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地方選挙・地方政治
2044
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/28(金) 07:21:13
「市政変えたい日々強く」
平松・大阪市長誕生 選挙戦取材メモ 讀賣大阪
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20071228-OYT8T00046.htm
「市民目線の市政」を掲げ、11月の大阪市長選で初当選した平松邦夫市長(59)。担当記者として立候補表明前から追いかけ続け、ふと漏らした一言に、市政の現状への危機感や、改革への熱い思いを感じたことがあった。候補者への急浮上、激しい選挙戦、初登庁……。様々な場面を取材したメモを読み返してみた。
(宮原洋)
「えっ、平松さん?」。市長選の候補者として平松さんの名前が浮かんだ時、正直どんな人なのかわからなかった。私の出身地・広島では毎日放送は映らない。同放送の元アナウンサーと言われてもピンとこなかった。
10月上旬の小雨の降る朝、写真で顔を確認してから訪ねた自宅前。傘を差して歩いて出勤する平松さんに声をかけ、出馬の意思を尋ねた。
「大阪市民ですから。知りたいことはたくさんありますし、なんで? ということも山ほどありますよ」
民主党から出馬を打診されていた時期。周囲への影響や政党の思惑を図りかねて迷いながらも、挑戦したい気持ちを何とか抑えているように見えた。
□ ■
出馬表明は投票日1か月前の10月18日。主な候補者4人の中で最も遅かった。準備不足でマニフェストに数値目標は盛り込めなかった。市職員の労組などが支持する民主党や連合大阪の推薦を受けたため、他陣営からは「市政改革が逆行する」という攻撃にさらされた。
舌戦のさなか、移動の車中で平松さんが心境を語った。
「今でも朝、目が覚めて、『あれ、ほんまに市長選に出てんねんな』と、ふと思うこともある。でも、選挙が始まってから、大阪を変えたいという気持ちが日々強くなってきている」
「なぜですか」と尋ねると、こんな答えが返ってきた。「街頭演説をした時、女性から『大阪で子どもを育てる気がしない』と言われた。ショックだった」
■ □
今月19日の初登庁。市役所正面玄関前で公用車から降りた平松さんは、晴れ晴れとした表情で報道陣に語った。
「待ちに待った市長室に入れていただきます」
しかし、いきなり出ばなをくじかれる。あいさつ回りで訪ねた自民党市議団の控室には、議員が1人もいなかった。予算要望で上京した21日も、同党府連の予算報告会への出席を拒否され、「(選挙戦の)ハレーションなのだろうか」と戸惑いを隠せなかった。
市の第3セクター「大阪ワールドトレードセンタービルディング」(WTC)への市役所移転構想など、選挙戦での発言や公約を相次いで見直したことで、市議からは批判の声が強まっている。民間出身だけに、市役所内の人脈もゼロに等しい。
「非常に孤独という感じがした。ここで何を決断して、何を選んでいくのだろう。そして、市民の皆さんの応援や期待を、どんな形で具体化できるだろうか」
初登庁でのあいさつ回り後に、市長のイスに腰を下ろした感想をこう語った平松さん。28日、初めて臨む市議会本会議で施政方針演説を行う。
(2007年12月28日 読売新聞)
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