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地方選挙・地方政治
627
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2006/09/18(月) 23:00:12
[フォローアップ]
分裂回避へ社民苦渋
県知事選に向け、元県出納長の山内徳信氏(71)を支持していた社民党県連が十七日の執行委員会で、社大党、民主党県連とともに参院議員の糸数慶子氏(58)の擁立を決め、混迷していた野党陣営の知事候補者人選は、糸数氏一本化で固まった。出馬の意向を示していた政党「そうぞう」代表で衆院議員の下地幹郎氏(45)は「糸数氏で一本化の方向性が決まった」と出馬断念を表明。山内氏も十八日に会見、不出馬を明らかにする見込み。社民、社大、民主は、「そうぞう」、共産党県委、自由連合を加えた六者による野党共闘態勢の確立を急ぐ。ただ、出馬を見送った山内、下地氏の支持者のしこり解消が課題になりそうだ。
十七日の社民執行委は激しい議論が交わされた。「基地問題で日米政府に対峙できるのは山内氏しかいない」との主張と、「分裂しては勝てない。糸数氏で野党六党がまとまるべきだ」という訴えが真っ向からぶつかった。
歴代の委員長経験者や支持者らの中に山内氏擁立は根強くあったが、「共闘する社大、民主が糸数氏擁立ですでに踏み切った。社民が同意できなければ、野党共闘の『最後のチャンス』をつぶし、その責任を社民が問われる」との危機感が、糸数氏支持への方針転換に突き動かした。
社民は同日午後、執行委を中断し、照屋寛徳委員長と新里米吉書記長が読谷村の山内氏の自宅を訪れ、意見が割れた執行委の状況を説明。照屋委員長は「山内氏擁立であらゆる努力をしたが見通しは立たず、厳しい。社民の努力不足で申し訳ない」と謝罪した。
再開後の執行委で糸数氏擁立は決まったものの、一部の委員は反対を表明、全会一致とはならなかった。照屋委員長らは「山内氏の統一候補断念は残念。だが分裂選挙は絶対に避けなければならない。糸数氏を統一候補に野党の勝利と県政奪還を目指す」とした。
社民、社大、民主の三党会議の結果を受け、下地氏は出馬見送りを決めた。下地氏は「(糸数氏が)何を持って知事選に出たいのか、政策を聞いて決めたい」として、具体的な政策を協議した上で支援の在り方を検討する姿勢だ。
投開票日まで約二カ月。野党幹部の一人は「選対本部や各市町村支部の立ち上げだけではなく、資金面や支援の枠組みの確定などすべてがこれから。寝る間もなく準備しないと間に合わない」と焦りの色を隠さない。
与党の候補者に決まった前県商工会議所連合会長の仲井真弘多氏(67)はすでに着々と選挙態勢を固め、支持拡大に取り組んでいる。同陣営の幹部は「相手が見えたことで、選挙運動に拍車がかかる。政策論争で勝負する」と強調する。
知事選は仲井真氏、糸数氏の事実上の一騎打ちとなり「稲嶺県政の継承発展」と「県政奪還」で争われそうだ。(政経部・与那原良彦)
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