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【場】『倉庫街』
629
:
河原決明『マザー・ガンガ』
:2014/11/23(日) 02:54:33
>>628
「へェ……虫、ですか……」
「探すお仕事ってことは、おたく、学者さん?」
「そんなにいっぱい捕まえて」
「解剖とかするの?スリ潰してエキスとか取り出す?」
「あと、猿に食わせたりとか…」
「あと、その…フナムシ?…全部同じに見えるんですけど…」
「なんか違うワケ?」
「(参ったな……ハードな人にあたっちまった……フナムシは嫌いなんだよ…なんか汚いし)」
「(しかしこの倉庫街に、まともな(?)仕事してる人がいるとは。ちと意外だ。)」
630
:
鶴山マズル『マイクロブラインド・ハーヴェストメン』
:2014/11/23(日) 03:05:30
>>629
「……一応…『専門家』だ」
名刺を取り出し、河原に渡す。
『害虫研究所』を経営しているらしい。
専門分野は『ゴキブリの研究』のようだが、決して儲からないため、
主に『害虫駆除』の仕事がメインのようだが。
「今日は……主に分布状況や…生態の調査をだ…な……
飼育できるなら飼育するが……難しいだろうな」
「ちなみに全部違う種類だ……
この街は素晴らしい……な…」 ニヤリ
ワゾワゾ動く袋を手に、微笑みの不気味さが際立つ。
『専門家』だが、『変態』でもあるようだ。
「君は……何をしに来たんだ…?
その格好……会社員か何かか……?」
『公務員』ってことはそれなりの格好をしているだろう。
それを認め、尋ねる。
631
:
河原決明『マザー・ガンガ』
:2014/11/23(日) 03:29:23
>>630
名刺を受け取る。
「害虫研究所、んん。」
「…世の中のためになる研究ですね…ホントに。そう思いますよ。」
「僕、殺虫剤とか、虫よけスプレーとか、そういうのによくお世話になるんで……」
「僕? 役所の方から来ました。」
「一応言っておくと、役所の方っていうのは、役所のある方角から来ましたって意味じゃなく、」
「そこに机を持ってますよーって意味で、ええ……」
「…そんなこと、言われなくても流石に分かるよね。うん。」
自称役所勤めは、もともと細い目をさらに細くしながら、言葉を選んでいる。
確かに公務員というだけあって、スーツ(紺。少なくとも、量販メーカーのものでない)をピッチリと着ている。
「名刺?…申し訳ない。いま切らしてるんですよ…」
そうやってベラベラと口を回しながら、レースのハンカチで顔を拭ったり、自分の鞄を漁ったりしている。
…人によっては、『こいつ胡散臭ーな』、と思うかも。
632
:
鶴山マズル『マイクロブラインド・ハーヴェストメン』
:2014/11/23(日) 03:43:05
>>631
「まァ……そうだな……
『そういった商品』の開発にも一役買っては…いる…」
どことなく複雑な表情だ。
コートのポケットに『ジップロック』を入れる。
「『公務員』か……」
「『市』の仕事を請け負うこともあるが……
……どうにも『低賃金』でな……」
役所には不満のあるクチらしい。
かといって別に河原が悪いワケでないのは分かっているので、責めたりはしないが。
「ああ…別に『名刺』はいらない……」
胡散臭いのはお互い様なので口には出さないが、それとなく目を細めてしまう。
『公務員』というよりは『詐欺師』っぽい。
633
:
河原決明『マザー・ガンガ』
:2014/11/23(日) 04:34:29
>>632
「低賃金、ね」
「…どーにもならないからね、ソコは……」
「まあ、虫やら何やらの調査に払うカネは無え、って所ですな カワイソーだけど。世知辛いね。」
「それじゃあ、お互いお仕事がんばりましょ……またね……」
そう言って、立ち去ろうとしたその瞬間。
河原決明は…近くに落ちていたヌルヌルの海藻を踏んで…
ずるッ
スッテェェェェェーーーーーン
そのまま、突っ込んで行った方向に… なんと、一匹のかわいい『フナムシ』が!!
プチッ
「アイテテテ……あっクソ。スーツが汚れた。汚い。バッチイ。」
「ああくそ、吐き気がしてきた…おのれフナムシ。」
「『こんな奴ら、滅んでしまえばいいのに』。まったくもー。」
河原決明による、自覚のない口撃が鶴山を襲う!!!
634
:
鶴山マズル『マイクロブラインド・ハーヴェストメン』
:2014/11/23(日) 04:58:14
>>633
「フム……君のせいではないしな……
それで別段困っているワケでもない……」
少し顔を顰めるが、怒ることはない。
自覚はある。『虫』…それも『害虫』を取り扱う仕事だ。
とはいえ―――――
プチッ
>「アイテテテ……あっクソ。スーツが汚れた。汚い。バッチイ。」
>「ああくそ、吐き気がしてきた…おのれフナムシ。」
「…………」
> 「『こんな奴ら、滅んでしまえばいいのに』。まったくもー。」
「…………」
「………少し……『お喋り』が過ぎるぞ…」
『フナムシ』を潰されたのはイイ。
それに文句を言うのも別に構わない。
『デリカシー』のなさに、『一撃』食らわせようと思っただけだ。
ズ ォ ォ
ゾゾゾゾゾゾ
『MBHM』を発現し、『蟲』を発生。
河原の足元に『蟲』の群れが迫ってくる!
「フン……『役人』風情が………
親には『コネ』以外何も貰わなかったようだな…」
一言で言えば、「親の顔が見たい」って事だ。
635
:
河原決明『マザー・ガンガ』
:2014/11/23(日) 05:20:27
>>634
「………何? いまなんて言った?」
「いいや、復唱はしなくていい。大丈夫、意味は分かってる。」
ペッぺっ、と砂利の混ざった唾を吐く自称公務員。
鶴山のそばで像を結ぶ半虫半人のスタンド。そいつが放ち、迫りくる『蟲』…
>ゾゾゾゾゾゾ
「なるほど、分かった。僕が悪かった。」
「無自覚ながら、酷いことを言ってしまった。…ごめん…しかし」
「もう後には引けねーよな、お互い。『スタンド使い』の害虫ハカセさんよォ?」
ニュル ニュル ニュル
河原の吐いた唾から黒い触手が、植物のように現れる!これは、明らかに河原の『スタンド』によるものだ!
「ノーエスケープ……ファイッ!!!」
636
:
鶴山マズル『マイクロブラインド・ハーヴェストメン』
:2014/11/23(日) 05:41:46
>>635
「ム……『見える』のか…」
「分かれば良い……と言いたいところだが……
……お互いの言葉を飲み込むことは出来ない……」
髪をかき上げつつ、河原の足元へ迫っていた『蟲』を解除する。
その後、唾から生えた触手を一瞥し―――
ス スススス――――ッ
「…………」
―――高速でバックする。
自分のスタンドは接近戦には向かないので、距離を離したい。
『蟲』は最も近い底に潜む性質がある。
『河原の足元へ向かう』という事は、それよりも先に『鶴山の靴底を埋めていた』という事だ。
「……『蟲』の恐ろしさを味わってから…帰るんだな……」
/i_________ _ ._
< To Be Continued |i\|i/
\! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
【戦】『空高くスカイハイ』 2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1395414482/
637
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2014/12/19(金) 22:32:10
゚ 。 ゜ ゚ 。 ゜ ゚ 。 ゜
゜ 。 。 ゜ ゜ ゚ ゜ 。 。
゜ 。 。 ゜
゚ 。 ゜ ゜ 。 。 ゜ ゚ 。 ゜ ゚ 。
゜ 。 。 ゜ ゜ 。
。 ゜ ゜ ゚ ゜ 。 。
゜ 。 。 ゜ 。 。 ゜ ゜
ヘ l ノ r ゝYイソ。 ゜ ゚ 。
゜ ゜ヽYソ ヾvノ/ ゜ 。 。 ゜
|i| ||i。 ゜ ゚ 。
''"""'''''"""''""''''""''"''''"""''"""'''、.''"""'゙゙''''''''"""'、.""''"''''"""''"""'''''"""''""
「うううっ、寒ぃー……」 ブルブル
ぼた雪の降る師走の中ごろ、一人の青年が倉庫街の一角で寒さに震えている。
青みがかった癖毛の、やや小柄な体躯。
雪の降りかかったコートは、派手ではないが上等のものだ。
一丁前に煙草をふかしている、その手首には少し前に流行したデジタルの腕時計。
黄金町一番の『無法地帯』である此処をサバンナとするなら、温室育ちのウサギが迷い込んだようなものだろう。
なぜ自ら、こんな縁遠い場所に赴いたのかと言えば―――、
「はぁ… っかしーな、『倉庫街港前に18時集合』だろ……?」
ガクガクブルブル
「もう2時間15分も過ぎてるじゃねーか……っくしゅん!」
「……もっかい電話してみっかな。今度は出てくれよ……?」 ピポパ ピッ
Prrrr Prrrr …… Pi
オカケニナッタ デンワ バンゴウハ デンパノ トドカナイ トコロニ ……
638
:
烙『クライムウェイヴ』
:2014/12/19(金) 22:56:18
>>637
どうも調子がおかしい。
身体を動かそうとするとそのまま固まる、そういうことが最近、増えた。
何らかの後遺症を疑い、それより先に怪しむべき右の眼窩にハマったネジを撫ぜつつ、
この『元凶』たる『倉庫街』へと足を伸ばし、
「・・・」
「(カワイソーなヤツがいるな)」
『高天原』を見つめる男は、長身痩躯の黒ずくめ。けして安物ではないスーツ、コート、黒革靴に黒い傘。金のネックレスと時計は、悪趣味に一歩踏み込んでいる。
洒落かなにかは分からないが、右の目を覆うのはこれまた黒革の『眼帯』だ。
サク
サク
近寄る。
639
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2014/12/19(金) 23:13:50
>>638
「…………」 Pi
(……まさか、みんな約束忘れてんのかな。でも、俺以外の全員が忘れるってあるか?
……もう30分、30分だけ待ってみよう。ひ、一人くらいは来るかもしれねーからな、ウン)
もう少し粘ってみることを決めたところで、此方を見つめ、近寄ってくる男に気付く。
眼帯を視認できる距離まで近寄ったところで、ギョッと目を丸くした。
(……ヤベー。どー見ても、ソッチの筋のお方だぜ。ドラマでよくある『取引』みてーなことをするつもりか?)
(だ、だとしたら俺がここにいるのって拙いんじゃ……)
「……」 ヒョコッ
軽く頭を下げ、そのまま目を逸らした。どう見てもチキン野郎の所作だ。
640
:
烙『クライムウェイヴ』
:2014/12/19(金) 23:22:12
>>639
「やあ」
微笑みを浮かべて声をかける。あくまで友好的に・・・。動きに不備はない。あらゆる意味で。
「君、さっき携帯いじってたけどさ。
こんなところで『待ち合わせ』か? ひょっとしてなにか『ヤバいこと』に関わったりしてない?」
「『なんとかドラッグ』とか」
備えあれば憂いも無い。強風等で万一、傘が壊れた時のために、
ス
『折り畳み傘』!!
「このナリ(眼帯をとんとん叩く)でも一応学校の先生でね。君、小学生には見えないけどさ」
『折り畳み傘』を差し出す。使え、ということらしい。
641
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2014/12/19(金) 23:30:19
>>640
「あっ」
「ど、ども……」
ややキョドりながら、声をかけてきた男に再び会釈。
「い、いや……『友達』なんス……」
気さくな話口と、公職に就いているという言葉に、あからさまにホッとした表情を見せる。
だが、まだどこか距離がある。こんな場所で、見知らぬ相手を警戒するなという方が無理な話だ。
「え……」
「いや、そんな… 俺、あ、いや、僕は大丈夫なんで…」
「オニーサンこそ、自分で使ったほうがいーんじゃないスか? 今日、かなり降るみてーッスよ」
両手の平を見せる動作で、やんわりと拒んだ。
「てか、学校のセンセがこんなところで何してんスか?」
642
:
烙『クライムウェイヴ』
:2014/12/19(金) 23:39:34
>>641
「ごらんのとおり、オレは既に傘を差してる」
「幸い天気予報では・・・まあアテにならないけど・・・強い風は吹かないようだし」
「まあ気にせず使いなよ。けっこう降ってるぜ。ところで『友達』?」
『トラブルの種』は大歓迎だ。現状、この身に起こっている異常をどうにかできるのは自分ではなく外的な『トラブル』。
それだけはわかる。
「こんな時間に?」「近くに店も無い、家も無いのに?」「いや、店はちょっと歩けば無いこた無いが・・・」
「・・・」「・・・・・・」「まてよ」
「だいたい、君いつからここにいるんだい?」
しかしこの青年の微妙なキョドり方は、どうも『普通』だ。『普通』すぎる。
『トラブルの種』とかそーいうのは期待出来なさそうな気がしてきて、ちょっと話題を変えようとする。
『何してるの?』という質問には答えない。まだ。
643
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2014/12/19(金) 23:57:20
>>642
>「ごらんのとおり、オレは既に傘を差してる」
…目がどうにかしていたらしい。
とりあえず厚意に甘え、折りたたみ傘を受け取った。
「あ、う」
捲し立てるような質問に、自分があらぬ疑いをかけられていることに気付く。
しかし、身の潔白を証明しようにも、有効と思える方法はない。
せいぜいが、聞かれたことに正直に答えるくらいなものだ。
自分が何の面白み、もとい『変哲』もない、そこら辺にいるフツーの学生だと証明するための手段は。
「え、えーと……『二時間ちょっと』くらい前から……ッス」
「ホントは、六時集合って言われてて……
4、5人くらい集まる予定だったんだけど、俺しか来てなくて……
駅前の飲み屋で合コンするために、事前に決めた、集合場所……だったん、スけど……」
あれ、おかしいな。涙が出そうになってきたぞ。
644
:
烙『クライムウェイヴ』
:2014/12/20(土) 00:32:43
>>643
「こっ」
「(この人スゲーアホかスゲー良い人のどっちかだな!! 同じ意味だったな)」
「いや、でも変だと思うべきだよ君、だって『駅前の飲み屋』で合コンするのにここまで来る意味がないだろ」
思わず諭すようなことを言ってしまった。殺人鬼なのに。
ひとしきり「そいつらは君だけ除け者にしてる」とか「それだけならまだしもウソの集合場所を言うなんて遊ばれてるんだ」とか
なんかどっちかというと善い奴サイドが言いそうなことをまくしたてる。殺人鬼だけど。
十板部 烙は殺人鬼ではあるが、人を殺したくなること以外はいたって普通の青年なのだ。愛や友情や正義さえ理解出来る。このように義憤に燃えることもできる。
「・・・ふう」「一通り言いたいことは言ったけど」
今出会った人の見も知らぬ『友達』を、けっこう辛辣に批判してみたの図。
「・・・身体は動く」
「うーむ。しかし二時間って君、風邪ひくぞ。オレは『十板部 烙』。さっきも言ったが学校の先生で、ここに来たのは散歩のコースだからだ」
「来る途中で屋台のおでん屋を見たよ。多分君の友達は来ないと思うけど、待つにしても近いしさ。とりあえずそこ行こうぜ」
これは本当。そして腹ごしらえをした後は――― 「・・・うくっ」
645
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2014/12/20(土) 00:47:39
>>644
「―――、……」
思考を停止して、ノイズを全てシャットアウトした。
今の高天原の脳内には、自分が哀れなやつだとか友達を疑うような言葉は一言も届かない。
「……あっ、いーんスか! ゴチッス!!」
おでんの話を出した途端、瞳に生気が戻る。
自分が学生で相手が社会人である以上、その世話になるのが当然とか考えてそうな勢いだ。
「まっ、おでん食ってる間に連絡来るかも知れねーしな……」
「俺、屋台のおでんって食ったことないんスよね」
特に疑う様子もなく、言われた方向にへこへこついて行くのだ。
646
:
烙『クライムウェイヴ』
:2014/12/20(土) 01:01:17
>>645
「・・・く」
『腹ごしらえをした後は』―――
「(『殺す』? いやいや、そんなことはしない。なんと言っても好みじゃないしシチュエーションも最悪だ。大体カワイソーすぎるだろそんなの)」
ス 「(・・・)」
歩き出す。
「イヤ、誘ったのはオレだからもちろんなんだけど」
「君、そーいう流れ作るのウマいね」「ハハ」
歩き出す。歩き出す。足は動いた。
『高天原』には、『烙』がちょっとばかり不自然に『停止していた』ように見えるかもしれない。
647
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2014/12/20(土) 01:13:10
>>646
「ン? どーしたんスか、止まって」
不自然に『停止していた』ことに、首を傾げてみせる。
まるで警戒していない。その男が考えているような物騒なことなど、露とも心配していない様子だ。
倉庫街なんてうろついていた、不審な男を相手に。
「……あー、心配しなくてもそんなに食わないッス。その辺は弁えてますから、俺!」
まったく見当違いな気遣いを見せ、青年は背を見せる。
小柄な体躯だ。女子ども並とは行かないまでも、少し力を加えれば圧し折れそうなほどに。
「大根派ッスか? はんぺん派ッスか?」
「俺、大根派ッス」
「……てか、お兄さんの用事はいーんスか? 結局、さっき聞きそびれたままだったけど」
648
:
烙『クライムウェイヴ』
:2014/12/20(土) 01:29:22
>>647
「いや、ちょっと『怪我』の後遺症でね」
問題なく動いている。
『停止していた』のは、ほんの何秒か・・・何瞬か・・・だ。
青年と並び歩く。身長差は大きい。
「右目と耳がブッとんで、目玉のあったとこには治療のせいだが『ボルト』が埋まってる」
「それで眼帯なんてダサいのを付けてるんだ。たまに身体がシビれて、一瞬動けなくなったりするんだよ」
昨日コケて肘をスリむいた、程度の怪我みたいに軽く言う。『そういう事情』を知っていれば、何度も同じ説明をする必要もないだろうからだ。
それに、それ以外は何の問題も無い。
「オレも大根だなぁ」「汁が染みてクタクタになってるやつがいいな」
「そこにカラシを・・・あ、ほらあそこだよ」「あの赤提灯。けっこー良い感じだと思わないか?」
指さし、向かう。用事はどうでもいい。どっちにせよ、ただの『散歩』にすぎなかったんだから。
649
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2014/12/20(土) 01:39:16
>>648
「け、怪我ッスか」 「……」
文字通り『ブッ飛んだ』負傷だ。
流石にいたたまれなかったのか、気遣うそぶりを見せる。
「事故かなんかッスか……うへぇ。後遺症とか……大変ッスね、その」
「うぉっすげぇ、ドラマのセットみてーだ!」
なんとか言葉を選ぼうとしているが、おでん屋の提灯を見た瞬間に全部忘れた。
今日の夕飯はハンバーグステーキよ、と言われてはしゃぐガキんちょのように、顔を輝かせる。
そのまま男について行く。
650
:
烙『クライムウェイヴ』
:2014/12/20(土) 02:34:58
>>649
風吹き荒び、雪の散る厳寒の夜。
そんな一晩にふさわしいような店に腰を下ろし、二人は各々食いたいものを食い飲みたいものを飲み・・・
そしてついに待ち人は来なかったという。残念だな、高天原・・・
ちなみに烙の注文は、コンニャク、大根、ジャガイモ、たまご、ちくわ、すじ肉、がんも、袋に、熱燗二本であった。平常運転である。
烙『クライムウェイヴ』 ⇒ 勘定はまかせろー
『ペイド・イン・キラー』 ⇒ 『NOW LOCKING』(ただし条件は看破されつつある)
『悪業撥昧』 ⇒ 近日開始予定
651
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/26(金) 22:44:02
「ちょ、挑戦者が来ないッ
……あんな張り紙じゃダメかァ〜?
まあ、ちょっと無理かなと思ってたけど元々。ホント。
わかってたもんね。だから落ち込んでなんか無いしィ」
倉庫街の一角に腰掛けた少女が、頭を抱えていた。
「時期が悪いよな……
でも1月の半ばにはタイムリミットだからズラすってわけにもいかない……」
652
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/26(金) 23:13:23
>>651
「ふーっ……。
いや流石にこの季節は倉庫の影で風避けながら、でも寒さが堪えるねぇ。
相手のジーンズの金具がヘソに当たった時なんか変な声出ちゃったぜ…ブルルッ」カチャ カチャ
倉庫の影から、学士風の青年がベルトを締めなおしながら出てきた。
頬は上気し、寒風が吹き付けるたびに体から湯気が立ち上る。
「……おっ」
座り込んでいた灰羽のシルエットを見て反射的に身構える。
ここは死角だらけの無法地帯――強盗の待ち伏せとかだったり? と一瞬思ってしまったのだ。
すぐに構えを解くけど。
653
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/26(金) 23:20:50
>>652
「はあァ……
寒いし帰るか」
少女がため息を吐く。
そして立ち上がり、首をトントンと叩いた。
倉庫の影から出てきた青年には気づいていないようだ。
「う……」
重みが無くなったのがきっかけになったのか、
少女が椅子代わりに腰掛けていた物体がかすかなうめき声をあげる。
654
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/26(金) 23:30:16
>>653
「なんだ、女の子か。
(……? どこかで見たことあるような顔の気もするな)」
「……ま、危ないことには変わりないな。
ちょうど今、賢人のように清らかな気分だしおせっかいでも焼くか。
おーい、キミ。人気の多いところまで送ってあげ――」
灰羽に声をかけようとして一瞬止まる。
なんかあの椅子、声を上げなかったか?
いや、鉄箱とかの軋む音だと思うが……違うのか。
少女の方に近づき、『椅子』をよく見てみる。
655
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/26(金) 23:39:45
>>654
「…………」
そもそも椅子にしては位置が低すぎた。
高さとしては、ちょっとした段差でしかない。
それは男だった。冬らしくコートを着た、大学生くらいの男。
地面に倒れこんでいる以外は特におかしいところもない。
近寄って見ると、もう一人、通路際にも同じく大学生くらいの男が倒れているようだ。
少女は反応せず、離れていく。
ゆったりと歩いていて別に逃げる感じではない。
イヤーマフをつけているようなので、単に聞こえなかったのかもしれない。
656
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/26(金) 23:55:34
>>655
! ?
「ご 強盗だーッ!」
スマートフォンを取り出す。
「もしもし110番ですか! いや、119かな? どっちでもいいや!
倉庫街で強盗です!大学生らしき二人が女の子を!
いや女の子が!? 襲われて大変だー! あっ 発信ボタン押してなかった!」オロ オロ
別に本当に慌てている訳ではない。
このスッとろい通報という行為が強盗への挑発行為になると考えているからだ。
追っかけるより向かってきたところをふん捕まえようと考えた。
別に普段はこんなことはしないが、ちょうど賢者な気分だったので、
少女を安全なところまで送り届けてやろうというのと同じ。
「彼らの盗まれたかもしれない財布を取り返してやろう」というおせっかい心が沸いたのだ。
657
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 00:05:13
>>656
「ン?」
さすがに大声だと聞こえたのか、少女が振り返る。
いや、聞こえはしても聞き取れなかったのか、
イヤーマフを首にズラして、戻ってきた。
「あれ?
もしかしてこの人たちのお仲間?」
658
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/27(土) 00:14:00
>>657
「えっ? いや、どうだろう……」チラッ
ウ ー ン
「彼らは……ボクと同じ大学の学生! かも、しれない…うん。
イマイチ見覚えはないが、ずいぶんと酷いことをしてくれるじゃあないか!」
こうして顔を合わせてみると……普通の女の子っぽいな。
本当に彼女が彼らをやっつけてしまったのだろうか?
違うかも。
「……えっと、これはキミの仕業ってことでいいのかな?
それとキミ、どっかで会ったことある?
なんか見覚えある気がするけど、オープンキャンパスとかで会ったかな」
659
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 00:26:45
>>658
「えーと? てことは……
つまり仲間ってわけじゃあないのか」
少女は、ふくろうのように首を傾けてそう結論づけた。
「会ったことオ〜?
……どうでしょう、道ですれ違ったこととかならあるかもしれませんね。
私、中学生ですよ? まだ大学に見学は行きませんよー。
学園祭には行ったことあるけど」
秋映学園は小、中、高、大が一緒になっているので、まあ会ってもおかしくないかもしれない。
少女は別に用事も無く、他の校舎に入ることは無かったが。
「ところでェ……なんかさっき、警察とかなんとか聞こえたんですけど、
もしかして電話とかしちゃいました?」
660
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/27(土) 00:34:53
>>659
「じゃあ勘違いかもね。
さっきなんとなく受けた『印象』さ。
……別にナンパじゃないぜ」
ス ッ
「電話? するさ。
彼らを寒空の下に放置という訳にもいかないだろ?
ボクにはとても見過ごせないぜ、ハハハ――――」
119への発信ボタンを押そうとする。
661
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 00:45:14
>>660
「大学生の人が中学生をナンパって、どうなんですかね。
案外普通なのか? ……あ、お兄さんのことじゃあないですよ?
って、あッ」
少女は慌ててスマホ画面を手で隠して妨害してきた。
毛糸の手袋に瑞川の指がもっふり突き刺さる。
「するってことは、まだってことですよねっ?
いや、やめたほうがいいですよ。
警察の人だって面倒だろうし、この人達だってそンなこと望まないでしょうから。
誰も得しないですから」
662
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/27(土) 00:52:56
>>661
「? なにしてるんだぃ」
「いや、119だよ? 救急車。
病院まで2人も担いでいくとか大変じゃないか。
ボクらもちょっと事情聞かれるかもしれないけど……何か困ることでもしたのかい?」グググ
笑顔のままボタンを押そうとする親指に力が加わる。
瑞川の指圧破壊力度数:65km平方cmくらい!(高校体力測定時)
663
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 01:03:34
>>662
「いたいいたたい」
ぐりぐりされて手袋ごしでも痛かったようだ。
手をひっこめてプルプル振る。
「あ、なんだ救急車ですか……んン〜
それならまあ、いいか?
でも私は行きませんよ? ちょっとそういう余裕は無いんです。
私が関わらないでこの人たちが警察のやっかいになるなら大歓迎なんですけど」
対面の少女からはスマホの画面は見えないので、警察に電話すると思っていたようだ。
妨害をやめて見守ることにしたらしい。
(……あ、そうだ、一応やっとくか)
少女の背後に『女性型スタンド』が現れる
664
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/27(土) 01:25:24
>>663
「なんだキミ一刻一秒が惜しい受験生かい?
箸が転がっても傷ついちゃうガラスの内申かい?
だったらこんな危ないところに近づかなきゃいいと思うね」
「それじゃお電話をぅわっ!? あーっ!」ッカ―z_ン カラカラカラ
『女性型スタンド』の発現に驚いてスマホを落としてしまった。
ゴムケースにも入れられてない剥き身のスマホは、コンクリの護岸を滑ってゆき海へシュゥーッ。
「全損修理費参萬円(マイ・アイポン)!」 ジャポーン
ガ ク ゥーッ
「おいおいおい……。
反射的にとはいえ。ボクになんてことしてくれるんだい。
あんまオープンにはしたくないんだ……『見えちゃうの』は、さ」
「『見覚えがある顔』か……あぁ、『そっち』は思い出せそうだぜ……」 ムクリッ
665
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 01:34:11
>>664
「あっ?」
そのまま『女性型スタンド』は倒れた男のポケットを探り、
スマホを取り出すと瑞川のスマホと同じように海へとシュゥーッ! した。
超エキサイティンッ!
そのまま、もう一人の男の方へ向かう。
「……お兄さんのスマホの件については、私のせいじゃあないですよねェ〜?
っていうか『見え』てる?」
女性型スタンドは、確かに最近、電柱なんかに張られている紙に描いてある絵に似てはいた。
少なくとも特徴は掴んでいる。多分。そんなレベルの画力。
その張り紙の内容は……
【対戦者希望
勝つと50万円くらい貰えるっぽい。 (スタンドの似顔絵)
怪我は治してもらえます。
気になった人はメールしてください → xxx-xxxx-xxxxxx@xxx.xx.xx】
666
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/27(土) 01:47:25
>>665
ジャポーン ドポーン
およげスマホくん!
これでこの場から通信手段はなくなった。
「・・・・・・」 ジーッ
「あぁ、そうだね………。
今のはちょっとした拍子に手を滑らせてしまっただけさ…。
キミはぜーんぜん悪くないし、ボクもぜんぜん怒っちゃいない」
「悪いのは『キミの後ろにくっついているヤツ』だ」
「そうだろ?」ニコッ
「そして……これから行なわれるであろう『コイツ』の悪さも……ボクのせいじゃない」
瑞川の背後に『屈強な人型スタンド』が現れる。
螺旋マークの刻まれた拳、古代の土偶のような奇妙な装飾、顔の上半分は蟲入り琥珀が埋まっている、というデザインだ。
667
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 01:57:14
>>666
「いや、まだありますけどね……」
『女性型スタンド』がもう一人の男の懐を漁り、取り出したのはスマホではなくガラパゴスケータイだった。
だからなんだといわけではないのだが。
『女性型スタンド』も特に反応を見せず、それも海へと投げ捨てる。
「もう無くなった。
……いや、私もスマホくらい持ってるからあるっちゃあるんですけどォ。
これ壊されると、大怪我した時に助けを呼べないですからね。
救急車とは違いますけど」
少女は腰の裏につけたバッグに装着された、計四本ものペットボトルの蓋を開ける。
668
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/27(土) 22:42:51
>>667
「それもそうだね。
パスでロックしてるならあらかじめ番号を教えといてくれるかい?」
「今すぐ相手してやってもいいけどさ……。
彼らを巻き込むとかわいそうじゃあないか、すこし場を移そうか」
(【戦】『空高くスカイハイ2』への移動を希望)
669
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 23:03:36
>>668
「ん? ああ、はい。解除しておきますか。
ポチィーっと」
少女は……灰羽あとは、目の前の青年が何を思っているのか知らない。
本当にスマホをボッシュートしてしまった八つ当たり(?)なのか、
張り紙を見て賞金目当てなのか。倒れた2人の男性の仇でもとってやろうというのか。
しかし流れが自分にとって都合がいいので、このまま戦おうと思ったまでだ。
「この人たちを武器にでも使おうかなと思ったんですけど、
ダメですかね? ダメか。
万が一死なれても困っちゃいますしねェ」
「どこ行きます?
私あんまりここらへん詳しくないんですよお」
(移動了解。マップとかはどうしますか?)
670
:
瑞川 碇之介『ゴールデン・リザレクション』
:2014/12/27(土) 23:19:33
>>669
>この人たちを武器にでも使おうかなと思ったんですけど
「うん、それも予想してね。
場の流れとか勢いって怖いからさ。
面倒ごとは起こしたくないよね」
スマホの修理費目当て、単なる報復行動……そういった面もあるだろう。
灰羽は汁由もないが彼、瑞川 碇之助の行動原理の一つに、『自分のルーツを探したい』『失われた記憶を発掘しよう』というものがある。
今回、灰羽を見て受けた「何か思い出せそうな感じ」が彼にはピンとくるものがあった……のかもしれない。
(MAPはこれでどうでしょう。位置設定はお任せします。
大学生2人をMAPに入れて、このまま会戦というのもありかと。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1395414482/431 ←ハイジPL作 倉庫街マップ)
671
:
灰羽『アクエリアス』
:2014/12/27(土) 23:42:21
>>670
し、汁由……!
「そですね!
ではちょっと離れますカア」
2人は敵対しているにしては妙に穏やかな口調で話し合いながら、
男性達を残して歩き出した。
(マップがあるんですね。じゃあせっかくなので使わせてもらいましょう)
→ ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1395414482/525
672
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/11(日) 00:22:01
倉庫街の端っこ。
ところどころにほつれが見えるダウンを着た少年が座り込んでいる。
目の前には火の入った七輪が置かれている。
「……ん。そろそろかな?」
七輪の火を覗き、ぼそぼそと呟く。
673
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/11(日) 22:48:12
>>672
「こんにちは」
「このようなところで、何をしているのでしょうか?」
爽やかな笑みを浮かべた眼鏡の少年が、後ろから訊ねる。学生服からして、高校生のようだ。
674
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/11(日) 23:31:03
>>673
「ッ!?」ビクッ
突然に声をかけられ、肩を震わせる。
「あ、う、え、ええと……あの」
言葉になっていない声を発しながら振り向き、
「えと、焼く準備を、してたんです」
しどろもどろながら説明をしようとしている。
が、肝心の主語が抜け落ちているのであった。
675
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/12(月) 00:37:23
>>674
「なるほど」「焼くとは、その七輪を使って、ですね」
教師のように、少年の足りない言葉を補いながら、頷く。
「それで、何を焼こうとしていたのですか?」
676
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/12(月) 01:10:38
>>675
「何を……。あ、その」
視線を周囲にめぐらせ、
七輪を持ってくるのに使ったらしいザックに目を向ける。
「ホントは、部屋で焼いて、食べられればよかったんですけど、室内で七輪は、
ダメだろうと思って、でも、人目が少ない場所じゃないと困るので、
そのザックでここまで、持ってきたんです」
今度は意図的に誤魔化そうとしているのか、『何を』の具体的な名前は出てこない。
少なくとも食べ物であることは確かなようだが……。
「その、見たい、ですか?」
677
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/12(月) 01:32:57
>>676
少年の言葉に、微笑みながら頷く。
「興味はありますね。少しばかり言うのが憚られるものであるならば、なおさら」
「しかしわざわざ七輪を使うとなると、食に対してこだわりがあるようですね」
最近は技術の進歩も目覚ましく、何もわざわざ七輪を使わずとも調理できるだろう。
それが何かはまだ分からないが、恐らくは。
にも関わらず、こんな辺鄙なところまで訪れるということは、それだけの理由があるはずだ。
678
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/12(月) 01:48:49
>>677
「いえ、あの、部屋のフライパンで焼くよりは、こっちの方が、いいかな、と。
こだわり、というよりは、様式美、みたいな」
言いながら、七輪の火をもう一度軽く流し見しながら
ザップを取りに行って戻ってくる。その中に手を入れ、
「見せても、いいんですけど、あの、他言無用、ですからね?」
「あと、驚かないで、ください、ね?」
目を合わせ、念を押すように言う。
679
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/12(月) 01:52:52
>>678
「犯罪に関わるものでなければ」
『ゴミ掃除』にこのような外れまでやってきたが、なかなか面白そうなものに出会った。
そう山田は考えながら、少年の問いに頷く。
「・・・・・よほど貴重で珍妙な食材なのでしょうか」
680
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/12(月) 23:24:54
>>679
「き、貴重な食材といえば、そうですけど、驚かないで、
というのは、別の意味が、あって、ええと、見た方が早い、ですね」
言うが早いか、体をスーツのようなスタンドが覆う。
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
そして、直後に体から緑色の何か(知識があればパセリと分かる)が全身から『生える』。
あっという間に全身が覆いつくされ、彼の顔と掌以外は見えなくなる。
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
「それで、これ、です」
そしてザックの中から手を抜き出す。
その手の中にあるのは何本かの『松茸』である。
681
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/12(月) 23:34:47
>>680
「・・・・・・・・・・なるほど」「あなたは『スタンド使い』だったのですね」
頷く。それがこの食事とどう関わっているのかは分からないが、
この緑黄色野菜を身に纏っていることからして、能力が関係あるのだろう。
「『スタンド』を装着する…珍しいタイプですね」
「しかしそれと『松茸』に何の関係性があるのでしょうか?」
単刀直入に訊ねる。
682
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/12(月) 23:50:08
>>681
「『スタンド』?ええと……?
あ、この能力って、そういう名前が、あるんですか?」
「僕は、『ベジタリアン・ミート』って、呼んでたんですけど」
言いながらも、取り出した『松茸』を七輪に並べる。
「珍しい、っていわれても、よく分からない、です。
関係性、ってのいうのも。ただ、出せるから、食べてるだけ、です」
掌を差し出すと、そこから『松茸』が『生えて』くる。
「見せても、動揺しない人なら、ザックから出すふり、なんて、しなくても、良かったですね」
683
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/13(火) 00:01:23
>>682
「…?まさかあなた、『スタンド』のことを教わってないのですか?」
「一体どなたの力で目覚めさせられたのでしょう」
訊ねながら、『アーカム13』を隣に発現。肩幅の広い人型のスタンドが腕を組む。
「あなたの能力は、野菜を作り出すことですか?」
684
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/13(火) 00:17:35
>>683
「お、教わる?目覚めさせられた?僕は、その、物心ついた時には、
使えたので、多分、生まれた時から、持ってたもの、です」
発現された『アーカム13』を見ると、不思議そうに見つめ、
「ん、これも、『スタンド』っていうの、ですか?
人の形をしたものが、突然出てくるって、面白い、ですね」
「んで、えと、能力は、野菜を出すこと、でも間違いはない、です」
685
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/13(火) 00:26:33
>>684
「…なるほど。わたし以外の『スタンド使い』には出会ったことはないと」
「生まれつきの『スタンド使い』…話には聞いていましたが実際に会うのは初めてですね」
簡潔に『スタンド』の説明をしておこう。
精神力が具現化したものであること、一般的に射程距離とパワーは反比例すること。
ものによってはダメージが返ってくること、それぞれに能力が備わっていること、など。
「しかしまぁ…食料問題を解決するにはいいスタンドですね」
「ちなみに、美味なのですか?」
686
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/13(火) 00:44:43
>>685
「はい、初めて、会いました。
『スタンド使い』って、そんな風に体系づけられてるくらい、いるんですね」
『スタンド』の説明をコクコクと頷きながら聞いての感想である。
「僕から離れるのと、15分くらい経つと、消えちゃうのを除けば、出来るかもしれませんね」
「美味しい、ですよ?食べて、みますか?」
687
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/13(火) 01:01:20
>>686
「少なくとも、わたしの知る限りでは十数人はいますね」
「とはいえわたしはこの街の外に出たことがないので、他はどうなのかは知りませんが」
「わたしにスタンド能力を目覚めさせた『刺青師』…彼がいる限り
この街には『スタンド使い』は増え続けていくのですね」
以前この街に巨大なスタンドの月が落ちてきたこと、その際に十数人の
『スタンド使い』が集まり、この街はなんとか保たれたことも教えておく。
「くれぐれもそのテロリスト、『ヨハネスブルグ』には気をつけるよう」
「…おや、頂けるのですか?」
「とはいえ先に召し上がるのは気が引けますので、お先にどうぞ」
にこりと微笑む。
688
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/13(火) 01:30:38
>>687
「へー、『月』。そういえば、姉妹都市の、ニュースもやってましたね。
あんまり、ちゃんと見てませんでしたが」
「とりあえず、気を付けることに、します」
七輪の松茸をザックから取り出した箸で返し、焼けているのを確かめ、
「そう、ですか?では、お先に」
更にザックから醤油を取り出してかけ、箸で掴んで食べ始める。
モグモグと口を動かしながら割り箸を取り出し、無言で差し出す。
689
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/13(火) 01:49:02
>>688
(…毒はないようだな)
「ありがとうございます」
渡された箸を受け取り、『松茸』を掴む。
そして息を数度吹きかけ、冷めた所で口に入れる。
言うなれば『スタンド食物』、口にするのは初めてだ。
690
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/13(火) 02:10:55
>>689
『松茸』を口にする。触感も、味も、香りも、
(口にしたことがあるかは分からないが)通常の松茸そのままである。
その味も美味しい、といっていいもののはずである。
そして、同時に動物に触れることへの嫌悪感、恐怖を認識することになる。
動物質のもの(革製品など)を身に着けていればそれに対して、更に目の前の少年に対して。
……ただし、それは一瞬だけであるが。
「ムグ。美味しかった、ですか?」
691
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/13(火) 02:38:55
>>690
「・・・・・」
『モキュモキュ』
咀嚼する。実のところ、山田は『松茸』を食べたことはない。
味が薄く、これならば椎茸やえのき茸の方が美味いのではないか、などと思っていると。
「・・・・・ッ!」
全身に生じた『異変』に、思わず『アーカム13』に拳を振りかぶらせる。
が、その『異変』もまるで気のせいであったかのように、一瞬で消えてしまう。
「・・・・・なるほどな」
「ただ野菜を生み出すだけの能力ではないということか」「食えないヤツだ」
『アーカム13』を解除、そして少年の問いかけに頷く。
「美味しくはありますが、わたしのような貧乏舌には少し理解が難しいかもしれませんね」
「ありがとうございました。きみのお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
692
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/13(火) 03:00:26
>>691
「ん、松茸より、ホンシメジとかの方が、良かったですかね」
『アーカム13』が拳を振りかぶったのには気づいていないのか、
のんきな様子で次の松茸を箸で掴んでいる。
「ああ、僕は『馬肥 隼(うまこやし はやぶさ)』です」
693
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/01/13(火) 03:09:45
>>692
「了解しました、馬肥くん」「わたしは山田 浅海(やまだ あさみ)と申します」
「機会があれば、またお会いすることもあるでしょう。それでは、さようなら」
「それと、ごちそうさまでした」
ぺこりと一礼すると、踵を返した山田の姿は、倉庫街から静かに消えていった。
694
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/01/13(火) 20:52:53
>>693
「はい、さようなら、です」
その姿を見送った後も暫くそこにいたが、そのうち姿を消した。
695
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/01/22(木) 21:23:52
―――ッ …!!
ノ\゛ ギッ゛!! コ゛ 力ッッ!!
ガンッ! べゴッッ! ドン!!
――ッ゛! ――っっ゛!!
倉庫街の入り組んだ場所で 何やら複数の怒鳴り声と争いの音が響く
複数の打撃音と 壁にぶつかるような音 時々鈍い悲鳴のようなものも聞こえる
…ラァ゛!
ぶっ殺…ッ
物騒な言葉も飛び交ってるが、それは大多数と言う程には少ない
精々物音からして4、5人の諍いの声が冷たいコンクリートとコンテナ
に反響し合いこだましている。
誰かが近づいてきても、その音源にいる人物たちは集中してる出来事に
構って接近に気付く事もないだろう
696
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/01/22(木) 23:48:46
>>695
通りすがったのは、例によって釣りの帰りで、釣果はゼロだったがそこそこ充実していたし、
大して避けるべき理由も見当たらないからだ。
ごく普通の道を歩くように通りすがる。
少し伸びた髪を後ろで括るのは薄紅色の真田紐。小さいクーラーボックス(中身は道具だ)と釣り竿を担いだ少年だ。
697
:
ロンパリ? 『落伍人』
:2015/01/23(金) 00:12:09
>>696
―コ゛ キ ャ ン゛!! 『グぇェ!?』
また一つ、鈍い打撃音と共に人のうめき声。壁に誰かが叩き付けられる音が聞こえる。
―君が見たのは修羅場の真っ只中であった。
「 ―ドウシタァッッ゛!! エテ公共!
たかだか十数人デこのマンティコアに挑ンだん夕゛!!
それ相応の『技』力! 『武器』力ッ! はたまた『スタンド』力ッ゛ッ!!
ぶっ飛ばセノレ程度の代物デ挑んだンだロォ! アアアァ゛!!?」
『ッこ…の野郎、薬中がぁ』
『スタンドって何だよ…くそったれ、さっさとぼこられろってんだよ
このキモい社会のゴミダメの『ロンパリ』野郎がよぉ―――zノお!!!』
…右頬に酷い吹き出物、汚らしい暗黒色の虹色でダークピンクのメッシュ。
右肩には蝙蝠の羽、左肩には蠍の尾らしき刺青が彫られている男。
(※近づけばタトゥシールだと判明出来る)
その人物は両拳にチェーンを巻きつつ獣のように葉を剥き出し低く唸り、充血した目で
錆びた鉄パイプを片手に構えながら憤った顔つきで男達を睨み据えている。
そして、そいつを取り囲むチンピラかヤクザの下っ端らしき強面の男達三人
が苛ついた様子で複数の鈍器をもって囲んでいる。その付近にはその
『ロンパリ』と罵倒した男によって倒されたのか、壁に寄り掛かるように
倒れて横たわっている者たちが数人いる。
争闘の事情は伺い知れぬものの、どうもそのチンピラ達はその『ロンパリ』を
集団リンチしようとしてるようだが、中々応戦しているらしいと言う現状だ。
傍観するも良し。関わり合いにならぬよう別の道へ行くのも問題ないだろう。
所詮は倉庫街に佇む社会不適合者達の諍いだ。
698
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/01/23(金) 00:34:10
>>697
「・・・」
うへえ、という顔をしたが、
『スタンド』という言葉は耳につく。
見れば刺青。(遠目なのでシールかどうかなんてのはわからない)
それにしては『ヴィジョン』が見えないのも気になる――
どっちのケンカにも手を貸す気はないが、いずれにせよ『スタンド使い』がこの程度を切り抜けられない筈もない。
おっと。
ところでどうやって登ったのか知らないが(頑張ったんだろう)、『ロンパリ』のちょうど頭上。
コンテナの上に陣取って、飛び掛からんとしている男がいる。気付くかどうかは知らないが、気付かないならボディスラムでも食らって押し倒されるだろうな。
699
:
ロンパリ? 『落伍人』
:2015/01/23(金) 01:13:50
>>698
――『怒り』が 滾々(こんこん)と血流を満たしていた。
『あの夜』以降だ。元より、自分は飢餓と憎悪 それ等に伴う野獣の化身。
何物をも憎み 罵倒し 恨み 光と対極に据えるものだ。怒りが常に
この体に巣くっている事は何も不可思議でない。だが、その『怒り』は半身とも言えぬ。
『あいつ』が消えたあとから、どうにも形が歪になりかかっていた。
「おおおおおおおおおおおおおおおああああああああぁぁ!!!」
咆哮し、向かってくるチンピラの一人に鉄パイプを薙ぐようにして振る。
鈍器をもってたそいつは防ぎ、その隙に安全靴を履いた右足で腹部を思いっきり蹴る。
くの字になった男にダメ押しに更に片手で殴る。血が撒き散らされる。
その一方で、暗黒色のダークピンク 『そいつ』が眼の端で壁際で立つのが『見えた』
「−苛々するゼぇ…ッ 本当によ才ッ」
幻影だ。
幻影だ。間違いなく、幻覚だ。この体を侵している大麻か、モルヒネか
ヘロインかLSDか。その残り粕による残像だと言うのは理解してる。
だが、消え去ってでも『そいつ』は居る。喋るでもなく 動くでもなく
ただただ見ている。恨んでいるかと言えばそう言う表情でもない
じっくり見ていると酷く苛々が増すそんな顔で 『そいつ』が佇んでいる。
そんな『怒り』に気が惹かれていたのが油断になった。付いてない
頭上から奇声と共に覆いかぶさった男の一人に組み付かれ地面に押し倒される。
持ってた鉄パイプが転がり、手古摺らせやがって…と言う声と共に
数秒後に、頭には決して小さくない衝撃と洗ってない靴底と土の匂いを横に感じた。
「散々好き放題やりやがって…甚振ってから海に放り棄ててやる!!」
ノ\゛ギッ ゲシッ ゴ力゛ッ
頭に途切れない衝撃と痛みが襲う。視界が揺れる 恐怖はない。ながらも
屈辱と、そしてその衝撃の揺れ幅でも決して消えない。『そいつ』に更に
苛つきは拍車していた。どうしようもなく、不愉快だった。
「何故だ…」
「 −何故『刺青師』なンぞにぶっ殺されタ…ロンパリッッ゛!!」
小さくない怒鳴り声。それにチンピラは薬中が更に戯言を吐いているとせせら笑いながら
鈍器を振り上げる。
『おい、流石に不味いんじゃねぇか?』
『いいっていいって。こんな浮浪者一人が海で浮かんだ所で、黄金町の
警察は捜査なんぞしねぇよ… って事でじゃあなぁぁ!!!!』
( ――ッ゛ッ゛ )
痛めつけられても憤怒の表情を覆い隠さぬロンパリの男に、チンピラの
一人が角材を大きなモーションと共に振り下ろす。成功すれば
次の瞬間にはロンパリ男の脳天は割られるだろう。
700
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/01/23(金) 23:28:51
>>699
殴られているほうよりも、殴っている側が正論ではないが正しい。
浮浪者一人が浮いたところで誰も気にしない。その通りだろう。
ただ、その一浮浪者が口にしたことが若干、気にかかった。
「つまり単なる好奇心だ」
『ヨハネスブルグ』以外は、金にならない殺しはしない。
つまり切断するのは角材だけだ。振り下ろす、その握った手の少し先から切りとばす。使うのは『釣り糸』。
『アヴェンジド・セヴンフォールド』。釣り用の小さな錘を先につけた糸で、『精密』かつ『迅速』に切断する。(ス精BB)
「少し君に聞いてみたいことができた。ついさっき」
「と、いうわけだから他の人らは帰っていいぞ。警告しておくが、僕に対する攻撃は止めておけ」
警告はしたので、『ロンパリ』に歩み寄る間襲ってくる人がいたら、
?その人が棒やナイフを持っている場合、その武器を根元から切断。
?その人が無手で、殴り掛かるなどしてきた場合、その鼻を削ぎとばす。
?その人が帰らず、大声を出したり威嚇してきた場合、耳を切りとばす。(いずれもス精BB)
?上記の後、それでも攻撃の意思を見せた場合、両目を切り裂く。(ス精BB)
殺しはしない。死体があっても警官は大して仕事をしない。チンピラが何人不具になろうと、だから問題は無い。『ロンパリ』に近寄る。
近寄るということはチンピラたちは逃げるか無力化したという意味だ。
701
:
ロンパリ? 『落伍人』
:2015/01/24(土) 00:02:17
>>700
確実に脳天を叩き割ろうとする角材。それが瞬く間に半分へ変貌して
中心より先は明後日の方向へ飛ぶ。目を見開く男たちを他所に唐突に
現れる高校生程度の長身の男の出現。マンティコアには見覚えも何もない
人物だが、勝手にチンピラの集団は援軍かと息巻いて向かう。
其処から先はあっと言う間だ。
『ば、化け物がっ!!?』
先端から真っ二つにされる鈍器や刃物。それでも果敢に突っ込もうとして
耳を削がれる奴ら。 そこまで来ると死線を潜り抜けた訳でもねぇ奴等だ。
ひぃひぃと情けない声と共に消え去っていく。
「……ペッ」
口に溜まった血と唾を行儀悪く地面に吐き捨て。汚れた服を軽くはたきながら
立ち上がる。足は軽くふらつくも少し大人しくすれば動ける程度だ。
スタンド視認ゴーグルを覆う。まだ発現しているなら薄金のスタンドも
見える事だろう。見えた所で、今の自分に成す術は低いが。
「…誰ダ テメェ」
「俺を煩わしいと 殺す為に『刺青師』が送ってきた刺客か?」
そう、苛立ちを隠せぬ声色で問う。
鈍器を持って威嚇するような真似はしない。そうする位なら、能力の産物で
行ったのだろう釣り糸が投げられるのを警戒して避けるのに集中する方が大事だと
理解してるし、何よりも自分を助ける形で参入して来たのだ。その今の問いかけが
おそらくは違う事は薄々理解してる。ならば? 何故助けたか。
それを警戒する。だが、助けられた礼儀は弁えている。直ぐに敵意を完全に
向ける真似はしない
702
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/01/24(土) 00:52:03
>>701
「通りすがりの殺し屋だ」
「彼に雇われた覚えはないよ。君は彼の名前を知ってるし、見たところ『刺青』もある。
なのにどうして一人で何とも出来なかったんだろう? と、思って」
思ったことを言う性格のようだ。
傍らに立つ、刃紋めいた『スタンド』は、組んだ腕の先で糸を弄んでいる。
「よければ教えてくれないか? どうして『スタンド能力』を使わなかったのか。それとも使ってて、僕が気付かず横から茶々入れただけだってんなら謝るが」
703
:
ロンパリ? 『落伍人』
:2015/01/24(土) 01:01:27
>>702
「通りすがりの殺し屋…ネェ」
酷い虚無感が胸を鬩ぎあう。だから、どうだと言うのだ? と言う気分が
胸を満たしている。虚脱感と言って良いのだろうか、この感覚は。
「…この『刺青』は紛い物だよ。そしてオリャア使い手じゃねぇ」
もう、この時点で目の前の男からすれば自分はちっぽけな害虫だ。見たところ
刃紋めいたスタンドもそこそこのパワーがある。己など歯牙にもかけないだろう。
だが、『刺青師』を把握してるならば。聞きたい事があった。
「…その『刺青師』について答える前に、俺も聞かせてくれ。お前ノ\
そこで『刺青』を彫って、スタンドを得た? そう言う経緯がアルって事で良いな?」
「俺は、月が町を潰す時に向かった。向かった時の理由なんぞはどうでもいい。
奴は乗っていたヘリをどう言うカラクリか墜落させた。乗ってるパイロットを沈めた
とにかく向かった。その際、奴は俺に興味がある。お前の過去を聞かせてくれと言った」
「その後、奴は微笑んた顔つきのまま『ウロボロス・テイル』と…
完全に一つの精神を潰す力を披露した」
そこまで話を告げ、薄金を極端な斜視(ロンパリ)で見据えて、問う。
「…答えロ。奴はこの町に巣食う敵か? それとも俺がイカレていて
妄言を吐いていると思うか? ドッチだ」
704
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/01/24(土) 19:45:44
>>703
「まがい物?」
肩をよく見れば、それはただの『シール』と気付き、
「でも僕の『セヴン』を見たな」「君が『スタンド使い』じゃないのに『スタンド』は視認出来る。その理由は、何でもいいが」
「話の筋が通っているようで実は滅裂だ。彼が狂っているか、敵かどうかは僕にとってはどっちでもいい。
ただ彼はこの刺青と力をくれた『恩人』であることは確かだ。君と彼と、どっちがイカれてるかといえば、僕の目には君の方がイカれてるようには見えるぜ」
ロンパリがどう思おうと、薄金にとっては『未知数』の脅威であることに変わりはない。
もちろん、未知数の脅威であることが恐れに直結はしない。この間合いなら、ロンパリが敵対行動を取るその瞬間に首を飛ばすことも可能だからだ。
「(ちょっとした好奇心だとはいえ、爆弾だったかな。何にせよ油断は出来ない――)」
「(何も『刺青』だけが『スタンド使い』の証明ってわけでもないのに)」
705
:
ロンパリ? 『落伍人』
:2015/01/24(土) 21:10:51
>>704
>君と彼と、どっちがイカれてるかといえば、僕の目には君の方がイカれてるようには見えるぜ
その言葉には何も感じ入る事がなかった。
当然だ。その男は複数の人間にスタンドを発現する為の補助をしている。『恩人』だと
主張する者が存在する事が不自然でない。
ーだからこそ、『奇妙』だった。
「…お前の疑問の一つ。俺がスタンドを見える理由はフープル社って場所を
偶然知った。それ故二俺はスタンドを見えてる」
これで、こいつ『薄金』の疑問の一つに返答した。次はこちらの番だ。
「なぁ… ――月を落とそうとしたのは『刺青師』だよな?」
これが常に付きまとう。
愉快犯だ、月を落としても何ら被害を及ばない能力があるからだと独りごちに
納得しようとするものの、それでも。それでも妙な小骨が喉を引っかかる感覚が残る。
町一つ、いや、それ以上を潰してまで『刺青師』と言う奴は何をしたかったのか?
その嫌疑が付き従う。だからこそ、既に自分の中で決着つきかけている謎を
この男へと問う。
706
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/01/25(日) 01:55:49
>>705
「?」
「違うだろ」
それは多分明らかに違う。幻覚を見るのは勝手だし思い込むのも勝手だが――
いや、別に襲いかかるのも殺しにいくのもそれは勝手だ。結果はどうあれ。
ただ訊かれたら違うと返す。薄金次郎にそれ以外の選択肢がないだけだ。
「本人がそう言ったのか? 家は知ってるんだろうから、本人に訊きにいけばいいじゃないか?」
「どうしてそうしない? 『スタンド使い』じゃないからか? 死ぬ時は死ぬんだしあんまり変わらないと思うよ」
とくに寿命も短そうだし、とは言わずにおく。
707
:
ロンパリ? 『落伍人』
:2015/01/25(日) 11:20:05
>>706
「 … huuun゛nn」
>「違うだろ」
違う。月を落とそうとしたのは『刺青師』では無い。
つまり、それは別のスタンド使いと言う事。
ここれでまた矛盾がそうじる。俺は今まで確かに月を落とそうと仕組んでたのが
『刺青師』だと『確信』してる。でも、目の前の奴は特に可笑しな素振りもせず
『違う』と断言している。あちらが異常なのか…
『奇妙』な感覚がした。ズブズブと湿原の深い沼底に四肢を浸かっているような
どうにもざわめく感覚だ。こういった時は、大抵幸先はよくなかった。
>「本人がそう言ったのか? 家は知ってるんだろうから、本人に訊きにいけばいいじゃないか?」
>「どうしてそうしない? 『スタンド使い』じゃないからか? 死ぬ時は死ぬんだしあんまり変わらないと思うよ」
「…マぁ、もっともだな」
あちからすれば、こちらの事情など全く把握せず赤の他人だ。件の事について
こちらに有益な情報が飛び込む事が起こり得る筈もない。
然しながら、奴が『ウロボロス・テイル』 アレが再三こちらに仕掛けられれば
打つ手がない。だからこそ、情報を張本人に訊くにしろ色々準備が必須なのだ。
「近々行くさ…ところでよ。『スタンド使い』が自然と密集する場所。
そして居る場所ってノ知ってるか?」
最後に、そう聞いてみる。
708
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/01/25(日) 23:21:17
>>707
「君の事情はぶっちゃけどうでもいいが」
だが形としては助けた・・・ことにはなるのかな。
それにこうして話をしたのも何かの縁だ。何かの縁は大事にするべきだし、敵でないなら尚更だ。
「僕は『刺青師』の何を知ってるわけでもない。だが『ああいう商売』だ。恨みだって買うだろう。それこそ売るほど」
「しかも襲ってくるのはただの人間とは限らないわけだ。だが彼は生きている。意味はわかるよな」
死ぬより生きてる方が誰しも良いはずだ。
そのくらいの世話焼きは罪にもなるまい。
「『スタンド使い』は惹かれあう。それこそそこら中で集まっているだろうさ。
君の場合――まあ、とりあえず風呂に入って身なりを整えるのが先だろうけど」「君がいきなり話しかけてきたとしたら、僕なら手足を切り飛ばす」
「そのくらいには君は怪しいからな」
今回は事情が事情ということだ。
それ以上は言うことも訊くことも無い。
思い返せば――首を突っ込んだただの人が、『刺青師』になぜか異様に執着してるというだけのことで、
実際の所そんなことは薄金次郎の知ったこっちゃないからだ。
そういうわけなので、立ち去る。
709
:
ロンパリ? 『落伍人』
:2015/01/25(日) 23:33:00
>>708
>『スタンド使い』は惹かれあう。それこそそこら中で集まっているだろうさ
「……『スタンド使い』は 惹かれあう……」
男は立ち去る。残されるのはただ一人のロンパリのみ。
「…」
いや、ただ荒れ狂う獣の目には。その端に佇む男の姿が見えていた。
とても朧気で、砂漠の幻影のように果てしなく覚束ないものの姿が見える。
何も言葉も発さず、動く事すらない。だた、じっとこちらを見てる。
「……何が言いてェ」
恨み言か? 死んだ事に対して悔やんでるのか? 妄執の亡霊かどうか知れないが
無力な残滓である事は間違いない。ただ不愉快で 目障りなだけだ。あぁ、そうとも
「…くたばれ『ロンパリ』 おまえは…死んだ 死んだんだ。
何も出来ずくたばった。この体は俺のもんだ 目の前から消え去れ」
―マンティコア
― ……。
「……消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ」
歪な獣は、壊れたように同じ単語を繰り返して倉庫街を後にする。
その目に映るのは、救いなどなき煉獄か 果ては或は…
710
:
百武 亘『アヌビス・ゲート』
:2015/02/01(日) 21:07:35
ブロロッッ
日が傾いてきた頃、
オンボロの原付に乗り、やってきた作業着を着た薄汚い男。
海が見える場所へ原付を停める。
「ふんっふんーふふふ
ふふふーん♪」
「『竿』と」
「『網』と」
「『バケツ』と」
「そして『図鑑』」
鼻歌を歌いながら『釣り』の準備をし始めた。
「ひょっとしてここって『穴場』なんじゃあねぇのかな……」
711
:
百武 亘『アヌビス・ゲート』
:2015/02/02(月) 00:23:33
>>710
「ケッ……釣れねぇなぁ」
3分待っても釣れなかったので飽きて帰った。
712
:
荒咬『ザップ』
:2015/02/05(木) 22:06:15
全身が雪にまみれ、同じく雪で真っ白な傘を差した青年が道を歩いている。
しかし今日は雪は降っていない。
現在の時刻は、『過去』である『11月23日』。
彼は『異なる時間』に迷い込んでいた。
「そろそろ元の時間軸に戻らないと」
「この時間の『僕』と出会ったら、体が爆発してしまうからな」
スタンドを発現、『ダイヤルを回す』。
『ザップ』能力詳細
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1311712763/558
※次にレスする人は、詳細を読んで荒咬が『どこに移動するか』をレスの秒数下一桁で決め、URLを指定してください。
1レスのみで構いません。お気軽にどうぞ。
713
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/02/05(木) 22:15:43
>>712
『5つ分となりの世界』はここらしいぜ。
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1421852015/
714
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/02/05(木) 22:15:54
>>712
荒咬『ザップ』が向かう先は―――
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1421852015/
715
:
荒咬『ザップ』
:2015/02/05(木) 22:21:51
>>713-714
to be continued…
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1421852015/69-
716
:
野伏『ヴァニラ・ニンジャ』
:2015/02/22(日) 00:03:37
「……これも仕事なれば」
ペタペタペタ……『スタンド使いにしか見えないポスター』を電柱に貼っていった。
┌──────────────────────────────────────
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│
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│
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│→ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1332343583/99-104
│
└──────────────────────────────────────
717
:
モリー『フラクタル』
:2015/02/22(日) 09:57:16
一人の女が電柱の前に立っている。
長い黒髪を携えた白人の女だ。
偏光ミラー加工のサングラスを掛け、モンクレールのダウンジャケットを一部の隙もなく着こなしている。
サングラスによって細かい表情を見ることは叶わないが、
神妙な様子で電柱の一部に目を走らせている気配が窺える。
「アリーナ開催中……賞金あり……」
718
:
モリー『フラクタル』
:2015/02/22(日) 22:29:19
>>717
「ふぅん、なるほどね……」
しばらくすると、女は電柱の前から踵を返し、
何かを逡巡するように口元に手を当てながら、その場から立ち去っていった。
719
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/04/28(火) 23:58:20
「・・・」
「(釣れるなあ)」
少年が港の埠頭で釣り。場所柄さえまともなら普通の夜釣りの光景だ。
720
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/04/29(水) 00:38:38
>>719
「・・・・・釣果はどうだ?」
後ろから、眼鏡をかけた学生服姿の少年が訊ねる。
『堕月事件』の際に、面識を持っていたかもしれない。
721
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/04/30(木) 19:52:55
>>720
「よく釣れるよ」
振り向きもせず答える。
此方はその声に聞き覚えもなければ、その姿も『どこかで見かけたかもしれない』程度の記憶でしかない。
ただ、こんなところをウロついてるわけだから、そこそこ変なヤツなのは間違いないな、と思っている。
「一応ことわっておくが」
「僕に手の届く距離には入るなよ」「言ったぞ」
言いながら竿をあげ、針に掛かった魚を外す。
どうってことのないサビキ釣りだ。
722
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/04/30(木) 22:09:11
>>721
「それは何よりだ」
釣りに関して詳しくは知らない。ただの世間話だ。
ただここは穴場なのだなと、そう思った。
「・・・?随分と警戒しているな」「『ヨハネスブルグ』にでも襲われたか?」
723
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/04/30(木) 22:33:28
>>722
「今の君の一言で」
くるり
「僕の方に用事ができた」 シュ ラ
振り向く。痩せ形。中背。端正と言って良い顔立ち。長い髪を一括りにしているのは萌葱色の『真田紐』。
一見してやや暗い雰囲気だが、その視線と傍らの『スタンド』は刃のごとく鋭い。
「どこかで見たかな?」「まあいい」
「『ヨハネスブルグ』と君はどういう関係だ?」
724
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/04/30(木) 22:42:40
>>723
「・・・・・『健忘症候群』か?」
肩をすくめる。面倒な相手に声をかけたなと、内心少しばかり後悔した。
「あの事件の時に『電波塔』にいたのはおまえではなかったのか?」
725
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/04/30(木) 22:50:37
>>724
『電波塔』で『一緒にいた』のなら、『敵では無い』。とりあえず今は。
『スタンド』を解除。
「忘れっぽいというより、あんまり覚えないだけだ」
必要ない情報は、という言葉は飲み込む。
実際のところ、月見遊山で終わってしまったわけだし。
「襲われたのなら『とっくに』だ」
「そうでなくても」「他人の『射程距離』内には入りたくはないし」
726
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/04/30(木) 23:09:44
>>725
「・・・・・確かに切迫していた状況だったからな」
「改めて自己紹介をしよう」「秋映学園高等部三年生の山田 浅海(やまだ あさみ)だ」
どうにか刃を納めてくれたようで何よりだ。こんな所で無駄な争いはしたくはない。
「おまえは『ヨハネスブルグ』の記者会見を見たか?」「『ヤング・ダイヤモンド』と名乗っていたか…」
727
:
薄金『アヴェンジド・セヴンフォールド』
:2015/04/30(木) 23:37:07
>>726
「薄金次郎」「二年」
つまり『先輩』相手だが、気にする性格ではない。
「今直ぐにでも切断しに行きたいと思うよ」
質問に首肯し、返答する。
言葉通りにしないのは自分が『殺し屋』で、最も適切な(つまり最高確率で『ヨハネスブルグ』を殺害できる)手段はその『指令』だと判断するからだ。
もっとも、それを誰かに言う必要も無いから、言わない。
728
:
山田 浅海『アーカム13』
:2015/05/01(金) 00:02:08
>>727
薄金の言葉に頷く。
「自ら首を縛ってくださいと言わんばかりの挑発的な行動だ」
「・・・・・とはいえおまえの言う通り いきなり街中でおっ始めるわけにもいかんしな」
「何か連絡手段はあるか?」「ヤツらを見つけたなら情報が欲しい」
「逆にこちらが見つけた場合はそちらにも伝えよう」
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