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避難所ロールスレ

42 ◆HnQRCeqIrM:2020/07/22(水) 13:23:22
>>41
「あはは、まるで番だね。ワタシまで恥ずかしくなりそうだよ」

揶揄っている調子ではなかった。むしろ心に灯が点って、思わず笑みが零れてしまったかのようだった。
籍を入れた相手こそいたが、女にはそういう人間はいなかった。拒んでいた訳ではなかったが、それよりも優先すべき事があった。
かつて黎明が一翼を担った身として。碩学たる彼女を今尚慕う者こそ多々いれど、それら以上に熱を傾けるべきだと信じて疑わないモノが。
同じく人倫も軽視できる同胞ですら、二の次にしてしまえるくらいに。

「好きにするといい。それが本当に正しいか、ワタシからは何も言わないさ」

その許容が、何よりもはっきりと答えを示していた。スコーンが一つだけ残っている皿を無言で押しやる。
利発で少し感情が面に出やすい、多くを語らずとも意を汲んでくれた少女への、細やかな返礼のつもりなのかもしれなかった。

「可笑しな事を言うね。ワタシとキミが会うのは、今日が初めてだっていうのに」
「ワタシがキミにしてあげた事なんて、今ここでご馳走しているくらいだろう?」

惚けているのは言葉だけ。片眉を持ち上げたが、意表を突かれたと形容するには程遠かった。
如何なる手段で、それを見知ったのかは分からない。あるいは経緯の仔細など、全くもって知らないのかもしれない。
しかし美珠が今から言わんとしている事が、何に所以するものか理解しているのは、首を傾げて続きを促している仕草からも明白だった。


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