湘南碧空「My bonny lass she smileth」「Au verd boys je m' en iray」「Thus saith my Cloris bright」
◯不来方を聴いているような、アグレッシブで生き生きとした歌唱。英語のW子音を特徴的に、2曲目のフランス語も悪くない。3曲目の懐かしいウィルビーでAltの未熟さが露呈してしまい…。これがハーモニーの若干の濁りの原因か。ルネサンスのカノン形式など、ちゃんと押さえてはいるが。
湘南ユースクワイア「Tenebrae factae sunt」
◯神でさえ救いようのない絶望。この曲で描かれるのはプーランクの闇の旋律、闇の和音。決して中高では聴かれないのか。軽々しく反芻したくない旋律である。しかし美しいのは何故なのだろう。この世の神秘。ラテン語◎
TAMA STAR SINGERS「The Song We Sing」「The Battle of Jericho」
◯1曲目はアメリカカントリーミュージックが底流か。しかしナルベルドがアメリカらしからぬ?緻密な和声に仕上げている。そして今年度の課題曲M2にも取り上げられた「ジェリコ〜」。モーゼスホーガンのバージョンが格好いい。主旋律以外は伴奏のように歌い回したり、port、そしてSop solo絶叫…。こういうのも中高では聴けない。
Chor Muse et Lys「涙」「雨のあと」
◯響かせるポジションが分かっていて、ハマると音楽堂に心地よい爆音が生じる。それ以外、例えば速い部分ではそれほど鳴らないなど落差が大きかった…。
横浜国大Dancing Dolphins「My true love hath my heart」「Bring Me Little Water,Silvy」
◯ジョンラターとスマイリー(編曲)の珍しい2曲。ミュージカルや劇中の挿入歌のような…。爆音とか無縁な…ヒラヒラと優雅に舞い降りた妖精のような合唱。異世界のエルフの村を訪れたら、きっとこんな歓迎の音楽を聴かせてくれるだろう。