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ウェルテル

1さーじょん:2004/04/25(日) 20:15
作曲:ジュール・マスネ(1842-1912)
台本:エドゥアール・ブロー、ポール・ミリエ、ジョルジュ・アルトマン
原作:ゲーテ『若きウェルテルの悩み』
独語初演:1812年、ウィーン
仏語初演:1893年、パリ

2さーじょん:2004/10/10(日) 01:03
コリン・デイヴィス指揮、コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団、1980年録音。
ホセ・カレーラス(ウェルテル)、フレデリカ・フォン・シュターデ(シャルロット)、トーマス・アレン(アルベール)、イゾベル・ブキャナン(ソフィ)、ロバート・ロイド(法務官)。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FGBN
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000040YC
 解説書に引用されている、ドビュッシーの「マスネにあっては、『私はお前を憎む』という言葉さえもすべて優しく歌われる」という言葉が実感される作品。20年近く前に中古のLPを買って、1回か2回聴いただけでほったらかしにしていた。決して愛聴盤になることはなかった。
 改めて聴いて、その美しさにすっかり魅せられた。管弦楽と声を一体として聴いてこそ、美しさがわかる作品だ。思うに20年前には、僕の耳があまりに未熟だったために、歌と管弦楽を同時に楽しむことができなかったのだろう。最近、リヒャルト・シュトラウスやワーグナーをよく聴くようになって、ようやく、オペラの管弦楽を楽しむようになった。それでこの作品も、以前とはまったく違った聞こえ方をするようになった。

3さーじょん:2004/10/10(日) 01:04
 フランス語はまったくわからない僕だが、旋律に関して、マスネがフランス語の扱いに非常に長けていることはよくわかった。リヒャルト・シュトラウスのドイツ語の扱いに通じるものがある。
 音楽の美しさに比して──多くの名作オペラがそうであるように──台本はイマイチ感が強い。ウェルテルとシャルロットの出会いやら二人で過ごした時期のことやらがいっさい省かれているために、ウェルテルはただのネクラなヘタレにしか見えない。どう考えてもアルベールのほうがよほど魅力的な男性に思えてしまう。
 ところで、オペラの中で、見知らぬ男女が出会って愛し合うようになるまで、を巧みに描いた作品は、非常に少ない気がする。幕が開けたときには、主人公の男女はすでに愛し合っている、という状況がほとんどじゃないかしら? 数少ない例外は、「ばらの騎士」、「アラベラ」、「カルメン」くらいだろう。とくに「ばらの騎士」の第2幕、ゾフィーとオクタヴィアンが相思相愛になるまでの経緯が、非常に説得的な筋立てられていると思う。

4さーじょん:2004/10/10(日) 01:04
 歌手陣は、もちろんカレーラスとフォン・シュターデも名唱だが、アンサンブル・オペラとしてもよくできていると思う。解説によれば、1980〜81年のコヴェント・ガーデンのプロダクションそのままのメンバーということである。なるほど確かに、非常にまとまりがあって、バランスもよい。コリン・デイヴィスの歌い口も、僕の好みに合っている。
 ところで、久しぶりにLPでオペラを聴いたが、ヒスノイズにもかかわらず、確かに聴き疲れしない。人の声はとても自然に聞こえる。

5ラダメス:2005/06/14(火) 13:53:31
ご無沙汰してまつー。実はおせんちゃん、耳ちゃん、ランスさんに『マダム・てふてふ』を
お薦め頂いてますて、どうせ聴くならロス・アンヘルスで聴きなさいとアドヴァイスをもらって、
どんな歌手なのかなあ・・・と思っていたらボク持っていたのでつ。プレートル盤タイトルロールが
ゲッダさまでシャルロットがロス・アンヘレス!
クラウスさま大好きなボクでも、ウェルテルに限ってはゲッダさまでつー!
確かにクラウスさまも素敵なのでつが、役を作りすぎているようにボクは思いまつ。なので、
ストーカー色が強くなってしまっているんでつね。
ゲッダさまは非常にナチュラルで自らの運命を真摯に受け止めているように思います。
マスネの音楽もかのドッビュッシーが”彼は「お前を殺す!」という言葉さえにも甘い旋律を
乗せてしまうと言っていたのでつが、その言葉通りたおやかな甘い旋律で夢心地にしてくれる
作品だなあ・・・と改めて思いますた。子供たちの歌うクリスマスの歌も効果的でつよね。

そういえば、やっとトラバが出来たようでつね。10日くらいかかって半分諦めていたのでつが、
ヨカッタでつ。

6さーじょん:2005/06/14(火) 21:09:22
>>5 ラダちゃん
じつはプラッソン盤、中古CD店で格安で見つけて買ってはいるのですが、まだ聴いてないんですよ〜。このオペラ、聴く側にも心の準備が要りますよねえ。この類のストーリーって、いろんな思いが溢れてきちゃうんでつ……

7さーじょん:2005/06/14(火) 21:10:13
あ、いま分かった……。
トラバしてもらった後に、一つレスを付けると、スレ末尾の「トラックバック(1)」のところに数字が出るんですね……。

8ラダメス:2005/06/15(水) 19:07:22
>>6>>7さーじょんパパ
あら、どんな思い出があるのでつかぁ?アハハ
っていうか・・・ドッビュッシーって・・・・ハジカシイしかもパパが書いていること繰り返し
書いてしまっているし・・・ダメポ

なんか面白いトラバのシステムでつねー。ってことは・・・あの『トスカ』でボクは何日
放置プレイされていたのでせう・・・・ウフフ

9さーじょん:2016/04/23(土) 19:48:27
4月16日(土)新国立劇場公演鑑賞。
ニコラ・ジョエル演出、エマニェル・プラッソン指揮、東京フィルハーモニー交響楽団。
ディミトリー・コルチャック(ウェルテル)、エレーナ・マクシモワ(シャルロット)、アドリアン・エレート(アルベール)、砂川涼子(ソフィー)、久保田真澄(大法官)。

当日の僕の書き込み
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/815263205273958
公演情報
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150109_006152.html
初日舞台写真
http://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/160403_008401.html

10さーじょん:2016/04/23(土) 19:49:45
>>5-8にずいぶん懐かしいやり取りがあるにゃ〜。今頃何処で何をしてることやら(苦笑)

11さーじょん:2016/05/02(月) 15:32:02
じつはこのオペラ、1幕・2幕は物語がなかなか展開せず、聴いていても意外と時間を持て余す。>>9があまりにもオーソドックスな演出なので(もちろんそれはそれで、とても好演出だったが)、このひたすらに美しい作品を、現代日本に読み替えて演出したら、どんなことになるかいな・・・などとつらつら考えていた。

シャルロット:
 売れないご当地アイドル。シャッター商店街が活性化の苦肉の策として仕立て上げたインチキアイドルユニットの中心メンバー。スポンサーである不動産屋「大法官」の愛人だったが、大法官が新しい愛人ソフィーに乗り換えたので、インチキマネージャーのアルベールに払い下げられ、アルベールと夫婦に。第2幕以降は夫婦で「スナックしゃるろっと」のママ。夫はほとんど働かずヒモ状態。古馴染みでスナックの常連であるシュミットやジョアンとも肉体関係がある。

ウェルテル:
 キモヲタ。ご当地アイドルの中心メンバーだったシャルロットにハマってしまい、熱心な追っかけに。シャルロットはあまりの気持ち悪さに嫌っているが、ファンなので無碍にはできない。第2幕以降は足繁く「スナックしゃるろっと」に通って、ママにしつこく迫る。シャルロットはシュミットやジョアンには身体を許しても、ウェルテルは相手にしない。

アルベール:
 シャルロットが所属していたご当地アイドルユニットのインチキマネージャー。第2幕以降はシャルロットの夫となり、夫婦でスナックを経営しているが、実際にはまったく働かず、ただのヒモ。夫婦揃って薬物中毒。シャルロットが常連客との情事を愉しんでいるのも黙認している。それでもシャルロットが別れないのは、アルベールが薬物の入手方法を知っているから。アルベールもそれを分かっていて、シャルロットには入手方法を秘密にしている。

大法官:
 シャッター商店街の不動産屋。寂れた地域にあっては、そこそこの小金持ち。シャルロットが所属したご当地アイドルユニットのスポンサーで、当初はシャルロットを愛人にしていた。若いソフィーに乗り換えたので、シャルロットをアルベールに払い下げた。アルベールに薬物の売人を紹介し、売人からリベートを受け取っている。

まあ、あと、序曲ではアイドルをヲタのウェルテルがシャルロットを見初めるシーンがあったりとか、第3幕冒頭ではシャルロットとウェルテルが薬物を摂取していたりとか、ウェルテルの死の場面では、シャルロットは名残を惜しむふりをしながら、一緒に連れてきたアルベールとともに部屋の中の金目のものをごっそり持って行くとか、いろいろ細かい設定あるけど、書き出すとキリがないから、この辺で。


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