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地方選挙・地方政治
1609
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2007/06/06(水) 09:04:07
企画・「波紋」知事選を終えて(上)
勝者なき戦い 有権者の6割そっぽ 青森陸奥
http://www.mutusinpou.co.jp/news/07060502.html
県知事選の開票が始まった4日夜、青森市浜田3丁目の三村申吾選挙事務所では、大島理森選対本部長ら県選出自民党国会議員、所属県議らをはじめ約500人の支持者が詰め掛けた。
それぞれ圧勝を確信する一方、恐れていた低投票率に直面し、複雑な表情。午後8時の投票終了とほぼ同時に一民報局が「当確」のテロップを流したが、動じた様子はない。当選を確信した拍手がわき起こったのは同8時30分。最も開票開始時間が早い風間浦村の票が開いた瞬間だった。
連合青森の推薦、民主不戦敗を受け、「(当落が)決まった選挙」との見方は当初から自民県連内に広がっていた。候補者ではなく投票自体を呼び掛ける戦術に切り替えても投票率は38・45%と過去最低。得票は4年前を5万5千票上回ったものの「信任」に疑問符が付き、挑戦した新人2人も共感を得られない“勝者なき戦い”とも言える。
早々と夫人とともに事務所入りした三村は「知事という仕事の責任の重さを改めて強く感じている課題は多々ある」と力強く当選の弁。公約に掲げた行財政基盤の安定、人材育成産業・雇用対策など、選挙中に繰り返した政策を次々に並べた。
県政を直視すれば、2010年代半ばの収支均衡を目指す行財政改革、06年まで5年連続で全国最下位だった県内有効求人倍率、六ケ所再処理工場の本格操業など、次々に決断のヤマ場が訪れる核燃料サイクルと政策課題は山積みだ。
有権者の6割以上がそっぽを向く選挙に「県議会多数派の自民主導で乗り切ってきたツケ」(野党県議)と冷ややかに観測する向きもある。連合の加勢が決まった今年2月、三村は「ウイングの広がり」と笑顔を見せたが、無言の信任を計るすべはない5日選挙後初の定例会見に臨んだ三村は「多くの県民からこれまでの県政運営を評価してもらった。これまで以上に県民のため、古里青森県のため頑張りたい」と述べ、「信任」「不偏不党」を強調した。
また今回の知事選は、戦いの構図が1強2弱となって争点がかすんだ。合同・個人演説会は開催に至らず、公約に有権者の目が向かないなど「マニフェスト(政権公約)選挙」から遠ざかった。
同日の会見で、自身の公約に数値目標が一部しか盛り込まれていなかったことを問われた三村は、「今回、数字的なものは高めで考えた。自分でも頑張ろう―となる。その上で行政機関のシステム上、活性化する部分がある」としながらも、「ただ、数値主義に陥らないことがすごく大切なこと。逆に使命としたい」と理解を求めた。(文中敬称略)
◇ ◇
3日投開票が行われた県知事選は、現職の三村申吾氏が大差で再選を果たす一方、過去最低の投票率となり、県政界に大きな波紋を投げた。続く参院選や三村県政への影響を探る。(選挙取材班)
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