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神々の黄昏

1さーじょん:2004/01/31(土) 23:10
台本/作曲:リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)
初演:1876年、バイロイト

2さーじょん:2004/04/30(金) 02:17
HMVに注文した、シェロー演出、ブーレーズ指揮、1988年バイロイト収録のDVDが届く。
リージョンフリーでは、神々の黄昏とジークフリートしか手に入らない。G・ジョーンズが見たいので、ジークフリートはあまり興味がない。願わくはワルキューレが再発されますように・・・
http://www.unitel.de/ucatalog/opera/derring1.htm
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005OATP

3さーじょん:2004/04/30(金) 02:44
それとも、リージョン切替改造のDVDプレーヤー買おうかな。そうすると、DVD購入に歯止めが無くなりそうだしな・・・

4さーじょん:2004/04/30(金) 16:40
G・ジョーンズの底力に感服。やっぱワルキューレ観たいのぉ

5さーじょん:2004/05/16(日) 02:45
 http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/7に引き続いて「独りチクルス」第3夜。バイエルン盤DVD。
 「ジークフリート」同様、ルネ・コロが素晴らしい。朗らかな英雄らしい歌と演技。特に良かったのは、「葬送行進曲」の前の死の場面。コロと並んで良いのは、ハーゲンを歌うサルミネン。メト盤DVDよりもこちらの方が調子がいいのではないかしら。
 ベーレンスのブリュンヒルデは……う〜ん、>>2のG・ジョーンズ観ちゃった後ではなあ……どうしても比べてしまうよなあ。80年代半ばに、コロ&ジョーンズの組合せで演じた公演の映像でもあれば良かったのに。この組合せの「トリスタンとイゾルデ」では、ジョーンズが衰え始めてるからなあ。

6さーじょん:2004/05/16(日) 02:45
 演出で気に入ったのは、プロローグ、3人のノルンの会話の場面と、第2幕冒頭のハーゲンとアルベリヒの会話。こういう挿話的というか、非現実的というか、多少重苦しい場面では、レーンホフ演出はいいなあと思う。
 ただし、全体を通じては、ちょっとどうかなという疑問が残る。まず、「ブリュンヒルデの自己犠牲」が、ほとんど他の人物も登場せず、崩れ落ちるワルハラも、ラインの乙女たちも出てこない。ブリュンヒルデの独唱だけで保たせるのは、少し無理がないかい? 付録の「招待」では、ベーレンスが「炎がないことは残念」って言ってる。意味深長。。。
 僕的には、「黄昏」って、人間界を舞台としていて、神々はほとんど登場せず、指環の中でも割と俗世的、世話物的な作品だと思っている。話自体は、「ルイーザ・ミラー」(たくらみと恋)とそう変わんない、とまでは言い過ぎか。
 だから、あまり過剰な「読み替え」よりは多少はト書き通りのほうがいいとは思うんだけど……ってここまで書いて気がついた。「ト書き通り」のメト盤DVDの「黄昏」が、ほとんど何も印象に残っていない。
 「黄昏」だけは、3種類とも観たわけだが、現時点では、シェロー・ブーレーズ・バイロイト>レーンホフ・サヴァリッシュ・バイエルン>シェンク・レヴァイン・メトって感じかな。まあ時間が経てば評価も変わるとは思うが。

7さーじょん:2004/05/16(日) 02:48
 しかしあれだな。DVD観てるせいか、どうしても指揮者についての評価はおろそかになるなあ。サヴァリッシュがクナほど激情的でないこと、くらいは分かるが、「だからどう? それがイイ効果を生んでるの? それとも激情的でないことが欠点なの?」ってことは、何とも言えないなあ。そこまで耳が肥えてないってことで勘弁してくれ。

8さーじょん:2004/05/16(日) 03:17
 書き忘れた。映像演出でいいなあと思ったのは、「ジークフリートの葬送行進曲」の場面。横たわるジークフリートと、さすらい人の哀しげな表情が重ねる。黄昏にはヴォータンは登場しないのだが、この映像演出は、極めて効果的な登場の仕方だと思った。
 あと、最後にローゲが出てくるのって、イメージとしては、>>9みたいな感じだよね。

9さーじょん:2004/05/16(日) 03:18
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのサ
|_|__|__|__ /ノへゝ/'''  )ヽ  \_________
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|_|_| 从.从从  | \__ ̄ ̄⊂|丿/
|__|| 从人人从. | /\__/::::::|||
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────────(~〜ヽ::::::::::::|/        = 完 =

10さーじょん:2004/09/25(土) 00:02
 http://jbbs.livedoor.com/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/11に引き続いての独りチクルス。だいぶ間をあけて、しかも途中に清教徒やアンドレア・シェニエをはさんで、ようやく終了。
 http://jbbs.livedoor.com/bbs/read.cgi/music/7336/1082733775/6と同じ意味で、F=ディースカウの参加がこの演奏を引き締めていると思います。第1幕のジークフリートとの兄弟の契りの場面、第2幕幕切れの三重唱、ともにグンターが圧倒的な個性を発揮していて素晴らしいですね。
 やはりショルティはウィーンフィルを思いっ切り鳴らしています。「ジークフリートのラインへの旅」がとくに印象的です。
 ジークフリートがグンターに化けてブリュンヒルデの岩にやってくる場面、ハーゲンの夢にアルベリヒが現れる場面、この2カ所、ミキシング段階で声をいじってるっぽいんだけど、これは不自然で、いただけません。

11さーじょん:2004/12/23(木) 13:01
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/12に引き続いて、レヴァイン+メトDVDチクルス、最終回。時間と体力がなくて、何回かに分けてブツ切りで鑑賞することとなった。昨夜ようやく終了。
 兎に角、サルミネン!!!!! 歌唱・演技ともに彼だけが印象に残ります。やっぱりイェルザレムは、>>5のコロよりはだいぶ格下だなあ。。。あと、このDVD観ると、>>10みたいに、「全体を引き締める1人」がいるかいないかって、重要なんだなあとつくづく思う。

12さーじょん:2005/01/30(日) 12:02:15
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/13に引き続いて、ヤノフスキ盤チクルス、締め括りです。プロローグ+第1幕はネットサーフィンしながら、第2幕〜第3幕前半はクルマの中で、第3幕後半は部屋で聴く。
 主役男声陣は、>>5-6のバイエルン盤DVDと共通です。声が若々しいヤノフスキ盤か、熟練の演技+歌唱を映像付きで楽しめるバイエルン盤か、甲乙付けがたいですね。設定の上では、ハーゲンとジークフリートは同じ時期に誕生しているから、ハーゲンもそれほど年寄りではないはず。サルミネンの声は、ヤノフスキ盤の方が設定に近いかも知れません。
 「ジークフリート」同様、やはりルネ・コロも素晴らしいですね。コロのジークフリート、サルミネンのハーゲンっていうのは、何十年か経ったら特筆される「超」当たり役のような気がするんだけどなあ……。とくに「黄昏」は、ジークフリートの朗らかさ、脳天気さが全面に出ててイイよなあ。

13さーじょん:2005/01/30(日) 12:02:31
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/24では、アルトマイヤーのブリュンヒルデについての評価を保留したけど、この「自己犠牲」相当素晴らしいですね。何だろう? ヴァルナイやニルソンといった典型的ワグネリアン・ソプラノとは、全然タイプが違うんだけど、ホントに感動的です。女性らしさ、といった月並みな言葉では済まされない、何かを感じます。ワルキューレが81年で黄昏が83年だから、この間にアルトマイヤーの歌唱も進化しているような気もします。
 第2幕、槍の誓い〜ブリュンヒルデ、ハーゲン、グンターの三重唱にかけても、声圧で押していくわけではないけど、鋭利さを感じます。これはこれで、一つのブリュンヒルデの形だと、強く思いますね。
 しかし、14枚目のトラック15で音飛び起こすのは閉口するなあ……。

 ところで最近、ちょっとした女性問題があって、「○○○なんてこと言い出すなんて、全然予想外だったよ〜」ってほかの女性に愚痴を言ったら、「あら、どんなに賢そうに見えるオンナでも、恋愛沙汰に関してはアーパーだと思ったほうがいいわよ」って諭されました。でもって、第1幕のワルトラウテとブリュンヒルデのやり取り、「私からジークフリートの愛のしるしを奪おうというの!」って必死になるブリュンヒルデの心情も、多少は理解した次第。ワーグナーも、やっぱり女心をわかってたのね……。

14さーじょん:2005/03/21(月) 19:43:41
3月21日、サントリーホールにて、読売日本交響楽団・特別演奏会『神々の黄昏』第3幕・演奏会形式、鑑賞。
http://yomikyo.yomiuri.co.jp/season/2004/subscription.htm
ゲルト・アルブレヒト指揮、クリスティーン・ブリュア(ブリュンヒルデ)、ペール・リンズコーグ(ジークフリート)、工藤博(ハーゲン)、青戸知(グンター)、林正子(グートルーネ)、増田のり子(ヴォークリンデ)、手嶋眞佐子(ヴェルグンデ)、栗林朋子(フロースヒルデ)。
 たいへん楽しめました。まず、「黄昏」第3幕そのものが、一つのまとまった音楽劇として、十分に楽しめるものだということがわかりました。ジークフリートとラインの乙女たちとのやり取りや、小鳥の歌の回想場面などで、それまでの話がざっと触れられています。全体を通して、主なライトモティーフがパノラマのように出てきます。先週、思うところあって(決して今日の準備というわけではなく)通勤電車の中で、ショルティ指環のライトモティーフ集を聴いていたのですが、そのことも今日の鑑賞にたいへん役立ちました。「あ、これ○○の動機だ」っていうのが、これまでよりかなりはっきりとわかりました。
 演奏はかなり骨太で、熱いものだったと思います。この際、細かいミスはどうでもよいでしょう。葬送行進曲って、こんなにバカでかい音を鳴らす曲だったんですね。あと、大詰め(ハーゲンの「指環から離れろ!」叫びの後)のジークフリートの動機も、すげー音が出るんだなあ。

15さーじょん:2005/03/21(月) 19:44:05
 でもって歌手は、この大編成・大音量のオケに対抗しなければいけないわけです。ブリュンヒルデとジークフリートの二人は、さすがに招いただけのことはありました。リンズゴークは、声量で押していくタイプではないと思いますが、張りと伸びがある、美しい声で、よく通っていたと思います。自然な発声で、苦しげなところもなかったと思います。
 それ以上にブリュアが素晴らしかったです。もう初めの一声から「あ、じぇんじぇん違う」と思ってしまいました。まあ、この体格で声圧がなかったら、ほとんど詐欺でしょうね。声質的には豊かに響くワグネリアン・ソプラノという印象でした。
 それにくらべて、ギービヒ家の3人は、ちょっと線が細いという印象は否めません。やはり、工藤も青戸も、日本国内では結構知名度が高いのでしょうけどね。ジークフリート暗殺の場面のハーゲンの叫びも、オケにかき消されていました。
 やはり、日本人歌手によるオペラって、おママごとというか、箱庭というか、そんな感じなんでしょうね。フィガロの結婚やドン・ジョヴァンニや椿姫やリゴレット演っている分には問題はないのでしょうが、オール日本人キャストでワーグナーが演じられるは、まだまだ先のことなのでしょう。
 それほど大音量のオケに合わせて歌うわけではないラインの乙女たちは、結構よかったと思います。DVDなんかでは、3人の乙女が動き回っているので、誰が上のパートで誰が下のパートかなんて気にしたこともなかったんだけど、今回は立ち位置が固定されていたので、じつは綺麗な三声のアンサンブルになっているということに、初めて気づきました。
 ところで、今日はよく晴れていたので、カラヤン広場を歩いているだけで気持ち良かったなあ。なんか、すげー贅沢した気分でした。。。

16さーじょん:2005/07/30(土) 08:44:58
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/14からだいぶ間が空いてしまったが、通勤電車の往復で聴いたクナ57年バイロイト実況録音。途中でファウストのDVD観たりした(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1122398090/2-4)が、月〜金の5日間かけて聴き終わった。
http://1876.net/wagner/gotterdammerung/knappertsbusch56.htm
http://www.syuzo.com/kna/kna-069.html
 第2幕がイイですね。アルベリヒとハーゲンの会話の陰鬱さ、家臣団の合唱や槍の誓い、ブリュンヒルデ・ハーゲン・グンターの三重唱の劇的表現、これはライブならではと思います。これくらい熱いと、モノラルであることも、多少の音質の悪さも、気になりません。
 歌手陣で印象手に残ったのはグラインドルです。これはほんとうに圧倒されます。CDに付いている解説には「声のカーテン」という言葉が出てきます。なかなかに巧い表現だと思います。ヴァルナイの「自己犠牲」やはり立派です。>>13のアルトマイヤーとはかなり対照的ですね。

17おばさま:2005/07/30(土) 20:42:40
新国「ジークフリートの冒険」楽しかったわよ.
ぱぱも次回は是非見なさいな.

18さーじょん:2005/07/30(土) 21:03:02
>>17 おばさま!ありがとうございます
去年も評判よかったから、行こうかどうしようかかなり迷ったんだけど、チケットの取り方良く理解していなくて、結局スルーしてしまいました。次回は行ってみたいです。「指環苦手」なtsukune様もお誘いしようかしら。。。

19女工ミミ:2005/09/25(日) 17:34:02
>>16
胆力溢れる歌を聴かせてくれますよね。グラインドル。重厚さではフリックでしょうが、
力強さではこっちの方が上ですわ。特に例の「ホイホー!!!」の声の勇ましい事勇ましい事。
ウーデのグンターも、余りに表現が黒くて、弱い歌手やハーゲンとして合ってない歌手だと
(ヴェーバーとかヴェーバーとか…歌手としては嫌いじゃないんですけどね)いとも簡単に
組み伏されてどっちが黒幕なのか分かんなくなってしまう所ですが、がっぷり四つに組んで
見事です。こうなるとクナ55年バイエルンのフリックとウーデの組み合わせも聴いてみたい
所ですが…Olfeoの高い壁に阻まれとります。なんやあの値段。気取りやがって(w
ヴァルナイの『自己犠牲』には、なんというか、ブリュンヒルデの心の成長の過程が歌に
刻み込まれているようで、非常に説得力がありますよね。ただ単にパワフルという言葉では
収まらない、何か深いものを聴いてていつも感じてしまいます。

20さーじょん:2006/01/08(日) 00:41:17
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/18から年越しを挟んで、シェロー/ブーレーズのバイロイト1980年公演DVD鑑賞。マリンスキー・リングの前に一通り観ておきたかったので、間に合ってヨカッタ。。。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005OATP
再発されたDG盤DVD
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=0734065
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000935TVS
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1078750
 ギネス・ジョーンズの舞台姿に見とれ続ける4時間です。優美でもあり、槍の誓いのような場面では鬼気迫る迫力もあり、ついでに言うと意外と豊○でもあり、40代前半ですから、「声楽家年齢」で言えば「女ざかり」といって良いのではないかしら?
 4部作を通じて、所謂「読み替え演出」ですが、ここまでの3夜とは違い「黄昏」はもともと人間界を舞台にしているので、「読み替え」されても、大きな違和感はありません。不思議なモノで、>>11のメト盤の「ト書き通り」演出よりも、こちらのほうが、この作品の世界がより観ている側に伝わってくるような気さえします。

21さーじょん:2006/01/08(日) 00:43:04
 『はじめての《指環》』http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1085282357/25には、指環全編を通じて、回想の独白があまりに多いことが、ユーモアを交えて記されている(たとえば、上掲書39〜44ページなど)。最終夜となるこの作品でも、やはり過去の経緯が語られる場面が多い。というか、時間的には3分の1くらいはそれじゃないかしら?
 その中でも、第1幕ワルトラウテの登場する場面は、観ていてかなりキツいものがあります。今回の鑑賞でも、そこでうつらうつらしてしまいました。これまで3種の映像を観たけど、この場面の扱いがイイと思うモノは、残念ながらありませんでした。
 もう一つ、他所で書いたことだけど、このシェロー/ブーレーズの指環って、「何でもあり演出」の代名詞にされていることもあります。僕自身は、欧州におけるオペラ上演の形態の推移なんて、聞きかじりの知識程度しかありませんが、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1083257631/19にも書いたように、このプロダクションがその後の「読み替え演出」に与えた影響は大きかったのではないかと推測しています。二つほど引用しますが、じつは『スカラ座の人』の著者は、シェロー演出に対しては総体としてかなり好意的な評価をしていることを付け加えておきます。

22さーじょん:2006/01/08(日) 00:44:45
 (マイスタージンガーの終幕では)実力からいってベックメッサーが勝って当然なのである。わたしは、エリック・スミス(フィリップスのプロデューサー)の、ベックメッサーの歌は、特に歌詞など、ヴァルターのとりとめのない繰り言にくらべ、数段優れている、という卓越した見解を支持する。そろそろ、理にかなった結末で終わる〈マイスタージンガー〉という新演出が現れてもいいのではないか。……現代のワーグナー演出の多様性からいって、ベックメッサーに正義を行うことくらい不可能なはずはない。なにしろ、パトリス・シェローが、タキシード姿のヴォータンが可能なことを見せてくれたくらいである(『珍談奇談 オペラとっておきの話』http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1085282357/8、64〜65ページ)。

 (ワルキューレ)第二幕。「ト書きに対してではなく本質に対して忠実に」(シェロー)表現された、ワーグナーが指示している「険しく荒れた山々」の場は、中央にフーコーの振り子が振れる死体安置所あるいは葬儀場のような形をした玄関ロビーである(『スカラ座の人』http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1085282357/7、220ページ)。

 (神々の黄昏、第1幕)ハーゲンが彼の兵士たち、つまりならず者は沖仲仕ややくざたちの一群を呼び集めるとき、この場はまさに「港湾口」となり、この人々の間に、長いネグリジェの裾を引きずったブリュンヒルデが現れるのは、まるでカラスが《ルチア》を歌いに待ちがってこの場に入り込んだように思える(同上、227ページ)。

23さーじょん:2006/01/25(水) 01:17:46
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/19-23に続いて、1月22日、ゲルギエフ&マリンスキー・オペラ来日公演『ニーベルングの指環』第2チクルス最終夜、東京文化会館にて。
公演情報↓
http://www.japanarts.co.jp/html/mariinsky2006/index.html
http://www.japanarts.co.jp/html/mariinsky2006/story_god.html
http://www.japanarts.co.jp/html/200601news/index.html
マリンスキー劇場
http://www.mariinsky.ru/en/
http://mariinsky.ru/en/opera/spectacle/gotterdam_cypin
 演出構想・演出監督・指揮:ワレリー・ゲルギエフ、演出構想・舞台美術:ゲオルギー・ツィーピン、マリンスキー劇場管弦楽団。
 アレクセイ・ステブリアンコ(ジークフリート)、アンドレイ・スペホフ(グンター)、アレクセイ・タノヴィツキー(ハーゲン)、エデム・ウメーロフ(ハーゲン)、ラリーサ・ゴゴレフスカヤ(ブリュンヒルデ)、ヴァレリア・ステンキナ(グートルーネ)、ズラータ・ブルィツェワ(ヴァルトラウテ)。
 アルベリヒは「ジークフリート」と同じ。ヴァルトラウテは「ラインの黄金」「ジークフリート」でエルダを歌った人。あとの主役陣は初見。

24さーじょん:2006/01/25(水) 01:18:34
 基本的なセットは前3夜と同じ。コピペだけど「左右と奥、三方を白い壁で囲まれた、閉ざされた空間で、照明によって壁の色が変化する。4体の巨石像が、さまざまな配列で舞台上に置かれる」。
 プロローグ、舞台中央に、上からワイヤーで吊された石舞台。4体の巨石像は、石舞台を囲むように、「立ち姿」で上から吊されていて、確か4体とも、首と手がなかったように思うけど、もうだいぶ記憶が薄れているなあ……。ノルンを囲むように10人弱の踊り手が登場。おのおの、紐の付いた、透明なプラスチックの卵形オブジェを持っている。ノルンたちが歌う間に、その紐が結びつけられて、ひも付きオブジェが一つの環になるが、プロローグの最後の方で、その紐が切れる。石舞台が上から降りてきて第1幕。ジークフリートもブリュンヒルデも、一晩経ったら、ずいぶん太ってしまったのは、なかなかに味わい深いものがあります。
 ギービヒ家の一族は、家臣団も含めて、アフリカの原住民のように、身体に紋様が描かれています。公演プログラムには、これが「脱ゲルマン」という指向を表していることが記されているのだそうな。あと、僕の目には「隠れ兜」はかなりふざけた意匠のものに見えてしまいました。ブリュンヒルデに求婚しに来た(ジークフリートが化けた)グンターは、「さすまた」を持っていました。
 第2幕は、上記の石舞台が、石柱で支えられて舞台中央に置かれています。あたかも神殿の屋根のように見えます。石舞台の上には、「地蔵岩」が輪を描くように置かれています。4体の巨石像は、石舞台の周りに、椅子に座ったような態勢で置かれていますが、いちばん左の巨石像のみ、頭部が膝のうえに置かれていました。このとき(と続く第3幕)の頭部は、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/47と同じく、地蔵かロボットのような横長の長方形の頭部です。
 ハーゲンの「ホイホー」は石舞台の上で歌われます。グンターに連れられてブリュンヒルデが入場する場面、あまりにブリュンヒルデが堂々としていたのは、かなり違和感がありました。>>20のシェロー/ブーレーズ盤は、ここはブリュンヒルデが嫌がっているさまが、本当によく描かれていました。ブリュンヒルデ、ハーゲン、グンターのジークフリート殺害を誓う三重唱の間、なぜか石舞台の上では、ニワトリをシメていました。第2幕大詰めでは、三人が石舞台の上に登り、手と手を重ねて復讐を誓って幕。

25さーじょん:2006/01/25(水) 01:21:02
 第3幕のセットは、舞台中央床の上に置かれた石舞台、それを囲むように4体の巨石像です。↓参照。ただし上の写真と今回とでは、巨石像の頭部が違っています。
http://mariinsky.ru/lib/opera/repertoire/gotterdam_big.jpg
http://www.japanarts.co.jp/html/mariinsky2006/image/sto_god_back1.jpg
上は、グートルーネが待っているところに、ハーゲンが入ってきて、ジークフリートの死を告げる場面、下は、言うまでもなく「自己犠牲」、見にくいですが、右手前にはグンターが倒れています。
 ラインの乙女の三重唱では、初めに石舞台の上に、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558181/12と同様、緑の蛍光色に光る長い髪を着けてレオタードを着けたダンサーがいます。髪で床をなでるような振付でしたが、このとき、「床掃除するならしっかり掃かんかい!」とイライラしてしまいました。
 葬送行進曲の場面、舞台手前中央に倒れているジークフリートの後ろに、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/20で登場した鉄輪が置かれます。「後光が差している」さまを表そうとしたのでしょうか。やがてギービヒ家の家臣団が、ジークフリートの亡骸を船に乗せてかついで、石舞台の周りを一周。最終的には、上の写真のように、石舞台の手前に船を置きます。
 「自己犠牲」では、手前中央にジークフリートの亡骸を乗せた船、右手前に倒れたグンター、それ以外の登場人物は舞台から去ります。ブリュンヒルデは石舞台の中央、時には石舞台から降りて、「自己犠牲」を歌います。歌い終わると、上の写真のように巨石像はお辞儀をするように前に傾きます。このとき初めて、巨石像の背中に地蔵岩が乗っていることがわかりました。
 ラインの乙女たちが登場し、ブリュンヒルデは彼女たちに指環を「手渡し」、石舞台の後ろに消えてゆきます。乙女たちは指環を掲げながら歓喜、上で出てきた「緑の蛍光色に光る長い髪を着けてレオタードを着けたダンサー」も登場。「指輪から離れろ!」の台詞とともに石舞台にのぼったハーゲンは、乙女たちによって石舞台の向こう側に突き落とされます。やがて乙女たちも石舞台の向こうに消えて、上のダンサーたちだけが石舞台の上に残って幕。

26さーじょん:2006/01/25(水) 01:21:34
 オケの出来は「ジークフリート」と同じくらいか、それより少しイイと言っても良い音でしたので、結構満足できました。何にせよ僕的には、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558259/14と同様に、葬送行進曲の出だしのバカでかい音をナマで聴いただけでも、十分楽しかったですね。
 歌手陣では、肝心の主役二人はちょっと……。ジークフリートはバリトンみたいな声でして、太い声でもちゃんと高音も出れば文句はないのですが、たとえば第3幕2場冒頭、ギービヒ家の家臣団が吹く角笛に「ホイホー」と応える声なんかは、全然出てませんでした。ブリュンヒルデは、声量はそこそこですが、ビブラートがきつく、「ジークフリート」のブリュンヒルデほどではないもののちょっとヒステリックな感がありました。まあ、今回のチクルスでは、客席に声が届いただけでも良しとしなければならないわけでして……。
 敢闘賞はハーゲン。まだ声ができ上がっていない若い歌手で(http://mariinsky.ru/en/opera/soloistには情報がなくて、http://mariinsky.ru/en/akademiaに名前が出ている。まだ学生ってことかいな?)、この役らしいドスはまったくありませんが、十分拍手して良い熱演だったと思います。カーテンコールでも、ハーゲンが出てきたときにはひときわ拍手が大きくなっていました。

27さーじょん:2006/01/25(水) 01:22:22
 ハーゲンに限らず、今回の公演では、かなり若い歌手が多かったように思いました。会場でお会いした知人にその感想を漏らすと「世界的に有名になってしまうと、劇場専属ではなくなるから、専属の人たちは『まだ有名になる前の若手歌手』か『有名になれなかったベテラン歌手』では?」とのご返事。なるほど納得。近年のこの劇場の「卒業生」というと、レイフェルクス、ネトレブコ、ボロディナ、ホロトフスキーあたりかしら。
 さて、こうして短期間に4夜通して見て、やはり「リング・チクルス」は、演者にとっても、観客にとっても、いろんな意味で「お祭り」だなあと実感しました。ワーグナー自身も「三日と一晩の序夜のための舞台祝典祭劇」と名付けているわけでして……。「自己犠牲」あたりになると、演奏や歌唱の良し悪しを考えるよりも、「あーようやくここまで来たんだなー」という思いのほうが、はるかに大きくなってしまいました。その状況で、「ラインの黄金」の冒頭と同じ「緑の蛍光色に光る長い髪を着けてレオタードを着けたダンサー」が出てきたときには、何とも言えぬ感慨がありました。

28さーじょん:2006/01/25(水) 01:23:07
 アレクセイ・ステブリアンコ(ジークフリート)http://mariinsky.ru/en/opera/soloist/steblianko
アンドレイ・スペホフ(グンター)http://mariinsky.ru/en/opera/soloist/spekhov
アレクセイ・タノヴィツキー(ハーゲン)http://www.losangelesopera.com//production/preformer.asp?personid=1106
エデム・ウメーロフ(ハーゲン)http://mariinsky.ru/en/opera/soloist/umerov
ラリーサ・ゴゴレフスカヤ(ブリュンヒルデ)http://mariinsky.ru/en/opera/soloist/gogolevskaya
ヴァレリア・ステンキナ(グートルーネ)http://mariinsky.ru/en/opera/soloist/stenkina
ズラータ・ブルィツェワ(ヴァルトラウテ)http://mariinsky.ru/en/opera/soloist/bulycheva

29さーじょん:2006/01/25(水) 01:23:37
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558116/23で触れた「ジークフリート物語」の前半、「ジークフリートの死」のあらすじをかいつまんでご紹介します。この作品の登場人物が大勢出てきます。《 》は、「指環」と共通している部分です。

 むかしむかし、ライン河畔、オランダのクサンテンという街に、《ジークムント》という王さまと《ジークリンデ》というおきさきがいました。二人のあいだには《ジークフリート》という勇気と武芸にすぐれた息子がいました。ジークフリートはさまざまな武勲をあげて、たくさんの《黄金》を手に入れ、ダルンカッペという《隠れマント》を北の山の小人から取り上げたりしました。また、バルムンクという剣で《龍を退治》したこともありました。そのときに龍の血を浴びたので、身体中どこを斬りつけられても平気でしたが、木の葉が貼り付いていた《背中》の一カ所だけは平気ではありませんでした。
 ある日ジークフリートは、クリームヒルトという美しい娘のうわさを聞きました。彼女をめとるために、彼女の兄である《グンテル王》が治めるブルグント国に行きました。そのころ、海の北のアイゼンランドを治めていたのは、《ブルンヒルデ》という美しくて武芸にもすぐれた女王でした。たくさんの男が彼女に求婚しましたが、彼女は「私よりも遠くへ槍を投げ、私が投げるよりも重い石を放り、そして、その石よりも遠くへ飛ぶことのできる人でなければ結婚しません」と言っていました。そして、その腕比べに負けた者は、命を失うのです。
 グンテル王はアイゼンランドに行って自分の運を試してみたいと思いました。そこでジークフリートに相談すると、「私が隠れマントを着て、あなたを助けましょう。そのかわりあなたの妹を妻としていただきたい」と申し出ました。グンテル王はその申し出を受け入れ、アイゼンランドに向かって出発しました。グンテル王とジークフリートのほかに、《ハーゲン》という勇士と、その弟のダンクワルトが同行しました。

30さーじょん:2006/01/25(水) 01:24:50
 グンテル王は隠れマントを着たジークフリートに助けられて、腕比べに勝ち、ブルンヒルデを妻にします。二人が結婚した日に、ジークフリートとクリームヒルトも結婚します。結婚式がすむと、ジークフリートは妻を連れてクサンテンに帰りました。幸福な日々が続きましたが、生まれつき正直者のジークフリートは、ある日クリームヒルトに、グンテル王がブルンヒルデを妻にしたときのいきさつを話してしまいました。
 何年か経って、ジークフリートとクリームヒルトは、グンテル王の城に遊びに行きました。ジークフリートとグンテル王が武術の試合をしている最中に、クリームヒルトはブルンヒルデに「私の夫は世界一強いのです」と言いました。ブルンヒルデは「いちばん強いのはグンテル王です。何せ私を負かしたのですかた」と答えると、クリームヒルトはつい「あなたを負かしたのは、兄ではなくジークフリートなのです」と言ってしまいました。
 かっとなったブルンヒルデは、グンテル王の下に行き「ジークフリートは危険な裏切り者です」と訴えました。グンテル王は、はじめは笑って聞き流していましたが、あまりにブルンヒルデが言い張るので、家来たちに相談しました。気の荒いハーゲンは「裏切り者であろうとなかろうと、王さまの心を乱した以上は、ジークフリートには死んでもらったほうがよい。私ひとりでやります。王さまにご迷惑はかけません」と言いました。
 ある日、グンテル王、ハーゲン、ジークフリートは、その他の領主たちとともに狩りに出掛けました。ジークフリートが水を飲もうと泉の縁にかがんだとき、ハーゲンは槍をとってジークフリートの背中──龍との闘いのときに木の葉が貼り付いていた場所──を突いて、ジークフリートを殺しました。

 物語はこの後、フンの国のエッツェル王と再婚したクリームヒルトの復讐劇へと続きます。

31ウィンザーの陽気な名無しさん:2006/04/23(日) 23:30:59
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/25の続き。ベーム盤チクルスようやく終了です。
http://1876.net/wagner/gotterdammerung/bohm.htm
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002CHOKA
 これは本当に、実況録音の良さが出ていると思います。プロローグのジークフリートとブリュンヒルデの二重唱はかなり粗っぽいし、第二幕のハーゲンの「ホイホー」から家臣団の合唱は爆発的なエネルギーもあるし、僕はこういうの大好きです。録音が鮮明な分、>>16以上にグラインドルが素晴らしいと思いました。
 ショルティ盤のグンターはF=ディースカウで、ベーム盤はトマス・ステュアートです。ケンペ盤ローエングリンhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1082733775/12のテルラムントがF=ディースカウで、クーベリック盤http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1082733775/9がトマス・ステュアート。ステュアートも悪い歌手ではないんだけど、F=ディースカウと比べると、若干、分が悪い、かな???

32さーじょん:2006/12/26(火) 23:52:19
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/26に続いて聴きました、クナ56年バイロイトORFEO盤。これにてチクルス終了です。
http://1876.net/wagner/gotterdammerung/knappertsbusch56.htm
http://www.syuzo.com/kna/kna-068.html
 57年GM盤>>16の解説には、クナは「バイロイトの絶対的な指環の王」という言葉が出てくるが、中でも「たそがれ」は、クナの音楽的特質に非常によく合った作品なのではないかという気がします。兎に角「うねり」が凄まじいですね。
 出番は少ないものの、ナイトリンガーはやはり好調。第2幕冒頭のグラインドルとの二重唱がとても印象的です。

33さーじょん:2007/02/07(水) 22:16:42
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/27に引き続いてカラヤン盤、1969年スタジオ録音。これにてチクルス終了。割と短期間に通し聴きしてしまいました。
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4577952
http://www.hmv.co.jp/product/detail/694308
http://1876.net/wagner/gotterdammerung/karajan.htm
 ジークフリート聴いた印象では、この作品ではさらにオケの性能に圧倒されるのではないかと期待していたのですが、確かにオケは上手いことこの上なしなのですが、圧倒されるまでは至りませんでした。短期間の鑑賞でこちらの耳が慣れてしまったのかも知れませんし、あるいは、あまりに「つくり過ぎ」に聞こえてしまったのかも知れません。
 歌手に関しては、>>12のヤノフスキ盤とは対照的に、ジークフリートとハーゲンが、ちょっとアクがなさ過ぎですね。リッダーブッシュも、他のオペラ録音に比べると、美声が生かしきれていなくて、というかトラックダウン段階で声いじってるんじゃないかと思われるくらい、持ち味が出ていません。ブリリオートは、う〜ん、どっちかというと、「こうもり」のアルフレードのほうが似合いそう(まあ、ルネ・コロもこの役歌ってますけどね)。
 トータルとしての「完成度の高さ」は否定しませんが、たとえば>>32クナ56年盤で感じた「うねり」のようなものは乏しくて、「この一枚」と選択するものではなさそうです。
 このCDの情報、ネット上でいろいろと漁っていたら↓を見つけました。割と面白かったですね。
http://mira.bio.fpu.ac.jp/shiono/MUSIC/Der_Ring_Des_Nibelungen.html

34さーじょん:2007/06/30(土) 04:54:06
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/28に引き続いて、フルトヴェングラー指揮1950年スカラ座公演実況録音。
http://1876.net/wagner/gotterdammerung/furtwangler50.htm
 待ちに待った、フラグスタート&フルトヴェングラーの「自己犠牲」です。さすがです。期待通りです。いやー、全曲16時間聴いた甲斐あったわー。第2幕の槍の誓いなどでは、フラグスタート少しお疲れかな?と思う箇所もありましたが、大詰めはやはり迫力あります。
 1950年の録音なので、フラグスタート以外には知った歌手もいないだろうと高をくくっていたのですが、ハーゲン役のルードヴィヒ・ヴェーバー、E・クライバー盤の「ばらの騎士」でオックス男爵歌っているのですね。しかもこの指環では、4夜とも出演(ファゾルト、フンディング、ファフナー、ハーゲン)してました。
 http://1876.net/wagner/essay/es_siegfried.htmでは「面白いと思ったジークフリート」として紹介されているマックス・ロレンツ、確かに「面白い」のですが、破天荒さでは僕は、コロ(とくにレーンホフの映像)のほうが好きだなあ。。。

35さーじょん:2007/12/25(火) 23:57:30
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/29に引き続いて、>>12ヤノフスキ盤鑑賞。兎に角、ほがらかでして、地の底から呻き声が聞こえるような>>32のクナ盤と比べると、本当に対照的だと思います。やはりコロとサルミネンがいいですね。

36さーじょん:2008/02/14(木) 01:57:55
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/30に続いてのカイルベルト指揮1955年バイロイト実況録音鑑賞。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1454760
 ヴァルナイ、ヴィントガッセン、グラインドルという、もはやお馴染み、そして空前絶後の顔合わせ。素晴らしいですねー。以前はこの楽劇、どうにも陰鬱に感じられてしまったのですが、最近、楽しめるようになってきました。指環のなかでは唯一、合唱の出番もあるし、静と動がほどよくブレンドされているし、やっぱり名作だと思います。

37さーじょん:2008/07/27(日) 23:25:02
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/31に続いてのショルティ盤。通し鑑賞ひとまず終わり。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/451516
>>32の「うねり」とはちょっと趣向が変わりますが、これもかなりダイナミックで、聴き応えのある演奏です。とくに「ラインへの旅」とか、第2幕とか、「葬送行進曲」とか、荒々しい場面が良いですね。

38さーじょん:2010/04/23(金) 23:55:45
3月27日(土)「トーキョー・リング」新国立劇場公演鑑賞。うかうかしているうちに、1カ月経ってしまいました。記憶も曖昧ですので、鑑賞記録のみで。
 第2夜「ジークフリート」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/32-33に続くトーキョー・リング、いよいよ大詰め。
 キース・ウォーナー初演演出、ダン・エッティンガー指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立劇場合唱団。
 クリスティアン・フランツ(ジークフリート)、イレーネ・テオリン(ブリュンヒルデ)、島村武男(アルベリヒ)、アレクサンダー・マルコ=ブルメスター(グンター)、ダニエル・スメギ(ハーゲン)、横山恵子(グートルーネ)、カティア・リッティング(ヴァルトラウテ)。
公演概要&初日舞台写真
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000192_opera.html
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000116_frecord.html
初演(2004年3月)
http://www.nntt.jac.go.jp/season/s220/s220.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2003~2004/gotterdammerung/gotterdammerung.html

39さーじょん:2011/04/02(土) 08:53:11
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/34に続いて、>>36カイルベルト盤。「黄昏」に関しては、歌手、演奏、録音そろったカイルベルト盤は、かなりベストに近いと思います。

40さーじょん:2016/07/18(月) 20:44:48
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/35からだいぶ間が空いてしまいましたが、>>32クナ盤、通勤の行き帰りで少しずつ聴いて、何とか最後まで。「黄昏」はこれが決定盤かな。

41さーじょん:2017/11/12(日) 08:38:38
2017年10月14日(土)新国立劇場公演鑑賞。2015年10月に始まった新国立劇場の飯守リングの掉尾です。
ゲッツ・フリードリヒ演出、飯守泰次郎指揮、読売日本交響楽団。
ステファン・グールド(ジークフリート)、ペトラ・ラング(ブリュンヒルデ)、島村武男(アルベルヒ)、アントン・ケレミチェフ(グンター)、アルベルト・ペーゼンドルファー(ハーゲン)、安藤赴美子(グートルーネ)、ヴァルトラウト・マイヤー(ヴァルトラウテ)。

特設サイト↓
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/gotterdammerung/
初日舞台写真↓
http://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_011186.html

42さーじょん:2017/11/12(日) 08:40:42
ラインの黄金、ワルキューレ、ジークフリート同様、とっても解りやすい演出です。時には悪い方向に出てしまうことのある、飯守さんの「粘ちっこい」演奏ですが「黄昏」では非常に良い方向に作用したと思います。この作品は飯守さんの音楽的特性にも合っているのではないかしら?
とはいえ、功労者はやはり何と言っても、四部作全てに出演して全て高水準だったグールドです。今回はハーゲンも素晴らしく、読響も性能の高さが遺憾なく発揮されていました。ブリュンヒルデは・・・う〜ん、水準以上ではあるのですが、もうちょっと「馬力」欲しかったかな・・・。

43さーじょん:2021/03/20(土) 09:18:37
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/7336/1075558246/38-39 に続いてのティーレマン指揮バイロイト2008年実況録音、通勤電車で、ブツ切りで観賞。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3708679
http://www.hmv.co.jp/product/detail/7270649
https://www.amazon.co.jp/dp/B002QEXC7G
ようやく辿り着きました!!! 新国立劇場「ワルキューレ」公演鑑賞前にぜんぶ聴けてヨカッタっす! 録音が新しいだけあって「自己犠牲」でのライトモティーフ・ジャングルが圧巻! こんなに沢山の旋律が一斉に鳴ってたんですね〜。
あと、第3幕冒頭のラインの乙女の場面が、他の演奏にはない美しさでした。こういう場面だったんだ・・・。


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