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イラク・中東情勢

62片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/06(木) 03:32:56
イラク国民投票、承認しやすい規定 スンニ派反発、取り消し
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051006-00000013-san-int

 【カイロ=加納洋人】イラク新憲法草案の是非を問う十五日の国民投票を前に、イスラム教シーア派とクルド人、スンニ派勢力の駆け引きが活発化している。国民投票の規定をめぐり、草案を承認しやすいよう解釈を変えることをいったんは国民議会が承認したが、五日になってその議決を取り消すなど二転三転した。草案が承認されなければ国民議会は解散・総選挙となり、イラクが再び混乱に陥るのは必至なだけに、投票まで十日を切り、各派の思惑は一段と交錯している。
 「イラク民主化」の政治日程を定めた暫定憲法(基本法、昨年三月制定)は、新憲法承認の条件を「投票者の過半数が賛成し、(全国十八県中)三県以上で三分の二以上の投票者が反対しないこと」と規定。草案に反対するスンニ派勢力は、アンバル県など中西部の三県以上で多数を占めることから、この規定を利用して草案の否決を目指している。
 しかし、承認を目指すシーア派とクルド人勢力は、二日に開かれた国民議会で、「投票者」の定義について、承認に必要なのは「実際に投票した人」の過半数とする一方、否決する場合は「登録有権者数全体」の三分の二と、承認しやすく、否決しにくい投票規定の解釈を承認した。
 この決定に、スンニ派は「これは、まがいものの民主主義だ」などと強く反発、投票をボイコットする姿勢を強めた。イラクで活動する国連当局者も「自らの都合のいいように規定を解釈している」と批判し、解釈の再考を要求するなど国際的批判が高まり、国民議会は五日、いったん決めた規定の解釈を取り消し、承認・否決いずれの場合も、実際の投票者数で判断することにした。
 しかし、規定の解釈で合意が得られても、スンニ派は草案そのものに反対する姿勢は変えていない。イラク安定化のためには、スンニ派の取り込みが必要で、最終段階で草案を修正することも検討されている。一月末の国民議会選挙に続いて、国民投票もスンニ派がボイコットした場合、同派が孤立感を深め、宗派・民族間の対立がさらに激化する恐れがある。
(産経新聞) - 10月6日3時14分更新

63片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/06(木) 03:56:53
イラク政府、対立表面化 憲法後にらみ駆け引きか
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051004-00000126-kyodo-int

 【カイロ4日共同】イラク新憲法案の是非を問う15日の国民投票を前に、移行政府を率いるイスラム教シーア派のジャファリ首相と、クルド人のタラバニ大統領との対立が表面化している。クルド人側からは首相の辞任やシーア派統一会派「統一イラク同盟」との連立政権解消を求める声が浮上。国民投票にも影響しかねないが、12月の総選挙をにらんだクルド人の戦術との見方もある。
 発端は1日、タラバニ大統領がジャファリ首相を「独断専行がはなはだしい」と厳しく非難したこと。旧フセイン政権による「アラブ化」政策で北部キルクークを追われたクルド人の権利回復推進に、首相が消極的だとも糾弾した。
 首相は「政権運営に忙しく、(大統領の批判を)取り合っている時間はない」と相手にしない姿勢だ。
(共同通信) - 10月4日16時7分更新

64片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/16(日) 23:20:59
スンニ派地域で反対優勢も=承認の公算大−イラク憲法国民投票
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051016-00000053-jij-int

 【カイロ16日時事】イラクで15日実施された新憲法草案の是非を問う国民投票の開票作業は16日も続けられ、草案が否決されるかどうかを決する少数派のイスラム教スンニ派地域の開票状況が焦点となっている。同国の選挙管理委員会によると、大勢が判明する非公式結果の発表は20日になる見通しだ。
 選管の推計では、投票率は1月の暫定国民議会選挙を上回る65%前後に達したもよう。草案は、多数派のシーア派やクルド人勢力の広範な支持を得て承認される公算が大きいが、憲法の正当性を確保するため、スンニ派がどの程度賛意を示すか注目される。
 憲法草案は過半数の賛成で承認されるが、全18州のうち3州で反対票が3分の2を超えれば否決される。ロイター通信が伝えた暫定結果によれば、スンニ派人口が過半数を占めるサラハディン州で反対が70%に達し、アンバル州でも不承認の可能性がある。
 このため、憲法成立のカギは、旧フセイン政権の要人を輩出した都市モスルを含むニネベ州の動向だ。ただ、モスルにはクルド人も多数居住しており、同州での反対票3分の2の獲得は困難とみられ、ライス米国務長官は滞在先のロンドンで憲法草案は承認されるだろうと語った。 
(時事通信) - 10月16日23時0分更新

65片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/16(日) 23:47:42
前回に続き、創価学会向けの面も大きいか。

与党でサマワ視察検討 自衛隊の派遣延長問題
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051016-00000024-kyodo-pol

 公明党の冬柴鉄三幹事長は16日のNHK番組で、イラクへの自衛隊派遣延長問題について「去年は(自民党の武部勤幹事長とイラクに)2人で行き、非常に安定した治安状況だったから、もう一度延ばそうと判断した。(今年も)そういうことになるかもしれない」と述べ、自衛隊が駐留する南部サマワの治安情勢を確認するため、与党で現地視察を検討する考えを示した。
 武部氏も「さまざまな角度から実情、実態を把握する必要がある」と応じた。
(共同通信) - 10月16日13時11分更新

66片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/17(月) 01:57:24
イラク治安部隊20万人に 米国防総省発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051014-00000102-kyodo-int

 【ワシントン13日共同】米国防総省は13日、イラク駐留米軍が訓練している軍と警察などイラク人治安部隊が計20万人を超えたと発表した。一方で、治安部隊に武装勢力が潜入していることを公式に認めた。
 同日、米議会に提出されたイラクの治安情勢に関する報告書は、米軍から独立して作戦を実行できるのはわずか1個大隊とした。
 ブッシュ政権は、イラク新憲法案承認の是非を問う15日の国民投票などの政治プロセスをにらみ、イラク人治安部隊の育成を急いで米軍の早期撤退につなげる構想だけに、ロイター通信によると、議会から早くも失望の声が上がっている。
 報告書によると、イラク軍は88個大隊、警察などが28個大隊。国防総省当局者は最新の数字として、軍が約9万4000人、警察などが約10万6000人としている。
(共同通信) - 10月14日12時48分更新

67片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/17(月) 23:20:04
政治参加路線に限界も スンニ派に「数の壁」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051017-00000186-kyodo-int

 【カイロ17日共同】イラク国民投票で、新憲法案に反対のイスラム教スンニ派が予想外の高投票率を示し、同派の政治参加が進んだと評価されている。しかし、人口の約20%にすぎないスンニ派が議会で早期憲法改正などの要求を実現するには「数の壁」があり、同派の政治参加路線にも限界が見えている。
 武装勢力の支持基盤とされるスンニ派に政治参加に対する失望が広がれば、武装勢力への共感が再び増幅しかねない。12月の総選挙へ向けて、シーア派の世俗派やクルド人勢力との連携が鍵を握りそうだ。
 今年1月の国民議会選挙では、スンニ派の多くは「米占領下で公正な選挙は不可能」などとして参加しなかった。スンニ派を政治の枠組みに取り込み、不満を吸収することが、武装勢力の支持基盤を切り崩すためにも、課題となっていた。
(共同通信) - 10月17日20時13分更新

68片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/17(月) 23:24:26
イラク国民投票、スンニ派多数の4県で高投票率
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051016-00000313-yom-int

 【カイロ=岡本道郎】15日実施されたイラク憲法草案の賛否を問う国民投票は16日、全土18県ごとに開票作業が行われた。独立選挙管理委員会の発表などによると、今年1月の暫定国民議会選挙を事実上ボイコットしたイスラム教スンニ派が多数派を占める4県で高投票率が記録された模様。

 連邦制への反発などから草案反対キャンペーンを展開してきた同派の政治プロセス関与方針を裏付けるもので、投票の多数は反対票と見込まれており、草案否決を意味する「18県中3県以上で3分の2の反対票」という条件に達するかどうかが最大の焦点だ。

 ロイター通信が報じたところによると、有権者約1560万人のうち約1000万人が投票したといい、投票率は暫定国民議会選挙時の58%を上回る60%台半ば前後になる見通し。中でも、スンニ派住民が多数派を占める地域での高投票率が顕著で、同選管のファリド・アヤル報道官が15日夜発表した県別概算投票率によると、ニネベ、ディヤラ、サラハッディンの同派多数派県で「66%以上」の高投票率を記録した。
(読売新聞) - 10月17日0時56分更新

69片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/25(火) 11:44:23
イラク国民投票:第2次暫定結果 憲法案承認の可能性濃厚
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20051025k0000m030119000c.html

 【カイロ高橋宗男】イラクの独立選挙委員会は24日、15日に行われた国民投票の第2次暫定結果を公表、西部アンバル県で96%が新憲法案に反対したことを明らかにした。イラク基本法は憲法案承認の条件を「全体で賛成過半数、かつ3県で反対が3分の2以上にならないこと」と定めており、反対3分の2以上の県はイスラム教スンニ派が多数派を占める同県と中部サラハディン県の2県となった。

 スンニ派が多く、注目の集まっている北部ニネバ県の結果は後日に持ち越されたが、同県は賛成多数との見方が支配的で、憲法案承認の可能性が濃厚だ。

毎日新聞 2005年10月24日 23時03分

70片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/10/26(水) 03:21:41
イラク憲法案を承認 12月に選挙、正式な政府樹立へ
2005年10月25日21時42分
http://www.asahi.com/international/update/1025/016.html

 イラク独立選挙管理委員会は25日、憲法案を巡る国民投票の確定結果を公表し、「憲法案が承認された」と発表した。賛成は全体で78.6%。焦点となっていたニネベ州での反対は約55%で、3分の2に達しなかった。イラク基本法の特別規定は「3州で反対が3分の2を上回ると否決」と定めているが、今回の結果この条件に達する州が2州にとどまった。この結果を受けて正式政府が年内に発足し、イラクの政治プロセスは最終段階を迎えることになる。

 投票率は約64%。一部の州では圧倒的な反対票が集まっており、投票はイラク国民の間の意見の違いを浮き彫りにした。憲法に反対するスンニ派をいかに政治プロセスに取り込むかが今後の課題となるとみられる。

 これまでの開票によると、反対投票が3分の2を上回ったのは、憲法案に否定的なスンニ派が多数を占める中北部4州のうちサラフディン、アンバルの両州。一方で、ディヤラ州では3分の2に達しなかったため、残るスンニ派州のニネベ州の開票結果が注目されていた。

 憲法案の承認を受けて、12月15日に新憲法下の体制を担う国民議会選挙が予定され、その結果を受ける形で、旧フセイン政権の崩壊後で初となる正式な政府が同月31日までに発足する。

 憲法案では、連邦制の導入が最大の焦点となった。シーア派とクルド人勢力が導入を進める一方、油田地帯が両勢力の地域に集中しているため、スンニ派の多くは「シーア派とクルド人が石油収入を独占し、国が分裂する」と反対。投票結果によると、北部のクルド人地区や南部シーア派地域で憲法案への賛成が軒並み9割を超えたのに対し、サラフディン、アンバル両州では逆に反対が8割を超えるなど、極端な形で意見が割れた。

71片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/11/03(木) 01:04:33
改革派の大使一掃か イラン、核問題に影響も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051102-00000083-kyodo-int

 【ロンドン2日共同】2日付の英紙タイムズは、テヘランの欧米外交筋の話として、イランのアハマディネジャド大統領が、イラン核問題の交渉に当たってきた英国、ドイツ、フランスに駐在するイラン大使ら少なくとも20人の大使らについて、改革派であることなどを理由に一掃するよう命じたと報じた。
 同紙は1979年のイラン革命後、最大規模の人事刷新と指摘。欧米当局などは、保守派のアハマディネジャド政権が、核問題でさらに強硬姿勢に出る兆候の可能性もあるとして懸念を強めているという。
(共同通信) - 11月2日12時26分更新

72片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/11/05(土) 23:42:33
イスラエル:ラビン氏暗殺10年 政治テロを懸念、世相が当時に酷似
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20051105ddm007030012000c.html

 【エルサレム樋口直樹】パレスチナ解放機構(PLO)との歴史的和解を果たし、オスロ合意(パレスチナ暫定自治合意)を導いたラビン元イスラエル首相が暗殺されてから、4日で10年の節目を迎えた。シャロン首相主導の占領地ガザ地区からの撤退によって、和平反対派の極右勢力による政治的暗殺の再発を懸念する声が世論の8割を超え、10年前の世相と似通った政治情勢を指摘する声が出ている。

 ラビン元首相は95年11月4日夜、テルアビブで行われた平和集会の席上、極右思想を持つユダヤ教原理主義者のイガル・アミール服役囚(当時25歳)に射殺された。93年のオスロ合意によって占領地のパレスチナ人に初めて自治権を与え、「土地と平和の交換」に踏み切った元首相は、占領地を「神から与えられた地」と信じるアミール服役囚にとって裏切り者と映ったからだ。

 シャロン首相は今年8月、ガザ地区の全ユダヤ人入植地21カ所の撤去を柱とする撤退を強行。これに反対する極右勢力から「裏切り者」「独裁者」などと激しい非難を浴び、自らが率いる右派の最大与党リクードは賛否両派に分裂した。ラビン元首相もシャロン首相も手詰まり状態にある占領政策の打開を目指し、極右勢力の反発を招いた点で似ている。

 独立系の研究機関「イスラエル民主主義研究所」が7月に行った世論調査によると、「再び政治的暗殺が起こる可能性はあるか」との問いに、84%近くが「イエス」と答えた。世俗派や左翼の回答者では90%が政治テロの再発を危惧(きぐ)している。

 実際に撤退に反対する宗教右派のラビ(ユダヤ教導師)がシャロン首相を呪う秘儀を行うなどしており、首相周辺には本人の姿が隠れるほど多数の警護員が配置され、首相府や官邸の警備は厳重を極めている。

 ラビン元首相の暗殺後、オスロ合意で高まった和平ムードは急速に冷却化した。ガザ撤退は和平プロセス再開へのチャンスを内包しているだけに、撤退に賛成した大多数のイスラエル人は懸念を強めている。

 イスラエルでは12日に元首相を追悼する大規模な記念集会が予定され、クリントン前米大統領が演説する。また、ライス米国務長官らが出席する行事も予定。ガザ撤退を機に和平ムードを喚起する狙いも込められている。

毎日新聞 2005年11月5日 東京朝刊

73片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/11/12(土) 01:38:06
イスラエル労働党党首選でペレス元首相が敗北、連立反対のペレツ氏が当選
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051110-00000534-reu-int

 [テルアビブ 10日 ロイター] イスラエルで9日に行われた労働党党首選で、現党首でノーベル平和賞受賞者のシモン・ペレス特別副首相(元首相)が敗北し、与党リクードとの連立に反対しているアミール・ペレツ労働総同盟会長が勝利した。
 得票率は、ペレツ氏が42%、ペレス氏が40%。
 当局者は、党の選挙管理委員会が、ペレツ氏が優勢だった複数の投票所で不正があったとするペレス氏の訴えを却下したと説明した。
(ロイター) - 11月10日16時43分更新

74片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/11/17(木) 01:39:13
総選挙、またあるのかいな。

イラク総選挙まで1カ月 世俗主義勢力が結集 スンニ派巻き込み連立も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051116-00000009-san-int

 【カイロ=加納洋人】フセイン旧政権崩壊後の本格政権を発足させることになるイラク国民議会選挙(定数二七五)の投票が一カ月後の十二月十五日に迫った。一月末の総選挙をボイコットしたイスラム教スンニ派勢力も今回は参加する方針だが、宗派を問わない世俗主義勢力が巻き返しの動きを見せており、現在のシーア派宗教勢力とクルド人の連立体制が崩れ、世俗派勢力やスンニ派を巻き込んだ連立政権が成立する可能性もでてきた。
 最大会派のシーア派連合会派「統一イラク同盟」には、イラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)とダアワ党の二大宗教政党に加え、今回、新たに反米強硬派のムクタダ・サドル師派も加わった。
 前回の総選挙で同会派は、イラクのシーア派最高権威であるアリ・シスターニ師の支持を得て、人口の約六割を占めるシーア派住民を背景に、過半数の百四十議席を獲得した。しかし、今回、シスターニ師は移行政府の実績に不満を示し、いずれの政党・会派も支持しないことを表明。同会派は大幅に議席を減らし、過半数を確保できないとの見方も出ている。同会派は、シーア派住民に人気のあるサドル師派を抱き込み、議席減を最小限に食いとどめることを狙っている。
 第二勢力のクルド人の連合会派「クルド同盟」は北部キルクークの帰属問題などをめぐり統一イラク同盟のジャアファリ首相と対立を深めており、統一イラク同盟との連立維持には固執しない方針だ。選挙結果次第では、シーア派の世俗勢力などと連立を組む可能性も出ている。
 このため、世俗主義的なシーア派のアラウィ前首相やチャラビー副首相が率いる新会派や、スンニ派の新会派が選挙の鍵を握る存在として浮上している。
 アラウィ氏は宗派を超えた世俗主義勢力からなる新たな連合会派「イラク国民名簿」を結成。同会派にはスンニ派のヤワル副大統領の「イラク人」やイラク共産党、パチャチ元外相(スンニ派)ら、現在の宗派色の強い移行政府に不満を持つ世俗主義勢力が結集している。
 一方、スンニ派は、十月の新憲法をめぐる国民投票で賛成に回った「イラク・イスラム党」を軸に三政党が新たに連合会派を結成した。米国主導の民主化プロセスに反発が強いスンニ派住民が、どの程度選挙に参加するかは不透明だが、同会派はアラウィ氏の新会派などとの連立も視野に入れ、影響力を確保したい意向だ。
(産経新聞) - 11月16日3時11分更新

75片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/11/17(木) 02:50:04
強気貫くイラン新政権
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20051024/mng_____tokuho__000.shtml

 レバノン元首相暗殺事件へ関与が疑われ、米国が敵視するシリアが国連調査委員会報告書で、状況から「クロ」とされる中、核兵器開発疑惑を抱えるイランも、来月の国際原子力機関(IAEA)理事会で、制裁の前提となる国連安全保障理事会への付託を受ける可能性が高まってきた。しかし、こちらはシリアと違い意気軒高。発足間もない保守派新政権は欧米との対決を辞さない構えだ。 (田原拓治)

 二年前から、瀬戸際の攻防が続くイランの核兵器開発疑惑。新局面は八月、イランがウラン濃縮の前段階となる「転換」の再開に踏み切ったことで始まった。

 イランは原子力の平和利用を説き、ウラン濃縮を含む核燃料サイクルも権利の範囲内と主張。欧米諸国はそれを否定し、イラン中部イスファハンのウラン精錬施設やナタンズのウラン濃縮施設などの全面廃棄を含む措置を求めてきた。

 九月のIAEA定例理事会では従来、米国との緩衝役だった英仏独もさじを投げた。とはいえ、国連安全保障理事会(安保理)への付託では一致できず、欧米諸国は包囲網の強化とイランの翻身に望みをかけ、安保理付託を先送りした。

 だが、イランの翻身は望み薄だ。なぜか。それは文明の対話を掲げた改革派前政権と違い、アハマディネジャド新政権が徹底した「欧米嫌い」だからだ。

 外交方針は対外関係だけでは決まらない。むしろ、内政が要因になりがちだ。六月の大統領選で当初、アハマディネジャド氏は下馬評にも上らなかった。当選はポピュリズム(大衆迎合主義)の産物だった。

 「開放改革」路線を掲げたハタミ前政権に国民は大きな期待を抱いた。だが、その八年間の抵抗は結局、治安機関や司法当局を牛耳る保守派に抑えられた。

■改革派政権下で汚職などまん延

 改革の成果が出ない一方で、経済成長に伴い汚職や腐敗は社会にまん延。改革派が比較的裕福な知識人階層に支持が厚いこともあり、保守的な多数の貧困層は腐敗一掃への熱望を同じ貧しい鍛冶(かじ)屋の息子である「清貧の人」アハマディネジャド氏に託した。

 おそらく、この選択には外交など眼中になかったのだろう。一方、この結果を何より歓迎したのは最高指導者のハメネイ師だ。ハメネイ師は欧米との協調を「西側の文化侵略」と切って捨てる。改革派をかねて苦々しく思っていた。そんな同師の意向からか、新政権にはイスラム保守主義者たちがそろい踏みした。

 例えばプルモハンマディ内相は、一九九〇年代後半にイラン社会に衝撃を与えたリベラル文化人連続殺害事件の黒幕とされるファラヒアン元情報相の子飼い。情報相のモホセニエジェイ師も保守派の牙城、聖職者特別法廷のボスとして改革派系のジャーナリストや文化人を次々と投獄した。文化イスラム指導相のハランディ氏やアシュリー教育相はともに「ケイハン」など保守系紙の編集長だ。

 イラン情勢に詳しい同志社大学一神教学際研究センターの松永泰行客員研究員は「新政権は内相、外相、情報相を除くと未経験の新人ばかり。外交に積極的な影響を与える要素はまったくない。新大統領も先月の国連総会演説で明らかなようにイデオロギー的な世界観に囚(とら)われ、外交センスを欠いている」とみる。

 「大統領の国連演説は国内の良識派などの間ではあまりに不評。そのため、新政権は通常の外交スタイルに軌道修正しようとしている気配もある」と松永氏は指摘する。が他方「大統領の経験不足やイデオロギー的な姿勢と、彼の下での外交折衝団のタカ派的姿勢は核兵器疑惑の外交的解決を今まで以上に困難にするのは確実」と悲観する。

76片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/11/17(木) 02:50:26
 ただ、イランには孤立しているシリアと異なり、前政権以来の独自外交の蓄積がある。それが強気な姿勢を支えている節がある。

 中国、ロシア、中央アジア四カ国でつくる「上海協力機構」。中ロ主導で、中央アジアから米国の影響を排除しようという地域共同体だ。イランは七月の同機構首脳会議にオブザーバー参加が認められた。ちなみに安保理で拒否権を持つ中ロは付託反対の立場だ。

 そして、経済大国への道を歩み始めたインド。イランの仇敵(きゅうてき)イスラエルと軍事面で協力関係があるにもかかわらず、九月にはシン外相がイランを訪問。来年着工予定のパキスタン経由の液化天然ガス(LNG)パイプライン事業に加えて、総額二百二十億ドルに上るLNG五百万トンの巨大輸入事業の確約を得た。

 米国のけん制で、九月のIAEA定例理事会ではインドもイラン非難決議に賛成した。しかし、これには国内で強い反発も。結果としてイランのエネルギーを切り札にした外交攻勢は功を奏している。さらに米国、イスラエルと関係が緊密なトルコにも「イスラム諸国には核技術を移転する準備がある」と誘い水をかける。

 こうしたイランの動きに米国は今月十四日、ボルトン国連大使が「イランは弾道ミサイルで運べる核兵器所有を決め、テロリストにも供与しようとしている」と非難。さらにイスラエルは先月、シャローム外相が「イランは六カ月以内に核兵器技術を確保する」と断定し、それに先立つ二月にはシャケディ空軍司令官が「空軍はイラン各地の核施設への爆撃に備えている」と緊張を高めている。

 イスラエルには八一年、イラクが建設中だったオシラク原発を空爆した過去がある。国連の外交舞台を飛び越えた軍事衝突の危険はあるのだろうか。

 米サンディエゴ大学の物理学者、ジョージ・ヒルシュ教授は「オシラク原発のケースでは核燃料が輸入される直前、空爆があった。ロシアは今年終わりか、来年初め、イランのブシェール軽水炉に最初の核燃料を届ける予定で、危険は高まっている」と懸念する。

 先月十七日付のサウジアラビアの英字紙アラブニュースは、イランが首都から約千キロの都市マシャドに堅固な指導部用地下ごうを建設したと報じ、制裁発動を阻まれた米国の攻撃を予想。イランによる十五万人のイラク駐留米軍への報復ミサイル攻撃を含む戦況展開の想定を掲載している。

 しかし、松永氏は「ブッシュ政権には、イランの封じ込めや攻撃を実施する余裕は国内的にも国際的にもない」と分析する。「安保理付託がせいぜいで、それも深刻な制裁を科す国際合意は得られないだろう」

■「ならず者国家」マイナスなのに

 ただ、全体状況は緊張増大へ向かうと指摘した。

 「安保理付託になれば『ならず者国家』扱いで、国益にはマイナスだが、イラン新政権がそれを理解しているのかは疑わしい」

(メモ)核不拡散条約(NPT)と国連安全保障理事会(安保理)への付託 NPTは米ロ英仏中の5カ国に核兵器の独占を認める代わりに5カ国の核軍縮を約束。一方で核の平和利用は認めており、イラン(1970年に加盟)もこの立場を主張している。NPTの番人役がIAEAで、IAEA憲章は加盟国に保障措置(核査察)協定違反があった際、理事会決議を通じて安保理への報告(付託)を義務付けている。ただ付託されても、90年代と2003年の北朝鮮のように制裁が発動されるとは限らない。

77片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/12/07(水) 12:05:40
イラク派遣1年延長、陸自の途中撤収に布石
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20051207AT1E0600V06122005.html

 政府は自衛隊のイラク派遣を1年延長するために変更する基本計画に期間途中の撤収を念頭に置いた表現を盛り込む。陸上自衛隊が活動する南部サマワの治安維持を担う英軍とオーストラリア軍が来年5月ごろの撤収を検討していることから、自衛隊も途中撤収ができるよう布石を打つ。

 現行の基本計画は「政府は(1)復興の進展(2)政治プロセスの進展(3)現地の治安状況(4)多国籍軍の活動や構成の変化――などをよく見極め必要に応じ適切な措置を講じる」と規定。これが事実上の撤収要件になっている。 (07:02)

78片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/12/10(土) 12:28:30
イラン:「イスラエルを欧州に」大統領発言に反発起こる
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20051210k0000m030005000c.html

 【テヘラン春日孝之】イランのアフマディネジャド大統領は8日、訪問先のサウジアラビアで記者会見し、イスラエルを欧州に移すべきだと主張する一方、ナチスによる第二次世界大戦中のホロコースト(ユダヤ人大虐殺)に疑問を示した。大統領は10月にも「イスラエルは地図から抹消されるべきだ」と発言、相次ぐ極論に欧米などから非難が起きている。

 またAFP通信によると、大統領は同日、イラン政府系の衛星テレビ局とのインタビューでも同趣旨の発言をし、「ドイツやオーストリアが、ナチスによるホロコーストの責任を感じているのなら、イスラエルはそれらの国の一部に移されるべきだ」と述べた。

 大統領は「なぜパレスチナのイスラム教徒が代償を支払わなければならないのか。(欧州に建国するなら)我々はそれを支持する。(パレスチナ)問題は根本的に解決される」とも語った。

 また、大統領はホロコーストについて会見で「欧州の一部の国はヒトラーが罪のないユダヤ人数百万人を殺したと主張し、疑う者を非難し投獄している」と主張した。

 ホロコーストでは約600万人が犠牲になったとされるが、イランの一部強硬派は「イスラエル建国を正当化するため誇張されている」と主張してきた。地元ジャーナリストによると、イランではフランスの哲学者ロジェ・ガロディ氏が約10年前に出版したホロコースト否定論の著作がイスラエル批判にしばしば利用されているという。

 大統領はイスラム革命(79年)への回帰志向が目立ち、先の「イスラエル抹消」発言では、革命を機に最高指導者となった故ホメイニ師の言葉を借用していた。イランは革命以来、パレスチナ支援のためイスラエルを敵視している。

毎日新聞 2005年12月9日 17時17分 (最終更新時間 12月9日 21時55分)

79片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/12/10(土) 12:30:01
自衛隊イラク派遣:首相示唆、来年前半撤退も 延長決定
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20051209k0000e010003000c.htm

 政府は8日、安全保障会議と臨時閣議を開き、イラク復興特別措置法に基づく基本計画を変更し自衛隊のイラク派遣期間を来年12月14日まで1年間延長することを決定した。小泉純一郎首相は閣議後に記者会見し、イラク南部サマワに派遣している陸上自衛隊の撤退時期について「英国、豪州政府と緊密な連携を取り、治安状況を十分考え、適切に判断していく」と、サマワの治安維持を担当する英豪軍とともに来年前半にも撤退させる可能性を示唆。防衛庁は来年3〜6月に陸自部隊を撤退させる日程を検討しており、イラクの復興状況をにらみながら米国や英豪政府との調整を急ぐことになる。

 小泉首相は会見で、派遣延長を決めた理由として(1)自衛隊の人道復興支援活動をイラク政府が高く評価(2)国連安保理が多国籍軍の駐留継続を全会一致で決議−−を挙げ、「イラク人自身の安定的な民主的政府を作ろうという努力を支援していくことが必要と判断した。国際社会の一員としての責任を果たすのが日本の利益につながる」と国民に理解を求めた。

 首相は陸自の撤退時期に直接言及するのは避けたが、「できるだけ早くイラク人自身がほかの国の力を借りないで自らの国をつくり上げる支援を考えたい」と、自衛隊による復興支援の終了時期を探っていることを示唆。閣議前の神崎武法・公明党代表との与党党首会談では「延長期間は1年だが、治安状況や多国籍軍などの状況を適切に判断したい」と延長期間内に撤退させることもあり得るとの考えを示した。神崎氏は会談後、記者団に「(陸自の撤退は)おそらく3月ぐらいから始まる」と語り、来年3月にも撤退に向けた動きが具体化する見通しを明らかにした。

 政府は03年にイラク復興特措法を4年間の時限立法として制定。陸自部隊約600人とともに航空自衛隊の空輸部隊をイラクに派遣する基本計画を03年12月に閣議決定し、昨年12月に1年間延長していた。今回、変更された基本計画に撤退時期は明示されていないが、「英豪軍をはじめとする多国籍軍の活動状況、構成の変化を見極める」との記述が追加され、英豪軍と同時の撤退を示唆する内容になっている。政府は陸自の撤退後も、クウェート−イラク南部間で空輸活動を行っているC130輸送機部隊の派遣を継続することも検討している。【古本陽荘】

<基本計画の変更部分骨子>

◇派遣期間を06年12月14日まで1年間延長

◇政府プロセスの進展、治安状況、多国籍軍の活動状況をよく見極め、復興の進展状況を勘案して、適切に対応

◇国際社会の一員としての責務を果たす必要

 ◇首相「英豪両政府と連携取り、(撤退時期)適切に判断」

 イラクへの自衛隊派遣延長に伴う小泉純一郎首相の8日の記者会見の要旨は次の通り。

 −−イラク情勢が不透明な中、派遣延長を決めた理由は。

 首相 イラク人自身が今、民主的な政権を作ろうとしている。イラクの首相からは自衛隊の活動継続の要請を受けた。国連では全会一致で多国籍軍の駐留を採択した。国際社会の一員としての責任を果たすことが日本の利益につながると思い、延長を決定した。

 −−撤収条件として英豪軍の活動状況が明記された。撤退時期についての考えを。

 首相 英豪両政府と緊密な連携を取り、現地の治安状況を十分考え、自衛隊員の安全を期した中で適切に判断していく。英豪軍などの多国籍軍と協力していくことが自衛隊の人道支援を円滑にしていくために必要だ。

 −−米国内には陸自の他の地域での活動や空自の輸送範囲拡大を期待する声がある。

 首相 そのような話は承知していない。どの地域でやるか、今の活動以外にどういう活動があるかは独自に判断したい。

 −−自衛隊以外の支援は。

 首相 イラクの治安が改善されれば、日本の企業や民間ボランティアの活動など自衛隊以上の支援ができるし、用意がある。早くイラク人の力で治安を改善してもらいたい。

 −−自衛隊員に犠牲者が出た場合の対応は想定しているか。

 首相 自衛隊員の身の安全を確保するのが私の責任だ。

 −−イラク戦争の根拠だった大量破壊兵器の存在については証拠がないとの結論が出ている。

 首相 ここで撤退するとテロリストに味方するようなものだ。自衛隊の支援活動は必要だし、この民主化に向けた努力は正当化されると思っている。

毎日新聞 2005年12月9日 8時01分

80片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/12/11(日) 21:19:07
<イラク>フセイン元大統領 法廷を「米侵略」主張に利用
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051210-00000075-mai-int

 【カイロ高橋宗男】イラクのフセイン元大統領らの人道上の罪を裁くイラク特別法廷で、元大統領が存在感の誇示を狙っている。イラク移行政府や米国は裁判をテコに旧政権への決別を印象付けたい考えだが、元大統領は「米国による侵略」を主張するための舞台装置として法廷を利用している。
 元大統領は10月19日の初公判以降、一貫して「米国によって設置された法廷は違法だ」と主張。裁判長に「イラクが気高くあり続けるため、率直な発言を許してほしい」「息子の一人と対立しなければならないのは残念だ」と述べるなど、「イラク大統領」としての自負を強調してきた。エレベーターの故障で数分間遅刻した初公判では「(米軍に)修理を依頼する」と述べた裁判長に対し、「依頼ではない。命令しろ」と声をとどろかせた。
 公判では、元大統領暗殺未遂への報復でシーア派住民148人が処刑されたドジャイル事件(82年)の審理が進む。事件で拘束された証人が秘密警察による拷問の実態を明らかにすると、元大統領は「誇張だ。どの国の指導者も暗殺者を裁く権利を有している」とはねつけた。
 第3回公判(5日)では「英雄的なイラク革命が起きれば、お前は責任を取ることになる」と裁判長を糾弾し、「こんなゲーム(不公正な裁判)を続けるべきではない。私の首が欲しいならくれてやる」と言い放った。
 第4回公判(6日)の閉廷間際には「我々は3日間同じ服だ。下着もない。シャワーも浴びていない」と不満をぶちまけ、「不公正な法廷には出廷しない。地獄へ落ちろ」と出廷拒否を宣言した。翌7日の第5回公判は元大統領不在のまま行われた。
 ロイター通信によると、バグダッドのスンニ派住民は「出廷を拒絶し、実際に出廷しなかった。有言実行だ」と大統領の態度を称賛した。元大統領の一連のパフォーマンスに、イラク戦争後、少数派として発言力が大きく低下したスンニ派住民の反米意識を鼓舞する狙いがあることは否定できない。一方、旧政権下で抑圧されてきたシーア派住民やクルド人は逆に、休廷を繰り返す法廷への不満を高めている。
 裁判長は7日の第5回公判で、15日に実施される連邦議会選挙を考慮し、21日まで休廷すると宣言。次回公判以降も検察側の証人調べが続く見通しだ。
(毎日新聞) - 12月10日19時56分更新

81片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/12/18(日) 23:10:16
単に言いたいこと言ってるだけなんだろうな・・・

過激発言、歯止めなし イラン大統領「虐殺」否定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051218-00000073-kyodo-int

 【テヘラン18日共同】イランの保守強硬派、アハマディネジャド大統領の過激な反イスラエル発言が止まらない。欧米社会が最も敏感に反応するナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の否定にまで踏み込み「誰も口をふさげない状態」(テヘランの外交筋)だ。国際社会での孤立を自ら招く発言に、イラン国内でも批判や困惑の声が上がっている。
 「欧米はユダヤ人虐殺という神話をでっち上げた」。大統領は14日、こう述べ、ホロコーストの存在に疑問を呈しイスラエルの欧州移転を要求した8日の発言をさらに強めた。
 犠牲者約600万人とされるホロコーストへの反省と克服は戦後欧州の原点。ドイツなどではその否定が犯罪となるほど。核問題でイランに同情的なロシアや、世界最大のユダヤ人社会を抱える米国も発言に激しく反発、欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長は「イランには国民にふさわしい大統領がいない」と資質に疑問を投げ掛けた。
(共同通信) - 12月18日17時39分更新

82片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/12/18(日) 23:45:32
パレスチナ地方選でハマス躍進 主流派ファタハは分裂
2005年12月18日18時45分
http://www.asahi.com/international/update/1218/003.html

 昨年12月に始まったパレスチナ自治区内の地方選で4回目の選挙が15日に行われ、17日の選挙管理委員会の集計によると、イスラム過激派ハマスがヨルダン川西岸の主要都市で躍進した。来年1月に予定されている自治評議会(国会に相当)の選挙をめぐっては、パレスチナ解放機構(PLO)の主流派ファタハが新旧両世代の対立から分裂。評議会選でもハマスが躍進する可能性が高まっている。

 今回選挙が行われた40自治体のうち、ファタハが有力と見られていた西岸北部の都市ナブルスで、ハマスが定数15のうち13議席を獲得。別の都市ジェニンでもハマスが過半数を得た。ただ、ファタハは小規模な自治体で勝ち、今回選挙での獲得議席数ではハマスとほぼ同数になった。

 総数で300を超す自治体のうち、これで8割以上の議席が決まった。5回目の地方選が最後となるが、時期は未定だ。

 一方、1月の自治評議会選挙をめぐっては、ファタハは若手の新世代が故アラファト議長に連なる旧世代のまとめた候補者リストに反発。イスラエルの刑務所に終身刑で服役しているマルワン・バルグーティ氏らが新党「未来」を結成して独自のリストを提出した。

 自治政府のアッバス議長が候補者リストを決める際、汚職体質が指摘される旧世代を上位に入れようとしたため、これに怒った若者たちがガザや西岸の一部で選管事務所を襲撃するなどした。

 結局、アッバス議長はバルグーティ氏を筆頭候補にした公式リストを提出したが、まだ多数の旧世代が残り、若手の反発は収まりそうにない。

83片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2005/12/23(金) 13:49:02
イラク国民議会選 「宗派・民族に忠実」不変
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051221-00000008-san-int
シーア派宗教勢力優勢/世俗主義会派は伸び悩み
 【カイロ=加納洋人】イラク戦争後の本格政権樹立の母体となる議会を選出する国民議会選挙(定数二七五)は二十日までの開票の結果、現在の移行政府で主導権を握るイスラム教シーア派宗教政党の連合会派がリードし、当初、躍進が予想されたアラウィ前首相率いる世俗主義の連合会派が伸び悩む展開をみせている。民族・宗派主義の克服が課題となった今回の選挙だが、一月の暫定国民議会選と同様、国民の多くが自らの民族・宗派に忠実に投票する傾向に変化がないことが浮き彫りになってきた。
 イラク選挙管理委員会が十九日に発表した中間開票結果によると、最大選挙区のバグダッド県(五九議席)では、開票率89%の段階で、ジャアファリ首相ら率いるシーア派連合会派、「統一イラク同盟」(UIA)が58%を獲得し、選挙に初参加したスンニ派の連合会派「イラク合意戦線」が19%で続いている。
 注目されていたアラウィ氏(シーア派)率いる世俗主義の新会派「イラク国民名簿」は約14%にとどまっている。同会派は宗派対立の克服を唱え宗派を超えた世俗主義勢力が結集、イラクの民主化を主導する米国はUIAに対抗する勢力として議席増を期待していた。
 スンニ派会派とともにイラク国民名簿にも票が集まるとみられるスンニ派地域の大半の票が開いておらず、最終情勢は変わり得るが、アラウィ氏の会派が躍進するのは厳しい情勢となってきた。
 また、UIAを離脱した世俗主義派のチャラビー副首相率いる「イラク国民評議会名簿」も1%以下と低迷している。
 UIA陣営には今回、シーア派貧困層に人気の高い反米強硬派指導者、ムクタダ・サドル師派も参加。首都バグダッドで票を減らすと予測されていたUIAが他を引き離しているのは、同派貧困層が住む「サドルシティー」などでの動員が成功したためとみられる。
 一方、二十日の選管中間発表によると、北部クルド人自治区のアルビル県やドホーク県では、タラバニ大統領ら率いる連合会派、「クルド同盟」が89%以上の票を獲得。ムサンナ県やナジャフ県など南部のシーア派住民が多く住む地域ではUIAが80%以上を手にし圧勝が確実な情勢だ。スンニ派勢力などは不正があったと批判を強めており、最終結果を受けて成立する本格政権でも民族・宗派間の亀裂が残る恐れが出てきた。
(産経新聞) - 12月21日2時47分更新

84片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/01/08(日) 18:15:58
シャロン新党「カディマ」、他党が切り崩し工作
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060107-00000115-yom-int

 【エルサレム=佐藤秀憲】再度の脳出血で6日に入院先のエルサレムの病院で緊急手術を受けたイスラエルのシャロン首相の容体は、7日も依然、深刻な状態が続いている。

 こうした中、首相率いる中道政党カディマ(前進)に対する他党の切り崩し工作が激化。世論調査で優位に立つカディマが、3月の総選挙まで現在の勢いを維持できるかは、予断を許さない情勢だ。

 カディマの後継党首候補と目されるオルメルト首相代理は6日、ノーベル平和賞受賞者で、労働党を離党してカディマ支持に回ったペレス元首相と会談した。その場でオルメルト氏は、ペレス氏に対し、副首相格での厚遇を約束したと見られている。

 労働党が和平推進派の象徴的存在であるペレス氏に復党を働きかけており、もし同氏がこれに応じればカディマの解党につながりかねないからだ。今やカディマの命運を握る立場のペレス氏だが、同氏自身が党首、さらには首相に返り咲くことを願っているとの見方も一部にあり、「シャロン後」を巡る動きは複雑だ。

 右派政党リクードも、離党してカディマに加わった議員に対し復党を呼びかけている。

 世論調査では依然高い支持率を維持しているカディマだが、シャロン首相の病状に対する“同情票”が集まっている可能性もある。このため、勢いを維持するには、後継体制を整え、切り崩しを防がねばならない。

 後継党首として、オルメルト氏のほか、モファズ国防相やリブニ法相らの名も挙がっているが、いずれにしろ、シャロン氏のような強力な指導力は持ち合わせていない。
(読売新聞) - 1月8日0時24分更新

85片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/01/09(月) 21:16:17
イスラエル ペレス氏、新党陣営へ 首相代行に全面協力表明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060109-00000008-san-int

 【カイロ=加納洋人】イスラエルのシャロン首相(77)が脳出血で倒れる前に旗揚げした新党カディマ(前進)陣営に、ペレス元首相(82)がとどまる可能性が高まった。同氏に対し、中道左派の労働党が復党を働きかけていたが、ペレス氏は八日、オルメルト首相代行に全面協力すると表明した。
 新党カディマに対する他党の切り崩し工作が激しくなる中、焦点となっていたペレス氏の動向について、ペレス氏は八日朝、イスラエル放送(ラジオ)のインタビューで、カディマのオルメルト首相代行に全面協力する意向を示した。また、イスラエル紙ハアレツ(電子版)は、オルメルト氏に近い筋の話として、ペレス氏がカディマ陣営にとどまる見通しだと伝えた。
 ペレス氏は、オルメルト首相代行との六日の会談後も明確な態度を示さず、カディマ幹部の間からは「ペレス氏は(新党と労働党をてんびんにかけ)自分の値打ちを引き上げようとしている」との批判が出ていた。
 オルメルト氏は会談のなかでペレス氏に対し、総選挙の比例代表名簿の五位以内にペレス氏の名前を置き、新政権では閣僚に登用することを約束したという。両氏は近く再会談する予定。シャロン首相が倒れたことで、弱体化が懸念されるカディマは、オルメルト氏を後継党首に据え、ペレス氏を取り込むことで難局を乗り越える方針だ。世論調査ではペレス氏がカディマを率いた場合、総選挙(定数百二十)で四十二議席を獲得するという結果が出ている。
(産経新聞) - 1月9日2時36分更新

86片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/01/12(木) 18:08:45
ねーむれー ねーむーれー わーたしたちの みーらいわぁぁぁ

名簿1位にシャロン氏も 新党カディマ、人気利用
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060111-00000216-kyodo-int

 【エルサレム11日共同】イスラエル放送は11日、重体となっているシャロン首相が旗揚げした新党カディマが、病状の回復状況によっては、3月の総選挙で党の候補者名簿の第1位にシャロン氏を据えることを検討していると伝えた。
 今も健在なシャロン人気を利用し、選挙戦を有利に進める狙いとみられる。ただし、同氏の首相への復帰は絶望視されており、首相候補はオルメルト首相代行とする方針。
 イスラエル・テレビが9日に行った世論調査では、カディマの支持率はシャロン氏の入院後も好調で、オルメルト氏が党首を引き継いだとしても、国会定数120のうち45議席を獲得できるとの推計結果が出た。中道左派の労働党は18議席、右派のリクードは15議席で、ライバル政党を大きく引き離している。
(共同通信) - 1月11日19時49分更新

87片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/01/15(日) 02:30:28
4閣僚が辞表提出へ リクード、最終的に妥協
2006年 1月13日 (金) 01:43
http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/kokusai/20060113/20060113a3160.html

 【エルサレム12日共同】イスラエル放送は12日、同国の右派政党、リクードに所属する4閣僚が13日までに辞表を出すことを決めたと伝えた。

ネタニヤフ党首(元首相)は12日の辞表提出を指示したが、閣僚らは15日付で辞表を出す構えを見せて抵抗。シャロン首相離党で態勢立て直しが急務のリクード内で対立が表面化したが、最終的に妥協した。

指示通りに辞表を提出しなかったのは、ネタニヤフ党首が一方的に連立離脱を決めたことに対する反発とみられる。リクードの閣僚周辺からは「党首が威張り散らすことはできない」との声も出ているという。

88片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/01/27(金) 01:06:58
うわ・・・。選挙後のイスラエルの出方次第では相当ひどいことになるかも。

パレスチナ評議会選、ハマス勝利へ…内閣総辞職表明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060126-00000013-yom-int

 【エルサレム=三井美奈】25日投票のパレスチナ評議会(国会に相当、定数132)議員選で、パレスチナ自治政府のクレイ首相は26日、イスラム原理主義組織ハマスが第1党となる見込みだとして、アッバス自治政府議長に内閣総辞職の意向を伝えた。

 中央選挙管理委員会による暫定結果発表は26日夜(日本時間27日未明)にずれ込む見通しだが、ハマスが過半数の議席を獲得し、「ハマス内閣」が誕生する可能性が出ている。

 アッバス議長率いるパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ幹部で自治政府の和平交渉責任者、エレカト氏は26日、アッバス議長と会談後、「(議長は)ハマスに組閣を命じるだろう」と敗北を認めた上で、「ファタハはハマス主導の政権に参加しない」との意向を示した。

 選管筋はAP通信に対し、ハマスが地方選挙区(66議席)の大多数を獲得したと語った。複数の出口調査は、ファタハが第1党となると予測していたが、地方選挙区で複数出馬したファタハ候補が票を分裂させ、ハマス候補が効率的に議席を獲得している模様だ。

 ファタハ筋は、ハマスが過半数の約70議席を獲得したと発言。クレイ首相は「議長はハマスに組閣を命じるべきだ」と述べた。

 ハマス幹部で比例選名簿1位のイスマイル・ハニヤ氏もハマスは約70議席を獲得する見通しだと述べ、勝利に自信を示した。

 米国はハマスをテロ組織と位置づけ、武装闘争路線を変えない限り、接触を拒否する立場。ハマス幹部は26日、改めてイスラエルとの交渉拒否の姿勢を表明しており、ハマス政権が発足すれば、和平交渉の大幅な遅れは避けられない。

 25日夜発表のビルゼイト大の出口調査は、ファタハが得票率46・4%で63議席を獲得し、ハマスの58議席を上回ると予測。パレスチナ政策調査研究所の出口調査は、ファタハが58議席、ハマスが53議席を獲得すると予測していた。
(読売新聞) - 1月27日0時52分更新

イスラエルとの合意は可能=長期停戦の用意表明−ハマス指導者
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060127-00000002-jij-int

 【エルサレム26日時事】イスラム原理主義組織ハマスのガザ地区指導者ザハル氏は26日、アラブのメディアなどに対し、イスラエルを承認することなく、段階的な措置として、イスラエルとの合意は可能との見解を表明した。イスラエル紙ハーレツ(電子版)が伝えた。
 ザハル氏は、ヨルダン川西岸とガザ地区で暫定的に国家を創設した上での長期的な停戦という枠組みで、イスラエルと外交・治安・経済の合意を結ぶことは可能との考えを示した。
 ハマスはイスラエルを含む歴史的なパレスチナ全土の解放を掲げており、この理念に反しない形での妥協の用意があるとみられている。ザハル氏の発言には、政権入りを視野に、現実主義的な立場を内外に示す狙いがあるもようだ。
 また、ザハル氏は昨年末に期限が切れたイスラエルとの停戦について、「平静状態と呼ばれる約束を彼ら(イスラエル)も守るなら、われわれも継続する」と述べ、停戦を延長する可能性を示した。ただ、相手が攻撃を続けるなら、自衛のために停戦には応じないと指摘した。 
(時事通信) - 1月27日1時0分更新

89片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/01/27(金) 01:15:55
パレスチナ評議会選:ハマス大躍進 和平プロセス危機に
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060127k0000m030113000c.html

 【ガザ市(パレスチナ自治区)樋口直樹】パレスチナ評議会選挙でイスラエルの存在を認めないイスラム原理主義組織ハマスが大躍進したことで、当事者間の相互承認に基づく現行の和平プロセスは最大の危機を迎えた。ハマスが新政権を主導し、これまでの強硬路線を維持しようとすれば国際社会からの孤立化は必至で、停滞する和平プロセスは一層の混迷に陥ることになる。

 選管の公式発表を前にハマスが過半数の獲得を宣言すると、ヨルダン川西岸ラマラの自治政府議長府にファタハ幹部を乗せた車が続々と集まった。エラカトPLO交渉局長は「パレスチナの政治はこれまでとは全く違う局面に入ろうとしている」と述べ、ハマスの大躍進でパレスチナの政治地図が大きく塗り替えられ、従来の和平プロセスの枠組みが根本的に変化するとの見方を示した。

 ハマス自身にも、評議会の過半数を単独で制するつもりはなかった。「ファタハに次ぐ第2勢力として、新政権に隠然たる影響力を行使するのが狙いだった」と地元ジャーナリストは分析する。綱領でイスラエルの存在自体を認めていないハマスが新政権を主導した場合、イスラエルや国際社会との間で避けることのできない交渉を前に、自らが抱える矛盾に直面することになるからだ。

 「私たちはこれからどうなるのか。国際社会から『テロ国家』と呼ばれることになるのか……」。ガザ市の教師ヤヒヤさん(29)は、ハマス主導の新政権が誕生する可能性に戸惑いを隠さない。ファタハの支持者だったが、「腐敗したファタハに警告を与えるため」、今回の選挙ではハマスを支援した。「過半数を制するなんて考えもしなかった」という。

毎日新聞 2006年1月26日 21時53分 (最終更新時間 1月27日 0時23分)

90片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/01/27(金) 01:20:55
パレスチナ評議会(PLC)の基礎知識教えます 10年ぶりの立法府選挙
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1665569/detail

【アルジャジーラ特約22日】正式名称は「パレスチナ立法評議会(PLC)」。PLCはパレスチナ自治体の立法機関であり、直接選挙で選ばれたマハムード・アッバス議長とともにパレスチナ地域を統治する。

 4年毎に選挙で代わるが、前回選挙は1996年に行われた。1999年5月に実施されるはずだった選挙は、当時の自治政府が治安上の懸念とイスラエルの占領を理由に延期していた。2005年7月に施行されるはずだったが、またも延期され、今回の2006年1月25日となった。

 2大勢力のファタハとハマスは投票所近辺での武器携帯禁止で合意した。パレスチナ治安部隊は投票日前に投票を済ませ、当日は警備配置に就いた。

 東エルサレム、西岸、ガザ地区のパレスチナ人住民は投票できるが、イスラエルの市民権を持つパレスチナ人(約100万人)、他国にいるパレスチナ難民(約400万人)は除外される。

 東エルサレム在住のパレスチナ人有権者は約10万人。イスラエル政府は国際的な圧力で投票を許したが、ハマスには選挙運動を禁止した。

 選挙の運営は、パレスチナ中央選挙管理委員会(CEC)によって行われる。パレスチナ人の判事、弁護士、学識者で構成される。

監視は外国人343人とパレスチナ人1万7268人によって実施される。

 2005年の選挙法改正で、PLC選挙は政党リストによる比例代表制と小選挙区制の併用となった。政党リストの第3位までに必ず1名の女性候補者をリストアップせねばならない。また66議席のうち6議席はキリスト教徒に確保される。

 選挙前のPLCの構成は、ファタハが68議席。他に世俗議員12人、イスラム系議員7人、パレスチナ民主連盟(PDU)1人。

 今回選挙に参加した政党数は11。うち主な政党は5党である。

 ファタハ ・・・ アッバス大統領が率いる与党。解散前のPLCで全88議席中、68議席を占めていた。所属47議員、協力無所属21議員。汚職と縁故主義の批判を受け、世代間の内部対立が生じている。政党リストには45候補者を立てる。

 改革と変化 ・・・ イスラム抵抗勢力「ハマス」の政党名。議会選挙には初参加。清潔な政府を標ぼうし、社会福祉を重視。イスラエル占領勢力への武装抵抗は継続するとしている。政党リストには62候補者を建てた。

 第3の道 ・・・ ファイド財務相が党首。政党リストには25候補者を載せた。

 パレスチナ解放人民戦線(PFLP)・・・アハメド・サアダト(2001年、イスラエルの閣僚暗殺を命じたとして獄中にある)が率いるパレスチナ解放機構(PLO)を構成するグループ。

 独立パレスチナ党 ・・・ 人権活動家、ムスタファ・バルグーティが党首

 選挙に対する外国の姿勢では、イスラエルはハマスの入閣を認めた自治政府とは交渉せずと言明。米国は、ハマスをテロ組織と認定している。(翻訳・ベリタ通信=日比野 孟)
2006年01月26日17時07分

91片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/02/09(木) 20:58:40
ハマス、政権へ着々布石 外交団派遣、柔軟姿勢も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060208-00000259-kyodo-int

 【カイロ8日共同】パレスチナ評議会(議会)選挙で圧勝したイスラム原理主義組織ハマスが政権樹立に向け、着々と歩を進めている。国際社会の支持を取り付けるため外交団を派遣し、対イスラエル合意を尊重する柔軟姿勢ものぞかせながら、財政基盤や治安機関への影響力確保に向け布石を打っている。
 ザハル氏らハマス幹部は5日からエジプトを訪問。シリア在住の最高幹部マシャル氏も合流し、エジプト政府当局者らと会談した。カタールやサウジアラビア、イランなども今後訪れ支援を要請、欧米諸国からの財政援助凍結に備える方針だ。
 一方、アルマスリ報道官が7日、「ハマス主導の内閣が治安機関を指揮することになる」と述べるなど、ハマスは治安機関掌握にも意欲を見せている。
(共同通信) - 2月8日19時38分更新

92片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/02/22(水) 18:28:49
議長とハマス、和平で対立 自治政府分裂の恐れも
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060222-00000204-kyodo-int

 【ガザ市22日共同】パレスチナ自治政府のトップで穏健派のアッバス議長と、イスラム原理主義組織ハマスが、1993年のパレスチナ暫定自治宣言(オスロ合意)などイスラエルとのこれまでの和平合意をめぐって対立し、自治政府が分裂する恐れも出てきた。
 アッバス議長は21日、ハマスの首相候補ハニヤ氏に組閣を要請する際、合意順守を強く要求。しかしイスラエルの存在を前提にするオスロ合意の拒否はハマスの党是で、受け入れは困難だ。
 「オスロ合意に疑問を挟むことは許さない」。議長は18日、選挙後初招集されたパレスチナ評議会でハマスにくぎを刺した。側近のアブルデイネ議長府報道官は「自治政府にはイスラエルとの合意の履行義務がある」と強調。ハマスが応じなければ「複雑な事態になる」と警告した。
(共同通信) - 2月22日18時24分更新

93片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/02/28(火) 00:47:23
イスラエル承認に条件付きで言及…ハニヤ氏が単独会見
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060227-00000113-yom-int

 【エルサレム=三井美奈】パレスチナ自治政府の首相に指名されたイスラム原理主義組織ハマス幹部のイスマイル・ハニヤ氏(42)は26日、読売新聞との単独会見に応じ、「イスラエルが(将来の)パレスチナ国家の主権を尊重すると宣言すれば、共存に向けて話し合う用意がある」と言明した。

 ハマスが設立憲章で掲げる「イスラエル殲滅(せんめつ)」の基本方針転換の用意があることを示したものだ。

 ハニヤ氏は、イスラエル承認の条件として、同国による〈1〉1967年の第3次中東戦争で占領したヨルダン川西岸からの撤退〈2〉エルサレムを首都とするパレスチナ国家樹立の容認〈3〉収監中の政治犯釈放――をあげた。

 ただ、イスラエルは現時点で、併合した東部を含むエルサレム全域を「不可分の首都」と位置づけており、ハニヤ氏の提案はイスラエル側の拒絶を見越した上で、政治的揺さぶりを狙った可能性もある。

 また、日本について、米欧と異なり援助停止に慎重なことに謝意を示した上で、「中東和平に向けたどんな提案にも感謝する」と、和平プロセスへの貢献に期待感を表明。さらに、「第2次大戦後の占領から経済的復興を遂げた国。見習いたい」と述べ、社会基盤整備で日本政府の協力を得たいとの考えを示した。

 ◆イスラエル承認=パレスチナ解放機構(PLO)は1988年、限定的な形でのパレスチナ国家の独立を宣言するとともに、イスラエルの生存権(国家の存在権)を容認。これが93年の暫定自治宣言(オスロ合意)に結びついた。一方、PLOに属さないハマスは、生存権を認めず、「パレスチナ全土の解放」を唱えている。
(読売新聞) - 2月27日23時40分更新

94片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/02/28(火) 00:49:34
シャロン新党、勢い維持 イスラエル選挙まで1カ月
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060227-00000201-kyodo-int

 【エルサレム27日共同】中東和平の行方を左右する3月28日のイスラエル総選挙まで1カ月。シャロン首相が結成した中道路線の新党カディマは、首相が重体になった後も第1党の勢いを維持。ネタニヤフ元首相率いる右派政党リクードは、イスラム原理主義組織ハマス主導で近く発足するパレスチナ自治政府内閣へのより強硬な対応を主張して追い上げを図っている。
 対イスラエル攻撃を続けてきたハマスが自治政府の中核を担う見通しとなったことで、イスラエルでは和平実現への悲観論が拡大。和平交渉を放棄し、パレスチナとの境界線を一方的に画定するシャロン路線のカディマに支持が集まっている。
 リクードと中道左派の労働党にカディマが新たに加わり、主要3党が争う構図。最新の世論調査では、カディマが120議席のうち約40議席を獲得する勢い。リクードは約15、労働党は約20議席でカディマの支持票切り崩しに躍起だ。
(共同通信) - 2月27日18時52分更新

95片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/02/28(火) 00:52:10
イラク各派 連立協議推進を確認 抗争やまず首都警戒続く
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060227-00000008-san-int

 【カイロ=加納洋人】イラク中部のサマーラで二十二日発生したイスラム教シーア派の聖廟(せいびょう)爆破事件をきっかけに宗派抗争が激化したことを受け、移行政府のジャアファリ首相は二十五日夜(日本時間二十六日未明)、事件以降初めて、シーア派やスンニ派などの各派政治指導者と相次いで協議し、各派が事態沈静化に一致して取り組み、「国民融和」に向けた連立協議を進めていくことを確認した。しかし、事態収拾の兆しは見えず、内戦を懸念する声も上がり始めた。
 現地からの報道によると、二十五日の協議は、バグダッドの首相宅で行われ、首相のほか、タラバニ大統領(クルド人)、シーア、スンニ両派の政治指導者らが出席した。
 協議後、首相は「イラク人の敵はテロリストだけだ。シーア派とスンニ派が対立すべきではない」と述べ、各派の和解を図るための合意文書の作成などを提案した。
 同協議には、連立交渉の凍結を表明したスンニ派会派「イラク合意戦線」の代表も出席。同会派は連立協議を再開させる可能性を示唆した。
 一方、同日、バグダッド市内のスンニ派モスク(礼拝所)では、スンニ派イスラム法学者団体「イラク・ムスリム・ウラマー協会」やシーア派の反米指導者サドル師派の宗教指導者らが会談し、暴力停止と国内の宗教施設の復旧、保護などで、両者が協力していくことで合意した。
 これに先立ち、ドレイミ国防相(スンニ派)が同日、「もしイラクで内戦が勃発(ぼっぱつ)すれば、決して終わらない」と発言するなど、イラクの指導者の間で、内戦に対する深刻な懸念が広まっていた。
 こうした中、バグダッドでは前日に続き、車両の通行が禁止され、厳重警戒態勢が取られた。しかし、首都南部のドーラ地区では迫撃弾攻撃で十五人が死亡し、四十五人が負傷。中部ヒッラのバス停では小型バスが爆発、五人が死亡した。
(産経新聞) - 2月27日2時42分更新

96片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/01(土) 21:27:00
小政党ががんばった印象。リクードは追いつかれてるし。こうなれば幅広い連合は必至か。

カディマは29議席に イスラエル総選挙
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060331-00000065-kyodo-int

 【エルサレム31日共同】28日に実施されたイスラエル総選挙(定数120)で同国の中央選挙管理委員会は30日、最終結果を発表し、重体が続くシャロン首相の新党カディマは29議席を獲得した。
 ほかの各党の獲得議席数は労働党20、シャス12、リクード12、わが家イスラエル11、アラブ系政党9、国家統一・国家宗教党9、年金党7、ユダヤ教連合6、メレツ5。
(共同通信) - 3月31日10時34分更新

97片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/09(日) 00:55:51
米も直接援助停止 EUと連携、ハマスに圧力
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060408-00000016-kyodo-int

 【ワシントン7日共同】米国務省は7日、イスラム原理主義組織ハマス主導のパレスチナ自治政府に暴力放棄を促すため、同政府への直接援助を停止すると正式発表した。停止される援助の総額は最大4億1100万ドル(約486億円)に上る。
 米政府は今年1月のパレスチナ評議会選挙でハマスが勝利した直後から、自治政府への支援見直し作業に着手。この間、直接援助を既に停止していたが、もう一つの大口拠出先である欧州連合(EU)と連携して支援停止の方針を最終決定し、ハマスに強い圧力をかける。
 一方、国連機関などを通じたパレスチナ住民への人道支援は強化し、今後数年間で2億4500万ドルに増額する方針も示した。
(共同通信) - 4月8日8時20分更新

98片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/09(日) 00:58:40
イラン空爆計画の策定加速 米、核使用も「選択肢」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060408-00000131-kyodo-int

 【ニューヨーク8日共同】米誌ニューヨーカー(電子版)は8日、核兵器開発計画が疑われるイランに対する空爆作戦の策定作業をブッシュ米政権が加速させており、既に米軍部隊がイラン国内に潜入し標的の調査を開始したと報じた。「選択肢」として、米軍が現在保有する唯一の地中貫通型核B61−11の使用も検討されているという。
 米政府関係者が同誌に語ったところによると、ブッシュ大統領はイランが核爆弾保有を目指していると確信、イランのイスラム体制を打倒して「イランを救う」ことで歴史に名を残したいと考えている。しかし、政権内には空爆反対論が根強く、特に核攻撃については統合参謀本部などで一部の高官が抗議の辞任も検討している。
(共同通信) - 4月8日23時29分更新

99片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/10(月) 22:08:55
エジプト大統領:「イラクはすでに内戦状態」テレビ会見で
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20060410k0000e030007000c.html

 【カイロ高橋宗男】エジプトのムバラク大統領は8日放映された中東の衛星テレビ「アルアラビーヤ」とのインタビューで、「イラクはすでに内戦状態」と述べた。先にイラクのアラウィ元暫定首相がイラクの混乱を「内戦状態」と表現しているが、他の中東諸国の首脳による「内戦」の位置付けは初めて。

 ムバラク大統領は「イラクは内戦の入り口に差し掛かっているか」との質問に対し、「入り口ではない。内戦はほぼ始まっている。イラクがどのように融和できるか分からない。現状は破滅の一歩手前だ」と、宗派対立の深刻さを強調した。

 大統領はさらに「イスラム教シーア派のほとんどはそれぞれが居住する国ではなく、イランに忠誠心を抱いている」と述べ、イランの影響力拡大への懸念を表明した。

 こうしたムバラク大統領の発言に対し、イラクのジャファリ移行政府首相は9日、不快感を表明し、「内戦には程遠い」と反論した。

毎日新聞 2006年4月10日 10時00分

100片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/15(土) 22:10:10
まったく主体性がないから、これについては政府の判断とか推測してもムダ。
しょうがない状況だとは思うけど。

サマワ派遣陸自、交代隊の派遣命令延期…撤収期を模索
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060415-00000012-yom-pol

 政府は、イラク南部サマワに派遣している陸上自衛隊第9次復興支援群(第9次群)と交代する第10次群の派遣命令の発令を20日ごろに予定していたが、これを今月末まで延期する方針だ。

 早期撤収のためのタイミングを模索しながら、第10次群への派遣命令を出して部隊を交代させるか、第9次群を待機させたまま引き続き撤収時期を探るかを判断するためだ。

 陸自の活動は、テロ攻撃への対処など極度の緊張を強いられるため、派遣期間を約3か月に限定してきた。第9次群は、撤収作業をする予定で派遣された「精鋭部隊」(防衛庁関係者)で、1月末に派遣命令を受け、2月中旬に第8次群と交代した。

 しかし、イラク国内の宗派抗争激化などで本格政権樹立の動きも遅れ、陸自撤収のタイミングを見い出せないまま、5月中旬には活動開始から3か月を迎える。

 政府が第10次群の派遣命令を延期するのは、出国から部隊交代が完了するまで業務の引き継ぎなども含めると半月以上かかり、さらに現地情勢に慣れるまでに数日間が必要となるからだ。交代時期の前後に撤収が可能な状況になるなら、第9次群をそのまま現地に待機させて作業する方が撤収が円滑に進むと判断している。

 政府としては、砂嵐や50度を超える猛暑となる7月前に陸自部隊を撤収させるのが基本方針で、「イラク情勢が好転する兆しがあれば即撤収準備に着手して、できることなら第10次群を派遣しないで撤収作業に移りたい」(政府筋)との願望もある。ただ、防衛庁内には第9次群を「2か月も3か月もイラクに残しておくわけにはいかない」(幹部)との意見もあり、判断をいつまでも先延ばしするわけにはいかない。政府は、部隊を交代させるかどうかを見極めるため、週明けにも防衛庁幹部を米国や英国に派遣して情報交換をする。
(読売新聞) - 4月15日21時7分更新

101片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/20(木) 00:42:31
対イラン攻撃、排除せず=「主戦派」はチェイニー氏か−ブッシュ政権
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060419-00000064-jij-int

 【ワシントン19日時事】米国による対イラン攻撃をめぐる憶測が原油高の一因となる中、ブッシュ大統領は18日、イラン核問題の外交的解決を目指すと強調する一方で、「すべての選択肢がテーブルにある」と述べ、軍事攻撃も排除しない考えを示唆した。
 ブッシュ政権は今後、機会あるごとに攻撃をちらつかせ、イランのアハマディネジャド政権への圧力を強める「心理戦」を継続するとみられるが、イランの出方次第では、実際に攻撃に踏み切る可能性も否定できない。
 国防総省当局者は「対イランを含め、さまざまな軍事的対応計画を練っていないと考えるのは非現実的だ」と述べ、攻撃を想定した準備を行っていることを事実上認めている。
 攻撃の決定が実際に下されるかどうかが焦点となるが、米シンクタンク、カーネギー国際平和研究所のジョゼフ・シリンシオーネ不拡散部長は米公共放送の番組で、「ここ数週間、国防総省での対イラン攻撃立案の話や、チェイニー副大統領のオフィスでの(攻撃)論議などを耳にしている」と語り、副大統領が「主戦論者」との見方をほのめかした。 
(時事通信) - 4月19日15時1分更新

102片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/23(日) 20:04:35
過渡期かな。

カディマ、労働党が大筋合意=極右含む大連立政権発足へ−イスラエル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060423-00000055-jij-int

 【エルサレム23日時事】23日付のイスラエル各紙によると、先の総選挙(国会、定数120)で第1党となった中道政党カディマと第2党の中道左派・労働党は20日から21日にかけて行われた秘密交渉で、連立政権樹立について大筋で合意した。カディマが並行して進めている別の4党との連立協議も週内に完了、5月初めまでに政権が発足する見通しとなった。
 合意によると、閣僚の人選をめぐってはカディマが首相を含めて12ポストを獲得する一方、労働党にはペレツ党首が国防相に就任するなど7ポストが配分される。両党間では現在、労働党が求める最低賃金引き上げ政策をめぐって詰めの調整が行われている。
 このほか、宗教政党シャス、極右「わが家イスラエル」、ユダヤ教連合、年金党の4党が政権入りする見通しだ。6党合わせると定数の3分の2を超える84議席の大連立政権になり、閣僚も史上最大の27ポストが用意されるという。 
(時事通信) - 4月23日19時0分更新

103片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/23(日) 20:08:39
ハマス内閣行き詰まりぎみ。

ハマスとアッバス議長対立 治安権限の掌握めぐり
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060423-00000006-san-int

 【カイロ=加納洋人】パレスチナ自治政府で、治安権限の掌握などをめぐり、アッバス議長とイスラム原理主義組織ハマス主導の内閣との間で対立が深まっている。自治政府の治安組織は議長の支持母体であるパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハの影響下にあったが、ハマス内閣は二十日、ハマス主導の新たな治安部隊を創設することを決定。これに対し、アッバス議長が二十一日、議長令でこの決定を取り消し、急務の自治政府の治安組織再建は迷走しそうだ。
 自治政府の治安組織は一九九三年のオスロ合意後、PLO傘下にあったパレスチナ解放軍や民兵組織を吸収する形で組織された経緯から、事実上、ファタハの治安組織といってもよかった。
 しかし、二〇〇〇年秋からのイスラエルとの武力衝突の中で、自治政府の治安機関は破壊され、ファタハによる組織運営の行き詰まりも反映して、もはや自治政府の治安機関として実効性のほとんどない機関となり、再建の必要に迫られていた。
 こうした中で、ハマス内閣のシアム内相は二十日、ハマスの武装組織のほか、治安部隊などのえり抜きで構成する内相直轄の新治安部隊を創設すると発表した。
 部隊設立の任に当たることになった内務省監察官のアブサムハダナ氏は元ファタハ幹部だが、ハマスに転じ、イスラエルとの武力衝突の中で、武装各派からなる「パレスチナ民衆抵抗委員会」を創設し、イスラエル軍による暗殺作戦の標的にもなったとされる人物。イスラエル側は直ちに、新治安部隊創設の任を任された同氏を「悪名高いテロリスト」と非難した。
 これに対し、アッバス議長は二十一日、PLO執行委員会の承認を得たうえで、「すべての治安機関の指導者と隊員は(ハマス内閣の)決定を無視せよ」とする議長令を出した。
 在シリアのハマス政治部門責任者のハレド・マシャアル氏は同日、「パレスチナでは現在、二つの政府の政策が実行されている」と述べ、ファタハの指導者たちがハマス内閣を孤立させる米欧の戦略に加担していると非難した。
 ハマスは自治政府の内閣を握ったものの、ファタハの影響下にある治安部隊を掌握できず、新部隊の創設で治安面でも実権も掌握する姿勢を示そうとしたが、ファタハも抵抗を強めるとみられ、内閣はハマス、議長府はファタハという自治政府の矛盾は今後、深刻化しそうだ。
(産経新聞) - 4月23日2時52分更新

104片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/04/23(日) 20:11:17
イラク 首相にマリキ氏指名 宗派・民族対立の克服カギ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060423-00000005-san-int

 【カイロ=加納洋人】イラク国民議会は二十二日、本格政権の大統領にタラバニ移行政府大統領を再任し、タラバニ大統領は直ちに、イスラム教シーア派連合会派「統一イラク同盟」(UIA)幹部のジャワド・マリキ氏(55)を新首相に指名した。本格政権指導部が固まったことで、空転を続けてきたイラクの政治プロセスはようやく最終段階に向けて動き出した。しかし、マリキ氏の政治的手腕は未知数で、最大の課題である宗派・民族間対立の克服に指導力を発揮できるのか、疑問視する声も根強く残っている。
 イラク本格政権樹立に向けた動きは、イスラム教スンニ派とクルド人勢力がUIAのジャアファリ移行政府首相の続投に強く反発し、国民議会の第二回会合も招集できないまま、空転が続いていた。
 ジャアファリ氏続投には米国なども難色を示し、UIA内でもイラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)を中心に抵抗が強まっていた。このため、UIA自体がこのままでは分裂しかねないとの危機感が高まり、UIAはようやく二十一日、ジャアファリ首相が代表を務めるシーア派政党ダアワ党でナンバー2のマリキ氏を次期首相候補に選出した。
 マリキ氏の首相候補選出について、これまで執拗(しつよう)にジャアファリ首相の退陣を要求してきたスンニ派内で「イラク合意戦線」幹部は二十一日、歓迎の意向を表明。AP通信によると、スンニ派有力指導者のドレイミ氏は「ジャアファリ氏でなければ誰でもいい」と語り、他の会派にとっても政治空白が続くことへの懸念は極限まで高まっていた。
 マリキ氏擁立は、このような状況下の「妥協の産物」であり、英BBCは「マリキ氏の成功は政治的手腕や立場にではなく、彼の人格にかかっている」と論評した。
 マリキ氏の経歴からはジャアファリ氏との違いは鮮明には読み取れない。そもそも、ジャアファリ氏辞退の声明を読み上げたのがマリキ氏であり、同じ党の幹部としてジャアファリ氏の側近という位置付けにある。
 さらに、マリキ氏はフセイン政権崩壊後、旧支配政党バース党関係者の公職追放を審査する「脱バース党化委員会」を率いるなどシーア派の政治主張に忠実で、スンニ派から強い反発を受けた過去もある。ただ、暫定政権下で憲法起草に携わり、実務的手腕には一定の評価も受けていた。
 マリキ氏は首相指名を受けた後、「国民融和政権を樹立する」と表明し、特定の会派に偏らない内閣を樹立する考えを示した。同氏は三十日以内に組閣を行う。
 国民議会では同日、副大統領にSCIRIのアブドルマハディ氏と「イラク合意戦線」のアルハシミ氏の二人を選出した。
(産経新聞) - 4月23日2時52分更新

105片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/05/07(日) 22:43:49
外為法での金融制裁打診 イラン核で米が日本に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060506-00000101-kyodo-int

 【ワシントン6日共同】ウラン濃縮活動を続けるイランへの制裁措置を視野に入れるブッシュ米政権が、日本政府に外為法を使った独自の金融制裁発動の可能性を実務レベルで打診していることが6日、分かった。複数の日米関係筋が明らかにした。
 ジョゼフ国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)も同日までに「拡散を行う者を金融面でも孤立させるため、各国による適切な法的メカニズムの整備が望ましい」と共同通信に言明。日本にも対応検討を促し、国連安全保障理事会の動きとは別に「有志国」による対イラン制裁の選択肢を堅持する必要性に触れた。
(共同通信) - 5月6日19時0分更新

106片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/05/14(日) 12:00:41
イラク 閣僚ポスト争奪熾烈 石油・内務・国防なお難航
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060514-00000010-san-int

 【カイロ=加納洋人】「イラク民主化」の最終段階となる本格政権樹立に向けた各派間の組閣交渉は、最終段階に来て、石油相など重要閣僚ポストをめぐる争奪戦が激しくなり、調整が難航している。マリキ次期首相は、近日中に組閣名簿を発表するとしているが、各派は権益確保に懸命で、次期首相が各派をまとめきれるか、手腕が問われている。
 四月二十二日に次期首相に指名されたイスラム教シーア派連合会派「統一イラク同盟」(UIA)幹部のマリキ氏は当初、九日にも閣僚名簿を発表する予定だった。
 しかし、各派の調整は難航。マリキ氏は九日、記者会見で「組閣作業は90%終了した」と述べ、数日中に組閣できるとの見通しを示したものの、十三日も各派の調整が続いている。
 最大の焦点となっているのは、巨大利権を握る石油相と、治安回復にかかわる内相、国防相の三閣僚ポストだ。
 昨年四月に発足した移行政府では、シーア派が内相ポストを獲得。宗派対立が激しくなる中、スンニ派は、内務省を掌握したシーア派が自派民兵組織からなる「暗殺部隊」を組織し、スンニ派住民を虐殺しているとの批判を繰り返してきた。
 こうした批判を受け、マリキ氏は九日、「内務、国防の両相は独立系の人物が就任し、主要政党や民兵組織と関係のある人物は就任しない」と発言。シーア派政党、イラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)幹部のジャブル移行政府内相の続投を否定した。
 しかし、SCIRIの幹部や民兵組織「バドル軍」は、これに反発。ジャブル氏の内相続投に固執している。シーア派が警察力を失った場合、フセイン政権下で治安機関を握っていたスンニ派が巻き返しを図る可能性があるからだ。
 一方、国防相ポストの獲得を目指すスンニ派会派「イラク合意戦線」の幹部も十日、「国防相ポストが取れない場合、政権に加わらない可能性がある」と態度を硬化。また、石油相ポストの獲得を目指していたUIAの一角を占めるシーア派政党ファディーラ党は十二日、組閣協議のあり方に不満を示し、協議に参加しないことを表明した。組閣作業は最終段階に来て各派の利害対立が再び先鋭化している。
(産経新聞) - 5月14日2時59分更新

107片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/05/24(水) 00:44:57
「イランリスク一考を」日本の金融機関に自粛促す
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060523-00000306-yom-int

 【ワシントン=坂元隆】イラン核問題をめぐり、欧州の主要銀行が米政府の要請を受けてイラン関連業務を自粛しているとの報道に関連し、米国務省当局者は22日、日本の金融機関もイランとのビジネスを自粛すべきだとの考えを示唆した。

 同当局者は、日本の金融機関に言及し、「各金融機関が決定すること」としつつも、「イランとのビジネスにはどのようなリスクを伴うか、金融機関が再評価するのは、私には理の当然に思える」と述べ、リスクを念頭に置いてイランとの取引を制限するよう促した。

 22日付米ニューヨーク・タイムズ紙は、スイスのUBSなど欧州の4大銀行がイランの個人や企業との直接取引取りやめなどの措置をとっていると報じていた。
(読売新聞) - 5月23日15時37分更新

108片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/05/29(月) 11:46:49
イラク:短パンは反イスラム 過激勢力が警告
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20060529k0000e030016000c.html

 【カイロ高橋宗男】短パン姿の男は殺される−−。バグダッドで、こんなうわさが急速に広がっている。イスラム教スンニ派の過激な勢力が肌を露出する短パンを「反イスラム」とみなし、「不信心者に死を」と呼びかけているためだ。イラクはかつて中東で最も世俗的な国の一つとされたが、イラク戦争後、急速に進行する社会のイスラム化に市民の懸念が強まっている。

 「この地域はすでにイスラム国家の一部となった」。バグダッド西部アメリヤ地区で今月上旬、「イラクの聖戦アルカイダ組織」に関係するとみられる武装集団がイスラム国家の建設を宣言するビラをまいた。

 それによると、武装集団は、▽住民に対し、イスラムの原理の順守▽女性に対し、外出時にヘジャブ(頭髪を隠すスカーフ)着用▽男性に対し短パン姿での外出や、西洋風の髪形の禁止−−を命じている。

 地元テレビによると、バグダッド西部マンスール地区で24日、男性2人が走行中の車から銃撃を受けて死亡。英BBC放送は25日に同西部サイディヤ地区でテニスコーチと選手2人が射殺されたと伝えた。殺害された5人がいずれも短パン姿だったことから、市民の間に不安が広がった。

 バグダッドではこれまでもポップ音楽を流すCD店や酒屋の襲撃など、過激なイスラム主義者によるとみられる事件が発生してきた。アメリヤ地区の運転手、タハ・ハディさん(32)は毎日新聞助手に「我々はいまやイスラム主義者に占領された」と語った。

毎日新聞 2006年5月29日 10時13分

109片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/06/03(土) 23:07:26
陸自車列との距離50m=爆弾被害の豪軍から−宿営地外の移動警戒強化・サマワ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060603-00000061-jij-int

 【サマワ3日時事】イラク南部サマワで、陸上自衛隊とオーストラリア軍の車列近くで起きた路上爆弾事件の詳しい状況が3日、多国籍軍の調べで分かった。被害を受けた豪軍と、陸自との距離は約50メートルで、爆発力が弱いため、巻き添えにならなかったが、現地部隊がテロの危険にさらされている実態が浮き彫りになった。
 陸自部隊は宿営地外での活動は継続しているが、英・豪軍と連携し、移動経路の情報収集を強化している。
 多国籍軍によると、豪軍の装甲車3台は5月31日、陸自の軽装甲機動車7台を先導し、ユーフラテス川沿いの道路を西へ走っていた。
 橋の手前約200メートルで、豪軍の先頭車近くで爆発が起き、豪軍最後尾の車と、陸自先頭の車との距離は約50メートルだった。犯人が乗り捨てたとみられる灰色の車1台も見つかったという。 
(時事通信) - 6月3日17時1分更新

110片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/06/10(土) 07:46:08
攻撃停止の方針破棄 ハマス、軍攻撃に報復へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060610-00000022-kyodo-int

 【エルサレム9日共同】パレスチナ自治政府内閣を率いるイスラム原理主義組織ハマスは9日、同日のイスラエル軍のガザ攻撃で海水浴中の少年や女性らが死亡したことなどを受け、1月の評議会(議会)選参加決定を機に続けていた対イスラエル攻撃停止の方針を破棄するとの声明を出した。
 ハマスが本格的に報復攻撃を再開すればイスラエルとの全面対決となり、アッバス自治政府議長が求める対話路線への復帰は困難な状況となる。
 ハマス武装グループはガザ市内などで配布したビラで「シオニスト(イスラエル)の街で再び地震が始まる」と主張するなど、自爆テロ再開も示唆している。
(共同通信) - 6月10日6時5分更新

111片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/06/10(土) 07:47:29
>>110
イスラエルのガザ攻撃って過激派撃退のためなの?

軍がガザ攻撃、11人死亡 誤射で少年ら犠牲
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060610-00000017-kyodo-int

 【エルサレム9日共同】イスラエル軍は9日、ガザ地区北部の海岸などを砲撃や空爆により攻撃、海水浴中の少年や女性を含む少なくとも計11人が死亡した。軍報道官は砲撃について「地上からの誤射の可能性が高い」と語った。
 パレスチナ自治政府のアッバス議長は「血にまみれた虐殺だ」と非難、国際社会の介入を求めた。
 イスラム原理主義組織ハマス主導の自治政府内閣が3月に発足して以降、1日の攻撃による死者数としては最多。軍は武装組織によるイスラエルへのロケット弾攻撃を阻止するため空爆などを強化しており、今後も軍の攻撃は続くとみられる。
(共同通信) - 6月10日2時15分更新

112片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/06/10(土) 07:48:37
こういうのがあるのか・・・

イスラエル軍、ハマス治安部隊の責任者ら7人殺害
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060609-00000411-yom-int

 【エルサレム=三井美奈】ロイター通信などによると、イスラエル軍は8、9の両日、ガザ地区にある武装勢力の拠点をミサイル攻撃し、イスラム原理主義組織ハマスの内閣が新設した治安部隊の責任者ら計7人を殺害した。

 殺害された治安部隊責任者は、ハマスに近い武装組織「人民抵抗委員会」の指導者アブサムハダナ司令官。シアム内相が今年4月、ファタハの影響力が強い旧来の治安組織に対抗して3000人規模の新部隊を新設した際、部隊責任者となる監察長官に起用された。

 同司令官は2003年にガザ地区で3人が死亡した米外交官襲撃事件に関与したとされ、イスラエルに指名手配されていた。

 また、9日には、ガザ地区沖のイスラエル軍の艦船から砲撃があり、パレスチナの医療関係者によると、海岸で遊んでいた子供3人を含む計6人の民間人が死亡した。
(読売新聞) - 6月10日1時8分更新

113片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/06/29(木) 01:14:59
イスラエル生存権、ハマスが間接的承認に合意
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060627-00000115-yom-int

 【エルサレム=三井美奈】パレスチナ自治政府のアッバス議長が率いるファタハは27日、内閣を率いるハマスとの間で、イスラエル生存権の間接的承認を盛り込んだ政策文書に合意した。ハマス報道官も認めた。

 「イスラエルせん滅」を掲げてきたハマスにとって大きな政策転換になるが、ハマス内の強硬派は生存権承認に強く反発している上、イスラエルはハマス軍事部門によるイスラエル兵拉致事件で姿勢を硬化させており、和平の前進につながるかどうかは不透明だ。

 政策文書は、来月の住民投票で是非を問われる予定だった文書が基礎。ファタハ幹部は「一部が修正された」としているが、元になった文書ではイスラエル間接承認のほか、<1>攻撃は1967年の第3次中東戦争でイスラエルが占領した地域に限定<2>ハマスやファタハが参加する「挙国内閣」樹立――などが盛り込まれている。アッバス議長は、ハマスとの間で政策文書が合意できれば、住民投票は行わない意向を示している。
(読売新聞) - 6月28日1時17分更新

114片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/13(木) 23:07:01
パレスチナより強いヒズボラ。武力で解決しようというのか。

イスラエル、レバノン空港空爆 南部では27人死亡情報
2006年07月13日13時26分
http://www.asahi.com/international/update/0713/007.html

 イスラエル軍は13日、レバノンに対して空爆を始めた。これに先立ち、イスラエル政府は12日夜の治安閣議で、レバノン南部から同日イスラエル領に越境攻撃してイスラエル兵を拉致、殺害したイスラム教シーア派武装集団ヒズボラに対して「厳しく反撃する」方針を承認した。

 ロイター通信によると、イスラエル軍機がベイルート国際空港の滑走路2本などを爆撃。同空港は閉鎖された。また、レバノン南部の空爆で、市民19人とレバノン兵士1人が死亡、けが人が多数出た。AFP通信は死者27人と伝えた。一方、ヒズボラ側からと見られるロケット弾による反撃がイスラエル北部にあった。

 今回の事件では、イスラエル兵2人が拉致され、8人が殺害された。イスラエル軍が00年5月にレバノン南部から撤退して以来、最大の被害。治安閣議の声明は、ヒズボラによる攻撃と拉致された兵士救出の責任がレバノン政府にあるとした。

 反撃の具体的な中身は明らかにされていないが、イスラエル国内の報道によると、最初空爆を繰り返し、ヒズボラがロケット弾攻撃などで応戦した場合、地上部隊による本格的な侵攻に移ることが検討されているという。

 イスラエル国内では兵力増強のため、予備役の招集が始まった。

 ヒズボラの指導者ナスララ師は12日、ベイルートでの記者会見で、拉致した兵士を解放する条件としてイスラエル国内のパレスチナ人やレバノン人の受刑者の釈放を要求した。イスラエル政府は拒否する方針と見られる。

115片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/15(土) 21:04:35
「イスラエル軍は国際法違反」国連事務次長が非難
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060715-00000411-yom-int

 【ジュネーブ=渡辺覚】国連人道問題調整事務所(OCHA)のヤン・エグランド所長(国連事務次長)は14日、イスラエル軍によるレバノン空爆やパレスチナ自治区侵攻などに対し、「国境・港湾の封鎖や空港空爆で罪のない第三者が健康や生活の被害を受けるなら、それは誤りで、国際法違反に相当する」と述べ、イスラエル軍を非難した。

 さらに、エグランド氏はパレスチナ自治区が食料・エネルギー供給、医療・衛生などの点で深刻な状況にあると指摘し、「現状は過去10年間で最悪の水準だ。すべての当事者に抑制を求める」と語り、事態の沈静化への努力を強く訴えた。

 また、ルイーズ・アーバー国連難民高等弁務官も同日、イスラエル軍とイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの双方に、民間人に対する攻撃の即時中止を訴える声明を発表した。
(読売新聞) - 7月15日19時13分更新

116片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/17(月) 11:02:37
深刻化する「権力闘争」。小泉首相も大喜び。

ヒズボラ ロケット弾攻撃激化 ハイファに20発、8人死亡
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060717-00000005-san-int

 【カイロ=加納洋人】レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは16日、イスラエル北部の港湾都市ハイファを多数のロケット弾で攻撃、イスラエル人8人が死亡した。レバノンのシニオラ首相は15日、ヒズボラの攻撃拠点のレバノン南部一帯を政府の管理下に置くよう努力すると述べ、イスラエルに即時停戦を呼びかけたが、イスラエルのオルメルト首相はこれを拒否。報復攻撃の強化を宣言した。双方の対立は深まる一方で、事態が長期化する恐れが出てきた。
 イスラエル紙ハアレツ(電子版)などによると、16日朝(現地時間)、ハイファ周辺に約20発のロケット弾が撃ち込まれ、ハイファ湾近くの鉄道駅などに着弾。8人が死亡し、約20人が負傷した。12日以降のヒズボラによる攻撃では、最大の犠牲者数となった。
 ハイファは人口約25万人のイスラエル第3の都市。レバノン国境から約35キロ離れており、ヒズボラが攻撃能力を向上させていることを見せ付けたかたちだ。ヒズボラは1万発程度のロケット弾を所持しているとみられ、射程は30キロから70キロと推定される。ヒズボラの指導者ナスララ師は16日、さらなる攻撃を予告。イスラエルは同日、国境から約130キロ南の商業都市テルアビブの警戒態勢を強化した。
 オルメルト首相は16日、「われわれは脅しに屈しない。重大な結果を招くことになる」と述べ攻撃強化を警告。同軍はレバノン南部の住民に退避を勧告し大規模空爆作戦を行う構えをみせている。さらにベイルート南郊や南部の港湾都市ティールへの空爆を行い、ロイター通信によると、16日までのレバノン人の死者は126人に上った。
 これに先立ち、レバノンのシニオラ首相は15日、テレビ演説を行い、国連軍の協力を得て、ヒズボラ民兵組織が展開するレバノン南部一帯を政府の管轄下に収める方針を表明し、イスラエルに即時停戦を求めた。しかし、ヒズボラがハイファ攻撃に踏み切ったことで、中央政府によるヒズボラへの抑えが効かないことが明白となった。
 一方、シリアのベラール情報相は16日、シリアが何らかの形でイスラエルの攻撃を受けた場合、反撃を行うとの声明を発表した。シリアが今回の事件で、公式的な反応を表明したのは初めて。
(産経新聞) - 7月17日2時49分更新

117片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/17(月) 11:02:37
深刻化する「権力闘争」。小泉首相も大喜び。

ヒズボラ ロケット弾攻撃激化 ハイファに20発、8人死亡
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060717-00000005-san-int

 【カイロ=加納洋人】レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは16日、イスラエル北部の港湾都市ハイファを多数のロケット弾で攻撃、イスラエル人8人が死亡した。レバノンのシニオラ首相は15日、ヒズボラの攻撃拠点のレバノン南部一帯を政府の管理下に置くよう努力すると述べ、イスラエルに即時停戦を呼びかけたが、イスラエルのオルメルト首相はこれを拒否。報復攻撃の強化を宣言した。双方の対立は深まる一方で、事態が長期化する恐れが出てきた。
 イスラエル紙ハアレツ(電子版)などによると、16日朝(現地時間)、ハイファ周辺に約20発のロケット弾が撃ち込まれ、ハイファ湾近くの鉄道駅などに着弾。8人が死亡し、約20人が負傷した。12日以降のヒズボラによる攻撃では、最大の犠牲者数となった。
 ハイファは人口約25万人のイスラエル第3の都市。レバノン国境から約35キロ離れており、ヒズボラが攻撃能力を向上させていることを見せ付けたかたちだ。ヒズボラは1万発程度のロケット弾を所持しているとみられ、射程は30キロから70キロと推定される。ヒズボラの指導者ナスララ師は16日、さらなる攻撃を予告。イスラエルは同日、国境から約130キロ南の商業都市テルアビブの警戒態勢を強化した。
 オルメルト首相は16日、「われわれは脅しに屈しない。重大な結果を招くことになる」と述べ攻撃強化を警告。同軍はレバノン南部の住民に退避を勧告し大規模空爆作戦を行う構えをみせている。さらにベイルート南郊や南部の港湾都市ティールへの空爆を行い、ロイター通信によると、16日までのレバノン人の死者は126人に上った。
 これに先立ち、レバノンのシニオラ首相は15日、テレビ演説を行い、国連軍の協力を得て、ヒズボラ民兵組織が展開するレバノン南部一帯を政府の管轄下に収める方針を表明し、イスラエルに即時停戦を求めた。しかし、ヒズボラがハイファ攻撃に踏み切ったことで、中央政府によるヒズボラへの抑えが効かないことが明白となった。
 一方、シリアのベラール情報相は16日、シリアが何らかの形でイスラエルの攻撃を受けた場合、反撃を行うとの声明を発表した。シリアが今回の事件で、公式的な反応を表明したのは初めて。
(産経新聞) - 7月17日2時49分更新

118片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/17(月) 20:14:31
ミサイル・中東問題、外交の成果は
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn/20060717/20060717-00000033-jnn-pol.html

 北朝鮮のミサイル問題をどう扱うかがサミットでも大きな焦点となったわけですが、小泉総理はどういうスタンスで臨み、成果はあったのでしょうか。サンクトペテルブルクで取材中の岩田記者に聞きます。

 北朝鮮をめぐっては、国連安保理決議では強制力を持つ国連憲章7条への言及は削除されていますが、外遊中に国連の動きをにらみながら、小泉総理は「交渉ごとですから」と述べて、柔軟な姿勢を示していました。全会一致で決議を採択することを重視していたようです。

 そのうえで、小泉総理はサミットの場で、ミサイル発射と核について、国際社会は容認出来ないという毅然とした強いメッセージを出すことを狙いとしていました。

 この点については、首脳声明の中に「非難」が盛り込まれ、追加的な発射をけん制する形になっており、ほぼ狙い通りの形となっています。

 (Q.小泉総理がサミットで最大限アピールしたかったのは、この中東問題への日本の関わり方だったようですが、目的は達せられたのでしょうか?)

 小泉総理はこの中東問題でもG8の議論をリードしたいという思惑もあって、わざわざ直前にイスラエル、パレスチナを訪問しました。

 そして、日本とヨルダンを加えた4者による協議機関の設置で合意したことをなどを報告し、中東和平実現に向けた貢献をアピールしたわけです。ただ、イスラエルのレバノン攻撃で、当初の予想とは状況が変わってしまいました。

 中東に関する声明の文言をめぐって、G8では事務レベル協議が難航し、首脳の協議が一時ストップする事態になってしまったのですが、イスラエルの攻撃を非難するフランス、ロシアとこれに理解を示すアメリカという形で色分けが出来てしまい、調整が難しくなったものとみられます。

 そうした中、必ずしも思惑通りに日本がリーダーシップを発揮出来たとは言い切れない状況です。(17日17:06)

[17日19時13分更新]

119片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/17(月) 22:47:41
軍事作戦、レバノン全土に拡大=死者170人に−送電網破壊を警告・イスラエル軍
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060717-00000042-jij-int

 【エルサレム17日時事】イスラエル軍は17日、レバノンでの軍事作戦を拡大し、首都ベイルートや北部にある第2の都市トリポリ近郊、世界遺産で知られる中部バールベック、東部の対シリア国境付近を空爆、この日だけで少なくとも19人が死亡した。攻撃は6日連続の攻撃で、死者は約170人に達した。
 レバノン北部が本格的な攻撃にさらされたのはこれが初めてとみられ、イスラエル軍の攻撃対象は全土に拡大した。
 一方、イスラエル放送によると、イスラエル軍高官はイスラム教シーア派武装組織ヒズボラのロケット弾による対イスラエル攻撃を封じ込めるため、レバノン全土の送電網を破壊すると警告。全土で送電が断たれれば、国民の日常生活に深刻な影響が出る。 
(時事通信) - 7月17日21時0分更新

120片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/20(木) 11:48:40
日本人は語る言葉を持たないのか?

レバノン:ヒズボラとイスラエル軍の戦闘泥沼化
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20060720k0000m030193000c.html

 国際社会の停戦の呼びかけにもかかわらず、レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラとイスラエル軍の戦闘が激しさを増している。国連などが提唱する国際部隊派遣構想はイスラエル、米国が受け入れに難色を示し、早期実現の見通しは立っていない。事態収拾の妙手が見あたらない中、戦闘長期化に伴う民間人犠牲者の増加に懸念が広がっている。【エルサレム樋口直樹、ベイルート高橋宗男】

 ◇ヒズボラ、生存かけて挑発

 ◇イスラエル、譲れぬ兵士奪還

 イスラエルにとって今回の戦闘は「売られたけんか」だった。ヒズボラが12日にイスラエル領に越境して兵士8人を殺害、2人を拉致したことが発端となったからだ。イスラエルは敵対するアラブ諸国に囲まれ、国民皆兵で国を守ってきた。兵士奪還とヒズボラの脅威排除が「常軌を逸している」(シラク仏大統領)ほど激しいレバノン空爆の狙いだ。

 18日付イスラエル紙イディオト・アハロノトの世論調査では国民の8割以上が空爆を支持し、停戦支持は2割に満たなかった。「今回、テロリストとの人質交換に応じれば第3、第4の誘拐が続く」(地元ジャーナリスト)との論理からだ。

 本来、イスラエルはヒズボラとの「北部戦線」を望んでいなかった。南部のガザ地区でイスラム原理主義組織ハマスと戦闘中のため、国土の狭いイスラエルは「二正面」の軍事作戦は避けたいところだった。だが、同国にとって越境攻撃は「戦争行為」で、反撃しないわけにはいかなかった。

 一方、ヒズボラにとってはイスラエル軍のガザ侵攻は自らの存在意義をアピールする千載一遇の好機だった。「イスラエル兵拉致でヒズボラとハマスが具体的に共謀した証拠はない」(消息筋)が、結果的にイスラエルを南北から挟撃する格好となった。

 レバノン問題の国連安保理決議で武装解除を求められているヒズボラは反イスラエル闘争ののろしを上げることで、アラブ・イスラム世界における存在意義を誇示する必要に迫られていた。ベイルート・アメリカン大学のシャフキク・マスリ教授(国際法)は「ヒズボラは今後、停戦交渉の前面に出て、存在感誇示を狙うだろう」と見る。

121片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/07/20(木) 11:49:17

 ◇代理戦争の側面も

 「シリアがヒズボラにこのたわごとをやめさせれば、それでおしまいだ」。主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)の昼食会。マイクが偶然拾ったブッシュ米大統領の発言は「シリア経由で武器弾薬を入手している」(イスラエル政府筋)ヒズボラの一面を指している。

 アラビア語で「神の党」を意味するヒズボラはイスラエルのレバノン侵攻(82年)を機に結成されたイスラム教シーア派民兵組織だ。イラン革命(79年)に影響を受け、結成時にはイランの革命防衛隊が指導にあたった。ベイルート南郊のヒズボラ地区にはイランのシーア派指導者の肖像やイラン国旗が目立つ。

 ヒズボラはイスラム国家樹立とイスラエル排除を目標に掲げ、数千人とみられる軍事メンバーがロケット弾などでイスラエルを攻撃。イスラエル軍を00年にレバノン南部から追い払った立役者として国内の支持を集め、レバノン内閣に閣僚を送り込んでいる。

 ヒズボラの戦闘はイスラエルと敵対するイラン、シリアとの「代理戦争」の側面もある。イスラエルのオルメルト首相は17日、両国がヒズボラとハマスを支援していると指弾した。「イスラエル軍艦船を直撃したミサイルはイラン製だった。イスラエル領内に着弾したロケット弾にはシリア製もある」とイスラエル外交筋が明かす。

 イランとシリアは6月中旬に軍事協定を締結、戦略的関係を強化している。「シリアを攻撃すればイスラム世界への攻撃に等しい」。国営イラン通信によると、核開発問題で国際社会の風圧にさらされるアフマディネジャド大統領はアサド・シリア大統領との電話協議で両国のきずなを強調し、「共通の敵」イスラエルをけん制した。

 ◇早期停戦の道険しく

 欧州連合(EU)や国連はレバノン南部への国際部隊派遣を検討し始めたが、ヒズボラと背後にいるとされるイランやシリアへの軍事的圧力を強めたいイスラエルや米国は消極的だ。アラブ世界でも親ヒズボラ派のシリアと反対派のサウジアラビアが対立、早期停戦のめどは立っていない。

 中東最強の軍事力を誇るイスラエルも「軍事的手段でヒズボラを消滅させられるとは考えていない」(軍情報部高官)。ヒズボラを弱体化させ、反シリア派のシニオラ首相率いるレバノン政府軍に同国南部を支配させ、北部国境の安全を確保するのが狙いだ。

 シニオラ首相は停戦に向けた働きかけを行っているが、レバノン政府は「国家内国家」と呼ばれるヒズボラの独走を食い止める力を持っていない。「レバノン政府に当事者能力はなく、早期停戦は悲観的」(マスリ教授)との見方が一般的だ。

 イスラエルは「(兵士解放まで)作戦を停止しない」(オルメルト首相)と宣言する一方、ヒズボラ武装解除の時期については妥協の用意を示唆している。だが、イスラエルに収監されているアラブ人・パレスチナ人の囚人釈放を求めるヒズボラにとっては「イスラエル兵の解放に応じるのは敗北を意味する」(同教授)とされ、事態沈静化の糸口は見えていない。

毎日新聞 2006年7月20日 1時42分

122片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/09/04(月) 17:49:44
イタリア:中東外交に積極関与 プロディ政権、米国追随から転換
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20060902dde007030058000c.html

 【ローマ海保真人】イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの停戦を受けレバノン南部で増強される国連レバノン暫定軍(UNIFIL)への大規模派兵を通じイタリアが積極的な中東外交を展開している。国際紛争への対応で米国追随から欧州主導への転換を唱えるプロディ政権の姿勢を反映したもので、関係国から好意的な評価を得ている。イタリアは暫定軍での成功を足がかりに中東和平への関与を強めたい考えだ。

 イタリアは今回のレバノン危機で、7月にローマ国際会議を主催するなど一貫して平和的解決への貢献姿勢を示してきた。暫定軍の増派問題でフランスが一時、大規模派兵に尻込みした際にも率先して3000人規模の派兵を名乗り出た。

 背景には米国主導のイラク戦争と民主化政策を「失敗」と断じ、米国に追随したベルルスコーニ前政権の政策から転換を図ろうとするプロディ首相の姿勢がある。ダレーマ外相は新外交の狙いを内外のメディアに「国連を主役とする多国間主義と、イタリアを黒衣役とする欧州中心主義への復帰」と説明している。

 ダレーマ外相は、イスラエルと米国が敵視するヒズボラを全面否定せず、「非暴力的な政治組織に変わり得る」と評した。一方、イスラエルについては「敵国に囲まれた心情は十分に理解できる。治安維持に役立ちたい」と語った。バランス感覚のある姿勢が双方から一定の信頼を得ている理由とも言える。

 米紙ニューヨーク・タイムズはイタリアを「困難な時期に米欧間の橋渡しを行っており、ブレア英首相の役割よりも効果的だ」と論評した。チュニジア紙は「ダレーマ外相はレバノンの抵抗勢力(ヒズボラ)をアルカイダのようなテロ組織とは区別した。勇気ある姿勢をアラブ指導者も教訓にすべきだ」と称賛した。

 ダレーマ外相はパレスチナ問題を「中東不安定の核心」と位置づけ、国連レバノン暫定軍の成功を条件にパレスチナ自治区・ガザ地区への国際部隊の展開を提案している。

 ただ、イタリア国内の最新世論調査によると、レバノン派兵の支持派は51%、反対派は47%で国論二分の状態だ。レバノンでイタリア人兵士が戦闘の巻き添えにでもなれば世論と野党は一気に派兵反対へ傾くとみられる。

毎日新聞 2006年9月2日 東京夕刊

123片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/10/31(火) 19:39:29
右派政党党首が副首相に就任 イスラエル
2006年10月31日16時33分
http://www.asahi.com/international/update/1031/008.html

 イスラエルの国会は30日夜(日本時間31日未明)、旧ソ連からの移民を支持母体とする強硬右派政党「イスラエル我が家」(11議席)の連立参加を賛成多数で承認し、同党首のリーバーマン氏が副首相とイラン核問題などの担当相に就任した。同氏はイスラエル国籍を持つアラブ系住民の排斥を主張している。

 連立与党で左派の労働党のピネス科学技術文化スポーツ相は同日、「我が家」の連立入りに反対して閣僚の辞任を表明した。労働党出身閣僚の中で表だった反発は同氏だけだった。

 中道右派カディマのオルメルト首相が連立与党を拡大した目的は、夏のレバノン紛争で戦果を上げられずに批判を浴びている政権の存続を図るためと見られている。「我が家」の参加で、連立与党はカディマ、労働、年金、シャス、我が家の計5党。国会定数120議席のうち計78議席を占め安定多数を得る。

 オルメルト首相は5月初めの政権発足時の公約だったパレスチナ占領地のヨルダン川西岸からの部分撤退をすでに棚上げしており、部分撤退に反対する「我が家」が連立に参加する障害はほぼなくなっていた。政権運営に対する批判をかわすため、同首相は最近、イラン核問題を重視する姿勢を示している。

124片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 13:43:09
イスラエルのガザ地区砲撃で市民18人死亡、ハマスが報復宣言
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061109-00000477-reu-int

 [ベイトハヌーン (ガザ) 8日 ロイター] イスラエル軍は8日、ガザ地区北部のベイトハヌーンを砲撃、市民18人が死亡した。パレスチナ自治政府関係者と目撃者が明らかにした。ガザ地区での過去4年間最悪の惨事となった。
 パレスチナ自治政府のアッバス議長は記者会見で、今回の事態を「恐ろしく醜い虐殺だ」と指摘。パレスチナによるイスラエルへのロケット攻撃を非難する一方、このような軍事行動は正当化できないと述べた。
 パレスチナ自治政府を率いるイスラム原理主義組織ハマスの高官は、パレスチナ人にイスラエルへの報復攻撃を促した。
 イスラエル軍の報道担当官は、イスラエルに向けてロケットが発射されたため砲撃したと説明した。また、イスラエルメディアは、ベイトハヌーン近くのロケット弾攻撃拠点を狙った砲弾が外れたとしている。
 イスラエルのペレス国防相は、攻撃についての調査が完了するまでガザ地区への砲撃を停止するよう命令した。
(ロイター) - 11月9日7時17分更新

125片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 13:46:15
イスラエル:ガザ地区砲撃で18人死亡 誤って民家直撃か
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20061109k0000m030054000c.html

 【エルサレム前田英司】イスラエル軍は8日早朝、パレスチナ自治区・ガザ地区北部のベイトハヌーンを砲撃し、パレスチナ保健省によると、子供や女性を含む18人が死亡した。砲弾が民家を直撃したとの情報がある。イスラエル軍はパレスチナ武装勢力のミサイル発射拠点を砲撃したと説明しているが、砲弾が誤って民家に落ちた可能性がないか調査を始めた。

 パレスチナ自治政府を率いるイスラム原理主義組織ハマス最高幹部のハニヤ首相は8日、国連に対して緊急協議を要請、アッバス自治政府議長との間で続けていた統一政府樹立に向けての協議を中断する考えを表明した。ハマス幹部の一人はイスラエル領内での攻撃再開で報復すると警告した。アッバス議長は今回の事態を「虐殺」と非難した。

 一方、イスラエルのオルメルト首相はパレスチナ市民に死傷者が出たことに遺憾の意を表明し、ペレツ国防相は調査が終了するまでガザ地区に対する砲撃を中止するよう軍に指示した。

 パレスチナ保健省は死傷者はすべて一般市民だと主張している。ロイター通信は目撃者の話として、少なくとも民家7棟が砲弾を受けたと伝えた。イスラエル軍当局者はイスラエル放送に対して、砲撃目標は市民が死傷した現場から約1キロ離れていると説明、砲撃が同軍によるものかどうか確認できないと語った。

 イスラエル軍は7日、パレスチナ側からのロケット弾攻撃を阻止するためベイトハヌーンで1日から継続していた侵攻作戦を終了し、部隊を撤退させた。しかし、その後もガザ地区との境界に近いイスラエル領のアシュケロンやスデロトにロケット弾が着弾している。

毎日新聞 2006年11月8日 20時05分 (最終更新時間 11月8日 21時39分)

126片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 13:47:58
イスラエル軍:「誤爆」調査結果発表 7発が住宅地に着弾
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20061110k0000e030076000c.html

 【エルサレム前田英司】パレスチナ自治区・ガザ地区北部のベイトハヌーンでパレスチナ市民18人が死亡したイスラエル軍による「誤爆」事件で、同軍は9日、調査結果を発表した。発射した砲弾11発のうち少なくとも7発が住宅地に着弾していた。イスラエルのオルメルト首相は9日、市民が犠牲になったことに改めて遺憾の意を表明した。

 軍によると、砲弾の方向を定めるレーダーシステムに不具合があり、パレスチナ武装勢力のロケット弾発射拠点を狙った砲弾が、誤って住宅地に着弾したという。イスラエル紙ハーレツ(電子版)によると、このレーダーシステムは先週、交換したばかりだった。

 イスラエル軍のハルツ参謀総長はさらなる技術的、専門的調査が終わるまでガザ地区への砲弾攻撃を全面中止するよう指示した。

毎日新聞 2006年11月10日 12時23分

127片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/10(金) 13:57:01
米超党派組織:「イラク検討グループ」とは
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20061110k0000e030023000c.html

 【ワシントン大治朋子】ラムズフェルド米国防長官の後任としてブッシュ大統領から指名されたロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官は、超党派組織「イラク検討グループ」のメンバーでもある。スノー米大統領報道官は9日の定例会見で、同グループが年内にもまとめるという政策提案に、改めて強い期待を示した。「イラク検討グループ」とはどんな組織なのか。

 昨年夏、下院政府歳出予算小委員会の議長だったフランク・ウルフ氏らが「これまでにない新しい視点で、イラクの今後を考える超党派の組織を作れないか」と考えたのが発足のきっかけ。ウルフ氏らは、同委員会が歳費を所管する国立機関の米平和研究所を足がかりに、共和党のベーカー元国務長官と民主党のハミルトン元下院議員を共同議長とする組織を今春、つくった。

 残るメンバーは両議長が選び、ベーカー元国務長官と親しいロバート・ゲーツ氏▽サンドラ・オコナー前連邦最高裁判事▽クリントン政権時のウィリアム・ペリー元国防長官▽レーガン政権時のエドウィン・ミース元司法長官−−ら8人に決まった。両議長を含む10人は共和、民主両党の支持者5人ずつで構成されているという。

 イラクの抱える問題を分野別に治安、政治、環境、経済の4グループに分け、各組織の下にはさらに10人前後の作業部会を設置した。

 初の実質協議は4月に開かれ、イラクでの現地調査や環境評価の実施を決めた。メンバーは6月半ばホワイトハウスを訪れ、ブッシュ大統領と懇談。両議長はその後も大統領と適宜協議を重ねているという。

毎日新聞 2006年11月10日 10時10分

128片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/13(月) 21:04:53
パレスチナ、「実務型内閣」樹立の観測高まる
2006年11月13日19時42分
http://www.asahi.com/international/update/1113/007.html

 パレスチナ自治政府の大統領に相当する穏健派ファタハのアッバス議長と、内閣を握るイスラム過激派ハマスのハニヤ首相が、ハマスのメンバーではない新首相の下で専門家集団の「テクノクラート(実務型)内閣」を樹立することに合意した、との観測が高まっている。6月末以降、新内閣をめぐる交渉は曲折を繰り返したが、今度はハニヤ首相自らが辞任を示唆し、閣僚の配分をめぐる協議が続くなど積極的な動きが出ている。

 自治区ガザからの報道によると、首相は12日までにガザのイスラム大学学長を歴任した医学博士モハメド・シュベイル氏を新首相候補としてアッバス議長側に提案し、前向きの感触を得たという。学者一筋の生活を送ってきた人物で、ハマスと近いが党派色はないといわれる。

 内閣が発足した3月末からイスラエルや欧米の経済制裁が続き、自治政府職員の給料が払えないなどガザやヨルダン川西岸の住民生活は困難を極めている。ハマスは「(イスラエルの承認拒否などの)信念を変えず、苦難に耐えてみせる」と強調してきたが、ハニヤ首相は10日、「(辞任して制裁が解除されるなら)辞任のほうを選ぶ」と初めて自ら首相交代の可能性を示した。

 ハマスとファタハの協議が進む背景には、8日にイスラエル軍の砲撃でガザの市民19人が殺害されたことへの国際的な非難が続くうちに新内閣を樹立し、制裁解除の機運を高める狙いもある。

 ただ、ハマスの認める新内閣がイスラエルを承認するかは不透明で、制裁解除はその対応にかかっている。

129片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/17(金) 13:59:47
イラク政府、スンニ派トップに逮捕状…宗派抗争激化か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061117-00000203-yom-int

 【カイロ=柳沢亨之】イラク内務省は16日夜、国営放送を通じ、イスラム教スンニ派法学者集団「イスラム聖職者協会」のハーリス・ダーリ事務局長にテロ扇動の容疑で逮捕状を出した、と発表した。

 内務省はシーア派が支配しており、スンニ派宗教界トップを刑事訴追することで、宗派抗争の激化が懸念されている。

 具体的な容疑事実は不明だが、ダーリ師は最近、西部アンバル県のスンニ派武装勢力掃討作戦を非難するなど露骨な政府批判を繰り返していた。同師は現在、ヨルダンに滞在中とされる。マリキ政権の一角を占めるスンニ派最大政党「イラク・イスラム党」は地元テレビで内務省の動きを非難した。
(読売新聞) - 11月17日12時3分更新

130片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/19(日) 13:08:30
「米も拒否権使えない」国連総会でイスラエル非難決議
2006年11月18日19時20分
http://www.asahi.com/international/update/1118/013.html

 国連総会は17日、今月8日にイスラエル軍の砲撃でパレスチナ自治区ガザで子ども7人を含む市民多数が死亡した事件を非難する決議を、賛成156、反対7、棄権6の賛成多数で採択した。11日の安全保障理事会で米国が拒否権を行使し否決された決議案と同じ趣旨で、アラブ諸国唯一の安保理国カタールが中心になって提案した。

 安保理決議とは異なり、総会決議に加盟国に対する法的な拘束力はない。総会への提案は「米国も総会では拒否権を使えない」(アラブ諸国の国連大使)と、いわば安保理否決の「意趣返し」の形。ただ、決議は事務総長に対し、事実関係調査のための使節派遣と30日以内の総会への報告を求めており、この点は実行される見通しだ。

 11日の安保理の採決で棄権した日本と英国、デンマーク、スロバキアの4カ国は、総会では賛成に回った。安保理決議案でイスラエルの軍事行動を「非難する」となっていた文言は「深く憂慮する」と和らげられた。

131片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/25(土) 11:24:31
イラク:大規模報復の連鎖に懸念 シーア派・スンニ派間で
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20061125k0000m030088000c.html

 【カイロ高橋宗男】バグダッドのイスラム教シーア派地区サドルシティーで23日に200人以上が死亡した連続爆破テロを受け、24日にはスンニ派地区が武装勢力に襲撃される事件が発生、両派間で大規模な報復の連鎖が起きる懸念が強まっている。国連によるとイラクでは民間人の死者数が3000人を超える月が続き、今月は過去最悪だった先月をさらに上回るのは確実だ。

 シーア派住民がテロにおびえているのに対し、スンニ派住民にとっての恐怖はシーア派民兵組織による無差別拉致だ。バグダッドの遺体安置所には連日、拷問の跡が残る100体以上の身元不明遺体が運び込まれ、その大半がスンニ派とみられている。今月14日には高等教育省からスンニ派職員100人以上が武装集団に拉致され、武装集団はサドルシティへ逃走したという。

 こうした無差別拉致、殺害を実行しているのがシーア派の中でも対米強硬派サドル師派の民兵組織マフディ軍とされる。同軍からはすでに多くの人材が警察組織に浸透し、拉致では警察と民兵が連携している可能性もある。このため同軍の最大拠点サドルシティは、これまでも度々テロの標的となってきた。19日にはサドル師派が牛耳る保健省の副大臣が自宅から武装集団に拉致された。AFP通信は23日、保健省の建物が100人の武装集団に包囲されたと伝えている。いずれもサドル師派を標的とした事件とみられ、今後も同派への攻撃が続くことが予想される。

 一方、スンニ派武装勢力は政治的な動きに合わせて攻撃を激化させる傾向もある。29日にはブッシュ米大統領とマリキ首相の会談がヨルダンで行われる予定で、同派武装勢力が両首脳にダメージを与えようと攻撃作戦に打って出る可能性も指摘されている。

毎日新聞 2006年11月24日 20時40分 (最終更新時間 11月25日 0時31分)

132片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/25(土) 11:31:39
イラク宗派抗争は内戦状態、マリキ政権に打撃深刻
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061123id27.htm

 【カイロ=柳沢亨之】バグダッド東部のシーア派拠点「サドルシティー」で23日に発生し、140人以上が死亡した連続テロは、イスラム教シーア、スンニ両派の抗争が事実上の内戦状態に入りつつある危険な現状を改めて示した。

 昨年12月の国民議会選挙を経て今年5月に発足したマリキ政権にとって深刻な打撃となるのは不可避と見られる。

 両派の抗争は、量的にも質的にも激化の一途をたどっている。国連が22日に発表した統計によると、先月の民間人犠牲者はイラク戦争開戦以降最悪の3709人に達した。

 一方、今月14日には、首都バグダッドにあるスンニ派配下の高等教育省庁舎が白昼堂々と武装勢力に襲撃され、職員ら100人前後が拉致された。23日にシーア派配下の保健省庁舎が攻撃された事件では、職員2000人が一時閉じこめられた。敵対宗派が支配する省庁を攻撃し、政治的な打撃を与えようとの意図がうかがえる新たな手口だ。

 こうした宗派抗争激化の最大の原因の一つとされているのが、数万人規模のシーア派民兵だ。サドル師派の「マフディ軍」など多数のシーア派民兵組織はスンニ派住民の無差別テロに関与しているとされる。シーア派のマリキ首相は5月の就任以来、民兵組織解体を目指す方針を繰り返しながらも、政権基盤のマフディ軍などには全く手をつけられないのが現状だ。

 一方、元情報将校によると、これに伴いスンニ派は、国際テロ組織アル・カーイダ系武装勢力と旧政権支配政党「バース党」残党が「反シーア派政権」を旗印に再び共闘関係を強化。凄惨(せいさん)な対シーア派テロ攻撃を繰り返すとともに、首都南部のドーラ、同北部のアザミヤ両地区などを支配下に収めたという。

(2006年11月24日1時56分 読売新聞)

133片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/29(水) 03:07:11
「イラクは内戦」NBC報道
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/11/29/k20061128000106.html

宗派対立が背景の紛争が激化しているイラクについて、アメリカのNBCテレビは、27日、アメリカの3大ネットワークの中で初めて「今後、イラクの現状を内戦とことばで表現する」という見解を発表し、今後さらに議論を呼ぶとみられています。
NBCテレビは、27日のニュース番組「トゥデー」の中で「これまでNBCはイラクの現状を『内戦』と表現することにためらいを覚えてきた。しかし、検討の結果、武装した宗派による紛争を停止できない現状では『内戦』ということばがより適している」として、今後、イラクの現状を「内戦」と表現するという見解を発表しました。イラクの現状を「内戦」と呼ぶことについては、現在のイラク政府が、事実上、国内を掌握できていないことを示すことなどから、ブッシュ政権が「現状はあくまで内戦とは見なさない」という立場を固持しています。しかし、今回、アメリカ社会に大きな影響力を持つ3大ネットワークの1つが「内戦」という表現を使い始めたことは、ブッシュ政権のイラク政策に対する世論がより厳しいものに変わりつつあることの表れだと受け止められており、今後、さらに議論を呼ぶものとみられています。

米大統領 内戦状態か明言せず
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/11/29/k20061128000201.html

イラクは内戦状態だと見るべきではないかという声が強まっていることに関して、アメリカのブッシュ大統領は「最近の相次ぐ爆弾テロは今年2月から始まった宗派間対立の一環だ」と述べ、イラクが内戦状態にあるかどうかについては明言を避けました。
イラクでは、23日にバクダッドのイスラム教シーア派住民が多く住む地区で連続爆弾テロ事件が起きて200人以上が死亡するなど、各地でシーア派とスンニ派の間で暴力の応酬が拡大しています。こうした現状について、アメリカ社会に大きな影響力のあるテレビの3大ネットワークの1つが「内戦」と表現することを発表し、国連のアナン事務総長も「内戦状態に限りなく近い」と述べました。アメリカのブッシュ大統領は28日、訪問先のエストニアで記者団からこうした声をどう受け止めているかを聞かれました。ブッシュ大統領は「最近の爆弾事件はここ9か月間続いている宗派間対立の一環だ」と述べ、2月にシーア派の聖地でモスクが爆破されて以来続いている宗派対立の延長だという認識を示しました。しかし、そうした対立が内戦状態なのかどうかについて、結局、ブッシュ大統領は明言を避け、今後もイラクの現状をどう見るかをめぐる議論は続きそうです。

134片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/11/30(木) 19:43:23
米国:イラク戦闘部隊の段階的撤退 超党派組織が提言
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20061201k0000m030033000c.html

 【ワシントン笠原敏彦】米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は29日、ベーカー元国務長官らが率いる超党派組織「イラク研究グループ」が12月6日にブッシュ大統領に提出するイラク政策見直しの報告書で、イラク駐留米軍のうち戦闘部隊の段階的撤退を提言すると報じた。具体的な撤退スケジュールは盛り込まれないという。ブッシュ大統領が受け入れるかどうかは不明だ。

 撤退の対象は15戦闘旅団(1旅団は3000〜5000人)。報告書は米国へ帰還させるのか、イラク国内や近隣国の基地に待機させるのかには言及しないという。駐留米軍は現在約14万人で、戦闘旅団の撤退後もイラク兵の訓練担当や即応部隊など7万人以上の米兵がとどまる。

 報告書はまた、ブッシュ政権に敵対するイラン、シリアとの直接対話を含む中東での積極的な外交努力も求めている。

 ブッシュ大統領は同グループの提言を尊重する姿勢を表明している。しかし大統領は28日も「使命が完了するまで米軍は撤退させない」と強調し、現状ではイラン、シリアとの対話も拒否する姿勢を崩していない。

 研究グループは共和、民主両党の有力者各5人から成り、4月から提言の検討を進めてきた。

毎日新聞 2006年11月30日 18時46分

135片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/12(火) 08:38:38
「バカげた考え」イラク報告書に共和党保守派が猛反発
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061211id23.htm

 【ワシントン=貞広貴志】イラク政策見直しを勧告した米国の超党派諮問機関「イラク研究グループ」報告書に対し、共和党陣営で新保守主義(ネオコン)や伝統的な保守主義に連なる政治家と専門家から一斉に批判の声が上がっている。

 中間選挙の敗北を機に、現実派の発言力増大が目立つ共和党内で、イラク戦争の当初の目的完遂を求める強硬派が反撃に出た形だ。

 ネオコンを代表する論客として知られるアメリカン・エンタープライズ研究所のリチャード・パール研究員(元国防次官補)は、政策変更の第三者機関への諮問を「大統領の最高司令官としての任務を外注(アウトソーシング)するもの。バカげた考えで無視すべきだ」と切り捨てた。雑誌「ウィークリー・スタンダード」のビル・クリストル編集長は、マケイン上院議員が勧告とは逆に米軍増派を主張していることを指摘し、「共和党を代表する大統領候補が反対している以上、今後の方策として合意があるとは言えない」と評した。

 伝統的な保守陣営では、中間選挙でイラク戦争を支持し落選したリック・サントラム上院議員が、「報告書は降伏への処方箋(せん)」と断じた。

 強硬派の反発は、研究グループの共同代表を務めたベーカー元国務長官をはじめとする現実派が、イラクと中東全域の民主化という理想の旗を引きずり下ろし、イランやシリアなど“敵”とも手を結んで戦争を終わらせようとしている、という不信感に根ざしている。

 批判を受けベーカー氏は10日、テレビ4局の討論番組に相次いで出演した際に「報告書は、民主主義の目標を否定したものではない」などと弁明に努めた。

 ブッシュ大統領は11日に国務省を訪れ、ライス国務長官から同省での政策見直し結果を聴取、イラク政策転換の作業は大詰めを迎える。

(2006年12月12日1時17分 読売新聞)

136片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/15(金) 22:12:18
対イラン単独攻撃辞さず イスラエル国防次官
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2006121501000575

 【エルサレム15日共同】イスラエルのエフライム・スネ国防次官は15日までに共同通信と会見、イランの核兵器保有を阻止するため「武力行使は最後の手段だが、時には唯一の手段だ」と述べ、国際社会が有効な制裁などで核開発を止められなければ、イスラエルが単独の先制攻撃を辞さない方針を言明した。
 強硬な発言の背景には、イランをけん制すると同時に、国際社会に早期に強力な行動を促す狙いがあるとみられる。スネ次官は、イランが今後数カ月で、外部の支援を得ずに核兵器製造につながるウラン濃縮技術を獲得する「手遅れの状態」に達する可能性があると強い危機感を表明した。
 外交手段でイランの核開発を止められない場合について、次官は「イスラエルは誰にも頼らず、単独行動を想定している」と明言。作戦は「完ぺきに遂行されるだろう」と述べた。

137片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2006/12/16(土) 10:58:41
パレスチナ:ハマスとファタハ対立 背景に深刻な経済危機
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20061216k0000e030022000c.html

 【エルサレム前田英司】パレスチナ自治政府を主導するイスラム原理主義組織ハマス最高幹部のハニヤ首相は15日、パレスチナ自治区ガザ地区で開かれたハマス創設19周年の集会で演説し、アッバス自治政府議長の出身母体ファタハとの衝突激化を踏まえ「我々は結束することが必要だ」と連帯強化による難局脱出を訴えた。ロイター通信によると、集会には約10万人が参加し、ハマスの影響力を見せつけた。だが、情勢緊迫の一因は深刻な経済危機であり、国際社会から孤立するハマス政府に対する住民の不満もくすぶっている。

 国際通貨基金(IMF)のまとめによると、ハマス政府誕生後の今年4〜9月の政府収入は、前年同期比約6割減の約5億ドル(約590億円)に落ち込んだ。イスラエルが代行徴収している関税(推定約3億6000万ドル)の送金停止が主な要因という。

 収入の約8割は公務員給与と石油輸入費に充てられたが、給与は通常の約4割どまり。国連は国際的な経済支援の停止による貧困や失業の深刻化を指摘、「07年中に4億5000万ドルの支援が必要」と呼びかけている。

 ハマスがファタハとの統一政府を樹立する最大の目的は、経済支援の再開に道筋をつけることだ。しかし、樹立協議が頓挫したことで住民らは期待を裏切られたと感じ、失望感が治安悪化に拍車をかける形となった。

 ハニヤ首相が14日までのイスラム諸国歴訪からの帰途、現金3500万ドルをスーツケースに詰めてエジプトから自ら持ち込もうとしたのは、それが最も「確実」に資金を獲得できる方法だからだ。現金はアラブ連盟の銀行口座に預けられるが、銀行は米国の制裁を警戒してハマス政府への送金を拒否しており、首相が実際に資金を手にする可能性は低いとみられる。

 イスラエル紙イディオト・アハロノトによると、イスラエル政府はハマスが現金を持ち込もうとした場合には検問所を閉鎖する方針だという。

毎日新聞 2006年12月16日 10時43分

138片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/01/07(日) 01:32:29
ハマス治安部隊は非合法─パレスチナ議長が声明
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070106it15.htm?from=top

 【エルサレム=三井美奈】パレスチナ自治政府のアッバス議長は6日、イスラム原理主義組織ハマスが率いる内閣が自派メンバーで結成した治安部隊を「非合法」と宣言する声明を出した。

 議長が改めてハマスへの対決姿勢を示したもので、ハマス報道官は「無意味な声明」と反発している。議長が自ら率いるファタハ系部隊を使って強制措置に踏み切れば、ハマスの強い抵抗は避けられず、両派の武力衝突が一層激しくなる可能性がある。

 議長は声明で、治安回復を目指し、「治安組織の再編を行う」と発表。「ハマス部隊は合法的な治安組織(=ファタハ系治安部隊)に統合されない限り、非合法と見なされ、そのように扱われる」と主張した。

 ハマス内閣は昨年春の発足後、ファタハが権力基盤としている旧来の治安組織約6万人に対抗し、自派の約3000人を集めて独自に部隊を設置。自治政府内で、両派の治安組織が並立していた。

 両派は、議長が先月中旬、評議会(国会)選挙の前倒し実施を宣言したのを機に、武力衝突を続けており、今月4日には、ファタハ系治安部隊の幹部宅がハマスの攻撃を受け、幹部と警護隊計6人が死亡する事件が発生。アッバス議長は事態収拾に向け5日夜、ガザ市でハニヤ首相と会談したが、成果はないまま終わっていた。

(2007年1月7日1時27分 読売新聞

139片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/01/08(月) 11:03:36
フセイン元大統領の死刑執行、英首相が批判
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070107id23.htm

【ロンドン=森千春】英首相府報道官は7日、「ブレア首相は、サダム・フセイン元イラク大統領の死刑執行のやり方が完全に間違っていた、と考えている」と語った。

 元大統領が罵声(ばせい)を浴びつつ処刑される様子を隠し撮りした映像が流れ反発を呼んだことを受けて、態度を表明したものだ。

 ブレア首相は、死刑執行時には米フロリダ州マイアミで休暇をとっており、帰国後も、死刑執行について沈黙していたため、英国内では疑問の声が高まっていた。7日朝には、首相後継として最有力視されているブラウン財務相がBBCテレビ番組で、執行の様子は、「全く受け入れがたい」と明確に批判し、イラク当局は「教訓を得るべきだ」との見解を示した。プレスコット副首相やジョンソン教育相ら与党有力者からも、批判が相次いでいた。

 首相は今週中にも、死刑執行について自ら発言すると見られていたが、批判の高まりで、早めの立場表明を迫られた形だ。

 元大統領の死刑について、英国政府は執行直後、死刑制度への原則的反対を確認しつつ、主権国家であるイラクの決定として理解を示していた。

(2007年1月8日1時7分 読売新聞)

140片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/01/08(月) 17:24:38
東論西談:フセイン元大統領死刑執行 ぬぐえぬ「復しゅう」色
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/touronseidan/archive/news/2007/01/20070108ddm007070110000c.html

 フセイン元イラク大統領の死刑執行を記録した携帯電話のビデオ映像がイラクのイスラム教シーア派とスンニ派の溝を一層深めることになった。イラク政府は執行当日、無音声の映像を公表したが、翌日になって中東の衛星テレビなどが放映した新たな映像には絞首台の周囲で交わされた音声が含まれていたからだ。

 元大統領が絞首台に立った場面から再現する。

 (その場にいた全員) 預言者ムハンマドとその家族に幸あれ……。

 (氏名不詳) ムクタダ、ムクタダ、ムクタダ。

 元大統領 ムクタダだと。これが男らしい振る舞いとでも思っているのか。

 (氏名不詳) ムハンマド・バキル・サドル、万歳。

 (氏名不詳) 地獄へ落ちろ。

 (氏名不詳) やめてくれ。この男は今、死刑に処されようとしているのだ。

 元大統領 アラーの他に神なし。ムハンマドは神の使徒……アラーの他に神なし。ムハンマド……

 イスラム教徒が臨終に際し唱える信仰告白の途中で足元の扉が開き、元大統領は息絶えた。

 「ムクタダ」はシーア派の対米強硬指導者ムクタダ・サドル師のことだ。高名な聖職者だったサドル師の父、サディク・サドル師は99年に旧フセイン政権に暗殺されたと伝えられている。サドル師派の民兵組織マフディ軍の幹部はバグダッドの毎日新聞助手に「執行人6人中3人がサドル師派だった」と証言しており、このうちの一人が叫んだとみて間違いないだろう。

 名が叫ばれたバキル・サドル師も80年に旧政権に暗殺されたシーア派聖職者で、マリキ首相の出身母体アッダワ党の創設者だ。元大統領は中部ドジャイルでアッダワ党を支持するシーア派住民の虐殺を指示したとして「人道に対する罪」で死刑を宣告された。

 「地獄へ落ちろ」という捨てぜりふとともに、こうした背景に思いをはせると、スンニ派が死刑執行を「シーア派によるリンチ」ととらえたとしても無理はないように思える。

 さらに執行されたのはイスラム教の重要な祝祭である犠牲祭の始まる夜明け前だった。犠牲祭の期間中に死刑が執行されないのはイスラム教徒の常識だ。イラクのシーア派は1日遅れで犠牲祭に入るが、それが理由で「期間中ではない」として執行されたとすれば、スンニ派には「シーア派の高慢さ」と映る。多くのアッダワ党員らが殺害された悪名高き「旧軍第5情報部」が執行場所に選ばれたことも「シーア派による復しゅう」のイメージを強めた。

 「元大統領の死刑執行を急いだのは、マリキ首相に離反したサドル師派が政権復帰の条件としたからだ」。バグダッドではこんな説がまことしやかに語られる。「国民融和」を唱える首相の意思に偽りはないと信じたい。だが死刑を通じ明らかになったのは、シーア派の事情が何より優先され、民兵組織の無法者が横行するイラクの現実でしかなかったと思えてならない。<カイロ・高橋宗男>

毎日新聞 2007年1月8日 東京朝刊

141片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/01/10(水) 11:59:36
「やり方は誤りだった」と英首相 フセイン元大統領死刑
2007年01月10日11時35分
http://www.asahi.com/international/update/0110/010.html

 イラクのフセイン元大統領の死刑執行の映像が流出した問題でブレア英首相は9日、訪英中の安倍首相との共同記者会見で「執行のやり方はまったく誤りだった」と批判した。ブッシュ米大統領に配慮してか、ブレア首相は英国民が敏感な人権問題への深入りを避けてきたが、首相後継候補のブラウン財務相が歯切れのいい発言で存在感を示したのを受け、沈黙を破った。

 ただ、ブレア首相は記者会見で「英国と日本では死刑の執行についての立場が異なるが、それが問題なのではない」と、死刑制度の是非への言及は避けた。また、フセイン元大統領について「自国民に対して彼が犯した罪に目をつぶってはならない」とも牽制(けんせい)した。

 英メディアは先週、クリスマス休暇から帰国したブレア首相に対し、処刑のやり方に対する意見を求めたが、首相は回答を拒否。これに対し、ブラウン財務相は7日、英BBCで「私は死刑に反対だが、死刑に賛成の人でも(元大統領の処刑のやり方は)まったく受け入れられないはずだ」と明言。米政権の追従姿勢が目立つブレア首相と一線を画した。

 ブラウン発言に触発される形で首相報道官は同日中に「(処刑のやり方は)誤りであり、受け入れられない」と声明を発表していた。

142片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/18(日) 09:14:39
『挙国一致内閣』が発足
パレスチナ 閣僚数ハマス12、ファタハ6
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20070318/mng_____kok_____003.shtml

 【カイロ=浜口武司】イスラム原理主義組織ハマスと穏健派ファタハが参加するパレスチナ自治政府で初の「挙国一致内閣」を議論する評議会(国会に相当)が十七日、開かれ、信任投票により新内閣を賛成多数で承認した。二十五人の閣僚のうち、ハマスが十二、ファタハが六つのポストを押さえ、残りを他の党派などが分担。同日、就任宣誓式が行われ、新内閣が正式に発足した。これを受け、米欧やイスラエルによる経済封鎖の解除や和平交渉の再開に焦点は移るが、イスラエルはかたくなに新内閣を拒否しており、自治政府の苦境は続きそうだ。

 評議会はガザとヨルダン川西岸ラマラの議場をテレビ電話でつないで開催。アッバス自治政府議長は「国際社会に歓迎されたこの融和が封鎖を解く一歩となることを期待する」などと演説。二〇〇二年にアラブ連盟が採択した対イスラエル和平案推進の必要性を強調した。

 ハマスのハニヤ首相は「新内閣は民衆による抵抗の権利を肯定する。イスラエルの持続的な侵略に対し、自衛の権利はある」などと訴え、対イスラエル強硬路線を堅持する姿勢を示した。

 副首相にはファタハ幹部のアハマド評議員団長が就任。内務官僚出身のハニ・カワスミ内相(無所属)や、元世界銀行職員で米国とも個人的なパイプを持つ独立系会派「第三の道」のファイヤド財務相、アブアムル外相(無所属)など重要閣僚は、党派色の薄い人物が占めた。

 イスラエルは、新内閣樹立を決めた今年二月の「メッカ合意」がパレスチナ解放機構(PLO)による既存合意を「尊重する」ことだけ求め、イスラエル承認に踏み込んでいない点を批判。イスラエル首相府報道官はこの日、「新内閣とは協議に応じない。われわれの存在を認めておらず、テロも放棄していない」と述べた。

 これに対し、米国はイスラエルと共同歩調を示す一方で、ファイヤド財務相とは非公式チャンネルを確保する方針。英国やフランスも、アブアムル外相ら非ハマスの閣僚とは外交関係を開く考えを示唆している。ロイター通信が伝えた。

143片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/03/19(月) 10:08:15
東論西談:イラク開戦から4年 米選択肢、「流血」か「敗北」
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070319ddm007030182000c.html

 「アフガニスタンとの2正面作戦は無理だと思った。ブッシュ大統領にイラク開戦(03年3月20日)を05年1月まで待つように進言した」。当時、米国務副長官だったアーミテージ氏はこう振り返る。進言はチェイニー副大統領ら強硬派に退けられ、米国は何かに駆り立てられるように戦争へ突入した。

 開戦の是非はともあれ、ブッシュ大統領が当時、アーミテージ氏の進言を聞く耳を持っていれば、歴史は変わっていたかもしれない。イラクでの大量破壊兵器の有無を冷静に分析できただろう。開戦に踏み切ったとしても、イラクの戦後構築をより深く研究する余裕もできたに違いない。

 開戦から4年を迎えた今、そのツケはイスラム教シーア派とスンニ派による事実上の内戦という形で現れている。甘い見通しに立ったイラク政策は「問題解決の魔法はない」(イラク研究グループ報告書)と言われるまで情勢を悪化させた。

 スタンフォード大学のジェームズ・フィアロン教授が最近、外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」で興味深い分析を披露している。第二次世界大戦以降、世界で約90の内戦が勃発(ぼっぱつ)している。イラクで宗派間抗争が本格化した04年以降を「内戦」と定義した場合、1945年以降、年間死者数が少なくとも9番目に多い内戦になる。

 しかも1955年以降の内戦の結末を見ると、75%が一つの軍事勢力の一方的勝利に終わり、中央政府の共同統治に成功した例は16%に過ぎない。ブッシュ政権が目指す各宗派の融和によるイラク安定がいかに困難か、歴史が示している。

 イラク問題がどのような結末を迎えるのか予想は難しい。イラク新政策に基づく2万人超の米兵増派でバグダッドなどの治安が一時的に安定しても、時間を置いて宗派間抗争が再燃する可能性は残る。政権中枢を握るシーア派の一方的勝利に終われば、シーア派大国イランの影響力が増大する。それは米国の外交的敗北を意味する。

 注目すべきは、中間選挙で上下院を制した民主党の動きだ。戦費予算承認に絡め米軍の撤退期限を設定する法案の審議が続く。上院勢力が伯仲しているため成立のメドは立たないが、政権の首を真綿で絞める効果を持つ。すべては08年大統領選の結果次第との見方も現実味を帯びる。だが民主党も「今米軍が撤退すれば周辺国の介入を招き大混乱を招く」という反論に答えを持たない。

 国際テロ組織「アルカイダ」のザワヒリ副官が04年、こんな言葉を吐いている。「米国は、イラクに残れば流血による死が待ち受けている。撤退すれば、すべてを失う」。皮肉にも米国は、憎むべき敵の言葉通りの選択肢に直面している。<ワシントン・吉田弘之>

毎日新聞 2007年3月19日 東京朝刊

144片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/05(木) 09:34:34
イラン:拘束した英兵15人を恩赦で解放 大統領会見
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070405k0000m030138000c.html

 【テヘラン春日孝之】イランのアフマディネジャド大統領は4日、テヘランで記者会見し、イランがペルシャ湾で拘束した英海軍15人に恩赦を与え解放すると語った。地元メディアによると、英兵士らは即日、在テヘラン英国大使館に引き渡され、解放された。5日に飛行機で出国する予定。英首相府報道官は「歓迎する」と語り、先月23日に発生した事件はようやく政治決着することになった。

 会見でアフマディネジャド大統領は、英兵士がイラン領海を侵犯したことを改めて強調。その上で、先週土曜日がイスラム教の預言者ムハンマドの誕生日だったことや、8日にキリスト教の復活祭(イースター)を迎えることなどを挙げ、「この恩赦は英国民への贈り物だ」と語った。

 英兵士15人はペルシャ湾で密輸船を取り締まり中に、イラン革命防衛隊によって拘束された。英国側は英兵士がいたのはイラク領海と主張する一方、イラン側は領海侵犯を「告白」する英兵士の映像を流すなど、鋭く対立していた。

毎日新聞 2007年4月4日 23時25分 (最終更新時間 4月5日 1時04分)

イラン:英兵解放 核問題絡みの「政治的演出」の面も
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070405k0000m030139000c.html

 【テヘラン春日孝之】イランのアフマディネジャド大統領は4日の記者会見で、ペルシャ湾で拘束した英兵15人に「恩赦」を与える理由を「イラン人が持つイスラム的な許す心を示したいからだ」と述べ、イランの寛大さを内外にアピールした。イランは核開発問題で国連安保理の相次ぐ「制裁決議」に直面し、大統領は国内外で厳しい立場に置かれている。こうした状況からの脱却に向けた「政治的演出」とみられる。

 会見で、大統領は「英兵らはイラン領海を侵犯した」と重ねて強調する一方、拘束英兵について「気の毒だ」とも述べ、特に唯一の女性兵士について「子供から遠く離れた場所への困難な任務であり、西欧は家族を尊重していない」と英政府を批判。「彼らはイラン領海を侵犯したことを告白しており、裁判にかけないように」と求めた。

 大統領は会見途中、英兵を拘束した革命防衛隊の現地海軍司令官を壇上に招き、勲章を授与。国民に「国土防衛」の重要性を訴えた。核問題などを巡りイラン空爆の可能性を排除しない米国に対し、イランの断固とした姿勢を示す狙いがありそうだ。国内的には、国連の制裁問題から国民の目をそらせ、対外強硬姿勢や経済政策などで批判が強まる大統領への求心力を回復させたいとの思惑もあるとみられる。

毎日新聞 2007年4月4日 23時28分 (最終更新時間 4月5日 1時07分)

145片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/07(土) 23:38:41
イラン:英兵士拘束解放 「拘束はイラク領海」 侵入発言「イランが強要」
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20070407ddm007030008000c.html

 【ロンドン小松浩】イランによる拘束から解放され帰国した英軍兵士らが6日記者会見し、拘束地点は英国政府の主張通りイラク領海内だったと強調した上で、イランのテレビで不法侵入を認めたのはイラン側の「継続的な心理的圧力」により強要されたものだったことを明らかにした。

 英南西部デボン州の海兵隊基地での会見には拘束された15人中リーダー格のクリス・エアー海兵隊大尉(25)、フェリックス・カーメン海軍大尉(26)ら6人が出席。拘束したのはイラン革命防衛隊で、15人は目隠しで手を縛られて隔離拘束され、ほぼ連日の尋問を受けたと語った。カーメン大尉は「不法侵入を認めれば帰すが、認めなければ懲役7年」と選択肢を示されたと説明。「我々が(テレビで)何を言ったかどうかにかかわりなく、イラク領海で拘束されたことは明確にしておきたい」と述べた。

 またエアー大尉は、重武装のイラン側に反撃すれば「大規模衝突が起こり戦略的な影響をもたらしただろう」と述べ、地域の緊張拡大を防ぐため「イランの言う通りに行動するよう注意深い決断をした」と話した。

毎日新聞 2007年4月7日 東京朝刊

146片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/13(金) 08:05:23
イラク議会内の食堂で爆発、議員ら8人死亡
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070412i113.htm?from=main1

 【カイロ=長谷川由紀】イラクの首都バグダッド中心部の多国籍軍管理区域(グリーンゾーン)にある国民議会内の食堂で12日午後、自爆テロが発生した。

 駐留米軍は、少なくとも8人が死亡、23人が負傷したと発表した。死傷者がさらに増える可能性もある。

 AP通信などによると、死者には、イスラム教スンニ派会派「国民対話イラク戦線」のムハンマド・アワド議員ら少なくとも議員3人が含まれている。

 AFP通信は、自爆犯が議員の護衛の1人だった可能性があると伝えた。この日は国民議会が開会中で、爆発当時、食堂では本会議を終えた各派の議員や職員が昼食をとっていた。議員らの大量殺傷を狙ったものとみられる。

 首相府など政府機関や欧米の大使館が集中するグリーンゾーンは、駐留米軍が厳重な警備態勢を敷いているだけに、今回のテロは、治安対策を最大の課題に掲げるマリキ政権、米軍にとって大きな打撃だ。

(2007年4月13日1時53分 読売新聞)

イラク議会で爆発 議員8人死亡、20人けが 
2007年04月13日02時56分
http://www.asahi.com/international/update/0412/TKY200704120280.html

 バグダッドにあるイラク国民議会の議会棟にある食堂で12日、テロとみられる爆発が起きた。ロイター通信などが伝えたイラク駐留米軍の情報では、8人が死亡し、20人がけがをしたという。一方、イラク国営テレビは「死者3人」と伝えている。死者のうち少なくとも2人は議員で、1人はイスラム教スンニ派の議員だった。もう1人の身元は確認されていない。

 議会は、首相府や米国大使館などが集中し、厳重に警備されている管理区域「グリーンゾーン」内にある。治安当局者はAFP通信に「議員の護衛の一人が自爆した可能性が高い」と語った。

 厳しい検問がある同区域では、外から迫撃砲などを撃ち込まれることはあっても、内部で爆弾テロがおきることはまれだった。だが1週間ほど前、区域内で爆発物を装着した自爆テロ用のベストが二つ、未使用の状態で見つかり、米軍やイラク治安部隊は警戒を強めていた。

 今回のテロで、米軍やイラク治安部隊がバグダッドで掃討作戦を続けるなかでも、武装勢力が攻撃力を失っていないことが浮き彫りになった。

 この日はイラク議会が開かれており、本会議が終わり、一部の議員らが食堂で昼食をとり始めたころに爆発したという。

 イラクでは、2月下旬に公共事業省の庁舎内で爆発が起きてアブドルマフディ副大統領(シーア派)が負傷。3月23日にはザウバイ副首相(スンニ派)が自宅で爆弾テロを受け負傷するなど、過激派の「内部浸透」をうかがわせる事件が相次いでいる。副首相へのテロでは、アルカイダ系組織「イラク・イスラム国」が犯行声明を出した。

 イラク駐留米軍のコールドウェル少将はAP通信に「自爆はアルカイダがやる手口だ」と語った。

バグダッドでトラックが橋ごと自爆、10人が死亡
2007年04月12日22時36分
http://www.asahi.com/international/update/0412/TKY200704120281.html

 イラクの首都バグダッド中心部のチグリス川に架かるサラフィヤ橋で12日早朝、トラックが自爆した。橋が壊れて車や人が川に投げ出され、AP通信によると少なくとも10人が死亡、26人がけがをした。

 バグダッド市内を南北に流れるチグリス川には12の橋が架かっていた。このうち、治安の悪い地域にある北部のアインマ橋と、米国大使館に近い中部の7月14日橋は、治安上の理由で以前から閉鎖されており、残る10の橋に交通が集中。渋滞に拍車をかけていた。サラフィヤ橋が破壊されたことで、さらに東西の行き来が難しくなる。

 バグダッドでは宗派対立の悪化で、イスラム教シーア派の多い東岸地域と、スンニ派の多い西岸地域への分断が進み、住民は住み慣れた家を追われ、自宗派の多い地域への移動を余儀なくされている。

147片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/04/16(月) 20:03:30
イラク:サドル師が政権離脱を宣言 米軍撤退めぐり圧力
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070417k0000m030062000c.html

 【カイロ高橋宗男】イラクのイスラム教シーア派の対米強硬指導者、ムクタダ・サドル師は16日、同師派の閣僚6人を政権から離脱させるとの声明を発表した。ロイター通信が伝えた。同師派とマリキ首相との間では、米軍撤退期限の設定をめぐり不協和音が生まれている。閣僚の政権離脱を発表した背景には首相に圧力をかけるとともに、支持者に改めて対米強硬姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。

 サドル師派支持者は旧フセイン政権崩壊から4周年にあたる今月9日、南部ナジャフで大規模な反米デモを行い、米軍の撤退期限の明確化を求めた。これに対しマリキ首相は現状での撤退期限の設定を拒否し、サドル師派の反発を招いていた。

 同師派の閣僚と連邦議会議員は米軍撤退問題の進展がないままマリキ首相がブッシュ米大統領と会談したとして、昨年11月末から今年1月にかけ約2カ月にわたって職務を停止する政治的ボイコットを行っている。今回の声明も「辞任」ではなく「政権からの離脱」と表現し、将来の職務復帰に含みを持たせた形だ。

 バグダッドなどでは米・イラク軍による治安作戦が進行中だが、スンニ派武装勢力は最近テロ攻撃を強化。これに対し、サドル師派の民兵組織マフディ軍は作戦に協力する姿勢を示し、表立った報復を控えている。

 同師派支持者の間にはこうした姿勢に対する不満が出始めている。今回の政権離脱発表には同師派の強硬な態度を強調する狙いがありそうだ。

毎日新聞 2007年4月16日 19時52分 (最終更新時間 4月16日 19時57分)

148片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/05/03(木) 01:49:59
ペレツ国防相、辞任検討か レバノン紛争指揮問題で
http://www.chugoku-np.co.jp/NewsPack/CN2007050201000669_World.html

 【エルサレム2日共同】イスラエル放送は2日、ペレツ国防相が昨年夏のレバノン紛争の指揮に失敗した責任を取って同日中にも辞任表明することを検討していると報じた。国防相が辞任すればオルメルト首相も辞任が避けられないとの見方が強い。

 2日付のイスラエル各紙は、与党カディマ内部で「首相降ろし」の動きが進行、政権ナンバー2のリブニ外相が「首相は辞任すべきだ」と側近に語ったと報じた。しかし、首相は同日の閣議で、こうした報道に惑わされないよう指示した。

 首相は同日、外相やカディマの議員団と会い、今後の方針を伝える。

 主要3紙が同日発表した世論調査結果によると、レバノン紛争に関する政府調査委員会が首相の指揮に欠陥があったと認定したことを受け、首相辞任を求める回答は65−73%に上った。

149片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/05/04(金) 00:49:04
イスラエル:オルメルト首相窮地 辞任要求で政局化の様相
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070504k0000m030146000c.html

 【ティール(レバノン南部)前田英司】昨年夏の第2次レバノン戦争を巡る責任問題で、イスラエルのオルメルト首相が与野党を問わず「全方位」からの辞任要求にさらされている。中でも、2日に記者会見して首相に辞任を迫ったことを明らかにしたリブニ外相兼副首相の行動は事実上の後継首相への「立候補表明」ともいえ、事態は政局化の様相を深めてきた。首相側は辞任を拒否して政権の維持に躍起だが、イスラエル紙の世論調査によると国民の6割以上が首相辞任を求めており、支持離れは深刻な状況だ。

 イスラエル紙ハーレツ(電子版)によると、オルメルト首相は2日、リブニ外相の記者会見後に開かれた出身母体の中道政党カディマの緊急会合で、「私は困難な状況に立たされているが責任逃れをせず、すべての誤りを修正する」と述べ、辞任の意思がないことを改めて強調。カディマも首相支持で一致した。

 昨夏の戦争に関する政府調査委員会が先月30日、首相の数々の「失敗」を指摘する中間報告を公表したことで、野党はもちろん、与党からも厳しい辞任要求が相次いでいる。1日には首相の退陣固辞に抗議して連立与党の一角を担う左派・労働党出身の無任所相が辞任。2日にはカディマの議員会長もこれに続いた。リブニ外相は自ら辞任はしないとの立場だが、首相側は外相の反旗を受けて更迭を検討しているとの情報もある。しかし、外相は現政権で最も支持されている閣僚であり、首相が強硬策に出れば政局に拍車をかけるのは必至だ。

 イスラエル紙マーリブの世論調査によると、65%が「オルメルト首相は辞任すべきだ」と回答。総選挙で民意を問い直すことには49%が賛意を示した。ただ、現時点で総選挙を実施した場合には野党の右派政党リクードが躍進する可能性が高いとみられており、政界には選挙回避の意見が強い。

毎日新聞 2007年5月4日 0時34分

150片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/05/06(日) 04:42:23
派遣延長の方針維持 日本政府
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/20070505/20070505_008.shtml

 日本政府は5日、イラクのマリキ首相が同国内で輸送支援活動をしている航空自衛隊が年内にも撤退できる可能性があるとの認識を示したことについて「イラク政府主導で復興を実現する決意の表れ」(政府筋)と受け止め、空自派遣延長方針に変わりはないとしている。

 空自派遣は基本的に国連の要請に基づいており、イラク政府の意向は決定的な判断材料ではないとの立場で、撤退時期は国連、米政府と協議しながら慎重に判断する構えだ。

 一方、マリキ首相が日本に期待を表明した技術協力に関しては、現状の治安情勢では国際協力機構(JICA)職員の派遣なども困難なため、本格支援の見通しは立っていない。イラク側の要望にどう応えていくかは今後の課題となる。

 政府は空自派遣を2年延長するイラク復興支援特措法改正案を国会提出しており、安倍晋三首相は4月24日の衆院本会議で「潘基文国連事務総長からも継続要請を受けている」と強調。潘氏は4日の麻生太郎外相との会談で、空自派遣継続を直接要請した。

=2007/05/06付 西日本新聞朝刊=

151片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/05/08(火) 08:01:36
イスラエル首相と外相が“手打ち” 協力関係を確認
2007年05月07日19時13分
http://www.asahi.com/international/update/0507/TKY200705070223.html

 イスラエルのオルメルト首相は6日、昨年夏のレバノン紛争での失態をめぐり首相に辞任を迫ったリブニ副首相兼外相と会談し、「現内閣の一員として引き続き協力することに合意した」との声明を発表した。反旗を翻した副首相と事実上の手打ちをして閣内にとどめ、自らの足元を固める狙いと見られる。

 副首相は2日の記者会見で、首相に辞任を迫ったものの、首相が辞めなくても自ら閣内にとどまる意向を表明し、国民にわかりにくい印象を与えた。首相はその後の与党議員総会で続投への支持を取り付け、辞任圧力を跳ね返した。

 だが、連立を組む労働党内では、首相が辞任しなければ政権から離脱すべきだと主張する声が高まっている。同党が離脱すれば連立は国会定数(120)の半数を割り、政権の維持は難しくなる。

 また、夏に予定されている政府調査委員会によるレバノン紛争の最終報告が、先月末の中間報告で指摘した首相らの判断の「深刻な誤り」を再確認することになれば、辞任は避けられないとの見方が強い。

152片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/05/21(月) 10:13:38
イスラエル、ハマス議員宅を空爆・8人死亡
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070521AT2M2100821052007.html

 【イスタンブール=森安健】イスラエル軍は20日夜、パレスチナ自治区ガザにあるイスラム原理主義組織ハマス幹部の自宅を空爆し、8人が死亡、13人が負傷した。ハリル・アルハヤ幹部はパレスチナ評議会(国会に相当)の議員。イスラエル軍の空爆対象はこれまでハマス軍事部門に絞られており、昨年春のハマス政権誕生以来、政治部門を攻撃したのは初めて。対ハマス作戦が一段階強まったことを示す動きだ。
 イスラエル軍が発射したミサイルはアルハヤ議員宅の応接室を直撃した。議員本人は不在だったが、60歳の父親らが死亡した。
 アルハヤ議員はハマスとパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハとの停戦協議に参加しており、この日もエジプト政府仲介の停戦会議に出席していた。空爆後、議員は「痛みにかかわらず前進するしかない」と語り、引き続き停戦協議を進める意向を示した。
 一方、イスラエル軍は今回の攻撃について、アルハヤ議員の暗殺を狙ったものではなく議員宅の外にいたハマス戦闘員5人を標的にしたものだと説明した。空爆に先立ち、イスラエル政府は閣議で対ガザ軍事作戦を強化することを決めていた。ハマスがイスラエル南部へのロケット攻撃を続ければハマス政治部門指導者の暗殺も選択肢となることを確認した。
 イスラエルは2004年にはハマスの創始者ヤシン師を空爆で暗殺し、その後継者ランティシ氏も続けて暗殺した。

153片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/06/15(金) 11:52:48
内閣解散と非常事態を宣言 パレスチナ自治政府議長 '07/6/15
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200706150130.html

 【エルサレム14日共同】イスラム原理主義組織ハマスがパレスチナ自治区ガザの治安機関をほぼ制圧したことを受け、自治政府のアッバス議長は十四日、自治政府の内閣解散と、自治区全域での非常事態を宣言した。議長の報道官が明らかにした。

 報道官によると、内閣解散後、アッバス議長が新内閣を任命、情勢が安定すれば早期の評議会(議会)選挙を行うことを検討する。

 一方、議長の支持基盤ファタハと連立内閣を組むハマスの当局者はロイター通信に対し「ハニヤ首相は首相にとどまる」と述べ、議長の内閣解散決定を拒否した。

 ハマスは十四日、パレスチナ自治区ガザ市にあるファタハの中枢機関に本格的な攻撃を加え、ガザ全域の治安機関をほぼ制圧した。

154片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/03/22(土) 01:57:54
イラク開戦から5年/抱けぬ希望、厳しい現実

 イラク開戦から五年。イスラム教スンニ派とシーア派の内戦状態は、米軍の増派部隊が武力で抑え込み治安は改善に向かっている。だが安定と繁栄に希望を抱くには、宗派間の断絶はあまりにも深刻だ。主権の回復、憲法制定、新政府発足…。その度に希望を抱き、裏切られ翻弄(ほんろう)されてきたイラク市民の間では今、既存の政治システムへの不信感が深まる一方だ。与えられた「民主主義」の無力さに幻滅し、秩序安定のため「独裁者待望論」も広がりつつある。

 ▽別れ

 「自由に生きられる」

 バグダッド在住のシーア派弁護士アリさん(25)が、二十歳の大学生だった開戦時に思い描いた夢だ。翌年、スンニ派女性のフダさん(23)と婚約。テロは続いたが、二〇〇五年十二月に新憲法下で連邦議会選挙が行われ「イラクは必ず良くなると信じた」という。

 だが先週、アリさんはフダさんと別れた。フダさんの父親がシーア派民兵に殺され、「(宗派の違うあなたとは)もう関係を続けられない」と告げられたためだ。

 「私のいとこもスンニ派過激派に殺された。彼女の気持ちは分かる」。うなだれる若手弁護士は「将来に希望など抱けない」と本音を漏らした。

 ▽好材料

 「スンニ派とシーア派は既に和解し、内戦の危機は去った」

 シーア派のマリキ首相は十八日に開かれた国民和解会議の記者会見で、こう胸を張った。バグダッドの外交筋も「憎悪を心に封じ込め、各勢力が協力関係を築ければ」と期待を込める。

 イラク政府は今年、国民的和解の具体策として、米占領下で追放されたスンニ派の旧イラク軍将校らの再雇用を本格化。これまでに三万二千人が新イラク軍に合流した。スンニ派武装勢力の多くは米軍との戦闘を停止し、国際テロ組織アルカイダ系組織を掃討する「覚せい評議会」や治安部隊に合流し始めた。

 スンニ派の中核を成す有力部族や元武装勢力と、民兵組織の停戦を宣言したシーア派反米指導者サドル師派も十月の州評議会選挙に本格参戦の構え。「武装闘争から政治へ」の流れは好材料だ。

 外交面では、対立する米国とイランがイラク情勢をめぐる直接協議を続けていることも大きい。

 ▽宗派主義

 しかし「改善」した治安情勢下でも、二月だけで七百人の民間人がテロや攻撃の犠牲になった。同月、避難先から首都南部のドーラ地区に戻ったシーア派女性(56)は、直後に息子二人をスンニ派過激派に殺された。

 「交際相手の宗派を調べる。自派の地域(内の勤務先)に配属されなければ辞職する。命を守るため当然のこと」。女性医師のリナさん(24)が言うように、宗派主義は生活の隅々に浸透している。

 国民和解を進めるはずの政治も、宗派主義にとらわれ機能していない。石油収入の分配法を定め財政に直結する石油法制定でさえ、スンニ派、シーア派、クルド人の対立を解決できず連邦議会でたなざらしになっている。国家再建を担うべき技術者や医師らエリートの海外流出は止まらない。

 「サダム(フセイン元大統領)のような強い指導者に全権を掌握させるべきだ」(シーア派の運転手)。「安全を守るためなら独裁を受け入れる」(スンニ派の化学者)…。こうした意見に共感する市民は宗派を問わず増えている。イラク民主化を掲げた「ブッシュの戦争」は膨大な人命と巨額の戦費を消費した末に、イラクの夢を破壊したように見える。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0319.html

155片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/04/18(金) 00:18:51
「空自イラク派遣は憲法9条に違反」 名古屋高裁判断
2008年04月17日20時44分

 自衛隊イラク派遣の違憲確認と派遣差し止めを求めた集団訴訟の控訴審判決が17日、名古屋高裁であり、青山邦夫裁判長は、航空自衛隊が行っている現在のイラクでの活動について「憲法9条1項に違反する活動を含んでいる」との判断を示した。首都バグダッドは、イラク復興支援特別措置法にいう「戦闘地域」に該当すると認定。多国籍軍の空輸は武力行使を禁じた同法と憲法に違反すると結論づけた。一方、原告が求めた派遣差し止めを却下した一審・名古屋地裁判決を支持し、控訴は棄却した。

 全国各地で起こされたイラク派遣をめぐる訴訟は、一部は最高裁決定もすでに出ているが、違憲判断が示されたのは初めて。このため、「敗訴」したものの、原告側は上告しない方針を表明している。「勝訴」した国は上告できないため、違憲判断を示した今回の高裁判決が確定する見通しだ。

 判決はまず、現在のイラク情勢について検討。「イラク国内での戦闘は、実質的には03年3月当初のイラク攻撃の延長で、多国籍軍対武装勢力の国際的な戦闘だ」と指摘した。特にバグダッドについて「まさに国際的な武力紛争の一環として行われている人を殺傷し物を破壊する行為が現に行われている地域」として、イラク特措法の「戦闘地域」に該当すると認定した。

 そのうえで、「現代戦において輸送等の補給活動も戦闘行為の重要な要素だ」と述べ、空自の活動のうち「少なくとも多国籍軍の武装兵員を戦闘地域であるバグダッドに空輸するものは、他国による武力行使と一体化した行動で、自らも武力の行使を行ったとの評価を受けざるを得ない」と判断。「武力行使を禁じたイラク特措法に違反し、(国際紛争の解決手段として武力行使を放棄した)憲法9条に違反する活動を含んでいる」と結論づけた。

 さらに判決は、原告側が請求の根拠として主張した「平和的生存権」についても言及。「9条に違反するような国の行為、すなわち戦争の遂行などによって個人の生命、自由が侵害される場合や、戦争への加担・協力を強制される場合には、その違憲行為の差し止め請求や損害賠償請求などの方法により裁判所に救済を求めることができる場合がある」との見解を示し、平和的生存権には具体的権利性があると判示した。

 ただ、今回のイラク派遣によって「原告らの平和的生存権が侵害されたとまでは認められない」と述べ、1人1万円の支払いを求めた損害賠償は認めなかった。また、訴えの利益を欠くなどとして、違憲確認や差し止め請求はいずれも不適法な訴えだと退けた。

     ◇

 <自衛隊イラク派遣差し止め訴訟> 元郵政大臣・防衛政務次官の故・箕輪登さんが04年1月、札幌地裁へ提訴したのを最初に、名古屋のほか、仙台、宇都宮、東京、甲府、静岡、京都、大阪、岡山、熊本で各地裁に市民が集団で訴えを起こした。これまでの地裁判決は原告側がすべて敗訴。宇都宮、静岡の両訴訟は最高裁で上告が棄却されたほか、仙台、大阪の訴訟は高裁で控訴が棄却された。いずれの判決も、自衛隊イラク派遣が違憲かどうかについては判断を避け、差し止め請求も却下されてきた。

 名古屋訴訟は04年2月に最初の提訴があり、7次にわたって3千人余が原告として名を連ねた。1〜5次訴訟について、名古屋地裁は06年4月、憲法判断に踏み込まないまま派遣差し止めを却下、慰謝料請求を棄却した。今回の控訴審には1122人の原告が参加した。

http://www.asahi.com/national/update/0417/NGY200804170005.html

156片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/04/18(金) 00:21:56
イラク違憲判決、民主・菅氏は「私たちの主張と同じ」
2008年04月17日20時21分

 自衛隊のイラク派遣に反対してきた野党各党は17日、航空自衛隊のイラクでの活動を違憲とした名古屋高裁の判断を一様に評価した。一方、自民党の伊吹文明幹事長は記者団に「立法府にいる者は軽々にコメントできない。すぐに作戦に影響が出ることはない」と語った。

 民主党の菅直人代表代行は記者会見で「私たちの主張と同じ立場の判決だ」。04年に当時の小泉首相が「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域だ」と国会で発言したことに触れ、「インチキ答弁が裁判所によって否定された」と強調した。同党は判決を受け、先の臨時国会で参院で可決後に衆院で廃案となったイラク特措法廃止法案の再提出の検討に入った。

 共産党の穀田恵二国対委員長は「政府の言い分が真っ向から否決された。イラクの占領に対する航空自衛隊の実質的支援だったことが明らかになった」と指摘。国会審議で政府を追及し、自衛隊の即時撤退を求める考えを示した。

 社民党の福島党首は「本当にうれしい。イラク戦争への加担をやめろという国民の思いを裁判所が言ってくれた。小泉さんは耳を澄まし、安倍さん、福田さんもよく聞いて欲しい」と述べ、自衛隊をイラクに派遣し続けてきた歴代首相に反省を求めた。

http://www.asahi.com/national/update/0417/TKY200804170253.html

157片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/04/18(金) 00:24:05
イラク特措法にも違反 名古屋高裁の違憲判断 '08/4/18

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 イラク派遣の航空自衛隊の空輸活動に違憲判断を示した名古屋高裁判決で、青山邦夫あおやま・くにお裁判長(退官のため高田健一たかだ・けんいち裁判長代読)は十七日、「武装兵員の戦闘地域への輸送は、他国の武力行使と一体化した行動で、自らも武力の行使を行ったと評価を受けざるを得ない」として、武力行使を禁じたイラク復興支援特別措置法にも違反するとの判断を示した。

 原告側は実質勝訴と受け止め、上告しない方針。請求自体は一審に続き退けられたため国も上告できず、自衛隊イラク派遣をめぐる初の違憲判断は確定するとみられる。

 町村信孝官房長官は「バグダッド飛行場などは非戦闘地域の要件を満たしており、納得できない。自衛隊の活動は継続する」との見解を示した。

 判決で青山裁判長は、空自が多国籍軍の武装兵などを空輸しているイラクの首都バグダッドを、イラク特措法が自衛隊の活動を禁じている「戦闘地域」と認定。空輸活動を「現代戦では補給活動も戦闘行為の重要な要素であることを考えれば、多国籍軍の戦闘行為に必要不可欠な軍事上の後方支援」とした。

 その上で「空自の活動は、政府と同じ憲法解釈に立っても、イラク特措法に違反し、憲法九条にも違反する活動を含んでいる」とした。

 また判決は、原告側が主張した平和的生存権を憲法上の法的な権利としたが「派遣によって原告らの具体的権利としての平和的生存権が侵害されたとは認められず、民事上の損害賠償が認められるに足りる利益侵害は生じていない」と退けた。

 原告側弁護団は「わが国の憲法裁判史上、高く評価され、長く記憶される歴史的判決」とした。

 同様の訴訟は全国の十一地裁で起こされ、これまでの判決はすべて原告側が全面敗訴。空自の空輸活動は陸上自衛隊が撤収してからもクウェートとイラクの間で継続されている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200804180153.html

158片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/04/18(金) 00:24:30
イラク派遣初の違憲判断 空自、戦闘地域に武装兵 '08/4/18

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 自衛隊のイラク派遣は憲法違反として、市民ら約千百人が派遣の差し止めや慰謝料を国に求めた訴訟の控訴審判決で名古屋高裁は十七日、航空自衛隊が多国籍軍の武装兵を空輸しているバグダッドを「戦闘地域」と認定し「他国の武力行使と一体化した行動であり、憲法九条などに違反する」として、バグダッドへの空輸活動は違憲との判断を示した。自衛隊のイラク派遣をめぐる違憲判断は初めて。

 青山邦夫あおやま・くにお裁判長(退官のため高田健一たかだ・けんいち裁判長代読)は原告側の控訴は棄却し、請求自体は一審に続き退けられたが、原告側は実質勝訴と受け止め上告しない方針。国も勝訴のため上告できず、判決は確定するとみられる。陸上自衛隊派遣の判断は言及がなかった。

 町村信孝官房長官は「バグダッド飛行場などは非戦闘地域の要件を満たしており、納得できない。自衛隊の活動は継続する」との見解を示した。

 判決で青山裁判長は、バグダッドをイラク復興支援特別措置法が自衛隊の活動を禁じている「戦闘地域」と認定。空輸活動を「現代戦では補給活動も戦闘行為の重要な要素であることを考えれば、多国籍軍の戦闘行為に必要不可欠な軍事上の後方支援」とした。

 その上で「空自の活動は、政府と同じ憲法解釈に立っても、イラク特措法に違反し、憲法九条にも違反する活動を含んでいる」とした。

 また判決は、原告側が主張した平和的生存権を憲法上の権利としたが「派遣によって原告らの具体的権利としての平和的生存権が侵害されたとは認められず、民事上の損害賠償が認められるに足る利益侵害が生じていない」と指摘。一審と同じく派遣差し止め請求は却下、一人一万円の慰謝料の請求は棄却とした。

 原告は天木直人あまき・なおと元駐レバノン大使や市民ら。

 同様の訴訟は全国の十一地裁で起こされ、これまでの判決はすべて原告側の全面敗訴。空自の空輸活動は陸上自衛隊が撤収してからもクウェートとバグダッドなどの間で継続されている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200804180160.html

159片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/04/18(金) 00:31:05
イラク輸送違憲:自衛隊の海外活動拡大に一石
 航空自衛隊による多国籍軍の空輸活動を明確に違憲と指摘した17日の名古屋高裁判決は、憲法論議をあいまいにしたまま拡大を続ける自衛隊の海外活動に疑問を投げかけた。一方で、判決は原告の控訴を棄却し、政府も早々と派遣を見直す考えはないことを表明したことから当面の“実効性”はない。それでも、自衛隊に関する憲法判断を避けてきた司法が、踏み込んだ指摘をした意味は重い。

 同様の訴訟は全国11地裁に起こされたが、原告敗訴が続いた。いずれも自衛隊イラク派遣は原告の具体的な権利、義務に直接影響を及ぼすものでないとして門前払いした。

 今回の判決も結論への道筋では同様の判断をしている。しかし、憲法9条の政府解釈やイラク特別措置法の規定に基づき、自衛隊のイラクでの活動実態を詳細に検討したのが画期的だ。「自衛隊が行く所が非戦闘地域」と繰り返してきた政府に対し「首都バクダッドでは一般市民にも多数の犠牲者が出ており『戦闘地域』だ」と認定した。

 自衛隊を巡る訴訟で過去に憲法判断に踏み込んだ判決は、自衛隊の存在を違憲とした73年の「長沼ナイキ基地訴訟」の札幌地裁判決があるくらいだ。さらに、今回の判決は原告が主張した「平和的生存権」についても、国の武力行使などで個人の生命や自由が侵害される場合は、裁判所に保護や救済を求められる具体的な権利と認める異例の判断をした。

 憲法改正の議論に加え、自衛隊の海外派遣の要件を定める恒久法に向けた論議も活発化している。名古屋高裁は自衛隊の活動に関する国民的議論に向け、問題提起したとも言える。【式守克史、北村和巳】

毎日新聞 2008年4月17日 23時59分
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080418k0000m040134000c.html

160片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/04/18(金) 13:17:53
違憲判断「暇できたら読む」=原告にも矛先−高村外相
4月18日13時2分配信 時事通信


 高村正彦外相は18日午前の記者会見で、イラクでの自衛隊活動の一部を違憲とした名古屋高裁の判断に関し「後生大事にする必要もない。裁判所が傍論でそういうことを書いたという事実はあるから、外務大臣をやめて暇でもできたら読んでみますよ」と酷評した。
 外相は原告団にも矛先を向け、「裁判に負けた側が控訴しないことで傍論で書かれたことを定着させ、それがあたかも崇高なものであるかのごとく錯覚を与えて、政治に利用しようとするのはよくない」と批判。「マスコミもそれに乗らないように」と言いたい放題だった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080418-00000084-jij-pol

161片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/04/19(土) 13:44:04
空自イラク空輸活動に違憲判断/歴代政権の合憲論拠を否定

 名古屋高裁は十七日、航空自衛隊によるイラクでの空輸活動は憲法九条に違反するとの判断を示した。高裁判断はバグダッドが「戦闘地域」に当たり、空輸活動も「外国軍の武力行使と一体化」と指摘し、小泉、安倍、福田の歴代政権が自衛隊イラク派遣を合憲とした論拠をことごとく否定した。政府は「影響はない」と空自派遣の継続を表明したが、野党は撤退要求を強めた。自衛隊の海外派遣を随時可能にする恒久法(一般法)制定を検討している福田康夫首相は新たな重荷を背負った。

 ▽平静

 「え、高裁でそんな判決が出たの? どういうことかなあ。判決はおかしい」。イラクへの自衛隊派遣を「憲法の枠内」と言い続けた久間章生元防衛相は目を丸くした。政府筋も「時々(個人的な)思いをぶつける人(裁判官)がいる」と憤った。

 政府は表向き平静を装った。町村信孝官房長官は記者会見で「(活動地域は)非戦闘地域で武力行使と一体化していない」と合憲を強調。「自衛隊の活動に何ら影響は与えない」と述べた。

 防衛省も“無視”する構え。イラク派遣の法整備に当たった幹部は「活動差し止めの判決が下ったわけではない」と力説。幹部協議も開かず「何もなかったかのように振る舞う」(幹部)と決め込んだ。

 ▽つけ

 自衛隊の活動は憲法が禁止する武力行使に当たり、派遣地域は戦闘地域ではないのか―。高裁判決が「違憲」と指摘した二点は、国会論戦でも焦点だったが、派遣を決めた小泉純一郎首相(当時)は言い逃れの答弁を繰り返した。

 例えば二〇〇三年七月の答弁。戦闘地域の定義について「どこが非戦闘地域で、どこが戦闘地域か、今私に聞かれたって分かるわけない」と開き直った。〇四年十一月にも「自衛隊が活動している地域は非戦闘地域、これがイラク特措法の趣旨だ」と強弁した。

 イラク駐在経験もある元外交官の末松義規民主党衆院議員は「自衛隊のイラク派遣を求める米国の要請に、無理にこじつけて派遣したつけ」と批判。「今後、政府に自衛隊撤退を強く要求する」と語気を強めた。

 ▽懸念

 「最悪のタイミングかもしれない」。防衛省幹部はため息をついた。高裁判断が、恒久法制定に向けた論議に影を落とすのは間違いないからだ。

 空自のイラク派遣が来年七月末、海上自衛隊のインド洋派遣が来年一月にそれぞれ法的期限を迎える。そこで政府と自民党は今国会中に恒久法を提出、秋の臨時国会で公明、民主両党の賛同を得て成立に持ち込む―という筋書きを描いてきた。

 だが、両党を巻き込むには世論の後押しが不可欠。自民党の山崎拓前副総裁が十日に党内プロジェクトチームを設置し、中谷元元防衛庁長官が民主党の前原誠司副代表らと三年ぶりに安全保障に関する超党派議連を二十三日に再開させるのも「世論喚起」(自民党国防族議員)に向けた思惑があったからこそ。

 想定外の高裁判断は、こうした動きに「冷や水を浴びせた」(空自幹部)格好。裁判そのものは政府が「勝訴」しており上告はできず、判決内容が確定する見通し。外務省幹部は「困った」と頭を抱えた。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0417.html


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