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さまよえるオランダ人

1さーじょん:2004/04/16(金) 19:56
台本/作曲:リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)
初演:1843年、ドレスデン

2さーじょん:2004/04/16(金) 20:02
http://www.dreamlife.co.jp/menu/1094.html
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000066DZ3
 聴いたことなかったので、手始めにどれにしようか迷った挙げ句、歌詞対訳を見る必要のないDVDに。演奏、画質とも及第点以上のもの。「う〜ん」っていうところがあるのは、この演奏に対する不満と言うより、この作品それ自体に対する不満と言った方がいいのかも知れない。
 http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/music/7336/1073744514/7と同様の意味で、いわゆる「バランスの取れた」演奏だと思う。

3さーじょん:2005/10/10(月) 03:27:57
3連休なので、馴染みのない作品を鑑賞。というわけで、1年半ぶりに観るこの作品。クプファー演出、ネルソン指揮、1985年バイロイト音楽祭公演。
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=0734041
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1497119
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0007Q6PBU
所謂「ゼンタの妄想」演出です。
http://www16.cds.ne.jp/~n_hanga/kero/violin/ongaku01.html
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/3174/hollander.htm
 >>2には、「作品それ自体に不満あり」って書いたけど、この演出はイイ!!! 素直に演じられると、どう考えても不可思議な設定、妄想癖のあるヒロインだとしか思えないのだが「やっぱりみんな、そう思っていたのね……」と安心させられます。しかも、舞台装置はかなりゴージャスです。カメラワークのおかげか、幕間の場面転換も目が離せません。

4さーじょん:2005/10/10(月) 03:29:09
 ほかのユニテル制作のバイロイト音楽祭の映像とは違って、かなりライブ感があります。もしかしたら、映像収録用の上演ではなく、客の入った上演を収録したのでしょうか。糸つむぎの合唱や水夫たちの合唱など、舞台上の動きのある場面では、合唱が若干乱れかけていますが、熱気がそれを補っていると思います。
 読み替え演出でも十分に説得力があるのは、歌手陣が非常に充実しているからでしょう。サルミネンとエステスは圧倒的な迫力で、第1幕はあっという間に終わった感じです。バルスレフのいかにも神経症らしい演技も素晴らしい。2時間強、舞台に出ずっぱりですから、これはたいへんな労力でしょう。途中で水一杯飲むヒマもないんだよね。。。
 11月には、二期会公演を観に行く予定。予習のために、それまでに何回かはDVDを観ておこうかな。

5さーじょん:2005/11/03(木) 11:11:00
>>4に書いた通り、11月2日、東京文化会館にて二期会公演鑑賞。公演概要は↓
http://www.nikikai-opera.or.jp/netherlands.html
渡辺和子演出、エド・デ・ワールト指揮、読売日本交響楽団、二期会合唱団。
長谷川顯(ダーラント)、エヴァ・ヨハンソン(ゼンタ)、青胗素晴(エリック)、西川裕子(マリー)、経種廉彦(舵手)、多田羅迪夫(オランダ人)。
 僕の席は、左ブロック前から2列目で、「粘土像」(後述)の真ん前という「超」好位置! この席に座っていたおかげで大いに楽しめた公演でした。
 兎に角、ヨハンソンが素晴らしかった。公演プログラムには「ゼンタは、99年にフランクフルトで演じて以来、数々の劇場で絶賛された当たり役でウィーン国立歌劇場などすでに50回以上も出演している」と記されている。「当たり役」というのは、こういうことを言うんですね……。実演を観るのは、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073782739/10-14に次いで2回目、映像ソフトではhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074176301/5でエヴァを歌っているけど、こういう歌手だとは思わなんだ。。。
 僕的な演出の感想を一言で言うと「オチ無しかよ!」。
 開幕前、すでに緞帳は上がっている(幕切れでも緞帳は降ろされなかった)。舞台装置は三幕とも共通。壁や床を動かすこともなく、まったく同じセットの前で演技が続いていった。左手前から右手奥に向けて大きく傾斜がつけられている深い青緑色の床(これはかなりきつい傾斜だったので、まさかこの上で演じるのかなー、と思っていた。本当にその上で劇が進行していたのにちょっと驚いた)。床の側面が客席側に向いて切り立った形になっていて、そこに小さな正方形の窓がいくつか。この床の側面が、第一幕では「船室」をあらわしていた。同じく床の側面の右寄りに出入口。
 上述の傾斜のついた床の上に、左手奥、3分の1ほどは、床と同じ色の壁が立っている。その壁に沿って紺色のソファ、ソファの上にはなぜかピンクの豚のぬいぐるみが置かれていたが、このぬいぐるみは最後まで誰も触れることなく、置かれたままになっていた。ソファの前に四脚の台があり、その上にモアイ像のできそこないのような、作りかけの粘土像。今回はこの粘土像が「オランダ人の肖像画」のかわり。
 舞台奥と右手は、明るい灰色の壁。奥の壁には三つの大きな開口部。右手の壁には二箇所の扉。天井も同じく明るい灰色。舞台手前、右手左手ともに手すりがつけられていた。

6さーじょん:2005/11/03(木) 11:12:23
 序曲が始まってしばらくすると、舞台奥の壁の開口部のさらに向こう側を、ロングスカートをはいてその上にコートを着て、つばのない帽子をかぶった女性たちが、左から右へと何人も延々と途切れることなく歩いていく。後から考えると「糸つむぎの合唱」に出てくる女性たちとも思われたが、この横切った女性たちの正体は、正確にはわからなんだ。
 導入の合唱(第1番)、黒いジャンパー、黒パンツ、黒の毛糸の帽子の男声合唱団が懐中電灯を持ってあちこちを照らしながら入場。そのなかの一群は、下手から太いロープを引っ張っていた。ロープの先に何かあるのかなと思いきや、ただ単にロープそのものを引っ張りだしただけだった。あるものは床を点検し、あるものは懐中電灯であちこちを照らす。この場面、懐中電灯が結構効果的だったと思う。
 ダーラントの衣装は、三揃えのスーツ。ただし第1幕では背広は着ていなかった。舵手は「郷愁の歌」を歌っている間、上述の「傾斜のついた床」の側面の窓から、誘いかけるように女性乗組員が手を伸ばす。それに応じるように、床の側面の出入口から中に入っていった。
 オランダ人、ものすごく、拍子抜けするくらい「普通」に上手から歩いて登場。黒いトレンチコートを羽織り、ジュラルミンのトランクを持っている。サングラスをして口ひげをたくわえていたので、「アルフィー」のベースの人か、大竹まことのように見えた。「期限は切れた」のアリアの間、オランダ人の動きは少なく、きわめて静的な印象があった。
 アリアを歌い終わると、オランダ人は床の上にトランクを置いたまま、退場。ダーラントが入ってきて、トランクを開けてみると、おびただしい量の札(束ねてはいない)が入っている。驚いて舵手を呼ぶ。第3番二重唱の間、乗組員たちは下手からさらにたくさんのトランクを運び込む。オランダ人から渡された鍵でトランクを開けると、どのトランクにもあふれんばかりの紙幣(これらも束ねてはいない)。オランダ人、ダーラントとの交渉の間にも、トランクから札を取り出し、さも気前よさそうに乗組員たちにばらまいていく。

7さーじょん:2005/11/03(木) 11:14:34
 場面転換では、まだ乗組員たちが退場しきっていなかったが、ゼンタとマリーが入ってきた。ゼンタはロングスカートに上は白衣、マリーは膝上のタイトスカートに同じく上は白衣。ゼンタは上述の「粘土像」の前に座り、以後、合唱の間は一心不乱に粘土像の作成の続きをやっていた。
 場面転換の間に、糸を紡ぐ女性合唱隊も入ってくる。照明は非常に明るくなる。ピンク系の花柄のワンピースに、上は白衣、白いつばのない帽子、でもって全員白塗りの化粧。ステッキ様のもののてっぺんにハンドルのある小さな機械のついた「糸つむぎ棒」が全員に配られる。合唱の間、マリーの指導のもとに、全員が「糸つむぎ棒」のハンドルをぐるぐる回すのだが、明るい音楽とは裏腹に、女声たちの表情は暗く、視線は定まらず、明らかに何らかの「心の病」の人たちのようであった。マリーは明らかに、この「心の病」の一団のカウンセラーか主治医かといった様子だが、ゼンタは、ほかの「患者」とは格好も挙動も違うので、どういう位置づけなのかいまいちわからなんだ。合唱の間にエリックがちらっと入ってくるが、白衣を着て手にバインダーを持っている。マリーと同じく、主治医かカウンセラーといった位置づけなのだろう。
 ゼンタの「バラード」、上述のオランダ人の「期限は切れた」とは対照的に、かなり動きは大きく、舞台を非常に広く使って歌っていた。バラードが終わるとゼンタはいったん退場。「男たちが帰ってきた」で女声たちはいっせいにはしゃぎだし、先ほどの「糸つむぎ棒」をあたかも槍のように構えて、マリーを取り囲む(取り囲んだだけで、結局は全員退場)。ゼンタが再び入ってくる(どのタイミングだったか、ちょっと思い出せない。もしかしたら女声合唱が退場する前だったかも知れない)。今度は白衣ではなく、コバルトブルーのワンピース。
 第6番終曲、ゼンタが右手の壁の扉の前にたたずんでいると、突然扉が開いて(じつはこの瞬間、僕自身もビクッとしてしまった)、ダーラントがオランダ人を連れて登場。このときはダーラントもサングラスを掛け、三揃えの背広もきちんと着ていた。
 ゼンタとオランダ人の二重唱、前半はオランダ人は右手奥にじっと引き篭もり、ゼンタは左手前の粘土像の前。最後まで二人の位置は遠いままなのかな(それだと、>>3-4のDVDのパクリっぽくなる)と思っていたが、二重唱の後半では二人とも舞台の中央で手を伸ばせば届く距離まで近づいていました。この二重唱の間に、舞台奥の壁のさらに向こうを、ダーラントとマリーが腕を組んで横切っていった。いかにも「デキてる」っぽい雰囲気。二重唱が昂揚したところで、オランダ人は着ていた黒いコートを脱ぎ、粘土像に着せる。ダーラントは紅い衣装を持って入場(これは第3幕のゼンタの衣装となる)。

8さーじょん:2005/11/03(木) 11:15:20
 第3幕1場、先ほどの女声たちが、白衣を脱いでピンク系の花柄のワンピースで登場。金髪のづら、白塗り、濃いピンクの頬紅、真っ青なアイシャドー、どピンクの口紅と明らかに道化っぽく(ていうかバカっぽく)見える化粧。床の手前の部分に、ライトアップされた「花道」がしつらえられる。男声たちも入ってくる。黒のパンツに、白いワイシャツ、ネクタイ。みな、ワイシャツのポケットには(オランダ人がばらまいたものであろう)札束が入っている。男声たちのなかには、クリスマスの宴会でつけるような紙製のラメの三角帽をかぶっているものもいる。女声たちは、上述の花道を男性たちにアピールしながら、右から左へとファッションショーのように歩いていく。宴たけなわ、クラッカーを鳴らす者、目当ての異性を見つけていちゃつく者など。この場面、合唱の人数に驚いてしまった。公演プログラムを見たら、研修生も動員しているらしい。
 第2場、オランダ船に呼びかける場面。オランダ船は舞台に登場せず、舞台上にいる合唱隊が向いている先にオランダ船がある、という設定(のはず)だが、これが左になったり右になったり。この場面は(ほかのすべての場面もそうだが)もともとのト書きどおりの演出を知らなかったら、何が何だかさっぱりわけがわかんなかったと思う。まず女声たちが退場し、男性たちは奥の壁の開口部から退場。
 第3場、「ゼンタが入ってきて、エリックが追いかけてくる」という順番ではなく、まずエリックが入ってきて、粘土像が黒いコートを着ているのを見て愕然とし、次いで紅いワンピースを着たゼンタが入ってくる、という順番だった。エリックのカヴァティーナののち、オランダ人は、「傾斜のついた床」の側面の右手にある扉(この扉は客席側を向いている)から登場。傾斜のついた床の上にあがって「われこそはさまよえるオランダ人」と名乗りをあげ、粘土像から黒いコートを脱がして、再び自分が着て、舞台奥の壁の開口部から退場。クライマックスで、いったんマリーとダーラントも入ってくるが、オランダ人の退場後、ゼンタを残して全員退場。大詰め、ゼンタは粘土像を倒し、舞台奥の壁の開口部に後方を向いてたたずみ、幕(といっても緞帳は下りない)。ゼンタは身を投げず、オランダ人が救われたかどうかもわからず、何とも「オチのない」幕切れでした。僕の席では、閉幕後の拍手もちょっと盛り上がらなかったように聞こえてしまいました。

9さーじょん:2005/11/03(木) 11:16:24
 第2幕1場で「精神病棟」的な設定だったので、「あれ、これもゼンタの妄想オチか」とも思い、この設定とその後の場をどう整合的につなげるのかも興味津々で見ていましたが、それ以降の場面では、第2幕の設定はどこかに消えてしまったようです。第3幕1場の設定ももちろん意味不明です。幕切れに至っては、何が何だか、さっぱりわけがわかりません。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081170028/20-22と同様の意味で、「奇妙奇天烈」と言ったほうが良いかも知れません。ねらいすぎてスベったのか。はたまた、ただ単に「わけのわからないもの」を見せて観客を混乱させたかったのか──そうだとすれば、かなり「成功」です。場面場面を取り出してみると、それなりに面白いところもありましたけどね(第2幕1場の暗い表情で目線の定まらない女声たちがハンドルをぐるぐる回していくさまは、何となく可笑しかった)。
 歌唱では、上にも書いたように兎に角ヨハンソンが素晴らしかった。声の力、美しさ、そしてちょっとヒステリックなところとか。成る程ゼンタという役は、こういう風に歌うと、説得力があるんですね。柄も大きく、動きも良かったので、(この公演ではとくに)舞台にいるだけで目が吸い寄せられてしまいます。あと、やはり○○専には堪らない体型です。
 次いで印象に残ったのはエリック。立派な声だったと思います。ダーラント、オランダ人はちょっと不安定でした。とくにオランダ人、高音になると声がかすれ気味になるのが、最後まで気になりました。かなり乱暴に張り上げて音程が不安定になるのもちょっとどうかと思いました。多田羅迪夫って、こんな歌手でしたっけ? 本調子ではなかったのを何とか力業でカバーしようとし(てできなかっ)た、という感もあります。
 オケは、う〜ん、もっと暴力的、爆発的なエネルギーを期待していったのですけど……。何だか、ずーっとヴェールの向こう側で演奏しているような感じでした。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081170028/24のデ・ワールトだから、こういう演奏なのか、読響だからなのか、はたまた僕が前の方の席に座っていたからオケの音が飛んでこなかったのか。。。

10さーじょん:2005/11/05(土) 00:33:01
追加情報。↓に指揮者、演出家、出演者の記者会見あり。
http://www.music.co.jp/classicnews/c-news/2005/1023-1029.html

 昨日書き忘れたので、一言。DVD、CD鑑賞と実演鑑賞、違いはいろいろあるが、今回の「さまよえるオランダ人」では、合唱について。DVDで観た限りでは、第3幕1場の水夫たちの合唱が、このオペラのクライマックスの一つだとは感じなかったが、実演ではやはりたいへんな迫力があった。じつは、同じことはマイスタージンガーにもいえるわけで、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074176301/52-57で初めて「めざめよ!」の合唱がクライマックスだと分かった次第。そういえば、「椿姫」の第2幕2場の幕切れとか、「運命の力」の宿屋で村人たちが巡礼の無事を祈る場面とか、オテロの冒頭とか、CDと実演とではじぇんじぇん印象が違います。こういった合唱の迫力は、どんな再生装置でも再現することはできないだろうなあ。

11cypress:2005/11/07(月) 19:47:30
僕も土日で観てきました。日曜日の蔵野蘭子@ゼンタの日がちょうど粘土像の真前で
さーじょんさんと似た位置でしたね。
土曜日は逆に舞台上手側に座ったんですがそこからだとダーラントがマリーを連れて
歩いているところとか柱の影で見えないんですよね。
トラックバックさせて貰いました。忘年会まで短髪キープするようにね(^^♪

12<font color=#FF0000>さーじょん</font>[TRACKBACK]:2005/11/08(火) 00:42:51
>>11 cypress様、トラックバックありがとうございます。もはや髪が伸び始めて、「イカニモ」ではなくなりつつあるんですよ〜〜〜。
 cypress様の観劇日記を読んで、ようやく設定が分かりました。なるほど、そういうことだったんですね。蔵野さんのゼンタも相当良かったのですね。僕は、一人でも図抜けている歌手がいると、結局のところ「観に行って良かった〜〜〜」と思ってしまうので、ヨハンソンが聴けただけでも大収穫でした。
 当方からもトラックバックつけさせていただきます。

13さーじょん:2006/02/04(土) 07:32:17
2月8日深夜、>>5-10の二期会公演、日本テレビにて放送。まさに僕が観に行った日の公演ですね
http://www.ntv.co.jp/shinon/0602/20060208.html

14さーじょん:2006/02/05(日) 02:45:15
>>13の追加情報
http://www.nikikai-opera.or.jp/information.html

15さーじょん:2006/08/20(日) 01:33:35
コンヴィチュニー指揮1960年録音
http://1876.net/wagner/hollander/konwitschny.htm
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1493470
 緊張感の高い名演です。コンヴィチュニーの統率力が素晴らしいと思います。前奏曲は何回も繰り返して聴いてしまいました。歌手では、F=ディースカウとフリック(グンターとハーゲン!)がやはり印象に残ります。水夫役でウンダーリヒが参加しているのも嬉しいかぎり。

16おせん:2006/08/21(月) 12:12:12
私はこの盤が刷り込みです。
いろいろ聞きましたが、これが一番好きかも。
このメンバーだとゼンタがちょっと・・・という気もしますけど。
コーラスがいかにも荒くれ水夫たちって感じなのも好き。

17さーじょん:2007/03/11(日) 20:30:47
3月7日および10日、新国立劇場公演鑑賞。公演概要、舞台写真は↓
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000055.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/updata/20000009.html
 マティアス・フォン・シュテークマン演出、ミヒャエル・ボーダー指揮、東京交響楽団、新国立劇場合唱団。
 ユハ・ウーシタロ(オランダ人)、アニヤ・カンペ(ゼンタ)、エンドリック・ヴォトリッヒ(エリック)、松位浩(ダーラント)、竹本節子(マリー)、高橋淳(舵手)。
 演出は、いろいろと仕掛けっぽいことはあったモノの、基本的には「オーソドックス」。ていうか、あまりに特筆すべき事柄がなくて、やや退屈でした。
 演奏は、僕的には「元気があって良かった」と思っています。いろいろと細かいアラや、あるいは一本調子なところは否めませんが、トータルとしては十分及第点でしょう。

18さーじょん:2007/03/11(日) 20:31:47
 歌手に関しては、ヨハンソン「だけ」が圧倒的だった>>5-10に比べると、ゼンタだけでなく、エリック、ダーラントも素晴らしい歌唱だったこの公演のほうに軍配が挙がります。ただ、第1幕はちょっと睡魔に襲われて、僕は自分の体調の性だと思っていたのですが、10日に会場でお会いした知人の方が休憩時間に「眠かった〜」と言われたので、僕だけではなかったと思った次第。演出、演奏のせいもあろうかと思いますが、もう一つ言うと、もともとの曲自体が、(女声も入っていないので、変化に乏しく)じつは結構退屈なのではないかしら、と思ったりもしています。
 最も印象に残ったのは、ゼンタ歌うアニヤ・カンペ。ヨハンソンにくらべると「狂気」は足りないかもしれません。しかしその「狂気」が薄れたおかげで、ダーラントが「気だての良い、自慢の娘ですよ」と紹介するのも納得できるように思えます。次いでやはり、エリックを歌うヴォトリッヒ。本当に立派な歌でした。エリックで登場というのは、勿体ない! ダーラントを歌う松位浩、もちろん初聴ですが、こういう形で「世界で活躍する日本人歌手」って、いるんだな〜、と感心しました。ウーシタロは、声はたいへん立派とは思いますが、如何せんちょっと一本調子でして……でも言うまでもなく、>>5-10の多田羅よりははるかに素晴らしかったわけでして。
 トータルとしては、(かなりの割合でウトウトしてしまったものの)十分に楽しめた公演でした。

19さーじょん:2007/03/11(日) 20:32:21
 合唱指揮者の三澤洋史さんのサイトに、この公演にかける意気込みや、演出についての詳細な考察が載っています↓
http://mdr-project.hp.infoseek.co.jp/
http://mdr-project.hp.infoseek.co.jp/RunRun-Dairy/2007-1/MDR-Diary-2007.01.28.html
http://mdr-project.hp.infoseek.co.jp/RunRun-Dairy/2007-1/MDR-Diary-2007.02.11.html
http://mdr-project.hp.infoseek.co.jp/RunRun-Dairy/2007-1/MDR-Diary-2007.02.25.html
松位 浩↓
http://www.matsui.de

20さーじょん:2007/10/29(月) 23:33:59
ベーム指揮1971年バイロイト実況録音を聴く。
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4775673
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4377102
http://www.amazon.co.jp/dp/B000P6RAW0
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2529454
 やはり最大の聴きどころは、ギネス・ジョーンズの「バラード」ですね。あと、ライブのベームって、本当に凄まじいなあ。。。
 ただ、これを聴いていて気づいたのだけど、僕はどうやら、バイロイトのオケはそれほど好みではないのではないか、という気がしてきました。自分自身の「好み」を自分で確かめたいという思いもあるので、この先ちょっと、バイロイトの音ってどういう音なのか、注意して聴いてみてもよいかな。。。

21さーじょん:2008/12/16(火) 23:48:23
>>20のベーム盤を聴く。
http://1876.net/wagner/hollander/bohm71.htm
 前奏曲の力強さ、もう最高です。あとギネス・ジョーンズって、ゼンタ、オルトルート、クンドリのような「もののけ系」の役のほうが、断然よいですねー。同じことはスチュアートにも言えます。というわけで、この二人が醸し出す「怪しい」雰囲気が何とも素晴らしいです。

22さーじょん:2010/09/12(日) 11:43:24
シノーポリ指揮1991年スタジオ録音を聴く。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/236931
http://www.amazon.co.jp/dp/B000009ON2
http://1876.net/wagner/hollander/sinopoli.htm
以前から一度は聴きたいと思っていたCDでした。キャストや指揮から想像できることですが、かなりリリックな演奏という印象です。ステューダーのゼンタは、>>21の「もののけ系」とはかなり対照的ですし、ドミンゴのエリックも、やっぱり甘い声なので、神経症的な感じがしません。どちらかというと、もうちょっと暴力的な音づくりのほうが好みですね。

23さーじょん:2012/03/18(日) 12:08:23
2012年3月11日(日)新国立劇場公演鑑賞。>>17-19の再演です。
 マティアス・フォン・シュテークマン演出、トマーシュ・ネシュビル指揮、東京交響楽団、新国立劇場合唱団。
 ディオゲネス・ランデス(ダーラント)、ジェニファー・ウィルソン(ゼンタ)、トミスラフ・ムツェック(エリック)、竹本節子(マリー)、望月哲也(舵手)、エフゲニー・ニキティン(オランダ人)。
公演概要
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000466_opera.html
初日舞台写真
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000178_frecord.html
特設サイト
http://www.atre.jp/12hollander/index.html

24さーじょん:2012/03/18(日) 12:09:14
 主役陣の声の立派さが大いに印象に残りました。ニキティンは、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558181/11-15のヴォータンです。ダーラント、ゼンタ、エリックも、ワーグナーらしい力強い声でした。演奏については、もうすこし「ガツン」としたところも欲しかったかなと思います。
 幕間に知人の方ともお話ししましたが、レパートリー公演としてはなかなかのものと言ってよいでしょう。

25さーじょん:2015/03/15(日) 11:37:37
2015年1月25日(日)新国立劇場公演鑑賞。>>17-19>>23-24の再々演。
 マティアス・フォン・シュテークマン演出、飯守泰次郎指揮、東京交響楽団、新国立劇場合唱団。
 ラファウ・シヴェク(ダーラント)、リカルダ・メルベート(ゼンタ)、ダニエル・キルヒ(エリック)、竹本節子(マリー)、望月哲也(舵手)、トーマス・ヨハネス・マイヤー(オランダ人)。

公演情報・初日舞台写真
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150118_003714.html
http://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/150118_006206.html


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