魔法少女きゆら - 1162343014 - したらば掲示板

1：言理の妖精語りて曰く、：2006/11/01(水) 10:03:34: 秩序と混沌の間に立ち調停する魔法少女きゆら。
彼女とその周辺事項について語り合いましょう。

「キュキュラ、キュキュララ、キュラキュラキュラギ～！」
500：言理の妖精語りて曰く、：2008/05/18(日) 00:06:16: なぜ儚げかと言えば、「フェアリー」なだけあって変身すると大きさが
まさに小さな妖精くらいの大きさになってしまうからであった。
501：言理の妖精語りて曰く、：2008/05/18(日) 00:44:19: フェアリーズはきゆらに向けられた攻撃を防ぐと、すぐさま攻勢に出る。
きゆらの制止も空しく、放たれた攻撃はみくらに直撃し、破損した彼女は撤退する。

怒り、人間体に戻ったフェアリーズのリーダー格の頬を強かに打つきゆら。
リーダーは避けようとはせず、目をそらそうともしない。
502：言理の妖精語りて曰く、：2008/05/19(月) 22:18:27: 「話」を書こうとしても「設定レス」になってしまう、
それが我が業というものよ……と、その時黒幕は頭を抱えていた。
503：言理の妖精語りて曰く、：2008/05/20(火) 07:27:30: 一つの設定ではただの点。
二つの設定でも二つの点。
でも点が二つあれば、人は自然とその間に線を幻視するもの。
線というのはベクトル。
そしてベクトルを得た記述の連続が物語。

そんなことをマロゾロンドの行進から見出したのがハレだったね。
504：本人の知らない栄光と没落：2008/05/21(水) 03:04:51: マロゾロンドとは物語である。

>>503で語られているように、かつて人間はマロゾロンドから物語を見いだした。
そして人間にとってのマロゾロンドとは物語の象徴であり化身となった。
以後様々なマロゾロンドが物語の中に現れるようになる。まるでマロゾロンドがいなければ物語たりえないかのように。（「マロゾロンド」は王道パターン的な意味で使われた）

しかし慣例と成り下がったマロゾロンドにいつしか物語としての魅力は無くなり、紋切り型でつまらない物語の事をマロゾロンドと言う様になってしまった。（ある意味王道の反対語とでも言うべき意味合い）
505：言理の妖精語りて曰く、：2008/06/04(水) 21:52:13: 紋白仮面……ストライプフェアリーズの創設者にして、自分自身を妖精へと変えた男。
史上はじめて等身大のまま妖精化に成功した「人間大の妖精」として、歴史に名を刻むはずだった。
彼が仮面をかぶったのもこのあたりの事情による。
506：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/18(金) 17:59:17: どうやら私はヤンデレ萌えではなく廃人萌えだったようです。
507：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/18(金) 20:36:57: >>506
とすると、毎朝鏡を見てはニヘ二へしているわけですか。

かなり経済的な娯楽ですね。うらやましい。
508：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/19(土) 00:03:46: >>507
残念ながら、男性には……萌えないんだ……

男女の差異にこだわることが間違っているのだろうか。
だが、例え女装したって……私は自分が男性であると知ってしまっている……！

鏡| OT▲＿
509：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/19(土) 02:04:46: では「廃人」ではなく、「廃人の女」萌えではないですか。
だとすれば年齢にも文句をつけそうですね。

最終的には「可愛い女の子じゃないとやだやだやだい」と言い出すのでしょうかね？
510：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/19(土) 02:36:32: >>509のような台詞を言うキャラは誰だろう？
511：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/21(月) 11:25:59: 魔法少女オレオレ。
512：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/21(月) 11:27:19: せめてワタシワタシにしとこうぜ・・・略してワタワタ。
きっとドジっ娘。
513：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/21(月) 11:28:44: なんというノーセンス
514：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/21(月) 11:30:14: まったくだ。
精神の欠陥を疑うね。
>>511はいちど大豆と麹からやり直すべきどと思うよ。
515：言理の妖精語りて曰く、：2008/07/22(火) 00:02:08: 大豆→納豆→魔法少女→ネバロリズム

こうして彼女はステージに還ってきたのだった。
516：言理の妖精語りて曰く、：2008/12/12(金) 23:00:11: なんというノーデンス
517：言理の妖精語りて曰く、：2009/04/17(金) 11:57:19: ビッグバンの最後のスペルは“G”
つまり、「ビッグバンナー」というネイミングは二重に誤り……！
518：言理の妖精語りて曰く、：2009/04/30(木) 23:30:43: ではない。ビッグバンのバンはBANだからだ。
そう、垢BANのBAN。ビッグバンナーとは
大きな強制追放を行う者の意なのである。
519：言理の妖精語りて曰く、：2009/05/20(水) 00:11:53: 裏社会の厄介事請負人、通称、引き金引き〔トリガニスト〕は自問する。
もしかしてトリガニストという表現も……誤っているのか？

trigger+erはトリガーラー……
trigger+istはトリガリスト……
どちらにしてもトリガニストとは読めない……！
520：言理の妖精語りて曰く、：2009/05/26(火) 23:25:28: あらすじ
金城博士、魔法少女隊GOYURAといった強敵を退けたきゆら。だが、そんな彼女の前に新たな敵が立ち塞がる。
観測下に置かれない【紀揺らぎ】使いの力を危険視した【観測庁】が、ついに魔法少女の封印・抹殺を実行に移す。

「オレの“チカラ”は『運命を支配』する・・・そう、既にキサマは運命の《糸》に絡め取られているのだマリオネット”ォォォ！」
観測庁のトップに君臨する「貌の見えない男」、【長官】の能力『死亡フラグ』がきゆらを追い詰める。

「どうして・・・・」「勘違いするな、お前を倒すのはわしのメビウスゼロなのだ。その前にこんな雑魚共に負けてもらっては困る。」
絶体絶命の窮地に現れたかつての宿敵達。闘いの中で芽生える友情。だが圧倒的な敵の攻勢の前に次々と地に倒れていく。

紀揺らぎの師匠、守護竜クルエルローキは、自らの【紀】管理権限をきゆらに譲渡し、終わりのオメガとなった魔法少女は【紀元錘】の秘められた力を解放する！

時空のゆらぎを一意化し、人々から可能性を奪おうとする悪の秘密結社、観測庁。彼らが推し進める定常世界計画とは？その影で暗躍する神々の思惑は？

果たしてきゆらはこの史上最大の危機を乗り越え、仲間を、街の平和を守ることができるのか？

【魔法少女きゆらignition!】は今夏、全国ロードショー。

・超絶振動！メスカステスディルドー
観測庁長官がゆらぎ通販で注文した商品。「大地を抉り空を穿つ超バイブレーション機能」が人気らしい。
521：言理の妖精語りて曰く、：2009/06/08(月) 16:13:48: カリバーンならぬ、トリガーンという伝説の銃が存在しているらしい。
522：言理の妖精語りて曰く、：2009/06/08(月) 19:11:09: トリガーンか……。きゆらを倒す為に金城博士が作った銃にそんなのあったな。
523：言理の妖精語りて曰く、：2009/06/25(木) 22:38:15: フリッカーなチビ魔女も俺のマグナムでイチコロよ！
524：言理の妖精語りて曰く、：2009/06/26(金) 16:22:39: マグナムって必殺技かなにか？
525：言理の妖精語りて曰く、：2009/06/26(金) 19:18:14: むしろ隠し玉とでも言うべきか。
526：言理の妖精語りて曰く、：2009/06/28(日) 16:42:58: マグナムってことから分かるように玉は弾なんだよ。
527：言理の妖精語りて曰く、：2009/07/02(木) 22:57:00: ひろしのは野狐弾っていったところだ。つまりまだまだ未熟なんだ。
玉の道、すなわち弾道に終わりは無い。彼はその深みの手前にとどまっている。
もしかしたらそのほうが本人のためではあるのかもしれないが。
528：言理の妖精語りて曰く、：2011/12/14(水) 01:41:18: さいたま銘菓「ほおずき飴」は魔法少女きゆらに無敵の力を与える……！！
529：言理の妖精語りて曰く、：2011/12/15(木) 17:19:05: トリガーンは原理上、銃刀法の規正に引っかからない……！！
530：言理の妖精語りて曰く、：2012/01/29(日) 12:59:29: 発射音は「ケーッ！」
531：言理の妖精語りて曰く、：2012/01/29(日) 15:34:19: きゆらは毎週毎週なにと戦っているんだ
迫り来る月曜日か？
532：言理の妖精語りて曰く、：2012/01/30(月) 00:28:44: 小学生である限りきゆらは月曜日を退けることが得ない。
でもひろしなら……ひろしなら毎日を日曜日に塗り替えることによって
月曜日に屈することがない。これぞ大人の処世術である。
533：言理の妖精語りて曰く、：2012/01/30(月) 00:36:03: きゆらってキュトスの姉妹なんじゃね？
534：言理の妖精語りて曰く、：2012/01/31(火) 14:32:45: キュトスの姉妹であったきゆらも存在する
535：言理の妖精語りて曰く、：2012/01/31(火) 22:39:31: キュトスとはきゆらの未来または過去の姿である
536：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/02(木) 15:12:53: キュキュラ　キュトキュラ　キュスキュラ　キュラギ～
537：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/05(日) 01:22:42: チュダチュチュダチュラダチュラララダチュラギー☆
538：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/05(日) 17:58:53: 投網少女ダチュラギあやめ
539：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/05(日) 23:36:56: 網にかかるとしびゅれちゃりゅうううううううううう

と評判である。
540：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/06(月) 19:22:02: 投網には麻痺毒が塗られている
541：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/06(月) 22:30:10: 具体的に言うと媚薬に用いられることで有名な粉末金属、ヴァレン鉱(varentain)である
結晶一粒でも体組織に付着すれば、末梢神経から侵食して高等生物も興奮状態に導く強力な精神毒である
542：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/07(火) 12:08:50: ヴァレン鉱の語源はヴァレリアンヌ
543：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/10(金) 14:43:24: ヴァレリアンヌが開く【扉】には入ることはできても出ることはできない、というが、まさにその様である。
「魔女の毒」という異名は伊達ではないのである。
544：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/26(日) 21:05:31: よく考えたら、今年は閏年じゃないか
四年に一度、きゆらの魔力が極端に減衰するという
545：言理の妖精語りて曰く、：2012/02/29(水) 03:27:06: 2月29日、ひろしの逆襲がはじまる
546：言理の妖精語りて曰く、：2012/03/02(金) 09:12:23: そして終わった
547：言理の妖精語りて曰く、：2012/03/02(金) 13:35:13: 八重歯モードからギザ歯モードになったきゆらにスキはなかった。
548：言理の妖精語りて曰く、：2012/04/21(土) 03:26:16: じつは全部乳歯
549：言理の妖精語りて曰く、：2012/04/21(土) 12:37:19: ロリだったんだ・・・
550：言理の妖精語りて曰く、：2012/04/28(土) 22:13:22: まだ生え変わる歯が乳歯
もう生え変わらない歯が永久歯
きゆらの今の歯は7回生え変わった乳歯
もちろん8回目の生え変わりで生えてくるのも乳歯
551：言理の妖精語りて曰く、：2012/05/10(木) 02:08:06: 魔法少女とはいうが、彼女とは二次テクスチャをかぶったオッサンではないか？

其が発散する計算の出来ていない萌え媚態からそんなスメルがするのだ。
552：言理の妖精語りて曰く、：2012/05/10(木) 20:16:33: 宇宙をO・SS・A・Nの4元素に解体して捉える試み
553：言理の妖精語りて曰く、：2012/08/09(木) 22:37:26: みんなpixivに絵をあげろォォォ！
554：言理の妖精語りて曰く、：2012/08/09(木) 23:07:41: 都道府県が1人ずつ魔法少女を配備する時代になろうとはな…金城、君はこの世界を予想していたのかい…？
555：言理の妖精語りて曰く、：2012/08/20(月) 03:09:17: 大人でいることと魔法少女でいることは両立しない。
故に配備が許される。

これは隣国の州ごとのスーパーヒーロー制の失敗から得られた教訓を基にしている。
魔法を大人が持つと、碌なことにならないのである。
556：言理の妖精語りて曰く、：2012/09/21(金) 09:25:27: ホワイトハウスを占拠し、大統領を含む要人たちをテレパスで制圧した後、
スーパーヒーロー「フリッカー・イーグル」は屋根の上から報道カメラに向かって言った。

「男なら、拳ひとつで、世界を獲ってみせろや！」
言葉と同時にテレパスでもこのメッセージを放射した。
次の瞬間、狙撃手の銃弾が彼の心臓を射抜いた。
557：言理の妖精語りて曰く、：2012/09/26(水) 21:47:37: しかし死ぬのにはコンマ数秒かかった。
その一瞬、苦痛に歪んだ彼の気持ちは思念波に伝わり、
受信したヒーローたちを狂気に導くのであった。
558：言理の妖精語りて曰く、：2016/11/14(月) 03:28:22: しかし、もともと狂気に囚われた者は逆に正気になったりもするのだった。
あたかもマイナスとマイナスをかけるとプラスになるかのように……
559：言理の妖精語りて曰く、：2017/09/18(月) 20:53:41: 黄金の少女は、語る
その手に触れた果実を、次から次へ、太陽のように輝かせながら

みなさん、黄金の輝きは、誰の中にもあります
誰かに、輝きを見いだしたなら
暖かな光を分けてもらったのなら
次は、あなた自身が、誰かに輝きを分け与えることが出来るはずです
たとえ、それがどんなにか弱い灯りでも
分け与えること、無限に続く分け合い(ペイ・フォワード)
満たすことこそが、本当に満たされることなのです

それを聞いた人びと、黄金の果実を分け与えられた人びとが、ふと頭の後ろに手をやると…………

「そこには、たわわに黄金の果実を実らせた枝が生えていたのです！ゴールデン・コルヌー・コピアイ！」
「ふざけてないで、とっとと内職を終わらせろ！このアホ少女！」

魔法少女オレオレは、相棒である泥棒猫リーリエにどつかれた。
新人魔法少女である彼女には、運動資金が足りない。
かといって、新アイテムを宣伝して、スポンサーから援助してもらうには、まだまだ知名度が不足しているのであった。
そんな彼女が出来ることと言えば、内職で地道に資金を稼ぐことだけなのだ。

「でも、内職は退屈だし…………」
「『泥棒猫』なんて言われてるアタシでさえ、こんなに頑張ってるのよ！無駄口叩いてる暇があったら、とっとと手を動かす！」
「リーリエは、単にマスコット業をサボると後が無いだけじゃない。クビになったら『マジカル・アルカトラズ』行きなんだっけ？」「イヤなこと思い出させるんじゃないの。アンタだって、アホウ少女を失格になったら、食いっぱぐれるだけでしょ！」
「アホウ少女って、ゆーな。まあ、色々先行きが厳しいのは確かだけど『キュラギ機関』の審査を通ればなんとかなる！スーパーハードだけど！」
「…………その、むやみやたらなポジティブさは、どっから出てくるのかしらね。ホント、呆れるの通り越して、尊敬するわ」
「お？尊敬しちゃう？『パートナーレベル』とか上がっちゃう？『魔法少女評価』上がる？」
「上げて欲しかったら、手を動かせ！この万年お花畑のーみそ女！」
「うう、悪かったよ。明日の猫缶の分は、きっちり働くから、機嫌直してよー」「…………切実に、今、黄金が欲しいわ。転職資金として」

こうして、ただひたすらにグダグタしながらも、黄金と全く縁の無い主従の一夜は、明けていくのでありました

つづく
560：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/20(火) 23:12:31: ｢少女魔法きゆらときゆら教の成立｣
561：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/20(火) 23:18:38: 多様な形式で現れ、既存の魔法系に縛られない魔法少女きゆら。その魔法少女きゆらの扱う魔法を一般化し、誰しもが扱えるものとする研究は古くからなされてきた。何しろ魔法少女きゆらの魔法はある意味では万能である。彼女は女児アニメ的文脈にあるかぎり、紀を、つまり世界をいかようにも改変できるのだ。
562：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/20(火) 23:28:23: 様々なアプローチによりきゆらの魔法の再現が試みられたが、そのほとんどが徒労に終わった。研究者らは｢魔法少女きゆらの扱う魔法は魔法少女きゆらでなければ扱えない｣と結論づけ、きゆらの魔法を再現する研究は下火となった。
563：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/20(火) 23:53:24: しかし下火になったとはいえ｢きゆらの魔法の再現｣は多くの研究者を惹き付けていた。ウィリアムズ・ヘッジホッグもその一人である。彼の取ったアプローチは｢魔法少女きゆらの再現｣であった。魔法少女きゆらと同一の存在を物理的、魔術的、言語的、意味的に創造し、その創造した魔法少女きゆらに魔法を使わせる、というものである。
564：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:06:06: 実のところ、彼が取ったようなアプローチ、つまり｢魔法少女きゆらの創造｣というアプローチ自体は以前からあった。そのような先行研究は全て失敗に終わっていたが。先行研究の失敗は主に二つに分けられた。まず、魔法少女きゆらと同一の存在を作ること自体の失敗。そして、魔法少女きゆらと同一の存在は決して意のままにならないという失敗である。
565：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:10:43: 彼の研究の独創性は、魔法少女きゆらの定義にある。彼は魔法少女きゆらの定義を定めなかったのだ。定義を定めなければ魔法少女きゆらを創造することなど不可能だというのに。ではどうしたのだろうか？　彼は魔法少女きゆらの定義をきゆら自身に丸投げしたのである。説明しよう。
566：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:14:12: 彼は、魔法少女きゆら自身が｢私は魔法少女きゆらである｣と定めたとき、魔法少女きゆらがそこにたち現れるとした。
567：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:18:36: より実際に寄った話をしよう。
まず、魔法少女きゆらの素体となるような肉体や、知能などを用意する。彼女、あるいは彼はきゆらであるとは言えない。しかし、きゆらでないとも言えない。魔法少女きゆらが彼女または彼について思考していない為である。
568：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:20:57: この状態をウィリアムズはきゆら性のゆらぎと呼んだ。
569：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:27:50: さて、仮にこの素体がきゆらであるとしてみる。この仮定された魔法少女きゆらは自己がきゆらと呼ぶに値する存在かどうかを判断し、自己に違和感が無ければ｢私は魔法少女きゆらである｣という確信を抱くであろう。この仮定された魔法少女きゆらは、きゆら性のゆらぎの中においては仮定であっても確率的きゆら性を帯びている。つまり｢私は魔法少女きゆらである｣という確信は、きゆらの魔法として動作する。仮定されたきゆら性が実際の素体にきゆら性を与えるのである。
570：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:30:44: そこからは与えられたきゆら性が素体にさらなるきゆら性を与え、雪だるま式にきゆら性が増してゆく。そしてある臨界に達した時、素体は魔法少女きゆらとなるのである。
571：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:33:46: ここで疑問が生じる。仮定された魔法少女きゆらは、どのような基準で｢私は魔法少女きゆらである｣と確信するのか？　つまり、魔法少女きゆらとは何か？
ウィリアムズは例え話でこれを説明した。
572：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:44:48: 例えば素体の目の前に札束が置かれているとしよう。この時仮定のきゆらは積極的に素体にきゆら性を与え、きゆら化しようとする。金がいっぱいあるとなんか良さげだからだ。
逆に素体の目の前に知らないおじさんがいるとしよう。この時仮定のきゆらは素体にきゆら性を与えようとはしない。面倒だし知らないおじさんについていっては駄目だからだ。
つまり、素体がきゆら化するかどうかは素体の置かれている状況によるのである。
573：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:52:47: 彼はこの理論、技術を｢少女魔法きゆら｣と名付けた。
少女魔法きゆらが以後広く受け入れられたのは現在の我々のよく知るところであろう。
574：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 00:55:46: 次にきゆら教について述べる。
575：言理の妖精語りて曰く、：2018/02/21(水) 13:12:17: きゆら教とは、先に述べた｢仮定された魔法少女きゆら｣から発展した、きゆらを最高神として崇める宗教である。きゆら教では｢仮定された魔法少女きゆら｣を実在するものとして扱う。｢仮定されたものが現実にきゆら性を与える｣のではなく｢全世界を見はるかす魔法少女きゆらがきゆら性を与える｣と考えるのである。全世界を見はるかす、このきゆらを根源のきゆらと呼び、崇める。
576：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/03(土) 15:05:11: 【少女魔法きゆら】は初期には、主に人間の少女をきゆら化する運用がなされた。脳に電極を埋め込んだ少女をきゆら化することで、使い魔として働く魔法少女きゆらを造ろうとしたのだ。それは確かにある程度は上手く行った。人類の未来は、魔法少女きゆらの全てを叶える魔法によって確約されたかに思われた。
577：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/03(土) 19:21:54: しかし、その考えは大いに甘かった
人類はナメていたのだ
魔法少女きゆらを
いや、人間の少女の持つ、可能性というものを
578：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/03(土) 23:40:46: さて、順序立てて話そう。
これまでの研究によって明らかにされたように、魔法少女きゆらは【紀】を揺るがせる存在である。世界以前のものとして世界に接続する【紀】を揺るがせる。これが魔法少女きゆらの魔法であり、それによってきゆらは世界を書き換え、また確定させる。
では、日常レベルで【少女魔法きゆら】により【紀】を揺るがせるようになれば、何が起こるだろうか。
579：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/03(土) 23:46:10: この世界において起こったのは【紀】への公害とも言うべきものだった。【紀】が絶え間なくゆらぎ、確定しないようになる。それに伴い、世界もゆらぎ、確定せず、理によって規定できなくなる。【大紀汚染】である。物理法則も、魔術理論も、全てが成り立たなくなった。
580：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/03(土) 23:49:34: 人類はそれに気付いた。気付いた時には、もう手遅れであった。理が成り立たなくなった世界で生きて行くためには【少女魔法きゆら】に頼るしかなかったのである。【大紀汚染】を止めることは、人類は出来なかった。
581：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/03(土) 23:55:31: 最終的に、【紀】は、壊れた。あるいは、この世界は【紀】に見放された。なんにせよこの世界からは【紀】が消失した。【紀】が消失し【紀神】も【紀人】も【理】も【竜】も【猫】も、ありとあらゆるものが、ないけれどありうるものが、決してありえないものが、全てまとめて、消失した。
…………しかし、この世界は滅びなかった。
582：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 00:02:20: 【紀】が消失し、二つのものが残った。
ひとつは【魔法少女きゆら】という紀成概念。
もうひとつは【人類】という魔術である。
【少女魔法きゆら】は、人類の少女をきゆら化したために、この二つのものだけは揺るがさなかった。【少女魔法きゆら】自体が存在するために。
583：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 00:18:01: かろうじてこの二つが残ったことは人類と魔法少女きゆら双方にとって幸運だった。魔法少女きゆらは人類によって観測されなければ存在出来ないし、人類は魔法少女きゆらなしには息をすることすらままならなかった。両者は、互いが互いに寄生し、緩やかに世界を運営していく筈だった。
584：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 00:53:41: ただ、それを面白く思わないものがいた。不満があったのではない。ただ、面白くないと、つまんないと、そう思った。それは少女だった。【紀】の消えた世界でも世界中の少女は学校に行き、つまらない日常を過ごしていた。少女は終末の世界でもなお変化を求めていた。少女たちの未来は可能性に溢れていて、少女たちの胸には夢がつまっていて、だからそれ故に…………少女たちは、酷く傲慢だった。少女たちは、この世界を、ずっと、つまらないと思っていた。
585：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 00:58:31: 少女たち、特定の誰かではなく少女たちの総体は、世界をつまらないと否定した。そして【紀】の無くなった世界で、史上最大の【少女魔法きゆら】は、ごく簡単に発動したのだ。
586：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:06:17: あるいは｢それ｣は、顕現と言った方がいいのかもしれない。
【根源のきゆら】は、少女の総体を依り代に【紀】の無き世界に顕現した。その時依り代である少女の総体の性質に【根源のきゆら】は引きずられた。そして、変容した。それは【少女神きゆら】になった。
587：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:09:36: 【少女神きゆら】は、もはやマイナーな神ではなかった。他の神が軒並み【紀】と共に消えたのだ。その世界で【少女神きゆら】は唯一絶対の神となった。無邪気で、夢見がちで、可能性に溢れていて、そして酷く傲慢な神となった。
588：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:14:23: まず彼女はその世界から【魔法少女きゆら】と【人類】を焼き払った。冷静に見てみると可愛くなかったからだ。生き残ったのはそれぞれたった一人で、彼らは命からがら世界の外の無へと脱出した。
589：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:20:14: 誰もいなくなった世界で【少女神きゆら】は静かに、世界を造り始めた。飽きたら辞めてゲームをした。またやりたくなったら造った。
こうして【少女神きゆら】は一つの世界を有するに至った。この世界を今では【少女世界きゆら】あるいは【紀知外宇宙きゆら】と呼ぶ。
590：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:22:19: その世界は【紀】の外にある。
591：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:26:13: さて、これは蛇足であるが、少女神きゆらから逃げ、世界の外側、無限に続く無へと脱出したあの二人はどうなったのだろうか？
592：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:47:31: 二人はまず辺りのなにもない所を見渡した。随分遠い所に来たみたいだと思った。そこには真空すらも無かったけれど、スゴく遠くに、星がきらめいているのが見えた。二人は無限の時間をかけてそこに近づいてみた。それは果たして宝石だった。
｢ヌーナ｣
魔法少女は言った。それはヌーナだった。
593：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/04(日) 01:51:41: ヌーナにおいて二人はそれぞれ、｢マジョ｣と｢ヒト｣と呼ばれた。パンゲオン世界での発音に直すとこうである。｢ソゥ｣と｢ラカー｣。二人はだから【ソー・ラヵー】と呼ばれた。
594：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/06(火) 01:57:57: きゆらの飛来神群化。
595：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/19(月) 19:39:50: 【少女世界きゆら】は、魔法少女オレオレの魔法によって縮小し、その影響範囲を狭められている
しかし実を言うと、それは魔法の成功によるものではなく、むしろ失敗によるものなのだ
596：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/21(水) 05:01:39: 魔法少女オレオレは、別にかの有名なきゆらより強力な魔法少女というわけではない
むしろ、落ちこぼれと言っても良いほどの落第生に過ぎない

だが、そんな彼女だからこそ、出来ることがある
魔法少女オレオレ・ノーセンス・トントロポロロンズの得意とする魔法は、ただ一つ
古典的にして微妙に使いにくいその魔法は、また最も広く知られている魔法でもあった
変身魔法である
597：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/24(土) 09:02:38: 変身魔法といっても、その実態は多種多様だ
ユニコーンやドラゴンに変身して戦うもの、大人の女性に変身して様々な職業技能を振るうもの
木や岩に変身して身を隠すものなど、その使い道はさまざまだ

一番得意といっても、オレオレの変身魔法はあまり上手くはなかったが、それでも自信をもてる変身がただ一つだけあった
自分自身、つまり魔法少女オレオレに変身する魔法である
そう、それこそが、神の域にまで到達した究極の魔法少女、【魔法少女きゆら】いや【少女神きゆら】の魔法を解除する唯一の術であったのだ
598：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/24(土) 19:46:48: リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　
リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　
魔法少女オレオレは、電話をかける
リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　
かけつづける

ガチャ

きゆらが出れば、彼女の魔法は成功する
もとい、（変身の）魔法は失敗するが（世界救出のための）戦法は成功するのだ

つまり、それはこういうことである
「もしもし？魔法少女きゆらです」
「もしもし？オレ、オレだよ！」
「オレオレって誰ですか？そんな人知りませんけど」
「あ・・・間違えました。私は『オレオレ』じゃない、私は鈴木。きゆらちゃんの町の三丁目に住んでて、最後まで魔法少女の資源化反対運動をしていた鈴木ヒトシでした！」
「だから鈴木って誰！？」
きゆらがとまどうのを無視して、電話は切れる。
そもそも、この世界は【少女世界きゆら】、全てがきゆらと化した世界である。
当然、きゆら以外に誰もいるはずがない。
鈴木が誰かは知らないが、そんなやつもいるはずない。

だが、またすぐに電話はかかってくる。
リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　
うるさいので、すぐに取る
そうすると、また電話は名乗る
「もしもし、オレ、オレだよ！」
「もう！だからなんなの、あなた！この世界に私以外の人間なんて・・・」
「間違えました！アタイは『オレオレ』じゃなかった！魔法少女利用反対活動で、刑務所に入れられた佐藤ココノでした！」
「ねえ！人の話を！」
プツン
電話は切れる
そしてまた・・・・・・・・
599：言理の妖精語りて曰く、：2018/03/27(火) 05:42:22: リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン　リン
「『オレオレ』じゃありませんでした！ボクは、ソフォフビルのトネガーくんでした！」
ブブブブ　ブブブブ　ブブブブ　ブブブブ　ブブブブ　ブブブブ
「失礼。『オレオレ』ではありません。ワタクシは、ヘスラー家のアキネシアでございます。以後お見知りおきを」
チャーラーララ　チャーラーララ　ラララ　ラララ　ラララ　ラ、ラー
「ああ、オレっちは確かに『オレオレ』では無かったッスねー。ゴローっつう大したことねえ野郎だよ。迷惑掛けたな、お嬢ちゃん」
その後も、きゆらにかかる電話は、増え続けた。
無論、きゆらも全能の魔法少女である。
あらゆる手段を用いて、いたずら電話の主を見つけようとしたし、目の前からあらゆる電話を撤去しようともした。
だが、その試みは、ことごとく失敗してしまったのだ。
電話の主は、きゆらの世界の外、【少女世界きゆら】の外部からかけられていたものであり、しかも複数の受信局やＰＣを踏み台にして根源の発信先が分からないように偽装されていた。
加えて、電話機は全て撤去したはずが、その代わりに、きゆらの目の前のあらゆるものが、さまざまな着信音を鳴らし、電話機として機能し始めてしまったのである。
きゆらがもし、少年マンガに詳しければ、情熱（パッショーネ）という名前のギャングのボスを思わず想起したであろう「奇妙」な光景であった。