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ばらの騎士

1さーじょん:2004/04/05(月) 22:00
Der Rosenkavalier
作曲:リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
台本:ヒューゴー・フォン・ホフマンスタール
初演:1911年、ドレスデン

31さーじょん:2007/06/10(日) 21:54:57
6月9日(土)新国立劇場公演鑑賞。
公演概要および初日舞台写真↓
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000059.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/updata/20000016.html
 ジョナサン・ミラー演出、ペーター・シュナイダー指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立劇場合唱団、NHK東京児童合唱団。
 エレナ・ツィトコーワ(オクタヴィアン)、カミッラ・ニールント(元帥夫人)、ペーター・ローゼ(オックス男爵)、オフィリア・サラ(ゾフィー)、ゲオルグ・ティッヒ(ファーニナル)、高橋淳(ヴァルツァッキ)、背戸裕子(アンニーナ)、水口聡(歌手)。
 いやー、素晴らしい公演でした。演技はすこし生硬かなと思うところもありましたが、歌手のうた、オケの演奏、そして指揮に関しては、これ以上のものは望めないのではないかというくらい、本当に最初から最後までうっとりし通しでした。
 いわゆる「読み替え」ではなく、オーソドックスな舞台装置・演出ですが、公演のプログラムによれば、「18世紀のウィーン」ではなく、「初演から1年後の1912年に設定」したそうです。「コミカルな要素も多いオペラですが、今回は『面白おかしく演じる』というよりも、そうした暗雲立ち込める時代の前夜に、人々の真実味溢れる生きかたを描くことで、この作品の本質に迫りたいと思っています」とも記されています。なるほど言われてみれば確かに「ドタバタ喜劇」的な演出は控えめにしていたように見受けられました。

32さーじょん:2007/06/10(日) 21:56:10
 3幕とも、奥に行くほど壁が低くなる、遠近感をデフォルメした舞台で、1幕と2幕は上手に舞台手前から奥に向かって通じている廊下。3幕は下手に廊下です。僕の席からは上手の廊下がよく見えました。第1幕でオックスが、元帥夫人の寝室に入ろうと召使いたちともめている場面や、第2幕でばらを届けに来たオクタヴィアンが部屋に入ってくる場面など、廊下でいろいろと演技をしていました。3幕とも舞台は左右対称ではなく、奥の消失点はやや上手よりになっています。舞台上方には天井の断片。これがあるのとないのとでは、舞台の印象がだいぶ違っていたでしょうね。
 第1幕は(当然)大きな寝台が置かれ、下手奥に大きな鏡、下手手前に鏡台です。下手側がは屋外に面した窓らしく、ここから入ってくる自然光のような照明がタイヘン美しかったです。幕切れでは雨が降っていました。
 第2幕は、やや奥行きが深くなって、奥に暖炉、その手前にソファ、舞台前方にもソファです。下手側に屋外に面した大きな窓があるのは第1幕と共通で、マリアンネが外の様子を見るのはこの窓からです。
 第3幕、壁の色が変わってかなり「安宿」の感じがよく出ていました。廊下は下手側で上手側にベッド、その手前に衝立が置かれていました。

33さーじょん:2007/06/10(日) 21:57:10
 今回の公演、やはり最も印象に残ったのは、指揮(とオケ)でした。前奏曲冒頭の1音目で、いきなりホルンが危うかったので、「あ〜やっぱり……」などと思ったのですが、始まってみればそんな不安は吹き飛びました。音のまとまりと美しさは言うまでもなく、テンポ、間の取り方、すべてが素晴らしいとしか言いようがなく、上にも書いたように、うっとりし通しでした。
 歌手も素晴らしかった!!!!! 演技はやや生硬な感があって、もっと大げさでもよいかと思いましたが、どうやら演出家は「大げさにしない」ことを意図していたようですね。歌は、主役5人(元帥夫人、オクタヴィアン、オックス、ゾフィー、ファーニナル)全員、高水準で、アナがありません。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081007485/7-12以来のニールント、おそらくフィデリオよりもこちらのほうがあうのではないかしら。立ち姿も歌も、本当に気品がありました。ツィトコーワの底力にも驚きました。声量は言うことなしだし、歌も端正で、いかにもやんちゃな若者っぽい見た目でした。オックスは、深くてかつ明るさを感じさせる声でした。ゾフィーやファーニナルも、本当に役にぴったりはまっていましたねー。

34さーじょん:2007/06/10(日) 21:58:03
 それにしても、なんて美しい旋律目白押しの作品なんでしょう。そして、なんて美しい演奏だったのでしょう。第1幕の元帥夫人のモノローグからオクタヴィアンとの二重唱、そして幕切れにかけて、第2幕の銀のばらの献呈の場面、第3幕のオックスが退場してからの3重唱から2重唱、そして大詰めにかけて、いずれの場面も感動しっぱなしでして、涙がとまりませんでした。
 ばらの献呈の場面とか、(オクタヴィアンが全身銀ずくめで入るような)「ザ・宝塚」並みのド派手な演出でもよかったかなとか、第2幕でゾフィーはもっとオックスを嫌がってもよいのではないかとか、いろいろと細かい「気づいた点」はあるにはあるのですが、これほど感動した公演で「ダメ出し」するのは野暮というものです。トータルとしては「ええもん観たな〜」という一言に尽きます。
 今週金曜日のチケットも取っているので、もう一回観るわけですが、これは2回観て大正解でしたね。あー、いまから金曜日がとっても楽しみです。


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