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【場】『私立秋映学園』 三学期
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>>515
「『スタンド』。傍に立つもの(Stand by me)」
ヤーコの話を聴いて、暁利がまず発した言葉がこれだった。
見れば、先ほどと同じように卓上時計が空中に浮いている。
『見えない何か』が掴んで上下に揺さぶっているように、ふわふわと浮かんでいるのだ。
「ヤヤちゃんのお父さんが体験したのは、超能力じみたもの。
それは生まれつき持っていたり、誰かから与えられたり、何かの拍子に目覚めたり」
誰かからの受け売りなのだろうか、暁利は人差し指を振りながら諳んじる。
先ほどまでの余裕綽々の表情から一転して、彼女はとてもつまらなさそうだった。
「それはなにか一つ、二つほど超能力を持っていて、更に自分の精神体を表現した『ヴィジョン』もある」
「人の形をしたものもあれば、動物や衣服……またはその人そのもの」
「そして、それらは人には見えない。同類以外が目にすることは出来ない」
暁利はヤーコを指さし、こう言った。
「それが『スタンド』。『スタンド使い』は『スタンド使い』と惹かれ合う」
瞬間、ヤーコの胸部――いや、『心臓』が何かに掴まれたような圧迫感を覚える。
心臓の機能を損ねるほどではないにしろ、圧迫感が……そして、生命の危機感がヤーコを襲う。
「『スタンド』を持っていないものが『スタンド』を得るには、『死ぬ』かと錯覚するほどの『苦痛』が伴う」
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