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地方選挙・地方政治
442
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2006/03/11(土) 16:10:35
えびの市長選終盤情勢 両陣営浮動票に重点 宮崎日日
2006年03月10日
12日投開票のえびの市長選挙は終盤戦を迎えている。再選を目指す現職の宮崎道公(69)が逃げ切りを図り、新人で元市農業委員会事務局長鬼川利男(58)=いずれも無所属、届け出順=が猛追。激戦は日々加熱し、結果の予想が付かないまま投票日にもつれ込もうとしている。(敬称略)
「鬼川君は家来のごとしちょった」「財政のことは何も分からん」。5日の告示日から毎晩続けている各地区の個人演説会で宮崎は度々、鬼川批判を繰り出す。
「相手候補は知名度不足。2、3千票差で勝つ」と楽観視していた今選挙。「鬼川君の批判はしない」。告示前は懐深さを見せていた宮崎だったが、ここにきて焦りを隠せないでいる。
一方で現職の強みを生かし、防衛事業を活用した交流施設建設、市役所の補修など公共工事を公約に掲げて集票を図る。推薦団体の市建設業関連協議会の青年部、女性部の集会では「すべて地元業者に発注する」と語り、「決して一枚岩ではない」(同会関係者)会員から大きな拍手を受けた。
市議は19人中12人が協力。宮崎が推し進める行財政改革に慎重な職員団体と協力関係にある社民党議員まで抱き込んだ。ただ、基幹産業の農業に強い鬼川を敵に回したことで、個人演説会出席者がわずか数人の農村地帯もあるなど、不安も。
□ □
鬼川も毎晩、個人演説会場を駆け回る。「必勝」と記された鉢巻きを締めて「改革だけでは自立していけない」と宮崎市政を批判。「合併しても生き残るまちをつくる」と力説する。
鬼川は昨年8月に市を退職後、市内約9千の全家庭を訪問したが知名度不足は否めない。農政畑を歩んだことや企業誘致に奔走したことなどに熱弁を振るい、地道に理解を広める。
JAえびの市参事だった中野一則県議(57)、同JA幹部が足並みをそろえて支援。宮崎支持からくら替えする農家も現れた。宮崎の改革路線に反対する市議、前回選挙で宮崎に敗れた前助役らもこの流れに乗る。
だが歳出を伴う公約が、格好の反論材料になる。企業誘致の優遇措置拡大について宮崎は「そんな財源はどこにもない。受けのいい言葉を並べているだけ」と一蹴(いっしゅう)する。
「現職を一期で辞めさせるのはぐらしい(かわいそう)」「区長や議員を経験するのが先」などの庶民的な声も壁となっている。
□ □
二大派閥が激突する市長選は歴史的に接戦が繰り返されてきた。1974年の中間俊範と次点の永崎公=共に故人=の差は30票。宮崎と前市長松形良正(83)が対決した98年は、十票差で松形が辛くも逃げ切った。
今回の投票率は両陣営とも、前回(82.64%)より上がるとみる。固定票が両候補者とも5千―6千票はあるとされ、残り約5、6千票の浮動票をより多く奪った方が勝つという数式に注目する。
「飯野を制したものが市長選を制する」。人口約2万3千人の約半数を占め、転勤族やサラリーマンが多く住む飯野地区。終盤に入り、両陣営とも重点を「浮動票の宝庫」に移し、投票日へなだれ込もうとしている。
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