議席を争っている」。告示翌日の三十一日夜、神辺町であった自民党現職松岡の後援会拡大役員会。地元選出の宮沢洋一衆院議員は危機感をあらわにした。続けて、伯父である宮沢喜一元首相の後援会町青年部長を務めた松岡を「直系」と売り込んだ。

 合併と同じく深安郡(神辺町)と芦品郡(新市町)を合区した福山市。定数十一を現職十一人と新人二人で争う。中でも自民現職七人の支持層は、複雑に絡み合う。

 元首相の秘書だった中津の出陣式。後援会長が声を振り絞った。「共に歩んだ三人が同じ土俵で戦うことになった。厳しい」。三人とは中津、松岡、そして同じく秘書だった新市町の平である。旧神辺、新市の二町は一九八七年を最後に、県議選は無投票が続いた。「地元の票は未知数」との不安要素も加わる。

 三十一日午前、神辺町の花見会場に、宮沢氏と距離を置く宇田の姿があった。支援企業の社員や家族と握手し、三人との対決姿勢をにじませた。

 ▽会派間の対立

 知事後援会の政治資金不正事件への対応をめぐり、対立を深める県議会の自民系会派。選挙戦は県議会内の勢力争いの様相も強める。

 三回連続トップ当選の宇田は、県議会で宮沢氏系の三人と反目する会派にいる。出陣式は二千人を集め、元神辺町議会議長も招いた。「合区地域に攻勢をかけ、当選ラインを下げて仲間を助ける戦術」。宇田の動きを、こう読む陣営もある。

 「仲間」とは、府中市と合区した神石・甲奴郡から転入した藤井である。宮沢元首相の秘書だった藤井は今、県議会で宇田と行動を共にする。選挙区を変える戦いに「当選ラインの下降は歓迎材料」というわけだ。

 一方、宇田と同じ会派の川上の選挙事務所には宮沢氏の秘書が入る。亀井静香衆院議員の秘書時代の人脈を中心に、宮沢氏との関係も維持し支持拡大に走る。宮沢氏に近い門田も「(直系)三人が私をつぶしに来るわけではない」と企業などの支援で運動を進める。

 対する非自民系。「自民候補が票を奪い合っている」と無所属新人の山下。推薦を受ける新社会党などの支持層を固め混戦突破を目指す。社民党推薦で、山下と支持基盤が一部重なる無所属現職の渡壁は副議長にも就いた経験を前面に出す。

 ▽「知事を追及」

 選挙サンデーの一日、各候補は街頭に訴えを広げた。公明党現職二人は、田辺が合区地域を中心に選挙カーを走らせ、市中心部では浅野が「知事の政治責任を追及する」と声を張り上げた。

 JR松永駅前に立った共産党現職の辻は「カネの問題を究明できるのは私だけだ」と主張。現職後継でJFE労組が支援する無所属新人内田は駅家町での演説会で「安心して子育てできる環境をつくりたい」と誓った。

 自民の生き残りレースを軸に進む選挙戦。県内最多の定数を持つ選挙区に、モザイク模様の勢力図が広がる。(敬称略)

235片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 19:32:04
’07統一地方選:県議選情勢/上 岡山市第1、上位は組織票で安定  /岡山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/okayama/news/20070404ddlk33010405000c.html

 ◇岡山市第2、元職3氏の戦いも注目

 県議選は4月8日の投開票に向け、12選挙区で接戦が展開されている。街に響く選挙カーの連呼とは裏腹に、有権者の関心は今一つのようだが、県政の将来を左右する重要な選挙。主な選挙区の情勢を探った。

 ◆岡山市第1・加賀郡

 強力な組織票を持つ公明の景山、増川両氏と共産の森脇氏、県職労出身の民主・高原氏が安定した戦いぶり。陵南学区を中心に日本会議県本部などの支持を受ける波多氏と、引退した父親の後援会を引き継ぐ形となった蜂谷氏は、再選に向け前回得票からの上積みを図る。佐藤氏は2期8年の実績を背景に、高校の同窓生らを通じて浸透を図っている。

 市議から転出した横田氏は地盤の西部を中心に市民団体などの票を狙うほか、吉備中央町などへも浸透。自民推薦を得た太田氏も市議からの転出組で、市議選では5000票近く得票。市議会で同じ会派に属していた市議らの支援も受ける。

 注目は自民県連幹事長の森氏と新人の松本氏。前回まで森氏の選挙を支えた松本氏が出馬したことで、森陣営も「影響がある」と見る。両氏は故橋本龍太郎元首相の元秘書で、両氏は厚生関係の支持基盤も重なる。森氏は、岡山市長選で高谷茂男氏の公認をまとめた実績から、経済界への支持拡大を目指す。大西氏は有権者の多い南部に事務所を設置。地元企業や地元連合町内会の支持を受けつつ、選挙区全域でパンフレットを10万部配布するなど浮動票も視野に入れる。

 旧「御津郡」選出の河本氏は合併や合区の影響が未知数。陣営幹部は「旧御津郡では党派を超えて支援してくれたが、今回は断られている」と話す。北部では吉備中央町から唯一立候補した石井氏ら、他陣営の動きも活発。河本氏は地盤での会合や冠婚葬祭にこまめに顔を出しているだけに、地元票をまとめられるかどうかが鍵を握る。

 民主の岡田氏は連合岡山の支持を取り付け、労組や江田五月参院議員、今夏の参院選へ転出する姫井由美子元県議の支持者の取り込みを図る。足守地区から出る杉本、石井両氏は、地元以外への浸透が得票を左右しそうだ。

 ◆岡山市第2

 強力な組織票を基盤に公明の吉田氏、共産の武田氏は安定した戦い。唯一の女性候補である一井氏は、現職で死去した森本徹磨氏の後継。父は一井淳治元参院議員、自身は津村啓介衆院議員の秘書を務める。故森本氏を支援した労組票もまとめている様子で、女性票が期待できるのも好材料。

 再選を目指す小倉氏の陣営は「1万票超え」と控えめだが、地元票を手堅くまとめるほか、自身が役員を務めた建設会社関連など企業・団体にも支持を広げる。小林氏は03年に死去した元県議会議長の父毅氏から受け継いだ強力な地盤を、どこまでまとめるかが票の伸びに影響しそうだ。

 岡崎、福田、山本の元職3氏の戦いぶりも注目される。前回次点の岡崎氏は実績を背景に地元票を固め、市議らの支援も受けて返り咲きを狙う。旧「玉野市・児島郡」で3期務めた福田氏は、合併で「岡山市第2」となった旧灘崎町が地盤。社民の支持を受け、灘崎町以外への浸透にも力を入れる。前々回に旧「邑久郡」(現「瀬戸内市」)で初当選した山本氏は出馬表明が1月と遅かったが、地盤の瀬戸内市に隣接する地域に事務所を置き、支持拡大に躍起。無党派層への浸透にも力を入れている。

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 ◆岡山市第1・加賀郡(定数12−16)

景山貢明 57 公現(3)

太田正孝 42 無新[自]

森正人  64 自現(6)

石井寿富 56 無新

杉本渡  57 無新

河本勉  58 自現(3)

横田悦子 55 無新

岡田幹司 50 民新

高原俊彦 44 民新

佐藤真治 42 自現(2)

大西平一 39 無新[自]

蜂谷弘美 50 自現(1)

松本正冬 57 無新[自]

波多洋治 63 自現(1)

増川英一 44 公現(1)

森脇久紀 44 共現(1)

 ◆岡山市第2(定数7−8)

小倉弘行 41 自現(1)

小林健伸 54 自新

吉田政司 54 公現(2)

岡崎豊  73 無元(3)[自]

武田英夫 59 共現(4)

山本秀一 46 無元(1)

一井暁子 37 民新

福田通雅 66 無元(3)

 ※[自]は自民推薦

毎日新聞 2007年4月4日

236片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 19:33:51
’07統一選やまぐち:県議選 防府市区 合併の是非、再燃? /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070404ddlk35010003000c.html

 ◇新人は「単独」強調 触れない現職も

 「市長選で合併ノーと市民は判断したのに、まだ火種がくすぶっている。今回の県議選は決着を付ける大切な選挙です」。2日午後、JR防府駅前で無所属新人の渋谷は訴えた。もう一人の無所属新人、田中も告示日の先月30日の出陣式で「合併を進めようとする力をはねのけ、防府を発展させよう」と声を張り上げた。共に「単独市制支持」を強調。山口市との合併問題などを争点に現職4人、新人2人が激しい選挙戦を展開している。

 防府市区は前回(03年)、防府市・佐波郡区だった。しかし今回、県央合併で有権者約7000人を抱える旧徳地町が外れた。定数は4のままだ。

 2人の新人は、昨年5月の同市長選で単独市制を訴え当選した市長、松浦正人を支援。松浦も告示前から2人を応援し、出陣式では「市民の心を持って県政で頑張れる人物を送り出してほしい」と声をからした。

 現職4人は、政党や労働団体の方針などもあって県央合併を必要とする立場を取ってきた。ところが今回の選挙戦では4陣営とも「市民は単独市制を選択した。民意は尊重する」と述べるのみ。表向き、合併問題にはほとんど言及しないのだ。

 自民の島田と斉藤、無所属で連合推薦の木村の3人は市長選で合併推進派の新人候補を支援した。公明は自主投票。結果は、松浦が3万5621票を獲得したのに対し、新人は2万3252票。大差で敗れ、これが今回の選挙戦に微妙に影響している。

 6期の島田と5期の斉藤は経験と実績を強調し「国や県とのパイプ役として市の発展に力を尽くす」と訴える。公明現職の石丸は「心の通う福祉・教育・医療を目指す」と力を込める。木村は1日、JR防府駅前で開いた集会で「企業誘致などを進め、市の振興をサポートする」と誓った。

 現職たちは県央合併を断念したのか。それとも単なる争点隠しなのか。

 斉藤は30日夜、個人演説会で「防府はこのままでいいのか心配でならない。将来は30万中核都市になってほしいという希望を持っている」と語った。

 両新人陣営は口をそろえる。「今回、合併推進の現職ばかりが当選したら遠くない将来、合併話が再燃する」

 市長選の延長戦の様相を呈する同市区。ほとんどの陣営は「情勢がつかみきれない」とぼやきながら支持拡大に奔走している。(敬称略)【北元和生】

 ◇防府市(定数4−6)

島田明  78 県議長   自現

木村康夫 59 マツダ社員 無現

斉藤良亮 67 党県副会長 自現

田中敏靖 61 会社社長  無新

石丸典子 48 介護福祉士 公現

渋谷正  59 薬剤師   無新

毎日新聞 2007年4月4日

237片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 19:34:27
選挙:県議選 県議の松永氏、遊説中に倒れ緊急手術 /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070404ddlk35010075000c.html

 県議選旧山口市区選出の県議で議会運営委員長、松永卓氏(59)が2日夕、山口市小鯖地区を選挙カーで遊説中に腹部の痛みを訴えて倒れ、防府市内の病院に入院した。

 3日、県庁で記者会見した陣営幹部によると、右総腸骨動脈瘤(りゅう)破裂で、2日夜、緊急手術を受け、今は一般病棟に移った。経過は良好で、退院まで約2週間かかるという。同幹部は「夫人が代役を務めるため選挙運動に支障はない」と話した。

毎日新聞 2007年4月4日

238片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 21:03:49
県議選 注目区を歩く [八頭郡・鳥取市]
2007年04月04日 朝日鳥取
http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000000704040002

■大合併で読めぬ票■


 県内の市町村の数が半分以下に減った「平成の大合併」が今回の県議選にも影響を与えている。河原町、用瀬町、佐治村が鳥取市に編入され、八頭郡選挙区は定数が1減った。加えて前回トップ当選した自民現職も鳥取市選挙区へ。8町村と合併した鳥取市は選挙区の定数が4増え、4人もの新顔が立つ激しい選挙戦を繰り広げている。



□八頭郡 他陣営の地元で熱弁


 鳥取市 現職・新顔火花散らす


 ◆八頭郡選挙区(定数2 候補者数4)


 03年の前回の県議選にも立候補した3人に加え、智頭町の新顔が昨年末に立候補を決めたた。


 智頭町の社民系現職は「新人の立候補がわかってから準備は進めてきた」と自信を見せ、実績をアピールする。一方、自民の推薦を受けた新顔は遊説や街頭演説で若さを強調する。「出遅れもあり、知名度では及ばないかもしれないが、県議会に新しい風を吹かせたい」と若者層を中心に支持を訴えている。
 智頭町では両候補に加え、八頭町の自民現職が町議の支援を受けて積極的に動いている。「できるだけ多くの票を得て当選したい」と智頭町での票の上積みを狙う。地元の2候補も「智頭だけでなく八頭、若桜町で少しでも名前を浸透させたい」と、それぞれが相手候補の地元へ足を運ぶ。


 八頭町の新顔は組織に頼らず、選挙区内をまんべんなく回り、「今の県議では県民が幸せにならないことを訴えたい」と連日20回の街頭演説を繰り返している。


 前回、約1万票を獲得してトップ当選した自民現職が鳥取市選挙区に移ったことで、八頭郡内に残された約5300票の行方が注目され、「当選の鍵になる票」と各候補が獲得に動く。だが「動向がいまいち読めない。投票箱を開けるまでわからん」と話す候補者もいる。



 ◆鳥取市選挙区(定数13 候補者数14)


 10人の現職に挑戦する格好の新顔4人が火花を散らしている。


 会社役員の無所属新顔は市の各総合事務所前などで演説を重ねる。「県議は地域の代表ではいけない」と地域を絞らず支持を呼びかけている。元会社員の無所属新顔は親類を中心にした選挙運動を展開。「とにかく顔を知ってもらいたい」と旧町村域に力を入れている。父親の後継として立った自民新顔の陣営は「合併で地域が広がり、選挙運動が大変」と、父親の地盤の旧鳥取市内を優先して回っている。共産新顔は前回の県議選で失った党の議席奪回を狙う。「確かに回るのに時間がかかるが、広く県民の声を聞くのが大切」という。

239片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 21:04:52
区割り変更・2氏対決/統一地方選
2007年04月04日 朝日岡山
http://mytown.asahi.com/okayama/news.php?k_id=34000000704040001

■縁頼りに集落巡る/美作市・英田郡


 県議を5期20年務める市村三次候補=自現=も、旧美作町議と市議を通算10年務めた岡本泰介候補=無新=も、美作市内の旧勝田町の有権者にとっては、新顔同然だ。旧勝田町はもともと勝田郡選挙区(定数1)だったが、2年前の旧英田郡5町村との合併で県議選の区割りが変わり、美作市・英田郡選挙区(同)の一部になったからだ。


 旧勝田町の有権者数は約3千人。選挙区全体の1割強ではあるが、どちらの候補の「色」もついていない「新有権者」は、新たな地盤を築くうえで大きな魅力だ。


 市村候補は1日、旧勝田町での遊説に半日を割いた。選挙カーは谷あいの小さな集落も丁寧に巡った。市村候補は地元にある寺院の檀家総代で、勝田地域の後援会責任者は総代長。総代長の人脈は広く固い。きめ細かい遊説ができるのも「地縁、血縁を頼れる寺のきずながあればこそ」(陣営幹部)だ。


 美作市街と旧勝田町を結ぶ県道沿いが市村候補の地元。通勤も買い物も、旧勝田町の住民の多くが通る。過去の選挙でポスターを見る機会もあり、陣営は「顔は知られているはず。地の利は生きている」とみる。


 岡本候補の立候補表明は告示の42日前。旧勝田町の人にとって、「岡本さんがどこのだれかも知らなかった」という人も少なくない。それでも告示前、小回りの利くバイクでひとり集落を訪ね、有権者と顔を合わせ続けると、「支援の輪の広がり」を実感したという。


 週明けの2日、岡本候補は南北に細長い旧勝田町を約5時間かけ、点在する集落もしらみつぶしに巡った。先導役は細い里道や農道も頭に入っている元勝田町議(63)。岡本候補を推薦する美作市議の元町議仲間という縁もあって、肩入れを買って出た。



■「臨機応変」に訴え/勝田郡


 市町村合併に伴う選挙区の見直しで、勝央、奈義の2町だけになった勝田郡選挙区(定数1)は、岸本清美候補=自現=と渡辺吉幸候補=無新=の保守系の一騎打ち。前回より約9千票少ない約1万4千票をめぐり、南北に隣接する2町を両候補が連日交互に回っている。岸本候補が1日に奈義、2日に勝央を回れば、渡辺候補は1日に勝央、2日に奈義といった具合だ。


 岸本候補の陣営幹部は「訪れる場所で選挙カーの文句を変える」と話す。陸自の駐屯地がある奈義町では、久間防衛相や陸自のイラク派遣で先遣隊長だった佐藤正久氏から応援を受けていることをアピール、勝央町では産業振興策の充実などを中心に訴える。


 渡辺候補の選挙カーも角を曲がるたびに重点を変えている。勝央町を回った3日は、農家が多い地区では「農業の振興に努力を尽くします」、住宅地では「子育て支援と高齢者福祉を充実します」と訴えた。出身の奈義町では「地元の代表を」と必ず添える。


 岸本候補は両町の町議の大半から支持を得た。選挙事務所にも県議や国会議員らの推薦状が並ぶ。奈義町を回った3日は、選挙カーに中井孝夫前奈義町長や町議、各地区の区長らが乗り込み「国や県にパイプを持つ即戦力」と売り込んだ。


 渡辺候補の選挙カーに乗るのは、奈義町議時代の支持者や家族。事務所も選挙ポスターが飾られている程度だが、逆に「しがらみがない」「クリーンな政治を」とアピール。元自衛官で、自衛隊員や自衛隊退職者らからも支持を集める。

240片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 21:05:54
県議選 米機移転めぐり両派せめぎ合い  
2007年04月04日 朝日山口
http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000000704040003

  中盤にさしかかった県議選。激戦が続く選挙区で、その様子を見た。


    ■


  「知事は私たち岩国市民の声を聞かない。岩国選出の県議がみんな知事の応援団だからです」


  米軍岩国基地への空母艦載機移転への対応が大きな争点の県議選岩国市・玖珂郡区(定数5)。移転に明確な反対姿勢を打ち出すある候補は1日午後、基地近くで声を上げた。「住民投票、市長選で示された意思を全力で県政に届けたい」


  翌日夜、移転容認の立場の現職は、基地に近い地区で開いた演説会で、100人近い支持者を前に訴えた。


  「艦載機部隊が来ないのが100点だが、国は実行すると言い切っている。反対反対で負担だけ受けるのは0点だ」。さらに続けた。「反対を押し通した岩国市が、この1年間でどういう状況になったか」


       ■


  投票者の9割近くが艦載機移転に反対の意思表示をした、昨年3月の旧岩国市の住民投票。その翌月には、移転撤回を掲げた井原勝介市長が新市の市長選で移転容認姿勢の候補らに大勝した。


  あれから1年。移転反対の姿勢を堅持する岩国市に対し、国は軍民共用空港化や庁舎建設費の予算計上は「移転受け入れが前提」と圧力をかけている。2月には市自治会連合会が市長に「現実的対応」を求め、市議会は翌月、公明党も加えた3分の2の市議の賛成で、容認を求める趣旨の決議案を採択した。


  県議選は、この1年の変化を見てきた有権者が「それでも艦載機移転反対を貫くか否か」を意思表示する機会でもある。


       ■


  候補者7人は、演説で米軍再編問題に必ず触れる。共産元職の久米と民主新顔の吉敷は反対姿勢を前面に押し出す。陣営は「市民の反発は強く我々には追い風」とみる。


  それに対し、畑原・橋本・山手の自民現職3人と、自民新顔の河谷、無所属新顔の槙本は「現実的な対応」を求める事実上容認の立場だ。


  だが訴えの中身は「艦載機移転後のまちづくりを考えたい」と明言する候補から、「国や県との信頼関係修復」など慎重な言い回しの候補まで濃淡がある。ある陣営幹部は「移転賛成と言って票が増えるわけでもないので濁しておく方がいい。他にも訴えるべき問題はある」と話す。


      ■


  基地周辺の住民は、選挙戦をどう見つめているのか。


  基地から300メートルほどの地域で暮らす野村和征さん(66)は、米韓の大規模合同訓練が始まった3月下旬は夜半まで騒音がひどかったと訴える。「民意自体は変わらない。艦載機移転反対の候補に投票したい」


  とはいえ、国の強硬姿勢には不安を覚える。「国が艦載機をごり押しするのは確実だ。反対でも何らかの対策を交渉してもらわないと一番困るのは我々だ」とも話す。
 市中心部に住む男性(63)は住民投票で反対票を投じた。「騒音でテレビも電話も聞こえない」と不満を漏らしつつ「でも現実を見ないと。移転を上手に利用して生き延びていくべきだ」


 有権者も迷い、悩んでいる。=一部敬称略
(川村剛志)

241片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 21:06:42
激戦区ルポ 合併で定数1に 庄原市選挙区
2007年04月04日 朝日広島
http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000000704030005

 市町村合併で選挙区が33から23に減り、定数も4減の66となった県議選には、前回より7人多い99人が立候補し、各地で激戦が繰り広げられている。県北の庄原市選挙区も合併の影響で選挙区が合わさり、ともに自民、国民新党推薦の旧庄原市区選出の小林秀矩氏(54)と旧比婆郡区選出の木山耕三氏(53)の現職2人が定数1をめぐってしのぎを削っている。


 告示日の3月30日。出陣式は、木山氏が旧比婆郡の東城支所に近い広場、小林氏が旧庄原市内の上原町に設けた事務所前と、それぞれの地盤で開いた。「中山間地域が切り捨てられようとしているときに黙っていられない」と木山氏。選挙カーで高野町を訪れた小林氏は「立派なブランド(リンゴ栽培)を持つ皆さんの地域づくりを、ぜひお手伝いさせてください」と訴え、互いに地元活性化に向けての取り組みをアピールした。


 現在の庄原市は、旧庄原市に旧比婆郡5町、旧甲奴郡総領町が05年3月に合併。これに伴い、庄原市選挙区も、旧庄原市選挙区(定数1)と旧比婆郡選挙区(同)に、旧神石郡・甲奴郡選挙区(同)だった旧総領町が加わってできた。選挙区は香川県の3分の2という広さとなる一方で、定数は1減の1に。自民、国民新党とも両氏を推薦する事態のなかで選挙戦が進んでいる。


 両陣営とも「告示日から投票日までわずか9日間。町中の小路や山間部の集落まで回るのはとても無理」と、県政報告会や県政学習会などの集会を重ね、有権者への浸透を図ってきている。


 木山氏は、県議会最大会派の自民党議員会に所属。知事後援会の政治資金規正法違反事件に絡み、知事陣営から議員対策費を渡された疑惑が知事元秘書の供述調書で明らかになり、2月下旬、名前が挙がったほかの県議9人とともに一部の報道機関で報道された。


 しかし、木山氏はこの点を一切否定。知事と元秘書、有罪となった元事務局長に提出した公開質問状を有権者に配布し、告示前には「元秘書も元事務局長も記憶はあいまいである。対策費が渡った確証はない」とまとめた文書を配って、知事の即時辞職を訴えている。


 一方、木山氏と別の会派である自民党良政会に所属する小林氏は3月21日に開いた学習会で、県政の現状について「古い自民党の体質に戻してはだめだ。知事には今回の問題を解明した段階で辞めてもらい、正常化した県議会を持続させるべきだ」と訴えた。


 旧比婆郡区では20年前の県議選で、木山氏の父で県議会議長だった木山徳郎氏と亀井静香・衆院議員の兄の亀井郁夫・現参院議員が激しく対立。その8年後には、新顔で立候補した三男の耕三氏と亀井郁夫氏による激戦を称して「K・K戦争」と呼ばれた。陣営内には今回も小林氏が「K」であることから「形を変えた『K・K戦争』だ」という人もいる。


 2人の地盤が旧比婆郡、旧庄原市と異なるため、地域間の争いが色濃く反映されていることも否めない。合併の取りまとめ役を務めた同市の滝口季彦市長は「中立です。動いたら大変です」と言明する。


 有権者はどちらかの陣営にくみする人も多い中で、旧庄原市の町中を歩いてみると別の声も聞かれた。50代の男性は「今回の選挙も合併で新市に移行した生みの苦しみ。どちらが勝っても遺恨は残さないで、当選後は新市全体のことを考えて行動してほしい」と話した。

242片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/04(水) 21:08:30
16年ぶりの選挙戦 安芸区
2007年04月02日 朝日広島
http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000380704020001

 県議会最大会派の自民党議員会を実質的に率いる檜山俊宏氏(62)=自民=と、大曽根哲夫氏(69)=無所属、民主推薦=が過去3回、無投票当選を続けてきた県議選の広島市安芸区選挙区(定数2)。今回、新顔の堀昌明氏(28)=無所属=が立ち、16年ぶりの選挙戦になった。知事後援会事件で裏金がらみの疑惑が浮上した檜山氏が事件に触れないのに対し、ほかの2人は県政の刷新や透明化を訴え、政治とカネをめぐる舌戦が続いている。(福家 司)


 8選を目指す前議長の檜山氏は、知事後援会の政治資金規正法違反事件で、自民党県連への数千万円の上納金を知事陣営に要求した疑惑が知事元秘書の供述で明らかになった。しかし、本人は一切否定。「(後援会事件は)直面している政治問題かどうか、疑問だ」と話し、選挙戦では事件に触れないつもりだ。


 中川秀直・自民党幹事長(県連会長)も訪れた先月30日の出陣式では、支持者代表が「逆風を打破するため必ずトップ当選を」と激励したのに対し、檜山氏は「われわれの手で地域を発展させる気概が問われている」などと話した。


 一方、大曽根氏は30日の出陣式で、「かつては議長と知事のどちらが知事が分からない異常な県政だった」と檜山氏を批判。「知事の後援会問題で知事と県議会が批判されているが、災いの原因を突き止めて県民にオープンにし、県政を刷新したい」と述べた。陣営幹部は「流れはこちらに向いている」と、選挙戦になった20年前、16年前に檜山氏に譲ったトップを初めて狙う構えだ。


 堀氏は「民主主義の基本は選挙」との考えから、告示直前の3月20日に立候補を表明した。


 1日は公園など20カ所以上で街頭演説。矢野駅前では「知事の後援会問題で、政治への信頼が失われている。真相解明が進んでいるとはいえない」「政治とカネの問題で議員の感覚はずれている。情報公開と透明化を進めたい」と訴えた。


     ◆       ◆


県議選・安芸区の候補者一覧(届け出順)


檜山 俊宏 62 自民県会長代行
大曽根 哲夫 69 マツダ労連顧問
堀 昌明 28 〈元〉学習塾社員

243片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 08:58:03
県議選07 激戦区ルポ<下>
松江 合併大選挙区浸透に汗 讀賣島根

 市町村合併で旧松江(定数7)、八束第1(同1=旧鹿島、島根、美保関、八束各町)、八束第3(同1=旧宍道、玉湯両町)と八束第2の一部(旧八雲村)が合区された。当初は無投票の公算もあったが、3月に新人1人が立候補を表明し、選挙戦に。旧市出身の候補は旧町村への進出を狙い、旧町出身の候補は市内での知名度アップを図り、混戦模様となっている。

 小沢候補は、地元の旧美保関町など北部旧4町を中心に福祉や農林水産業など、地域の課題を訴えている。選挙区拡大で、候補は「戸惑っている」と話しているが、旧市内でも積極的に票獲得を狙う。

 五百川候補は旧八束第3で前回まで2回連続無投票当選し、選挙戦は12年ぶり。地盤の旧宍道、玉湯両町を重点に4期の実績を訴える。旧市内では、つながりのある事業者の支援を受け、浸透を図る。

 三島候補は唯一の公明党の議席維持に向け、市内全域を一巡して支持者を回った。教育環境の整備や産業振興、医療体制の充実、少子化対策などを掲げ、「政策と実績で判断してほしい」と語る。

 白石候補は推薦する民主、国民新や出身の県職労、女性団体の支援を受け、女性県議の必要性を強調。約20年間、児童相談所や女性相談センターなどの現場で働いた経験から、福祉の充実を訴える。

 浅野候補はこれまで10回連続トップ当選。選挙区拡大で同じ国会議員系列の旧町出身候補との票の奪い合いは避けられず、陣営幹部は「『浅野は大丈夫』と言われるのが怖い」と引き締めに懸命だ。

 尾村候補は共産党ただ一人の現職。初当選から4年間の政治姿勢や福祉や教育などでの成果を強調する。告示後は1日20回の街頭演説で政策を訴え、同党の旧町村議も各地で支持拡大に走っている。

 石倉候補は民主、国民新が推薦。民間労組の支持も受け、地元の橋南地域を中心に旧市で個人演説会を開催して、教育・医療・福祉を3本柱に掲げる。旧町村にも進出、新たな支援者獲得へ動く。

 角候補は支持基盤の市職労に加え、女性や無党派の票を取り込もうと、昨年末から街頭演説などを行ってきた。福祉行政と市民活動に携わった経験から、健康と福祉など7項目の政策を掲げている。

 森脇候補は松江市議から3月上旬に立候補を表明。街頭演説では県都・松江での無投票を阻止した意義を強調し、「松江市の活性化で、県全体の発展を」と、まちづくりを中心とした政策を訴える。

 細田候補は城西地域が地盤で、終盤に向けて街頭演説の回数を増やす。10回連続ながら、最近は下位当選が続いており、陣営幹部は「初心に帰ったつもりで、上位当選を目指す」と意気込んでいる。

 福田候補は漁業関係の支持のほか、旧町村にも進出して支援獲得に余念がない。終盤の演説会で勢いを増す戦略。陣営は「旧町村でどれだけ上積みできるか。投票率が上がれば期待できる」とする。

 ◇松江(届け出順)

 (定数10、候補11)

 小沢 秀多57 自現《2》

 五百川純寿58 自現《4》

 三島  治57 公現《3》

 白石 恵子57 無新

 浅野 俊雄76 自現《10》

 尾村 利成44 共現《1》

 石倉 俊紀45 無現《3》

 角  智子52 民新

 森脇  賢37 無新

 細田 重雄69 自現《10》

 福田 正明58 自現《5》

(2007年4月5日 読売新聞)

244片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 08:59:48
投票率最低更新の恐れ 讀賣岡山

 統一地方選前半戦の県議選(定数56)は、8日の投開票まであとわずか。各陣営とも、投票率を気にし始めた。前回は49.88%と初めて50%を下回ったが、多くの陣営が「今回はさらに低くなるかも」とみる。その理由の一つが投票所数で、今回は4年前の前回県議選より、県全体で77か所も減る。特に、高梁市選挙区(定数1)では29か所も減り、関係者から、「遠くの投票所まで高齢者が行けるのか」と、心配する声が上がっている。(竹上史朗)

 県選管によると、投票所数は前回の949か所が、今回は872か所に減少。しかし、投票所の配置は市町村選管の決定事項で、県選管は事後報告を受けるだけ。「『混乱のないように周知徹底してください』としか言いようがない」という。

 旧高梁、成羽、川上、備中、有漢の5市町が2004年10月に合併してできた高梁市には、かつて5市町で計73か所あったが、06年9月、44か所に削減。市選管は「1か所あたりの有権者数が、約3000人から44人までばらつきがあり、市域全体の均衡や公平性に配慮した」とし、投票所の変更は広報紙などを通じて周知したという。

 しかし、削減で投票所までの距離が、3キロ近く伸びたところもある。前回まで投票所だった集会所の近くに独りで住む女性(80)は「若い人に連れて行ってもらおうかと思うけど……。合併したから仕方ないが、行くのをやめる人もいるんじゃないかな」とぼやく。

 その他の選挙区でも、多くの陣営が「盛り上がりが今一つ」「手応えを感じず、本当に投票に行ってくれるのか」と心配する。前回は38・34%だった旧岡山市第一選挙区内に事務所を構えるある候補者は「さらに下がるかも」と考え、配布用のチラシに「投票に行こう!」と書き込んだ。期日前投票に行くように呼びかける陣営もある。

 県選管も投票日を知らせる案内板を駅前などに設置したり、広報車を走らせたりして啓発に躍起。投票呼びかけの音声案内を流している施設もある。県選管は「今後の県の方針を決める大切な選挙。是非、投票に行って」と願っている。

(2007年4月5日 読売新聞)

245片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 17:54:32
’07統一地方選:県議選 激戦区を探る/上 /島根
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shimane/news/20070405ddlk32010563000c.html

 8日投開票の県議選は後半戦に入り、9選挙区39人の各候補者は各地で選挙カーを走らせ、激しい選挙戦を展開している。激戦となっている県内5選挙区の動向と情勢を追った。(敬称略。原則として届け出順)

 ◇当選ライン8000票台か 現職の4人が有利な戦い−−松江市

 定数10に対し11人が立候補した少数激戦。合併で選挙区が広がり、自民党の同系列現職同士の争いや、限られた連合票の振り分けなどが起き、混戦模様となっている。投票率は6割前後と低下が予想され、当選ラインは8000票台とみられるが、更に下がる可能性もある。

 有利に戦いを進めるのは、五百川、三島、浅野、福田の現職4人。旧八束3区の五百川は地盤の旧宍道、旧玉湯町を固めるほか、市内の建設業界が支持。ただ一人公明現職の三島は創価学会票の6割を固め、前回の約1万票からの上積みを目指す。前回トップ当選の浅野は、建築組合など各種団体から幅広い支援を受け、郡部へも進出。福田は個人票を主体に知名度でアピール。選挙前から市内で辻立ちし、5日に大規模な集会を開く。

 4人を追うグループは、現職、新人が入り乱れる混戦。旧八束1区の小沢は、前回約3400票を獲得した美保関町を始め、半島部の支持固めを狙う。県職労が支援する新人の白石は、女性系の市民団体の支持を受け、地元の橋北地区や住宅地をこまめに回る。前回最下位で当選した尾村は、旧6町村の共産元議員とともに郡部を回り、共産1議席の死守を目指す。石倉は電力やJAMなど民間労組の支持を受け、地盤の橋南を重点的に回るほか、3〜4日に集会を開いて政策を訴えた。市職労出身の角は自動車や交通、JAなどの民間労組の支持を受け、1日に個人演説会を地元・竹矢で開いた。特に支援基盤を持たない森脇は、地元の古志原や乃木などを回り、浮動票の取り込みを目指す。前回、前々回と下位当選の細田は若干出遅れ感が響くが、系列市議7〜8人のほか、旧鹿島、島根の首長も支援する。

 ◇自、民「五分」の戦い 新興住宅地の票が左右か−−八束郡

 民主党県連代表の内田に、自民党県連推薦の加藤が挑む。参院選を控えて「県連の顔」を守る民主・連合と、県内唯一の保守空白区で議席獲得を狙う自民が激突。両陣営が「五分の勝負」とし、予断を許さない。

 内田は、支持基盤の連合島根が組織を挙げて支援。連合島根会長が選対委員長を務め、無投票の安来選挙区など、町外の組合員も応援する。1日には約150人が町内全域を回った。前々回、保守候補に競り勝った際は同じ選挙区だった旧八雲村でリードしただけに、東出雲町単独選挙区の今回、無党派、保守層に食い込めるかが課題だ。

 加藤は出身の商工会や保守系町議が支援。「保守系県議がいれば国、県ともパイプができる」と訴える。先月には県内外から国会議員3人を集めた決起集会を開き、勢いに乗った。若さをアピールしようと、遊説では選挙カーを降りて積極的に歩いて支持者を回る。町議が支持を表明した公明や、保守系町議を組織的にまとめられるかが鍵。

 有権者の1割を超える新興住宅地の票も動向を左右するため、両陣営ともに浸透を図る。

 ◇現職、新人が接戦 終盤は大票田で遊説に力−−隠岐郡

 自民現職の野津と前回、野津に約900票差で落選した門脇=民主・国民新推薦=が再挑戦する構図。両陣営とも投票率を85%前後と予想。ともに8000票台前半の得票を想定する。

 野津は地元の島後で支持者が流動化するという不安材料も。県選出衆院議員が駆けつけ、2日夜の個人演説会や3日の街頭演説で応援した。陣営は3期12年勤めた実績をアピール。前回1000票差を付けられた門脇の地元・海士町では保守系町議の支援を得ながら巻き返しを図る。

 門脇は、公共事業減少などによる厳しい経済状況や、医療、交通問題などを追い風に保守層の切り崩しを狙う。自治労など組合員の支援を受けるほか、地元・海士町では同級生らが積極的に動き、島前で浸透を図る。個人演説会のほか、高齢者の多い集落にも足を運び、政策を訴える。

 両陣営とも、3〜5日に島前を回り、終盤は大票田の旧西郷町で重点的に遊説をする。

246片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 17:56:12
’07統一地方選:県議選 終盤、予断許さず 激戦4選挙区を探る /広島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hiroshima/news/20070405ddlk34010421000c.html

 ◇合区、定数減……し烈な争い

 統一地方選前半の県議、広島市長、同市議の3選挙戦も終盤に差し掛かってきた。前回選に比べ、10選挙区が減った県議選では、無投票区を除く20選挙区はいずれも激戦。このうち、4選挙区の情勢を探った。終盤で情勢の変化もあり得る。(名鑑は届け出順)

 <福山市>

 ◇くら替え現職ら13人、激しく争う

 過去4回無投票だった旧深安郡(神辺町)と旧芦品郡(新市町)を合区。2議席増の定数11に、現職11人と新人2人が立候補した。選挙区の区割り変更で隣接選挙区から移ってきた現職もおり、激しい争いとなっている。

 自民は7人とも現職。門田、川上、宇田、中津の各氏は実績を訴え、旧深安郡の松岡氏、旧芦品郡の平氏は“地元出身”を強調。旧神石・甲奴郡からくら替えした藤井氏は、両郡出身者らを通じて票を掘り起こす。

 公明現職の田辺、浅野両氏は支持組織をまとめ、2議席確保へ手堅い戦い。共産現職の辻氏は、知事後援会事件を追及し、党唯一の議席死守にかける。

 無所属は3人。現職の渡壁氏は福山市職労出身で社民推薦。民主推薦の新人の内田氏は引退した現職の後継でJFE労組の支援を受ける。部落解放同盟役員の山下氏は新社会の推薦。それぞれ支援団体を固める。

 <庄原市>

 ◇自民系現職2氏、1議席を争奪

 面積で広島市の約1・4倍の広さ(1246・6平方キロ)を2台の選挙カーが走り回る。市町村合併に伴い2選挙区(各定数1)が合併したが、人口減に伴い定数は1になり、自民党系の現職2人が激突する。小林氏は同党良政会、木山氏は同党議員会に所属。両会派は知事後援会事件を巡り対立する立場で注目度も高い。

 小林氏は「4年間で財政再建の道筋がついた。今後は福祉・医療など人に優しい政治を」と街頭演説などで訴えを広める。

 木山氏は「財政再建の中で中山間地が標的になった。道路整備などで活力のアップが大切だ」と集会などで支持を訴える。

 ある40代の有権者は「1県議で庄原市は広すぎる。人口が増えて定数が2になり、2人で市全体を盛り上げてくれればいいんじゃが、どちらかを選んで投票するかは悩む」とつぶやいた。

 <山県郡>

 ◇20年ぶりの選挙、現新2氏が激突

 87年以来20年ぶりの選挙。92年の補選で無投票で初当選し、5期目を目指す自民の宮本氏と旧大朝町議・町長を経て初当選を目指す無所属の野村氏が1議席を争う。

 「県議として脂の乗り切ってきた時期。当選でさらなる政策の実現を」と訴える宮本氏は、小規模農家の活性化などを街頭演説で語る。

 野村氏は「山県の流れを変えないといけない。農林業の振興などで活力ある地域作りを」と町長時代の実績を個人演説会などで訴える。

 初当選以来、選挙を重ねる別の選挙区のベテラン現職は、山県郡選挙区に関して「地域の声は刻々と変わるが、無投票が1回あれば8年間選挙をしないことになる。現職か新人か、どちらがより汗を流して地域の声を聞いてきたかが問われる選挙だ」と指摘する。

 <廿日市市>

 ◇現新4人の乱戦、得票も未知数

 定数2に自民現職2人と無所属新人2人が激戦を展開。

 廿日市市長の次男で無所属新人の山下氏は「教育環境や福祉施策を充実し、もっと元気な県と市に」と個人演説会で支持を求める。

 父が県議だった自民現職の安井氏は「教育の充実や地産地消、災害対策などを通じて廿日市市から改革を」とミニ集会などで語る。

 同じく父が県議で自民現職の松井氏は、同市であった女子高生刺殺事件などに触れ「安心・安全で活力あるまちづくりを」と呼び掛ける。

 無所属新人の金井塚氏は、衆院議員や細見谷保護活動に取り組む環境NGO代表の父らと連携、「税金のむだ遣いをなくす」と街頭で訴える。

 いずれの陣営も「票が読めない。投票率も大きく影響する」と話す。

     ◇

 この他にも、広島市内の各選挙区や呉市、三原市・世羅郡などでは激しくしのぎを削り、竹原市・豊田郡や三次市でも1議席を巡り終盤まで激しい舌戦が繰り広げられている。【吉川雄策、藤田宰司】

247片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 17:57:34
’07統一選やまぐち:県議選 萩市・阿武郡区 「1人落選」に現職焦り /山口
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/yamaguchi/news/20070405ddlk35010002000c.html

 ◇生き残りかけ“個人”強調

 旧萩市区(定数2)と旧阿武郡区(同1)が合区し定数は1減に。現職3人中1人は落選することから各陣営とも必死だ。しかし激しい選挙戦を横目に「各候補とも公約が同じで分かりにくい」と冷めた見方をする有権者も少なくない。

 自民党は今回、定数を超す公認は出せないとして3人を推薦にとどめた。公約はいずれも農林水産業の基盤整備や少子高齢化対策、道路整備など。大した違いはなく、各候補とも若さや経歴など“個人”を強調する。

 「一番年齢が若いのは私。あと3期12年やってもまだ70歳。思う存分に仕事ができます」。3日夜、旧萩市区選出の田中は萩市民館で行った個人演説会でひたすら若さを強調。会場からは「まかせたぞ」と盛大な拍手が沸き起こった。

 “高齢”を暗に名指しされた形となったのが旧阿武郡区選出の小河。今回は街頭演説に徹し、個人演説会はしない方針だが、選対本部総括責任者、下瀬始郎はその理由を「阿武郡区は40%の高齢化率。お年寄りに集まれというのは酷だ」と説明した。街頭演説では元副知事や県教育長の経歴を掲げながら「郡区の代表として地域の声を県政に反映できるのは私だけ。阿武から県議の火を消すな」と訴える。

 一方、旧萩市区選出の新谷は1日午後、小河の地元の須佐、田万川地区で「1人は国会議員の兄弟(田中の実兄は元文科相の河村建夫衆院議員)という血のつながりを強調するだけ。もう1人も郡区の火を消すなと訴えるだけ」とライバル2候補を批判。さらに党県連政調会長と14年間務めた県議会農林水産委員の実績を掲げ「政策を訴えるのは私だけ」と違いを強調する。

 「JAあぶらんど萩が特定候補の支持を決めたらしい」。1日、そんなうわさが選挙区を駆け巡った。同萩は昨年、旧萩市と旧阿武郡の農協の合併で組合員約1万6000人の大組織になったばかり。各陣営は当選ラインを1万5000票と読んでおり動揺が広がる。

 これに対し、同萩幹部は「これまで旧萩市は新谷と田中を、旧阿武郡は小河を推したが今回は絶対中立。単一組織が特定候補を支持できないのは当然のこと」と言下に否定した。

 とはいえ陣営にとっては格好の草刈場。冷めた有権者を尻目に、3候補者によるJA組合員への攻勢は一段と熱を帯びている。(敬称略)【浜野真吾】

 ◇萩市・阿武郡(定数2−3)

小河啓祐 70 [元]副知事 無現

新谷和彦 63 砕石会社長  無現

田中文夫 58 自民支部長  無現

毎日新聞 2007年4月5日

248片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 18:10:12
’07統一地方選:県議選情勢/中 倉敷市の投票率が鍵 /岡山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/okayama/news/20070405ddlk33010598000c.html

 ◇井原・小田郡は2位争い焦点か 備前は市内票の攻防

 ◆倉敷市・都窪郡

 「あの人は、最終的にどのくらい行きそうですかね」

 少なからぬ陣営が気にしているのが、無所属新人の片山氏の得票数だ。選挙区有権者の大半を占める倉敷市ではこれまで浮動票が動くことはほとんどなく、地縁や業界などを基にした後援会、宗教団体、大企業や労働組合、政党などを背景に持つ組織型候補が強みを発揮してきた。

 片山氏は民主の支援を受けた県議補選で次点になったこともあるが、今回は政党の支援や基盤となる大組織はない。だがさまざまな市民活動にかかわってきただけに、他陣営は“風”のそよぎに神経をとがらせる。

 倉敷市は衆院岡山4区と市長・市議選、県議選がほぼ同じ有権者を対象に競われる事情もあり、それらが連動する形で票の組織化が進んだ。一方で近年の投票率は、05年の衆院選を別にして60%を下回るのが通例。有力3候補による激戦だった04年の市長選でも50%を割っており、「組織」が強みを発揮する背景となっている。

 現時点では投票率を「50%前後」とみる関係者が多いが、予想外に上がって浮動票が厚みを増すと、当落ラインも上がる可能性がある。現職では三原、赤坂両氏陣営などが片山氏について「支援団体などが重なる部分がある」「女性票の一部が行くかも」と分析する。

 8年ぶりの県議選。ある自民候補は「告示近くになっても、東京都知事選は知っていても県議選があるとは知らなかった支援者がいた」と明かす。各候補も▽「労組でも若い世代の関心は今一つ」(鈴木氏陣営など)▽「合併による選挙区再編があり、地元の真備以外では新人同然」(高橋氏陣営)▽「唯一の児島地区現職としてアピールしているが、他の保守系有力候補も地区に入って来る」(蓮岡氏陣営)−−などと危機感を見せる。

 “風”は吹くのか、吹かないのか。投票率が注目される。

 ◆井原市・小田郡

 定数各1の旧「井原市・後月郡(芳井町)」と旧「小田郡(矢掛町、美星町)」が合区し、定数も2に。当初は旧選挙区選出の小田、池田の現職2氏が無投票当選とみられたが、1月に「無投票阻止」を訴える上田氏が立候補を表明。一転して旧井原市・後月郡区では16年ぶり、旧小田郡区では8年ぶりの激しい選挙戦に入った。

 池田、上田両氏の陣営幹部は「トップは小田氏だろう。焦点は2位争い」と話すが、小田氏陣営幹部は「そう言われて議席を失った候補が何人いたことか。組織を守る選挙ではなく、他候補の票も取り込む攻めの姿勢を貫く」と力を込める。

 地盤は池田氏が矢掛町、上田氏が井原市中心部、小田氏が旧芳井町。現井原市長は旧芳井町出身で、昨年9月の井原市長選では小田氏が現市長を、池田氏と上田氏が落選した前市長を支援した。攻めの姿勢の小田氏に対し、池田氏は「矢掛町出身者の議席を守れ」、上田氏は「井原の議席を確保しよう」と、それぞれ地元の支援の盛り上がりに期待する。

 ◆備前市・和気郡

 合併前の旧備前市内から新人4氏が出馬しており、市内の有権者の投票行動が大きな影響を与えそうだ。表立った支援を控えている地元町議、市議らも多く、情勢は混とんとしている。

 備前市議から転身した沖田氏は引退する藤村欣裕氏の後継として選挙戦を展開。池本氏は地域の活性化を訴え、選挙区全域を精力的に回る。8年ぶりの選挙戦となる内山氏は地盤の和気町に加え、備前市にも事務所を設置。各地区に世話人を置くなど後援会組織が連携を取りながら、市内での支持拡大を図る。

 民主の海部氏は唯一の女性候補。江田五月参院議員らが応援に駆けつける中、知名度アップに懸命だ。柴部氏は若者の定住化に焦点を絞り、市内中心に活動する。

249片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 23:27:47
県議選 激戦区ルポ 美作市・英田郡 経験VS新風アピール 岡山山陽
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/2007/localelection/news/2007/04/05/20070405114529.html

 合併で誕生した美作市と西粟倉村がエリア。広大な選挙区の唯一の議席をめぐって、自民現職で党岡山県連副幹事長の市村三次と、無所属新人で元美作市議の岡本泰介が、激しく争っている。

 市村は5期20年の経験と実績を前面に打ち出す。同市内の山間部で開いたミニ集会では、「県議を育てるには3期以上必要。地域の振興計画実現のために県政との橋渡し役を務めたい」と力を込めた。8年ぶりの選挙戦に危機感は強く、遺族、酪農、森林、郵政関係団体などの推薦を受けて、懸命に引き締めを図っている。

 岡本は「新風を美作路に」がキャッチフレーズ。同市内の商店街での演説では、「地域で著しい地盤沈下の流れを断ち切りたい」と力説。元美作町議が「新人県議は何もできないというが、期を重ねた人ができているのか。やる気次第」と応援した。市議時代の支持者に加え、同僚市議や企業の支援も受け、フル回転している。

 前々回(1999年)の英田郡区で70・16%だった投票率は、市村陣営が「盛り上がりはいまひとつ。65%前後では」。岡本陣営は「前々回より勢いがあり、70%を超える」と見込む。

▽美作市・英田郡(定数1、届け出順)
市村 三次70 自現5政党役員
岡本 泰介60 無新 元美作市議

勝田郡 残る2町で現新対決

 市町村合併に伴い、旧勝北町は津山市、旧勝田町は美作市になり、勝央、奈義両町が残る。有権者数が県内最少の選挙区で、岡山県遺族連盟会長で4選を目指す自民現職岸本清美と、奈義町議からくら替えした無所属新人渡辺吉幸が一騎打ち。激しいせめぎ合いを繰り広げている。

 岸本は地盤としていた旧勝北町が津山市に移ったが、昨年6月、「育ててもらった勝田郡で出馬し、恩返しをしたい」と、勝央町に住所を移した。遺族連盟などの推薦を取り付け、3期12年で築いた後援会を中心に大型選対を組む。病院や企業などを小まめに回って現職としての実績をアピール。組織票固めに力を入れる。

 渡辺は昨年12月に名乗りを上げた。「クリーンな政治で分かりやすい県政を」と主張。知名度アップを図るため、地元奈義町では20、30歳代中心の「若人会」を結成。ミニ集会やあいさつ回りなど草の根の運動を精力的にこなす。勝央町では、元町長や元議長、自ら籍を置いた自衛隊のOBらの応援も受け、浸透を図る。

 前回の投票率は64・93%。両陣営とも今回は「前回を上回る」とみている。

▽勝田郡(定数1、届け出順)
岸本 清美66 自現3団体役員
渡辺 吉幸59 無新 元奈義町議

久米郡 旧中央町の票がカギ

 元議長で6期務めた自民の小枝英勲が勇退。空席となった1議席を保守系新人2人が争う。中山間地域の活性化、農林業の振興、福祉施策などを争点に激しい一騎打ちを繰り広げている。

 元新聞記者の青野高陽は小枝後継として自民の公認を受ける。「若さ、現場主義、人脈」を前面に押し出し、街頭や個人演説会で「過疎地の思いを伝える政治家が必要」と訴える。地元企業をはじめ遺族、福祉団体などから推薦を取り付け、組織票を固める。出身の旧旭町と、久米南町で引き締めを徹底。大票田の旧中央町、旧柵原町で支持拡大を図る。

 旧柵原町の町議会議長を務めた草苅修は無所属での戦い。郡内3地区の建設業協会などから推薦を受け、スポーツ団体役員などを務めてきた人脈、経験を生かし、草の根運動を展開する。「県北の農業や林業をしっかり守ろう。それができるのは農業をしている私」と訴える。出身の旧柵原町地区を中心に、旧中央町など郡内全域での浸透に躍起だ。

 両陣営とも投票率は60〜65%程度と想定。「数百〜1000票以内の激しい争いになる」との見方でも一致している。

▽久米郡(定数1、届け出順)
青野 高陽38 自新 元新聞記者
草苅  修58 無新 元美咲町議

(文中敬称略)
(2007年4月5日掲載)

250片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 23:30:12
集票マシーン支援、今は昔? 建設業界 県議選に思い複雑
事業減少入札改革「メリットない」 岡山山陽
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/2007/localelection/news/2007/04/05/20070405120642.html

 終盤入りする県議選の熱戦を、建設業界が複雑な思いで見つめている。国も県も財政難。公共事業費は細り、県議候補を支援しても仕事は増えそうにない。談合事件続発を受けて各県で入札改革が進み、競争はますます激化の一途だ。岡山県でも、保守系候補の「集票マシーン」と呼ばれる業界の支援状況が、大きく様変わりしている。

 「昔なら建設業者さんが喜んで手伝ってくれたんだが、今回は運動員を集めるのに苦労したよ。不況やリストラの影響で、どこも余裕がないからね」。岡山県議選候補の陣営がため息をつく。

 岡山県の調べでは、2004年度に県内で建設業に従事した人の数は8万1497人。全就業者数の約9%に上る。結束力が強く、親族、知人に支援の輪を広げてくれる。保守系候補にとっては、今も頼もしく欠かせない存在だ。

 だが、県の07年度当初予算に盛り込まれた公共事業費は738億円。10年ほどで半分以下に。人口減少時代を迎え、今後、急増する可能性はほとんどない。

 談合防止を徹底するための入札改革が追い打ちをかける。技術力や実績で仕事を分け合える指名競争入札から、自由参加の一般競争入札へと主流は移る。減少する一方の仕事を、多くの業者が奪い合い、競争はさらに激化する見込みだ。

 「このままでは経営が成り立たない。廃業したいが、借金があるのでやめられない」。岡山県議選で陣営幹部を務める建設業者が語気を強めて言う。県が業界にも配慮するよう求めるために、候補の支援に力を入れているのだという。

 「同じ市内でもこの地域の整備は遅れている。公共事業を重点的に取ってくるよう頑張る」。個人演説会で候補の一人は力を込める。

 こうした言葉が素直に受け取れない業者が確実に増えている。

 「今は世間の目が厳しく、仕事を引っ張ってきてもらうことは期待できない。建設業者が選挙を手伝うメリットはもうほとんどないよ」

 ある業者は率直な思いを口にした。
(2007年4月5日掲載)

251片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 23:57:46
【岡山県議選・高梁市】合併が影「同根対決」 中国岡山
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/chiho/07/Ew07040502.html

 ▽現職の死去で選挙戦に拍車

 一日午後一時、高梁市内から「お願いコール」が消えた。

 旧高梁市選挙区選出で県議を七期務め、議長や自民党県連幹事長などを歴任した故大杉尚久氏の葬儀が市内で営まれた。享年七十二。後継者として立った無所属新人の大久保は、涙ながらに弔辞を朗読した。会場には、迎え撃つ無所属現職の久徳の姿もあった。「葬儀までは派手な運動は控えた。本当の選挙戦は二日から始まった」。両陣営は口をそろえる。

 今回の選挙戦の種火は二年半前に生じた。二〇〇四年十月、県内の「平成の大合併」のトップを切って旧高梁市と旧川上郡を中心とする一市四町が新設合併。新市が誕生した。これに伴う合区で旧高梁市選出の大杉氏、旧川上郡選出の久徳と、自民現職の二人が生き残りをかける構図が確定的となった。

 自民県議団の両者は、会派を二分する別々のグループに属する。党公認をめぐる調整も難航し結局、二人とも無所属で自民推薦という「痛み分け」(自民県連幹部)に終わり、激しい前哨戦へ突入していた。

 ▽対照的な戦略

 その状況が急転したのは三月十日。大杉氏が脳出血で倒れ、緊急入院。後援会は病状の重さを勘案し、二十八年間にわたって秘書を務める大久保の擁立を決めた。大杉氏は告示前日の二十九日、帰らぬ人となった。

 高梁市の有権者数は旧高梁市が約一万八千人に対し、旧川上郡は約一万人。告示までの複雑な経過も背景に、両陣営は対照的な戦略を展開する。

 大久保陣営はスタッフジャンパーに喪章を着け、“弔い合戦”をアピール。今の高梁市長が旧川上郡出身であることに触れ、「地域バランスを考えれば、県議は旧高梁市から選出されるべきだ」(西右介選対本部長)と地域のアイデンティティーをあおる。

 一方の久徳陣営。井上英男後援会事務局長は「感情や合併前の地域間の争いで、県議を選んでいいのか。こちらは堂々と二期八年間の実績と政策を訴えていく」と切り返す。久徳は市内全域でこまめに街頭演説し、旧市町の融和の必要性などを強調している。

 ▽代理戦の様相

 高梁市を含む衆院岡山5区をめぐり、小選挙区候補争いを演じた自民現職二人の動きも対照をなす。村田吉隆衆院議員(5区)は自身の元秘書である久徳の出陣式でマイクを握り、「皆さんの力で当選を」と支援を要請。一方、加藤勝信衆院議員(比例中国)は大杉氏の葬儀で大久保の名前を挙げ、「大杉氏の遺志をどうか受け止めて」と呼び掛けた。

 両候補は二日以降、精力的に選挙カーを走らせる。自民系無所属の一騎打ちという「同根対決」の構図に、小選挙区をめぐる「代理戦」の影も映る。静かに滑り出した選挙戦は、さまざまな側面が絡み合いながら日ごとにその熱を増している。(加納優)=敬称略


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