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汎用記述スレッド 2

1言理の妖精語りて曰く、:2007/06/07(木) 23:22:10
この場所は特に制限を設けない総合記述スレッドとして汎用的に扱います。
ここに記述された文章が神話を構成する断片となります。

前スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1140326832/

975言理の妖精語りて曰く、:2018/06/30(土) 03:32:09
「おのれ、あのハゲオヤジめ…最後の一機が知的外装だったとはね」
歯噛みするミヒトネッセ。並の知的外装ならまだしも、ガルダ博士が作った知的外装とあれば話は別だ。さすがの完全奉仕家具も苦戦は免れないはずであった。

アクィラちゃんはミヒトネッセの一言を聞き逃さない。
「ハゲオヤジだって? お前、ガルダ様のことを何も知らないくせに、知ったかぶりするんじゃねえっ!…しちゃだめなんだから!
ガルダ様のことを馬鹿にしていいのはトリシューラ様だけなんだからっ!!」

976言理の妖精語りて曰く、:2018/06/30(土) 04:53:15
アクィラちゃんの胸からエプロンがはじけ飛んだ。アクィラちゃんの怒りで燃えるままに、ミヒトネッセに向かって飛んでいく。
「ブレスト・ファーイアッ!」
「くぅっ」
間一髪でよけたミヒトネッセだったが、スカートの端が焼け焦げてしまっていた。
「ああっ、なんたること。ラク様から頂いたメイド服に焦げ跡が―――」
「よそ見をするなっ! ルゥストゥ・ハリケーン!」

977言理の妖精語りて曰く、:2018/06/30(土) 05:16:06
突如竜巻が吹き荒れ、アクィラちゃんの体が四散した。腕が、脚が、弧を描きながらミヒトネッセに向かっていき、何度も何度もぶち当たる。四肢の猛攻の前に、ミヒトネッセは立っていられない。膝をつくミヒトネッセのメイド服はなぜかドロドロに溶けていた。ますます勢いを増す風は土煙をはらんでミヒトネッセを包んでいく。
やがて風は収まり、土煙の中から五体満足なアクィラちゃんが現れた。
「完全奉仕メイドとか言ったな、どこへ隠れた?」
周囲を見回すアクィラちゃんの後ろからミヒトネッセがとびかかった。しかしアクィラちゃんの反応は早い。
「甘いわ! ミサパンくらえ!!」
純白のミサイルがスカートの下から現れ、腰ごと飛んでいく。その奇妙なヒップアタックはミヒトネッセの頭をもろに捉えた。中空で三回転半ののち地面にたたきつけられるミヒトネッセ。
ミヒトネッセの頭の中にはがんがんと鐘の音が響いていた。もう彼女は二度と立てないのだろうか。そう思わせるほどの時間、彼女は横たわっていた。
「甘いと言ったろう」

978言理の妖精語りて曰く、:2018/06/30(土) 05:27:20
そんな二人の激戦が続く採石場を、崖の上から見続ける者がいた。色眼鏡を押し上げ、傷つき倒れたメイドを注視する。
「ミヒトネッセよ……お前の力はその程度ではないはずだ……立ち上がれ」
その者は禿頭ではあったが、声にはどこか女性的な響きがある。
「立つんだ…そして叫べ、あの言葉を……」

アクィラちゃんは口をゆがめて笑った。
「勝負あったな」
「…………ドライブ」
「ん?」
禿頭の観戦者とミヒトネッセの声が重なる。
「オーバードライブ!」

979言理の妖精語りて曰く、:2018/07/01(日) 09:13:18
どこからともなく、エスニックな変身音が流れる。
その音楽のrhythmと共に、ミヒトネッセは新たなるメイド服をまとっていた。

「説明しよう!ミヒトネッセはピンチに追い込まれると
オーバードライブと呼ばれる超強化形態に移行することが出来るのだ!」

980言理の妖精語りて曰く、:2018/07/01(日) 19:39:13
驚きうろたえるアクィラちゃんの前で、ミホトネッセは格好良くポーズをとって自分の身体を見せつけ始めた。
新しい強化形態のお披露目である。
そもそも、メイド服には、元々「客人に主人のリッチさを見せびらかす」という主旨も含まれている。
一流のメイドを自認するミヒトネッセにとって、タイミング良く格好良いポーズをキメることなどは、造作もなかったのだ。

981言理の妖精語りて曰く、:2018/07/01(日) 20:01:22
そして画面下から《この作品は、フィクションです。実在の人物・団体・アニメ・実在のネット小説・『幻想再帰のアリュージョニスト』および『マジンガーZ』などとは一切関係ありません》
と今更ながらのテロップが流れ、画面は提供紹介へと切り替わった。
どうやらCMに入るようだ。

《アリュージョニスト成分が不足すると、人はたびたび狂気に陥る:アリュージョニスト学会調べ》

《むしゃくしゃしてやった、反省(フィードバック)はするが、後悔はしていない:ブレイスヴァ拳同好会》

《アクィラちゃん制作委員会は、2018年8月11日の夏コミ(C94)2日目に出撃する、サークル「魔王14歳の幸福な電波」を勝手に応援しています》

画面を様々なメッセージと映像が行き交うなか、これまでTVを見ていたラ=リスキャニアは卒然と席を立った。
CM入りとともに、とてつもない衝動が彼女を襲ったからだ。
それは、番組の楽しさで忘れていたが、決して抗うことのできない本能の叫びだった。
これから彼女は、その叫びに従い、小さな部屋にカギをかけて閉じこもらねばならないのだ。
そう、暴走した欲望のツケを払うべき時が来たのである。

ラ=リスキャニアは――――――――――――暑さをしのぐために、あまりに冷たい飲み物をガブ飲みしすぎてしまった。
小部屋が、彼女を呼んでいるのだ。




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