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【ミ】『ヨハネスブルグの明星』 その1

472愛川楓月『スクリーム・アウト・ラウド』:2015/10/20(火) 23:33:56
>>471-472(紫、小角)

「そ、そんな……
 仮に『ルンクス』を見つけたところで、ヘビやモナリザで現在無実の生徒を殺しまくっているであろう襲撃者とは無関係なんだから
 今すぐ倒しにいけるわけでもないのに……」
「せめてこの『テーマ』をやめて、『襲撃者』について聞くことはできないんですか……?」

愛川はそう言うが、所詮は視野狭窄の考えなしな意見だ。
小角のスタンドには『被るテーマは2度使えない』という制限がある。
今やめれば、ルンクスを発見する方法がなくなってしまう。
そうすれば最後、ルンクスが闇から黄金町を支配し、学校一つ以上の大惨劇が起こることであろう。

「(……わたしに『力』があったら。エイノーさんや高遠さんのようなパワーがあったら。
  せめて小角さんや紫さんのような『能動的』な動きさえできたら。絶対、青田さんを助けに行くのに……)」

青田とは初対面でろくに言葉も交わしていない、形式上の敬意しかない何も知らない男だったが
もともと青田が単身で『カズ』を迎えに行くことになったのは愛川のせいだ。
一つ間違えれば、愛川が青田の代わりになっていたのだ。
当然、罪悪感は愛川の一身にのしかかることになる。

「(やっぱり、わたしは何もしない方がいいんだ…… みんなの足を引っ張るだけなんだから……)」

「……じゃあ、『カズ』には危険を伝えさせていただきますね。
 別の場所に誘導しましたから、今逃げれば巻き込まれないかも……」

せめて、青田の犠牲を無駄にしてはいけない。
『カズ』に携帯で電話をかけ、危機を伝えたい。


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