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SX-7Ⅱカスタム

97でしべる:2019/05/07(火) 23:31:59 HOST:210-170-11-218.east.fdn.vectant.ne.jp
SX-7ⅡCustom情報(1979年カタログより)

柔らかな大地をピアノのリズムで煙らせながら
淑やかにいつ止むともなく降りしきる銀糸の雨
ブラームスの秘曲、ヴァイオリン・ソナタの一番などを
これで聴きたいと思わせるスピーカーが少なくなったようだ。
オーディオの進化を認めながら
心の片すみでは言葉にならない何かが失なわれてゆくもどかしさを感じる。
本当にそうなのか、それとも私のほうが変わったのだろうか?
この道に足を踏み入れて幾年かが過ぎれば
ふとそんな疑念にかられるときがあるものです。
何が変わってゆくのか、これはとてもむずかしい問題で
いくら自問自答してみてもやはり言葉は出てこないように思われます。
やがていつの日か、歴史が回答を出してくれることなのかも知れません。
少し見かたを変えて、世の中の流行に振りまわされず
我が道をゆくという意味でなら
たしかにそうしたオーディオ機器は多くはありません。
しだいに減ってきていることも事実です。
スピーカーで我が道をゆくまれな例をさがすとすれば
日本ではSXシリーズが代表にあげられるでしょう。

美しい細やかな音質と自然な音場再現で
多くの人々を魅了してきたソフトドームのSX。
わけてもSX-7Ⅱ型は、先代のSX-7型以来5年ぶりに
30数項目の改良をくわえた最高級モデルです。
しかし、独自のノウハウを秘めた
ソフトドーム・ユニットの技術は変わりません。
たとえば伸縮を妨げないルーズバインドの織布基材
そして成型したドームに刷毛で粘弾性剤を塗りこみ、自然乾燥させ
もみほぐし、もういちど粘弾性剤を塗るといった手づくりの工程。
開発当初、これ以上のソフトドームはあり得ないと結論された
前近代的な製法は、今日も変わることなく受けつがれています。
変えれば改悪になる、真似をしようにも真似られない。
そんなカンどころを持つ技術が、SXを異例のロングセラーに育てあげ
SX-7Ⅱの遥かに透明な世界を築いたのです。
クラシック音楽を中心に長時間じっくり聴きこめる味わい深いスピーカー。
そのための明確な其音再現と広いFレンジ、Dレンジ
あざやかな音像定位とそしてゆたかな広がり、奥行感。
SX-7Ⅱ型は、類まれな完成度で音楽の香りを格調高く再現する
熟成のスピーカー・システムです。さらに今、栄光のソフトドームは
ヴァイオリンカラーの典雅なキャビネットに囲まれたCustomへ。

1972年に初代SX-3が誕生して、地道な改良を重ねて今日まで第一線に生き続け
その数は総計60万台にもなりました。世界的にみても珍しい記録ではないかと思います。
これを記念して、シリーズトップ機種であるSX-7Ⅱに晴れ着を着せ
SX-7ⅡCustomと名付けて発売することにいたしました。
Customだけの特長をあげますと、まずキャビネットの表面仕上げが楓材のニス塗りとなっています。
これはヴァイオリンやチェロなどの弦楽器にならった仕上げです。
この変更とともにスピーカーユニットも特別にセレクトし、黒の光沢塗装で仕上げています。
スプルース仕上げのオリジナルと本質的な差はないわけですが
スピーカーの場合キャビネットの表装と音色のニュアンスは無関係ではありません。
SXが室内楽などをじっくり味わうに足る大人のスピーカーであることは
今日までの客観的な評価が証明しています。かといって限られたジャンルの音楽だけを
得意にするスピーカーでもないことは、60万台という数字が示しています。
ビッグバンド・ジャズのディジタル録音にSX-7Ⅱが
メイン・モニターとして使われた例もあります。
SXはいわゆる往年の名機ではありません。むろん最新流行のシステムとも違います。
それは、広い視野と柔軟な心でオーディオの推移を受け入れつつ
しかも生まれながらの土壌に深く根ざして年々実りのゆたかさを増す
樹木のように成長してきたスピーカーです。
SX-7ⅡCustomは、そのなかでも格物の丹精をこめた
60万個目の果実ということになります。

以上、カタログより抜粋


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