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三題話もしくは二題話スレッド

41言理の妖精語りて曰く、:2007/07/01(日) 19:39:55
「今度はちゃんと空気読んでね」「黒竜」「長くても二分割」

あるところに黒竜がいた。蜥蜴の様な幼生であった。
黒竜の育ての親は猫です。名はラティムカーシャ。三丁目の散杏ちゃんにはねこと呼ばれていました。
親猫は周りの猫に隠れながら黒竜の育て、麗らかな午後の陽気の中で甲殻を掻いたり月光浴をしながら夜露を飲ませ、黒竜は節足を動かし猫の蚤を取りました。
猫から愛情を注がれた黒竜はすくすくと成長していきました。が、いい加減隠しながら育てるのにも限界がきたので猫は盲目白痴の【猫】の所に黒竜を預けることにしました。
その【猫】は自らの尾を食み、目は何も捕らえず、耳は聞こえず、鼻は効かず、足はその場を踏み締め、ぐるぐると同じところを回るだけで進むことはないというよくわからない奴でした。
以前にも馬鹿なことをされたので「今度はちゃんと空気読んでね」と念を押しておきます。もちろん返事はありません。
さて、【猫】のところに預けられた黒竜ですが、不安になって親猫と会えるのかとしきりに聞いてきました。
【猫】は何も考えてない頭でこういいました。周りの猫がいるので会えないのだからそいつらを食べてしまえばいいだろう。
純粋な黒竜はそれはいいことを聞いたと【猫】を食べてしまいました。食べられた【猫】は竜の思考を取り込み現実を侵食する妄想、致命的なバグ(誤字脱字)として象徴化されキプロスという猫になりました。
さて、さっそく旅に出た黒竜は身近にいた猫達を食べました。しかし、運が悪いことにその中には親猫の弟や知り合いもいたのです。
黒竜を育てていたことが発覚した親猫は他の猫に責められたり褒められたり罵られたり慰められたりニヤニヤ笑われたりしました。こいつら一貫性がありません。カオスです。
ともかく責任を追及された親猫は泣く泣く黒竜を崖から突き落とし追放しました。
突き落とされた黒竜は泣きました。日の当たらない暗い底で。長い時と比例して長く黒い身体。
育ち続ければ這い上がってくるので黒竜は長くても二分割され、再生し、また分割され、と成長しないように切られていきました。
しばらくして猫達はどこかに消えてしまいました。その成長を妨げるもののいなくなった黒竜は黒長竜ディスタングスと呼ばれ、若りし頃のティルマフのライバルとなりました。


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