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おんJ艦これ部SSの会
63
:
名無しのおんJ提督
:2015/12/01(火) 19:40:32 ID:vwIN8G02
ーーーーーーー
午前10時半過ぎ。窓の外では鎮守府の喧騒が飛び交い、眩しいほどの太陽の光が地平線の海を照らす。
そんな外とは対照的に、執務室は静かだった。その理由は誰が見ても明白だった。口煩くも的確に指示を飛ばす霞の姿も、その傍らで椅子に腰掛けている提督の姿も無かったからだ。
「……もー……鈴谷待つの嫌いなんだけどぉ……」
淡い緑髪を揺らして提督の机にへばりつく鈴谷。ここで霞がいるならば、こんなことをしている鈴谷に喝を入れるものだが……その霞もいない。
そう、何時も通りならば、提督も霞もいて、10時になれば今日行う作戦の説明等をされる筈なのだが、肝心の2人がいない。鈴谷の様子に、ソファーに腰掛けて提督を待つ最上が苦笑い気味に返答する。
「まぁまぁ……もしかしたら何かあったのかもしれないし、もうちょっと待とうよ」
「……」
もう一人、彼らを待つ艦娘もいた……朝潮型ネームシップの朝潮だ。長い事、提督や妹の霞を影ながらずっと見守っていた。
心配そうに時間を見ながらせわしなく動く朝潮。もう既に30分近く過ぎている。
朝潮は霞と相部屋。霞がケッコンしてから部屋に帰る事は少なくなったが、随時、連絡のやり取りはしていた。故に、心配だった。昨日も何時も通り、あいつの部屋で寝るからという事だけ伝えられただけ。それならば何時も通りの時間に来てないとおかしい……何があったんだろうか、という気懸りと焦燥が朝潮の心に忍び寄る。
そんな時、ドタバタと騒がしい足音が響き渡り、そのまま執務室の扉が勢いよく開かれた。そこには、皺のあるワイシャツを着た提督と、しっかり者の霞が珍しく、髪を結ばず、ワイシャツのボタンを着けきっていなかった。身支度が明らかに整っていない様子が見て取れる。
「……す、すまん、遅れた」
「……ごめん、少し寝坊したわ」
同じようなことを言う2人はぜえぜえと息を切らしながら最上が腰かけているソファーに座った。
「しっかし、珍しいねぇ。提督と霞ちゃんが寝坊だなんて」
何かやってたのかなぁ、と言わんばかりににやけ顔を浮かべる鈴谷は2人が遅れた理由を何となく察しているようだった。霞は鈴谷を睨みつける。鈴谷は即座に謝り、最上はそれを見て苦笑い気味にお疲れ様、と言い、朝潮は2人に水を手渡していた。
「どうぞ、急いでいたから2人とも喉渇いてるてしょう」
「……ありがとう」
「あぁ、ありが……とっ!?」
朝潮から手渡されたグラスを受け取ろうとしたところ、手元が狂ったのか水が霞の身体を濡らした。グラスは透明な飛沫を上げて、霞のワイシャツを湿らせてしまった。
「つめたっ……」
「大丈夫!?」
「平気よ、別に怪我したわけじゃないし……ただ、肌に張り付いて気持ち悪いわね……」
ビショビショになったワイシャツを気持ち悪そうに仰いで立ち上がるとタオルを探し始めた。タオル、タオルと呟きつつ、部屋にある箪笥に向かった。彼女の後ろ姿を視線で追う鈴谷がふと疑問を投げかけた。
「霞ちゃんブラは?」
「え、着けてるわよ」
ほら、と向き直った彼女を見て提督は驚愕の面持ちになり、鈴谷は吹き出し、最上は苦笑いを浮かべ、朝潮は目頭を押さえた。首をかしげ、何でそんな反応するのか腑に落ちない様子の霞は自分の姿を見て瞬間に確信した。
そして、見る見るうちに顔が真っ赤に染まり、言葉に詰まった。
「……」
それもその筈……昨夜着けていたマイクロビキニを、そのまま着けていたのだから。水で透け透けになったワイシャツは、シースルー素材のビキニを容易く透かし、彼女の小さな乳房を露わにしてしまっていた。
「……」
「……」
沈黙に立ち尽くす2人。提督は無言のまま、箪笥の中のタオルを引っ張り出すと彼女に羽織らせ、着替えるよう促した。霞は茹で上がったタコのように顔を赤く染めたまま、何も言わずに去っていった。
「やっぱお楽しみだったんだねぇ……」
「こらこら……」
おわり
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