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【個】学生寮『白亜荘』 その3

159王禅寺『アズ・ユー・ライク・イット』:2014/11/01(土) 23:44:11
>>157-158

「ぅわぁー……お伽話っぽい」

ガス灯の光を反射してきらめく水晶の階段なんて、まさにそれじゃないか。
『ドレス』とか着てこの階段を降りたら、本当に『お伽話のお姫様』になっちゃうな……なんて、思っても言わないけども。

「大丈夫ですよ貝橋さん、生き埋めになってもきっと皆さんがどうにかして助けてくれますよ。
 『お友達』ですから」

と貝橋に微笑んで、切符を目元につけたまま一段一段を踏みしめるように『水晶の階段』を降りる。
王禅寺の心中は他人からは察せないだろうが、表面上を見る限りどうも楽しそうだ。
生き埋めなんて不穏なワードが聞こえたというのに、不安な要素が一切見出だせない。
何故かジーンズのポケットを上からつまんだり、着用しているオレンジのパーカーをチラッと見ては少し不満そうにしているが……。


(お姫様……お姫様ロールプレイ……王子様が隣にいたら完璧……!)
(ああでもそうなると『アズ・ユー』を使わないとだし、『球体関節』オッケーな人じゃないと……)
(綺麗だなぁ、本当に魔法だなぁ。うーん、あかりさんが前にくれた『ドレス』……あれを出すなら今しかないかな?)
(……貝橋さんがいるんだった。危うく死ぬところだった。貝橋さん待ちつつ降りちゃお)


――はやりにもかげりにも貝橋にも、きっと心中を察することは出来ないだろう。


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