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1:2020/02/28(金) 20:02:27


2:2020/02/28(金) 20:38:50
早朝。
会話、電子音、駆動音、その他諸々雑音(カクテルパーティ)共をBGMとし彼らは学園都市サウザンドリーフに並び降り立つ。

「わぁ…」

吠與は感嘆の声を上げる。田舎育ちではないとはいえどこのような大都会に来るのは初めての経験であったからだ。
兄弟姉妹、皆皆よ、照覧あれ眼前には高層ビルの群れが千葉(せんよう)の如し。

「弁東西(こっち)だ、蒼蠅驥尾に付して千里を致す(ついてこ)い」

739が道を示す。

「急急如律令(いそぐひつようがある)。谷底より多段傘男(ヤツ)の健体か重体か、願わくば死体が浮上(あが)れば間違いなく前覆後戒(けいかい)される」

「要するに谷下に流れる河が奴をここに運ぶまでがタイムリミットってわけか」

マルマルは不敵に微笑む。

3:2020/02/28(金) 20:42:15
「でしたら円様には生徒会をウィンクラー様には図書部を取材していただくという形でよろしいでしょうか?」

ここまでくれば吠與にも状況のハードラック(まず)さがよくわかる。ザ・糞軍師シリーズ(ぶんさんからのこりつ)は死への飛翔へと同義だ。しかし断るにはあまりに不自然だ。

「分かった俺が生徒会へ行く。ウィンクラーはそっちを頼むぞ」

何事もないようにマルマルは受ける。内心は大きい舌打ち(V5)をしているだろう。

「う、うん」

動揺を隠しつつ頷くがやはり顔に少し焦りが見えるか吠與驚異。

「ありがとうございます!!こっちです来てください!」

少女に引きずられるように吠與は連れていかれる。

4:2020/02/28(金) 20:43:18
吠與が口を開く前にマルマルは肩を組み、なにやらしたり顔で告げる。

「どうせ贋作(イミテーション)共に四六時中追い回されてンだ。追手が多少増えたところで変わんねェって」

どうやら励ましているつもりのようだ。

「話を戻すがもう一つの目的は情報だ。学園都市ほどの機関となれば少なからず贋作(イミテーション)共や他の識別番号(ナンバー)に関する情報を持ってンだろ」

マルマルは目的の総括をする。濁乱や緊張を微塵も感じさせない堂々とした語り口だ。

「で、だ マルマル?」

「問題ねェ」

739に応えマルマルは人数分のサングラスと免許証のようなカードを取り出した。

「偽造した入区証だ。顔写真は無論ホンモノだが個人情報は出鱈目、名前も偽名だ。今のうちに覚えとけよ」

「んでこっちはグラサン型映像記録装置だ。とりあえず気になったところを視とけ。あとで何かに使えるかもしれねェ」

「通信機能はつけてねェぞ。認可外通信妨害術式をすり抜けられるような上等な物にしたらトラックに載せてく羽目になるからな」


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