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【個】『門倉姉弟の語り尽くせぬ四方山話』 第二話【ミ】

91『ある種の異能は場所に憑く』:2016/02/06(土) 21:01:15

………

    ………
          ………
                ………

            「ありがとうございました〜〜」

 そして今―――

  『ココロ』の店で、『レミ』が最後の『お客』を送り出した。

 「お! おお……これで! これでようやく終了じゃあッ!」

『接客的』な事に関しては何をしたわけでもない『レイク爺』が終了の雄たけびを放つ。
それにあわせ『ココロ』も肩の荷が降りたような気持ちになる。

初演から、『ココロ』たちは何度かの『夜の湖畔』を提供した。
その度に、店中がシンクロするような感覚を味わい、
『ココロ』からみれば、『店』は大成功だったように思えた。

ただ、もちろん、ここまではまだ『過程』。
そして『店』を選ぶのは、『客』。
今日一日の最終的な『結果』が出るのは、ここからだ。

『よるのとばり経由の従業員』が、
そして、『アナザーココロ』が、ほっと一息ついている。
彼女たちは『能力』が作り出した『群衆』。
いつかは消える運命をもつ者たちだが、
もちろん、『結果発表』まで残しておいても問題はないだろう。

いつのまにか、『絆』たちが『ココロ』の周りにやってきていた。
彼ら、彼女らもやはり『結果』が気になるのだろう。

『黄金爺』はまだ鎮座している………ちょっと怖い。

 ……… ……… ……… ……… ……… ………

「現在、『集計中』だ。結果はほどなく外で行う事とする。
 準備が出来次第、声をかける」

『黒子の小人』が淡々とそう告げる。
今のうちにやる事があれば、それをなせばいいし、
何も無いのなら、ただ『待てば』いい。


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