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【ミ】『黄金町の夕闇』 その2
352
:
『婚約期間』 ─5日目─
:2015/06/29(月) 01:00:55
>>348
>>349
(瀬良野)
「そう、『シュレディンガーのニャンコ』と同じ理屈だ」
『猫好き』なのか、相好を崩して『エルガマル』が肯定する。
「人は自分に無関係な事柄を気には留めない。
例えばさッきの暴発の『爆発音』も、
関係者以外には『変な音がした』という程度で、それ以上じャあない。
警察の事情聴取を受けても、正確な説明が出来ルものはまずいねェ。
大差ない音なら、質に関係なく『分岐』は起きねェ」
「だが、『音がしなかった』となれば、話は違う。
振り向いた人間が振り向かなければ、その後の行動に違いが出る。
『音を聞いた』記憶から、次の行動を取った人間もいるかもしれねェ。
つまり、『見知ったもの』をまったく消すのは『危険』だ。
これは可能な限り避ける必要がある」
「ところで、オレが説明してる時間を『無駄』にしてねェだろ〜な?
『クラウン』は直前の『過去』まで呼び戻したか?
戻すのにかかる時間は『省いて』やる。
『ダッタン人の矢よりも早く』、だ。・
時間がかかるほどに『改竄』の難度は加速度的に上がッてくからな」
>>350
(アウレア)
恋人、そして強い自我で立ち直ると、
アウレアは扉のそばに配置しておいた『黄金』を操作する。
スタッ
タッ タッ ピチャア!
半ば閉じかけた扉の間を器用によじ登り、
『黄金』は、天井に設けられたカメラにへばりつき、これを塞いだ。
その間に、アウレアはエレベーターに穴を開け、底下に潜る算段を説明する。
>>351
(ウィル)
ウィィ ィン
『閉じる』ボタンを押すウィル。
ゆっくり閉じ始めた扉の間を器用に渡り、アウレアの『黄金』がカメラに張り付いた。
すでに我を取り戻したようだ。
アウレアの説明を受け、それに同意するウィルだが──
目を走らせた先、エレベーターの『行き先案内』では、
すでに『5階』『6階』『8階』が押されている。
男が飛び込んだ際、乗客は何人かいた。彼らによるものだろう。
エレベーターは屋上には至っておらず、最上階は『8階』だ。
扉は、今にも閉じ終わる・・・・完全に閉じれば、当然のように上昇に入るだろう。
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