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生ゴミ資料庫

820続き:2021/01/27(水) 13:42:20 ID:FZzMTY4A
8日で死んだ怪獣の12日の物語 | 7.31[FRI]
7.31[FRI]世界は愛でつながっているー斎藤工×のん×武井壮×穂志もえか×樋口真嗣!岩井俊二監督作品 映画『8日で死ん


のんが出ていることを知らず、というか岩井俊二が監督ということすら知らずに観た(どんな情弱の映画ファンかと自分でも思う)この映画で、のんは、まるで善き地球人の代表かのようにふるまっている。斎藤工も武井壮もひたすら自分にかまけているのに(演技がということではない、劇内での立ち居振る舞いがということだ)、のんだけ、そう、例えばグレタ・トゥーンベリのように、人類としてのふるまいを考えていた。その気負いが家族に折られるところもなんだか可笑しくて、岩井俊二の力の抜けた才気に、ああ、いい映画観たと、心少し浮き上がって劇場を後にしたのだった。

映画『私をくいとめて』|大ヒット上映中!
【のん=31歳おひとりさま】×【林遣都=年下営業マン】×【大九明子監督×綿矢りさ原作=『勝手にふるえてろ』】⇒⇒わかりみ深

そして『私をくいとめて』だ。私は大九監督のファンで、そして、この映画の撮っ散らかったような構造や、Aという存在や、林遣都のときどきおっさん臭のする若さや、もちろん、橋本愛とのダイアログ(『あまちゃん』は観ていないけど)や、語りたいことは山盛りあるのだが、ここは直ちに急所に向かおう。(とても「散歩」とは言えない。申し訳ない。けど、こっちだって緊張して最短距離を行くしかないのだ。申し訳ない。)

それは、映画のちょうど真ん中あたりに現れる。主人公のみつ子(のん)が、温泉ホテルのイベントで女芸人にエロがらみする客に、物申すことができず、中庭で落ち込みながら語るシーンだ。

みつ子はここで、これまでに女として受けてきた苦痛を吐き出すように、語る。聞き手も彼女自身だ。うまいこと体に触ってくる上司への嫌悪、それをかわした自分への憤り、もちろん、そこにはさっきエロがらみする客に何も言えなかった悔しさがある。そして、女性先輩の冷静な一言、その処世に対する怒り、その処世に嫌悪感をいだく自分へのいら立ち。

そんなすべてを叩きつけるように、丁寧になぞるように語るみつ子。

この時、僕は、自分が男として、完全に糾弾されているような、その場でごめんなさいごめんなさいと言いたくなるような、もうどうしていいかわからないいたたまれなさを覚えた。息がつまった。劇場でなかったら叫んでいたかもしれない。みつ子が僕を責めているのではないことはわかっている。いや、違うか、さっきエロがらみした観客を俺スルーしたよな。俺も同罪か。

おかしいでしょ。というか前パラグラフでは一人称も変わってしまっていたけど、その時、私は心内で、確かにそのように感じていた。映画を観ていることなど、その瞬間飛んでいた。まともな感性の男なら、多分ときどき感じることがある「男としての原罪性」に直に向き合わされてしまったのだ。(あわてて冷静な私として補足しておくと、この「男としての原罪性」を感じることを免罪符にしようとしている節がないか男は?という気はするのだが、それはまた別の話)

何なのだろう。こんな思いは『宮本から君へ』の蒼井優にも『閉鎖病棟 ーそれぞれの朝ー』の小松菜奈にも感じなかった(二人とも劇中でひどいことをされます)。あのひどさに比べればいかほどのことかということを、みつ子は、ある意味くどくどと語っているのに。

なぜ、こんなに直面させられたのか。


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