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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1

775ロンパリ『落伍人』:2016/03/05(土) 16:18:30
>>772

>「それらの物に貴方の言う『霊的性質』を付与する事も可能なので
>『使える』と思うなら申し出て欲しい」

 ピクッ

「ン……おめェさん、そう言う『使い手』カ」

『エイノー』をしげしげと見つつ、頬の星図のようなニキビを指の腹で
なぞりつつ呟く。どうモ、マンティコアに似た奇妙な既視感を覚える。
 こいつもどうも人では無さそうナ、やはり人のよゥな。

マぁそんな事は今、関知の外であるので詳しい説明だけする。小枝を摘まみ掲げる。

「こっちの小枝(『ロンリー・ギャザリング』)は
『何にでも貼り付けて』、それで貼り付けたのと『同じ材質の花』を咲き散らせる。
だが、春にしか使えネぇ。何にでも張り付く、って部分は、もしかしたら今も
使えノレかも知れん」

 小枝を置いて、次に扇を軽く広げ掲げる。

「こっちの扇(『使い捨てエルドラド)は広げたら半径10メートルを
『夏』の気温に変えるって代物だ。まァ、説明を聞けば解る通り今の
時期じゃ、その力は使えン。精々ちょっと仰ぐのに便利な位ダな。
 だが、この小枝も扇も、あんたの言う『霊的物質』ってもンだ。
……そっチの、『霊的性質』の付与ってもんに関し詳しく説明シちゃ
くレねぇか? 興味ノ\あル。」

 言葉が本物なら、この男『エイノー』の霊の力で多少は俺がルンクスと
相対する時にマシになるかも知れン。


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