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霧が晴れた時―BAD KIDS―

124島唄:2002/10/04(金) 05:19
「ちょっとした事件に巻き込まれたことがあったの。
 ううん。ちょっとじゃないわね。殺されそうになったわ。
 可笑しくない?自殺考えてた人間がさ、必死で助けを求めてたのよ?」

私は完全に瞳を閉じた―。

「そこに先生が現れた。大ケガしながらアタシを助けてくれた。
 気がつくと病院のベットで。虚ろな目が最初に捉えたのが…
 体中、包帯だらけの先生だった。ああ、この人は本当にアタシの事を
 心配してくれてる、この人には勝てないって思ったわ。
 それからのアタシは変わった。そして目標を見つけたの…。」

「…教師、になるってゆう、目標…ですか?」

私は目を開き、震える声で問いかけた。
先生はニコリと笑い、首を縦にふった。
私は泣きそうになった。
目頭が熱い。
お腹の底からこみあげる熱い感情。
足元も震える。
自分がここにいる事が恥かしくなった。
今すぐ太郎が引っ張る車から、私ははってでも
逃げ出したかった。
笑われてもいい。
とにかく…逃げ出さないと…。


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