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地方選挙・地方政治
127
:
片言丸
◆MACDJ2.EXE
:2005/06/19(日) 14:42:56
選択へ㊥ 補選にらみ思惑 仙台市長選
http://mytown.asahi.com/miyagi/news02.asp?kiji=6965
東京・永田町の衆議院第一議員会館。民主党県連の安住淳代表は5月末、県連副代表の鎌田さゆり氏(40)から離党届を渡された。
「国政で政界復帰を果たすという選択肢はないんですか」
「今は決意が固いんです」
宮城2区の衆院議員だった鎌田氏は昨年末、03年総選挙での選挙違反事件で陣営幹部が有罪判決を受け、議員辞職した。慰留する安住代表の顔には疲れが見え、鎌田氏の笑顔とは対照的だった。
2日後、鎌田氏は仙台市長選への立候補を正式に表明した。民主党は推薦せず、自主投票とする見通しだ。
民主党内では、市長への転身を志すかつての「仲間」に、複雑な感情が交錯する。4月の2区補選で公認候補が敗れ、「選挙違反事件の影響による投票率低下」を敗因と総括した。事件に区切りをつけることが民主党にとって急務となり、同じ事件で連座訴訟を争っていた宮城1区の今野東氏も、補選直後の仙台高裁判決を機に辞職した。
「鎌田氏が立候補すれば、事件に対する批判が再燃しかねない」(党関係者)と党内には批判がくすぶる。
党副代表の小沢一郎氏や仙台市議らは一時、岡崎トミ子参院議員の擁立を模索した。市長選に意欲をみせる鎌田氏を牽制(けん・せい)する狙いもあったが、鎌田氏の立候補表明で話は立ち消えになった。
県連は「最も重要なのは10月の1区補選。市長選に深入りする暇はない」(幹部)と無関心を装う。ただ、「鎌田氏が当選すれば、みそぎが済んだことになり、1区補選を有利に戦える」(党関係者)との期待も寄せる。
自民党は、元経産省官僚の梅原克彦氏(51)を推薦する動きをみせている。連立を組む公明党に支援要請を検討している。公明党関係者は「現状は白紙。打診があれば候補者の人柄や見識をみて判断する」と慎重だが、市内で6万票とも言われる公明票の存在は大きい。
自民党県連は当初、市長選に首を突っ込むつもりはなかった。議会で幅広い支持が必要な地方自治体の首長は、国政選挙と違い、無所属での立候補が主流。政党側にも「首長選で政党が前面に出るのは好ましくない」(県連幹部)という考えが強かった。
その自民党の態度を一変させたのは、鎌田氏の動きだった。県連の相沢光哉幹事長は「鎌田氏が当選したら、1区補選の争点として選挙違反事件が薄れかねない」。
県都・仙台の衆院小選挙区で2議席独占を狙う自民は、1区補選をにらみ、鎌田氏に下される「有権者の審判」に警戒感を強める。市長選では、選挙違反事件の責任を改めて有権者に問い、事件の「風化」を防ぐ作戦だ。
共産党は、県商工団体連合会長の伊藤貞夫氏(64)の推薦を決めた。中島康博・党県委員長は「野党として市政の転換を目指す。市長選は政策論争や要求実現運動の一環だ」と強調する。
社民党は、「推薦要請があれば、政策を見極めて決める」(岸田清実・県連合幹事長)。今は動かず、各候補との「距離」を見定めている。
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