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架空の軍隊がファンタジー世界に召喚されますた 2

94タイフーン ◆sePHxJrzaM:2007/03/14(水) 22:34:22 ID:eImMvDlU0
1 創世暦987年 10月29日 エルスランド ガタムール高地 ガルデシア軍陣地

<<私の愛するガルデシアの皆さん。今ガルデシアは、侵略者の魔の手に脅かされています。エルフと手を組んだ異界の軍・・・ユークトバニアは、我々を悪と称して滅ぼそうとしています>>

 かつてエルフたちが聖地と崇めていた高地一帯は、夥しい数のガルデシア軍部隊で覆われていた。
 ユークの空母と同等の全長を誇る陸上空母を中核として、総勢十二隻で編成されたガルデシアご自慢の陸上艦隊が布陣し、その周囲には数え切れない数の魔道歩兵が配置されていた。
 高地下には防壁が築かれ、重魔道砲を携えた魔道歩兵が待機している。

 <<未曾有の危機が迫っています。でもどうか、その心に勇気を忘れないでください>>

 陸上空母「ガルゾゥン」の甲板で演説するアカーヤは手を大きく振り上げ、兵士たちに訴える。

 <<もしここが突破されれば、カラスムはその無防備な姿を曝け出します。しかし、それは有り得ません>>

 エルスランド方面におけるユークの攻勢は続き、既にエルスランド首都カラスムでさえ安全な場所とは言えない状態にある。
 そこでガルデシア軍―――アカーヤはガタムール高地で決戦を行い、ユークの足を止める策に出た。
 既にエルフ討伐のため各地に展開していた部隊は集結を終え、十分とは言えないが配置は完了していた。
 兵士たちの顔にはそれぞれ自信が漲っている。


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