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(#´▽`)´〜`0 )<Let's レスぽんど!
71
:
第三回三遊亭円楽
:2002/11/30(土) 03:07
x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x
全員で七名の名無しヨッスィーがチャーミーをDANCEPARTYのPARTNERに
誘いに来てくれました。
x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x
>ヨッスィー60さん
( ^▽^)<左隣にはマリモワゼル矢口さんがいたりして(w
誘っているというよりも、哀願しているような感じがします。
へたれなヨッスィーも可愛いけど(w
>ヨッスィー61さん
( ^▽^)<マックスが今度オナカいっぱい食べさせてくれるって
言ってたの
捻ってあるのも解るし面白いけど、いまいち押しが足りないというか
なんというか……ダ、ダサいです(w
>ヨッスィー62さん
(#^▽^#)<……待ってる
うまい。当日は迎えに来るよ=PARTNERになってくれYO!、という思いが
この一言に込められているのが解ります。文句なしにお洒落です。
72
:
第三回三遊亭円楽
:2002/11/30(土) 03:08
>ヨッスィー65さん
(;^▽^)<……食べ物じゃないから……
これは困った、どこからこんな突飛な言葉が湧いてくるのでしょうか。
参りました。m(__)m
>ヨッスィー66さん
( ^▽^)<まだPARTNERは決まってないけど……で?
大事なのは次の言葉です。それだけだと確認で終わってしまいます。
ワンフレーズしか言えないのでそれを省いてでも次の言葉を書いて
欲しかったです。
>ヨッスィー67さん
(;^▽^)<大丈夫、間に合ってるから
SHYだからっていうのも解るんだけど、やはりちょっと厚かましく
聞こえる。それにストレートすぎるかな。
>ヨッスィー68さん
(;^▽^)<え? えっと……
うん、うまい。うまいけど、“当 然”は余計だったかな。
この場合なら、「約束、覚えてるよね?」だけの方が良かった……。
これならもう文句なしにお洒落です。“当 然”を付けたばっかりに
押し付けがましくなっちまっただよ。
73
:
第三回三遊亭円楽
:2002/11/30(土) 03:09
x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x
と言う訳で、今回のDANCEPARTY、チャーミーはヨッスィー62さんと
行くことにしました。るんるん
x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x
最優秀いしよし賞は“ヨッスィー62”さん
ユーモア賞は“ヨッスィー65”さん
そして、特別賞は“ヨッスィー68”さん
です。尚、今回の感想や意見などは、全て私の独断と偏見からの物ですので、
あまり真に受けないで下さい。見る人が見れは、今回賞のなかった人の方が
素晴らしいと言われるかも知れません。
余談として、
今回のお題はちょっと難しかったかな。一言でなかなか誘えませんよね。
ただ私は、「オ・ド・リ・ませんか!PARADISE」と書いてくれる人が
いなかった事が少し寂しかったです(w
74
:
名無チュウ
:2002/11/30(土) 03:10
第四回の円楽さん。
募 集 中 ! !
75
:
68
:2002/11/30(土) 15:56
特別賞ありがとうございますた。
当然って、押し付けがましく言うのがアフォな吉澤らしいなぁ〜とか思ったんですが、
よけいだったっすか。。。ショボーン
よーし!次回はがんばっちゃうぞ〜
76
:
管理人
:2002/12/01(日) 16:50
第 4 回 円 楽 さ ん
大 ・ 大 募 集 中 ! !
77
:
名無チャ〜ミ〜
:2002/12/08(日) 16:51
もうこれやんないの??
78
:
名無ハロモニ
:2002/12/10(火) 20:53
終 了 ?
79
:
名無しハロモニ
:2002/12/11(水) 00:11
誰か第四回の円楽さんになってくれる人いませんか?
80
:
65
:2002/12/11(水) 10:47
おお(w)選ばれてる!
嬉しいです。突飛な言葉はこの頭から…w
81
:
名無ハロモニ
:2002/12/12(木) 15:13
65さん、どうですか?やってみては?円楽?
82
:
管理人
:2002/12/12(木) 22:49
第 4 回 円 楽 さ ん
再 度 ! 大 ・ 大 募 集 中 ! !
83
:
jack
:2003/05/16(金) 14:54
管理人様に許可を頂き、ここにこっそりと短編なんぞを書いてみますた。
84
:
君をいた夏。
:2003/05/16(金) 14:55
コンクリートの上に降り注いだ水の、蒸発する匂い。
それは夏の匂い。
都会の中、どこかから聞こえてくるセミの鳴き声。
それは夏の音。
85
:
君をいた夏。
:2003/05/16(金) 14:56
「ねぇ、繋ごうよ。」
「え?何を?」
「だかぁらぁ。。」
そう言うと梨華ちゃんは右手をウチに差し出す。
「駄目だよ。」
ウチはそっけなくそう言って帽子を深く被りなおした。
だってここ街中だし・・・。
「分かってるよ。ただ言ってみただけだもん。」
所在無げな右手はブラブラと中を漂う。
86
:
君といた夏。
:2003/05/16(金) 14:56
なんでかなぁ。数多く言い寄る人達の中から
ウチはこの人を選んだ。
その事実に少し後悔する。
だって可哀相じゃん。こうやって人前で手も繋げない。
「その代わりオフの日は私とずぅーーーと一緒にいてよ?」
「んん?え〜と。なるべくは一緒にはいたいんですがぁ・・・」
そんな事してたらウチの親とか梨華ちゃんの親とかに怪しまれるじゃん。
じゃなくてもこれは『秘密の恋』
87
:
君といた夏。
:2003/05/16(金) 14:57
恐い。
もし私達の事が誰かに知られたら。
恐い。
世間は私達の事をただ弾圧するだろう。
汚いと罵るだろう。
そうなったら私達は離れ離れにされるだろう。
「よっすぃー。ずっとずっと一緒に居ようね。」
少し潤んだ目で帽子のふちからのぞく茶色の瞳。
なんか犬みたいで少し笑った。
笑ったついでに涙が出た。
深く被った帽子のおかげでばれずにすんだ。
88
:
君といた夏。
:2003/05/16(金) 14:58
『ずっとずっと一緒に居ようね。』
なんでかなぁ。なんでそんなにウチのこと好きかなぁ。
梨華ちゃんならカッコ良い人だって優しい人だって
よりどりみどりじゃん。
なのになんでかなぁ。『女』の私を選んでしまって。
娘。に入ったのがいけなかったのかな?
同期だったのがいけなかったのかな?
手を握ったのがいけなかったのかな?
抱き合ったのがいけなかったのかな?
『キス』したのがいけなかったのかな?
89
:
君といた夏。
:2003/05/16(金) 14:58
苦しい。苦しい。苦しい。
どうして駄目なの?
ただ好きなだけなのに。
ただ一緒に居たいだけなのに。
「梨華ちゃん。」
「ん?」
ごめんね。
「梨華ちゃん。」
「何?どうしたの?」
でも好きなんだ。
「ただよんでみただけ。」
「なにそれ・・・あ、分かった。」
そう言って梨華ちゃんは笑う。
その笑顔すら今のウチにとっては悲しい。
90
:
君といた夏。
:2003/05/16(金) 15:02
「お腹、すいたんでしょ?」
もうすぐ夏が来る。
せめてこの夏が終わるまでは、
どうか一緒にいられますように。
「何が食べたい?又ベーグル?」
「何でもいいよ。」
泣いてるのが分からないように。
眠くもないのに欠伸した。
91
:
(0`〜´0)よすボーン
:(0`〜´0)よすボーン
(0`〜´0)よすボーン
92
:
君といた夏。
:2003/05/16(金) 15:03
あなたを愛している。
それはきっと許されざるウチが侵した、
救い様のない『大罪』
君といた夏。
そして、罪にまみれた私達。
93
:
jack
:2003/05/16(金) 15:05
あわわわ。二重投稿したうえに題名間違えてるし。。鬱
管理人様ありがとうございました。またちょくちょく書かせて
下さい(w
94
:
jack
:2003/05/20(火) 17:14
性懲りも無くもう一つ。
95
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:16
鏡の向こうの君に重ねた手のひらは、いつも冷たいガラス窓。
空はね、いつも晴れてたよ?
どこまでもどこまでも澄んでいたよ。
でも、
彼女の空は雨だったかもしれない。
冷たくて、重い滴で、滲んでいたのかもしれない。
今となっては確かめる術もないけど。
96
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:16
ピンクの発言。
『こんにちは。今日はどんな一日でしたか?』
ベーグルの発言。
『いつもと同じ。朝起きて、バイト行って。』
ピンクの発言。
『そっか。私も同じ。朝起きて学校行って。』
ベーグルの発言。
『でもさ、日本じゃないってだけで何か違うよね。』
97
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:17
ウチが彼女と知り合ったのは無機質な機械を通して。
よくある話。よく聞く出会い。
いわゆる
『友達出会い系チャット』
最初は複数の人達の中の一人だった。
つまらない日常を少しでも変えたくて。
刺激のある会話を求めて。
本当のウチを誰かに知ってほしくて。
98
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:19
そんな日が続いたある日。
いつものようになんとなくパソコンを立ち上げると、
そこには彼女一人。
ピンクの発言。
『こんにちは!一人だけで寂しかったよぉ〜。』
初めての二人だけの会話。何故か少しドキドキした。
ベーグルの発言。
『二人きりって初めてだね。ちょっとドキドキする。』
でもまさかその時は思いもしなかった。
顔も本名もしらない誰かを、
とても好きになるなんて。
胸が焼けそうになる程。恋焦がれるなんて。
99
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:19
それからはよく、二人だけで話すようになった。
話す?
違うな。正確には『文字を交わす』か。
100
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:20
文字を交わしながら、彼女の色々な事を知った。
彼女のいる場所が日本では無い事。
家族の事で悩みを抱えている事。
彼氏はいないという事。
勿論好きな色はピンク。
楽しかった。ウチは口下手で思ったように感情を表に
出すことが苦手だったけど。
彼女には素直になんでも話す事が出来た。
101
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:21
そして。
『ベーグルさんは男の人ですか?女の人ですか?』
『どっちだと思う?』
ただ軽い気持ちでそうキーボードに文字を乗せた。
『男の人だったらいいな。だって。。』
軽い衝撃が体を抜ける。
『好きになっちゃったから。。』
よくある話。よく聞く出会い。
102
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:23
ウチはどしていいかわからず。
そのまま固まってしまった。
馬鹿げている。だって。顔も知らない。名前も知らない。
それに相手が男か女かも分からないのに『好き』だ。なんて。
だけどどうしてだろう。胸が痛い。
『ごめん。私。女。』
遊び半分で嘘を付くつもりはなかった。
これで終わりだと思った。
そう思うと悲しかった。
そう。悲しかったんだ。
『そうなんだ。。。』
103
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:24
画面が滲み始める。パソコンが壊れたのかと思った。
でも違った。ウチは泣いていたんだ。
『ごめんなさい。でも好きです。』
今度は直ぐに返事を出した。
『ごめん。私も好き。』
画面の文字達はいつまでもいつまでも滲んでいた。
104
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:25
ウチは初めて、自分を理解してくれそうな人に
出会った気がして、性別とか場所とか、そんな事は別にして、
彼女を好きになっていたんだ。
いつの間にか。自分でもよく分からない。
105
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:26
それからは甘く甘美な言葉達の羅列が続いた。
本名も教えあった。
『石川梨華』
それが彼女の名前。
私達は画面に向かい合い、そこに居るだろう
相手を想像しながら会話を交わした。
幾日も幾日も。
悩みを聞き、相談にのり。
そして時々梨華ちゃんは『大好き』と言ってくれる。
ウチは初めて、誰かに必要とされる喜びを感じた。
106
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:27
でもそれは、ただの『錯覚』だったのかもしれない。
107
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:27
日増しに不安が募っていく。
当たり前だ。分かっていた事だ。
理由は簡単。
会えないから。
触れないから。
相手の目を見ながら言葉を交わせないから。
苦しいよ。
不安で心が壊れそうだよ。
でもそんな事言えない。
無理だって分かっているから。
108
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:28
不安が膨らむとウチは無意識に鏡を覗く。
目を閉じて触れた事の無い梨華ちゃんの体温を想像する。
送付されたファイルの中の彼女の笑顔を浮かべる。
一瞬だけ隣に居るような気分になる。
だけど目を開けると、やっぱり君は居ない。
109
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:29
だから言ったんだ。
どうしようも無く我慢出来なくて。
言うつもりの無い言葉を文字にした。
『会いたい。』
暫く返事は返ってこなかった。
そして。
『無理だよ。ここ、日本じゃないし。』
あまりにも予想通りの言葉に笑った。
少しネガティブな彼女。
それでも言ってほしかった。
『私も会いたい。』
って。
110
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:30
でも、それからはそんな事を言うのは止める事にした。
だって嫌われたくないじゃん。
重いものを背負わせたくないじゃん。
ただ『好き』だった。
それだけが全て。
それだけが理由。
111
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:31
『今日ね、クラスの人に告白されちゃった。』
『そうなんだ。』
キーボードを打つ指が震える。
『どうしよう?』
どうしよう?どうしてほしいの?
(ウチがいるんだから断りなよ。)
そう言ってほしいの?
だけどそんな事言えない。
『好きにしなよ。』
我ながら最低な言葉だと思った。
『ひとみちゃん。私の事なんか真剣に考えてないんでしょ。』
『そんな事ないよ。』
『嘘。』
112
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:32
彼女は泣いているのだろうか。
遠い遠い異国の地で。
一人でひっそりと泣いているのだろうか。
そう思うと胸が軋んだ。
これが恋愛?
嬉しくも無い。楽しくも無い。
今はただ苦しいだけ。
もう限界だった。
『梨華ちゃん。私達。友達に戻ろう。』
それが正しい事だと思った。
『いいよ。』
これはウチの我侭?彼女の我侭?
113
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:33
ウチは鏡の前で目を瞑る。
だけどもう。君の姿は浮かんでこない。
だから変わりにファイルを開けて、
君の笑顔を見つめた。
滲んだ君の笑顔。
嗚咽が喉の奥から絞り出る。
どうしようも無い気持ちを押し殺そうと、
自分の胸の辺りを押さえつけた。
好きなんだ。
ウチは弱いの?だから此処にいるの?
これは間違えた恋なの?
現実身を帯びていない、バーチャルな世界。
こうなる事はあたり前だったの?
彼女が悪いの?ウチが悪いの?
114
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:34
そんな事はもう、どうでもいい。
ただ好きなんだ。
どうしようもなく。
一片の欠片の疑問も無く。
ただ好きなんだ。
だけど。
さよなら。
サヨナラ。
115
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:35
今日も空を見上げる。
この広い(狭い?)地球の何処かに
梨華ちゃんは存在している。
昨日久しぶりに彼女からメールが来た。
『好きな人が出来きました。』
たったそれだけの短いメール。
ウチも短いメールを返した。
『よかったね。幸せにね。』
116
:
見えない鏡。滲んだ君。
:2003/05/20(火) 17:36
梨華ちゃんの居るその場所が、
どうか同じ天気でありますように。
雲の無い晴天でありますように。
意味も無くそう願った。
少し哀しい。一つの恋の物語。
117
:
jack
:2003/05/20(火) 17:37
ありがとうございました。
118
:
名無し( `.∀´)
:2003/05/22(木) 01:46
性懲り無いでください。
119
:
(0`〜´0)よすボーン
:(0`〜´0)よすボーン
(0`〜´0)よすボーン
120
:
管理人
:2003/05/31(土) 12:47
↑管理人のミスです。。。スイマセン。
jackさん。ありがとうございました。
次もよろしくです。(0^〜^0)
121
:
jack
:2003/05/31(土) 21:23
ああああ上がっている。。。と激しく動揺したのは内緒。
122
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:24
どの位ウチの事好きなの?
どの位ウチの事が必要なの?
ねえ、いつか居なくなる時が来るのかな?
123
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:24
柄にも無く神様なんぞに祈ってみる。
アーメン。
ウチは今日も、不誠実な言葉達を並べる。
『大好きだよ?』
『一番好きだよ?』
『可愛いね。』
全部本当なのに。
ちゃんと伝わってはいないようで。
どの位想っているのか、あなたは知らない。
124
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:25
『ねえねえこの間、保田さんがね・・』
今日、スタジオで拾ったライター。それを、手の中で弄ぶ。
カチカチ。
『よっすぃーはさ、赤と黒どっちが好き?』
目の前に小さな炎が上がる。
真っ暗な部屋の中、その明かりが映し出すのは
見慣れた自分の部屋。
子供は火遊びをしてはいけません。
それとも
子供が火遊びをしてはいけません。
はて、どちらが正しいのでしょう?
125
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:26
『よっすぃー聞いてる?』
その言葉に、一つ息を呑む。
「ちゃんと聞いてるよ。」
半分本当。半分嘘。
半分は聞いてる。半分は上の空。
126
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:26
心が少し乾いたなと思う時。
いつも梨華ちゃんの泣き顔を思い出す。
涙は体の不純物って言うけど。
それは本当に透明で、無色透明で。
ウチの心がほんの少し潤うんだ。
127
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:26
世界は混沌としていて、
毎日毎日たくさんの人が無駄に血を流して。
そんな事を考えて憂鬱になった時。
ふと梨華ちゃんの笑い顔を思い出す。
そこには、この世の楽園が見え隠れする。
ウチはほんの少し安心するんだ。
128
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:27
この時が永遠に続けばいいのに。
勿論そんな事許される筈も無いけど。
許サレル 筈 モ 無イ ケド。
129
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:28
何の為に生きてるの?
何の為に歌っているの?
全ては君の為に。
そんなの嫌だ。
自分の為だけに笑いたいんだ。
自分の為だけに涙を流したいんだ。
どうして駄目なの?
どうして出来ないの?
130
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:28
『それでね。』
そんなウチの心の混乱とは裏腹に、
梨華ちゃんは話続ける。
ウチは火遊びにも飽きてライターを放り投げた。
『今日お空に虹が掛かってたの。すごく綺麗だったの。』
虹?虹って何色だっけ?
「虹って何色だっけ?」
『え?え〜と、そー言われると・・え〜とえ〜と。』
赤、青、黄色。それは信号か。
「ねぇ梨華ちゃん。ウチの事好き?」
「え?はっ?」
131
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:29
それから暫くの沈黙。
だけど別に不安になんかならない。
だって普通嫌いな人に電話なんかしないでしょ?
『う・・うん。』
ほらね。誰にでもそう答えるんだよ。きっと。
八方美人だからね梨華ちゃん。
「よかった。」
じゃないと救われ無い。救いようがない。
神様が本当にいたとしても、この想いは成就はしないんだろうね。
だってこれは背徳にも似た行為。想い。
132
:
虹のような光景
:2003/05/31(土) 21:29
『よ、よっすぃーは?よっすぃーは私の事好き?』
誰ヨリモ 何ヨリモ。
「うん。」
『よかった。』
目を閉じると、虹のような光景。
何色かも思い出せないけど、ただそう思ったんだ。
真っ暗な部屋の中で。虹のような光景。
それは一体、どんな光景なんだろう。
133
:
jack
:2003/05/31(土) 21:30
ありがとうございました。
134
:
名無し( `.∀´)
:2003/05/31(土) 22:38
せっかく書いてくれてるんだから上がってる方がいいんじゃないですか?
2頁目だと見つけ辛かったよ。
135
:
jack
:2003/06/04(水) 21:46
134>すみません。自分の作品は暗くて痛めが多いものですから。。
そして又、暗くて痛い短編を。。あわわわ。。
136
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:48
雲一つ無い晴天。
意味も無く、ベランダから手の平を太陽に透かしてみる。
頑張って頑張って頑張っても、
取り返せないモノ(人)がある。
たくさんの人がウチを傷つけたり、けなしたり、
褒めたり、笑いかけたり。
だからウチはいつもヘラヘラと笑って見せる。
137
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:49
『何考えてるか分からないね、あの人。』
ヒソヒソと喋っていた誰か。
ただ、少し胸がチクリとした。
オ前ラニ何ガ解カル。
心をえぐる数々の思い出。
半分になったスイカを、銀のスプーンで掬うように。
その傷は段々広がっていって。
いつそれが空っぽになってしまうのか、
そんな事をボンヤリと考えて、又ヘラヘラと笑う。
138
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:49
ふざけて周りの人達をからかい、
誰かれかまわず抱きしめる。
寂しいから。
誰も慰めてくれないから。
誰も本当のウチになんて興味ないから。
『皆消えて無くなれ。』
そう心の中で叫びながら、
今日もヘラヘラと笑う。
139
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:50
あの人は言った。
人の気持ちは簡単に変わる。と。
今は好きでもいつかは変わってしまう時が来る。と。
永遠なんて存在しない。と。
だから言ったんだ。
『ウチの気持ちは変わらない。絶対に変わらない。だからお願い。
お願い・・・側に居て。』
って。
何だか酷くカッコ悪いね。
140
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:50
「吉澤さん。吉澤さん。」
「ん・・・?」
あの人の夢を見ていた気がする。
何の夢も見ていなかった気がする。
あれからもう五年も経つのに。
「こんなとこで寝ちゃ駄目だよぉ。」
目を擦りながら体を起こす。
「あぁ〜ウチ寝てたんだぁ〜。」
誰も居なくなった倉庫の中。
今日も一日此処で働いた。
何の為?
生き延びる為?
141
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:51
「皆は?」
「仕事終わらせて帰っちゃった。」
同じ職場の同僚。石川梨華。
と言ってもウチはアルバイト、彼女は社員。
ポツポツと言葉を交わす程度の関係。
「ほら、起きて。一緒に帰ろ?」
そう言って彼女はウチに手を差し伸べた。
何故だかそれが、異様にウチの心を揺らした。
「石川さん。側にきて。」
「え?何?何て言ったの?」
少し間の抜けたような石川さんの表情。
ウチは差し出された手を強引に引っ張り、
自分へと引き寄せた。
「寂しいんだ。すごく。」
142
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:52
どうしてそんな事を言ったのか。
どうして彼女にそんな事を言ったのか。
「お願い。少しでいい。このままでいて。」
石川さんは少し身じろぎした。
それでもウチは腕を緩めようとはなかった。
「吉澤さん。自分が何言ってるか分かってる?」
143
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:53
静かに心なし冷めた声音が耳元に響く。
体は密着したまま。その体温だけを感じる。
「分からない。」
そう言って石川さんの体を更に強く抱いた。
どの位そうしていただろう。
石川さんが急に体を離した。
体は密着したまま上からウチを見下ろした。
「吉澤さん。何がそんなに悲しいの?」
次の瞬間には彼女の頭を押さえつけて、
噛み付くようなキスをしていた。
144
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:53
癒せない傷なんてない?
あるよ。ほら。此処に。
145
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:54
それからウチと石川さんの奇妙な関係が始まった。
あんな事があった次の日も、石川さんは以前と同じ
態度でウチに接した。
彼女は何も言わず何も聞かず、
いつも側に居た。
だから一度だけ聞いた事がある。
『ウチ、女だけどいい?』
彼女は何も言わずうっすら笑った。
146
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:55
初めて体を合わせた時。石川さんはウチのお腹にある
古傷をうっすらと撫でた。
「これ、どうしたの?」
「刺された。」
嘘を付いた。
本当は自分で刺した。
「そう・・。」
お酒の力を借りて、見せつけるようにあの人の前で。
あの人に刺されていたなら、どんなに良かっただろう。
どんなに幸せだったろう。
147
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:55
でもあの人は、ウチに何も残してくれる事は無かった。
何も。何も。
塞がらない傷だけがその虚無感を現実とさせる。
もうこの世に求めるものなど何も無い。
148
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:56
最後の最後まで、ウチの気持ちが変わる事は無かったのに。
だから『ごめんね』じゃなくて。
こう言ってほしかった。
『ありがとう』
って。
だってウチの気持ちは変わらなかったよ?
こんなに離れてしまった今もまだ。
だからこそ離れていったのかな?
ウチのこの気持ちが鉛のように重かったから。
149
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:57
「っ・・ん。よ、吉澤さ・・ん。」
荒い息と共に紡がれる石川さんの声。
「何?」
何の感情も帯びないウチの声。
「わた・・しの・・事・・・・」
あの人は今。何処にいるんだろう。
「す・・き・・?」
150
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:57
すき?ウチが石川さんを?
さぁ、どうだろうね。
多分きっと。好きでも嫌いでもない。
だけど今は。ただ。
「一緒に居てほしい。」
寂しいから。
石川さんの頬を涙が一筋伝った。
151
:
I’m With You
:2003/06/04(水) 21:58
ごめんね。石川さん。
この世でたった一つの『愛』は、
あの人に捧げてしまったから、
もうウチは誰も愛さないって決めてるんだ。
だけどもう少し側に居て。
もう少しあの人の代わりでいて。
ごめんね。
152
:
jack
:2003/06/04(水) 21:59
続きます。
153
:
名無し( `.∀´)
:2003/06/05(木) 00:37
(・∀・)ノ イイ!! (・∀・)ノ イイ!!
これすごくいいです!!
続きが楽しみでなりません。
石川さんは吉澤さんを救うことが出来るんでしょうか?
154
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:48
あの人と結ばれないなら。
もう生きている意味なんて無い。
155
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:49
「吉澤。」
倉庫の中のダンボールをフォークリフトに移動している最中。
誰かに名前を呼ばれた。
振り返るとそこには、主任の保田さんが立っていた。
主任が倉庫に顔を出す事は滅多に無く、
揚げ句にアルバイトに声を掛けるなんて今迄に無かったから、
皆の視線が一斉にウチに釘付けになった。
「ちょっといい?ここじゃなんだから。」
「はぁ・・。」
ウチは促されるまま、保田主任の後を追った。
156
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:50
連れて来られたのは倉庫の裏。
薄暗くジメジメしていて、ウチは此処が嫌いだった。
「今日石川が休んでるんだけど、あんた何でかしらない?」
確かに今日は石川さんの姿を見ていない気がする。
だけど石川さんが出勤していない理由なんて、
ウチに分かるわけもない。
毎日連絡を取っているわけでもない。
彼女から連絡を寄越す事なんて滅多に無い。
人肌が恋しくなった時。
あの人の夢を見た時。
ウチの方から連絡する。
157
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:50
「さぁ・・。ウチには・・。」
考えても分からないから、正直に答えた。
「そう・・。あの子が無断で休むなんて珍しいから何か
あったのかと思ってね。」
だけどどうしてウチに聞くんだろう。
それもこんな場所で。
「あの、どうしてウチに聞くんですか?」
保田主任の視線が泳いだ。
158
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:51
「えーと、ぶっちゃけあんた達付き合ってるんでしょ?」
付き合ってる?誰と誰が?
ウチと石川さんが?
「何の事か分かりませんが。」
保田主任がウチの肩をポンポンと叩いた。
「別に私はそういう偏見の目は持っていないから大丈夫。」
「いえ、本当にウチ何の事だか・・。」
頭の中が完璧に混乱してきた。
どうして保田主任がウチと石川さんの事を。
159
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:52
「も、もしかして私の勘違いだった?うわぁ、恥ずかしい。
お願い、この事は忘れて?」
言葉通りに顔を赤らめ、謝りながら保田主任は踵を返した。
ウチは暫く呆然とその場に立ち尽くした。
160
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:52
石川さんが保田主任に喋った?
私と吉澤さん実は付き合っているんです。って。
吉澤さんに突然キスされたんです。って。
保田さんは私達を変な目で見たりしないですよね。
って。
最低だ。
161
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:53
いつウチが付き合っているって言った?
いつウチが石川さんの事好きだって言った?
勝手に保田主任に話して、
どうせ悲劇にヒロインぶって、言いふらしてるんでしょ。
女同士なんてありえないですよね?
って。
162
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:54
失敗した。ウチもウチだ。
石川さんで寂しさを紛らわそうだなんて間違えていた。
あの人はあの人でしかないのに。
163
:
I’m With You
:2003/06/05(木) 20:54
ウチは仕事を放り出して石川さんの家へと急いだ。
164
:
jack
:2003/06/05(木) 20:55
続く。
165
:
オガマー
:2003/06/06(金) 17:43
おもすろい!
がんがってください。
166
:
名無し( `.∀´)
:2003/06/06(金) 18:31
すっごい面白いです!!
続きが気になります!!久々に名作の予感がします!!
167
:
I’m With You
:2003/06/06(金) 23:22
もう一度言って。
愛してる。って言って。
168
:
I’m With You
:2003/06/06(金) 23:22
見慣れた景色の中、ウチは汗を滲ませて走った。
いつも会うのは彼女の家。薄汚れた二階建てのアパート。
どうしても石川さんをウチの部屋に迎える事は出来なかった。
五年前、あの人と住んでいた部屋。
あの人が出て行った日から、ずっとそこに住んでいる。
突然居なくなった日から今迄、
信じて待っている。
ウチの元に帰ってくると。
絶対帰ってくると。
169
:
I’m With You
:2003/06/06(金) 23:23
こみ上げてくる怒りと、吐き出す荒い息が、
ウチの思考を麻痺させる。
五年前へとリンクする。
酒びたりだったあの時。
飲んで酔っぱらっている時は、
天国と地獄を行ったり来たり。
別れを告げられるのが恐くて、顔を合わせるのが恐くて、
いつも車の中で飲んでいた。
それが暗い駐車場だったり、
住宅街のど真中だったり。
170
:
I’m With You
:2003/06/06(金) 23:23
シュチュレーションはバラエティーにとんでいた。
その中でも一番のお気に入りがドライブをしながら。
車間距離も取れない位グラグラになりながら運転している時が、
一番楽しかった。自分で自分の命を握っていると感じた。
そんな極限の世界。
すべてがウチに手のひらの中で踊っているかのように。
勿論それは、
アル中的妄想。
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