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あれるげん

84ラッキー:2003/03/30(日) 14:25
戻ってきた梨華ちゃんが、突然、部屋のドアを開けた。
思わず、アタシはその写真を落としてしまう。
梨華ちゃんの視線が自然とソコにいく。

「…あ…」
「あ、あ、あの…ゴメン…お、落としちゃって…」
梨華ちゃんは、顔を真っ赤にして、慌ててその写真と写真立てを元の場所に戻した。


…こういうときはどうしたらいいんだよお…
『アタシのこと好きなのー?』とか『この写真、いくらだったの?』とか
『もっといいのありますぜ、ダンナ』とか言ったらいいのかな…

なんか、なんか言わなきゃと思ったときに、
ふと、梨華ちゃんが持ってきたであろう、平べったい四角い包みが目に付いた。


「り、梨華ちゃん、こ、これ、何?」
アタシが指差してるものが、ソレだと気付いた梨華ちゃんは、
安心したように、その包みを開けた。

「…圭織姉ちゃんが、よっすぃーにって置いていったらしいの」
その中には、あの展覧会で飾られていたアタシの絵が入っていた、2枚とも。


「こ、こんなのもらえないよ!だって、買ったら高いんでしょ?」
展覧会に行ったあと、気になってインターネットで、飯田さんのことを調べてみた。
飯田さんの絵は、ホントに人気で、安いものでも数万円、高いのだと100万以上する。
しかも、このアタシの絵は、今回はじめて公になったものらしく、
評判もよくて、かなり高い値がつきそうだった。

「…圭織姉ちゃんにメールしてみるね」
アタシはボー然と、その絵を見ていた。
確かにすごくいい絵だと思う。
でも、アタシなんかが持ってちゃ宝の持ち腐れってヤツだ。


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