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地方選挙・地方政治
1984
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/12/12(水) 11:16:18
県知事選で民主県連ジレンマ
「相乗り禁止」でも有力候補見当たらず 讀賣栃木
来年12月の任期満了に伴う県知事選に向け、民主党県連がジレンマに陥っている。次期衆院選での政権交代をにらむ党本部が自民党との相乗り禁止方針を打ち出す一方、福田知事支持を打ち出した同党県連に対抗する見通しが立たないためだ。民主党県連内には福田知事を公然と支持する動きも出ており、党としての独自性維持を危ぶむ声も聞かれる。(伊藤一紀)
5日に開かれた「知事を支援する議員の会」の設立総会。民主党県議は1人も参加しなかった
■「勢い持続」狙う
福田知事の再選を目指し、自民党県議の呼び掛けで5日設立された「知事を支援する議員の会」には、自民党議員会の全35人が参加したのに対し、民主党系の県民ネット21(8人)からは1人も参加しなかった。同党県連の佐藤信幹事長は、「参院選で2大政党を掲げて戦ったのに、衆院選前にばらばらと(知事に)はせ参じることはできない」と話す。
参院での与野党逆転につながった7月の参院選は、栃木選挙区でも民主党が圧勝し、自民党王国に“風穴”を開けた。民主党県連内には、この勢いを次期衆院選だけでなく、来年中に予定される県知事選や宇都宮市長選につなげたい、という思惑がある。
■見えない対立軸
ただ、民主党は過去2回の知事選で候補を擁立しておらず、今回も、現時点では有力な候補が見当たらないのが実情だ。
さらに、これまで約3年間の福田県政に目立った失政がなく、対立軸を打ち出しにくいという面もある。ある民主党県議は「福田知事の政策に対しては是々非々で臨んできたので、特段の理由なしに対立するのは難しい」と苦しい胸の内を明かす。
民主党県連からはすでに、県職員出身で、04年の前回知事選でも福田氏を応援した菅谷文利県議が、「議員の会」への参加届を提出している。県民ネットの方針に従い、当面は参加を保留しているが、「知事は県庁の同期だし、私の支援者の3分の2は自民系。他に候補もいないし、知事を推すべきだ」と主張する。
■県連分裂の恐れも
福田知事は県議会2月定例会で出馬表明するとみられており、民主党県連は知事のマニフェストを検証した上で、知事選への対応を決定する方針だ。対立候補が擁立できなければ、福田知事を応援するか、自主投票とするしかないが、前者は「相乗り批判」が避けられず、後者は党の存在感を打ち出す機会を逸することになる。
菅谷氏は「党が分裂しても、3月末には知事支援に回る」と話しており、対応を誤れば県連分裂に発展する可能性もある。
県連は、宇都宮市長選で次世代型路面電車(LRT)に反対して佐藤栄一市長に対抗する候補を打ち出す方針だ。そこで、「知事の市長支援を防ぐために、知事を担ぐべき」との意見も出ているが、こうした主張が県民の理解を得られるかどうかは不透明だ。
県連内には「衆院選が来年早々に終わり、県知事選を党本部方針とは切り離して考えたい」との本音も聞かれる。
(2007年12月12日 読売新聞)
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