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エリーンちゃんとの愛の妄想を書き込むスレ 2ペロ目

418名無しさん:2014/11/02(日) 19:44:05 ID:5xPttAcQ
〜トリックォァトリートEND〜

??「お菓子が欲しい子はこちらへ」

何処からともなくそんな声が聞こえた。散々泣き喚いていた貧乏エリーンたちはピタリと泣き止んだ。

??「お嬢さん方。そんなに泣いていたのでは涙に濡れて風邪をひいてしまいますよ」

涙を拭いながら声のする方へ振り向く貧乏エリーンたち。
……そこに立っていたのは、あの面倒見の良いバラカだった。

バラカ「さぁ、お菓子が欲しい子たちはこちらに並んでください」

バラカはお菓子の入った大きな袋を持って微笑みながらそう言った。
貧乏エリーンたちは一斉に飛び上がり、バラカの元へ走っていった。
へなへなに折れ曲がった獣耳やしっぽも元気を取り戻し、ひょこひょこと動いている。

バラカ「イイ子たちですね。ではお菓子を渡す前にみんなで魔法の言葉を唱えましょう」
貧乏エリーンたち「ァーェ?」
バラカ「ハハハ。ハロウィンですからね。みんなで"トリックオアトリート"と言ってごらんなさい」
貧乏エリーンたち「トィトギィ..ォーァォーア・・・・トーィァーィート!!」
バラカ「いいですよ、もう少しです。ゆっくりでいいから言えるまでがんばってみましょう」

――バラカは貧乏エリーンたちの姿を見ながらあの夏の事を思い出していた。

貧乏で人見知りだけど、健気で、無邪気で、頑張りやさんの小さなエリーンの事を。
カキ氷が大好きで、お化けが苦手で、おもちゃではしゃぐウサギエリーンの事を。

彼女に休暇をとるよう伝えた日、ローブの裾を掴まれた。
振り返ると今にも泣きそうな表情でこちらを見ていた。胸が苦しくなった。
その日は彼女が眠るまで傍にいた。色んなお話を聞かせてあげた。夢のあるお話を。
目が覚めたら改めて今後の話をしようと思った。養子に迎えてもいいと思っていた。

翌朝、彼女は既にいなかった。粗末で小さな寝床を残して彼女は去ったのだ。
それから彼女がどうなったのかわからない。知る術がなかった。後悔した。
自分は彼女に何もしてあげられなかった。もっと早く彼女を救うべきだったのだ。

ここにも救いを必要としているエリーンたちがいる。恵まれないエリーンはこんなにも大勢いるのだ。
贖罪…と言えば聞こえは良いかもしれない。ただ、エリーンたちに幸せを。笑顔を。夢を与えたい。
その一心で各地を旅している。世界は広い。そして、エリーンはこんなにも小さい。守りたい。

バラカ「それではもう一度!」
貧乏エリーンたち「トリックォァトリートォ♪」

おしまい。


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