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【場】『私立秋映学園』 三学期

858イザベル『アーキペラゴ』【大三】:2015/10/08(木) 04:55:01
>>857

      「……」「嬉しい事言ってくれるじゃねェの」

穂風にとっての適材……それは、ちょっと良い響きだ。
思わずニヤけてしまうし、少しこっぱずかしくもあるが。
こうして信頼されているというのは、悪くない。
好きだと言われて、純真な笑顔を向けられて。
つられてこっちも笑ってしまう。
イザベルのそれは、太陽のように活力に満ちた笑顔だった。

       「おう、そん時を楽しみにしてるぜ!
        アタシが困ることなんて中々ねェけどな!」

たった今穂風のことで困ってはいるが、それはノーカウントだ。
だいたい、その貸しは墓まで持って行ってしまってもいいのだけれど。
けれど、こうして真剣に返してくれるのは嬉しい。
この真剣さに報いてやんなきゃな、と。そう思う。

    「なァに、イザベル様は立派で慈悲深いお方なのサ。
     それに進展があった時、連絡つかねェってんじゃ単純に困るしよ」

         「世間話でもケンカの加勢でも、気軽にかけろや」

そう言いながらナポリタンを食べ進め……気づけば、もうそろそろ完食だった。
一口が大きいので、食べるスピードが多少早いのだろう。

  「さァて、ぼちぼち四限も近いし、学校に用事もできちまったし、さっさと食って引き上げるかね」

        「……ああ、そうそう。
         そういやおまえ、今どこに住んでるんだ?」

最後の一口を巻き取りながら、そう尋ねる。




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