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日本諸分野外交

293片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/03/02(日) 02:50:17
ギョーザ中毒事件捜査/「連携」一転「対立」へ

 「中国で混入された可能性は極めて低い」。ギョーザ中毒事件で中国公安省が行った記者会見が波紋を広げている。二十九日は警察庁長官が国会で「日本で混入された可能性は極めて低いと現在も認識している」と主張した。警察庁次長が北京まで出向き「緊密な連携」で合意していた日中捜査当局の衝突。胡錦濤国家主席の訪日が四月にも予定される中、ギョーザ事件が日中外交にも影響を与えている。

 ▽浸透実験

 イージス艦衝突事件をめぐる不手際で石破茂防衛相が長時間の追及を受けた二十九日の衆院予算委員会。

 警察庁の吉村博人長官も、ギョーザ事件を担当する捜査一課長とともに出席。民主党議員から「捜査当局同士の見解が百八十度異なるが」と質問を受け「中国側の判断がどういう根拠に基づいているのか確認していきたい」と答弁した。

 吉村長官が既に中国側に照会したことを明らかにしたのは、殺虫剤メタミドホスがギョーザの袋の外側から内側に浸透するかどうかの実験に関する資料だ。

 中国公安省は60、30、10、1%の濃度のメタミドホスを用意、冷凍ギョーザが保管されている氷点下一八度でメタミドホスが袋の中に染み込むかどうかを実験し、浸透を確認したと主張した。

 一方、警察庁は科学警察研究所で実験した。大阪府枚方市のスーパーで袋の外側に付着していたメタミドホスの百倍の濃度のものをつくり、袋に十二時間つけてみたが、浸透しなかった。

 ▽試金石

 日中の捜査当局は二十一日から二十六日までに会議を四回開いているが、浸透実験のことは知らされてなかったといい、警察庁幹部は「にわかに信じ難い。こちらは最も浸透しやすい条件(室温二一度)でやった上で、実験データを情報交換会議で渡している。何か意図的なものを感じる」と不信感を漏らす。

 この日中協議のうち二十五日は警察庁ナンバー2の安藤隆春次長を北京に派遣して協力関係構築を約束した首脳級会談だ。直後の中国側の発表に「カウンターパンチをもらったような感じだ」と戸惑う声も多い。

 中国側の姿勢に、別の幹部は「党の指導だろう。今後の展開は楽観視できない。日本側がこのままうやむやにするのはプラスにはならない、というメッセージを中国側に発し続けていくことが大事だ」と話す。

 人も物も金も多く行き交う日中間。警察庁刑事局の幹部はギョーザ事件が今後の捜査協力の試金石になるとみる。「中国側にはメンツもあるのかもしれないが、このまま押し切れると中国側が本気で思っているとしたら、まともな協力関係を築くことは期待できない」と訴える。

 ▽不協和音

 「いい雰囲気でお迎えしたいが、来日とは直接関係ない」。高村正彦外相は二十九日、胡主席の来日に影響を与えるかと問われ、こう否定してみせた。できるだけ早く決着を図りたいというのが両政府の共通認識だが、出口の見えない状況から、外交当局者間にも不協和音が生じている。

 先週、北京で開催された日中外務次官級の「戦略対話」。駐日大使も務めた中国の王毅外務次官は「なぜ日本の報道は中国が原因と決め付けるのか」と日本側に食ってかかった。藪中三十二外務事務次官は日本の「食の安全」に関する高い関心を説明したが、わだかまりは残ったままだ。

 暗礁に乗り上げかねないギョーザ事件捜査。福田康夫首相も、このままの事態が続けば「国民同士の対立になってしまう」と懸念を示した。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0229.html

294片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2008/05/31(土) 15:58:58
空自輸送機派遣を見送り/中国の世論を読み誤る

 政府は三十日、中国の四川大地震被災者への救援物資輸送で、航空自衛隊輸送機の派遣見送りを正式に発表した。中国側から支援要請を受け、近年の日中関係の改善ぶりもアピールできると派遣準備をしていたが、中国国内で「反自衛隊」のインターネット世論が沸騰。日中両政府とも、歴史認識に絡む中国国民の複雑な感情を読み誤った。日本政府の詰めの甘さも浮き彫りに。迷走の舞台裏を検証した。

 ▽報道先行

 「官房長官が記者会見で発表したいと言っているから、中国側と調整してほしい」。二十八日正午すぎ。外務省幹部に官邸から電話が入った。空自機派遣構想が一部で報道された直後だった。中国側から北京の日本大使館に支援要請があったのは二十七日で、まだ細部は詰め切れていなかった。幹部は慌てて同大使館などとの連絡に追われた。

 二十八日午後四時、記者会見で町村信孝官房長官は「自衛隊のテント、毛布を自衛隊機で中国の空港まで運んでもらいたいとの趣旨」と説明。「できるだけ早く答えが出るよう検討を急いでいる」と派遣方針を公言した。

 会見内容を聞いた外務省幹部は「最終的な話はまだ中国から来てない」と不安を漏らした。

 政府筋はその日の夕方「空自のC130輸送機を使う」と明言。「送ったテントを張るのを自衛隊員が手伝うこともあり得る」とまで口にした。

 日米関係と並び日中関係を重視する福田康夫首相は、十二日の地震発生直後に「できるだけの支援を行う」とのメッセージを胡錦濤国家主席に送り、十五日に国際緊急援助隊、二十日には医療チームを派遣。着々と支援実績を積み上げただけに、政府内では中国国民の反発を招きかねない空自機派遣も「受け入れてもらえる」と楽観ムードが漂っていた。

 ▽予想外

 二十九日付の各紙朝刊に「空自機派遣」の見出しが躍った。政府関係者は「空自機はあくまで手段でしかないのに」と戸惑ったが、中国のネット世論は沸騰していた。

 「先祖を虐殺した日本軍には一歩も祖国の大地を踏ませない」「鬼子(日本人の蔑称(べっしょう))がやって来たら撃ち殺そう」―。

 中国国内のウェブサイト掲示板に空自機派遣阻止を訴える意見が殺到。天安門事件後の一九九〇年代に強化された反日・愛国主義教育を受けた若い世代が中心とみられ、今月前半の胡主席訪日前後から中国政府が意識的に盛り上げた日中友好ムードを吹き飛ばした。

 矛先は中国政府にも向かった。中国外務省の秦剛副報道局長が二十九日、日本と派遣問題で協議していると認めると「政府が人民の側に立たないなら、新たな五・四運動(一九一九年の抗日運動)を起こす」(「中華網」掲示板)と決起を呼び掛ける声さえ上がった。

 中国軍関係筋によると、胡主席をトップとする中央軍事委員会が地震発生後、援助物資輸送に効果的であれば、外国軍用機の投入も構わないとの方針を決めた。同筋は、国防省当局者の間では自衛隊機派遣受け入れも当初から念頭にあったと明かす。だが、政府・共産党がメディアを厳しく管理する中国で、比較的自由なネットの書き込みは「世論をみる重要なバロメーター」(中国報道関係者)だった。

 ▽撤回

 「二十九日に石破茂防衛相からの準備命令、三十日に派遣命令と先遣隊派遣、三十一日早朝に輸送機の第一便出発」。防衛省はこんなシナリオで準備を進めていた。

 しかし、二十九日午後になってもゴーサインは出なかった。「無理しなくてもいい」(政府筋)。派遣を強行するよりも民間チャーター機で救援物資を届ける方がよい―。同日深夜、派遣見送りが決まった。

 中国政府関係者は「日本側が報道しなければ、日中は最高の連携をアピールできた」と述べた。外務省幹部は「大使館ルートでちゃんと話をしていた。表に出るのが早すぎた」と唇をかんだ。中国世論とどう向き合うのかという課題が日本政府に突き付けられた。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2008/0530.html


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