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フィガロの結婚

1さーじょん:2004/01/12(月) 15:02
作曲:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
台本:ロレンツォ・ダ・ポンテ
原作:ポーマルシェ
初演:1786年、ウィーン

2さーじょん:2004/01/30(金) 21:07
気づいたら、なぜかベーム指揮のソフトばかり集まってしまった。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001XNV
(CD)57年ザルツブルク音楽祭、ウィーン・フィル、F=ディースカウ(伯爵)、シュワルツコップ(伯爵夫人)、E.クンツ(フィガロ)、I.ゼーフリート(スザンナ)、C.ルードヴィヒ(ケルビーノ)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000V4NT8
(DVD)66年ザルツブルク音楽祭、レンネルト演出、ウィーン・フィル、I.ヴィクセル(伯爵)、C.ワトソン(伯爵夫人)、W.ベリー(フィガロ)、R.グリスト(スザンナ)、E.マティス(ケルビーノ)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001GX8
(CD)68年録音、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団、F=ディースカウ(伯爵)、ヤノヴィッツ(伯爵夫人)、プライ(フィガロ)、E.マティス(スザンナ)、トロヤノス(ケルビーノ)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000E6FSW
(DVD)75〜76年収録、ポネル演出、ウィーン・フィル、F=ディースカウ(伯爵)、テ・カナワ(伯爵夫人)、プライ(フィガロ)、フレーニ(スザンナ)、ユーイング(ケルビーノ)

3さーじょん:2004/01/30(金) 21:08
やはり特筆すべきは、57年、68年、75〜76年と、20年にわたり伯爵を歌っているF=ディースカウ。どれもそれぞれに素晴らしい歌唱が聴けるが、こうして見ると、F=ディースカウは、シュワルツコップ、ヤノヴィッツ、テ・カナワという三世代の、その時代その時代で最高と言われた伯爵夫人と共演しているのだなあ。

4さーじょん:2004/02/28(土) 23:24
ベーム盤(57年実況録音)とジュリーニ盤(59年録音)、他の用事しながら立て続けに聴く。
双方とも伯爵夫人はシュワルツコップ。客前で唄ってるときは全然テンションが違う。それがなぜか嬉しい。
ジュリーニは不思議な指揮者だなあと思う。名演も多い大指揮者だとは思うが、オペラの場合は、強いて「ジュリーニだから聴こう」と思ったことはあまりない。M=プラデルリとかガヴァッツェーニとかに連なる「正統派伴奏指揮者」の流れを汲んでいるように思える。
トロヴァトーレ(84年録音)のように、ちょっと個性を出そうという欲が出ているのは、僕はいただけません。ファルスタッフ(ライブ)とリゴレット(スタジオ)は素晴らしいと思う。
『フィガロの結婚』ジュリーニ盤↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000002S1E

5さーじょん:2004/03/01(月) 00:34
今日も一日家で他の用事。で、何を思ったかフィガロの結婚ばかりかけていた。
>>4の二つの演奏に続いて、E・クライバー盤、68年ベーム盤、66年ベーム盤DVD、プリッチャード盤DVDを聴く。
DVDもほとんど画像を観ることなく、BGMとして流していた。いまアタマの中に、フィガロの各幕、各場面の色んなメロディが、洪水のように流れている。オペラはあんまり変な聴き方しちゃいけないなあ

E・クライバー盤
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000JXZB
プリッチャード盤DVD
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000065BGW

6さーじょん:2004/03/21(日) 12:32
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000035SD
近くのCD屋で見つけて購入。未聴
スイトナー指揮ドレスデン・シュターツカペレ、1966年初出、独語歌唱
プライ(伯爵)、ギューデン(伯爵夫人)、ベリー(フィガロ)、ローテンベルガー(スザンナ)、マティス(ケルビーノ)
ちょっと面白い配役かも・・・

CD屋の店員によると、この独語歌唱シリーズは、旧東独で制作されたが、国の崩壊によってもはや市場には出回らなくなっているらしい。他のオペラのCDも、必死で中古CD屋探せば出てくるかもね

7さーじょん:2004/03/21(日) 12:34
>>6のリンクは抜粋盤だった。。。僕が買ったのは全曲盤でした

8さーじょん:2004/03/21(日) 12:35
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000035PC
↑改めて、全曲盤のリンク

9さーじょん:2004/03/27(土) 21:09
>>8のCD聴いて思った。
http://www.pleiades.co.jp/s_cross/c2pag070.htm
↑とか見ると、プライって「モーツァルト、ロッシーニ、二つのフィガロが逸品」て言われてるみたいだけど、ホントにそうなんかいな? いや、名演であることは疑いようもないのだが、ことモーツァルトのフィガロに関しては、若干「?」がある。何かと言うと、声質・歌唱とも、あまりに貴族的なのだ。だから、アルマヴィーヴァのほうが似合ってしまうのだ。
 もしかしたら、「プライのフィガロ」って、「F=ディースカウのアルマヴィーヴァ」が居て初めて成立するんじゃなかろうか。他のバリトン歌手がアルマヴィーヴァ唱っても、プライより威厳・気品のある唄にはならない気がする。「どっちが伯爵かわからん」って状態になってしまうんじゃなかろうか?
 E・クライバー盤でフィガロの名唱を聴かせているシェピが、当代随一のドン・ジョヴァンニ唄いだったことも考え合わせると、やっぱりこれは一度「プライのドン・ジョヴァンニ」を聴いてみないとすまないなぁ。
 ぐたぐた書いたが、要するに「プライは、何時でも、誰が指揮しようが、誰が共演しようが、『当代随一のフィガロ唄い』と言えるのか?」って話です。

10さーじょん:2004/05/01(土) 20:54
6月15日(火)なかのZERO、スポレート歌劇場公演観に行く予定
http://www.nices.or.jp/04introduction/04-1.htm

11さーじょん:2004/06/08(火) 00:56
クレメンス・クラウス指揮、1942年ザルツブルク音楽祭実況録音、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、独語歌唱。
Hans Hotter(伯爵)、Helena Braun(伯爵夫人)、Irma Beike(スザンナ)、Erich Kunz(フィガロ)、Gerda Sommerschuh(ケルビーノ)、Res Fischer(マルチェリーナ)、Josef Witt(バジーリオ)、Gustav Neidlinger(バルトロ)、William Wernigk(ドン・クルーツィオ)、Franz Normann(アントニオ)、Liane Timm(バルバリーナ)。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000DBQA

12さーじょん:2004/06/16(水) 00:38
なかのZERO大ホールにて、イタリア・スポレート歌劇場来日公演鑑賞。
 アメディオ・モネッティ指揮、ルーチョ・ガブリエーレ・ドルチーニ演出、スポレート歌劇場管弦楽団・合唱団。
 レオナルド・ガレアッティ(伯爵)、マーシャ・カッレーラ(伯爵夫人)、オマール・モンタナーリ(フィガロ)、サブリナ・ヴィアネッロ(スザンナ)、サラー・ビアッキ(ケルビーノ)、ルチア・カサグランデ・ラッフィ(バルバリーナ)、ルチアーノ・グラツィオージ(バルトロ)、モニカ・ピエトレッラ(マルチェリーナ)、オレグ・ネカエフ(ドン・クルツィオ)、ティツィアーノ・アントネッリ(アントニーオ)。
 僕が座ったのは、1階、舞台向かって左サイド。ほぼ満員と言ってもよいくらい。第2幕までは目の前に落ち着きのないブーデーが座っていたけど、休憩時間が過ぎると姿を消した。あまりオペラ好きじゃなかったのかな

13さーじょん:2004/06/16(水) 00:38
 第1幕と第2幕のセットは共用で、上手・下手・背景に書割り。両側に出入口(扉)、下手に窓が開いている。第2幕では、背景の書割りが四角く開いていて、そこに伯爵夫人の寝台がある。下手の出入口は、第二幕では衣装部屋に通じる扉という設定になる。
 第3幕は、第1・2幕とは違った書割り。配置は似ているが、ここでは天井がある。中央背景に出入口。冒頭、伯爵のレチタティーヴォの後で、その出入口のちょっと部屋から出た当たりで、伯爵夫人とスザンナが密談を交わす。
 第4幕は、第3幕の書割りの両サイドを残し、背景は取り去られる。両サイドの書割りは、「あずまや」という設定。噴水、木立などの書割りが舞台のところどころに置かれている。
 照明。第1幕だけがちょっと暗めで、どうなるかと思ったが、第2幕からは、こちらの目が慣れたのか、補正したのか、気にならなくなった。

14さーじょん:2004/06/16(水) 00:38
 演出はほとんど伝統的なスタイルだが、いくつか「あれっ」と思った箇所も。思いつくままに書きつらねる。
 第1幕。冒頭のフィガロとスザンナの二重唱のとき、部屋の中央に、「鏡」を模した丸い枠が天井から吊されていた。マルチェリーナとバルトロが登場したあたりで、天井に引き上げられて、客席からは見えなくなった。
 ケルビーノが伯爵の目から隠れようとするところ。ソファのケルビーノを隠すために使ったのは、シーツではなく、ケルビーノ自身が羽織ってきたマントだった。まあ、どうってことないですけどね。
 第1幕のフィガロが連れてくる村人の合唱の後、第3幕のバルバリーナが連れてくる村娘たちの合唱の後は、合唱団がストップモーション。これは何だったのかな?
 第3幕フィナーレ。多くのDVDでは、花の乙女の二重唱の後で、伯爵がスザンナとマルチェリーナに白いヴェールをかぶせるが、この公演では、これから正に結婚式が始まろうとするところで幕切れ、という流れにしていた。
 第4幕、「山羊のアリア」、「ロバの皮のアリア」はカット。マルチェリーナのレチタティーヴォの後、いきなりフィガロが登場し、「準備はできた……ちょっとは目を開いて」を歌い出す。

15さーじょん:2004/06/16(水) 00:39
 最も特徴的なのは、パントマイムだろう。登場したのは、第1幕と第3幕、それにフィナーレ。劇的効果としては、どうなんでしょ。いずれも舞台上の動きが少なくて退屈しそうな箇所に登場してきたので、それなりに効果的だったのでしょうか。第3幕幕切れ、伯爵夫妻がお互いにそっぽ向いて座るところなど、パントマイムがでてきて「アレま?」とでも言いたげな表情をする。こういうところは、良かったと思う。他にも登場場面を書きつらねると、
 冒頭。ちょこっと出てきて舞台を横切って終わり。第1幕ケルビーノの登場場面、ここでは、スザンナとフィガロの引っ越し荷物を片付ける「黒子」的な動きをしていた。第3幕。伯爵のアリアの直前、テーブルの上に皿や燭台を並べるのだが、これはアリアの最中に伯爵が「けしからん!」とばかりにひっくり返すためのもの。その後、親子の名乗りの場面で再度パントマイム登場し、伯爵が床にひっくり返した皿を片付けていた。フィナーレでは、舞台に金色の紙を撒く。

16さーじょん:2004/06/16(水) 00:39
 歌手で圧倒的によかったのは、伯爵夫人を歌ったカッレーラ。綺麗でよく通る声だし、歌もしっかりしていた。豊かな声質で、テバルディとカバリエとシュワルツコップを足して、7か8で割ったくらい、と言ってもいいんじゃないかしら(3人とも実演を聴いたことはないけど……)。第3幕のアリア、第4幕フィナーレの「許しますわ……」での登場、いすれも感動してしまった。技術的にも申し分なく、十分個性もあるし、これが今日のいちばんの収穫かも知れない。
 次いで印象に残ったのは、モンタナーリのフィガロ。声、演技、容姿ともに若々しくて、フィガロにぴったりだったように思うが、ほとんどテノールと言ってもよいくらいの軽い声質のハイバリトンだから、意外と似合う役が少ないんじゃないかしら。スカルピアなんてあり得なさそうだしね。伯爵のガレアッツィも、立派に歌っていたと思う。こちらは、(今はともかく)いずれはヴェルディ・バリトンでもいけそうな気がする。

17さーじょん:2004/06/16(水) 00:39
 いちばん出番の多いスザンナだけど、声質のせいだろうか、ある音程になると完全にオケの音と混ざってしまい、何歌ってるのか分からなくなる。第4幕のアリア(伴奏は弦楽器のピチカートのみ)では、ちゃんと声が聞こえていて、それなりに立派に歌っていたし、声量もないとは思えないから、やっぱり声質の問題だろうなあ。
 第2幕、伯爵夫妻が衣装部屋の扉の前で口論する三重唱のとき、スザンナは奥の寝台のあたりにいたけど、残念ながら声が全然前に出てこない。「giudizio...o, ciel」とか、ここはスザンナのパートが夫婦喧嘩にいろどりを添えるところなのに……。
 もう一つ、後述するように、オケが(この会場にしては)少し頑張りすぎて。声が消されちゃったってこともあるのかもね。声質だけで言えば、第1の花の乙女のほうが、ちょっとグリストを思わせるような、通る声だったと思う。
 あと、ケルビーノとバルトロもよかったなあ。とくにバルトロのディープ・バスの声。

18さーじょん:2004/06/16(水) 00:39
 オケは、かなり粗っぽいことは僕にも分かったが、前奏曲からいきなり覇気溢れる演奏。指揮者もかなり飛び跳ねてたしなあ。僕の席からは、オケが若干こもり気味に聞こえるんだけど、それでも、ずいぶん元気のいい演奏ということは明らかだ。テンポも少し早め。第4幕のフィガロのアリアなんか「おいおい、そんなテンポで、あの早口の箇所、大丈夫かい?」と心配してしまった(ちゃんと歌えましたよ)。
 ただ、本編でもその調子だもんだから、多くの歌手の声が埋もれてしまった感はある。はじめは、「声量のない歌手が多いのかな?」なんて思ってたけど、第1幕の合唱もオケに埋もれていたから、バランスが悪かったのだろう。おそらく、この会場に合わせてオケと舞台上の歌手とのバランスを見る時間的な余裕もなかったのではないかしら。
 それでも、いつもCDやDVDで視聴するよりも、管弦楽の音の動きがよく分かったのは、収穫と言ってもよいでしょう。決して悪い演奏ではなかったしね。

19さーじょん:2004/06/16(水) 00:40
 しかし、とにかく幸せになれるオペラだなあ。
 公演が終わって帰路についたお客さんたち、みんなニコニコしてた。実演で見ると、ストーリー、音楽、ともにまったく飽きさせない。「山羊のアリア」「ロバの皮のアリア」が入っていても、ぜんぜん退屈しなかったんじゃないかしら。いちばん感動したのは、伯爵夫人のアリアでした。これは僕自身の事前の予想通りです。
 あと、フィガロが「もう脚は治りました」っていう場面とかで、結構お客さんがウケてた。ということは、フィガロ初めてのお客さんも多かったのだろうな。ストーリーがアタマに入っちゃうと、よほど滑稽な演出でもしない限り、改めて笑えるような箇所なんてないもんなあ。「そうか、初めて観る人にとっては、こういう箇所が面白いのね……」なんて感じ入った次第です。

20さーじょん:2004/06/16(水) 06:30
>>12
(誤)舞台向かって左サイド。
(正)舞台向かって右サイド。

21さーじょん:2004/09/08(水) 22:39
教育テレビを録画した1991年ザルツブルク・イースター音楽祭公演。
ミヒャエル・ハンペ演出、ベルナルト・ハイティンク指揮、ウィーン国立歌劇場合唱団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、1991年3月23日、ザルツブルク祝祭大劇場。
トーマス・アレン(伯爵)、リューバ・カザルフノスカヤ(伯爵夫人)、フェルッチョ・フルラネット(フィガロ)、ドーン・アップショー(スザンナ)、スザンネ・メンツァー(ケルビーノ)、クラーラ・タカーチ(マルチェリーナ)、ウーゴ・ベネルリ(バジリオ)、アレクサンダー・オリヴァー(クルツィオ)、ジョン・トムリンソン(バルトロ)、アルフレート・クーン(アントニオ)、尾畑真知子(バルバリーナ)。

22さーじょん:2004/09/08(水) 22:40
 歌手陣では、歌唱・演技ともアップショーがいいですね。もともとスザンナはいちばん目立つ役だけど、これだけよく動いてくれると、見飽きないです。それに次いでフルラネット。この人いつも、ちょっと皮肉っぽい表情だけど、それが効果的だと思いました。
 アレンの声に張りと伸びがないのが気になる。伯爵夫人、ちょっとビブラートがきつい声も気になるけど、それ以上に見た目が……気品が感じられません。
 演出はきわめてオーソドックス。山羊のアリアはカット、ロバの皮のアリアは歌ってました。フィナーレの出入りの多い場面の処理、いままで観た映像ソフトの中では、いちばんうまくいっていると思います。
 それにしても、通して観る時間はないから、かなりぶつ切りで観たんだけど、それでも、フィナーレでスザンナとフィガロが仲直りする場面や、伯爵の「奥方よ、許してくれ」と歌うところでは、ウルウル来てしまいます。改めてメロディ・メーカーとしてのモーツァルトの才能に脱帽です。このオペラ観るの久しぶりだからかな?

23さーじょん:2004/11/21(日) 08:56
House of Operaで購入した1980年ウィーン国立歌劇場来日公演のDVD
http://store.operapassion.com/dvd106.html
 ヘルゲ・トマ演出、カール・ベーム指揮、ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団、1980年9月30日、東京文化会館。
 ヘルマン・プライ(フィガロ)、ルチア・ポップ(スザンナ)、ベルント・ヴァイクル(伯爵)、グンドゥラ・ヤノヴィッツ(伯爵夫人)、アグネス・バルツァ(ケルビーノ)、マルガリータ・リローヴァ(マルチェリーナ)、ハインツ・ツェドニク(バジリオ)、クルト・リドゥル(バルトロ)、クルト・エクヴィルツ(クルツィオ)、ワルター・フィンク(アントニオ)、マリア・ヴェヌーティ(バルバリーナ)。
 画質は良いのだが、テープがよれているような音。歌声はそれほど気にならないが、なぜか管弦楽のほうはつねにビブラートがかかっているような感じで、所蔵ソフトとしてカウントすべきかどうかちょっと迷ったんだけど、あまりに名演なので、感想を書かずにはいられませんでした。このメンバーなら当然といえば当然でしょう。ベーム+ウィーン国立歌劇場管弦楽団の美しい響きが十分に楽しめないのは残念ですが、不思議なモノで、アタマの中で自然に補っているんですね。最後まで楽しんでみることができました。

24さーじょん:2004/11/21(日) 08:57
 購入の動機はもちろん、ルチア・ポップ。やっぱ可愛いよなあ。。。(途中でチラっと白い○○○○が見えます。)いろんな意味でため息が出ちゃうよ。何よりも残念なのは、いちども生で観る機会がなかったこと。
 それ以外のキャストもすべて素晴らしくて、書ききれないくらい。リドゥルやツェドニクの参加もうれしいし、ヴァイクルは僕の中ではF=ディースカウに次ぐといっても過言ではないくらい役にハマっているし、バルツァはケルビーノにはもったいないくらいの立派な歌だし、ヤノヴィッツの伯爵夫人は、これを観ると世紀の当たり役じゃないかって思えるし。。。
 いろいろあるけど、最も特筆すべきはやはりプライのフィガロ。これはもう、歌唱だけでなく、身体の動きや表情にいたるまで、すべてが僕の理想のフィガロです。バス歌手が歌うことも多いこの役なのに、プライの歌を聴いていると、ハイ・バリトンのために……プライのために書かれたのではないかと錯覚してしまいます。
 たとえばプライが、他に当たり役がなくて、パパゲーノもアイゼンシュテインも歌っていなくて、リートも歌ってなかったとしても、このフィガロという当たり役一つだけだったとしても、十分に世界を制したのではないかしら? やはり一時代を築いた歌手というのは、すごいんだなあ。

25さーじょん:2004/11/21(日) 08:57
 ところで、ヤノヴィッツやヴァイクルやツェドニクといったドイツ語圏出身の歌手たちは、時たま「ズ」ザンナって発音してることがある。大学時代、ドイツ語の先生が、「私の名前は○○サワなのに、ドイツでは○○ザワとばかり呼ばれていた」って言ってた。日本人がrとlの区別が付かないように、「ザジズゼゾ」と「サシスセソ」の区別が付かないんだそうな。

26さーじょん:2004/12/16(木) 17:55
ベーム指揮1963年日生劇場杮落しベルリン・ドイツ・オペラ引越し公演
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=768046
詳細は後日書きます

27さーじょん:2005/04/02(土) 00:30:09
>>26、通勤電車で3日間かけて鑑賞。
 聴き慣れたはずのベームの「フィガロの結婚」ですが、このCDには独特の熱さがあります。相当な熱演だったのではないでしょうか? 音だけ聴いていても十分に伝わってきます。台本上はオチではないような箇所でも、おそらく歌手がコミカルな動作をしたか何かでしょうか、どっと観客席が湧いている箇所が結構あります。いちどウケると、さらに演技と歌唱に熱が入り、観客がますます夢中になるという好循環が働いているような気がします。音だけでそれが感じられるってことは、現場は相当なことになっていたのではないでしょうか?
 豪華歌手陣のなかでも、感心したのは、やはりF=ディースカウです。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073888577/26と同様に、「やんちゃ」な歌いっぷりですが、やはり完璧です。ほかの歌手が先走ってしまったときでも、F=ディースカウがしっかりと元に戻している箇所もあります。こういう歌手と共演するのは、安心であると同時に相当緊張するのではないかしら?

28さーじょん:2005/04/18(月) 00:51:13
4月17日、新国立劇場公演鑑賞。
公演情報 http://www.nntt.jac.go.jp/season/s254/s254.html
初日 http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2004~2005/figaro/figaro.html
稽古場 http://www.nntt.jac.go.jp/season/s254/s254tr.html
一昨年の同プロダクション初演
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2003~2004/figaro/figaro.html
 装置は、天井・床・左右とも遠近感のある直方体状の白い壁に覆われた空間。第2幕の終盤で床と上手側の壁が傾き、第3幕初めの伯爵のアリアで上手側の壁がと奥の壁が取り払われ、第3幕終盤で下手の壁も傾く。会場で出逢った知人は、「白い部屋に人を入れておくと、だんだんと精神に異常を来すようになる」、「部屋の傾きは、秩序が失われていくことを示している」と解説してくれた。なるほど納得。
 セットがシンプルな分、照明は水色、オレンジ色、青、白など、ひんぱんに色が変わっていた。これは効果的だったと思う。
 初めから幕は開いたままで、序曲の途中でいくつもの白く塗られた大小の段ボール箱が運び込まれる。「LONDON」とか「WIEN」とかいう文字や新国立劇場のマークがうっすら見えていた。装置らしい装置というと、あとは第2幕冒頭で運び込まれて上手に置かれた観音開きのキャビネット。当然これが第2幕では「衣装部屋」のかわりとなる。第4幕では正面に移され、「あずまや」のかわりとなる。

29さーじょん:2005/04/18(月) 00:51:48
 第1番と第2番(ともにフィガロ・スザンナの二重唱)の間のレチタティーヴォで、積んであった段ボールのひとつがバタッと落ちた。二人は隠れていたバジリオをみつけて追い出す。第3番フィガロのカヴァティーナ、合唱団の男声陣が登場して、フィガロの心象を代弁するかのような動き。第4番バルトロのアリアの途中で、バルトロとマルチェリーナは盗み聞きしていたバジリオを見つけ、カネを渡して仲間に引き入れる身振り。「セヴィリアの理髪師」でも、バジリオはすぐにカネで転ぶ人物として描かれているから、これは結構面白かった。
 第6番ケルビーノのアリア、合唱団の女声陣がケルビーノを取り巻くような動き。伯爵が入ってきて、ケルビーノは大きな段ボールの中に隠れる。第7番三重唱の間に、ケルビーノの入った段ボール箱が動いて、バジリオが座り損ねるという小ネタあり。第8番合唱の間の「Eviva!」は、声をそろえるのではなく、思い思い勝手に声を発するという感じ。一人だけ引っ張るという小ネタ。第9番「もう飛ぶまいぞ」合唱団の男声陣が登場して、ケルビーノをからかうような身振り。ケルビーノは目隠しをされて、上手側の壁の前に立たされる。合唱団の男性陣は、ホウキやらモップやらをもってきて、銃のように構えて、ケルビーノを射殺するような動作。トスカの終幕みたいでしたね。
 第2幕ケルビーノ登場の場面、先ほどの男声陣にからかわれて追いかけられながら部屋に入ってくる。ここでは、セットの奥の壁が開いたり閉じたりして、「部屋の扉」という設定でした。第14番スザンナとケルビーノの二重唱、どこにも窓がないなあと思ってみていたら、舞台の手前側に飛び降りた。「手前がバルコニー」という設定はなかなかに巧いなあと思った。
 第2幕フィナーレ、アントニオは手前側にはしごをかけて、それをのぼって登場。なぜか伯爵はアントニオを上手、下手の壁に投げつける。ちょうどプロレスのロープに飛ばす動作のような感じ。体格の小さなアントニオがやたらでかい靴を吐いていたのが印象的でした。先述のように、大詰めの7重唱で、床と上手の壁が傾く。

30さーじょん:2005/04/18(月) 00:52:05
 第3幕冒頭、スザンナと伯爵夫人の会話、フィガロとスザンナの会話は、下手奥の方、白い壁が途切れるあたりで交わされる。第1幕ではきれいな直方体状だった壁が、このときには、だいぶ開いてしまっている。だいぶ飛んで、第18番の後、バルバリーナとケルビーノはかけられたままになっているはしごをのぼって登場。第19番伯爵夫人のアリアのあとのアントニオと伯爵の登場も同様。第21番の合唱の後、アントニオがケルビーノの変装を見破ると、ケルビーノとバルバリーナはハシゴを降りて逃げていく。その後、アントニオがフィガロに「小姓はまだ屋敷にいるぞ」と言う場面では、ケルビーノ本人を指すのではなく、ケルビーノの上着を証拠として出す。
 第3幕フィナーレ、舞台上では「結婚式」は演じられない。「結婚式は舞台裏で行われ、登場人物は結婚パーティから抜け出して舞台に登場する」といった感じだった。まずケルビーノとバルバリーナが下着姿で入ってきて、キャビネットの中に隠れる。伯爵が登場し、ひとり手紙を読んでほくそ笑む。それをフィガロが盗み見する。フィナーレの大詰め、伯爵がキャビネットからバルバリーナを引きずり出し、無理やり唇を奪ってしまう。
 バルバリーナは下手の壁に呆然ともたれたまま、第4幕に入る。第23番「なくしてしまった」のカヴァティーナは、意味深なものになっていましたね。「山羊のアリア」も「ロバの皮のアリア」もカット。マルチェリーナとフィガロのやり取りの後、マルチェリーナだけが退場して、そのまま第26番フィガロのレチタティーヴォとアリアに入る。このときすでにマルチェリーナもフィガロも下着姿でしたね。
 伯爵夫人とスザンナ、はじめは第3幕までと同じ衣装。第27番のアリアが終わって二人とも引っ込んで、再び登場すると下着姿。終曲、ケルビーノのいたずらのとばっちりを食ったフィガロ、ハシゴを数段降りて身を隠す。伯爵とスザンナ(じつは伯爵夫人)がしけ込もうとしたとき、ハシゴがいったんセットから離れて、もう一度セットにぶつかって「物音」。
 伯爵夫人(じつはスザンナ)とフィガロのやり取り、途中でスザンナがカツラを落とし、それでフィガロはスザンナと気づく。妻の不義を怒った伯爵、中央に置いてあるキャビネットから中に入っている人を引っ張り出す。伯爵は下手奥から登場し、「私が許しましょう」最後は照明も全開になって、明るい舞台の上でhttp://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2004%7E2005/figaro/images/f254_6.jpgとなって終わり。

31さーじょん:2005/04/18(月) 00:52:31
 演出は結構楽しめました。僕は演出意図を解釈するのって、とっても苦手なんだけど、これは解説なしでも「次は何が起こるんだろ?」っていうワクワク感がありました。歌手陣も総じてよかったと思います。なかでも印象に残ったのは、松原有奈(スザンナ)でした。よく通る声質、演技、容姿、僕のスザンナのイメージにぴったりでした。歌もたいへん上手だったと思います。エミリー・マギー(伯爵夫人)もとてもよい歌手でしたが、僕のイメージからすると、ちょっと声が重いかなあ、という感じです。エルザやエヴァ、フライヤも歌っているようです。そっちのほうがより似合いそうに思えました。
 マウリツィオ・ムラーロ(フィガロ)も、よい声でした。プライの刷込が強かったせいか、本来はバス歌手が歌う役であるにもかかわらず、僕自身は、長年バス歌手が歌うフィガロに違和感をもっていました。フルラネットやシエピの歌を聞き込んでから、バスの歌なんだなあと納得しました。でもってムラーロ、イメージとしてはフルラネットに近い感じがしました。ブレンデル(伯爵)はやはり老練です。ただし、ずーっと「ズ」ザンナって発音していたのは気になりましたけどね。。。
 演出・歌唱とも良かったのに、良くなかったのは指揮。事前の情報だと、かなりアンサンブルに乱れがあったとのことでしたが、今日は完全に乱れたのは第2幕フィナーレのアントニオ登場の後と、第4幕フィナーレの本当に大詰めの合唱くらいでしょうか。でもやっぱり、聴いていてスレスレだなあと思う場面はたくさんありました。歌手は結構熱心に指揮者を見ていましたから、やはり乱れないように気を遣っていたのではないかと思います。
 何よりもイカンのは、テンポの選択。重厚とか、ゆったりとか言うのではなく、単に「たどたどしく」聞こえました。音楽を奏でるというより、一つ一つの音をまるでドミノ倒しのドミノでも並べるように、ギクシャク置いていく感じです。旋律が本来もっている軽快さとか歯切れ良さとかが、まったく失われていた気がします。
 いまこれ書きながら、E・クライバー盤かけているんだけど、当然ながら、全然ちがいますねえ。

32さーじょん:2005/04/18(月) 01:12:03
おまけ。指揮に不満はあったものの、自分はやはりこの作品、好きなんだなあということは改めて実感しました。美しい旋律に(演奏に、ではない)感動した場面もあったのです。一つ挙げるとスザンナの「さあ膝をついて」のアリアとか・・・

33さーじょん:2005/06/05(日) 11:42:20
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081169876/8に引き続いて、またしても熱を出して、二期会「椿姫」を観に行けなかった。今回は木下美穂子(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073887804/17-19参照)のヴィオレッタだったので、是非とも観たかったのだが、39℃を超える熱をおして観に行く気はせなんだ。
 夕方になり多少は楽になったので、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073888577/32-34に続けて、ピーター・セラーズ演出の「フィガロの結婚」DVDを観る。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1076030
http://www.hmv.co.jp/Product/detail.asp?sku=1076032
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00092ZANG
 ドン・ジョヴァンニとレポレロを「ブラザー」として描くなど、原作とは微妙に人間関係やキャラクター設定を変化させていたドン・ジョヴァンニに比べると、こちらのほうは、舞台や衣装は現代に移し替えられているものの、登場人物同士の関係性は基本的には変えていないし、各々の登場人物も、「この人物を現代に置き換えたらこんな感じだろうな」と想定できる範囲のものだった。一つ、ケルビーノのキャラクター設定は、とても巧いなあと思った。あと、肝心のスザンナを歌う歌手が、ずいぶんとトウが立ってしまっていて……。

34ラダメス:2005/06/05(日) 20:11:52
ほらほらぁー、不規則な生活ばかりしているから病気がちになるのでつよ。
お大事に。

35さーじょん:2005/06/05(日) 21:33:25
>>34
ご心配かけてすんませんです。。。不規則な生活と、あと4月当たりからずーっと昼間の仕事が息つくヒマがなくて、何か、ムリが利かなくなってるなあ。そういえば職場の後輩に、「結婚すると、風邪引かなくなりますよ」って言われちった。。。さすがに家で独りで熱にうなされながら寝ていると、「いまこの瞬間に、誰かにケコーン迫られたら、相手の性別年齢問わずに、断らねえだろうなあ。。。」なんてことを考えてました

36さーじょん:2005/06/13(月) 22:20:24
日曜日に都心にクルマで出かけた往復&今日の通勤電車で聴いた、マリナー指揮1985年録音。
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=470573
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006LENL
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=28559
 歌手陣で「贅沢だなあ」と思ったのは、何と言ってもバルツァのケルビーノ。本当に巧いなあ。ヘンドリックスはかなり、僕のスザンナのイメージに合っています。以外とそれほどでもないと感じたのは、ポップの伯爵夫人。やっぱりスザンナ向きじゃないかしら?
 男声陣は……う〜ん、ヴァン=ダムも本当に上手いんだけど、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074176301/33と同じ意味で、ちょっと陽気さに欠けるなあ。とくにこの役は僕にとってはプライとシエピが決定版だから、それと比べちゃうと、ねえ。ライモンディはやっぱり好きになれない。何て言ったらいいのか、無機質に聞こえてしまって、たとえば第3幕冒頭のスザンナとの二重唱なんか、F=ディースカウの歌であれば本当に悦びが伝わってくるんだけど、ライモンディの歌では「ホントに嬉しいの???」って思ってしまいます。
 指揮について特に感想はなし。強いて言えば、僕が持っている中では比較的新しい録音なので、音質がよいのはうれしいですね。

37さーじょん:2005/08/14(日) 23:44:14
この作品、2カ月に一度くらいは聴かないと、心が落ち着きません。というわけで、>>2の4本、>>23>>26-27に続いて、7本目の「ベームのフィガロ」(1956年録音)です。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1069607
 誰が聴いてもまごうことなき、「ベームのフィガロ」です。HMVの紹介にある通り、やはり音楽全体の若々しい躍動感が、たまらない魅力ですね。音質も悪くありません。モノだかステレオだかは注意して聴いていませんでした。第2幕の3重唱で急に音像が変化するのには閉口しますが。。。
 歌手陣ではやはり、ベリー(1929年生)、ルードヴィヒ(1928年生)の瑞々しい歌唱が聴けるのが嬉しいですね。ベリーといえば、この当時はまだ、「ばらの騎士」の警官とか、マゼットとか録音していたくらいだから、ある意味「抜擢」だったのではないかしら? その後数十年にわたってフィガロを当たり役とする歌手の、出発点ともいえる録音でしょう。それにしても、やはり若いだけあって、フィガロのイメージにぴったりな歌ですね。
 その他の歌手については、歌い回しが若干、古風に聞こえます。耳に付くほどではありませんが。

38さーじょん:2005/08/14(日) 23:44:26
 余談。第2幕幕切れで伯爵が「Ola, silenzio」と3回言う場面がある。たいてい歌手は、2回目はオクターブ下げて歌っている。>>36のライモンディはもともとバス歌手だから当然そうだし、>>37のシェフラーもオクターブ下。F=ディースカウはかならずオクターブ上で歌っている。時間があれば、誰がオクターブ上で、誰がオクターブ下かを整理してみようと思う。

39さーじょん:2005/10/24(月) 22:03:25
フルトヴェングラー指揮1953年ザルツブルク音楽祭実況録音。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005GIZS
↓にキャスト等の情報あり。
http://www.asahi-net.or.jp/~eh6k-ymgs/op/figaro.htm
 とにかく、女声陣(シュワルツコップ、ゼーフリート、ギューデン)が充実しています。とくにシュワルツコップ。>>4にも書いたように、やはりライブでは凄まじい力を発揮しますね。
 ギューデンのケルビーノはちょっと意外でした。たとえばマティス(ケルビーノ→スザンナ)やポップ(スザンナ→伯爵夫人)のように、年齢によって役柄が変わっていくのは珍しいことではないと思うが、「ケルビーノ→スザンナ→伯爵夫人」ってのは、ギューデンくらいではないかしら?
 指揮については、う〜ん、このオペラに関しては、この先もベーム以上に僕の好みにはまるものが出てくるとは思えないからなあ。。。フルトヴェングラーのテンポ、正直、いくつか重唱ではちょっと遅すぎと感じるところもあります。

40さーじょん:2006/04/09(日) 02:47:36
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮、1967年収録DVD。所謂「リーバーマン・プロダクション」。
http://www.dreamlife.co.jp/menu/8021.html
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006L7BE
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1452488
 録音で聴ける最高のスザンナである(と僕は思う)エディト・マティスの、愛らしい姿を心ゆくまで堪能できる映像です。スザンナは出ずっぱりだから、画面を見ているだけで思わず笑いがこぼれてしまいます。イッセルシュテットの指揮も、歯切れ良いテンポでありながら、なおかつ決してせわしなくなることもない好演です。

41さーじょん:2006/05/04(木) 13:31:16
4月29日(土)および5月2日(火)、武蔵野音楽大学ベートーヴェンホールにて、モーツァルト生誕250周年記念・武蔵野音楽大学オペラ公演鑑賞。
 ヨハン=ゲオルグ・シャールシュミット演出、北原幸男指揮、武蔵野音楽大学管弦楽団、武蔵野音楽大学オペラコーラス合唱団。
 谷友博(アルマヴィーヴァ伯爵)、津山恵(伯爵夫人)、清水良一(フィガロ)、西本真子(スザンナ)、但馬由香(ケルビーノ)、小畑朱実(マルチェリーナ)、杉谷直信(バルトロ)、西塚巧(バジリオ)、高江洲里枝(バルバリーナ)。
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074602369/26にも書いたように、この類の公演には、意外な拾いモノがありますが、このフィガロがまさにそれでした。絢爛豪華な舞台・衣装というわけでもない、世界的大歌手が出演してるわけでもない、にもかかわらず、とても楽しめた公演でした。良い公演かどうかっていうのは、客層まで含めた会場の雰囲気にも、大きく左右されるものですね。まあ、大学の公演ですから、ほとんどのお客さんが「応援」に来ていて、非常に温かい雰囲気でした。
 ベートーヴェンホールという会場も、この作品にとても合っていました。おそらく同じプロダクションを新国立劇場や東京文化会館で見せられたら、「カネ返せ」となっていたと思いますが、この会場だからこそ、楽しめたのでしょう。

42さーじょん:2006/05/04(木) 13:32:07
 装置・演出はきわめてオーソドックス。背景に緑の野山が描かれていて、1〜3幕は、上手・下手・舞台奥に「/ ̄\」の形状で透明の壁が置かれています。幕ごとに、出入口や窓の位置が微妙に変わっていますが、枠組みは同じ。第4幕だけは、奥の壁が取り払われます。
 津山恵さんをお目当てに、まったく同じキャストの公演をモノ好きにも2回観に行ったわけですが、歌手陣では、伯爵夫妻、スザンナが非常に素晴らしかったです。伯爵の谷友博は声量も十分で、立派な声でした。東京オペラ・プロデュースのカルメンhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074602369/26-29では不安定なところもあった小畑朱実ですが、今回のほうが、はるかに声が出ていました。改めて観ると、芸達者な歌手ですね。バルトロも好演、バジリオの声と演技はかなり印象に残るものでした。
 当然ながら、出演者全員、29日よりも2日のほうが、歌唱・演技ともメリハリがついていました。29日も後半には良くなっていましたが、2日は、「29日の後半」くらいのレヴェルからスタートして、後半さらに調子が上がっていった感じです。残念ながら、フィガロだけは、声の艶というか張りが良くありませんでした。2日には多少マシになっていたのですが、それでも、途中で「お疲れかな?」と思うような場面が散見されました。
 指揮とオケも、なかなかのものだったと思います。津山恵さんのサイトによると、かなりリハーサルを重ねたそうですが、オケピと舞台の噛み合わせも良かったです。とくに>>28-32の「たどたどしい」フィガロに比べれば、ずーっと僕好みですね。

谷友博  http://www.br-tani.com/index.html

43さーじょん:2006/09/05(火) 01:24:28
土曜の深夜、都内をいろいろとクルマで巡る用事があったのだが、246号と環七が、ともに工事渋滞で移動にえれぇ時間かかってしまいました。そうこうしているうちに、>>5のE・クライバー盤を全曲聴き終わってしまった。。。
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=466369
http://www.amazon.co.jp/Mozart-Le-Nozze-di-Figaro/dp/B0000041RK
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=901700
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=837372
 やっぱりオケは、笑っちゃうくらい、「ばらの騎士」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081170028/27と同じ響きです。もう、序曲からいきなり笑みがこぼれてしまうくらい、明るくて美しい! E・クライバーのオペラ全曲正規録音が数少ないことが、本当に残念でなりませんね。

44さーじょん:2006/12/03(日) 02:38:16
>>2の1組目、ベーム指揮1957年ザルツブルク音楽祭実況録音。ORFEO盤を買い直して、鑑賞。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/151300
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0000059CQ
 やはり名演です。まぁベーム+VPO、この歌手陣ですから、悪くなろうハズはありませんけどね。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073888577/26と同様に、とても「やんちゃ」な歌いぶりのF=ディースカウが素晴らしいですね。シュワルツコップとのカラミなんかは、やたらと癇癪おこしている伯爵に対して、夫人のほうが一枚も二枚もうわて、といった感があって、とても楽しく聴けます。
 それにしても、このオペラ聴くといつも思うけど、このCDだとなおさらそう思うけど、やっぱモーツァルトって天才なんだねー

45さーじょん:2007/05/21(月) 22:29:53
ジュリーニ指揮1959年録音
http://www.angelrecords.com/Detail.asp?UPCCode=094635860221
http://www.angelrecords.com/Detail.asp?UPCCode=077776326627
http://www.amazon.co.jp/dp/B000GH2WLC
http://www.amazon.co.jp/dp/B000002S1E
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1265588
http://www.hmv.co.jp/product/detail/897089
 豪華歌手陣でして、シュワルツコップ、ヴェヒター、タデイ、コッソットは文句のつけようもありません。最良のスザンナではないものの、モッフォの声も素敵な響きです。にもかかわらず「この一枚」とならないのは、やはりオケの響きが、ウィーン・フィルと比べてしまうと聴き劣りするからでしょうね。。。

46さーじょん:2007/10/20(土) 23:20:55
10月20日、新国立劇場公演鑑賞。>>28-32のプロダクション、再々演ですね。
 アンドレアス・ホモキ演出(再演演出:田尾下哲)、沼尻竜典指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立歌劇場合唱団。
 デトレフ・ロート(アルマヴィーヴァ伯爵)、マイヤ・コヴァレヴスカ(伯爵夫人)、ロレンツォ・レガッツォ(フィガロ)、中村恵理(スザンナ)、林美智子(ケルビーノ)、森山京子(マルチェリーナ)、佐藤泰弘(バルトロ)。
公演概要&初日舞台写真↓
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000008.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/updata/20000026.html
スザンナ役交替のお知らせ↓
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000200.html
 「白い箱」ホモキ演出、再々演です。僕自身も2回目の鑑賞です。上にも挙げたように、初日から半月前に急遽スザンナ役が交替でしたが、昨年のイドメネオhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1088212920/6-7では印象が悪くなかったので、実はちょっと楽しみにしていました。でもって、期待に違わぬ好演でした。

47さーじょん:2007/10/20(土) 23:21:37
 じつを言うと、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073744514/49-56の余韻がまだかなり残っていて、序曲が始まったときには「何だか、スケール小さくて、こぢんまりとしていて、箱庭みたいだなあ……」などと思っていたのですが、決して演奏が悪いのではなくて、当方の耳が、ワーグナー慣れしてしまっていたのでしょうね。耳が慣れて、モーツァルトを聴くモードになったのは第2幕に入ってからでした。
 トータルとしては、「フィガロの結婚」を観る喜びを十分に味わうことのできた、好演だったと思います。指揮とオケ、僕の好みからいうともう少し軽やかでも良いかなとも思いましたが(でも十分に「軽やか」な演奏だったのですよ)、手堅くまとめていましたし、歌手にも寄り添ってましたし、>>28-32よりは相当良いでしょう。
 歌手陣は、総じて佳演でした。敢闘賞はスザンナです。今回は、伯爵夫妻、フィガロ、スザンナ、ケルビーノ、みな「フレッシュ」な印象があって、歌唱の方向性はとても良かったと思います。カーテンコールの拍手がひときわ大きかったのは、伯爵夫人。見た目にも綺麗だったし、声の張り・美しさ、声量は申し分なしでしょう。ちょっとデラ・カーサにも似た声という印象でした。ただ、まだお若い方なのでしょうか、アクセルふかし過ぎと思えるような箇所もあって、「張り上げ過ぎ」一歩手前と感じてしまうところもありました。まあ、今後舞台経験重ねてゆけば、確実に良くなっていくのではないかしら。

48さーじょん:2007/10/20(土) 23:22:37
 それにしても、「トリスタンとイゾルデ」とは違った意味で、やはり大傑作だなあと痛感しました。おそらく僕が最も多く実演を観ていて、最も多くCD・DVDを持っているオペラはこれでしょうが、そのせいで、初めのうちは改めて「実演を観る興奮」が感じられなかったのですが、幕が進むにつれて、舞台に引き込まれてしまいました。「モーツァルト万歳」とでも言うべきなのでしょうね。

49さーじょん:2008/03/16(日) 00:35:24
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1083257631/30に引き続いてベーム指揮DG録音モーツァルト/ダ・ポンテ3部作、というわけではありませんが、久しぶりに聴きます、ベーム指揮1968年DG録音。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000001GX8
http://www.hmv.co.jp/product/detail/932639
http://www.hmv.co.jp/product/detail/202920
http://www.hmv.co.jp/product/detail/140962
 僕にとっては、冷静に評価なんぞできない「この一枚」というべき定盤です。この録音はおそらく、「ノーカット」だと思います。

50さーじょん:2008/07/05(土) 22:53:47
>>23-24の映像の正規盤。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000OPPTUC
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2547493
 何も言うことはありません。指揮が老いを感じますが、ライブならではの足並みの乱れはありますが、映像劣化もしていますが、これだけの大スターがそろえば、もうどうでもよいです。本当に楽しい映像です。

51さーじょん:2009/01/11(日) 02:30:52
新年最初のオペラのCD鑑賞は、>>5>>43のE・クライバー盤です。やはりシエピの参加が何よりもうれしいですね。あと、デラ・カーサ。僕はシュワルツコップよりも好みです。

52さーじょん:2009/04/01(水) 00:58:23
クレンペラー指揮1970年EMI録音。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/208151
 ネット上の情報では、いつもテンポの遅さが話題となっています。そのとおりでして、全体にかなり遅めのテンポです。
 自分にとってお気に入りの定盤が決まっているオペラの場合、どうしても他のCDを聴くと、お気に入りをベンチマークとして、どこが違うかを比べるような聴き方になってしまいます。この作品もそうでして、結局、キャストまで含めて、クレンペラー番 < 自分にとっての定盤、という感想は変わりません。

53さーじょん:2010/10/19(火) 21:36:19
10月16日(土)新国立劇場公演鑑賞。>>28-32>>46-48のプロダクションです。
 アンドレアス・ホモキ演出(再演演出:三浦安浩)、ミヒャエル・ギュットラー指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立歌劇場合唱団。
 ロレンツォ・レガッツォ(アルマヴィーヴァ伯爵)、ミルト・パパタナシュ(伯爵夫人)、アレクサンダー・ヴィノグラートフ(フィガロ)、エレナ・ゴルシュノヴァ(スザンナ)、ミヒャエラ・ゼーリンガー(ケルビーノ)、森山京子(マルチェリーナ)、佐藤泰弘(バルトロ)。
公演概要&初日舞台写真
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000331_opera.html
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000135_frecord.html
 「白い箱」のホモキ演出、3回目となります。
 さすがに、お馴染みの作品でお馴染みの演出ですので、新鮮な気持ちで観るのは非常に難しく、小生の体調も万全でなく、前半は3分の1くらいウトウトしてしまいました。
 本来は、心が浮き立つようなオペラですから、ワーグナーじゃあるまいし、居眠りなんて考えられないんですけどね。。。体調の悪いときは仕方ないですね。

54さーじょん:2010/10/19(火) 21:36:49
 休憩をはさんで、当方も体調が回復して、後半は楽しんで鑑賞しました。
 指揮者のやや速めにテンポ設定は、嫌いではありませんが、何回か歌手とオケとのばらつきがあったのはちょっと残念でした。この作品、やはり指揮者が歌手に寄り添うのは、じつは難しいのかもしれませんね。
 歌手も、全般にフレッシュな印象があって、とても好感を持てる公演でした。
 ただ、やはりモーツァルトのオペラって、雰囲気が大事なんだなあと思いました。これは決して指揮者や歌手や演奏者の責任ではありませんが、オペラパレスというバカでかいホールには、フィガロの結婚はかならずしもしっくり来ないなあというのが、率直な感想です。その意味で、僕にとって最良の公演は、>>41-42ですね。

55さーじょん:2016/04/24(日) 21:21:08
世田谷パブリックシアターへの往復とか、部屋の片付けしながらとか、>>5>>43>>51のE・クライバー盤を聴く。これは本当に名盤だなあ。

56さーじょん:2020/06/09(火) 00:17:37
>>26-27のベーム指揮1963年日生劇場杮落しベルリン・ドイツ・オペラ引越し公演、正規盤が発売されました。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/10284640
https://www.amazon.co.jp/dp/B07YG81J4G
通勤電車内で何回かに分けて鑑賞。兎に角、F-Dがはっちゃけてます! あ〜楽しい!!!

57さーじょん:2020/11/03(火) 02:34:16
2020年11月1日(日)東京芸術劇場コンサートホールにて『フィガロの結婚〜庭師は見た!』鑑賞。
野田秀樹演出、井上道義指揮・総監督、ザ・オペラ・バンド、ザ・オペラ・クワイア。
ヴィタリ・ユシュマノフ(アルマヴィーヴァ伯爵)、ドルニオク綾乃(伯爵夫人)、小林沙羅(スザ女)、大山大輔(フィガ郎)、村松稔之(カウンターテナー)(ケルビーノ)、森山京子(マルチェ里奈)、三戸大久(バルト郎)、黒田大介(走り男)、三浦大喜(狂っちゃ男)、コロンえりか(バルバ里奈)、廣川三憲(庭師アントニ男)。
公演概要↓
https://www.geigeki.jp/performance/concert212/
http://www.kawasaki-sym-hall.jp/calendar/detail.php?id=2644&y=2020&m=9

舞台を長崎・出島に移して、庭師アントニ男を語り部とした、野田版「フィガロの結婚」。歌もレチタタィーヴォも、日本語とイタリア語の折衷。伯爵・伯爵夫人・ケルビーノの三人はガイコクジンで、前半は三人の絡むシーンはイタリア語、他は日本語、だったんだけど、後半は結構グダグダwww。

58さーじょん:2020/11/03(火) 02:35:31
さて翻案の結果や如何に、といったところですが、僕的にはあまり効果的でなかったなあ。ひとつ言うと、この作品が本来持っている「ドタバタ喜劇性」みたいなモノは、より明確になったけど、やっぱりイタリア語の響きで慣れてしまったせいか、違和感のほうが大きくて・・・(それに、そもそも野田マップ作品(よく観てる割には)僕は相性よくないっぽいんだよね。観に行くのは、いつもキャストが魅力的だから)。
それでも、第3幕の六重唱〜伯爵夫人の詠唱への流れは、やっぱりポロポロと涙が出てしまって、、、何だかんだ言って「奇跡の大傑作」ですわね。

芸術劇場のツイート
https://twitter.com/geigeki_info/status/1322823276138123265
出演者のツイート
https://twitter.com/sara_kobayashi/status/1323113384758243328
https://twitter.com/ayanodurniok/status/1323069832879747072
https://twitter.com/DaisukeKurodaT/status/1323239045288271873

59さーじょん:2021/01/08(金) 00:40:21
亀有までのクルマでの往復とか、その他ブツ切りで聴いた、>>56ベーム指揮実況録音。やっぱり熱量が違いますね〜。素晴しい!

60さーじょん:2021/01/13(水) 00:32:52
>>59で何となく「火が点いて」しまったので「定盤」というべきE・クライバー盤を聴く( >>5 >>43 >>51 >>55 )。クルマでのお出掛けのBGMとか、通勤のBGMとか、ブツ切りで。
颯爽として、歯切れの良い演奏。テンポ速めだけど性急さは感じない。こういうタイプの指揮者、他に居たっけ?と考えて、ああそうだ、カルロス・クライバーが、正にそういうタイプじゃん(笑)。

61さーじょん:2021/02/18(木) 01:44:26
2月14日(日)新国立劇場公演鑑賞。>>28-32>>46-48、53-54 の「白い箱」ホモキ演出、10年ぶり4回目の観賞。
アンドレアス・ホモキ演出、沼尻竜典指揮、東京交響楽団、新国立劇場合唱団。
ヴィート・プリアンテ(アルマヴィーヴァ伯爵)、大隅智佳子(伯爵夫人)、ダリオ・ソラーリ(フィガロ)、臼木あい(スザンナ)、脇園彩(ケルビーノ)、竹本節子(マルチェリーナ)、妻屋秀和(バルトロ)。
初日舞台写真↓公演概要へのリンクも有り
https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_019064.html
僕が観た日(千秋楽)の写真↓
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/3833874343345483

何回も再演されているホモキ演出、3回観たからもうイイかな・・・とここ何年かはスルーしてましたが、実は >>57-58 の野田秀樹版でちょっとフラストレーションというか、モヤモヤしてしまったので「改めて普通のやつ観に行こうか」ということで、チケット取ってしまいました。

62さーじょん:2021/02/18(木) 01:45:44
指揮、オケも高水準。歌手では、https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/7336/1079184430/48-51 から引き続いての新国立劇場登場となったダリオ・ソラーリ(フィガロ)や、アルマヴィーヴァ伯爵、ケルビーノといった海外勢が好演。国内勢の伯爵夫人やスザンナは・・・敢闘賞?ってとこかな。そういえばフィガロとスカルピアを(録音で)歌った歌手って、ジュセッペ・タデイくらいだよね?
それにしてもこの作品、やっぱり僕的には「鉄板」ですね。今回はホント、後半に行くにつれて改めてメロディの美しさに感動してしまって、「第1幕・第2幕はモーツァルトが作曲した、第3幕・第4幕は神が作曲した」という感想でした。しばらく僕的「フィガロの結婚」ブームかな、と思ったら今週末には二期会「タンホイザー」。余韻に浸る間はなさそうです(笑)。

63さーじょん:2022/03/13(日) 07:28:18
2022年2月12日(土)東京二期会公演@東京文化会館。
宮本亜門演出、川瀬賢太郎指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団。
大沼徹(アルマヴィーヴァ伯爵)、大村博美(伯爵夫人)、宮地江奈(スザンナ)、萩原潤(フィガロ)、小林由佳(ケルビーノ)、石井藍(マルチェリーナ)、畠山茂(バルトロ)。

公演概要↓
http://www.nikikai.net/lineup/figaro2022/index.html
オペラの散歩道↓
http://www.nikikai21.net/blog/2022/02/08-9999.html

64さーじょん:2022/03/13(日) 07:29:16
 当初はペーター・コンヴィチュニー演出「影のない女」の公演が準備されていましたが、疫病禍でスタッフが来日できず、急きょ代替としての上演。準備期間はとっても短かったと思いますが、演出家、指揮者、そしてキャストの皆さんの、この作品への愛情と作曲者への敬意が感じられて、とても好感を持った公演です。とくに演出、>>57-58の野田秀樹演出よりは相当に良かったと思います。
 大きな読み替えはありませんが、適度なアイデアというか、くすぐるようなネタが散りばめられていて、全幕通して音楽に寄り添うような演出。何よりも、歌手や合唱の動きの付け方が丁寧。さすがに振付家出身です。オペラ演出家では、こんなに上手くはできないだろうなあ。思い出してみると、宮本亜門の(二期会での)オペラ演出、ドン・ジョヴァンニ(2004年7月)、コシ・ファン・トゥッテ(2006年11月)、魔笛(2021年9月)、いずれも好印象だったので、僕的には「相性が良い」のかな。

65さーじょん:2022/03/13(日) 07:30:19
 歌手陣では、フィガロと伯爵のバリトン勢が立派な歌唱でした。スザンナは、冒頭こそセーブ気味でしたが、後半に進むにつれてパワーアップ。考えてみれば「出ずっぱり」ですから、最初から飛ばすワケにはいかないんですよね。第4幕のアリアにピークを持っていったのは、お見事!!! でもって今回初めて気付いたのですが、第4幕のスザンナのアリア、スッカスカの伴奏で、ほぼ声の力だけでストーリーをつくり上げていく歌なんですね。そういえばパミーナのアリアも、伴奏はスッカスカだなあ。
 久しぶりに聴く伯爵夫人の大村博美。一時期は新国立劇場に頻繁に出演していて、僕も何回か聴きました。すこし声が「たるんだ」感もあったけど、さすがの安定感。そしてやっぱり第3幕のアリアは僕的「涙腺スイッチ」でして。。。この演出では、カーテンコールの最後に登場したのは伯爵夫人でした。その他、ケルビーノ、マルチェリーナ、バルトロ、バルバリーナも健闘。
 指揮者、若手の中では人気者っぽいですね。テンポは速めでも性急さはなくて、歯切れの良い演奏でした。ダイナミクスの付け方にも感心。なぜか、やり過ぎ感とかあざとさは感じなかったなあ。同じやり方してても、指揮者によっては不快に感じることもあるのに・・・不思議なモノです。

66さーじょん:2022/03/13(日) 07:31:28
後夜祭↓
https://twitter.com/nikikai_opera/status/1492098300626886656
ゲネプロレポート↓
https://ebravo.jp/archives/111261

67さーじょん:2022/03/13(日) 07:32:14
花娘さんのブログ↓
https://ameblo.jp/piccoli-brillanti/entry-12725860178.html
当日の僕の書き込み↓
https://twitter.com/hogehoge2005/status/1492502605221679104
https://www.facebook.com/hogehoge2005/posts/2528889430577985


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