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霧が晴れた時―BAD KIDS―
102
:
はいさい。
:2002/09/02(月) 19:14
あたしはそれを受け取り、乾ききった口に
持ってゆき、一滴も残さず飲み乾した。
少しどころではなかった。
本当は唇も喉もカラカラに乾いていた。
枯れ木に水を与えてくれた松浦さん。
ありがとう。
キレイに花を咲かせます。
「もぉ、一杯いかがですか?」
「あ、いいんですか?いただきます。
ちょっと変わった味がしますね。美味しいけど。」
「シーグヮー茶って言うんです。良かったぁ、気にいってもらえて。」
変わったイントネーション。
サワサワと風が吹く中、あたしはまたお茶を飲み干した。
喉がカラカラだったせいもあってか
今まで生きてきた中で最高の味がした。
暑かった体の熱が、みるみるスーっと引いて、
何とも言えないような感覚に陥る。
それが妙に気持ち良くて、あたしはコップを持ったまま
目を閉じた。
隣に座っていた松浦さんは何も言わずにいる。
風に揺らされ、さとうきびや葉っぱの触れる音。
鳥達の楽しげな唄―。
ここには自然と人とを守る大きな神様がいるんだ。
静かにあたしの耳に優しく入っていくのだった。
――――――――――
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