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東京都の合唱
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府中一/二
前時代的な発声は、今日高校でもあまり聞かれず、(講評で40,50年後の声、と
評されたのはたぶんここ)そういう意味では課題曲に合ってなさそうなのですが、
意外に聴かせる部分もあり、飽きさせない演奏。
して、この声質は古典「内なる遠さ」にはドンピシャ。課題曲で伸びのあった
ソプラノがなぜか自由曲で抑えられてしまったのは残念でした、もっと響かせ
てもよかったのに。
豊島岡
やはり文京シビックは残響が多いので言葉が聞き取りにくいものと納得しかけて
いたところ、豊島岡の課題曲を聴いて完全に嘘とわかりました。
言葉の表現と響きの両立が素晴らしく、「ぐしゃぐしゃ」の表現も◎。
展開の乏しさはテンポ感のよさと豊島トーンでねじ伏せてしまう説得力あり。
多少ソプラノが力む部分あり、そこは改善の余地ありか。
自由曲もこの学校の美質十分。「ん」の表現をもっときれいに、というのが
無理やり探した「ｹﾁ」。総合的には頭抜けた演奏であったと思います。
鶴川第二
豊島岡のあれほどの演奏を聴くと、あと呆けて上の空になってしまうものなのに、
直後に再び聴衆をぐっと引きつける演奏をやってのけるのが鶴二の底力か。
ピアノの蓋を大きく開けさせたのは声量に自信があるからなのだろうが、吉と出たか?
課題曲男声の声質がよく、溶け合いも混声ではピカイチなのだが、男声もう少し
バランス的に目立たなかった。展開も去年あれほどの仕上がりを見せた「友」と
比べるとまだまだで、改善の余地は大いにありそう。あと、ここの「ぐしゃぐしゃ」も○。
自由曲はこれまた鶴二に合った曲!すさまじいパワーと求心力で観客を引き込む
技は一流なるも、もっと緩急のメリハリと男声の存在感、あとソロはさっぱり
わかんなかったぞ!と、言いたいことは山ほどある。でも終わってみれば
スカッと爽やか大拍手。いいでしょう、一昨年の再現だ。どんどん進化してって
ください。
日野第一
課題曲力負けの印象。自由曲もハーモニーの精度が今ひとつで、消化不良の
感も。調整が間に合わなかった印象がありますが、ここはもともと実力の
ある学校。また次の活躍を期待します。
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