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【ファンキル】SSスレ

741リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/25(日) 04:09:16
【持たざる者の狂騒曲】5

その夜。



「ふふふ、ボールが3つ…ボールが3つ…ふふふ…」

「アイスがすとーん…アイスがぽとーん…すとーん…ぽとーん…」



砂浜にちょこんと座り込み、生気の抜けた瞳でずっと同じことを呟くグラトニーとエンヴィにミネルヴァはただただ怯えていた。



『怖いよ〜ニケ…何があったんだろう…?』



「えっと、そろそろ戻った方が良いのではないでしょうか?グリードさんたちも心配しますよ?」



グラトニーとエンヴィはピクリと肩を震わせる。



「こんな僕を心配してくれるのかい?優しいな、ミネルヴァは…」

「あぁ、気遣いもできる優しい心…嫉妬しかできない私にはとても羨ましいです…」



憔悴仕切った2人を見かねたミネルヴァは、ふと思い付きである提案をしてみる。



「あの、もし良ければ今度はフライシュッツとグラーシーザを呼んで、直接お話を聞くと言うのはどうでしょう?きっと優しく色々教えてくれると思いますよ!」



言いながらミネルヴァは始めからこの提案をしておけばよかったと後悔した。2人のことを考えれば、回りくどい事などぜずに悩みを打ち明ける仲間が増えた方がよほど効果的だったろう。



しかし直後、今度はこの提案をしたことを後悔する。



「う…うぅ…」

「あ…あわわ…」



グラトニーとエンヴィは同時に叫んだ。



「「勘弁していてくれ〜!!」」

「はいっ!?」

「いいか、ミネルヴァ!ボールは最初1つだったんだ!1つだと思ったら3つになったんだぞ!僕にまた同じ苦痛を味わえと言うのかい?」

「知ってます?アイスってすとんと落ちるんですよ?それはもうきれいにぽとーんと…」



訳も分からず、もはやミネルヴァも叫ぶことしかできない。



「ふぇ〜ん!だからそれは一体何なんですか〜!?」





夜のビーチに3人の泣き声が虚しく響いた。

END




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