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汎用記述スレッド 2
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前スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/7039/1140326832/
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彼岸が?
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>>418
パで始まるもの…パンゲオンか!
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>>428
だな。
クリティカルな部位であれば、お花畑でおばあちゃんが手振ってるかもlしれん。
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>>429
パンゲオン・・・!そいつあ素敵だ!
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シメルは避けれたけどな、奇跡的に
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うむ、あの回避はまさに奇跡だ。
信心も捨てたものではないな。
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おれ、この戦争から生きて還れるようにレーヴェヤーナに入信するんだ・・・
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どうでも良いが、>>401のセミュラ司祭の台詞が凄く馬鹿っぽい件
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レーヴェヤーナはディスカション、いうなれば言い逃れの神でもあるからな。
回避や逸らしはお手の物ということか。
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>>435
武道神官なんてバカにならなきゃやってられませんよ。
って退役神官の友達が言ってた。
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>>435
セルラ・テリス派の神官達は、武術にばかり傾倒して
知識に関しては余り重視しないから必然的にお頭が…
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おまえら・・・いや、なんかもういいや。
とにかく、スカートめくれたら見えちゃうって言いたかったんだ、おれ・・・。
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>>438
せつこー、それセルラ・テリス派と違う。
セラティス派や。
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>>439
(´・ω・) ドンマイ
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>>439
ちょwwおま、おまえ何言っちゃってんおwww
そんなことしたらぱ、ぱ、ぱんつがwwwwwwwwwwww
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>>440
それ同じじゃね?
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>>442
そう!そうそうそう!
それだよそれ!
スカートめくれたらパンツが見えるよな!
じゃあさ!じゃあさ!
スカートはいたまま誰かに顔面蹴りしたらさ、どうなると思う!?
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埃がたつ。
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スカート生地が傷む。
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つま先でおばあちゃんが手振ってる。
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蹴りにくい
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もういや・・・orz
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>>449
どんまい![・∀・]
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>>449
(´・ω・)……ドンマイ。
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>>449
どんとまいんど!
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>>449
気にすんな!はっはっは!
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なんという、ヌクモリティ…( ;∀;)
ところで、遺跡調査はどうなった?
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・・・・・・・これが言理の妖精殺しか・・・・・・面白恐ろしいものを見た気がする・・・・・・。
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言理の妖精の墓
...†...
↓↓↓↓↓↓↓↓↓ここから遺跡調査↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
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神官騎士シメルはセミュラ司祭と行動を共にする際、常に全身を空間歪曲魔術で防御していたという。
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遺跡へと進入したセミュラは、
襲い来る魔道生物、数々の恐ろしい罠、逃げ惑うシメル、凶暴な原始動物を
その自慢の蹴りで薙ぎ倒しながら、どんどん奥へと進んでいった。
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>>458
ちょ、相方まで薙ぎ倒すなw
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( ´・ω・)シメル、カワイソス…
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遺跡の地下には罠が大量に仕掛けられていた
その一つが作動し、シメル達は四方を壁で囲まれた出口の無い部屋に閉じ込められる事となった
シメルは脱出のヒントを得るために部屋の壁に描かれた古代語を解析しようと試みたが
ソレが終わる前に、セミュラの放った蹴りによって壁に穴が開き脱出が可能となった。
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ある部屋には、様々な凶獣を合成して造られた生物兵器が放されていた。
何百年もの間、何も口にする事の出来なかったのだろうその合成獣はシメルとセミュラへと涎を撒き散らしながら飛びかかってきた。
シメルは、慌てて合成獣へと魔術を放とうとしたが次の瞬間には、後方から繰り出されたセミュラの蹴りの
衝撃波に巻き込まれ、合成獣ともども吹き飛ばされた。
合成獣はその衝撃で四散したが、シメルは常時張り巡らせていた対セミュラ用の空間歪曲結界のお陰で死ぬ事は無かった。
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シメルは良い不幸キャラ
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死は免れたものの。傷は深かった。セミュラは責任を感じ、任務失敗の責を負う事になろうとも、一旦脱出することを決めた。
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二人が脱出する間際、フラフラと遺跡内へと進入してきた一人の男が居た。
セミュラは知らなかったが、彼こそがピュクティェト派が保有する最強の神院騎士。
二代目松明の騎士ソルダ・アーニスタであった。
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セミュラの姿を見た次の瞬間、ソルダ・アーニスタは光速で彼女を口説き始めた。
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ただでさえ苛立っていたセミュラは、
突如自分をナンパしだしたソルダ・アーニスタを怒りに任せて蹴り飛ばすと
シメルを抱えて、大神院まで急ぐ事にした。
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ちょ、ソルダ(ア)は何をしに来たんだw
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大神院に着くと、【知神の盾】の団員たちがシメルの葬式の準備を始めていた。
セミュラはもちろんそれらを蹴散らすと、治療魔術が使える神官を探し出し重傷を負ったシメルの治療を依頼した。
その際、「もしシメルが死んでしまうような事があれば、お前の命も無いものと思え」と懇願するのも忘れなかった。
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シメルは必死の形相で治療する神官と、その横で殺気を撒き散らしながら看病するセミュラのお陰で劇的に快方へと向かった。
そして数日後、全快したシメルは任務を失敗したにも拘らず大神院から褒美として一月の有給休暇を言い渡される事となった。
その休暇を利用して、彼は故郷の街へと帰郷することにした。
何故かセミュラまで、それについてきた。
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この帰郷の旅が、まさか世界を救う旅になろうとは、その時の二人には思いもよらなかっただろう…
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二人が帰郷の旅へと出発した頃、忘れられた遺跡内部にソルダ・アーニスタは居た
いや、正確に言えば、アーニスタの意識は未だセミュラの蹴りによって彼岸を彷徨っていたが
その身体は、神剣に宿ったソルダ・グラムの魂によって動かされていた。
初代松明の騎士は、最後の扉を開くと遺跡の最深部に位置する小さな部屋へと侵入した。
そこには、様々な宝や神具、伝説に登場する怪物の剥製などが所狭しと置かれ、
その中央には、氷漬けとなった美しい少女の骸が鎮座していた。
騎士は無表情のまま少女を一瞥すると無言で踵を返し、そして遺跡の存在を封印した。
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その神殿遺跡の最奥の部屋には、紀人ソルダ・グラムが12の試練で手に入れた数々の宝が収められた宝物庫であった。
その中で、特に厳重に封印されていたモノがある、それは16色の魔石の一つにして
最凶最悪の魔獣が封印されし黒き彩石、その禍々しさは他の15色の彩石とは比べ物にならない
本来、彩石の魔獣は使用者がその力を解放することで初めて現界へと干渉する事が可能であるのだが
黒き彩石の魔獣は、自らの意志でその力を使用する事のできる唯一の魔獣であった。
そして、その魔獣の能力とは、
人の骸へと乗り移り、その記憶、能力、性質を模倣し、操りながらも世界を呪い混沌を撒き散らすものであった…
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松明の騎士が自らが施した封印の決壊に気がつき宝物部屋へと戻ると
そこにあったのは、内側から封印ごと凍壊させられた扉の成れの果てと
瓦礫に半ば埋れている宝物の数々であった。
その中には、禍々しき黒き彩石は無く。
また、嘗て部屋の中央に鎮座していた氷漬けの少女の姿も失われていた。
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そのように、人知れず世界の危機が芽吹こうとしている頃
帰郷の旅をしていたはずのシメルとセミュラは、何故かその途中に寄ることとなったグランディラス大首都圏で開催されるという武闘大会に参加する事になっていた。
シメルには何故、このような状況に陥ったのかは分からなかったし、知りたくなかった。
だが一つだけ分かっている事もあった、それは隣で意気揚々と武闘大会の開会を心待ちにしている様子の相方が原因で、またもや厄介な事に巻き込まれてしまったという事だった。
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武闘大会参加者の中には、仮面を付けた赤毛の少年槍士がいた。
まあ、それってぶっちゃけアルセスなんだけど。
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武闘大会一回戦、アルセスはセミュラの蹴りを延髄に喰らい泡を吹いて沈黙した。
それは、試合開始から0.6秒後という瞬く間に起こった出来事であった。
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因みに試合終了後、気絶したアルセスの身体を黄金の鎖を纏った美女が溜息を吐きながら回収して行ったとか
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アルセスは、まるでゴキブリの如く何処にでも湧いてくるな…
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そりゃ、『正体不明』って単語だもの。どんな場所ににだって顔を出すさ。
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ゴキブリって確かアルセスの学名だよね。
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言理魔術師たちは複数のチームに分かれて「絶対言語」を探索していった。
その中には、「使用機会と意味が極々限定された言葉」を集めるチームもあった。
「ゴキブリ」もそのチームが見つけた単語の一つである。
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で、アルセスは今回はまた何を企んでるんだ?
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http://poti.atbbs.jp/flicker/potiboard.php?res=772
取り合えず、↑こうなったのはアルセスの所為と見た。
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言理の妖精が期待するとおりに、さ。
アルセスの名前と顔を借りれば誰が何をしたってバレやしない。
「悪いのはアルセスだよ」でどっと払い。
くだらんね。
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でたなアルセス厨め
塩でも喰らえー
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アルセスはグムエルとも呼ばれる。
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グムエルとは「嘲笑する者」という意味を持つ言葉でもある。
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嘲笑とは「朗らかな歌声」という意味の単語である。
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ブラック・コルセスカは手始めに、グランディラス大首都圏の三分の二を凍滅させた。
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住人の感謝といったら、それはもう大変な祭り上げようだった。
「いあ! いあ! コリー様!」
「ありがとうコルセスカさん!」
「おお、なんというめぐりあわせ。間違いなくこれは天の采配だ!」
お祭り騒ぎは彼女が街を去る日まで続き、最終日には住人総出で、地平線の向こうに消えてゆく彼女の後姿を見送った。
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グランディラスの三分の二は致命的な損傷を受けたが、残った三分の一はアルセスの活躍により無事であった。
ごめん、嘘吐いた。
本当はアルセスは命令してただけで、実際に動いてたのは全部フラベウファ。
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フラベウファは善戦した。
実際よく戦った。
だが、金の鎖では永久氷河を縛りつくすことは出来無かった。
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最終的な被害は死者21080名、行方不明者11名、負傷者80211名という大惨事となった。
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そして、行方不明者11名の中にはシメル・ピュクシスの名前が存在した
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セミュラは懸命に探したが結局、シメルを見つけ出す事はできなかった
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セミュラが瓦礫の街の中、途方に暮れているころ
行方不明になっているシメルはというと、とある一人のアレノアルセスの手によって拘束されていた。
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シメルを拘束していた、妖精の名はグムエルセイズ、アルセスに仕える妖精アレノアルセスの一人にして。
その名に、主の持つ称号の一つである「嘲笑する者」を由来とする者であった。
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グランディラスは不凍材料の生産と流通が主な産業。
気温が一年を通じて低く、とくに第3季から第4季へ移り変わる頃には不凍液さえゲル化するほど下がるのが生産に適しているからだった。
だが、この年は隣接地域での大火災によって冷精の群れが散ってしまったために気温があまり下がらず、不作に窮していたのだ。
コルセスカの来訪はまさに幸運であった。
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生き残った者達や難を逃れた者達は大いに喜んだ。
薄情な国民性である。
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グランディラスは港湾都市。
元々は漁業中心で近隣都市の食糧供給が主な第一次・第二次産業都市だったが、2つ目の港が開港されて漁獲物の加工品を自主流通させるようになると商業都市としての機能も持ち始めた。
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先住組の者が漁業、殖民組の者が加工・流通を受け持っていた。
これは不凍材の原料である海産物が特殊な水域に棲息し、かつその水域へ入るには先住者の体質が適していたからだ。
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コルセスカの来訪は気温の低下よりも随分と前だったが、これは殖民組の持ち込んでいた気象予測技術で察知できていた。
本来は冷精の群れの移動速度を監視するものだったのだが、測定レンジぎりぎりのサイズの冷精など過去存在しなかったからだ。
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当初、接近するものを「準災害級の大型冷精」と考えていたグランディラス気温管制部署であったが、目視観測員からの報告には「気温タカシ、冷精ミエズ、旅行者3名ミトム」の報に首をひねった。
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グムエルセイズに拘束されたシメルはアルセスと出会う。
槍の少年神はシメルに、嘗て彼の先祖が使用した神滅ぼしの武具を手渡すと、ブラック・コルセスカの滅殺を命じた。
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最初から続いているのならば、まとめてしまってからにすればよいのに。
なにがって?
ワールドリーダー。
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勇者に魔王殺しの動機を尋ねるのは、あまり意味がない。
おそらく勇者は勇者なりの理由を、あるいは理由のなきことを述べるであろうが、あくまでそれは勇者主観での「動機」であり、後付けの理由に過ぎない。
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知名度低い言語に訳すことで、クソ中に病っぽい歌詞がなんとなくオシャレさんに聴こえるというテク。
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魔王の主な収入源は迷宮経営である。
ダンジョンを作成し、防人と財宝を配置し、倒れた者から所持金の半分を奪う。これは大抵の国の法で認められている。
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それなんてダンジョンマスt(フォールトゥハゼルリア
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「冒険者は金持ちだ」などという噂を真に受けた新人魔王がダンジョンを開いたものの閑古鳥。
なけなしの資産を財宝にして冒険者を呼び寄せようとしたものの、傭ったモンスターに丸ごと持ち逃げされる、なんてのも茶飯事である。
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魔王ワレリィ・ザ・ゲートルーラーはそんなヒヨッコ魔王たちとは一味違う。
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やっべ。
イノシシからネズミに引き継ぎさせるの忘れてた;;;;
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イノシシのオッサンはネズミーマウスと真っ向戦ったことがあります。
結果?
もちろん負けましたともwww
でも、なぜかおっさんは■されずにまだ生きています。
不思議ですね。Dの黒服メンもしくじる事があるのか。
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>>160
ぬっこぬこにされてやんよ
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明日はDよ、人々は恐れる、Dの癇咳を。
公式には記されていない。
ただ、噂は染み渡る。白布に染料が落とされる。
Dは魔女だ、いやいや暗黒の騎士団だ、人に仇為す異界の使者だ。
「Dはかわいいよ、私は好きだよ」
女の子が言った。
白い衣を着ていた。猫をくびり殺した。
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【ザリス(笑)(笑)】
とある世界的中二病ヒロインの名を冠した薬。服用した者は中二病となる。
一見何の役にも立たないが、後に流行した中三病や小四病の症状を緩和するために使用され、推定百万人の命を救った。
結果発生した百万人の中二病患者のその後についてはまた別の話。
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鴉は猫を食らう事を夢見ている。
使役の者として扱われるのは嫌がっているのか
はたまた魔王ワレリィにいぢられるのがこれ以上耐えられないのか
彼らは夢見ている。いつか猫を喰らい、自分が『紀』に近い存在となることを
何者にも支配されない存在となることを
成功した鴉がいるかは知らんが
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【決闘記述】墓標 作者 匿名魔女
落ち窪んだ空白、つまりは欠落。
彼方なる地平線迄広がりあふれる緑の大地、草原の只中に、その陥没は存在している。
漆黒ではなく、色の欠如。真性の夜闇が如くなにも存在しない真円形の深淵。
人はその異様を地獄の如しと恐れ慄き、穴の底には絶望の地平が在るものと信じて疑わぬ。
されど恐れを知らぬ勇者や愚者は常に世に憚るもの。
その一団がどちらであったかは定かではないが、ある一人の偉大なる王の遺体が秘された棺を運ぶ彼らの瞳に宿るは確固たる意思。
決然なる、灯り。
奈落の秘密をいずこで聞きつけたか、恐れを知らぬ者たちは王の魂を再びこの世に引き上げようと目論んだ。
暗闇の中、世界を照らすは一団の瞳の光のみ。
爛々と輝く怪しい揺らめきは底知れぬ虚を見据えて止まぬ。
一団が奏でる怪しげな口笛の音色が風を切り裂く。
鋭利な暴力のごとき楽奏。
儀式めいた、否、おぞましき祭儀そのものを始めた彼らは熱に浮かされたように一心不乱に口笛を吹き続ける。
刹那。暗闇を、暗闇が切り裂いた。
闇よりなお濃き闇の色。
無明の闇の中にあってなお認識できる暗黒。
光ではない光を認識することが可能ならば、それは負の光とでも呼ぶべきものか。
純黒の線が縦横無尽に空間を切り裂くと、どうと一団の者が倒れ臥す。
次々と崩れ落ちていく怪奇なる集団。
暴虐を働くのは、一振りの剣であった。
剣を振るうのは、漆黒を纏う異形の男。
果たしていつの間に現れたのか、怒りに身を震わせ、棺を悲壮なる視線で刺す男。
幽鬼は一団を黒き血に染め上げると、剣を大地に刺し、棺を持ち上げる。
次の瞬間、男は棺を抱えると跳躍し、奈落に身を躍らせた。
沈んでいく。沈んでいく。
落下の音は聞こえず。あるいは穴は真に底の無い地獄に繋がっていたのか。
確かめるすべは既に無い。
生者無き草原に、黒き刃が突き立っていた。
さながらそれは、墓標のように。
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【決闘記述】若き日のヴェルフレイとゴルプスレッド bothhands
http://bothhands.at.webry.info/200801/article_2.html
長文エラーになったのでブログに載せました。
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【決闘記述】 羊の丘 cob
朝日が出たので西脇は慌ててカメラを構えた。
地平線から昇る太陽は予想以上に雄大で、西脇は思わず、おお、と短く唸った。
丘からは朝日に照らされて遊牧民のキャンプがよく見えた。
子供がはしゃぎながら羊を追い回していて、羊のほうもなんだかいかにもやる気のないといった風にだらだらと逃げ回っている。
西脇はビデオカメラを三脚に固定して、コーヒーを注いでこようとテントに向き直った。
「早いなァ、西脇」
所長がテントから起き出して来て鞄を西脇に放った。昨日あんなに遅かったのに相変わらず眠りの浅い人だな、とかそういう事を考えていて、西脇は鞄を取り落とした。
「いやーすごい朝日だ。確かに起き甲斐がある」
西脇は鞄からインスタントコーヒーとアルミのカップを取り出して、水筒からお湯を注いだ。
一口ゆっくりと飲むと頭がすっきりしてくる。昨日はなんだかよくわからない酒を随分飲まされて、夜通し頭が痛かった。
「上司より早く起きるのは当然とはいえ感心だ。2時間やるから好きに撮っていいよ」
「所長こそこんな早く起きて平気なんすか」と西脇は言ったが、
所長はまるで聞いていない風でカップを持ちながらぶらぶらしていた。
カメラを見に戻る。陽がだいぶ昇ってきた。
「しかし昨日お前あれよく食べれたね、あのー、なんだ」
「羊のソーセージですか」
「そうそう。あれは僕は駄目だった。どうもあれは客人用の高級品らしいんで、食べない訳にもと思ったが、お前がムシャムシャやってくれてたんで助かった」
「確かにかなり癖のある味でしたね。でもお腹減ってたんで」
「はは」
「でも、どういう訳だったんでしょうね。昨日はいきなり宴会に誘われて、彼ら、カメラは煙たがってたみたいだったのに」
所長は懐から煙草を取り出して火をつけ、随分と長い一服をした。
風が草を撫でてくるのが目に見える。
「そこから青いテント見えるか」
「はい、二つ」
「右のほうの家族、爺さんが亡くなったらしい。昨日は葬儀だったんだ」
西脇は所長の言葉をゆっくりと反芻して、7秒ほどかけて意味を飲み込んだ。
「ずいぶんと前向きな人達なんですね」
「どうかな。そりゃお前軽率な発言だ」
「しかし身内の葬式に僕らみたいな部外者まで誘ってくれるなんて、随分開放的な文化だと思いませんか」
所長が空のカップを差し出してきたので西脇はコーヒーを入れなおした。
「彼らに墓っていう概念はない。爺さんの遺体を、ああやって遺族が騒いでるうちにシャーマンがどっかに埋めちゃうんだそうだ。僕らがこうやってカメラ構えて居座ってちゃあ具合が悪かったんだろう」
「ああー、なるほど。 じゃああれですか、もし所長が断ってたら。」
「どうなったろうな」
所長は白い歯を光らせてにやにやと笑った。
そういう風に言われると、昨日宴会の席で見た飾りの弓矢や剣などが妙な現実味を帯びてくる。西脇はあまり考えないようにした。
死んだ人をその地の土に残して、新しい草を求めて旅をしていくというのは、なんだかいかにも哲学的な生き方をしているな、
と西脇は思ったが、何だか一人よがりな結論に至りそうだったのでそれについて考えるのはやめにした。
「なんにせよ2週間の撮影も明日で終わりだ。勉強になったろ」
「ありがとうございました。また連れてきて下さい」
所長はそう言うと寝直しにテントへ向かった。
陽はすっかり昇っていた。西脇はなにか以前にもこんな光景を見たような気がして、思い出そうとしているうちに実家が恋しくなってきた。
今度は両親を連れてきてやろう。
西脇は日の出がひととおり撮れたのを確認して、三脚をたたみにかかった。
「あーそうそう、羊のソーセージな」
「はい」
「ありゃ腸を洗わないで中にそのまま肉詰めて作るんだそうだ。癖があるのは当たり前だ」
西脇が腹を壊したので、帰国の予定は1日ほど早まった。
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【決闘記述】 宝剣、売ります 一ノ瀬
「それは犬のフンだろ」
「いいえ、草の民の宝剣ですよ」
「草の民の宝剣売ろうとするのはわかるよ。もしも売れたら、それなりの値段だからな」
「そうでしょう。買ってください」
「何でその代用品が犬のフンなんだよ」
「それは、これがフンじゃなくて本物の宝剣だからですよ」
「そこまで言うなら、使って見せろよ。そのこきたない宝剣を」
「嫌ですよ、ばっちい」
「ぶち殺すぞ。やっぱフンじゃねーか」
「宝剣ですよ。宝剣は綺麗じゃないといけない、なんて法律はないでしょう」
「あるわけねーだろ。って言うか、お前はそのクソを剣として扱って戦場に出れるの?」
「出れるわけ無いでしょう、ハハハハ。お客さん、頭大丈夫ですか」
「俺の使ってる剣は戦場帰りなんだが、一発試してみるか」
「落ち着いてください。これは本当に由緒正しいものなんですよ。なんたって、かのハルバンデフが」
「使ったのか」
「ケツからひりだした」
「犬のフンじゃなくて人のフンじゃねーか!」
「人食い大蛇の尾を切ったら宝剣が出てきた、なんてよく聞く話じゃないですか」
「よく聞く話じゃないですか、じゃねーよ!」
「じゃあ、わかった。わかりました。」
「なにが」
「草の民の宝糞はいかがですか?」
「居直ってんじゃねーよ!」
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【決闘記述】 二つ目の国 高島津諦
「とにかくそういうわけだから、草の民の種子は存在しない」
「埋葬したものを再び掘り返したのかもしれませんよ」
「ありえないね。彼らにとって"大地に還る"というのは、意味なのだから。種付けされた妻ごと大地の中だ」
「ですがしかし、その実物が現にここにあるわけです」
「贋作なんて幾らでも用意できるだろう。そもそもそのでかくてどす黒いもんが種子なのか」
「先ほどのお話ですが、歴史上ひとりだけ子を作らなかった草の民の王がいます」
「ハルバンデフか」
「ハルバンデフの悪しき残党は、王の種子を隠してこの世に蘇えらせようとしました。しかし儀式は失敗し、以来ハルバンデフの種子はそこに放置されたままです。ですから、地獄の扉跡で見つかったこの異物こそが」
「だからねえって」
男の言葉は途中で途切れた。
草の民の種子について熱弁していた部下の顔に、奇妙なものがへばりついていた。
その奇妙な物体は、部下が言っていたところによるとハルバンデフの種子だという黒くて干からびた槍のような形の物体だったが、男はそれを理解できなかった。
生真面目な部下は机の上にごろんと転がっていたものを突然お面の様に顔に被るようなひょうきんな人間ではなかったし、手を使わずに物を顔に吸い付けるビックリ人間でもなかった。
「お。い?」
間の抜けた声が漏れる。
部下の手が動き、顔に張り付いた物体を剥がそうとした。
その動きすら理解できず、手助けをしなかったのは男にとって幸いだった。
物体に部下の手が触れた瞬間。
びゅるり。
物体から真っ白でてらてらと光る触手状の何かが溢れ出し、部下の手を飲み込み、腕を飲み込み、上半身を包み、下半身を包み、部下だったものは人の形をした触手の集合になった。
「ひい」
男は後ずさった。
その途端、触手の集合から一束が男めがけて伸びてきた。
「ひ、いひひひい!!」
触手は右腕に絡みついた。皮下を舐め回されるようなおぞましい感覚が男に走る。
「うわああ!」
咄嗟に男は、机の上に乗っていた古い剣を手に取り、その考古学的価値を気にせず触手に叩きつけた。
ぶちゅりゅ、と触手は白濁した液を飛び散らせ絶たれた。
男はそのまま背を向け、研究室から逃げ出した。
ドアを閉める瞬間、ぐちゅるぐちゅるという粘液質の音に混じり、くぐもった部下の声が聞こえていることに男は今更気づいた。それは快楽の混じった悲鳴だった。
「こうして魔王ハルバンデフは復活した。世界中の人間は草の民に寄生された」
老人はそういって話を閉じた。
老人の下を訪れた勇者たちは、驚きを隠せず互いの二つの目を見あわせた。
老人の右腕には小さな目玉が一つ、顔には目玉が一つついていた。
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日本語は折れた。
英吉利語は破れた。
印度語は剥げた。
今試しているのは芬蘭語。
なかなか粘る。使えるかも。
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六本木ヒルズの1Fに最近オープンしたフレッシュメイドケーキ店「Pangeon」。
スイーツが並ぶ店内は、連日大勢の若い女性たちで賑わっています。
その、いろとりどりのスイーツの名前はどれもちょっと不思議なものばかり。
今日はそのいくつかを紹介します。
「レストロオセ」¥500
:ニューヨークスタイルの白いチーズケーキの中からは真っ赤なブラッドベリーのソース。
アクセントにはチレ・カスカベルが使われていますので注意してくださいね。
「キュトス71姉妹」¥540
:71種類の原材料(ナッツ、ハーブ、ドライフルーツ、各種粉類etc)を絶妙にブレンドして焼き締めた
オールドブリティッシュなパウンドケーキに、71種類のフルーツで作ったジャムを添えて。
これだけの材料が、喧嘩しながらも深い味わいを構成する綱渡りのバランス、まさに職人の手による伝統の一品です。
「ラヴァエヤナ」¥500
:しっとりと焼きあがったブラウニーとの上に、甘さ控えめに炊かれた大納言と、
宇治の抹茶のムース、金時芋が層になって重ねられ、穏やかな調和を作り上げます。
「ハルバンデフ」¥520
:スライスアーモンドのタフィの上にはこれでもかというほどのホールマリッジグラス。
食べれば口の中に大地の荒々しさと草原のさわやかな風が渾然一体となった悠久の草原を現出させます。
サラダとの合いの子のような新感覚スイーツ、是非一度味わってみては?
「マロゾロンド」¥430
:ココア風味のクレープ生地の中からは、驚いたことに茶蕎麦が!! 山葵風味のクリームで食べる和懐石スイーツの極北です!!
「アルセス」¥100
:イチゴにポッキーが刺さってます。
オーナーパティシェの由良木さんに話を聞いてみました。
Q「どうしてこのような名前をケーキにつけようと思ったんですか?」
A「これは全部、ある神話からもらった名前なんですよ」
Q「神話というと、ギリシャ神話とかそういう?」
A「はい。あ、ギリシャ神話からではないですけどね。
知っていますか、今でも世界のあちこちで、神話が生まれつつあるということを?」
Q「なるほどー」
今週末まで、オープン記念セールとしてイートインの先着50名にポニーッシュコーヒーを一杯プレゼント中だとか。
春にはさらに新作ケーキのバイキング形式の試食会も企画中とかで、これからも「Pangeon」からはますます目が離せません!!
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【決闘記述】世界は音楽でできている/niv
http://poti.atbbs.jp/flicker/src/OB1200085519451.png
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【決闘記述】始まりの一点/bothhands
旅人が海を渡る。内海を抜けて外海へ出る。水夫たちは船から逃げ出した。旅人の向かう先は世界の果て、存在しない土地だった。オールを漕ぐ者は絶えたが、風は帆に息を吹き込み続ける。やがて旅人は聞き分ける。波の音に滝の音が混ざるのを。
世界の淵から海水が流れ落ちる。この滝のそばに島があった。波ひとつで水浸しになりそうなそこに旅人は船を乗り上げた。旅人は白い砂浜に足跡を刻む。旅人の耳は、波の音、滝の音、それに音楽を聞き分ける。
砂漠の果てには世界の始まりの時から建つ塔があるという。この塔が崩れる時こそが世界の終わりという。地の底では無数のろうそくが灯されいる。これらの一本一本が生き物一体に相当し、命の火が消えるとき対応するろうそくの火も消えるという。海の果てには楽器がある。それは世界の動きに対応する。そして旅人は楽器を手に取った。果たしてどんな世界律を演奏するのか。
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